JPH0816035B2 - 微細多孔体 - Google Patents

微細多孔体

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JPH0816035B2
JPH0816035B2 JP7245387A JP7245387A JPH0816035B2 JP H0816035 B2 JPH0816035 B2 JP H0816035B2 JP 7245387 A JP7245387 A JP 7245387A JP 7245387 A JP7245387 A JP 7245387A JP H0816035 B2 JPH0816035 B2 JP H0816035B2
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thermal conductivity
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孝一 高濱
正三 平尾
勝 横山
隆 岸本
弘 横川
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 この発明は、断熱性に優れた微細多孔体に関する。
〔背景技術〕
従来の断熱材の熱伝導率は0.03〜0.05kcal/mhr℃程度
で、空気の熱伝導率0.02〜0.024kcal/mhr℃よりも高
い。硬質発泡ポリウレタンのように、0.015kcal/mhr℃
という低い熱伝導率をもつ断熱材も開発されているが、
この発泡ポリウレタンの場合、空隙内に封入されたフレ
オンガスの持つ低い熱伝導率(0.006〜0.01kcal/mhr
℃)に依存しているだけのものであり、長期間の使用で
フレオンガスと空気との置換が起こると断熱性にも劣化
が発生し、約1年後には0.021〜0.024kcal/mhr℃程度に
まで熱伝導率が上昇してしまった例もある。
また、ケイ酸カルシウムの多孔体を0.1Torr程度の真
空状態にしたものや、粉砕発泡パーライトを0.1Torr程
度の真空状態にしたもの等があるが、いずれも、真空状
態を保つことが必要であり、製造コスト等の点で問題が
ある。しかも、断熱材として利用するにしても、真空を
維持する必要から、形状や用途が著しく限定される。
これに対し、常圧でも空気の熱伝導率を超えた断熱材
として、微細多孔質シリカ・エアロゲルの重合体による
材料があるが、常温においては、空気との差は非常に僅
かなものである(0.020kcal/mhr℃程度)。また、この
ものに使用される微細多孔質シリカ・エアロゲルは非常
に高価なため、実用的に充分利用されるまでには至って
いない。
〔発明の目的〕
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであっ
て、常圧において、静止空気の熱伝導率より遥かに低い
熱伝導率を有し、経年変化が少なく、しかも、比較的安
価に製造することができる微細多孔体を得ることを目的
としている。
〔発明の開示〕
上記目的を達成するため、発明者らは、なぜ、従来の
多孔体では、空気よりも遥かに小さい熱伝導率のものが
得られないか、と言うことを検討した。その結果、以下
のような理由が考えられた。
すなわち、多孔体の熱伝導率は、空隙中に含まれる気
体(通常は空気)の熱伝導率に左右される。そのような
気体の熱伝導率の影響を無くすためには、空隙を数nm以
下にしてやる必要がある。ところが、微粒子粉末の成形
によって作られる多孔体においては、第1図にみるよう
に、粒子Aを最密充填状態にしても、その粒子A,A間に
は、粒径の15%程度の空隙が生ずる。したがって、100n
mの粒径の粒子を加圧成形しても、少なくとも15nm程度
の空隙が形成されることになり、静止空気の熱伝導率以
下の多孔体は得られないのである。
これに対し、粒子の粒径を小さくして、その分だけ、
空隙を小さくすることが考えられるが、前述した数nm以
下の空隙を得るためには、非常に粒径の小さい粒子、い
わゆる、超微粉末で多孔体を作らなければならず、均一
な多孔体を得られる範囲が限定されて成形性が悪くなる
ばかりでなく、このような超微粉末では同じ大きさの多
孔体を得る場合により多くの量を必要とするため成形効
率も上がらない、等の問題があり、実用的でない。
そこで、発明者らは、一次粒子径の異なる2種以上の
微粒子粉末を共存させることを考え、先の出願(特願昭
61−306726号)を行った。ところが、このものについて
検討を重ねるうち、通常の材料からなる微粒子粉末で作
られた微細多孔体では、その微細な空隙が水分を吸着
し、熱伝導率が上昇する恐れのあることがわかった。
そこで、さらに検討を行った結果、この発明を完成し
た。すなわち、この発明は、一次粒子径の異なる2種以
上の微粒子粉末の成形によって作られる微細多孔体であ
って、前記各微粒子粉末のうちの少なくとも1種が、撥
水性を有するものであることを特徴とする微細多孔体を
要旨としている。
以下に、この発明を、詳しく説明する。
第2図あるいは第3図にみるように、この発明の微細
多孔体は、一次粒子径の異なる2種以上の微粒子粉末
(以下、単に「粒子」と記す)A,Bを加圧成形等で一体
化してなるものである。なお、ここで言う粒子とは、各
方向の寸法がほぼ等しいか、あるいは、近いような球や
立方体,多面体等の形状のものを指し、一方向の寸法が
極端に大きい繊維状のもの等は含まない。
比較的粒径の大きい粒子A(主に通常の微粒子を指
す)としては、発泡パーライトの微粉砕物、シラスバル
ンの微粉砕物、スス、コロイダルゾルの乾燥物、およ
び、エアロゲル等が挙げられるが、後述する粒径の範囲
内であれば、これに限定されるものではない。これら
は、単独で、あるいは、複数種混合して使用することが
できる。
比較的粒径の小さい粒子B(主に前記超微粉末を指
す)としては、前記コロイダルゾルの乾燥物やエアロゲ
ルの他に、ポリケイ酸等が挙げられるが、後述する範囲
内程度の粒径を有し、前述した、気体の熱伝導の影響を
無くすことができる程度の小さな空隙(すなわち、空気
の平均自由行程よりも小さい空隙)、具体的には1〜10
nm程度の空隙を形成できるのであれば、これに限定され
るものではない。これらのものも、単独で、あるいは、
複数種混合して使用することができる。
この発明は、上記のような粒子A,B等のうちの少なく
とも1種が撥水性を有することを特徴とする。A,Bどち
らの粒子が撥水性を有していてもよいし、その両方が、
ともに、撥水性を有していても構わない。粒子に撥水性
を持たせるには、通常の微粒子の表面に撥水処理を施す
等、通常の処理を行えばよい。また、粒子自体が、撥水
性の材料からなるようであってもよいことは、言うまで
もない。
粒子Aの粒径は、従来のものと同様5nm〜10000nm(=
10μm)程度であることが好ましく、5nm〜1μmの範
囲内であることがより好ましい。また、粒子Bの粒径
は、前記1〜10nm程度の空隙を得るためには、1〜10nm
程度であることが好ましく、3〜8nmの範囲内であるこ
とがより好ましい。なお、以上に示した粒径の範囲には
重複している部分があるが、粒子A,Bのうち少なくとも
一方がその範囲内にある場合でも、両者の関係がA>B
であることに変わりはない。粒子A,Bが、通常の撥水処
理を施したものである場合には、その撥水処理層の厚み
を含んだ粒径が、先の範囲内であることが好ましい。
微細多孔体の成形方法も、この発明では特に限定され
ず、通常、このような多孔体を成形するために使用され
ている方法、たとえば、加圧成形等を、そのまま用いる
ことができる。
第2図のものは、比較的粒径の大きい粒子A…によっ
て形成された空隙に、比較的粒径の小さい粒子B…が充
填されたものである。
第3図のものは、上記第2図のものよりも、粒径の小
さな粒子Bが多い場合に得られるものであり、粒径の大
きな粒子A,A間にも前記粒子Bが充填されたものであ
る。
以上の図のような構造では、粒径の大きな粒子A,A間
の大きな空隙に粒径の小さな粒子Bが充填されているた
め、近似的に、空隙の大きさは、この粒径の小さな粒子
B,B間の空隙となる。したがって、静止空気の熱伝導率
の影響を受けない微細な空隙を形成することが可能とな
る。また、以上の図のような構造では、超微粉末である
粒子Bだけでなく、比較的粒径の大きな粒子Aが含まれ
ることによって成形性が向上する。これは、粒径の大き
な粒子Aと小さな粒子Bとが、互いに成形圧を分散し、
吸収しあう等して、成形圧を一定に保つ働きを有してい
るためと考えられる。このため、広い圧力範囲で、良好
な成形体を得ることができるようになる。また、比較的
粒径の大きな粒子Aが含まれた場合には、超微粉末だけ
の場合に較べ、その超微粉末の量を少なくできるため、
成形効率が向上する、と言う効果もある。
そして、この発明の微細多孔体においては、粒子A,B
等のいずれかが撥水性を有しているため、微細な空隙に
水分の吸着される恐れが無くなってしまうのである。
なお、以上では、2種類の粒径の粒子から得られる微
細多孔体について説明してきたが、この発明の微細多孔
体は、3種類以上の粒径の粒子で形成されるようであっ
てもよい。また、2種類の粒子から得られるもので、上
記二つの図以外の構造を有するものも、この発明に含ま
れることは、言うまでもない。
つぎに、この発明の実施例について、比較例とあわせ
て説明する。
なお、以下の実施例ならびに比較例における粒子の粒
径は窒素吸着法によってその比表面積を求め、密度を2.
5と仮定して算出したものである。
(実施例1) 発泡粉砕パーライト(粒径1.6μm、宇部パーライト
(株)製PC−ライト)をボールミルにより微粉砕して得
られた微粉砕物(粒径100nm)と、撥水性エアロゲル
(粒径16nm、日本アエロジル(株)製アエロジルR972)
とを重量比1:1で混和したものを、10kgW/cm2の成形圧で
成形し、微細多孔体試料を得た。
(実施例2) 粒径の大きい粒子として、シラスバルン(粒径2.0μ
m、三機工業(株)製サンキライトYO4)の微粉砕物
(粒径150nm)を使用した以外は、実施例1と同様にし
て、微細多孔体試料を得た。
(実施例3) 粒径の大きい粒子として、撥水パーライト(粒径1.2
μm、三井金属パーライト(株)製撥水パーライト)を
ボールミルにより微粉砕して得られた微粉砕物(粒径10
0nm)を使用し、粒径の小さい粒子として、撥水処理を
施していないエアロゲル(粒径7nm、日本アエロジル
(株)製アエロジル380)を使用した以外は、実施例1
と同様にして、微細多孔体試料を得た。
(実施例4) 撥水性を有する粒径の小さい粒子として、オルガノシ
リカゾル(粒径10〜20nm、日産化学(株)製メタノール
シリカゾル)の乾燥物を使用した以外は、実施例1と同
様にして、微細多孔体試料を得た。
(実施例5) 粒径の小さい粒子として撥水処理を施したエアロゲル
(粒径16nm、日本アエロジル(株)製アエロジルR974)
を使用した以外は、実施例3と同様にして、微細多孔体
試料を得た。
(比較例1) 粒径の大きい粒子として、撥水処理を施していない発
泡粉砕パーライト(粒径1.6μm、宇部パーライト
(株)製PC−ライト)の微粉砕物(粒径100nm)を使用
し、粒径の小さい粒子として、撥水処理を施していない
エアロゲル(粒径7nm、日本アエロジル(株)製アエロ
ジル380)を使用した以外は、実施例1と同様にして、
微細多孔体試料を得た。
これら実施例ならびに比較例で得られた試料の、製造
直後と、湿度70%で1週間放置後の熱伝導率を測定し
た。熱伝導率測定は、英弘精機(株)製の定常法による
熱伝導率測定装置を使用して、ASTM−C518に準拠した方
法で、設定温度20℃と40℃の条件で行った。結果を第1
表に示す。
第1表の結果より、この発明の微細多孔体である実施
例1〜5は、いずれも、比較例1にくらべて経時変化に
よる水分の吸着がなく、熱伝導率の上昇が発生しないこ
とがわかった。
〔発明の効果〕
この発明の微細多孔体は、以上のようであり、一次粒
子径の異なる2種以上の微粒子粉末を共存させたもので
あるため、常圧において、静止空気の熱伝導率より遥か
に低い熱伝導率を有し、比較的安価で、かつ、成形性や
成形効率も良好である。また、この発明の微細多孔体
は、前記一次粒子径の異なる微粒子粉末のうち、少なく
とも1種が撥水性を有するものであるため、経時変化が
なく、長期間の使用によって熱伝導率が高くなることも
ない。
【図面の簡単な説明】 第1図は従来の多孔体の構造を説明する説明図、第2図
はこの発明の微細多孔体の一実施例の構造を説明する説
明図、第3図は別の実施例の構造を説明する説明図であ
る。 A……比較的粒径の大きい粒子、B……比較的粒径の小
さい粒子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岸本 隆 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電工 株式会社内 (72)発明者 横川 弘 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電工 株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一次粒子径の異なる2種以上の微粒子粉末
    の成形によって作られる微細多孔体であって、前記各微
    粒子粉末のうちの少なくとも1種が、撥水性を有するも
    のであることを特徴とする微細多孔体。
  2. 【請求項2】形成される空隙が1nm〜10nmである特許請
    求の範囲第1項記載の微細多孔体。
JP7245387A 1987-03-26 1987-03-26 微細多孔体 Expired - Lifetime JPH0816035B2 (ja)

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GB8817247A GB2210036B (en) 1987-03-26 1988-03-25 Method for manufacturing fine porous member
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