JPH08159054A - スクロール圧縮機 - Google Patents
スクロール圧縮機Info
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- JPH08159054A JPH08159054A JP6296750A JP29675094A JPH08159054A JP H08159054 A JPH08159054 A JP H08159054A JP 6296750 A JP6296750 A JP 6296750A JP 29675094 A JP29675094 A JP 29675094A JP H08159054 A JPH08159054 A JP H08159054A
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- eccentric
- axis
- quadrant
- shaft
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04C—ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04C28/00—Control of, monitoring of, or safety arrangements for, pumps or pumping installations specially adapted for elastic fluids
- F04C28/28—Safety arrangements; Monitoring
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04C—ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04C29/00—Component parts, details or accessories of pumps or pumping installations, not provided for in groups F04C18/00 - F04C28/00
- F04C29/0042—Driving elements, brakes, couplings, transmissions specially adapted for pumps
- F04C29/005—Means for transmitting movement from the prime mover to driven parts of the pump, e.g. clutches, couplings, transmissions
- F04C29/0057—Means for transmitting movement from the prime mover to driven parts of the pump, e.g. clutches, couplings, transmissions for eccentric movement
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Rotary Pumps (AREA)
- Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 半径方向で良好なシール性を得る旋回半径可
変機構をもったスクロール圧縮機において、高効率でか
つ高速高負荷等の過酷な運転においても高い信頼性を確
保し、さらに構造が簡単で低コストなスクロール圧縮機
の提供を目的とする。 【構成】 主軸16の端部から軸に平行に偏心延出させ
た偏心軸17を同一の曲率中心Od39をもつ、曲率半
径r1の円弧面と、前記曲率半径r1より大なる曲率半
径r2の円弧面と、二つの側面17c、17dとで、ほ
ぼ円環面の一部を成す形状とし、旋回渦巻羽根部品7の
ボス11の内部に旋回軸受12を介して回転可能に支持
される偏心ブッシュ18は偏心軸17と嵌入結合する嵌
入穴19をほぼ中央部に有し、偏心軸17に対して定義
座標で第2象限36内に位置する円弧面の曲率中心Od
39を回転中心としてスイングできるように嵌入穴19
の形状を決定し、これにより旋回半径の可変を可能にし
たものである。
変機構をもったスクロール圧縮機において、高効率でか
つ高速高負荷等の過酷な運転においても高い信頼性を確
保し、さらに構造が簡単で低コストなスクロール圧縮機
の提供を目的とする。 【構成】 主軸16の端部から軸に平行に偏心延出させ
た偏心軸17を同一の曲率中心Od39をもつ、曲率半
径r1の円弧面と、前記曲率半径r1より大なる曲率半
径r2の円弧面と、二つの側面17c、17dとで、ほ
ぼ円環面の一部を成す形状とし、旋回渦巻羽根部品7の
ボス11の内部に旋回軸受12を介して回転可能に支持
される偏心ブッシュ18は偏心軸17と嵌入結合する嵌
入穴19をほぼ中央部に有し、偏心軸17に対して定義
座標で第2象限36内に位置する円弧面の曲率中心Od
39を回転中心としてスイングできるように嵌入穴19
の形状を決定し、これにより旋回半径の可変を可能にし
たものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、空調機、冷凍機等に
使用されるスクロール圧縮機の駆動構造に関するもので
ある。
使用されるスクロール圧縮機の駆動構造に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】最近の圧縮機は、小形軽量、高効率、低
騒音などの観点からスクロール圧縮機が主流になってき
ている。スクロール圧縮機は多くの特許や文献に開示さ
れ、その動作原理は良く知られている。
騒音などの観点からスクロール圧縮機が主流になってき
ている。スクロール圧縮機は多くの特許や文献に開示さ
れ、その動作原理は良く知られている。
【0003】典型的なスクロール型圧縮機の構造の従来
例として、特公昭57−49721号のスクロール形流
体機械があり、渦巻羽根を径方向に追随接触をさせるリ
ンク結合の羽根径方向追随機構の技術が開示されてい
る。
例として、特公昭57−49721号のスクロール形流
体機械があり、渦巻羽根を径方向に追随接触をさせるリ
ンク結合の羽根径方向追随機構の技術が開示されてい
る。
【0004】また、特公昭58−19875号のスクロ
ール型圧縮機には、リンク結合の羽根径方向追随機構を
発展させた偏心ブッシュ機構の技術が開示されている。
ール型圧縮機には、リンク結合の羽根径方向追随機構を
発展させた偏心ブッシュ機構の技術が開示されている。
【0005】この偏心ブッシュ機構を用いた従来の圧縮
機の断面図を図6に示す。圧縮機ハウジング101の後
端部に固定鏡板103の上に固定渦巻羽根104を形成
した固定渦巻羽根部品102が固定され、複数個の圧縮
作業空間105を構成するように旋回鏡板107の上に
旋回渦巻羽根108が形成された旋回渦巻羽根部品10
6が噛み合わせられている。旋回鏡板107の旋回渦巻
羽根108とは反対側の背面上に円筒状のボス109が
形成され、その内部に旋回軸受110が配設されてい
る。偏心穴112を有する肉厚の厚い円板状あるいは短
軸状の偏心ブッシュ111が旋回渦巻羽根部品106の
ボス109内に旋回軸受110を介して回転可能に支持
されている。主軸114の端面から軸方向に偏心延出さ
れた駆動ピン115が偏心ブッシュ111の偏心穴11
2に回転可能に嵌合されて、旋回渦巻羽根部品106に
旋回運動が与えられる。一方、主軸114への回転力の
伝達は、軸封装置117を介して圧縮機ハウジング10
1外に突出した主軸114の端部に取り付けられた電磁
クラッチ118により外部駆動源(例えば自動車エンジ
ン、図示せず)の回転をベルト等の伝達手段(図示せ
ず)を介して行われる。
機の断面図を図6に示す。圧縮機ハウジング101の後
端部に固定鏡板103の上に固定渦巻羽根104を形成
した固定渦巻羽根部品102が固定され、複数個の圧縮
作業空間105を構成するように旋回鏡板107の上に
旋回渦巻羽根108が形成された旋回渦巻羽根部品10
6が噛み合わせられている。旋回鏡板107の旋回渦巻
羽根108とは反対側の背面上に円筒状のボス109が
形成され、その内部に旋回軸受110が配設されてい
る。偏心穴112を有する肉厚の厚い円板状あるいは短
軸状の偏心ブッシュ111が旋回渦巻羽根部品106の
ボス109内に旋回軸受110を介して回転可能に支持
されている。主軸114の端面から軸方向に偏心延出さ
れた駆動ピン115が偏心ブッシュ111の偏心穴11
2に回転可能に嵌合されて、旋回渦巻羽根部品106に
旋回運動が与えられる。一方、主軸114への回転力の
伝達は、軸封装置117を介して圧縮機ハウジング10
1外に突出した主軸114の端部に取り付けられた電磁
クラッチ118により外部駆動源(例えば自動車エンジ
ン、図示せず)の回転をベルト等の伝達手段(図示せ
ず)を介して行われる。
【0006】このような駆動機構の構成においては、主
軸114が回転すると流体圧縮ガス力などの作用力によ
り偏心ブッシュ111の中心は駆動ピン115の中心を
中心として円弧状にスイングする。これにより旋回渦巻
羽根108が固定渦巻羽根104に追随して接触し圧縮
作業空間105の径方向のシール性を良好にする。
軸114が回転すると流体圧縮ガス力などの作用力によ
り偏心ブッシュ111の中心は駆動ピン115の中心を
中心として円弧状にスイングする。これにより旋回渦巻
羽根108が固定渦巻羽根104に追随して接触し圧縮
作業空間105の径方向のシール性を良好にする。
【0007】旋回鏡板107の上には高硬度の鋼製の旋
回側レース119と旋回側リテーナ120が配置され、
圧縮機ハウジング101の前部の内壁に設けた段部12
1の上に固定側レース122と固定側リテーナ123が
配置され、この両レースと両リテーナで多数個の鋼製の
ボール124を軸方向と旋回半径方向に挟持して旋回鏡
板107に掛かるスラスト力の支承と旋回渦巻羽根部品
106の自転を拘束している。
回側レース119と旋回側リテーナ120が配置され、
圧縮機ハウジング101の前部の内壁に設けた段部12
1の上に固定側レース122と固定側リテーナ123が
配置され、この両レースと両リテーナで多数個の鋼製の
ボール124を軸方向と旋回半径方向に挟持して旋回鏡
板107に掛かるスラスト力の支承と旋回渦巻羽根部品
106の自転を拘束している。
【0008】この従来圧縮機は駆動ピン115の位置が
限定されており、この位置に限定することにより、始動
時などの急激な加速度の増加変化が発生する場合には、
旋回部品の慣性力が作用して偏心ブッシュ111の中心
は両羽根の接触部が離れて圧縮作業空間105の圧力が
開放される方向にスイングする。その結果、始動時の異
常音や異常ショックの発生が防げるようになっている。
限定されており、この位置に限定することにより、始動
時などの急激な加速度の増加変化が発生する場合には、
旋回部品の慣性力が作用して偏心ブッシュ111の中心
は両羽根の接触部が離れて圧縮作業空間105の圧力が
開放される方向にスイングする。その結果、始動時の異
常音や異常ショックの発生が防げるようになっている。
【0009】また、偏心ブッシュ111は駆動ピン11
5の周りに回転可能であるので上記のような半径方向密
封効果を有するが、周囲の部品との干渉等の問題を解消
するために偏心ブッシュ111のスイングに伴う回転角
度範囲を制限する必要があり、偏心ブッシュ111の回
転角度範囲制限手段として、偏心ブッシュ111に規制
ピン113を延出させ、主軸114に設けた規制穴11
6に所定量の隙間で嵌入することにより構成している。
5の周りに回転可能であるので上記のような半径方向密
封効果を有するが、周囲の部品との干渉等の問題を解消
するために偏心ブッシュ111のスイングに伴う回転角
度範囲を制限する必要があり、偏心ブッシュ111の回
転角度範囲制限手段として、偏心ブッシュ111に規制
ピン113を延出させ、主軸114に設けた規制穴11
6に所定量の隙間で嵌入することにより構成している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、小形軽
量、高効率、低騒音の要求とともに、特に車両用の圧縮
機等においては、極端な低速や高速運転、極端な高温や
低温下での運転など過酷な運転条件に対する耐久性が強
く求められる中、上記のような従来の圧縮機の駆動構造
においては駆動ピン115の機械的強度が問題となる場
合がある。すなわち、小形軽量構成の中で、極力、円筒
径が小さく設計される偏心ブッシュ111の径内に偏心
させて駆動ピン115を嵌合させるので、駆動ピン径を
大きくするには限界があり、十分な機械的強度を駆動ピ
ン115に持たせられない。特に高速高負荷等の過酷な
運転等においては、駆動ピン115が破損する危険性が
高い。
量、高効率、低騒音の要求とともに、特に車両用の圧縮
機等においては、極端な低速や高速運転、極端な高温や
低温下での運転など過酷な運転条件に対する耐久性が強
く求められる中、上記のような従来の圧縮機の駆動構造
においては駆動ピン115の機械的強度が問題となる場
合がある。すなわち、小形軽量構成の中で、極力、円筒
径が小さく設計される偏心ブッシュ111の径内に偏心
させて駆動ピン115を嵌合させるので、駆動ピン径を
大きくするには限界があり、十分な機械的強度を駆動ピ
ン115に持たせられない。特に高速高負荷等の過酷な
運転等においては、駆動ピン115が破損する危険性が
高い。
【0011】さらに、上記構成においては、偏心ブッシ
ュ111のスイング運動に伴い回転角度範囲を制限する
回転角度範囲制限手段を別構成で設ける必要があるので
製造面で不利となり、コスト高となる。
ュ111のスイング運動に伴い回転角度範囲を制限する
回転角度範囲制限手段を別構成で設ける必要があるので
製造面で不利となり、コスト高となる。
【0012】本発明は、上記従来例の課題を解決するも
ので、高効率で、かつ高速高負荷等の過酷な運転におい
ても高い信頼性を確保し、さらに構造が簡単で低コスト
を実現するスクロール圧縮機の提供を目的とするもので
ある。
ので、高効率で、かつ高速高負荷等の過酷な運転におい
ても高い信頼性を確保し、さらに構造が簡単で低コスト
を実現するスクロール圧縮機の提供を目的とするもので
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の第1の技術的手段は、圧縮機ハウジング内
に、複数個の圧縮作業空間を成すように、固定鏡板の上
に固定渦巻羽根を延出させた固定渦巻羽根部品と、旋回
鏡板の上に旋回渦巻羽根を延出するとともに、この旋回
渦巻羽根の延出面の反対面にボスを形成した旋回渦巻羽
根部品を配設し、前記旋回渦巻羽根部品に旋回運動を与
える駆動機構を、前記旋回渦巻羽根部品のボスの内部に
設けられる旋回軸受と、回転可能に支持される主軸と、
前記主軸の端部から軸に平行に偏心延出した偏心軸と、
前記偏心軸と嵌入結合する嵌入穴をほぼ中央部に有し、
前記旋回渦巻羽根部品のボス内に前記旋回軸受を介して
回転可能に支持される偏心ブッシュと、前記旋回渦巻羽
根部品の自転を拘束して旋回のみをさせる自転拘束部品
とで構成し、前記主軸の軸心と前記偏心軸の軸心を結ぶ
線を第2の座標軸と定義し、この第2の座標軸に直角で
前記偏心軸の軸心を通る線を第1の座標軸と定義し、前
記第1の座標軸と前記第2の座標軸の交点をそれぞれの
座標軸の原点と定義し、前記第2の座標軸を前記第1の
座標軸に対して前記主軸の軸心とは反対側を正、軸心側
を負の領域とし、前記第1の座標軸を前記第2の座標軸
に対して前記主軸の回転方向の順に、前記第2の座標軸
の領域が負から正になる領域を正の領域、反対側を負の
領域とし、前記第1の座標軸が正で第2の座標軸が正の
象限を第1象限、前記第1の座標軸が負で第2の座標軸
が正の象限を第2象限、前記第1の座標軸が負で第2の
座標軸が負の象限を第3象限、前記第1の座標軸が正で
第2の座標軸が負の象限を第4象限と定義し、前記偏心
軸を前記第2象限内の同位置に曲率中心Odをもつ、曲
率半径r1の円弧面と、前記曲率半径r1より大なる曲
率半径r2の円弧面とで、ほぼ円環面の一部を成す形状
とし、前記偏心ブッシュの嵌入穴を、前記偏心軸とほぼ
同一の二つの円弧面と二つの側面とで、前記偏心軸とほ
ぼ同形状の円環面の一部を成す形状として、前記偏心ブ
ッシュが、前記偏心軸に対して前記曲率中心Odを回転
中心にスイングすることを可能とし、前記偏心軸と前記
嵌入穴の前記両側面間に所定量の隙間を設けたものであ
る。
に本発明の第1の技術的手段は、圧縮機ハウジング内
に、複数個の圧縮作業空間を成すように、固定鏡板の上
に固定渦巻羽根を延出させた固定渦巻羽根部品と、旋回
鏡板の上に旋回渦巻羽根を延出するとともに、この旋回
渦巻羽根の延出面の反対面にボスを形成した旋回渦巻羽
根部品を配設し、前記旋回渦巻羽根部品に旋回運動を与
える駆動機構を、前記旋回渦巻羽根部品のボスの内部に
設けられる旋回軸受と、回転可能に支持される主軸と、
前記主軸の端部から軸に平行に偏心延出した偏心軸と、
前記偏心軸と嵌入結合する嵌入穴をほぼ中央部に有し、
前記旋回渦巻羽根部品のボス内に前記旋回軸受を介して
回転可能に支持される偏心ブッシュと、前記旋回渦巻羽
根部品の自転を拘束して旋回のみをさせる自転拘束部品
とで構成し、前記主軸の軸心と前記偏心軸の軸心を結ぶ
線を第2の座標軸と定義し、この第2の座標軸に直角で
前記偏心軸の軸心を通る線を第1の座標軸と定義し、前
記第1の座標軸と前記第2の座標軸の交点をそれぞれの
座標軸の原点と定義し、前記第2の座標軸を前記第1の
座標軸に対して前記主軸の軸心とは反対側を正、軸心側
を負の領域とし、前記第1の座標軸を前記第2の座標軸
に対して前記主軸の回転方向の順に、前記第2の座標軸
の領域が負から正になる領域を正の領域、反対側を負の
領域とし、前記第1の座標軸が正で第2の座標軸が正の
象限を第1象限、前記第1の座標軸が負で第2の座標軸
が正の象限を第2象限、前記第1の座標軸が負で第2の
座標軸が負の象限を第3象限、前記第1の座標軸が正で
第2の座標軸が負の象限を第4象限と定義し、前記偏心
軸を前記第2象限内の同位置に曲率中心Odをもつ、曲
率半径r1の円弧面と、前記曲率半径r1より大なる曲
率半径r2の円弧面とで、ほぼ円環面の一部を成す形状
とし、前記偏心ブッシュの嵌入穴を、前記偏心軸とほぼ
同一の二つの円弧面と二つの側面とで、前記偏心軸とほ
ぼ同形状の円環面の一部を成す形状として、前記偏心ブ
ッシュが、前記偏心軸に対して前記曲率中心Odを回転
中心にスイングすることを可能とし、前記偏心軸と前記
嵌入穴の前記両側面間に所定量の隙間を設けたものであ
る。
【0014】また、本発明の第2の技術的手段は、偏心
ブッシュのほぼ中央部に嵌入穴と、前記嵌入穴の穴面積
より大なる面積で主軸側に開口する筒状の凹部を形成
し、前記主軸の端部に前記偏心ブッシュの凹部に小隙間
ではめ合う円筒部を設け、前記円筒部の端面から軸に平
行に偏心軸を偏心延出させたものである。
ブッシュのほぼ中央部に嵌入穴と、前記嵌入穴の穴面積
より大なる面積で主軸側に開口する筒状の凹部を形成
し、前記主軸の端部に前記偏心ブッシュの凹部に小隙間
ではめ合う円筒部を設け、前記円筒部の端面から軸に平
行に偏心軸を偏心延出させたものである。
【0015】さらに、本発明の第3の技術的手段は、偏
心軸端面から偏心軸および主軸の内部を貫通して圧縮機
ハウジング内空間に連通する貫通穴を設けたものであ
る。
心軸端面から偏心軸および主軸の内部を貫通して圧縮機
ハウジング内空間に連通する貫通穴を設けたものであ
る。
【0016】
【作用】本発明は第1の技術的手段によれば、流体圧縮
ガス力や遠心力の作用力により偏心ブッシュが偏心軸に
対して、第2象限内に位置させた円弧面の曲率中心を回
転中心として円弧面上をスイングし、旋回半径を可変に
するので、旋回渦巻羽根が固定渦巻羽根に追随接触し、
従来の圧縮機と同様に、圧縮作業空間で径方向の良好な
シール性が得られる。また、始動時など、加速度の急激
に増加する時には、旋回部品の慣性力が作用して偏心ブ
ッシュを両羽根が離れる方向にスイングさせ、圧縮作業
空間の圧力を開放し、始動時の異常音や異常ショック、
液圧縮などを緩和する効果を有する。
ガス力や遠心力の作用力により偏心ブッシュが偏心軸に
対して、第2象限内に位置させた円弧面の曲率中心を回
転中心として円弧面上をスイングし、旋回半径を可変に
するので、旋回渦巻羽根が固定渦巻羽根に追随接触し、
従来の圧縮機と同様に、圧縮作業空間で径方向の良好な
シール性が得られる。また、始動時など、加速度の急激
に増加する時には、旋回部品の慣性力が作用して偏心ブ
ッシュを両羽根が離れる方向にスイングさせ、圧縮作業
空間の圧力を開放し、始動時の異常音や異常ショック、
液圧縮などを緩和する効果を有する。
【0017】また、偏心ブッシュに設ける嵌入穴をほぼ
中央部に形成するので、従来の圧縮機の駆動ピンに比
べ、偏心軸を太く設計でき、機械的強度が高まる。
中央部に形成するので、従来の圧縮機の駆動ピンに比
べ、偏心軸を太く設計でき、機械的強度が高まる。
【0018】さらに、偏心ブッシュのスイングに伴う回
転規制は、偏心軸と嵌入穴の両側面間で行われ、この間
に設けられる所定量の隙間により回転角度範囲が決定さ
れる。このため、従来のような回転角度範囲制限手段を
別構成で設ける必要がなく、構造が簡単となり、製造コ
ストが低減する効果を有する。
転規制は、偏心軸と嵌入穴の両側面間で行われ、この間
に設けられる所定量の隙間により回転角度範囲が決定さ
れる。このため、従来のような回転角度範囲制限手段を
別構成で設ける必要がなく、構造が簡単となり、製造コ
ストが低減する効果を有する。
【0019】本発明の第2の技術的手段によれば、第1
の技術的手段の作用に加え、偏心ブッシュに、嵌入穴の
穴面積より大なる面積で主軸側に開口する筒状の凹部を
設けたので、偏心ブッシュの軸方向の重心が旋回鏡板に
近づくことになる。このため、主軸側の端面に動的アン
バランスを軽減するバランスウエイトが取り付けられた
状態でも、軸方向の重心を旋回軸受の支承面の中央部付
近に位置させることが容易に実現できる。これにより、
旋回運動時の偏心ブッシュ系の傾転を抑制し、旋回軸受
の信頼性を高めることができる。また、偏心ブッシュの
凹部にはめ合う円筒部を主軸の端部に設けることによ
り、偏心軸の延出長を短く構成できるので偏心軸の信頼
性が向上する。
の技術的手段の作用に加え、偏心ブッシュに、嵌入穴の
穴面積より大なる面積で主軸側に開口する筒状の凹部を
設けたので、偏心ブッシュの軸方向の重心が旋回鏡板に
近づくことになる。このため、主軸側の端面に動的アン
バランスを軽減するバランスウエイトが取り付けられた
状態でも、軸方向の重心を旋回軸受の支承面の中央部付
近に位置させることが容易に実現できる。これにより、
旋回運動時の偏心ブッシュ系の傾転を抑制し、旋回軸受
の信頼性を高めることができる。また、偏心ブッシュの
凹部にはめ合う円筒部を主軸の端部に設けることによ
り、偏心軸の延出長を短く構成できるので偏心軸の信頼
性が向上する。
【0020】本発明の第3の技術的手段によれば、第1
の技術的手段の作用に加え、偏心軸端面から偏心軸およ
び主軸の内部に設けた貫通穴により、旋回軸受への潤滑
油が、旋回渦巻羽根部品のボス内部に抑留されることな
く、貫通穴から圧縮機ハウジング内の空間に還流するよ
うにしたので、旋回軸受への潤滑油は十分確保され、旋
回軸受の信頼性が高まる。
の技術的手段の作用に加え、偏心軸端面から偏心軸およ
び主軸の内部に設けた貫通穴により、旋回軸受への潤滑
油が、旋回渦巻羽根部品のボス内部に抑留されることな
く、貫通穴から圧縮機ハウジング内の空間に還流するよ
うにしたので、旋回軸受への潤滑油は十分確保され、旋
回軸受の信頼性が高まる。
【0021】
【実施例】本発明の第1の技術的手段を用いた一実施例
として、図1にスクロール圧縮機の断面図、図2に偏心
ブッシュを使用した駆動機構の分解斜視図を示す。
として、図1にスクロール圧縮機の断面図、図2に偏心
ブッシュを使用した駆動機構の分解斜視図を示す。
【0022】低圧側圧力が作用するフロントケーシング
2と高圧側圧力の作用するリヤケーシング3からなる圧
縮機ハウジング1の内部に固定渦巻羽根部品4と複数個
の圧縮作業空間10を形成するように旋回渦巻羽根部品
7が相互に噛み合わされている。
2と高圧側圧力の作用するリヤケーシング3からなる圧
縮機ハウジング1の内部に固定渦巻羽根部品4と複数個
の圧縮作業空間10を形成するように旋回渦巻羽根部品
7が相互に噛み合わされている。
【0023】固定渦巻羽根部品4は固定鏡板5の一面上
に固定渦巻羽根6を延出し、この固定鏡板でリヤケーシ
ング3に締結固定されている。旋回渦巻羽根部品7は、
旋回鏡板8の一面上に旋回渦巻羽根9を延出し、旋回鏡
板8の旋回渦巻羽根9の延出面とは反対側の旋回鏡板背
面の中央部に円筒状ボス11が突設されており、このボ
ス11の内部に旋回軸受12(ニードルベアリング)を
配設している。固定渦巻羽根6および旋回渦巻羽根9の
先端面には、それぞれチップシール13が嵌挿され、軸
方向のシール性を確保している。
に固定渦巻羽根6を延出し、この固定鏡板でリヤケーシ
ング3に締結固定されている。旋回渦巻羽根部品7は、
旋回鏡板8の一面上に旋回渦巻羽根9を延出し、旋回鏡
板8の旋回渦巻羽根9の延出面とは反対側の旋回鏡板背
面の中央部に円筒状ボス11が突設されており、このボ
ス11の内部に旋回軸受12(ニードルベアリング)を
配設している。固定渦巻羽根6および旋回渦巻羽根9の
先端面には、それぞれチップシール13が嵌挿され、軸
方向のシール性を確保している。
【0024】旋回渦巻羽根部品7の旋回運動は、主軸受
14と副軸受15により圧縮機ハウジング1に回転可能
に支持された主軸16により、後述する偏心ブッシュ1
8を用いた旋回半径可変駆動機構を介してなされる。一
方、主軸16への回転力の伝達は、軸封措置27を介し
て圧縮機ハウジング1外に突出した主軸16の端部に取
り付けられた電磁クラッチ28により外部駆動源(図示
せず)の回転をベルト等の伝達手段(図示せず)を介し
て行われる。
14と副軸受15により圧縮機ハウジング1に回転可能
に支持された主軸16により、後述する偏心ブッシュ1
8を用いた旋回半径可変駆動機構を介してなされる。一
方、主軸16への回転力の伝達は、軸封措置27を介し
て圧縮機ハウジング1外に突出した主軸16の端部に取
り付けられた電磁クラッチ28により外部駆動源(図示
せず)の回転をベルト等の伝達手段(図示せず)を介し
て行われる。
【0025】旋回渦巻羽根部品7は、自転拘束部品20
によってその自転を阻止されながら旋回運動のみをす
る。自転拘束部品20には、その環状体の端面に互いに
平行な一対のキー20aが形成され、これとほぼ90゜
ずれた位置にある互いに平行な一対のキー20bが形成
されている。キー20aは、旋回渦巻羽根部品7の旋回
鏡板8の背面に形成された一対のキー溝8aに摺動自在
に嵌入され、もう一対のキー20bは、圧縮機ハウジン
グ1内部に嵌入固定され、このキー20bと対応して形
成された一対のキー溝(図示せず)が形成された回転拘
束部品21に摺動自在に嵌入されている。この回転拘束
部品21により自転拘束部品20は、主軸16の軸に直
角な一方向のみに運動が拘束されている。
によってその自転を阻止されながら旋回運動のみをす
る。自転拘束部品20には、その環状体の端面に互いに
平行な一対のキー20aが形成され、これとほぼ90゜
ずれた位置にある互いに平行な一対のキー20bが形成
されている。キー20aは、旋回渦巻羽根部品7の旋回
鏡板8の背面に形成された一対のキー溝8aに摺動自在
に嵌入され、もう一対のキー20bは、圧縮機ハウジン
グ1内部に嵌入固定され、このキー20bと対応して形
成された一対のキー溝(図示せず)が形成された回転拘
束部品21に摺動自在に嵌入されている。この回転拘束
部品21により自転拘束部品20は、主軸16の軸に直
角な一方向のみに運動が拘束されている。
【0026】旋回渦巻羽根部品7の旋回運動により圧縮
作業空間10はその容積を減じながら渦巻の中心方向へ
移動する。これに伴って、吸入口(図示せず)を通って
圧縮作業空間10に流入するガスは、圧縮され固定渦巻
羽根部品4に形成された吐出ポート22から吐出弁23
を押し開いて吐出キャビティー24へ吐出され、吐出口
(図示せず)を経て流出する。
作業空間10はその容積を減じながら渦巻の中心方向へ
移動する。これに伴って、吸入口(図示せず)を通って
圧縮作業空間10に流入するガスは、圧縮され固定渦巻
羽根部品4に形成された吐出ポート22から吐出弁23
を押し開いて吐出キャビティー24へ吐出され、吐出口
(図示せず)を経て流出する。
【0027】回転拘束部品21の端面上に平板状のスラ
スト軸受25を配設し、このスラスト軸受25を介し
て、圧縮作業空間10の圧縮気体の圧力によって発生す
るスラスト力を旋回渦巻羽根部品7の旋回鏡板8の背面
で支承させている。
スト軸受25を配設し、このスラスト軸受25を介し
て、圧縮作業空間10の圧縮気体の圧力によって発生す
るスラスト力を旋回渦巻羽根部品7の旋回鏡板8の背面
で支承させている。
【0028】次に、旋回半径を可変とする駆動機構につ
いて説明する。図2の分解斜視図に示すように、旋回渦
巻羽根部品7のボス11内にほぼ中央部に嵌入穴19を
有する短軸状の偏心ブッシュ18が、旋回軸受12を介
して回転可能に嵌合され、嵌入穴19には、主軸16の
端面から軸に平行に旋回半径分の偏心量で偏心延出した
偏心軸17が嵌入結合される。偏心ブッシュ18には、
旋回渦巻羽根部品7やこの偏心ブッシュ自体の旋回運動
による動的アンバランスを軽減させる方向に遠心力を発
生させるバランスウエイト26が取り付けられている。
いて説明する。図2の分解斜視図に示すように、旋回渦
巻羽根部品7のボス11内にほぼ中央部に嵌入穴19を
有する短軸状の偏心ブッシュ18が、旋回軸受12を介
して回転可能に嵌合され、嵌入穴19には、主軸16の
端面から軸に平行に旋回半径分の偏心量で偏心延出した
偏心軸17が嵌入結合される。偏心ブッシュ18には、
旋回渦巻羽根部品7やこの偏心ブッシュ自体の旋回運動
による動的アンバランスを軽減させる方向に遠心力を発
生させるバランスウエイト26が取り付けられている。
【0029】図3に偏心ブッシュの動作説明図を示す
が、この図において、主軸16の軸心Os32と偏心軸
17の軸心Oc31を結ぶ線を第2の座標軸34と定義
し、この第2の座標軸34に直角で偏心軸17の軸心O
c31を通る線を第1の座標軸33と定義し、第1の座
標軸33と第2の座標軸34の交点をそれぞれの座標軸
の原点と定義し、第2の座標軸34を第1の座標軸33
に対して主軸16の軸心Osとは反対側を正、軸心Os
側を負の領域とし、第1の座標軸33を第2の座標軸3
4に対して主軸16の回転方向の順に、第2の座標軸3
4の領域が負から正になる領域を正の領域、反対側を負
の領域とし、第1の座標軸33が正で第2の座標軸34
が正の象限を第1象限35、第1の座標軸33が負で第
2の座標軸34が正の象限を第2象限36、第1の座標
軸33が負で第2の座標軸34が負の象限を第3象限3
7、第1の座標軸33が正で第2の座標軸34が負の象
限を第4象限38と定義する。この状態ではOsとOc
間距離は前述した旋回半径となる。
が、この図において、主軸16の軸心Os32と偏心軸
17の軸心Oc31を結ぶ線を第2の座標軸34と定義
し、この第2の座標軸34に直角で偏心軸17の軸心O
c31を通る線を第1の座標軸33と定義し、第1の座
標軸33と第2の座標軸34の交点をそれぞれの座標軸
の原点と定義し、第2の座標軸34を第1の座標軸33
に対して主軸16の軸心Osとは反対側を正、軸心Os
側を負の領域とし、第1の座標軸33を第2の座標軸3
4に対して主軸16の回転方向の順に、第2の座標軸3
4の領域が負から正になる領域を正の領域、反対側を負
の領域とし、第1の座標軸33が正で第2の座標軸34
が正の象限を第1象限35、第1の座標軸33が負で第
2の座標軸34が正の象限を第2象限36、第1の座標
軸33が負で第2の座標軸34が負の象限を第3象限3
7、第1の座標軸33が正で第2の座標軸34が負の象
限を第4象限38と定義する。この状態ではOsとOc
間距離は前述した旋回半径となる。
【0030】偏心軸17は、第2象限内の同位置に曲率
中心Od39をもつ、曲率半径r1の円弧面17aと、
曲率半径r1より大なる曲率半径r2の円弧面17b
と、二つの側面17a、17bとで、ほぼ円環面の一部
の形状を成している。偏心ブッシュの嵌入穴19を、偏
心軸17とほぼ同一の二つの円弧面19a、19bと二
つの側面19c、19dとで、偏心軸17とほぼ同形状
の円環面の一部を成す形状として、偏心ブッシュ18
が、偏心軸17に対して曲率中心Od39を回転中心に
スイングすることを可能とし、偏心軸17と嵌入穴19
の両側面間、すなわち、側面17cと19c間と側面1
7dと19d間に所定量の隙間を設けている。
中心Od39をもつ、曲率半径r1の円弧面17aと、
曲率半径r1より大なる曲率半径r2の円弧面17b
と、二つの側面17a、17bとで、ほぼ円環面の一部
の形状を成している。偏心ブッシュの嵌入穴19を、偏
心軸17とほぼ同一の二つの円弧面19a、19bと二
つの側面19c、19dとで、偏心軸17とほぼ同形状
の円環面の一部を成す形状として、偏心ブッシュ18
が、偏心軸17に対して曲率中心Od39を回転中心に
スイングすることを可能とし、偏心軸17と嵌入穴19
の両側面間、すなわち、側面17cと19c間と側面1
7dと19d間に所定量の隙間を設けている。
【0031】このような構成により、偏心ブッシュ18
の中心Ob40は、曲率中心Od39を回転中心として
OdとOb間距離を半径とする円弧上を動くことにな
る。この偏心ブッシュ18のスイング運動に伴う回転規
制は、偏心軸17と嵌入穴19の両側面間で行え、この
間に設けた所定量の隙間が回転角度範囲を決定する。
の中心Ob40は、曲率中心Od39を回転中心として
OdとOb間距離を半径とする円弧上を動くことにな
る。この偏心ブッシュ18のスイング運動に伴う回転規
制は、偏心軸17と嵌入穴19の両側面間で行え、この
間に設けた所定量の隙間が回転角度範囲を決定する。
【0032】運転中は、液体圧縮ガス力(接線方向ガス
力Ft、半径方向ガス力Fr)と旋回部品の遠心力(旋
回渦巻羽根部品7と偏心ブッシュ18の遠心力Fs、バ
ランスウエイト26の遠心力Fc)が偏心ブッシュ中心
Ob40に図3に示す方向に作用するものと考えられ
る。これらの作用力が曲率中心Od39の周りに偏心ブ
ッシュ18を回転させるモーメントに変換されて、前述
のように偏心ブッシュ18は、偏心軸17に対して、第
2象限側の円弧面の曲率中心Od39を回転中心として
円弧面上をスイングし、主軸16の軸心Os31から偏
心ブッシュ中心Ob40までの距離に変化を与える。こ
れは、旋回半径が可変することを意味し、図3より、運
転中の回転モーメントは、偏心ブッシュ18を旋回半径
が大きくなる方向にスイングさせることが理解できよ
う。このことによって、旋回渦巻羽根9が固定渦巻羽根
6の側壁に当接して圧縮作業空間10の径方向のシール
性を良好にする。このときの羽根間の接触荷重は、小さ
すぎると羽根間の接触が悪くなって隙間ができ、ガス漏
れの原因となる。逆に、大きすぎると摩耗の原因とな
る。第1の座標軸33とOcとOdを結ぶ線とのなす角
度を図3に示すようにαとしたとき、接触荷重Fwは、
前述のガス力(Ft,Fr)および遠心力(Fc,F
s)との釣合から決定され、次式で与えられる。
力Ft、半径方向ガス力Fr)と旋回部品の遠心力(旋
回渦巻羽根部品7と偏心ブッシュ18の遠心力Fs、バ
ランスウエイト26の遠心力Fc)が偏心ブッシュ中心
Ob40に図3に示す方向に作用するものと考えられ
る。これらの作用力が曲率中心Od39の周りに偏心ブ
ッシュ18を回転させるモーメントに変換されて、前述
のように偏心ブッシュ18は、偏心軸17に対して、第
2象限側の円弧面の曲率中心Od39を回転中心として
円弧面上をスイングし、主軸16の軸心Os31から偏
心ブッシュ中心Ob40までの距離に変化を与える。こ
れは、旋回半径が可変することを意味し、図3より、運
転中の回転モーメントは、偏心ブッシュ18を旋回半径
が大きくなる方向にスイングさせることが理解できよ
う。このことによって、旋回渦巻羽根9が固定渦巻羽根
6の側壁に当接して圧縮作業空間10の径方向のシール
性を良好にする。このときの羽根間の接触荷重は、小さ
すぎると羽根間の接触が悪くなって隙間ができ、ガス漏
れの原因となる。逆に、大きすぎると摩耗の原因とな
る。第1の座標軸33とOcとOdを結ぶ線とのなす角
度を図3に示すようにαとしたとき、接触荷重Fwは、
前述のガス力(Ft,Fr)および遠心力(Fc,F
s)との釣合から決定され、次式で与えられる。
【0033】 Fw=Ft×tanα+Ft−Fr−Fc・・・(1) そのため、角度αの選定と接触荷重が高速運転時に過大
とならないようにバランスウエイト26のウエイト量を
調整する。これにより、羽根間での摩耗を少なくしなが
ら適当なシール力を得て、旋回渦巻羽根部品7の滑らか
な旋回運動を実現している。
とならないようにバランスウエイト26のウエイト量を
調整する。これにより、羽根間での摩耗を少なくしなが
ら適当なシール力を得て、旋回渦巻羽根部品7の滑らか
な旋回運動を実現している。
【0034】圧縮作業空間10からの圧縮気体の漏れ量
を支配する軸方向の隙間については、フロントケーシン
グ2とリヤケーシング3の間に挿入するシム(図示せ
ず)の厚さ調節により管理し、また固定渦巻羽根部品4
と旋回渦巻羽根部品7との相対角度の調整は、フロント
ケーシング2に設けられた孔(図示せず)から挿入する
角度合わせ棒(図示せず)により行う。
を支配する軸方向の隙間については、フロントケーシン
グ2とリヤケーシング3の間に挿入するシム(図示せ
ず)の厚さ調節により管理し、また固定渦巻羽根部品4
と旋回渦巻羽根部品7との相対角度の調整は、フロント
ケーシング2に設けられた孔(図示せず)から挿入する
角度合わせ棒(図示せず)により行う。
【0035】また、圧縮機の動アンバランスによる振動
の抑制については、主軸16上に設けた、バランスウエ
イト26と同じ向きに遠心力を発生するバランスウエイ
ト29と、電磁クラッチ28に設けた反対向きに遠心力
を発生させるカウンターウエイト30とにより圧縮機全
体の発生モーメントを釣り合わせている。
の抑制については、主軸16上に設けた、バランスウエ
イト26と同じ向きに遠心力を発生するバランスウエイ
ト29と、電磁クラッチ28に設けた反対向きに遠心力
を発生させるカウンターウエイト30とにより圧縮機全
体の発生モーメントを釣り合わせている。
【0036】信頼性の面においては、ゴミかみ発生時に
は旋回半径が可変する機構を備えているため、旋回半径
を減少させながら旋回渦巻羽根9がゴミを乗り越え損傷
を回避する。また、曲率中心Od39、すなわち、偏心
ブッシュ18のスイングの回転中心が第2象限36内に
選ばれるので、始動時など、加速度の急激に増加する時
には、旋回部品の慣性力が作用して偏心ブッシュ18を
両羽根が離れる方向にスイングさせ、圧縮作業空間10
の圧力を開放し、始動時の異常音や異常ショック、液圧
縮などを緩和する効果を有する。これは、本発明の大き
な特徴の一つであるが、前述のような始動時の信頼性を
考慮しなければ、曲率中心Od39の位置を第4象限内
に選んでも、運転中は、両渦巻羽根の線接触部で接触荷
重が自動的に得られることは、本発明からも容易に推定
できよう。
は旋回半径が可変する機構を備えているため、旋回半径
を減少させながら旋回渦巻羽根9がゴミを乗り越え損傷
を回避する。また、曲率中心Od39、すなわち、偏心
ブッシュ18のスイングの回転中心が第2象限36内に
選ばれるので、始動時など、加速度の急激に増加する時
には、旋回部品の慣性力が作用して偏心ブッシュ18を
両羽根が離れる方向にスイングさせ、圧縮作業空間10
の圧力を開放し、始動時の異常音や異常ショック、液圧
縮などを緩和する効果を有する。これは、本発明の大き
な特徴の一つであるが、前述のような始動時の信頼性を
考慮しなければ、曲率中心Od39の位置を第4象限内
に選んでも、運転中は、両渦巻羽根の線接触部で接触荷
重が自動的に得られることは、本発明からも容易に推定
できよう。
【0037】また、偏心ブッシュ18に設ける嵌入穴1
9をほぼ中央部に形成するので、従来の圧縮機の駆動ピ
ンに比べ、偏心軸17を太く設計でき、機械的強度が高
まる。
9をほぼ中央部に形成するので、従来の圧縮機の駆動ピ
ンに比べ、偏心軸17を太く設計でき、機械的強度が高
まる。
【0038】さらに、偏心ブッシュ18のスイングに伴
う回転規制は、偏心軸17と嵌入穴19の両側面間、す
なわち、側面17cと19c間と側面17dと19d間
で行われ、この間に設けられる所定量の隙間により回転
角度範囲が決定される。このため、従来のような回転角
度範囲制限手段を別構成で設ける必要がなく、構造が簡
単となり、製造コストが低減する効果を有する。
う回転規制は、偏心軸17と嵌入穴19の両側面間、す
なわち、側面17cと19c間と側面17dと19d間
で行われ、この間に設けられる所定量の隙間により回転
角度範囲が決定される。このため、従来のような回転角
度範囲制限手段を別構成で設ける必要がなく、構造が簡
単となり、製造コストが低減する効果を有する。
【0039】次に、本発明の第2の技術的手段を用いた
一実施例として、図4に示す圧縮機の断面図を参照しな
がら説明する。
一実施例として、図4に示す圧縮機の断面図を参照しな
がら説明する。
【0040】本発明は、前述の実施例と同様の偏心ブッ
シュを用いた旋回半径可変駆動機構に、嵌入穴19の穴
面積より大なる面積で主軸16側に開口する筒状の凹部
41を設けた偏心ブッシュ18を用いるものである。偏
心ブッシュ18に旋回運動を与える主軸16は、その端
部に偏心ブッシュの凹部41に小隙間ではめ合う円筒部
42を設け、円筒部42の端面から軸に平行に偏心軸1
7が偏心延出している。
シュを用いた旋回半径可変駆動機構に、嵌入穴19の穴
面積より大なる面積で主軸16側に開口する筒状の凹部
41を設けた偏心ブッシュ18を用いるものである。偏
心ブッシュ18に旋回運動を与える主軸16は、その端
部に偏心ブッシュの凹部41に小隙間ではめ合う円筒部
42を設け、円筒部42の端面から軸に平行に偏心軸1
7が偏心延出している。
【0041】偏心ブッシュ18の凹部42により、偏心
ブッシュ18の軸方向の重心は旋回鏡板8に近づくこと
になる。このため、主軸側の端面に動的アンバランスを
軽減するバランスウエイト26が取り付けられた状態で
も、軸方向の重心を旋回軸受12の支承面の中央部付近
に位置させることが容易に実現できる。これにより、旋
回運動時の偏心ブッシュ系の傾転を抑制し、旋回軸受1
2の信頼性を高めることができる。また、偏心ブッシュ
の凹部41にはめ合う円筒部42を主軸端部に設けるこ
とにより、偏心軸17の延出長を短く構成でき、偏心軸
17の機械的強度が高まり信頼性が向上する。
ブッシュ18の軸方向の重心は旋回鏡板8に近づくこと
になる。このため、主軸側の端面に動的アンバランスを
軽減するバランスウエイト26が取り付けられた状態で
も、軸方向の重心を旋回軸受12の支承面の中央部付近
に位置させることが容易に実現できる。これにより、旋
回運動時の偏心ブッシュ系の傾転を抑制し、旋回軸受1
2の信頼性を高めることができる。また、偏心ブッシュ
の凹部41にはめ合う円筒部42を主軸端部に設けるこ
とにより、偏心軸17の延出長を短く構成でき、偏心軸
17の機械的強度が高まり信頼性が向上する。
【0042】次に、本発明の第3の技術的手段を用いた
一実施例を、図5に示す圧縮機の断面図を参照しながら
説明する。
一実施例を、図5に示す圧縮機の断面図を参照しながら
説明する。
【0043】本発明は、前述の実施例と同様の偏心ブッ
シュを用いた旋回半径可変駆動機構に、偏心軸端面から
偏心軸17および主軸16の内部に設けた貫通穴43を
設けたものである。この貫通穴43により、旋回軸受1
2への潤滑油は、旋回渦巻羽根部品のボス11の内部に
抑留されることなく、圧縮機ハウジング1の内空間へ還
流するので、旋回軸受12は、潤滑油が十分確保される
ようになり、信頼性が高まる。
シュを用いた旋回半径可変駆動機構に、偏心軸端面から
偏心軸17および主軸16の内部に設けた貫通穴43を
設けたものである。この貫通穴43により、旋回軸受1
2への潤滑油は、旋回渦巻羽根部品のボス11の内部に
抑留されることなく、圧縮機ハウジング1の内空間へ還
流するので、旋回軸受12は、潤滑油が十分確保される
ようになり、信頼性が高まる。
【0044】以上、本発明を開放型で圧縮機ハウジング
内が低圧となる車両用のスクロール圧縮機の実施例につ
いて説明したが、本発明は、このような実施例に限定さ
れるものではなく、電動機を内蔵する密閉型圧縮機や圧
縮機ハウジング内が高圧となる高圧タイプの圧縮機な
ど、本発明の範囲内で種々の設計が可能であることは言
うまでもない。
内が低圧となる車両用のスクロール圧縮機の実施例につ
いて説明したが、本発明は、このような実施例に限定さ
れるものではなく、電動機を内蔵する密閉型圧縮機や圧
縮機ハウジング内が高圧となる高圧タイプの圧縮機な
ど、本発明の範囲内で種々の設計が可能であることは言
うまでもない。
【0045】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、流体圧縮ガス力や遠心力の作用力により偏心ブッシ
ュが偏心軸に対して、円弧面の曲率中心を回転中心とし
て円弧面上をスイングし、旋回半径を可変にするので、
旋回渦巻羽根が固定渦巻羽根に追随接触し、圧縮作業空
間で径方向のシールを良好にする。また、前記回転中心
を定義座標の第2象限内に位置させることで、始動時な
ど、加速度の急激に増加する時には、旋回部品の慣性力
が作用して偏心ブッシュを両羽根が離れる方向にスイン
グさせ、圧縮作業空間の圧力を開放し、始動時の異常音
や異常ショック、液圧縮などを緩和する。
は、流体圧縮ガス力や遠心力の作用力により偏心ブッシ
ュが偏心軸に対して、円弧面の曲率中心を回転中心とし
て円弧面上をスイングし、旋回半径を可変にするので、
旋回渦巻羽根が固定渦巻羽根に追随接触し、圧縮作業空
間で径方向のシールを良好にする。また、前記回転中心
を定義座標の第2象限内に位置させることで、始動時な
ど、加速度の急激に増加する時には、旋回部品の慣性力
が作用して偏心ブッシュを両羽根が離れる方向にスイン
グさせ、圧縮作業空間の圧力を開放し、始動時の異常音
や異常ショック、液圧縮などを緩和する。
【0046】また、偏心ブッシュに設ける嵌入穴をほぼ
中央部に形成するので、従来の圧縮機の駆動ピンに比
べ、偏心軸を太く設計でき、機械的強度が高まる。
中央部に形成するので、従来の圧縮機の駆動ピンに比
べ、偏心軸を太く設計でき、機械的強度が高まる。
【0047】さらに、偏心ブッシュのスイングに伴う回
転規制は、偏心軸と嵌入穴の両側面間で行われ、この間
に設けられる所定量の隙間により回転角度範囲が決定さ
れる。このため、従来のような回転角度範囲制限手段を
別構成で設ける必要がなく、構造が簡単となり、製造コ
ストが低減できる。
転規制は、偏心軸と嵌入穴の両側面間で行われ、この間
に設けられる所定量の隙間により回転角度範囲が決定さ
れる。このため、従来のような回転角度範囲制限手段を
別構成で設ける必要がなく、構造が簡単となり、製造コ
ストが低減できる。
【0048】また、本発明は、偏心ブッシュに、嵌入穴
の穴面積より大なる面積で主軸側に開口する筒状の凹部
を設けたので、偏心ブッシュの軸方向の重心が旋回鏡板
に近づき、主軸側の端面に動的アンバランスを軽減する
バランスウエイトが取り付けられた状態でも、軸方向の
重心を旋回軸受の支承面の中央部付近に位置させること
が容易に実現できる。これにより、旋回運動時の偏心ブ
ッシュ系の傾転を抑制し、旋回軸受の信頼性を高めるこ
とができる。また、偏心ブッシュの凹部にはめ合う円筒
部を主軸の端部に設けることにより、偏心軸の延出長を
短く構成できるので偏心軸の信頼性が向上する。
の穴面積より大なる面積で主軸側に開口する筒状の凹部
を設けたので、偏心ブッシュの軸方向の重心が旋回鏡板
に近づき、主軸側の端面に動的アンバランスを軽減する
バランスウエイトが取り付けられた状態でも、軸方向の
重心を旋回軸受の支承面の中央部付近に位置させること
が容易に実現できる。これにより、旋回運動時の偏心ブ
ッシュ系の傾転を抑制し、旋回軸受の信頼性を高めるこ
とができる。また、偏心ブッシュの凹部にはめ合う円筒
部を主軸の端部に設けることにより、偏心軸の延出長を
短く構成できるので偏心軸の信頼性が向上する。
【0049】また、本発明は、偏心軸端面から偏心軸お
よび主軸の内部に貫通穴を設けることにより、旋回軸受
への潤滑油を、旋回渦巻羽根部品のボス内部に抑留させ
ることなく圧縮機ハウジングの内空間に還流させ、旋回
軸受への潤滑油供給を確実に行い、旋回軸受の信頼性を
向上する。
よび主軸の内部に貫通穴を設けることにより、旋回軸受
への潤滑油を、旋回渦巻羽根部品のボス内部に抑留させ
ることなく圧縮機ハウジングの内空間に還流させ、旋回
軸受への潤滑油供給を確実に行い、旋回軸受の信頼性を
向上する。
【図1】第1の手段を用いた本発明の一実施例を示すス
クロール圧縮機の断面図
クロール圧縮機の断面図
【図2】偏心ブッシュを使用した駆動機構の分解斜視図
【図3】偏心ブッシュの動作説明図
【図4】第2の手段を用いた本発明の一実施例を示すス
クロール圧縮機の断面図
クロール圧縮機の断面図
【図5】第3の手段を用いた本発明の一実施例を示すス
クロール圧縮機の断面図
クロール圧縮機の断面図
【図6】従来例を示すスクロール圧縮機の断面図
1 圧縮機ハウジング 4 固定渦巻羽根部品 5 固定鏡板 6 固定渦巻羽根 7 旋回渦巻羽根部品 8 旋回鏡板 9 旋回渦巻羽根 10 圧縮作業空間 11 ボス 12 旋回軸受 16 主軸 17 偏心軸 17a 偏心軸の曲率半径r1の円弧面 17b 偏心軸の曲率半径r2の円弧面(r1>r2) 17c 偏心軸の側面 17d 偏心軸の側面 18 偏心ブッシュ 19 嵌入穴 19a 嵌入穴の内端円弧面 19b 嵌入穴の内端円弧面 19c 嵌入穴の内端側面 19d 嵌入穴の内端側面 20 自転拘束部品 31 主軸の軸心Os 32 偏心軸の中心Oc 33 第1の座標軸 34 第2の座標軸 35 第1象限 36 第2象限 37 第3象限 38 第4象限 39 円弧面17a、17b、19a、19bの曲率中
心Od 40 偏心ブッシュOb 41 偏心ブッシュの凹部 42 主軸の円筒部 43 貫通穴
心Od 40 偏心ブッシュOb 41 偏心ブッシュの凹部 42 主軸の円筒部 43 貫通穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F04C 29/02 311 E (72)発明者 赤澤 輝行 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 牧野 雅彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 小川 信明 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】圧縮機ハウジング内に、複数個の圧縮作業
空間を成すように、固定鏡板の上に固定渦巻羽根を延出
させた固定渦巻羽根部品と、旋回鏡板の上に旋回渦巻羽
根を延出するとともに、この旋回渦巻羽根の延出面の反
対面にボスを形成した旋回渦巻羽根部品を配設し、前記
旋回渦巻羽根部品に旋回運動を与える駆動機構を、前記
旋回渦巻羽根部品のボスの内部に設けられる旋回軸受
と、回転可能に支持される主軸と、前記主軸の端部から
軸に平行に偏心延出した偏心軸と、前記偏心軸と嵌入結
合する嵌入穴をほぼ中央部に有し、前記旋回渦巻羽根部
品のボス内に前記旋回軸受を介して回転可能に支持され
る偏心ブッシュと、前記旋回渦巻羽根部品の自転を拘束
して旋回のみをさせる自転拘束部品とで構成し、前記主
軸の軸心と前記偏心軸の軸心を結ぶ線を第2の座標軸と
定義し、この第2の座標軸に直角で前記偏心軸の軸心を
通る線を第1の座標軸と定義し、前記第1の座標軸と前
記第2の座標軸の交点をそれぞれの座標軸の原点と定義
し、前記第2の座標軸を前記第1の座標軸に対して前記
主軸の軸心とは反対側を正、軸心側を負の領域とし、前
記第1の座標軸を前記第2の座標軸に対して前記主軸の
回転方向の順に、前記第2の座標軸の領域が負から正に
なる領域を正の領域、反対側を負の領域とし、前記第1
の座標軸が正で第2の座標軸が正の象限を第1象限、前
記第1の座標軸が負で第2の座標軸が正の象限を第2象
限、前記第1の座標軸が負で第2の座標軸が負の象限を
第3象限、前記第1の座標軸が正で第2の座標軸が負の
象限を第4象限と定義し、前記偏心軸を前記第2象限内
の同位置に曲率中心Odをもつ、曲率半径r1の円弧面
と、前記曲率半径r1より大なる曲率半径r2の円弧面
とで、ほぼ円環面の一部を成す形状とし、前記偏心ブッ
シュの嵌入穴を、前記偏心軸とほぼ同一の二つの円弧面
と二つの側面とで、前記偏心軸とほぼ同形状の円環面の
一部を成す形状として、前記偏心ブッシュが、前記偏心
軸に対して前記曲率中心Odを回転中心にスイングする
ことを可能とし、前記偏心軸と前記嵌入穴の前記両側面
間に所定量の隙間を設けてなるスクロール圧縮機。 - 【請求項2】偏心ブッシュのほぼ中央部に嵌入穴と、前
記嵌入穴の穴面積より大なる面積で主軸側に開口する筒
状の凹部を形成し、前記主軸の端部に前記偏心ブッシュ
の凹部に小隙間ではめ合う円筒部を設け、前記円筒部の
端面から軸に平行に偏心軸を偏心延出させた請求項1記
載のスクロール圧縮機。 - 【請求項3】偏心軸端面から偏心軸および主軸の内部を
貫通して圧縮機ハウジング内空間に連通する貫通穴を設
けてなる請求項1記載のスクロール圧縮機。
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1994
- 1994-11-30 JP JP29675094A patent/JP3314562B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1995
- 1995-07-05 US US08/498,232 patent/US5536152A/en not_active Expired - Fee Related
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