JPH08162327A - 積層トランス - Google Patents

積層トランス

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Publication number
JPH08162327A
JPH08162327A JP6297218A JP29721894A JPH08162327A JP H08162327 A JPH08162327 A JP H08162327A JP 6297218 A JP6297218 A JP 6297218A JP 29721894 A JP29721894 A JP 29721894A JP H08162327 A JPH08162327 A JP H08162327A
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JP
Japan
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coil
conductor
laminated
primary
patterns
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JP6297218A
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English (en)
Inventor
Takanori Ikuta
貴紀 生田
Akira Imoto
晃 井本
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、絶縁層の剥離を発生させること
なく、導体損失を極小化し、磁気結合を向上させること
ができる積層トンラスを提供する。 【構成】 本発明は、複数の絶縁層1a〜1dが積層さ
れた積層基板1内に、1次側コイル及び2次側のコイル
を配置して成る積層トランスである。前記1次側コイル
は、隣接する絶縁層間1a〜1dに形成されたコイルパ
ターン21b〜21d、23b〜23dが互いに接続し
て成る2つ以上のコイル部A、Cを有しており、この2
つ以上のコイル部A、Cの両端部どうしが積層基板1の
主面で互いに接続されている。尚、2次側のコイルも同
様の構造となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コイルパターン抵抗に
よって発生する電流の減衰(以下、導体損失という)を
低減するとともに、1次側(例えば入力側)コイルと2
次側(例えば出力側)コイルとの結合係数を向上させる
ことができる積層トランスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、巻線型トランスは、磁性体コア
部材の周囲に、1次側コイルとなる導線、2次側コイル
となる導線を夫々混在させて嵌着して構成されていた。
【0003】この巻線型トランスにおいては、1次側コ
イルの巻線数、2次側コイルの巻線数などによってトラ
ンス特性を制御するが、巻線数の制御が比較的困難であ
った。また、自動巻線装置による自動化が困難であっ
た。さらに、このような巻線型トランスをプリント配線
基板上に実装ために、巻線の先端部分にリード端子を形
成したりする必要があり、構造的に非常に難しかった。
【0004】これ対して、コイルの巻線数の制御やプリ
ント配線基板上への実装構造を簡単にするための積層ト
ランスが提案されている。
【0005】従来の積層トランスは、磁性体層、誘電体
セラミックから成る誘電体層(本発明では、総称して
「絶縁層」という)を複数積層するとともに、各絶縁層
間に、AgやCuを主成分となる1次側コイルとなるコ
イルパターン、2次側コイルとなるコイルパターンを並
設し、隣接する層間に配置された1次側コイルのコイル
パターンどうしを、また、2次側コイルのコイルパター
ンどうしを絶縁層の厚みを貫くビアホール導体によって
螺旋状に接続していた。
【0006】尚、各コイルパターンは概略同一同芯状に
形成されており、その同芯部分には、磁性体による閉磁
路が形成される。尚、絶縁層として誘電体材料を用いた
場合に、同芯状部分に貫通穴を形成して、磁性体からな
る閉磁路コア部材を配置する必要があり、絶縁層として
磁性体材料で形成した場合に、特にコア部材を配置する
必要はない。
【0007】実際の製造方法では、各絶縁層となる所定
形状のグリーンシートを作成し、各グリーンシートに、
各コイルパターンの一端部分となる位置にビアホール導
体となるスルーホールを形成する。
【0008】次に、各グリーンシート上に1次側及び2
次側のコイルのコイルパターンとなる導体膜を、Ag系
(Ag単体、Ag合金)、Cu系(Cu単体、Cu合
金)材料、高融点金属材料などを主成分とする導電性ペ
ーストで印刷塗布し、乾燥して形成する。その形状は、
所定ターン数を有しており、その導体膜の一端はスルー
ホール部分を含むように形成する。これにより、スルー
ホール内には、導電性ペーストが充填されることにな
る。
【0009】このように1次側及び2次側コイルのコイ
ルパターンとなる導体膜が形成されたグリーンシート
を、全体のターン数を考慮して積層処理を行う。即ち、
スルーホールに充填された導体の露出部分(コイルパタ
ーンを形成していないグリーンシートの裏面から露出す
る部分)が隣接するコイルパターンの他端に接続するよ
うに夫々配置する。その後、必要に応じてコア部材が配
置される貫通穴を形成する。
【0010】次に、上述のグリーンシートの積層体を所
定雰囲気で焼成する。これにより、各グリーンシート、
各導体膜は夫々焼成反応して、各絶縁層、各コイルパタ
ーンとなる。
【0011】そして、焼成された積層体の貫通穴に、1
対の概略断面E字状コアを挿入・配置する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、積層トランス
において要求される特性を満足するためには、コイルパ
ターンで生じる導体損失を減少させること、1次側コイ
ルと2次側コイルの磁気的な結合を向上させることであ
る。
【0013】この点、一般の巻線型トランスにおいて
は、コイルの巻線の構造が金属芯材の周囲に絶縁被覆が
されているため、導体損失の減少させるためには、金属
芯材の材料や径などによって簡単に対応でき、また、1
次側コイルと2次側コイルの磁気的な結合は、入力側の
コイルの巻線と出力側のコイルの巻線とを混在させて、
同一のコア部材に巻回できるために高い結合を得ること
ができる。
【0014】この点、従来の積層トランスにおいては、
導体損失を低減させるためには、各コイルパターンの導
体厚みを増加させることによって対応できるものの、積
層工程中で絶縁層間で剥離現象が発生してしまうという
問題があった。
【0015】また、磁気的な結合を向上させるために、
1次側コイル及び2次側コイルを構成するコイルパター
ンをコア部材などの磁芯部に近接するように、即ち各コ
イルパターンの間隔を接近させる必要があるが、このコ
イルパターンが導電性ペーストの印刷で形成されるため
に、その間隔は200μm程度が限界となり、磁気的な
結合に限界があった。
【0016】本発明は上述の問題点に鑑みて案出された
ものであり、その目的は絶縁層の剥離を発生させること
なく、導体損失を極小化し、しかも、磁気結合を向上さ
せることができる積層トンラスを提供することにある。
【0017】
【問題点を解決するための手段】本発明は、複数のコイ
ルパターンを形成した絶縁層を複数枚積層して成る積層
基板内に、前記コイルパターンからなり、前記積層基板
の主面に端子が導出されたコイルを複数個具備するとと
もに、前記積層基板の主面に導出された端子間を接続導
体により接続して各々が、任意数のコイルから成る1次
側コイル及び2次側コイルを形成した積層トランスであ
る。
【0018】
【作用】本発明によれば、1次側コイルが任意数のコイ
ル(以下、コイル部)から、また、2次側コイルが任意
数のコイル部から成り、同一積層基板内に混在して配置
しているため、磁気的な結合係数を向上させることがで
きる。
【0019】また、一方側のコイルが、複数のコイル部
で構成されており、積層基板の主面で接続導体によって
互いに並列に接続している。即ち、一方側のコイルがN
個のコイル部で構成されている場合、1つあたりのコイ
ル部の導体抵抗が1/Nとすることができる。 このた
め、従来のようにコイルパターンの厚みを厚くすること
なく、コイル全体の導体損失を低減できる。逆に、各コ
イルパターンの厚みを絶縁層の剥離現象が発生しない程
度まで、厚みを増加させれば、逆に全体の導体損失が一
層減少させることができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の積層トランスを図面を用いて
詳説する。
【0021】図1は、本発明の積層トランスの断面図で
あり、図2、図3は各絶縁層上のコイルパターンを説明
するための概略図であり、図4、図5は、積層基板の表
面側及び裏面側の平面図である。
【0022】図1において、積層トランスは、磁性体材
料、誘電体セラミック材料となどからなる絶縁層(本発
明では、磁性体材料、誘電体セラミック材料などで構成
される層を「絶縁層」という)1a〜1dが積層された
積層基板1と、1次側、例えば入力側の第1のコイル部
Aを形成するコイルパターン21b〜21d、第2のコ
イル部Cを形成するコイルパターン23b〜23dと、
2次側、例えば出力側の第1のコイル部Bを形成するコ
イルパターン22b〜22d、第2のコイル部Dを形成
するコイルパターン24b〜24dと、1次側コイルの
第1のコイル部Aと第2のコイル部Cとを接続する入力
側導体膜4a、4b、2次側コイルの第1のコイル部B
と第2のコイル部Dとを接続する出力導体膜5a、5b
とから構成されている。
【0023】例えば、絶縁層1aと1bとの層間、即
ち、絶縁層1b上には、同芯状に約1ターンの各コイル
パターン21b〜24bが配置されている。また、絶縁
層1bと1cとの層間、即ち、絶縁層1c上には、同芯
状に約1ターンの各コイルパターン21c〜24cが配
置されている。さらに、絶縁層1cと1dとの層間、即
ち、絶縁層1d上には、同芯状に約1ターンの各コイル
パターン21d〜24dが配置されている。
【0024】また、絶縁層1a〜1dには、コイルパタ
ーン21b〜21dを1つのコイル部Aに達成し、且つ
その両端を積層基板1の表裏両主面に導出するためのビ
アホール導体31a〜31dが、同じく、コイルパター
ン22b〜22dを1つのコイル部Bに達成し、且つそ
の両端を積層基板1の表裏両主面に導出するためのビア
ホール導体32a〜32dが、同じく、コイルパターン
23b〜23dを1つのコイル部Cに達成し、且つその
両端を積層基板1の表裏両主面に導出するためのビアホ
ール導体33a〜33dが、同じく、コイルパターン2
4b〜24dを1つのコイル部Dに達成し、且つその両
端を積層基板1の表裏両主面に導出するためのビアホー
ル導体34a〜34dが夫々形成されている。
【0025】例えば1次側コイルの第1のコイル部Aで
説明すると、積層基板1の表面側主面にはビアホール導
体31aが露出するとともに、コイルパターン21bの
一端に接続し、コイルパターン21bの他端は、ビアホ
ール導体31bを介して、コイルパターン21cの一端
に接続し、コイルパターン21cの他端は、ビアホール
導体31cを介して、コイルパターン21dの一端に接
続し、コイルパターン21dの他端は、ビアホール導体
31dを介して、積層基板1の裏面側主面に露出されて
いる。尚、1次側コイルの第2のコイル部C、2側コイ
ルの第1のコイル部B、第2のコイル部Dについても同
様の構造となっていおり、夫々のコイル部A〜Dが同芯
状に配置されているため、磁芯が共通化されることにな
る。
【0026】上述の各コイルパターン21b〜24d、
22b〜22d、23b〜23d、24b〜24d及び
ビアホール導体31a〜34d、32a〜32d、33
a〜33d、34a〜34dは、AgやCuなどの低抵
抗材料を主成分とする導体によって形成されている。
【0027】例えば、絶縁層1b上には、図2に示すよ
うに、同芯状に有効磁芯領域を確保して4種類の異なる
径、または形状の異なる概略矩形状の約1ターンのコイ
ルパターン21b〜24bが形成されいる。尚、上述し
たように、コイルパターン21bは、1次側コイルの第
1のコイル部Aの一部を構成するコイルパターンであ
り、コイルパターン22bは、2次側コイルの第1のコ
イル部Bの一部を構成するコイルパターンであり、コイ
ルパターン23bは、1次側コイルの第2のコイル部C
の一部を構成するコイルパターンであり、コイルパター
ン24bは、2次側コイルの第2のコイル部Dの一部を
構成するコイルパターンである。
【0028】コイルパターン21b〜24bの他端部分
の絶縁層1bの厚み方向にはビアホール導体31b〜3
4bが形成されている。このビアホール導体31b〜3
4bによって、隣接する絶縁層の層間1bと1cに配置
されたコイルパターン21c〜24cの一端に接続する
ことになる。
【0029】尚、コイルパターン21b〜24bの一端
は、絶縁層1aに形成されたビアホール導体31a〜3
4aが接続することになる。
【0030】また、絶縁層1c上には、図3に示すよう
に、同芯状に有効磁芯領域を確保して4種類の異なる
径、または形状の異なる概略矩形状の約1ターンのコイ
ルパターン21c〜24cが形成されいる。
【0031】コイルパターン21c〜24cの他端部分
の絶縁層1cの厚み方向にはビアホール導体31c〜3
4cが形成されいる。このビアホール導体31c〜34
cによって、隣接する絶縁層の層間1cと1dに配置さ
れたコイルパターン21d〜24dの一端に接続するこ
とになる。
【0032】尚、コイルパターン21c〜24cの一端
は、図2に示すビアホール導体31b〜34bが接続す
ることになる。
【0033】従って、積層基板1の表面側主面には、ビ
アホール導体31a〜34aが夫々露出することにな
り、ビアホール導体31aを介して1次側コイルの第1
のコイル部Aの一方端子(以下、一端側という)が、ビ
アホール導体33aを介して1次側コイルの第2のコイ
ル部Cの一端側が、ビアホール導体32aを介して2次
側コイルの第1のコイル部Bの一端側が、ビアホール導
体34aを介して2次側コイルの第2のコイル部Dの一
端側が夫々露出することになる。
【0034】また、積層基板1の裏面側主面には、ビア
ホール導体31d〜34dが夫々露出することになり、
ビアホール導体31dを介して1次側コイルの第1のコ
イル部Aの他方端子(以下、他端側という)が、ビアホ
ール導体33dを介して1次側コイルの第2のコイル部
Cの他端側が、ビアホール導体32dを介して2次側コ
イルの第1のコイル部Bの他端側が、ビアホール導体3
4dを介して2次側コイルの第2のコイル部Dの他端側
が夫々露出することになる。
【0035】そして、積層基板1の表面側主面には、図
4に示すように、1次側コイルの2つのコイル部A、C
の一端部には、即ちビアホール導体31a、33aの露
出部分には、互いに接続するための一端側の接続導体
(以下、単に入力導体膜という)4aが、また、2次側
コイルの2つのコイル部B、Dの一端部には、即ちビア
ホール導体32a、34aの露出部分には、互いに接続
するための一端側のの接続導体(以下、単に出力導体膜
という)5aが夫々形成されている。
【0036】また、積層基板1の裏面主面には、図5に
示すように、1次側コイルの2つのコイル部A、Cの他
端部には、即ちビアホール導体31d、33dの露出部
分には、互いに接続するための他端側の入力導体膜4b
が、また、2次側コイルの2つのコイル部B、Dの他端
部には、即ちビアホール導体32d、34dの露出部分
には、互いに接続するための他端側の出力導体膜5bが
夫々形成されている。
【0037】これにより、1次側コイルの第1のコイル
部Aと第2コイル部Cの両端部どうしが、入力導体膜4
a、4bによって並列的に接続されることになり、ま
た、2次側コイルの第1のコイル部Bと第2コイル部D
の両端どうしが、出力導体膜5a、5bによって並列的
に接続されることになる。
【0038】この入出力導体膜4a、4b、5a、5b
は、互いのコイル部A−C、B−Dを夫々並列的に接続
する接続導体膜として作用するとともに、外部の駆動回
路と接続する端子電極として作用する。
【0039】入出力導体膜4a、4b、5a、5bは、
例えば、Ag、Cu系などの低抵抗材料を主成分とする
導体によって形成され、特に、導体損失を低減するため
に、この入出力導体膜4a、4b、5a、5bをAg、
Cu系の導電性ペーストの印刷によって形成する場合、
重ね印刷を施して、導体膜の厚みを厚くしたり、導体幅
を広くして形成したりする。
【0040】このような構造の積層トランスは、図6の
等価回路のようになる。1次側コイルは第1のコイル部
Aと第2のコイル部Cとが並列的に接続されて構成さ
れ、同様に2次側コイルは第1のコイル部Bと第2のコ
イル部Dとが並列的に接続されて構成され、磁芯領域が
共通化しているため、所定電力変換が行われる。
【0041】本発明によれば、1次側コイルは2つ以上
のコイル部、例えば第1のコイル部Aと第2のコイル部
Cとに分割されて形成されており、積層基板の表裏両主
面で入力導体膜4a、4bによって互いに並列接続され
ており、同様に2次側コイルも同様の構造となってい
る。このため、コイルパターン部分の導体抵抗は、1連
のコイルパターンでコイルを構成した従来の積層トラン
スに比較して、例えば1/2に現象することができ、導
体損失を極小化することができる。
【0042】また、1次側コイルと2次側コイルを構成
する各コイル部A〜Dが互いに混在して積層基板1内に
配置されているため、磁気結合率が向上して、高い変換
効率の積層トランスとすることができる。
【0043】本発明者らは、結合係数を、従来の積層型
トランス(巻線数が同一で、1次側コイル、2次側コイ
ルが単巻構造)と結合係数を比較した。
【0044】その結果、従来の積層トランスにおいて
は、結合係数0.981であったのに対して、本発明の
積層トランスでは、結合係数0.989と向上が見ら
れ、一般の巻線型トランスの結合係数、0.995に一
層に近づけることができることを確認した。
【0045】この種の積層トンラスにおいて、プリント
配線基板に簡単に接合可能であることが大きな利点でき
る。
【0046】図7は、このようなプリント配線基板に簡
単に接合可能な構造に適した状態の外観斜視図である。
【0047】本実施例の積層トランスは、積層基板1の
表裏両面に形成した1次側コイル、2次側コイルの入出
力導体膜4a、4b、5a、5bを、夫々積層基板1の
端面に導出したものである。
【0048】具体的には、積層基板1の対向する端面
に、厚み方向に延びる半円形状の凹部7a、7b、8
a、8bを形成する。即ち、一方側の端面に、凹部7
a、7b、形成して、他方側の端面に凹部8a、8bを
形成し、この凹部7a、7b、8a、8bの内壁に、入
出力導体膜4a、4b、5a、5bを延出させる。
【0049】これにより、一方側の端面に1次側である
入力側コイルのコイル部A、Cの両端と接続する入力導
体膜4a、4bを端子電極として配置することができ、
他方側の端面に2次である出力側コイルのコイル部B、
Dの両端と接続する出力導体膜5a、5bを端子電極と
して配置することができる。
【0050】尚、凹部7a、7b、8a、8bに被着形
成された入出力導体膜4a、4b、5a、5bの表面に
は、半田接合時に半田くわれを防止し、且つ半田ぬれ性
を向上指せるためのメッキ被膜を形成することが重要で
ある。
【0051】このような構造の積層トランスは、プリン
ト配線基板の所定配線パターン上に他の電子部品と同様
に、クリーム半田を塗布し、部品搭載した後、リフロー
処理によって、簡単に実装することができる。
【0052】なお、上述の実施例においては、絶縁層を
磁性体材料で形成することを前提として、有効磁芯部分
に特別な閉磁路部材を設けていないが、特に、積層基板
1の共通磁芯部分に貫通穴を形成して、この貫通穴の表
面両側から1対の断面E字状の磁性体部材からなるコア
部材を嵌着しても構わない。このようにすれば、絶縁層
が誘電体材料であっても、各コイルの共通磁芯部分がコ
ア部材による閉磁路が形成されているため、磁気的な結
合を高めることができる。
【0053】また、上述の実施例では、絶縁層間に配置
されたコイルパターンが約1ターンのパターンとなって
いるが、約1ターンに限らず、任意のターン数としても
構わない。また、積層基板を構成する絶縁層が4層構造
で説明したが、積層数も4層に限らず任意数としても構
わない。また、1次側コイルは第1及び第2のコイル部
A、Cから構成され、2次側コイルも第1及び第2のコ
イル部B、Dから構成されているが、2以上のコイル部
を互いに並列接続して構成しても構わない。また、電力
変換によっては、一方側のコイルを単巻と組み合わせて
用いることもでき、電力変換比率を簡単に制御すること
もできる。
【0054】
【発明の効果】以上のように、両本発明によれば、複数
個のコイル部が積層基板の表裏両主面を利用して、同次
コイルを構成するコイル部が接続導体でもって互いに並
列的に接続されて任意数のコイル部からなる1次側コイ
ル及び任意数のコイル部からなる2次側コイルが形成さ
れている。
【0055】したがって、例えばN個のコイルからなる
一方側のコイルを構成する各絶縁層間に配置されたコイ
ルパターンの導体抵抗を、実質的に1/Nにまで低くす
ることができるため、導体損失を有効に抑えることがで
きる。
【0056】これは、逆に、導体抵抗を下げるために導
体膜の幅を広くしたり、導体膜の厚みを厚くする必要が
ないため、コイルパターンの専有面積が大きくなった
り、絶縁層の剥離など発生したりすることがない。
【0057】また、1次側、2次側コイルを構成するコ
イル部が、同一積層基板内に混在しているために、従来
に比較して高い磁界結合が得られ、これにより変換効率
を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層トンラスの断面構造図である。
【図2】本発明の積層トンラスを構成するコイルパター
ンを示す概略図である。
【図3】本発明の積層トンラスを構成するコイルパター
ンを示す概略図である。
【図4】本発明の積層トンラスの表面側の平面図であ
る。
【図5】本発明の積層トンラスの裏面側の平面図であ
る。
【図6】本発明の積層トンラスの等価回路図である。
【図7】本発明の他の実施例を示す積層トランスの外観
斜視図である。
【符号の説明】
1・・・・・・積層基板 1a〜1d・・・・絶縁層 21b〜24b、21c〜24c、 21d〜24d・・・・・コイルパターン 31a〜34a、31b〜34b、31c〜34c、3
1d〜34d・・・・・ビアホール導体 4a、4b、5a、5b・・・・・・入出力導体膜

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のコイルパターンを形成した絶縁層
    を複数枚積層して成る積層基板内に、前記コイルパター
    ンからなり、前記積層基板の主面に端子が導出されたコ
    イルを複数個具備するとともに、前記積層基板の主面に
    導出された端子間を接続導体により接続して各々が、任
    意数のコイルから成る1次側コイル及び2次側コイルを
    形成したことを特徴とする積層トランス。
JP6297218A 1994-11-30 1994-11-30 積層トランス Pending JPH08162327A (ja)

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JP6297218A JPH08162327A (ja) 1994-11-30 1994-11-30 積層トランス

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