JPH08160068A - 加速度計及びその製造方法 - Google Patents

加速度計及びその製造方法

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JPH08160068A
JPH08160068A JP29729594A JP29729594A JPH08160068A JP H08160068 A JPH08160068 A JP H08160068A JP 29729594 A JP29729594 A JP 29729594A JP 29729594 A JP29729594 A JP 29729594A JP H08160068 A JPH08160068 A JP H08160068A
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accelerometer
lid
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JP29729594A
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Inventor
Kazuteru Sato
一輝 佐藤
Takeshi Hojo
武 北條
Hiroshi Okajima
洋 岡嶋
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Tokyo Keiki Inc
Original Assignee
Tokimec Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 温度、衝撃、長時間の使用等によって出力信
号に誤差が生ずることがない加速度計を提供することを
目的とする。 【構成】 梁11及び支持部材13は1枚の板材より形
成される。支持部材13は梁11の周囲を囲むように延
在し、梁11は支持部材13の固定部13Aにて片持ち
支持されている。梁11及び支持部材13の上側及び下
側にそれぞれスペーサ19A、19Bを介して上蓋41
A及び下蓋41Bが装着されている。密閉空間45内に
は乾燥した不活性ガスが封入されており、斯かるガスは
梁11の振動を減衰させるためのスクィーズダンパとし
て機能する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は梁の変形を利用した共振
型の加速度計に関し、特に、表面弾性波(SURFACE ACOU
STIC WAVE :SAW)を利用した加速度計に関する。
【0002】
【従来の技術】図5を参照して従来の表面弾性波(SA
W)を利用した加速度計の例を説明する。加速度計は固
定壁に片持ち支持された弾性体、例えば梁11と斯かる
梁11の上面11A及び下面11Bに配置されたSAW
共振系を有する。梁11は、例えば、水晶、ニオブ酸リ
チウム、タンタル酸リチウム等の圧電材単結晶によって
構成され、特に温度特性を重視する場合にはSTカット
水晶の単結晶が使用される。
【0003】梁11の固定側には支持部材13が装着さ
れ自由端側には重り15が装着されている。支持部材1
3及び重り15と梁11の上面11A及び下面11Bが
交差する位置に適当な表面弾性波吸収剤が装着されてよ
い。表面弾性波吸収剤によって、好ましくない反射波が
表面弾性波の伝播経路に進入することが防止される。
尚、表面弾性波吸収剤の詳細については例えば、本願出
願人と同一の出願人によって出願された特開平2−22
8530号を参照されたい。
【0004】上側のSAW共振系20Aと下側のSAW
共振系20Bとは同一構成を有するので、上側のSAW
共振系20Aについて説明する。
【0005】上側のSAW共振系20Aは梁11の上面
11Aに装着された共振器21Aと電源端子23及び増
幅器25Aとを有する。共振器21Aは入力電極21−
1A及び出力電極21−2Aと(図示しない)反射器と
を有する。共振器21Aは、例えば、フォトリソグラフ
ィ法によって形成される。斯かるSAW共振系20Aは
梁11の上面11Aに表面弾性波を生成するための共振
器を構成する。
【0006】加速度計は更に2つのSAW共振系20
A、20Bの出力信号を入力するバッファアンプ27
A、27Bとミキサ31とフィルタ33とを有する。
【0007】電源端子23より電源が供給されると、入
力電極21−1Aを経由して梁11の上面11Aに振動
が付与される。それによって梁11の上面11Aに表面
弾性波が生成される。斯かる表面弾性波は出力電極21
−2Aによって検出され、増幅器25Aに供給される。
増幅器25Aによって増幅された受信信号はバッファア
ンプ27Aに供給され、同時に入力電極21−1Aにフ
ィードバックされる。バッファアンプ27A、27B
は、ミキサ31の負荷変動によって各SAW共振系20
A、20Bの振動特性が影響を受けないように機能す
る。
【0008】下側のSAW共振系20Bの動作も同様で
ある。従って、2つのSAW共振系20A、20Bの出
力信号はミキサ31に供給される。ミキサ31は各SA
W共振系20A、20Bより出力された発振周波数の和
と差を演算する。ミキサ31の出力信号はフィルタ33
に供給され、フィルタ33は発振周波数の和と差より発
振周波数の差Δfのみを取り出す。
【0009】
【数1】Δf=f1 −f2
【0010】ここに、f1 は上側のSAW共振系20A
によって生成された表面弾性波の発振周波数、f2 は下
側のSAW共振系20Bによって生成された表面弾性波
の発振周波数である。上側のSAW共振系20Aと下側
のSAW共振系20Bの構成を同一とし共振周波数を同
一とすると、加速度A又は外力Fが作用しないとき発振
周波数の差Δfはゼロとなる。
【0011】加速度計に矢印方向に沿って加速度A又は
外力Fが作用すると梁11は撓み、2面11A、11B
の一方の面は伸び他方の面は縮む。このため、上面11
A及び下面11Bに生成された表面弾性波の発振周波数
は、弾性変形によって変化する。即ち、各SAW共振系
20A、20Bより出力される発振周波数は変化する。
従って、フィルタ33より出力される発振周波数の差Δ
fが変化する。これより入力加速度A又は外力Fは発振
周波数の差Δfの関数として検出することできる。
【0012】
【数2】A=K×(ΔfB ±Δf)
【0013】ここに、Aは加速度、Kは比例定数、Δf
B はバイアス周波数である。発振周波数の差Δfの符号
±は加速度A又は外力Fの方向によって決まる。
【0014】上述のように、上側のSAW共振系20A
と下側のSAW共振系20Bの構成を同一とし、共振周
波数を一致させると、加速度A又は外力Fが作用しない
とき発振周波数の差Δfはゼロとなる。しかしながら、
実際には、以下に述べるように加速度A又は外力Fがゼ
ロの場合であっても、発振周波数の差Δfがゼロとなら
ないように、予め2つの発振周波数f1 、f2 に差を設
けてある。加速度A又は外力Fがゼロの場合にフィルタ
33より出力される発振周波数の差ΔfB をバイアス周
波数と称する。
【0015】一般に、加速度計において、所定の大きさ
のバイアス周波数ΔfB を設けることによって次のよう
な効果がある。
【0016】(1)加速度A又は外力Fの方向を判別す
ることができる。 (2)加速度A又は外力Fの値が小さい場合でも、加速
度計の測定周波数のレンジを任意に設定することができ
る。 (3)加速度A又は外力Fの値が小さい場合に、2つの
SAW共振系の発振周波数の値が近づき吸い込み現象
(ロックイン)が生ずることを防止する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】従来の表面弾性波型加
速度計では、図5に示すように、梁11、支持部材1
3、重り15及び固定壁は別個の部材として用意され、
これらを接合し又は組み立てることによって加速度計が
製造される。従って、製造工程が多く且つ複雑となる欠
点があった。また、加速度計の精度及び感度にバラツキ
が生ずる欠点があった。
【0018】従来の表面弾性波型加速度計では、図5に
示すように、梁11は支持部材13を介して固定壁に片
持ち支持されていた。従って、温度、衝撃、長時間の使
用等によって、梁11と支持部材13の間の接続面に変
化が生じ、それが加速度計の出力信号において、再現性
の欠如、ヒステリシス、スケールファクタ誤差の発生等
の原因となった。
【0019】従来の表面弾性波型加速度計では、図5に
示すように、梁11に装着された共振器21は固定部に
装着された電源端子23、増幅器25A、25B、バッ
ファアンプ27A、27B、ミキサ31及びフィルタ3
3に電路によって接続されている。斯かる電路として例
えばボンディング線が使用される。従って、その変形又
はそれに発生した応力が加速度計のバイアス誤差の原因
となった。
【0020】本発明は斯かる点に鑑み、簡単な製造工程
によって均一な精度及び感度の加速度計を製造すること
を目的とする。
【0021】本発明は斯かる点に鑑み、温度、衝撃、長
時間の使用等によって出力信号に誤差が生ずることがな
い加速度計を提供することを目的とする。
【0022】本発明は斯かる点に鑑み、ボンディング線
等の電路の変形又はそれに発生した応力によってバイア
ス誤差が生ずることがない加速度計を提供することを目
的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明によると、例えば
図1に示すように、外力によって弾性変形可能な梁と、
該梁を片持ち支持する支持部材と、上記梁の変形を共振
周波数の変化として検出するための検出部とを有し、上
記梁の変形を検出することによって加速度を求めるよう
に構成された加速度計において、上記梁と上記支持部材
は一体物として1枚の板材より形成されたことを特徴と
する。
【0024】本発明によると、加速度計において、上記
支持部材は上記梁を囲むように形成され、上記梁は上記
支持部材の中にて片持ち支持されていることを特徴とす
る。
【0025】本発明によると、例えば図2に示すよう
に、加速度計において、上記梁及び支持部材を上側及び
下側から挟むように上蓋と下蓋が配置され、上記支持部
材と上記上蓋と下蓋の間にはそれぞれスペーサが配置さ
れ、それによって上記梁と上記上蓋及び下蓋の間には互
いに接触しないように間隙が形成されていることを特徴
とする。
【0026】本発明によると、加速度計において、上記
梁及び支持部材を上側及び下側から挟むように上蓋と下
蓋が配置され、上記梁の肉厚を薄くし又は上記上蓋及び
下蓋に溝部を設け、それによって上記梁と上記上蓋及び
下蓋の間には互いに接触しないように間隙が形成されて
いることを特徴とする。
【0027】本発明によると、加速度計において、上記
スペーサ又は上記上蓋及び下蓋は上記支持部材の周囲に
沿って連続的に延在しそれによって上記間隙は密閉さ
れ、上記間隙には乾燥した不活性気体が封入されている
ことを特徴とする。
【0028】本発明によると、加速度計において、上記
検出器はリソグラフィ法によって上記板材の表面に所定
のパターンを形成することによって製造されていること
を特徴とする。
【0029】本発明によると、加速度計において、上記
梁の自由端の近くに重りが設けられていることを特徴と
する。
【0030】本発明によると、加速度計において、上記
重りは上記梁の自由端を含む部分の幅を大きくすること
によって形成されていることを特徴とする。
【0031】本発明によると、加速度計において、上記
梁の根元部の肉厚が小さくなっていることを特徴とす
る。
【0032】本発明によると、加速度計において、上記
検出器は上記梁に表面弾性波を生成しその発振周波数を
検出する共振器であることを特徴とする。
【0033】本発明によると、加速度計の製造方法にお
いて、1枚の板材の上面及び下面に梁の変形を共振周波
数の変化として検出するための検出器を形成すること
と、上記板材よりくり抜き部を形成することによって支
持部材と該支持部材によって片持ち支持された梁とを一
体的に形成することと、を含む。
【0034】本発明によると、加速度計の製造方法にお
いて、上記支持部材は上記梁を囲み、上記梁は上記支持
部材の中にて片持ち支持されるように構成されているこ
とを特徴とする。
【0035】本発明によると、加速度計において、上記
支持部材の上面及び下面にそれぞれ上記支持部材の周囲
に沿って延在するスペーサを配置することと、上記スペ
ーサの上にそれぞれ上蓋及び下蓋を装着し、該上蓋及び
下蓋が上記梁及び支持部材に接触しないように配置する
ことと、を含むことを特徴とする。
【0036】本発明によると、加速度計の製造方法にお
いて、上記上蓋及び下蓋と上記支持部材及び梁の間に形
成され間隙を上記スペーサによって密閉することと、上
記間隙に乾燥した不活性気体を封入することと、を含む
ことを特徴とする。
【0037】本発明によると、加速度計の製造方法にお
いて、上記検出器はリソグラフィ法によって上記板材の
表面に所定のパターンを形成することによって製造する
ことを特徴とする。
【0038】本発明によると、加速度計の製造方法にお
いて、比較的大きい1枚の板材の上面及び下面に多数の
上記検出器を形成することと、上記板材より多数の上記
くり抜き部を形成することによって多数の上記支持部材
及び梁とを形成することと、を含む。
【0039】
【作用】本発明によると、加速度計は梁11及び支持部
材13を含む主要部を有し、斯かる主要部は1枚の板材
より形成される。1枚の板材の上面及び下面に共振器2
1A、21Bをそれぞれ形成し、くり抜き部17を形成
することによって梁11及び支持部材13は形成され
る。共振器21A、21Bは例えばフォトリソグラフィ
法によって形成され、くり抜き部17は例えばエッチン
グ法によって形成される。
【0040】支持部材13は梁11の周囲を囲むように
延在し、梁11は支持部材13の固定部13Aにて片持
ち支持されている。
【0041】主要部の上側及び下側にそれぞれスペーサ
19A、19Bを介して上蓋41A及び下蓋41Bが装
着され、それによって密閉空間45が形成される。梁1
1は密閉空間45内にて上蓋41Aと下蓋41Bに接触
しないように振動又は変形する。密閉空間45内には乾
燥した不活性ガスが封入されており、斯かるガスは梁1
1の振動を減衰させるためのスクィーズダンパとして機
能する。
【0042】
【実施例】以下に図1〜図4を参照して本発明の実施例
について説明する。尚図1〜図4において図5の対応す
る部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明は省
略する。
【0043】図1に本発明による加速度計の主要部を示
す。図1Aはその平面構成を示し、図1Bはその切断面
B−Bに沿って切断した断面構成を示す。本例による
と、斯かる主要部は矩形の梁11と斯かる梁11を囲む
ように延在するロの字形の支持部材13とを有する。図
示のように、梁11はロの字形の支持部材13の一部、
即ち、固定部13Aによって片持ち支持されている。
【0044】本発明によると、斯かる梁11及び支持部
材13を含む主要部は、1枚の板材より形成される。即
ち、1枚の板材に、図示のようにコの字形のくり抜き部
17を形成することによって、梁11及び支持部材13
が形成される。コの字形のくり抜き部17はエッチング
によって形成されてよい。
【0045】梁11及び支持部材13は水晶、ニオブ酸
リチウム(LiNbO3 )、タンタル酸リチウム(Li
TaO3 )等の圧電材単結晶によって構成され、特に温
度特性を重視する場合にはSTカット水晶の単結晶が使
用される。
【0046】梁11及び支持部材13の上面及び下面に
はそれぞれ共振器21A、21B及び重り15A、15
Bが配置されている。共振器21A、21Bは表面弾性
波を生成してそれを検出するように構成されており、重
り15A、15Bは梁11の変形量を増加させそれによ
って感度を増加させるために設けられている。尚、重り
15A、15Bを設けるかわりに、梁11の根元部分の
厚さを薄くし、それによって梁11の変形量を増加させ
てもよい。
【0047】図1Aに示すように、上面の共振器21A
は入力電極21−1と出力電極21−2と2つの反射器
21−3、21−4と引き出し電極21−5とを含む。
2つの電極21−1、21−2と2つの反射器21−
3、21−4は梁11の固定端側13Aに配置される。
【0048】共振器21A、21Bは適当な方法によっ
て形成されてよいが、好ましくはフォトリソグラフィ法
によって形成される。重り15は、例えば金属板を接着
剤によって接合することによって、又はメタルアディテ
ィブ法によって形成してよい。
【0049】梁11及び支持部材13の下面にも同様な
共振器21B及び重り15Bが配置されている。しかし
ながら、バイアス周波数ΔfB を設ける場合には、上面
の共振器21Aと下面の共振器共振器21Bは形状又は
寸法が異なるように形成される。
【0050】図2は本発明による加速度計が組み立てら
れた状態を示す。本例によると、梁11及び支持部材1
3の上側及び下側にそれぞれ上蓋41A及び下蓋41B
が配置されている。斯かる上蓋41A及び下蓋41Bと
支持部材13の間にはそれぞれスペーサ19A、19B
が配置されている。スペーサ19A、19Bは適当な板
材又は接着剤層によって形成されてよく、又はSiO2
等をスパッタリングして形成してよい。
【0051】スペーサ19A、19Bによって、上蓋4
1A及び下蓋41Bと支持部材13及び梁11が互いに
隔置され接触しないように構成されている。即ち、梁1
1が変形しても、梁11及び梁11に装着された共振器
12A、12B及び重り15A、15Bが上蓋41A又
は下蓋41Bに接触しないように、スペーサ19A、1
9Bの厚さは適当に設定される。尚、図2Bに示すよう
に、上蓋41A及び下蓋41Bの内面に、重り15A、
15Bの位置に対応して凹部43A、43Bが設けられ
てよく、それによって重り15A、15Bの厚さが大き
い場合であっても、重り15A、15Bが上蓋41A又
は下蓋41Bに接触しない。
【0052】図2Aに示すように、スペーサ19A、1
9Bは支持部材13の周囲に沿って連続的に延在してい
る。こうして、図2Bに示すように、上蓋41A及び下
蓋41Bの内面とスペーサ19A、19Bと支持部材1
3とによって密閉した空間45が形成される。
【0053】また、上記の例では、支持部材13と上蓋
41A及び下蓋41Bの間に、それぞれスペーサ19
A、19Bを設けたが、スペーサ19A、19Bを使用
しないで、梁11と上蓋41A及び下蓋41Bの間に間
隙を設けてもよい。例えば、上蓋41A及び下蓋41B
の内面をエッチング等によってくり抜き、内面の内側部
分の肉厚を薄くして、梁11との間に間隙45を形成し
てもよい。あるいは、梁11の両面をエッチング等によ
って削り、梁11の肉厚が薄くなるようにして、梁11
と上蓋41A及び下蓋41Bの間に間隙45を形成して
もよい。
【0054】好ましくは、斯かる空間45に乾燥した不
活性ガス、例えば乾燥窒素が封入される。空間45に封
入された乾燥気体は、梁11の振動又は変形に対する減
衰装置又はスクィーズダンパとして機能する。
【0055】図3を参照して本発明による加速度計の他
の例を説明する。図3は、図1と同様に、加速度計の主
要部、即ち梁11及び支持部材13のみを示す。図3A
に示す例では、梁11は根元部にて括れている。即ち、
梁11は支持部材13の固定部13Aとの接続部にて幅
が狭くなっている。図3Bに示す例では、梁11の自由
端の部分の幅が大きくなっている。
【0056】こうして、梁11の根元部の幅を狭くし又
は梁11の自由端の部分の幅を大きくすることによっ
て、梁11の剛性は小さくなり、加速度に対する梁11
の変形量が大きくなる。加速度に対する梁11の変形量
が十分大きい場合には、梁11の先端に重り15を装着
する必要がなくなる。
【0057】尚、加速度に対する梁11の変形量を増大
させるために、図3の破線で示すように、梁11の根元
部11Cの肉厚を薄くしてもよい。
【0058】図3は梁11の形状の一例を示したが、梁
11の形状として様々のものが考えられる。例えば、多
角形、円形、楕円等も可能である。図3は梁11及び支
持部材13のみを示したが、本例では図2に示した如き
上蓋41A及び下蓋41Bが使用される。
【0059】図4を参照して本発明による加速度計、特
に梁11及び支持部材13からなる主要部53の製造方
法の例を説明する。本例によると先ず薄い板材51が用
意される。斯かる板材51は1枚より多数の主要部53
を製造することができるように十分大きい寸法を有す
る。図の破線は切断線を示す。この例では10×6=6
0個の主要部53を同時に製造することができる。
【0060】次に各主要部53に相当する部分に共振器
21A(図示なし)を形成する。次に板材11を裏返し
て同様に各主要部53に相当する部分に共振器21B
(図示なし)を形成する。上述のように、バイアス周波
数ΔfB を設ける場合には、2つの共振器21A、21
Bが同一形状又は同一寸法とならないように形成する。
斯かる共振器21A、21Bは、好ましくはフォトリソ
グラフィ法によって形成される。
【0061】次に必要な場合には重り13A、13Bを
装着する。次に、梁11を形成するために各主要部53
に相当する部分にくり抜き部17を形成する。最後に、
切断線に沿って切断する。抜き部17を形成し切断線に
沿って切断する作業には、例えばエッチングが使用され
る。
【0062】こうして、多数の主要部53を同時に且つ
均一な精度にて容易に製造することができる。
【0063】以上本発明の実施例について詳細に説明し
てきたが、本発明は上述の実施例に限ることなく本発明
の要旨を逸脱することなく他の種々の構成が採り得るこ
とは当業者にとって容易に理解されよう。
【0064】例えば、表面弾性波型加速度計の例を説明
した。しかしながら、共振器21A、21Bの代わりに
適当な歪み検出器又は応力検出器を装着することによっ
て共振型加速度計を構成することができる。本発明は表
面弾性波型加速度計に限定されることなく一般に梁の変
形を利用した共振型加速度計に適用される。
【0065】
【発明の効果】本発明によると、簡単な製造工程によっ
て均一な精度及び感度の加速度計を製造することができ
る利点がある。
【0066】本発明によると、温度、衝撃、長時間の使
用等によって出力信号に誤差が生ずることがない加速度
計を提供することができる利点がある。
【0067】本発明によると、ボンディング線等の電路
の変形又はそれに発生した応力によってバイアス誤差が
生ずることがない加速度計を提供することができる利点
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による加速度計の主要部の例を示す説明
図である。
【図2】本発明による加速度計の構成例を示す説明図で
ある。
【図3】本発明による加速度計の主要部の他の例を示す
図である。
【図4】本発明による加速度計の製造方法の例を説明す
るための説明図である。
【図5】従来の加速度計の構成例を示す図である。
【符号の説明】
11 弾性体、梁 11−1、11−2 梁 11A 上面 11B 下面 11C 溝部 13 支持部材 13A 固定部 15A、15B 重り 17 くり抜き部 19A、19B スペーサ 20A、20B SAW共振系 21A、21B 共振器 21−1A、21−1B 入力電極 21−2A、21−2B 出力電極 23 電源端子 25A、25B 増幅器 27A、27B バッファアンプ 31 ミキサ 33 フィルタ 41A 上蓋 41B 下蓋 45 間隙

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外力によって弾性変形可能な梁と、該梁
    を片持ち支持する支持部材と、上記梁の変形を共振周波
    数の変化として検出するための検出部とを有し、上記梁
    の変形を検出することによって加速度を求めるように構
    成された加速度計において、 上記梁と上記支持部材は一体物として1枚の板材より形
    成されたことを特徴とする加速度計。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の加速度計において、 上記支持部材は上記梁を囲むように形成され、上記梁は
    上記支持部材の中にて片持ち支持されていることを特徴
    とする加速度計。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の加速度計におい
    て、 上記梁及び支持部材を上側及び下側から挟むように上蓋
    と下蓋が配置され、上記支持部材と上記上蓋と下蓋の間
    にはそれぞれスペーサが配置され、それによって上記梁
    と上記上蓋及び下蓋の間には互いに接触しないように間
    隙が形成されていることを特徴とする加速度計。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載の加速度計にお
    いて、 上記梁及び支持部材を上側及び下側から挟むように上蓋
    と下蓋が配置され、上記梁の肉厚を薄くし又は上記上蓋
    及び下蓋に溝部を設け、それによって上記梁と上記上蓋
    及び下蓋の間には互いに接触しないように間隙が形成さ
    れていることを特徴とする加速度計。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3又は4記載の加速度計
    において、 上記スペーサ又は上記上蓋及び下蓋は上記支持部材の周
    囲に沿って連続的に延在しそれによって上記間隙は密閉
    され、上記間隙には乾燥した不活性気体が封入されてい
    ることを特徴とする加速度計。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3、4又は5記載の加速
    度計において、 上記検出器はリソグラフィ法によって上記板材の表面に
    所定のパターンを形成することによって製造されている
    ことを特徴とする加速度計。
  7. 【請求項7】 請求項1、2、3、4、5又は6記載の
    加速度計において、 上記梁の自由端の近くに重りが設けられていることを特
    徴とする加速度計。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の加速度計において、 上記重りは上記梁の自由端を含む部分の幅を大きくする
    ことによって形成されていることを特徴とする加速度
    計。
  9. 【請求項9】 請求項1、2、3、4、5又は6記載の
    加速度計において、 上記梁の根元部の肉厚が小さくなっていることを特徴と
    する加速度計。
  10. 【請求項10】 請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8又は9記載の加速度計において、 上記検出器は上記梁に表面弾性波を生成しその発振周波
    数を検出する表面弾性波共振器であることを特徴とする
    加速度計。
  11. 【請求項11】 1枚の板材の上面及び下面に梁の変形
    を共振周波数の変化として検出するための検出器を形成
    することと、 上記板材よりくり抜き部を形成することによって支持部
    材と該支持部材によって片持ち支持された梁とを一体的
    に形成することと、を含む加速度計の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の加速度計の製造方法
    において、 上記支持部材は上記梁を囲み、上記梁は上記支持部材の
    中にて片持ち支持されるように構成されていることを特
    徴とする加速度計の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項11又は12記載の加速度計に
    おいて、 上記支持部材の上面及び下面にそれぞれ上記支持部材の
    周囲に沿って延在するスペーサを配置することと、 上記スペーサの上にそれぞれ上蓋及び下蓋を装着し、該
    上蓋及び下蓋が上記梁及び支持部材に接触しないように
    配置することと、 を含むことを特徴とする加速度計の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項11、12又は13記載の加速
    度計の製造方法において、 上記上蓋及び下蓋と上記支持部材及び梁の間に形成され
    間隙を上記スペーサによって密閉することと、 上記間隙に乾燥した不活性気体を封入することと、 を含むことを特徴とする加速度計の製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項11、12、13又は14記載
    の加速度計の製造方法において、 上記検出器はリソグラフィ法によって上記板材の表面に
    所定のパターンを形成することによって製造することを
    特徴とする加速度計の製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項11又は12記載の加速度計の
    製造方法において、 比較的大きい1枚の板材の上面及び下面に多数の上記検
    出器を形成することと、 上記板材より多数の上記くり抜き部を形成することによ
    って多数の上記支持部材及び梁とを形成することと、 を含む加速度計の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006258766A (ja) * 2005-03-18 2006-09-28 Japan Radio Co Ltd 弾性波センサ
JP2009053138A (ja) * 2007-08-29 2009-03-12 Seiko Epson Corp Sawセンサおよびsawセンサ素子
CN102193001A (zh) * 2011-05-18 2011-09-21 中国电子科技集团公司第二十六研究所 Saw-mems加速度传感器及制作方法

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