JPH08159195A - スプリング及びその製造方法 - Google Patents

スプリング及びその製造方法

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JPH08159195A
JPH08159195A JP14503295A JP14503295A JPH08159195A JP H08159195 A JPH08159195 A JP H08159195A JP 14503295 A JP14503295 A JP 14503295A JP 14503295 A JP14503295 A JP 14503295A JP H08159195 A JPH08159195 A JP H08159195A
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JP
Japan
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spring
cuts
cut
notches
notch
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JP14503295A
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Masahide Sato
雅英 佐藤
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Nabeya Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Nabeya Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】弾性係数が高い場合でも容易に製作することが
できるスプリングを提供するものである 【構成】底部が円弧状をなす複数の切込み31〜37,
39〜41を回転軸心を間に挟んで一対ずつ互いに対向
配置し、各組の対面する切込み31〜37,39〜4
1)を連通させて連通箇所の両側にそれぞれ三角状の連
結部31a〜35a,37a〜39a,41a,42a
を形成し、この各組の切込み31〜37,39〜41を
軸線万向へ並設してそれぞれの間に板状の弾性部43〜
47を形成するとともに、軸線方向に隣り合う切込み3
1〜37・39〜41の位相をずらして前記連結部31
a〜35a。37a〜39a,41a,42aの位相を
ずらしたスプリング。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスプリングとその製造方
法、詳しくはブロック状の素材に切込みを形成したスプ
リングとその製造万法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、コイルスプリングは素材となる
線材を螺旋状に巻回して製作されており、所望する弾性
係数を得るために線材の太さを適宜変更している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、特に高い弾
性係数を得るためには線材も太くなり、線材の巻回が難
しくスプリングの製作が困難になるという問題がある。
【0004】また、非線形特性のスプリングを製作する
場合には、線材の巻回ピッチを変更したり、線材の太さ
を変化させたりしている。ところが、このような作業は
手間がかかるためコストが高く、ひいてはスプリングの
製品価格が高くなってしまう。一万、製作したスプリン
グを引張りスプリングや捩じりスプリングとして使用す
るときには、スプリングの端部をU字状に折曲して取付
対象物に掛止している。ところが、上記したような取付
方法では高い荷重に耐えることができず、取付箇所が破
損することがある。請求項1発明の目的は、弾性係数が
高い場合でも容易に製作することができるスプリングを
提供することにある。請求項2の発明の目的は、弾性係
数が高い場合でも容易に製作することができるスプリン
グの製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では底部
が円弧状をなす複数の切込みを回転軸心を間に挟んで一
対ずつ互いに対向配置し、各組の対面する切込みを連通
させて連通箇所の両側にそれぞれ三角状の連結部を形成
し、この各組の切込みを軸線万向へ並設してそれぞれの
間に板状の弾性部を形成するとともに、軸線方向に隣り
合う切込みの位相をずらして前記連結部の位相をずらす
ようにした。
【0006】請求項2の発明ではメタルソー等の回転加
工具を素材の一側面に切込ませて底部が円弧状の第1の
切込みを形成する工程と、前記第1の切込みの反対面に
回転加工具を切込ませて、底部が円弧状で上記した第1
の切込みと連通する第2の切込みを形成するとともに、
その連通箇所の両側に三角状の連結部をそれぞれ削り残
す工程と、前記第1及び第2の切込みから軸線方向へず
れた位置に、これらの切込みとは異なる位相となるよう
に回転加工具を切込ませて、底部が円弧状の第3の切込
みを形成する工程と、前記第3の切込みの反対面に回転
加工具を切込ませて、底部が円弧状で上記した第3の初
込みと連通する第4の切込みを形成するとともに、その
連通箇所の両側に三角状の連絡部をそれぞれ削り残し、
この第3及び第4の切込みと前記第1及び第2の切込み
との間に板状の弾性部を形成する工程とを採用するよう
にした。
【0007】
【作用】請求項1及び2の発明においては、スプリング
に外力が加えられると弾性部が撓んでその力を吸収す
る。切込みのピッチを広くしたり、スプリングの外径を
大きくしたりすると、弾性部が撓みにくくなってスプリ
ングの弾性係数が高くなる。
【0008】
【実施例】以下、この発明を具体化した第一実施例のス
プリング1を第1〜5図に従つて説明する。図1及び図
2に示すように、このスプリング1はアルミニウム製で
円柱状をなすとともに、その外周の90°ごとにすれた
位相位置には、互いに平行な多数の切込み2がスプリン
グ1の軸線万向へ並ぶように形成されている。各切込み
2はスプリング1の奥深くまで達しており、そのピッチ
及び幅は全て同一に設定されている。そして、各切込み
2によって薄板状の弾性部3がそれぞれ区画形成され、
これらの弾性部3はスプリング1に外力が加わると撓む
ようになつている。なお、各切込み2はメタルソーによ
る切削加工で形成されている。
【0009】次に、このように構成されたスプリング1
に各種外力を加えた場合を説明する。図3に示すよう
に、スプリング1の軌線方向に圧縮力を加えると、各弾
性部3が撓んでその間が狭まりスプリング1全体が軸線
方向に縮まる。この場合は、圧縮スプリングとして作用
していることになる。反対に、図4に示すように、スプ
リング1の軸線方向に引っ張り力を加えると、各弾性部
3が撓んでその間が広がりスプリング1全体が軸線方向
に伸びる。この場合は、引張りスプリングとして作用し
ていることになる。
【0010】一方、図5に示すように、スプリング1に
曲げ力を加えると、各弾性部3が撓んでスプリング1全
体が湾曲する。この湯合は、曲げスプリングとして作用
していることになる。また、図示はしないが、スプリン
グ1の両端を互いに反対方向へ回転させると、各弾性部
3が撓んでスプリング1全体が捩じれる。この場合は、
捩じりスプリングとしで作用していることになる。
【0011】このように本実施例のスプリングは、切削
加工にて切込み2を形成するだけで容易に製作すること
ができる。また、切込み2のピッチを変えたり、スプリ
ング1の外径を変えたりすると、これに伴い弾性部3の
弾性力が変化するため、スプリング1の弾性係数を任意
に変更することができる。例えば、切込み2のピッチを
広くすれば弾性体3が撓みにくくなり、弾性係数の高い
スプリングを容易に製作することができる。
【0012】なお、本実施例のスプリング1は円柱状を
なす素材から製作したが、例えば、図6及び図7に示す
スプリング4のように。その軸線方向に貫通孔5が形成
された円筒状の素材に切込み2を形成して製作してもよ
い。この場合には、切込み2を形成する際の削り量を貫
通孔5の分だけ少なくすることができるため、より製作
が容易になる。
【0013】次に、この発明を具体化した第二実施例の
スプリング6を図8に徒つて説明する。このスプリング
6も前記第一実施例のスプリング1と同様にアルミニウ
ム製で円柱状をなし、その外周には多数の切込み7が形
成されている。それらの切込み7は第一実施例のスプリ
ング1と同様であり、切込み7のピッチのみが相違す
る。スプリング6の左側半分の切込み7のピッチは第一
実施例のスプリング1と同じであり、右側半分の切込み
7のピッチは第一実施例のスプリング1のピッチより狭
く設定されている。従つて、各切込み7によつで図面形
成されたスプリング6の左側の弾性部8aの幅に対して
右側の弾性部8bの幅は狭く、それに応じて左側の弾性
部8aより右側の弾性部8bの方が撓み易くなってい
る。
【0014】そして、このようなスプリング6に前記第
一実施例で述べた各種外力を加えると、ます、幅の狭い
右側の弾性部8bが弾性変形するとともに、この弾性部
8bがそれ以上弾性変形しなくなると、今度は母の広い
左側の弾性部8aが弾性変形する。従って、スプリング
6を弾性変形させる力は最初は軽く。途中から大きな力
を要することになり、スプリング6に加えられる外力と
スプリング6に生じるひずみとの関係は直線的には比例
せす非線形となる。
【0015】このように本妻族例のスプリング6は、切
込み7のピッチを適宜変更するだけで非線形の特性を付
与することができる。なお、本実施例のスプリング6で
は切込み7のピッチを変更したが、例えば、図9に示す
スプリング9のように、切込み10のピッチは等間隔の
まま、内径の異なる2種類の貫通孔11a,11bを軸
線方向に連通するように形成して、スプリング9の肉厚
を軸線方向において変化させてもよい。この場合、肉厚
の薄い側の弾性部10aは厚さが薄くて変形し易く、肉
厚の厚い側の弾性部10bは厚さが厚くて変形しにくい
ため、スプリング9の特性を非線形にすることができ
る。また、図10に示すスプリング12のように、切込
み13のピッチを等間隔のまま、肉厚が全て等しい円錐
台形状をなすようにしてもよい。この場合は、外径が大
きい箇所ほど変形し易いため、スプリング12の特性を
非線形とすることができる。
【0016】次に、この発明を具体化した第三実施例の
スプリング14を図11に従つて説明する。このスプリ
ング14も前記第一及び第二実施例のスプリング1,6
と同様にアルミニウム製で円柱状をなし、その外周には
多数の切込み15が形成されている。これらの切込み1
5は全て第一実施例のスプリング1のものと同様であ
り、相違点はスプリング14の両端に取付部としての雄
ねじ16が一体形成されていることである。本実施例の
スプリング14は、互いに接近離間する一対の可動部材
17(図11には一方のみ図示)の間に介装されて、そ
の接近離間運動を緩衝するためのものであり、そのため
にスプリング14の両雄ねじ16は、可動部材17に形
成された雌ねじ18にそれぞれ螺入されるようになって
いる。
【0017】このように本実施例のスプリング14は、
可動部材17に固定するための雄ねじ16がこのスプリ
ング14に一体成形されているため、雄ねじ16が破損
するおそれが極めて少ない上に、その固定作業も容易、
かつ確実に行なうことができる。
【0018】なお、本実施例のスプリング14は両端に
雄ねじ16を形成し、それと対応するように可動部材1
7に雌ねじ18を形成したが、それとは逆にスプリング
14に雌ねじ18を形成し、可動部材17に雄ねじ16
を形成してもよい。また、スプリング14の用途によつ
てはー端にのみ雄ねじ16を形成してもよい。
【0019】次に、この発明を具体化した第四実施例の
スプリング19を図12に従って説明する。このスプリ
ング19はアルミニウム製で四角筒状をなし、その切込
み20は前記第一実施例のスプリング1と同様である。
なお、このスプリング19はこれと同一外形形状の棒状
の素材を任意の長さに切断したものである。
【0020】本実施例のスプリング19は、互いに逆方
向に往復回動する一対の可動部材21(図12には一方
のみ図示)の間に介装されて、その往復回動を緩衝する
ためのものであり、そのためにスプリング19の両端
は、可動部材21に形成された四角形状の係合凹部22
にそれぞれ回転を阻止された状態で嵌入されるようにな
っている。
【0021】このように本実施例のスプリング19は、
その端部を可動部材21の係合凹部22に嵌入させるだ
けの簡単な作業で、動可動部材21に回転不能に強固に
取り付けることができ、破損のおそれもない。さらに、
このように断面四角状のスプリング19を製作するに
は、棒罪から切断するだけでよくその製作が極めて容易
である。なお、本発明のスプリングにおける係合凹部に
は、本実施例のような凹部22の他に貫通孔も含まれ
る。
【0022】なお、本実施例のスプリング19は四角筒
状であつたが、囲えば。三角筒状や六角筒状にするとと
もに、可動部材21の係合凹部22もこれらに対応する
形状にしてもよい。
【0023】また、以上説明した第一から第四実施例の
スプリング1,6,14,19は、互いに90°ずつず
れた位相位置に切込み2,7,15,20を形成した
が、本発明の切込みの位相角度はこれに限定されること
はなく、囲えば、120°ずつずれた位相位置に形成し
てもよい。また、切込み2,7,15,20の数や幅等
についてもスプリング1,6.14,19の用途に合わ
せて任意に変更することができる。
【0024】次に、この発明を具体化した第五実施例の
スプリング23を図13及び図14に従つて説明する。
このスプリング23はアルミニウム戦の円筒状をなし、
その中心に貫設された孔を貫通孔24としている。スプ
リング23の外側面には一条の一定幅の切込み25が軸
線方向へ螺旋状に延びるように形成され、この切込み2
5は前記貫通孔24と連通している。従つて、この切込
み25によって軸線方向へ螺旋状に延びる弾性部26が
形成されている。また、前記切込み25のピッチはスプ
リング23の左端から右端へと次第に狭くなるように設
定され、これに伴つて弾性部26の幅も左端から右端へ
と次第に狭くなっている。そのため、弾性部26は右側
ほど撓み易くなつている。
【0025】そして、このスプリング23に前記第一実
施例で述べた各種外力を加えると、まず、弾性部26は
幅の狭い右端側から弾性変形を開始するとともに、その
右端側が弾性変形しなくなるに従って弾性変形する箇所
を次第に左端側へと移動させる。従つて、スプリング2
3を弾性変形させる力は最初は軽く、次第に大きな力を
要することになり、スプリング23に加えられる外力と
スプリング23に生じるひずみとの関係は直線的には比
例せず非線形となる。そして、スプリング23の変形特
性を変更するには、前記切込み25のピッチを適宜変更
するだけで容易に行なうことができる。このように本実
施例のスプリング23は、螺旋状をなす切込み25のピ
ッチを適宜変更するだけで非線形の特性を付与すること
ができる。なお、本実施例のスプリング23は切込み2
5のピッチを軸線方向に変化させることによって弾性部
26の幅を変化させたが、例えば、切込み25のピッチ
を一定にしてその幅を軸線万向に変化させても弾性部2
6の幅を変化させることができる。
【0026】次に、この発明を具体化した第六実施例の
スプリング30を図15及び図16に従つて説明する。
このスプリング30はアルミニウム製の円柱状をなし、
その外脇面にはメタルソーCによってスプリング30の
軸線と直交する多教の切込み31〜37,39〜41が
軸線方向へ並設されている。各切込み31〜37,39
〜41はスプリング30の回転軸心を間に挟んで一対ず
つ互いに対向配置され、スプリング30の一端(図15
においで左端)を第1の切込み31及び第2の切込み3
2とし、右側へ第3乃至第10の切込み33〜37、3
9〜40と順次形成され、スプリングの他端(図15に
おいて右端)を第11の切込み41及び第12の切込み
(図示なし)としている。そして、各組の切込み31〜
37,39〜41の間には円盤状の弾性を有する弾性部
43〜47が形成されている。前記各組の互いに対向す
る切込み31〜37,39〜41同士はスプリング30
の軸心部で連通し、連通箇所の量側にはそれぞれ三角状
の連結部31a〜35a,37a〜39a,41a,4
2aが形成されている。又、各組の切込み31〜37,
39〜41はスプリング30の円周方向に90°ずつ位
相がずれた状態で配置されている。その結果、軸線方向
に隣り合う各連結部31a〜35a,37a〜39a,
41a,42aも互いに90°ずつ位相がずれ、これら
の連結部31a〜35a,37a〜39a,41a,4
2aにより前記各弾性部43〜47が連結されて軸線方
向へ連なっている。そして、スプリング30に外力が加
わると各弾性部43〜47が弾性変形することになる。
【0027】次に、このスプリング30の製作手順を説
明すると、まず、円柱状をなす素材の外周面にメタルソ
ーCを切込ませて底部が円弧状の第1の切込み31を形
成する。次に、この第1の切込み31の反対面にメタル
ソーCを切込ませて、同じく底部が円弧状の前記第2の
切込み32を前記第1の切込み31と連通するように形
成する。メタルソーCは円盤形状のため、両切込み3
1,32を連通させる際に連通箇所の両側に三角状の連
結部31a.32aがそれぞれ削り残される。
【0028】さらに、前記第1及び第2の切込み31,
32から右方へ若干ずれた位置に、これらの幼込み3
1,32に対して90°位置をずらしてメタルソ一Cを
切込ませ、底部が円弧状の第3の切込み33を形成す
る。次に、この第3の切込み33の反対面にメタルソー
Cを切込ませて、底部が円弧状で上記した第3の切込み
33と連通する第4の切込み34を形成する。このとき
にも切込み33,34の連通箇所の両側に三角状の連結
部33a,34aをそれぞれ削り残す。以上により、前
記連結部31a,32aと90°位相がずれた連結部3
3a,34aが形成される。
【0029】以降は上記した手続を繰り返し、この第3
及び第4の切込み33,34に対して90°位相がずれ
た、即ち、前記第1及び第2の切込み31・32と同位
相の第5及び第6の切込み35,36を形成し、前記第
3及び第4の切込み33,34と同位相の第7の切込み
37及び第8の切込み(図示なし)を形成し、最終的に
第11の切込み41及び第12の切込み(図示なし)ま
で形成する。その結果、素材の軸線方向に隣り合う各切
込み31〜37,39〜41の間にはそれぞれ各円盤状
の弾性部43〜47が形成されて、スプリング30の製
作が完了する。
【0030】このように本実施例のスプリング30は、
前記第一実施例のスプリング1と同様に、切削加工にて
切込み31〜87,39〜41を形成するだけで容易に
製作することができる。また、切込み31〜37,39
〜41のピッチを変えたり、スプリング30の外径を変
えたりすると、これに伴い弾性部43〜47の弾性力が
変化するため、スプリング30の弾性係数を任意に変更
することができる。なお、以上説明した全ての実施例の
スプリング1,6,14,19,23,30はアルミニ
ウム製であつたが、材質はこれに限定されず、例えば、
鋼材や合成樹脂で製作してもよい。また、以上詳述した
各実簾囲のスプリング1,6・14.19,23,30
は各種機器に使用できることは言うまでもないが、機器
以外にも種々の用途に使用することができる。例を上げ
ると印鑑に使用する場合が考えられ、この場合、印鑑の
文字が形成された押圧面付近の外周に前記第1実施例の
複数の切込み2を形成する。このように構成した印鑑を
使用すると、押圧面と紙面との間が平行でなくても、切
込み2によって形成された弾性部3が撓んで押圧面を紙
面に対して確実に密着させることができ、常に鮮明な印
を押印することができる。
【0031】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1の発明の
スプリングによれば、弾性係数が高い場合でも容易に製
作することができるという優れた効果を奏する。請求項
2の発明のスプリングの製造方法によれば、弾性係数が
高い場合でも容易に製作することができるという優れた
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した第一実施例のスプリングの
正面図。
【図2】同じく側面図。
【図3】同じスプリングを圧縮した状態の正面図。
【図4】同じスプリングに引っ張り力を与えた状態の正
面図。
【図5】同じスプリングに曲げ力を与えた状態の正面
図。
【図6】本発明を具体化した第一実施例の別例のスプリ
ングの正面図。
【図7】同じく側面図。
【図8】本発明を具体化した第二実施例のスプリングの
正面図。
【図9】同じく第二実施例の別例のスプリングの断面
図。
【図10】同じく第二実施例の他の別例のスプリングの
断面図。
【図11】本発明を具体化した第三実施例のスプリング
の斜視図。
【図12】本発明を具体化した第四実施例のスプリング
の斜視図。
【図13】本発明を具体化した第五実施例のスプリング
の正面図。
【図14】同じく断面図。
【図15】本発明を具体化した第六実施例のスプリング
の正面図。
【図16】第六実施例のX−X線断面図。
【符号の説明】
2,7,10,13,15,20,25,31〜37,
39〜41…切込み、3・8a,8b,10a,10
b,26,43〜47…弾性部、16…取付鋼としての
雄ねじ、17,21…取付対象物としての可動部材、2
2…係台凹部、24は貫通孔、31a〜35a・37a
〜39a,41a,42a…連結部、C…メタルソー。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年3月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 スプリング及びその製造方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスプリングとその製
造方法、詳しくはブロック状の素材に切込みを形成した
スプリングとその製造万法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、コイルスプリングは素材となる
線材を螺旋状に巻回して製作されており、所望する弾性
係数を得るために線材の太さを適宜変更している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、特に高い弾
性係数を得るためには線材も太くなり、線材の巻回が難
しくスプリングの製作が困難になるという問題がある。
【0004】また、非線形特性のスプリングを製作する
場合には、線材の巻回ピッチを変更したり、線材の太さ
を変化させたりしている。ところが、このような作業は
手間がかかるためコストが高く、ひいてはスプリングの
製品価格が高くなってしまう。請求項1の発明の目的
は、弾性係数が高い場合でも容易に製作することができ
るスプリングを提供することにある。請求項2の発明の
目的は、弾性係数が高い場合でも容易に製作することが
できるスプリングの製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では底部
が円弧状をなす複数の切込みを回転軸心を中心に同一平
面上で一部重複するように各組の切込みを連通させて連
通箇所外方に連結部を形成し、この各組の切込みを軸線
万向へ並設してそれぞれの間に板状の弾性部を形成する
とともに、軸線方向に隣り合う切込みの位相をずらして
前記連結部の位相をずらすようにした。請求項2の発明
では請求項1の発明の構成に加え、前記複数の切込みを
回転軸心を間に挟んで一対ずつ互いに対向配置し、連通
箇所の両側にそれぞれ連結部を形成するようにした。
【0006】請求項3の発明ではメタルソー等の回転加
工具を素材の一側面に切込ませて底部が円弧状の第1の
切込みを形成する工程と、前記第1の切込み方向とは異
なる方向から回転加工具を切込ませて、底部が円弧状で
上記した第1の切込みと連通する第2の切込みを形成す
るとともに、その連通箇所の両側に連結部をそれぞれ削
り残す工程と、前記第1及び第2の切込みから軸線方向
へずれた位置に、これらの切込みとは異なる位相となる
ように回転加工具を切込ませて、底部が円弧状の第3の
切込みを形成する工程と、前記第3の切込みの反対面に
回転加工具を切込ませて、底部が円弧状で上記した第3
の切込みと連通する第4の切込みを形成するとともに、
その連通箇所の両側に連結部をそれぞれ削り残し、この
第3及び第4の切込みと前記第1及び第2の切込みとの
間に板状の弾性部を形成する工程とを採用するようにし
た。
【0007】従って、請求項1及び2の発明において
は、スプリングに外力が加えられると弾性部が撓んでそ
の力を吸収する。切込みのピッチを広くしたり、スプリ
ングの外径を大きくしたりすると、弾性部が撓みにくく
なってスプリングの弾性係数が高くなる。また、請求項
3の発明では回転加工具により切り込みを入れることで
板状の弾性部を複数の連結部で連結した形状のスプリン
グが製造できる。
【0008】
【実施の形態】以下、この発明を具体化した実施形態の
スプリング1を図1及び図2に従って説明する。
【0009】スプリング10はアルミニウム製の円柱状
をなし、その外脇面にはメタルソーCによってスプリン
グ10の軸線と直交する多教の切込み11〜17,19
〜21が軸線方向へ並設されている。各切込み11〜1
7,19〜21はスプリング10の回転軸心を間に挟ん
で一対ずつ互いに対向配置され、スプリング10の一端
(図1においで左端)を第1の切込み11及び第2の切
込み12とし、右側へ第3乃至第10の切込み13〜1
7、19〜20と順次形成され、スプリングの他端(図
1において右端)を第11の切込み21及び第12の切
込み(図示なし)としている。そして、各組の切込み1
1〜17,19〜21の間には円盤状の弾性を有する弾
性部23〜27が形成されている。
【0010】前記各組の互いに対向する切込み11〜1
7,19〜21同士はスプリング10の軸心部で連通
し、連通箇所の両側にはそれぞれ三角状の連結部11a
〜15a,17a〜19a,21a,22aが形成され
ている。又、各組の切込み11〜17,19〜21はス
プリング10の円周方向に90°ずつ位相がずれた状態
で配置されている。その結果、軸線方向に隣り合う各連
結部11a〜15a,17a〜19a,21a,22a
も互いに90°ずつ位相がずれ、これらの連結部11a
〜15a,17a〜19a,21a,22aにより前記
各弾性部23〜27が連結されて軸線方向へ連なってい
る。そして、スプリング10に外力が加わると各弾性部
23〜27が弾性変形することになる。
【0011】次に、このスプリング10の製作手順を説
明すると、まず、円柱状をなす素材の外周面にメタルソ
ーCを切込ませて底部が円弧状の第1の切込み11を形
成する。次に、この第1の切込み11の反対面にメタル
ソーCを切込ませて、同じく底部が円弧状の前記第2の
切込み22を前記第1の切込み11と連通するように形
成する。メタルソーCは円盤形状のため、両切込み1
1,12を連通させる際に連通箇所の両側に三角状の連
結部11a.12aがそれぞれ削り残される。
【0012】さらに、前記第1及び第2の切込み11,
12から右方へ若干ずれた位置に、これらの切込み1
1,12に対して90°位置をずらしてメタルソ一Cを
切込ませ、底部が円弧状の第3の切込み13を形成す
る。次に、この第3の切込み13の反対面にメタルソー
Cを切込ませて、底部が円弧状で上記した第3の切込み
13と連通する第4の切込み14を形成する。このとき
にも切込み13,14の連通箇所の両側に三角状の連結
部13a,14aをそれぞれ削り残す。以上により、前
記連結部11a,12aと90°位相がずれた連結部1
3a,14aが形成される。
【0013】以降は上記した手順を繰返し、この第3及
び第4の切込み13,14に対して90°位相がずれ
た、即ち、前記第1及び第2の切込み11,12と同位
相の第5及び第6の切込み15,16を形成し、前記第
3及び第4の切込み13,14と同位相の第7の切込み
17及び第8の切込み(図示なし)を形成し、最終的に
第11の切込み21及び第12の切込み(図示なし)ま
で形成する。その結果、素材の軸線方向に隣り合う各切
込み11〜17,19〜21の間にはそれぞれ各円盤状
の弾性部23〜27が形成されて、スプリング10の製
作が完了する。
【0014】このように本実施形態のスプリング30
は、切削加工にて切込み11〜17,19〜21を形成
するだけで容易に製作することができる。また、切込み
11〜17,19〜21のピッチを変えたり、スプリン
グ10の外径を変えたりすると、これに伴い弾性部23
〜27の弾性力が変化するため、スプリング10の弾性
係数を任意に変更することができる。更に、メタルソー
Cの切込み量を変更するだけで容易に弾性力や剛性を変
更することができる。また、メタルソーCを対向する両
側から切り込むだけで、2か所の連結部11a〜15
a,17a〜19a,21a,22aが簡単に形成で
き、その結果、弾性部23〜27の保持が片持ちになら
ず、ねじれに対する剛性が向上する。
【0015】なお、以上説明した実施形態のスプリング
10はアルミニウム製であつたが、材質はこれに限定さ
れず、例えば、鋼材や合成樹脂で製作してもよい。ま
た、以上詳述した各実施形態のスプリング10は各種機
器に使用できることは言うまでもないが、機器以外にも
種々の用途に使用することができる。例を上げると印鑑
に使用する場合が考えられる。また、本実施形態ではス
プリング10は円柱形状とされていたが、断面四角形状
の柱状であってもかまわない。また、断面三角形状や六
角形状でもかまわない。また、各切込み11〜17,1
9〜21の位相は90°ずつずれた位相位置に形成され
ていたが、これに限定されることはない。また、切込み
の数や幅等についても任意に変更することができる。
【0016】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1及び2の
発明のスプリングによれば、弾性係数が高いスプリング
でも線材を巻回する必要はなく容易に製作することがで
きる。また、切込み量やピッチ、又はスプリングの外径
を変えたりするだけでスプリングの弾性係数を任意に変
更することができる。また、請求項3の発明では弾性係
数が高いスプリングでも線材を巻回する必要はなく容易
に製作することができるのに加え、回転加工具を第1の
切込み方向と第2の切込み方向との位相をずらして切り
込むだけで、複数箇所の連結部が簡単に形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した実施形態のスプリングの正
面図。
【図2】図1のX−X線断面図。
【符号の説明】 11〜17,19〜21…切込み、23〜27…弾性
部、11a〜15a,17a〜19a,21a,22a
…連結部、C…メタルソー。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底部が円弧状をなす複数の切込み(31
    〜37,39〜41)を回転軸心を間に挟んで一対ずつ
    互いに対向配置し、各組の対面する切込み(31〜3
    7,39〜41)を連通させて連通箇所の両側にそれぞ
    れ三角状の連結部(31a〜35a,37a〜39a,
    41a,42a)を形成し、この各組の切込み(31〜
    37,39〜41)を軸線万向へ並設してそれぞれの間
    に板状の弾性部(43〜47)を形成するとともに、軸
    線方向に隣り合う切込み(31〜37・39〜41)の
    位相をずらして前記連結部(31a〜35a。37a〜
    39a,41a,42a)の位相をずらしたスプリン
    グ。
  2. 【請求項2】 メタルソー等の回転加工具(C)を素材
    の一側面に切込ませて底部が円弧状の第1の切込み(3
    1)を形成する工程と、 前記第1の切込み(31)の反対面に回転加工具(C)
    を切込ませて、底部が円弧状で上記した第1の切込み
    (31)と連通する第2の切込み(32)を形成すると
    ともに、その連通箇所の両側に三角状の連結部(31
    a,32a)をそれぞれ削り残す工程と、 前記第1及び第2の切込み(31,32)から軸線方向
    へずれた位置に、これらの切込み(31,32)とは異
    なる位相となるように回転加工具(C)を切込ませて、
    底部が円弧状の第3の切込み(33)を形成する工程
    と、 前記第3の切込み(33)の反対面に回転加工具(C)
    を切込ませて、底部が円弧状で上記した第3の初込み
    (33)と連通する第4の切込み(34)を形成すると
    ともに、その連通箇所の両側に三角状の連絡部(33
    a,34a)をそれぞれ削り残し、この第3及び第4の
    切込み(33,34)と前記第1及び第2の切込み(3
    1,32)との間に板状の弾性部(43)を形成する工
    程とからなるスプリングの製造方法。
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