JPH08159741A - 変位検出装置 - Google Patents

変位検出装置

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Publication number
JPH08159741A
JPH08159741A JP30223494A JP30223494A JPH08159741A JP H08159741 A JPH08159741 A JP H08159741A JP 30223494 A JP30223494 A JP 30223494A JP 30223494 A JP30223494 A JP 30223494A JP H08159741 A JPH08159741 A JP H08159741A
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JP
Japan
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signal
terminal
time
displacement
circuit
Prior art date
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Application number
JP30223494A
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English (en)
Inventor
Kazushi Kuroda
和士 黒田
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Publication of JPH08159741A publication Critical patent/JPH08159741A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は磁歪線に沿って移動可能に設けられ
た磁石の変位を検出する変位検出装置に関し、大幅なコ
ストアップを伴うことなく、温度変化に対して安定した
検出精度を確保することを目的とする。 【構成】 磁歪線10に沿って移動可能な永久磁石12
を配設する。磁歪線10にパルス信号を供給するパルス
発生回路14を設ける。パルス信号が流通する際、及び
パルス信号が永久磁石12近傍に到達した際に生ずる歪
み信号が検出部10aに到達した際に磁歪線10に生ず
る磁界変化を検出する受信回路16を設ける。受信回路
16がパルス信号に起因する磁界変化を検出した後、歪
み信号のピークを検出するまでに要した時間を検出する
伝搬時間検出回路18と、その検出結果に基づいて永久
磁石12の変位を検出する変位検出回路20とを設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、変位検出装置に係り、
特に、磁歪線に沿って移動可能に設けられた磁石の変位
を検出することで、磁石と一体に移動する被検出物の変
位を検出する変位検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開平2−18311
7号公報に開示される如く、磁歪線と、その磁歪線に沿
って移動可能な磁石と、磁歪線にパルス信号を供給する
と共に磁歪線内で生ずる歪み信号を受信して適当に処理
する信号処理部等からなる変位検出装置が知られてい
る。
【0003】すなわち、上述した信号処理部から磁歪線
に対してパルス状の信号を供給すると、磁歪線の周囲に
はパルス信号の流通に伴って円周方向の磁界が発生す
る。一方、磁歪線には、磁石が発する磁界がその軸方向
に作用している。従って、磁歪線に供給されたパルス信
号が磁石の近傍を流通する際には、磁石の発する磁界と
パルス信号が発する磁界とが重畳して磁歪線に作用する
ことになる。
【0004】磁歪線に対してかかる重畳磁界が作用する
と、磁歪線の当該部位にはいわゆるビーデマン効果によ
る捩じり歪みが発生し、超音波振動からなる歪み信号が
発生する。この歪み信号は、磁歪線上の磁石に近接する
部位で発生し、その後磁歪線の両端に向かって所定の伝
搬速度で伝搬する。従って、上記従来の装置において、
磁歪線に対してパルス信号が供給された後磁歪線上の所
定の部位に歪み信号が伝搬されるまでに要する時間を検
出すれば、歪み信号の伝搬速度との関係で、磁石の存在
位置と歪み信号を検出する位置との距離を算出すること
が可能となり、また、その距離が算出できれば、磁石の
変位を検出することが可能となる。
【0005】ところで、磁歪線にパルス信号を供給した
後、歪み信号が検出されるまでの時間に基づいて磁石の
位置を検出する構成において、常に安定した検出精度を
確保するためには、何らかの手法により信号処理部の温
度特性を排除する必要がある。すなわち、磁歪線内を歪
み信号が伝搬する速度については、ほぼ温度特性を無視
することができるが、その信号処理部を構成する電子部
品は通常温度特性を有しており、それらについて何らの
配慮も払わない場合、高精度な変位検出の実現が困難と
なる。
【0006】このため、上記公報記載の変位検出装置
は、磁歪線の近傍に、磁歪線に沿って移動可能な磁石と
共に較正用の磁石(以下、較正用磁石と称す)を配設
し、較正用磁石が発する磁界に起因して発生する歪み信
号(以下、較正信号と称す)が検出される時間と、移動
可能な磁石(以下、移動磁石と称す)が発する磁界に起
因して発生する歪み信号(以下、変位信号と称す)が検
出される時間との偏差に基づいて移動磁石の変位を検出
することとしている。
【0007】この場合、温度変化に伴って信号処理部の
特性が変化すれば、磁歪線にパルス信号が供給されてか
ら変位信号が検出されるまでの時間が変化すると共に、
磁歪線にパルス信号が供給されてから較正信号が検出さ
れるまでの時間も変化する。従って、上記構成の変位検
出装置によれば、較正信号の検出時と変位信号の検出時
との偏差から温度特性の影響が排除され、高精度な変位
検出が実現されることになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の変
位検出装置の如く、磁歪線の近傍に2つの磁石を配設す
る構成は、単一の磁石を配設すれば足りるものに比して
構成が複雑であり、コストアップや、組み付け作業の複
雑化等の弊害を伴う。また、上記従来の装置は、高い検
出精度を確保するために、較正信号が検出された時点で
出力電圧の上昇を開始する三角波発生回路と、移動信号
が検出された時点で三角波発生回路から出力されている
電圧をホールドするサンプルホールド回路とを用いてい
るが、サンプルホールド回路は、その駆動に正負電源を
要する等コストアップの要因を内包していると共に、出
力がドリフトし易いという不利益を有している。
【0009】この意味で、上記従来の変位検出装置は、
温度の変化に対して比較的安定した特性を有してはいる
が、高い検出精度を確保するためには、大幅なコストア
ップが伴うという問題を有するものであった。本発明
は、上述の点に鑑みてなされたものであり、大幅なコス
トアップを伴うことなく、温度変化に対して安定して高
い検出精度を確保し得る変位検出装置を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
に記載する如く、磁歪線と、該磁歪線に沿って移動可能
に設けた磁石と、前記磁歪線にパルス信号を供給するパ
ルス発生手段と、前記磁石近傍で発生した歪み信号を受
信する受信手段と、前記パルス発生手段がパルス信号を
発してから前記受信回路が歪み信号を受信するまでの時
間に基づいて前記磁石の変位を検出する変位検出手段と
を備える変位検出装置において、前記変位検出手段は、
前記パルス発生手段がパルス信号を発してから前記受信
手段が歪み信号のピークを受信するまでの時間に基づい
て前記磁石の変位を検出する変位検出装置により達成さ
れる。
【0011】また、上記の目的は、請求項2に記載する
如く、磁歪線と、該磁歪線に沿って移動可能に設けた磁
石と、前記磁歪線にパルス信号を供給するパルス発生手
段と、前記磁石近傍で発生した歪み信号を受信する受信
手段と、前記パルス発生手段がパルス信号を発してから
前記受信回路が歪み信号を受信するまでの時間に基づい
て前記磁石の変位を検出する変位検出手段とを備える変
位検出装置において、前記変位検出手段は、前記パルス
発生手段がパルス信号を発してから前記受信手段が歪み
信号を受信するまで電荷を蓄電し、その充電電荷量に基
づいて前記磁石の変位を検出する変位検出装置により達
成される。
【0012】
【作用】請求項1記載の発明において、前記パルス発生
手段が、前記磁歪線に対してパルス信号を供給すると、
該パルス信号が前記磁石の近傍を流通する際に、前記磁
歪線には歪み信号が発生する。この歪み信号は、所定の
伝搬速度で前記磁歪線の両端に向かって進行し、前記受
信手段によって受信される。
【0013】従って、前記受信手段には、前記パルス発
生手段がパルス信号を発した後、そのパルス信号が前記
磁石近傍に到達するのに要する伝搬時間と、前記磁石近
傍で発生した歪み信号が前記受信手段に到達するのに要
する伝搬時間とが経過した時に、前記歪み信号が検出さ
れることになる。ところで、前記受信手段に歪み信号が
到達したか否かは、前記受信手段に対して、所定のしき
い値を超える信号が入力されたか否かを基準に判断する
必要がある。
【0014】一方、受信手段に入力される歪み信号の強
度やしきい値の大きさは、受信手段の有する温度特性で
変化する場合がある。従って、受信手段に供給される信
号がしきい値を超えた時点で歪み信号が到達したと判断
する構成、又は受信手段に供給される信号が一旦しきい
値を超え、その後しきい値を下回る時点で歪み信号が到
達したと判断する構成では、歪み信号の到達時期を温度
変化に対して安定して判断することはできない。
【0015】これに対して、前記変位検出手段は、前記
パルス発生手段がパルス信号を発した後、前記受信手段
が歪み信号のピークを受信するまでの時間に基づいて前
記磁石の変位を検出する。この場合、歪み信号のピーク
が検出されるまでの時間は、歪み信号の強度やしきい値
の変動に影響されず、温度変化に対して安定であること
から、温度に対して安定して高い検出精度で前記磁石の
変位が検出されることになる。
【0016】請求項2記載の発明において、前記変位検
出手段は、前記パルス発生手段がパルス信号を発した
後、前記受信手段が歪み信号を受信するまでの間、継続
的に電荷を充電し、その充電電荷量に基づいて前記磁石
の変位を検出する。この場合、その充電電荷量は、パル
ス信号が発せられてから前記受信手段が歪み信号を受信
するまでに要する時間の代用特性値として把握すること
ができ、簡単な構成で、精度良く前記磁石の変位が検出
されることになる。
【0017】
【実施例】図1は、本発明の一実施例である変位検出装
置の全体構成図を示す。同図において磁歪線10は、周
囲の磁界強度に応じて歪みを生ずる磁歪材料で構成され
た線状部材である。磁歪線10には、その軸方向に移動
可能に、環状の永久磁石12が嵌挿されている。
【0018】また、磁歪線10は、その一端が接地され
ていると共に、他端がパルス発生回路14に接続されて
いる。パルス発生回路14は、磁歪線10、及び受信回
路16に、それぞれ所定のパルス信号を同一のタイミン
グで供給する回路である。受信回路16は、パルス発生
回路14から供給されるパルス信号、及び後述の如く磁
歪線10の所定部位(以下、検出部と称す)10aに発
生する歪み信号を受信して増幅すると共に、伝搬時間検
出回路18に供給する回路である。
【0019】伝搬時間検出回路18は、本実施例の要部
であり、受信回路16がパルス発生回路14から発せら
れるパルス信号を受信した後、磁歪線10の検出部10
aから供給される歪み信号のピークを受信するまでに要
する時間(以下、伝搬時間と称す)を検出し、その結果
を変位検出回路20に出力する回路である。そして、変
位検出回路20は、伝搬時間検出回路18において検出
された伝搬時間に基づいて、磁歪線10上に設定した検
出部10aと、永久磁石12が存在する位置との距離L
を検出し、そのLに基づいて永久磁石12の変位を検出
する回路である。
【0020】尚、上述したパルス発生回路14、及び変
位検出回路20については、これらが本実施例の要部で
はなく、所望の機能を実現するための構成も種々のもの
が公知であるためその詳説を省略し、以下、受信回路1
6と伝搬時間検出回路18の構成についてのみ詳細に説
明する。ところで、上述したように、磁歪線10は外部
磁界の影響を受けて歪みを生ずる部材である。これに対
して、磁歪線10には、当初から永久磁石12が発する
磁界が軸方向に作用していると共に、パルス発生回路1
4からパルス信号が供給された際には、そのパルス信号
の流通に伴って磁歪線10の円周方向にも磁界が作用す
る。
【0021】このため、パルス信号が永久磁石12の近
傍を流通する場合、磁歪線10の永久磁石12の近傍に
は、磁歪線10の円周方向に発生する磁界とその軸方向
に発生する磁界とが重畳して作用する。そして、その結
果、磁歪線10の当該部位には一時的な捩れ歪みが発生
する。この捩れ歪みは、磁歪線10の永久磁石12近傍
に瞬間的に発生し、超音波振動状の信号、すなわち上述
した歪み信号を発生させる。そして、この歪み信号は、
磁歪線10の特性に応じた伝搬速度でその両端に向かっ
て進行し、以後上記の如く受信回路16によって受信さ
れる。
【0022】すなわち、図2はパルス発生回路14が磁
歪線10に対してパルス信号を供給した際に受信回路1
6によって受信される信号VINの波形を示したものであ
るが、同図に示す如く受信回路16には、磁歪線10に
パルス信号が供給されると同時にパルス信号22が受信
され、その後所定時間の経過後に歪み信号24が受信さ
れる。
【0023】ここで、歪み信号24が検出されるまでの
所定時間は、磁歪線10がパルス発生回路14からパル
ス信号の供給を受けた後、その信号が永久磁石12近傍
に到達するのに要する時間と、永久磁石12の近傍に発
生した歪み信号が磁歪線10を伝って検出部10aに伝
搬するのに要する伝搬時間との和である。尚、この場
合、パルス信号の流通速度が歪み信号の伝搬速度に比し
て十分に高速であるため、以下の記載においては上述し
た所定時間を、歪み信号が永久磁石12の近傍から検出
部10aに至るまで伝搬するための時間として扱い、以
後、単に伝搬時間tと称す。
【0024】ところで、磁歪線10を歪み信号が伝搬す
る速度vは、磁歪線10の物性に応じて一義的に決定さ
れる速度である。従って、伝搬速度をvとすれば、伝搬
時間tに対して、永久磁石12と検出部10aとの距離
Lを、L=t・vで求めることができる。ここで、受信
回路16の受信信号VIN中に歪み信号24が検出されて
いるか否かを判断する手法としては、図2に示す如く歪
み信号24の強度との関係で適当に設定したしきい値V
thとVINとを比較する手法が一般的であり、本実施例に
おいても、VINとVthとの比較により、その判断を行う
ことは可能である。
【0025】しかしながら、図3(A)中に実線及び破
線で示す如く、受信信号VINの強度は受信回路16の温
度特性や電源電圧の変動の影響を受けて変化し易いた
め、図3(B)に示す如くVINとVthとの比較に基づい
て判定信号を形成した場合、判定信号の波形も変動し易
いものとなる。また、かかる判定信号の波形変化は、伝
搬時間検出回路18の特性が変化し、その結果しきい値
thが変動した場合にも生ずる。
【0026】このため、図3(B)に示す判定信号のア
ップエッジ発生時期、又はダウンエッジ発生時期を、そ
のまま歪み信号24が検出部10aに到達した時期と把
握した場合、装置の検出精度が温度変化等の影響を受け
て変動し易い状況となる。一方、図3(A)に示す如
く、歪み信号24のピーク発生時期は、その信号強度が
変化した場合においても、また、しきい値Vthが変化し
た場合においても、大きく変動することはなく、ほぼ一
定の位置に検出される。
【0027】そこで、本実施例においては、歪み信号2
4のピークが検出された時期を歪み信号24が検出部1
0aに到達した時期として捕らえて後の処理を実行する
こととしている。尚、本実施例の変位検出装置は、上記
図3(B)に示す判定信号のダウンエッジ検出時、及び
アップエッジ検出時の中間点を歪み信号24のピーク検
出時とする構成である。以下、かかる機能を実現する構
成について具体的に説明する。
【0028】図4は、本実施例の変位検出装置の受信回
路16、及び伝搬時間検出回路18の要部の構成を表す
回路図を示す。同図において、コイル26は、検出部1
0aの周囲において磁歪線10に生ずる磁束変化を検出
するピックアップコイルである。コイル26には、LC
R並列共振回路を構成すべくコンデンサ28、及び抵抗
30が並列接続されている。また、このLCR並列共振
回路には、アンプ32が接続されている。
【0029】ここで、LCR並列共振回路の共振周波数
は、パルス信号が磁歪線の検出部10a近傍を流通する
際、及び歪み信号が検出部10aに到達した際にコイル
26で検出される磁束変化の周波数に設定されている。
従って、アンプ32には、その周波数の磁束変化に起因
する信号のみが供給されることになる。アンプ32の出
力端子(図4中にAで示す端子、以下A端子と称す)
は、コンパレータ34の負極端子、及びコンパレータ3
6の正極端子に接続されている。すなわち、図5(A)
は、LCR共振回路が上記図2に示す受信信号VINを受
信した際にA端子に現れる信号波形を示したものである
が、コンパレータ34,36には、図5(A)に示す如
く、パルス信号22と歪み信号24とを増幅してなる信
号が供給されることになる。尚、以下の説明において
は、簡単のためこれら増幅後の信号も、単にパルス信号
22、又は歪み信号24と称することにする。
【0030】コンパレータ34の正極端子には、抵抗3
8を用いて形成した所定電圧がしきい値THB として供
給されている。このしきい値THB は、図5(A)に示
す如く、パルス信号22のピーク値より低い値であり、
かつ歪み信号24のピーク値より高い値に設定されてい
る。また、コンパレータ34の出力端子(図4中にBで
示す端子、以下B端子と称す)は、プルアップ抵抗40
を介して電源電圧に接続されている。従って、B端子に
は、図5(B)に示す如く、A端子にパルス信号22が
現れた場合にのみハイレベルからローレベルとなる信号
が現れることになる。
【0031】一方、コンパレータ36の負極端子には、
抵抗42を用いて、図5(A)に示す如く、歪み信号2
4のピーク値より低い値に設定した電圧が、しきい値T
Cとして供給されている。そして、コンパレータ36
の出力端子(図4中にCで示す端子、以下C端子と称
す)は、プルアップ抵抗44を介して電源電圧に接続さ
れている。
【0032】従って、C端子には、図5(C)に示す如
く、A端子にパルス信号22が現れた場合、及びA端子
に歪み信号24が現れ、かつ歪み信号24の強度がしき
い値THC 以上となっている場合にのみローレベルから
ハイレベルに反転する信号が現れる。このC端子は、そ
れぞれコンデンサ46、48を介してインバータ50、
52の入力端子に接続されている。また、コンデンサ4
6とインバータ50との中間部は、抵抗54、及びダイ
オード56を介して電源電圧に接続されている。尚、ダ
イオード56は、電源電圧側へ向かう流れのみを許容す
る向きで配設されている。
【0033】この場合、C端子がローレベルで安定して
いれば、コンデンサ46が充電された状態となり、抵抗
54による電圧降下が生じないため、インバータ50の
入力端子にはハイレベルの信号が供給された状態とな
る。また、上記の状態からC端子がハイレベルになる
と、コンデンサ46に充電されていた電荷が、ダイード
56を通って電源電圧側に放電される。この場合、抵抗
54にはほぼ電流が流通しないため、インバータ50の
入力端子には、やはり電源電圧が印加された状態とな
る。
【0034】このようにしてコンデンサ46が放電状態
となった後、再度C端子がローレベルとなると、コンデ
ンサ46の充電が完了するまで、抵抗54には電流が流
通する。このため、インバータ50の入力端子には、コ
ンデンサ46の充電が完了するまでの間、抵抗54を流
通する電流値に応じて降下した電圧が供給されることに
なる。
【0035】すなわち、インバータ50の入力端子に
は、C端子がハイレベルからローレベルに反転した後、
所定期間だけ過渡的に電圧が降下する信号が供給される
ことになる。従って、インパータ50の出力端子(図4
中にDで示す端子、以下D端子と称す)には、図5
(D)に示す如く、C端子に生ずる信号のダウンエッジ
を捕らえて一時的にハイレベルとなる信号が現れる。
【0036】また、コンデンサ48とインバータ52と
の中間部は、抵抗58、及びダイオード60を介して接
地されている。尚、ダイオード60は、接地側からコン
デンサ48とインバータ52との中間部へ向かう流れの
みを許容する向きに配設されている。従って、C端子が
ローレベルで安定していれば、コンデンサ48の両端に
電位差が生じず、コンデンサ48は放電状態となる。そ
して、その状態からC端子がハイレベルになると、コン
デンサ48への充電が開始される。
【0037】この際、ダイオード60は、充電に伴う電
荷の流れを阻止すべく機能するため、充電電流は全て抵
抗58を流れる。このため、インバータ52の入力端子
の電圧は、コンデンサ48の充電が完了するまでの間一
時的にハイレベルに上昇する。このようにしてコンデン
サ48の充電が完了した後、再度C端子がローレベルと
なると、コンデンサ48の放電が開始される。この場
合、接地側からコンデンサ48に向けて電流が流通する
ことになるが、その電流は主にダイオード60を流通す
る。このため、抵抗58の両端に電位差が生ずることは
なく、インバータ52の入力端子には、やはり接地レベ
ルの電圧が供給されることになる。
【0038】このように、インバータ52の入力端子に
は、C端子がローレベルからハイレベルに反転した後、
所定期間だけ過渡的にハイレベルの信号が供給される。
従って、インパータ52の出力端子(図4中にEで示す
端子、以下E端子と称す)には、図5(E)に示す如
く、C端子に生ずる信号のアップエッジを捕らえて一時
的にハイレベルとなる信号が現れる。
【0039】ところで、上述したB端子の信号は、フリ
ップフロップ62,64のセットバー端子に接続されて
いる。また、D端子の信号、及びE端子の信号は、それ
ぞれ、フリップフロップ62,64のクロック端子に接
続されている。ここで、フリップフロップ62、64
は、セットバー端子にダウンエッジが検出されると、出
力Qをローレベルからハイレベルに反転させると共に、
セットバー端子がハイレベルである場合にクロック端子
にクロック信号が入力されると、出力Qをハイレベルか
らローレベルに反転させる機能を有している。
【0040】従って、フリップフロップ62の出力端子
(図4中にFで示す端子、以下F端子と称す)には、図
5(F)に示す如く、パルス信号22が立ち上がった際
にローレベルからハイレベルに反転し、その後歪み信号
24が立ち下がるまで、すなわち、歪み信号24の強度
がしきい値THC を下回るまでハイレベルを維持する信
号が現れることになる。
【0041】また、フリップフロップ64の出力端子
(図4中にGで示す端子、以下G端子と称す)には、図
5(G)に示す如く、パルス信号22が立ち上がった際
にローレベルからハイレベルに反転し、その後歪み信号
24が立ち上がるまでハイレベルを維持する信号が現れ
ることになる。従って、以後、例えばF端子に現れる信
号(以下、F信号と称す)がハイレベルを維持した時間
と、G端子に現れる信号(以下、G信号と称す)がハイ
レベルを維持した時間との平均を求めれば、ほぼ正確
に、パルス信号22が立ち上がった後、歪み信号24の
ピークが検出されるまでの時間を求めることができる。
【0042】ところで、F端子又はG端子にコンデンサ
を接続し、それらの端子にハイレベルの信号が出力され
ている間だけ電荷を充電することとすれば、F信号がハ
イレベルを維持した時間、及びG信号がハイレベルを維
持した時間は、コンデンサの充電電荷量、すなわちコン
デンサの端子間電圧として検出することができる。しか
しながら、F信号又はG信号がハイレベルを維持する時
間は極めて短時間であり、その間にコンデンサが充電で
きる電荷量は極めて少量である。従って、一旦充電を終
えたコンデンサに、その後長期間に渡って電荷をホール
ドさせることとすれば、リーク電流の影響が無視できな
い状態となる。
【0043】一方、本実施例に係る変位検出装置が、継
続的に変位を表す信号を出力するためには、F信号又は
G信号がハイレベルを維持した時間に相当する信号が継
続的に検出できなければならず、そのためには、電荷が
ホールドされたコンデンサへのアクセスが常時可能でな
ければならない。これに対して、F信号又はG信号がハ
イレベルである間電荷を充電するコンデンサをそれぞれ
2系統づつ設け、2つの系統に交互に電荷を充電、ホー
ルドさせることとすれば、コンデンサに長期間継続的に
電荷をホールドさせることなく、常にコンデンサへのア
クセスが可能な状態を作ることができる。
【0044】図6は、フリップフロップ62が発するF
信号について上記の機能を実現すべく構成された回路の
回路図を示す。フリップフロップ62の出力端子である
F端子には、スイッチ66,68を構成するFETのド
レイン端子、及びコンデンサ70が接続されている。ま
た、コンデンサ70には、上記図4に示すコンデンサ4
6に対するインバータ50、抵抗54、及びダイオード
56と同様に機能するインバータ72、抵抗74、及び
ダイオード76が接続されている。
【0045】従って、インバータ72の出力端子(図6
中にHで示す端子、以下H端子と称す)には、図7
(H)に示す如く、F信号のダウンエッジを捕らえて一
時的にハイレベルとなる信号(以下、H信号と称す)が
現れる。インバータ72の出力端子であるH端子には、
フリップフロップ78のクロック端子が接続されてい
る。このフリップフロップ78は、一般的なDフリップ
フロップであり、そのQバー端子をD端子に接続した状
態で用いられる。
【0046】この場合、Q端子(図6中にIで示す端
子、以下I端子と称す)、及びQバー端子(図6中にJ
で示す端子、以下J端子と称す)には、図7(I),
(J)に示す如く、互いに背反し、かつH信号が立ち上
がる毎にハイ・ローの反転する信号が現れることにな
る。上述の如くスイッチ66,68を構成するFETの
ソース端子には、それぞれ抵抗80,82が接続されて
いる。また、抵抗80の他端には、コンデンサ84、及
びオペアンプ86の非反転入力端子が、抵抗82の他端
には、コンデンサ88、及びオペアンプ90の非反転入
力端子がそれぞれ接続されている。
【0047】ここで、オペアンプ86,90は、その出
力端子(図6中にK又はLで示す端子、以下それぞれK
端子、L端子と称す)に現れる電圧を、抵抗92,9
4、又は抵抗96,98で分圧して反転入力端子に帰還
することにより、非反転増幅回路として用いられてい
る。従って、それらK端子、及びL端子には、それぞれ
コンデンサ84又は88の端子間電圧を適当に増幅して
なる信号が現れる。
【0048】また、これらK端子、及びL端子は、それ
ぞれスイッチ100、102を構成するFETのドレイ
ン端子に接続されている。そして、スイッチ100、1
02の出力端子、すなわちFETのソース端子は、互い
に接続されて図6中にMで示す端子(以下、M端子と称
す)を構成している。ところで、上述した、スイッチ6
6、又はスイッチ102を構成するFETのゲート端子
には、フリップフロップ78のI端子が接続されてい
る。また、スイッチ68、又はスイッチ100を構成す
るFETのゲート端子には、フリップフロップ78のJ
端子が接続されている。
【0049】従って、図7に示す如く、時刻t1 におけ
るF信号のダウンエッジを受けて、フリップフロップ7
8が、I端子にハイレベル、J端子にローレベルを出力
した場合、以後、スイッチ66及び102が導通状態、
スイッチ68及び100が遮断状態となる。このため、
時刻t2 においてF信号が立ち上がると、徐々にコンデ
ンサ84に電荷が充電され、図7(K)に示す如く、F
信号が立ち下がる時刻t3 までの間、K端子の電圧が所
定の時定数に従って上昇する。ただし、この間は、M端
子に通じるスイッチ100が遮断されているため、充電
現象がM端子に出力されることはない。
【0050】また、上記の状況においては、スイッチ6
8が遮断されているため、時刻t1においてコンデンサ
88に蓄えられていた電荷は、F信号がローレベルに反
転した後もそのままホールドされる。このため、オペア
ンプ90の出力端子であるL端子には、図7(L)に示
す如く、時刻t3 まではほぼ安定して時刻t1 において
コンデンサ88に蓄えられていた電荷量に応答する電圧
が出力される。そして、この間は、スイッチ102が導
通状態であるため、L端子の電圧がそのままM端子に出
力される。
【0051】これに対して、時刻t3 において、F信号
のダウンエッジを受けてI端子及びJ端子の出力が反転
すると、以後、スイッチ66及び102が遮断状態、ス
イッチ68及び100が導通状態となる。この場合、コ
ンデンサ84に蓄えられていた電荷がその後ホールドさ
れ、かつそのようにホールドされた電荷量に対応してK
端子に現れる電圧がM端子に出力されると共に、コンデ
ンサ88に蓄えられていた電荷が、一旦F端子に向けて
放電される。
【0052】そして、以後時刻t4 においてF信号が立
ち上がると、F信号が立ち下がる時刻t5 までの間、充
電現象をM端子に出力することなく、F信号がハイレベ
ルを維持する時間に応じた電荷が、新たにコンデンサ8
8に充電される。すなわち、図6に示す回路によれば、
コンデンサ84,88の一方が、F端子がハイレベルに
維持される時間中電荷を充電するコンデンサとして、他
方が、充電した電荷を表示するコンデンサとして機能す
ると共に、F信号が立ち上がる毎にそれらの機能が相互
に入れ換えられる。
【0053】この場合、M端子には、常に充電直後のコ
ンデンサ84の端子間電圧、又はコンデンサ88の端子
間電圧に相当する信号が継続的に出力されることにな
り、コンデンサ84,88に充電される電荷量が微小で
ある場合においても、精度良く、かつ継続的に、F端子
がハイレベルに維持される時間に対応する信号が出力で
きる。
【0054】ところで、上記図6に示す回路は、継続的
に、かつ精度良くF信号がハイレベルに維持される時間
に相当する信号を出力するための回路であるが、全く同
様に、継続的に、かつ精度良くG信号について同様の機
能を実現する回路を構成することができる。従って、上
記図4に示す回路と、上記図6に示す回路とを組み合わ
せれば、継続的に、かつ精度良くF信号がハイレベルに
維持される時間、及びG信号がハイレベルに維持される
時間に相当する信号を出力し得る回路が実現でき、更に
公知の構成を加設することで、F信号がハイレベルに維
持される時間とG信号がハイレベルに維持される時間と
の平均時間に相当する信号を出力し得る回路を実現する
ことができる。
【0055】図8は、かかる機能を実現すべく構成した
回路の回路図を示す。尚、上記図4に示す回路について
は、上記の機能を実現するに当たって変更する点がない
ため、図8には、上記図6に示す回路を主体とする部分
のみを表示する。また、図8中、上記図6と同一の構成
部分については、同一の符号を付してその説明を省略す
る。
【0056】図8に示す回路において、フリップフロッ
プ64のG端子には、スイッチ104、スイッチ10
6、及びコンデンサ108が接続されている。コンデン
サ108の他端には、上述した抵抗74、ダイオード7
6、及びフリップフロップ78と同様に機能する抵抗1
10、ダイオード112、及びフリップフロップ114
が接続されている。
【0057】従って、フリップフロップ114のQ端子
(図8中にOで示す端子、以下O端子と称す)、及びQ
バー端子(図8中にPで示す端子、以下P端子と称す)
には、図9(O),(P)に示す如く、相互に背反する
と共に、G信号(図9(G))のダウンエッジを受けて
反転する信号が出力される。スイッチ104は、フリッ
プフロップ78のI端子にハイレベルが出力されている
場合に導通状態となるスイッチであり、フリップフロッ
プ114のO端子にハイレベルが出力されている場合に
導通状態となるスイッチ116が直列に接続されてい
る。更にスイッチ116は、抵抗118を介して、一端
が接地されたコンデンサ120、及びオペアンプ86の
非反転入力端子に接続されている。
【0058】従って、スイッチ104,116が共に導
通状態である場合に、すなわちI端子、及びO端子に共
にハイ出力である場合に、更にG端子がハイ出力となる
と、コンデンサ120には適当に電荷が供給される。そ
して、オペアンプ86の非反転入力端子には、上述した
コンデンサ84に向けて供給された電荷に起因する電圧
と、コンデンサ120に向けて供給された電荷に起因す
る電圧との平均値に相当する電圧が供給されることにな
る。
【0059】また、スイッチ106は、フリップフロッ
プ78のJ端子にハイレベルが出力されている場合に導
通状態となるスイッチであり、フリップフロップ114
のP端子にハイレベルが出力されている場合に導通状態
となるスイッチ122が直列に接続されている。更にス
イッチ122は、抵抗124を介して、一端が接地され
たコンデンサ126、及びオペアンプ90の非反転入力
端子に接続されている。
【0060】従って、スイッチ106,122が共に導
通状態である場合に、すなわちJ端子及びP端子が共に
ハイ出力である場合に、更にG端子がハイ出力となる
と、コンデンサ126には適当に電荷が供給される。こ
の場合、オペアンプ90の非反転入力端子には、上述し
たコンデンサ88に向けて供給された電荷に起因する電
圧と、コンデンサ126に向けて供給された電荷に起因
する電圧との平均値に相当する電圧が供給されることに
なる。
【0061】このため、図9に示す如く、時刻T1 にお
いて、I端子及びO端子がハイ出力、J端子及びP端子
がロー出力である状況下でF信号及びG信号が立ち上が
ると、その後、時刻T2 においてG信号が立ち下がるま
では、コンデンサ84及び120に共に電荷が供給され
る状態が形成される。そして、時刻T2 においてG信号
が立ち下がると、その時点でコンデンサ120へ向かう
電荷の流れが遮断され、以後時刻T3 においてF信号が
立ち下がるまでは、コンデンサ84に向かう電荷の流れ
のみが許容された状態となる。
【0062】このため、オペアンプ86の出力端子であ
るK端子には、図9(K)に示す如く、時刻T1 からT
2 にかけて比較的急激に上昇し、その後時刻T3 までは
比較的緩やかに上昇する電圧が出力されることになる。
この場合、時刻T3 においてK端子に現れる電圧は、F
信号がハイ出力を維持する時間と、G信号がハイ出力を
維持する時間との平均値に相当しており、時刻T3
降、K端子の出力がM端子に供給されることにより、M
端子には、F信号がハイ出力を維持する時間と、G信号
がハイ出力を維持する時間との平均値に相当する信号が
精度良く出力されることになる。
【0063】同様に、その後時刻T4 において、I端子
及びO端子がロー出力、J端子及びP端子がハイ出力で
ある状況下でF信号及びG信号が立ち上がると、今回は
時刻T5 においてG信号が立ち下がるまでは、コンデン
サ88及び126に共に電荷が供給される状態が形成さ
れる。そして、時刻T5 においてG信号が立ち下がる
と、その時点でコンデンサ126へ向かう電荷の流れが
遮断され、以後時刻T6 においてF信号が立ち下がるま
では、コンデンサ88に向かう電荷の流れのみが許容さ
れた状態となる。
【0064】このため、オペアンプ90の出力端子であ
るL端子には、図9(L)に示す如く、時刻T4 からT
5 にかけて比較的急激に上昇し、その後時刻T6 までは
比較的緩やかに上昇する電圧が出力されることになる。
この場合、時刻T6 においてL端子に現れる電圧は、F
信号がハイ出力を維持する時間と、G信号がハイ出力を
維持する時間との平均値に相当しており、時刻T6
降、L端子の出力がM端子に供給されることにより、M
端子には、F信号がハイ出力を維持する時間と、G信号
がハイ出力を維持する時間との平均値に相当する信号が
精度良く出力されることになる。
【0065】以後、F信号のダウンエッジを受けてI端
子及びJ端子の出力が反転する度に、またG信号のダウ
ンエッジを受けてO端子及びP端子の出力が反転する度
に、M端子には、電荷が充電された直後におけるコンデ
ンサ84又はコンデンサ88の端子間電圧に相当する信
号が、継続的に出力される。この場合、コンデンサ8
4,88の端子間電圧、すなわちF信号がハイ出力を維
持する時間と、G信号がハイ出力を維持する時間との平
均値に相当する端子間電圧は、上述の如く、磁歪線10
にパルス信号が供給された後、磁歪線10の検出部10
aに歪み信号のピークが到達するまでに要する時間に相
当している。
【0066】そして、磁歪線10にパルス信号が供給さ
れた後、磁歪線10の検出部10aに歪み信号のピーク
が到達するまでの時間は、温度特性による回路の特性変
化に起因してしきい値THC 、又は歪み信号の強度等が
変化した場合に、その影響を受け難い時間である。従っ
て、上記図4及び図8に示す回路を用いて上記図1に示
す受信回路16及び伝搬時間検出回路18を構成した本
実施例の変位検出装置によれば、温度変化の影響を受け
ることなく、高い検出精度で永久磁石12の変位を表す
信号を継続的に出力でき、変位検出回路20で高精度な
変位検出が行えることになる。
【0067】更に、本実施例の変位検出装置は、サンプ
ルホールド回路を用いることなく永久磁石12の変位を
表す信号を出力する構成である。このため、サンプルホ
ールド回路の駆動に必要とされる高価な正負電源が不要
であり、また、サンプルホールド回路において生じ易い
出力ドリフトの問題が生ずることもない。この意味で、
本実施例の変位検出装置は、温度変化に対して安定であ
り、かつ容易に高い検出精度を確保することができ、か
つ低コストで実現することができるという利益を有して
いることになる。
【0068】ところで、上記実施例は、検出部10aに
歪み信号のピークが到達した時刻を、歪み信号がしきい
値THC を超えた時刻と、その後歪み信号がしきい値T
Cを下回った時刻との平均を求めることで特定する構
成であるが、その時刻を特定する手法はこれに限るもの
ではなく、例えば歪み信号の増減傾向からピークを検出
し、その検出時刻をピーク到達時刻とすることも可能で
ある。
【0069】また、上記実施例は、伝搬時間検出回路1
8をハードウェアで構成するものであるが、かかる構成
に限定するものではなく、上述した機能をマイクロコン
ピュータ等を用いてソフト的に実現することも可能であ
る。尚、上記実施例においては、パルス発生回路14が
前記したパルス発生手段を、受信回路16が前記した受
信手段を、また伝搬時間検出回路18及び変位検出回路
20が、前記した変位検出手段を構成している。
【0070】
【発明の効果】上述の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、受信手段が歪み信号のピークを受信した際に歪み信
号が到達したと判断するため、磁石の近傍で発生した歪
み信号が受信手段に到達するのに要する時間から、受信
手段の温度特性の影響を排除することができる。
【0071】従って、本発明に係る変位検出装置によれ
ば、2つの磁石を配設する等の複雑な構成を採ることな
く、大幅なコストアップを伴わずに、温度変化に対して
安定して高い検出精度を確保することができる。また、
請求項2記載の発明によれば、パルス信号が発せられた
後、歪み信号が検出されるまでの間継続的に電荷を充電
する機構と、その充電電荷量を検出する機構とで、サン
プルホールド回路を用いることなく変位検出手段を実現
することができる。
【0072】この場合、サンプルホールド回路の駆動に
必要とされる高価な正負電源が不要であると共に、サン
プルホールド回路が有する出力ドリフトの問題が生ずる
ことがなく、比較的低コストで、温度変化に対して安定
して高い検出精度を確保し得るという効果が得られるこ
とになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である変位検出装置の構成概
念図である。
【図2】本実施例の変位検出装置において受信回路が受
信する信号の波形である。
【図3】本実施例の変位検出装置において受信回路が受
信する信号の波形を拡大して表した図である。
【図4】本実施例の変位検出装置の一部の回路図であ
る。
【図5】本実施例の変位検出装置の動作を説明するため
のタイムチャート(その1)である。
【図6】本実施例の変位検出装置において安定出力を得
るために用いる回路の基本回路の回路図である。
【図7】本実施例の変位検出装置において安定出力を得
るために用いる回路の基本回路の動作を説明するための
タイムチャートである。
【図8】本実施例の変位検出装置において安定出力を得
るために用いる回路の回路図である。
【図9】本実施例の変位検出装置の動作を説明するため
のタイムチャート(その2)である。
【符号の説明】
10 磁歪線 10a 検出部 12 永久磁石 14 パルス発生回路 16 受信回路 18 伝搬時間検出回路 20 変位検出回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁歪線と、該磁歪線に沿って移動可能に
    設けた磁石と、前記磁歪線にパルス信号を供給するパル
    ス発生手段と、前記磁石近傍で発生した歪み信号を受信
    する受信手段と、前記パルス発生手段がパルス信号を発
    してから前記受信回路が歪み信号を受信するまでの時間
    に基づいて前記磁石の変位を検出する変位検出手段とを
    備える変位検出装置において、 前記変位検出手段は、前記パルス発生手段がパルス信号
    を発してから前記受信手段が歪み信号のピークを受信す
    るまでの時間に基づいて前記磁石の変位を検出すること
    を特徴とする変位検出装置。
  2. 【請求項2】 磁歪線と、該磁歪線に沿って移動可能に
    設けた磁石と、前記磁歪線にパルス信号を供給するパル
    ス発生手段と、前記磁石近傍で発生した歪み信号を受信
    する受信手段と、前記パルス発生手段がパルス信号を発
    してから前記受信回路が歪み信号を受信するまでの時間
    に基づいて前記磁石の変位を検出する変位検出手段とを
    備える変位検出装置において、 前記変位検出手段は、前記パルス発生手段がパルス信号
    を発してから前記受信手段が歪み信号を受信するまで電
    荷を蓄電し、その充電電荷量に基づいて前記磁石の変位
    を検出することを特徴とする変位検出装置。
JP30223494A 1994-12-06 1994-12-06 変位検出装置 Pending JPH08159741A (ja)

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