JPH08158012A - 高強度高耐食性制振合金 - Google Patents
高強度高耐食性制振合金Info
- Publication number
- JPH08158012A JPH08158012A JP32077394A JP32077394A JPH08158012A JP H08158012 A JPH08158012 A JP H08158012A JP 32077394 A JP32077394 A JP 32077394A JP 32077394 A JP32077394 A JP 32077394A JP H08158012 A JPH08158012 A JP H08158012A
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- JP
- Japan
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- corrosion resistance
- vibration damping
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 強度、靱性、制振性、耐食性が共に優れた構
造材料用制振合金を提供する。 【構成】 重量%で、C:0.02%以下、Si:0.
5〜3%、Mn:0.2〜2.5%、Cr:1〜5%、
Al:0.005〜5%を含み、必要に応じてP、C
u、Ni、Mo、Nb、V、Ti、B、N、Ca、RE
Mを適切な範囲で添加し、残部Feおよび不可避的不純
物からなる高強度高耐食性制振合金。
造材料用制振合金を提供する。 【構成】 重量%で、C:0.02%以下、Si:0.
5〜3%、Mn:0.2〜2.5%、Cr:1〜5%、
Al:0.005〜5%を含み、必要に応じてP、C
u、Ni、Mo、Nb、V、Ti、B、N、Ca、RE
Mを適切な範囲で添加し、残部Feおよび不可避的不純
物からなる高強度高耐食性制振合金。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、船舶、橋梁、産業機
械、建築用構造材料としての強度と耐食性を満足し、同
時に高い制振性を有する制振合金に係わるものである。
械、建築用構造材料としての強度と耐食性を満足し、同
時に高い制振性を有する制振合金に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】最近、船舶、橋梁、産業機械、建築物は
その立地および使用場所が海浜地域である場合が多く、
その材料には、構造材料の基本特性である強度に加え、
高い制振性と耐食性が同時に要求される傾向にある。す
なわち、たとえば、橋梁上の高速鉄道走行時や大規模土
木、建築作業時の騒音、振動を構造材料そのものの制振
効果で抑え、かつ海浜における経年変化を極力低くする
ことによって、周辺環境への影響低減およびメンテナン
スフリーという課題を解決しようとするものである。
その立地および使用場所が海浜地域である場合が多く、
その材料には、構造材料の基本特性である強度に加え、
高い制振性と耐食性が同時に要求される傾向にある。す
なわち、たとえば、橋梁上の高速鉄道走行時や大規模土
木、建築作業時の騒音、振動を構造材料そのものの制振
効果で抑え、かつ海浜における経年変化を極力低くする
ことによって、周辺環境への影響低減およびメンテナン
スフリーという課題を解決しようとするものである。
【0003】制振性を目的とした部材に供される従来の
鉄系材料は、振動による交番応力作用下での磁壁移動の
非可逆運動によるヒステリシスに起因した高い制振特性
を得るため、フェライトフォーマーを添加して組織をフ
ェライト単相化することをねらい、AlおよびSiを添
加した材料と、Crを積極的に添加した材料との2種類
に分けられる。前者の例としては、特開平4−9914
8号公報に記載されるようにAlを最高7.05%およ
びSiを最高4.5%まで添加した強磁性型制振合金が
あり、後者の例としては、特開昭52−73118号公
報に記載されるようにCrを8〜30%添加した強磁性
制振合金などがある。さらに、本発明者らの一部が提案
したものとして特開平6−220583号公報および特
開平5−302148号公報に開示された、Mnが0.
1%または0.2%以下で、Crを1〜5%添加した強
磁性制振合金がある。
鉄系材料は、振動による交番応力作用下での磁壁移動の
非可逆運動によるヒステリシスに起因した高い制振特性
を得るため、フェライトフォーマーを添加して組織をフ
ェライト単相化することをねらい、AlおよびSiを添
加した材料と、Crを積極的に添加した材料との2種類
に分けられる。前者の例としては、特開平4−9914
8号公報に記載されるようにAlを最高7.05%およ
びSiを最高4.5%まで添加した強磁性型制振合金が
あり、後者の例としては、特開昭52−73118号公
報に記載されるようにCrを8〜30%添加した強磁性
制振合金などがある。さらに、本発明者らの一部が提案
したものとして特開平6−220583号公報および特
開平5−302148号公報に開示された、Mnが0.
1%または0.2%以下で、Crを1〜5%添加した強
磁性制振合金がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の合金のうち特開平4−99148号公報記載の合金は
AlおよびSi添加量の上限規制が不適当であるため、
制振性は良好であるが粗大なAl系およびSi系介在物
の生成をまねき、これが破壊の発生点として作用するた
め靱性が低下する。
の合金のうち特開平4−99148号公報記載の合金は
AlおよびSi添加量の上限規制が不適当であるため、
制振性は良好であるが粗大なAl系およびSi系介在物
の生成をまねき、これが破壊の発生点として作用するた
め靱性が低下する。
【0005】また、特開昭52−73118号公報記載
の合金はCr添加が過剰なため、上記同様Cr系介在物
の靱性低下をまねく。さらに、特開平6−220583
号公報および特開平5−302148号公報記載の合金
は、制振性は良好だが、強度が低い。本発明は、前記し
た従来技術の事情に鑑みて、優れた制振性に加えて強度
と靱性および耐海水腐食性を同時に満足する合金を提供
することを目的とする。
の合金はCr添加が過剰なため、上記同様Cr系介在物
の靱性低下をまねく。さらに、特開平6−220583
号公報および特開平5−302148号公報記載の合金
は、制振性は良好だが、強度が低い。本発明は、前記し
た従来技術の事情に鑑みて、優れた制振性に加えて強度
と靱性および耐海水腐食性を同時に満足する合金を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは下記のとおりである。 (1)重量%で、C : 0.02%以下、Si :
0.5〜3%、Mn : 0.2〜2.5%、Cr
: 1〜5%、Al : 0.005〜5%を含有
し、残部Feおよび不可避的不純物からなる高強度高耐
食性制振合金。
ろは下記のとおりである。 (1)重量%で、C : 0.02%以下、Si :
0.5〜3%、Mn : 0.2〜2.5%、Cr
: 1〜5%、Al : 0.005〜5%を含有
し、残部Feおよび不可避的不純物からなる高強度高耐
食性制振合金。
【0007】(2)さらに、重量%で、P : 0.
02〜0.2%、Cu : 0.05〜2.5%、Ni
: 0.05〜2.5%、Mo : 0.05〜4.
5%、Nb : 0.005〜0.2%、V :
0.005〜0.2%、Ti : 0.005〜0.1
%、B : 0.0003〜0.005%を1種また
は2種以上含むことを特徴とする前項1記載の高強度高
耐食性制振合金。
02〜0.2%、Cu : 0.05〜2.5%、Ni
: 0.05〜2.5%、Mo : 0.05〜4.
5%、Nb : 0.005〜0.2%、V :
0.005〜0.2%、Ti : 0.005〜0.1
%、B : 0.0003〜0.005%を1種また
は2種以上含むことを特徴とする前項1記載の高強度高
耐食性制振合金。
【0008】(3)さらに、重量%で、N : 0.
0045〜0.05%を含むことを特徴とする前項1ま
たは2記載の高強度高耐食性制振合金。 (4)さらに、重量%で、Ca :0.001〜0.0
5%、REM:0.001〜0.1%を含むことを特徴
とする前項1,2または3のいずれか1項に記載の高強
度高耐食性制振合金。
0045〜0.05%を含むことを特徴とする前項1ま
たは2記載の高強度高耐食性制振合金。 (4)さらに、重量%で、Ca :0.001〜0.0
5%、REM:0.001〜0.1%を含むことを特徴
とする前項1,2または3のいずれか1項に記載の高強
度高耐食性制振合金。
【0009】
【作用】本発明は、強磁性型の鉄系フェライト合金に、
耐食性向上に不可欠で、かつフェライトフォーマーであ
り固溶体強化に有効なCrを適切な範囲で添加し、さら
に強度上昇に不可欠な固溶体強化元素のMnとフェライ
トフォーマーでありかつ固溶体強化に有効なSi、Al
を同時添加することにより、優れた制振性に加えて強度
と靱性および耐海水腐食性を全て併有する合金を得るこ
とに成功したものである。
耐食性向上に不可欠で、かつフェライトフォーマーであ
り固溶体強化に有効なCrを適切な範囲で添加し、さら
に強度上昇に不可欠な固溶体強化元素のMnとフェライ
トフォーマーでありかつ固溶体強化に有効なSi、Al
を同時添加することにより、優れた制振性に加えて強度
と靱性および耐海水腐食性を全て併有する合金を得るこ
とに成功したものである。
【0010】本発明は、振動による交番応力作用下での
磁壁移動の非可逆運動によるヒステリシスに起因した高
い制振特性を得るために適度のフェライトフォーマーを
有するフェライト相を基本とし、フェライトフォーマー
および固溶体強化元素であり耐食性に有効なCr、フェ
ライトフォーマーおよび固溶体強化元素であるSiとA
l、大幅な強度上昇をもたらす固溶体強化元素であるM
nの添加によって、制振性、強度および耐海水腐食性を
同時に満足させる。
磁壁移動の非可逆運動によるヒステリシスに起因した高
い制振特性を得るために適度のフェライトフォーマーを
有するフェライト相を基本とし、フェライトフォーマー
および固溶体強化元素であり耐食性に有効なCr、フェ
ライトフォーマーおよび固溶体強化元素であるSiとA
l、大幅な強度上昇をもたらす固溶体強化元素であるM
nの添加によって、制振性、強度および耐海水腐食性を
同時に満足させる。
【0011】本発明合金は、マトリックスの磁性向上と
強度向上のためのフェライトフォーマーを添加するが、
過剰の添加は介在物や析出物の生成を招き、磁壁移動を
妨げ、制振性を大きく損なうため上限がある。次に、本
発明の化学成分組成の限定理由を説明する。Cは固溶状
態でも炭化物として析出しても磁壁移動の障害として作
用して制振性を低下させるため低いほど好ましく、上限
を0.02%とする。
強度向上のためのフェライトフォーマーを添加するが、
過剰の添加は介在物や析出物の生成を招き、磁壁移動を
妨げ、制振性を大きく損なうため上限がある。次に、本
発明の化学成分組成の限定理由を説明する。Cは固溶状
態でも炭化物として析出しても磁壁移動の障害として作
用して制振性を低下させるため低いほど好ましく、上限
を0.02%とする。
【0012】Siは脱酸材として重要である以外に、重
要なフェライトフォーマーで、かつ固溶体強化元素であ
るため制振性確保上不可欠であり、しかも耐食性の観点
でも重要であるから、0.5%以上の添加が必要であ
る。一方、3%を超えて添加するとSiO2 などの介在
物の生成をまねき、破壊の発生点として作用するめ靱性
を著しく低下させる。従ってSiの添加範囲は0.5〜
3%とする。さらに、靱性向上の観点からは望ましくは
0.5〜1.5%である。
要なフェライトフォーマーで、かつ固溶体強化元素であ
るため制振性確保上不可欠であり、しかも耐食性の観点
でも重要であるから、0.5%以上の添加が必要であ
る。一方、3%を超えて添加するとSiO2 などの介在
物の生成をまねき、破壊の発生点として作用するめ靱性
を著しく低下させる。従ってSiの添加範囲は0.5〜
3%とする。さらに、靱性向上の観点からは望ましくは
0.5〜1.5%である。
【0013】Mnは脱酸およびSを固定して粒界脆化を
抑制すると当時に固溶体強化元素であるため最低0.2
%を確保する必要があるが、2.5%超の添加では制振
性の低下が起こる。このためMn量は0.2〜2.5%
とする。さらに、強度上昇の観点からは望ましくは1.
5〜2.5%である。Crは重要な元素である。すなわ
ち、Crは重要なフェライトフォーマーであり、耐全面
耐食性向上および強化元素として不可欠である。そのた
め最低1%は必要であるが、5%を超えるとCr2 Nな
どの析出物が生じ、破壊の発生点として作用するため靱
性を著しく低下させる。従ってCr量は1〜5%とす
る。さらに、制振性向上の観点からは望ましくは2.5
〜3.5%である。
抑制すると当時に固溶体強化元素であるため最低0.2
%を確保する必要があるが、2.5%超の添加では制振
性の低下が起こる。このためMn量は0.2〜2.5%
とする。さらに、強度上昇の観点からは望ましくは1.
5〜2.5%である。Crは重要な元素である。すなわ
ち、Crは重要なフェライトフォーマーであり、耐全面
耐食性向上および強化元素として不可欠である。そのた
め最低1%は必要であるが、5%を超えるとCr2 Nな
どの析出物が生じ、破壊の発生点として作用するため靱
性を著しく低下させる。従ってCr量は1〜5%とす
る。さらに、制振性向上の観点からは望ましくは2.5
〜3.5%である。
【0014】AlはSiやMnと同様に脱酸材として重
要であるほか、制振性と強度を向上させる重要な元素で
ある。最低0.005%を確保する必要があるが、過剰
添加によりAl2 O3 などの介在物を生成するほか、N
と化合してAlNなどの析出物を生成し、著しい靱性の
低下をまねくため上限を5%に制限する。さらに、制振
性向上の観点からは望ましくは0.2〜0.4%であ
る。
要であるほか、制振性と強度を向上させる重要な元素で
ある。最低0.005%を確保する必要があるが、過剰
添加によりAl2 O3 などの介在物を生成するほか、N
と化合してAlNなどの析出物を生成し、著しい靱性の
低下をまねくため上限を5%に制限する。さらに、制振
性向上の観点からは望ましくは0.2〜0.4%であ
る。
【0015】さらに、必要に応じて添加するP、Cu、
Ni、Mo、Nb、V、Ti、Bは強度上昇に有効な元
素であり、その効果が不足しない範囲として前記の量を
下限とし、また制振性および靱性が劣化しない範囲とし
て、前記の量を上限とした。さらに、必要に応じて添加
されるNは耐食性向上に重要な元素である。Nは耐孔食
性の向上を通じて耐食性の向上に寄与する。孔食内のp
H低下を目的とした化合物生成によりその効果を発揮さ
せるため最低0.0045%の添加が必要である。一
方、多量の添加はCr2 NやAlNなどの析出物の生成
をまねき、破壊の発生点として靱性を著しく低下させる
のでその上限は0.05%である。
Ni、Mo、Nb、V、Ti、Bは強度上昇に有効な元
素であり、その効果が不足しない範囲として前記の量を
下限とし、また制振性および靱性が劣化しない範囲とし
て、前記の量を上限とした。さらに、必要に応じて添加
されるNは耐食性向上に重要な元素である。Nは耐孔食
性の向上を通じて耐食性の向上に寄与する。孔食内のp
H低下を目的とした化合物生成によりその効果を発揮さ
せるため最低0.0045%の添加が必要である。一
方、多量の添加はCr2 NやAlNなどの析出物の生成
をまねき、破壊の発生点として靱性を著しく低下させる
のでその上限は0.05%である。
【0016】さらに、必要に応じて添加されるCa、R
EMは靱性向上に有効な元素であり、その効果が不足し
ない範囲として前記の量を下限とし、また靱性がむしろ
低下し制振性が劣化しない範囲として、前記の量を上限
とした。
EMは靱性向上に有効な元素であり、その効果が不足し
ない範囲として前記の量を下限とし、また靱性がむしろ
低下し制振性が劣化しない範囲として、前記の量を上限
とした。
【0017】
【実施例】まず表1に示す成分範囲の供試合金を作製
し、これにより20mm厚×40mm幅×200mm長
さの板状試験片を加工し、機械インピーダンス法による
制振性測定を行った。また、5%NaCl水溶液(模擬
海水)を散布して合金の腐食減量を1年後に測定する試
験を行った。なお、シャルピー衝撃試験の試験温度は−
20℃である。
し、これにより20mm厚×40mm幅×200mm長
さの板状試験片を加工し、機械インピーダンス法による
制振性測定を行った。また、5%NaCl水溶液(模擬
海水)を散布して合金の腐食減量を1年後に測定する試
験を行った。なお、シャルピー衝撃試験の試験温度は−
20℃である。
【0018】表1に示す合金のうち例1〜16は本発明
の成分範囲の合金であり、例17〜23は本発明の成分
範囲外の比較例合金である。例1〜8は板厚20mm、
例9〜16は板厚50mm、例17〜23は板厚さ30
mmである。例1〜16の本発明例は良好な制振性能
(η≧0.020)、高強度(≧450MPa)、高靱
性(≧100J)、良好な耐食性(平均腐食減量<0.
50mm)を有するが、例2は、Si、Mn、Crが、
例3はSi、Mn、Alが特に望ましい成分範囲にある
ため、例1に比べより良好な制振性能、高強度、高靱性
を有する。例4〜12は選択元素の強度上昇元素を含有
するため、より高強度(≧500MPa)を有する。さ
らに、例13,14は耐食性向上元素を含有するためよ
り良好な耐食性(平均腐食減量<0.20mm)を有す
る。例15,16は靱性向上元素を含有するため、より
高靱性(≧160J)を有する。
の成分範囲の合金であり、例17〜23は本発明の成分
範囲外の比較例合金である。例1〜8は板厚20mm、
例9〜16は板厚50mm、例17〜23は板厚さ30
mmである。例1〜16の本発明例は良好な制振性能
(η≧0.020)、高強度(≧450MPa)、高靱
性(≧100J)、良好な耐食性(平均腐食減量<0.
50mm)を有するが、例2は、Si、Mn、Crが、
例3はSi、Mn、Alが特に望ましい成分範囲にある
ため、例1に比べより良好な制振性能、高強度、高靱性
を有する。例4〜12は選択元素の強度上昇元素を含有
するため、より高強度(≧500MPa)を有する。さ
らに、例13,14は耐食性向上元素を含有するためよ
り良好な耐食性(平均腐食減量<0.20mm)を有す
る。例15,16は靱性向上元素を含有するため、より
高靱性(≧160J)を有する。
【0019】比較例17はCの上限を超えているため、
制振性能が低い。例18はSiの下限を下回るため、制
振性能、強度が低い。例19はSiの上限を超えている
ため、制振性能、靱性が低い。例20はMnの下限を下
回るため、強度が低い。例21はCrが下限を下回るた
め、制振性能、耐食性が低い。例22はCrが上限を超
えるため、制振性能、靱性が低い。例23はAlが上限
を超えるため、制振性能、靱性が低い。
制振性能が低い。例18はSiの下限を下回るため、制
振性能、強度が低い。例19はSiの上限を超えている
ため、制振性能、靱性が低い。例20はMnの下限を下
回るため、強度が低い。例21はCrが下限を下回るた
め、制振性能、耐食性が低い。例22はCrが上限を超
えるため、制振性能、靱性が低い。例23はAlが上限
を超えるため、制振性能、靱性が低い。
【0020】次に、表2に示す成分範囲の供試合金を作
製し、これより元厚×40mm幅×200mm長さの板
状試験片を加工し、機械インピーダンス法による制振性
測定を行った。表2に示す合金のうち例1,2は本発明
の成分範囲の合金であり、例3は本発明の成分範囲外の
合金である。例1は板厚6.0mm、例2は板厚0.8
mm、例3は板厚3.2mmである。
製し、これより元厚×40mm幅×200mm長さの板
状試験片を加工し、機械インピーダンス法による制振性
測定を行った。表2に示す合金のうち例1,2は本発明
の成分範囲の合金であり、例3は本発明の成分範囲外の
合金である。例1は板厚6.0mm、例2は板厚0.8
mm、例3は板厚3.2mmである。
【0021】例1,2の本発明例は良好な制振性能(η
≧0.020)を有する。比較例3はSiが低く制振性
能が低い。
≧0.020)を有する。比較例3はSiが低く制振性
能が低い。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【発明の効果】本発明により、強度、靱性、制振性能、
耐食性が同時に要求される船舶、橋梁、産業機械、建設
用構造材料の供給が可能となり、工業界に与える効果は
極めて大きい。
耐食性が同時に要求される船舶、橋梁、産業機械、建設
用構造材料の供給が可能となり、工業界に与える効果は
極めて大きい。
Claims (4)
- 【請求項1】 重量%で、 C : 0.02%以下、 Si : 0.5〜3%、 Mn : 0.2〜2.5%、 Cr : 1〜5%、 Al : 0.005〜5% を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる高強
度高耐食性制振合金。 - 【請求項2】さらに、重量%で、 P : 0.02〜0.2%、 Cu : 0.05〜2.5%、 Ni : 0.05〜2.5%、 Mo : 0.05〜4.5%、 Nb : 0.005〜0.2%、 V : 0.005〜0.2%、 Ti : 0.005〜0.1%、 B : 0.0003〜0.005% を1種または2種以上含むことを特徴とする請求項1記
載の高強度高耐食性制振合金。 - 【請求項3】さらに、重量%で、 N : 0.0045〜0.05% を含むことを特徴とする請求項1または2記載の高強度
高耐食性制振合金。 - 【請求項4】さらに、重量%で、 Ca :0.001〜0.05%、 REM:0.001〜0.1% を含むことを特徴とする請求項1,2または3のいずれ
か1項に記載の高強度高耐食性制振合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32077394A JPH08158012A (ja) | 1994-09-29 | 1994-12-22 | 高強度高耐食性制振合金 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6-258982 | 1994-09-29 | ||
JP25898294 | 1994-09-29 | ||
JP32077394A JPH08158012A (ja) | 1994-09-29 | 1994-12-22 | 高強度高耐食性制振合金 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08158012A true JPH08158012A (ja) | 1996-06-18 |
Family
ID=26543913
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32077394A Pending JPH08158012A (ja) | 1994-09-29 | 1994-12-22 | 高強度高耐食性制振合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08158012A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011129062A1 (ja) * | 2010-04-14 | 2011-10-20 | 株式会社豊田自動織機 | 加工性に優れた鉄合金およびそれを用いた制振部材 |
JP2012219345A (ja) * | 2011-04-11 | 2012-11-12 | Toyota Industries Corp | 鉄合金製制振材の製造方法と鉄合金製制振材 |
JP2022027527A (ja) * | 2020-07-30 | 2022-02-10 | 攀▲鋼▼集▲団▼研究院有限公司 | 630MPaグレードの高耐食性耐候性鋼およびその製造方法 |
-
1994
- 1994-12-22 JP JP32077394A patent/JPH08158012A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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