JPH08157459A - 光学活性5−ヒドロキシメチルオキサゾリジノン誘導体の製造法 - Google Patents
光学活性5−ヒドロキシメチルオキサゾリジノン誘導体の製造法Info
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- JPH08157459A JPH08157459A JP32924094A JP32924094A JPH08157459A JP H08157459 A JPH08157459 A JP H08157459A JP 32924094 A JP32924094 A JP 32924094A JP 32924094 A JP32924094 A JP 32924094A JP H08157459 A JPH08157459 A JP H08157459A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】光学活性5−ヒドロキシメチルオキサゾリジノ
ン誘導体を選択的に収率よく製造する。 【構成】光学活性3−アミノ−1,2−ジオール誘導体
を溶媒中、塩基の存在下で環化することにより式(2)
の光学活性5−ヒドロキシメチルオキサゾリジノン誘導
体を製造する。 【化1】 (式中、*4及び*5の立体配置はS配置またはR配置
を示す。)
ン誘導体を選択的に収率よく製造する。 【構成】光学活性3−アミノ−1,2−ジオール誘導体
を溶媒中、塩基の存在下で環化することにより式(2)
の光学活性5−ヒドロキシメチルオキサゾリジノン誘導
体を製造する。 【化1】 (式中、*4及び*5の立体配置はS配置またはR配置
を示す。)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明における光学活性5−ヒド
ロキシメチルオキサゾリジノン誘導体は医薬品中間体、
例えば、HIVプロテアーゼ阻害剤等の有用な原料中間
体として利用される。
ロキシメチルオキサゾリジノン誘導体は医薬品中間体、
例えば、HIVプロテアーゼ阻害剤等の有用な原料中間
体として利用される。
【0002】
【従来の技術】光学活性5−ヒドロキシメチルオキサゾ
リジノン誘導体の製造法としては、光学活性3−アミノ
−1,2−ジオール誘導体を塩化メチレン、トリエチル
アミン1:1の混合溶媒中、−20℃でジホスゲンと反
応させる方法(Bull.Soc.Chim.Fr.,
129,585 (1992))が知られている。
リジノン誘導体の製造法としては、光学活性3−アミノ
−1,2−ジオール誘導体を塩化メチレン、トリエチル
アミン1:1の混合溶媒中、−20℃でジホスゲンと反
応させる方法(Bull.Soc.Chim.Fr.,
129,585 (1992))が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような方法では大量の塩基を用いること、低温で反応さ
せる必要があること、毒性の高いジホスゲンを用いる
等、工業的に有利な方法とは言い難く、収率も70%程
度と十分ではない。
ような方法では大量の塩基を用いること、低温で反応さ
せる必要があること、毒性の高いジホスゲンを用いる
等、工業的に有利な方法とは言い難く、収率も70%程
度と十分ではない。
【0004】また、一般的に3−アミノ−1、2−ジオ
ール誘導体の環化によって5−ヒドロキシメチルオキサ
ゾリジノン誘導体を得る場合、6員環化合物である5−
ヒドロキシオキサジノン誘導体が副生する事が予想され
る。特に、アミノジオールがエリスロ体の場合は、オキ
サゾリジノンの4,5−位の置換基がシス配置となるた
めその立体障害により6員環化合物が副生する可能性が
高い事が予想される。
ール誘導体の環化によって5−ヒドロキシメチルオキサ
ゾリジノン誘導体を得る場合、6員環化合物である5−
ヒドロキシオキサジノン誘導体が副生する事が予想され
る。特に、アミノジオールがエリスロ体の場合は、オキ
サゾリジノンの4,5−位の置換基がシス配置となるた
めその立体障害により6員環化合物が副生する可能性が
高い事が予想される。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、光学活性
5−ヒドロキシメチルオキサゾリジノン誘導体を選択的
に収率よく得ることができ、安全で操作性もよく工業的
に有利な製造法を鋭意検討した結果、本発明に至った。
即ち本発明は、次の(1)〜(7)に関する。 (1) 式(1)
5−ヒドロキシメチルオキサゾリジノン誘導体を選択的
に収率よく得ることができ、安全で操作性もよく工業的
に有利な製造法を鋭意検討した結果、本発明に至った。
即ち本発明は、次の(1)〜(7)に関する。 (1) 式(1)
【0006】
【化3】
【0007】(式中、Rは炭素数1〜10の炭化水素残
基、*2および*3の立体配置はS配置またはR配置を
示す。)で表される光学活性3−アミノ−1,2−ジオ
ール誘導体を溶媒中、塩基の存在下で環化することを特
徴とする式(2)
基、*2および*3の立体配置はS配置またはR配置を
示す。)で表される光学活性3−アミノ−1,2−ジオ
ール誘導体を溶媒中、塩基の存在下で環化することを特
徴とする式(2)
【0008】
【化4】
【0009】(式中、*4および*5の立体配置はS配
置またはR配置を示す。)で表される光学活性5−ヒド
ロキシメチルオキサゾリジノン誘導体の製造法に関す
る。
置またはR配置を示す。)で表される光学活性5−ヒド
ロキシメチルオキサゾリジノン誘導体の製造法に関す
る。
【0010】(2)溶媒としてイソプロパノール用いる
(1)の方法。 (3)塩基としてアルカリ金属水酸化物またはアルカリ
金属アルコラートを用いる(1)の方法。 (4)溶媒としてイソプロパノールを用い、塩基として
アルカリ金属アルコラートを用いる(1)の方法。
(1)の方法。 (3)塩基としてアルカリ金属水酸化物またはアルカリ
金属アルコラートを用いる(1)の方法。 (4)溶媒としてイソプロパノールを用い、塩基として
アルカリ金属アルコラートを用いる(1)の方法。
【0011】(5)式(2)で表される化合物において
*4および*5の立体配置が共にS配置である(4S,
5S)−4−ベンジル−5−ヒドロキシメチルオキサゾ
リジン−2−オンの(1)の方法。 (6)式(2)で表される化合物において*4および*
5の立体配置が共にS配置である(4S,5S)−4−
ベンジル−5−ヒドロキシメチルオキサゾリジン−2−
オンの(4)の方法。
*4および*5の立体配置が共にS配置である(4S,
5S)−4−ベンジル−5−ヒドロキシメチルオキサゾ
リジン−2−オンの(1)の方法。 (6)式(2)で表される化合物において*4および*
5の立体配置が共にS配置である(4S,5S)−4−
ベンジル−5−ヒドロキシメチルオキサゾリジン−2−
オンの(4)の方法。
【0012】本発明における式(1)のRで示される炭
素数1〜10の炭化水素残基としては飽和、不飽和、直
鎖状、環状およびそれらの組み合わせのいずれでもよ
く、具体的にはアルキル基、アラルキル基、アリール基
などがあげられる。これらは反応に関与しない置換基を
有していても良い。例えば、アルキル基としてはメチ
ル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチ
ル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロペンチ
ル、シクロヘキシルなどの基があげられ、アラルキル基
としては、例えば、ベンジル、p−メトキシベンジル、
p−ニトロベンジルなどがあげられる。また、アリール
基としては、置換または非置換フェニル、例えば、フェ
ニル、p−トリル、p−クロロフェニルなどの基があげ
られる。
素数1〜10の炭化水素残基としては飽和、不飽和、直
鎖状、環状およびそれらの組み合わせのいずれでもよ
く、具体的にはアルキル基、アラルキル基、アリール基
などがあげられる。これらは反応に関与しない置換基を
有していても良い。例えば、アルキル基としてはメチ
ル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチ
ル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロペンチ
ル、シクロヘキシルなどの基があげられ、アラルキル基
としては、例えば、ベンジル、p−メトキシベンジル、
p−ニトロベンジルなどがあげられる。また、アリール
基としては、置換または非置換フェニル、例えば、フェ
ニル、p−トリル、p−クロロフェニルなどの基があげ
られる。
【0013】式(1)の化合物の環化は、式(1)の化
合物を溶媒に溶解し、塩基の存在下、0℃〜溶媒還流温
度、好ましくは20℃〜60℃で反応させ、閉環するこ
とによって行われる。反応は、通常数時間で終了するが
終夜攪拌でもよい。
合物を溶媒に溶解し、塩基の存在下、0℃〜溶媒還流温
度、好ましくは20℃〜60℃で反応させ、閉環するこ
とによって行われる。反応は、通常数時間で終了するが
終夜攪拌でもよい。
【0014】本発明の反応に使用する式(1)の化合物
を溶解する溶媒としては、例えば、メタノール、エタノ
ール、プロパノール、イソプロパノール等のアルコール
類、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミ
ド等の水溶性溶媒、またはそれらの混合溶媒を用いるこ
とができるが、式(1)の化合物がエリスロ体の場合
は、本発明目的物である式(2)の化合物のアルカリ金
属塩が析出するような溶解度を有するものであれば特に
限定されないが、イソプロパノールが特に好ましい。
を溶解する溶媒としては、例えば、メタノール、エタノ
ール、プロパノール、イソプロパノール等のアルコール
類、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミ
ド等の水溶性溶媒、またはそれらの混合溶媒を用いるこ
とができるが、式(1)の化合物がエリスロ体の場合
は、本発明目的物である式(2)の化合物のアルカリ金
属塩が析出するような溶解度を有するものであれば特に
限定されないが、イソプロパノールが特に好ましい。
【0015】また、反応に用いられる塩基として好まし
いものとしては例えば、(1)水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム等のアルカリ金属水酸化物(2)ナトリウム
メチラート、ナトリウムエチラート、ナトリウムイソプ
ロピラート、カリウムtert−ブチラート等のアルカ
リ金属アルコラートがあげられる。これらの塩基は、固
体のまま用いてもまた溶液状にして用いてもよい。例え
ば(1)アルカリ金属水酸化物は固体のまま反応液に添
加してもよいし、好ましくはメタノール、エタノール、
プロパノール等の低級アルコール溶液や水溶液で添加し
てもよい。また(2)アルカリ金属アルコラートは、粉
末のまま又は対応するアルコール溶液を用いてもよく、
更には反応溶媒がアルコールの場合には、反応液にアル
カリ金属を添加して系内でアルコラートとしてもよい。
アルカリ金属水酸化物の水溶液又は低級アルコール溶液
の場合は、15%(V/V) 〜飽和濃度のものを用いるのが
好ましい。アルカリ金属アルコラートのアルコール溶液
の場合は通常10〜35%(V/V) 濃度であり、市販のも
のを用いてもよい。塩基の使用量としては、式(1)の
化合物に対して1〜5当量、好ましくは1〜2当量を加
えて反応を行う。エリスロ体を合成する好ましい態様の
1つとして式(1)の化合物を溶解する溶媒としてイソ
プロパノールを用い塩基を溶解する溶媒として水やメタ
ノール、エタノールなどの溶媒を用いる時は、反応系と
しては全体で混合溶媒の形となる。そしてその場合はイ
ソプロパノールの割合が80%(V/V) 以上が好ましく、
より好ましくは90%(V/V) 以上であり、他方のメタノ
ール、エタノールまたは水などの溶媒の割合は20(V/
V)以下であり、好ましくは10%(V/V) 以下である。
いものとしては例えば、(1)水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム等のアルカリ金属水酸化物(2)ナトリウム
メチラート、ナトリウムエチラート、ナトリウムイソプ
ロピラート、カリウムtert−ブチラート等のアルカ
リ金属アルコラートがあげられる。これらの塩基は、固
体のまま用いてもまた溶液状にして用いてもよい。例え
ば(1)アルカリ金属水酸化物は固体のまま反応液に添
加してもよいし、好ましくはメタノール、エタノール、
プロパノール等の低級アルコール溶液や水溶液で添加し
てもよい。また(2)アルカリ金属アルコラートは、粉
末のまま又は対応するアルコール溶液を用いてもよく、
更には反応溶媒がアルコールの場合には、反応液にアル
カリ金属を添加して系内でアルコラートとしてもよい。
アルカリ金属水酸化物の水溶液又は低級アルコール溶液
の場合は、15%(V/V) 〜飽和濃度のものを用いるのが
好ましい。アルカリ金属アルコラートのアルコール溶液
の場合は通常10〜35%(V/V) 濃度であり、市販のも
のを用いてもよい。塩基の使用量としては、式(1)の
化合物に対して1〜5当量、好ましくは1〜2当量を加
えて反応を行う。エリスロ体を合成する好ましい態様の
1つとして式(1)の化合物を溶解する溶媒としてイソ
プロパノールを用い塩基を溶解する溶媒として水やメタ
ノール、エタノールなどの溶媒を用いる時は、反応系と
しては全体で混合溶媒の形となる。そしてその場合はイ
ソプロパノールの割合が80%(V/V) 以上が好ましく、
より好ましくは90%(V/V) 以上であり、他方のメタノ
ール、エタノールまたは水などの溶媒の割合は20(V/
V)以下であり、好ましくは10%(V/V) 以下である。
【0016】反応終了後は、反応液を希硫酸、希塩酸等
の希鉱酸水を加えて酸性とした後、更に水を加えて冷却
後、析出した結晶を濾取するか、または酢酸エチル等の
有機溶媒で抽出後、溶媒を留去することによって目的と
する式(2)の化合物を高収率で得ることができる。
の希鉱酸水を加えて酸性とした後、更に水を加えて冷却
後、析出した結晶を濾取するか、または酢酸エチル等の
有機溶媒で抽出後、溶媒を留去することによって目的と
する式(2)の化合物を高収率で得ることができる。
【0017】本発明における式(1)の化合物としては
例えば下記のものがあげられる。 (1) (2S,3S)−3−メトキシカルボニルアミ
ノ−4−フェニル−1,2−ブタンジオール (2) (2S,3S)−3−エトキシカルボニルアミ
ノ−4−フェニル−1,2−ブタンジオール (3) (2S,3S)−3−イソブチルオキシカルボ
ニルアミノ−4−フェニル−1,2−ブタンジオール (4) (2S,3S)−3−ベンジルオキシカルボニ
ルアミノ−4−フェニル−1,2−ブタンジオール (5) (2R,3R)−3−エトキシカルボニルアミ
ノ−4−フェニル−1,2−ブタンジオール (6) (2R,3S)−3−エトキシカルボニルアミ
ノ−4−フェニル−1,2−ブタンジオール
例えば下記のものがあげられる。 (1) (2S,3S)−3−メトキシカルボニルアミ
ノ−4−フェニル−1,2−ブタンジオール (2) (2S,3S)−3−エトキシカルボニルアミ
ノ−4−フェニル−1,2−ブタンジオール (3) (2S,3S)−3−イソブチルオキシカルボ
ニルアミノ−4−フェニル−1,2−ブタンジオール (4) (2S,3S)−3−ベンジルオキシカルボニ
ルアミノ−4−フェニル−1,2−ブタンジオール (5) (2R,3R)−3−エトキシカルボニルアミ
ノ−4−フェニル−1,2−ブタンジオール (6) (2R,3S)−3−エトキシカルボニルアミ
ノ−4−フェニル−1,2−ブタンジオール
【0018】これらの式(1)の化合物は、特開平6−
279372号記載の方法もしくはそれに準じて、(2
Sまたは2R,3Sまたは3R)−アルコキシカルボニ
ルアミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸エステル
を対応するアミノジオール体へ還元するか、もしくは
(2Sまたは2R,3Sまたは3R)−3−アミノ−4
−フェニル−1,2−ブタンジオールを常法により、例
えばクロロ炭酸エステル類のようなカーバメート化剤に
よってカーバメート化することによって得ることができ
る。
279372号記載の方法もしくはそれに準じて、(2
Sまたは2R,3Sまたは3R)−アルコキシカルボニ
ルアミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸エステル
を対応するアミノジオール体へ還元するか、もしくは
(2Sまたは2R,3Sまたは3R)−3−アミノ−4
−フェニル−1,2−ブタンジオールを常法により、例
えばクロロ炭酸エステル類のようなカーバメート化剤に
よってカーバメート化することによって得ることができ
る。
【0019】
【実施例】実施例および比較例によって本発明を具体的
に説明するが、本発明がこれらによって何ら限定される
ものではない。
に説明するが、本発明がこれらによって何ら限定される
ものではない。
【0020】実施例1 (4S,5S)−4−ベンジル−5−ヒドロキシメチル
オキサゾリジン−2−オン 9.04gの50%水酸化カリウム水溶液を、140m
lのイソプロパノール中の17.73gの(2S,3
S)−3−エトキシカルボニルアミノ−4−フェニル−
1,2−ブタンジオールに加えた。反応液を30〜40
℃で約4時間撹拌すると、目的物のカリウム塩が析出し
た。その後、反応液に濃塩酸を加えpH1〜3とし、反
応液をほぼ半分の液量まで濃縮し、水40mlを加え
て、−10〜0℃で約1時間晶析し、濾過して、冷水で
洗浄し、乾燥して、(4S,5S)−4−ベンジル−5
−ヒドロキシメチルオキサゾリジン−2−オン13.5
8g(収率93.6%)を類白色結晶として得た。この
結晶のHPLC面積比は99.5%だった。
オキサゾリジン−2−オン 9.04gの50%水酸化カリウム水溶液を、140m
lのイソプロパノール中の17.73gの(2S,3
S)−3−エトキシカルボニルアミノ−4−フェニル−
1,2−ブタンジオールに加えた。反応液を30〜40
℃で約4時間撹拌すると、目的物のカリウム塩が析出し
た。その後、反応液に濃塩酸を加えpH1〜3とし、反
応液をほぼ半分の液量まで濃縮し、水40mlを加え
て、−10〜0℃で約1時間晶析し、濾過して、冷水で
洗浄し、乾燥して、(4S,5S)−4−ベンジル−5
−ヒドロキシメチルオキサゾリジン−2−オン13.5
8g(収率93.6%)を類白色結晶として得た。この
結晶のHPLC面積比は99.5%だった。
【0021】 分析確認 HPLC 使用カラム;Inertsil(商品名)ODS−2 250×4.6mm ID 溶出液;0.02M NH4H2PO4(pH2.5) CH3CN=7:3(V/V) 溶出速度;1ml/min 検出;UV254nm 保持時間(retention time)目的化合物 4.78min 6員環異性体 4.33min 反応終了時のHPLC面積比 目的化合物 92.0% 6員環異性体 1.3%
【0022】 1 H−NMR(DMSO−d6 ) δ(ppm) 2.69,2.94(2dd,2H) 3.64(t,2H,J=5.4Hz,CH2OH) 4.14(dt,1H) 4.53(dt,1H) 5.04(t,1H,J=5.4Hz,OH) 7.20〜7.35(m,5H) 7.53(s,1H) 融点 171〜173℃ 比旋光度 [α]D 20=−72°(c=1.16,メタノール)
【0023】実施例2 (4S,5S)−4−ベンジル−5−ヒドロキシメチル
オキサゾリジン−2−オン 0.65gの50%水酸化カリウム水溶液を、10ml
のメタノール中の1.27gの(2S,3S)−3−エ
トキシカルボニルアミノ−4−フェニル−1,2−ブタ
ンジオールに加えた。反応液を40℃で約5時間撹拌
後、反応液に濃塩酸を加え中和した後、反応液をほぼ半
分の液量まで濃縮し、水5mlを加えて、−10〜0℃
で約1時間晶析し、濾過して、冷水で洗浄し、乾燥し
て、(4S,5S)−4−ベンジル−5−ヒドロキシメ
チルオキサゾリジン−2−オン0.46g(収率44.
4%)を微黄色結晶として得た。この結晶のHPLC面
積比は88.7%だった。
オキサゾリジン−2−オン 0.65gの50%水酸化カリウム水溶液を、10ml
のメタノール中の1.27gの(2S,3S)−3−エ
トキシカルボニルアミノ−4−フェニル−1,2−ブタ
ンジオールに加えた。反応液を40℃で約5時間撹拌
後、反応液に濃塩酸を加え中和した後、反応液をほぼ半
分の液量まで濃縮し、水5mlを加えて、−10〜0℃
で約1時間晶析し、濾過して、冷水で洗浄し、乾燥し
て、(4S,5S)−4−ベンジル−5−ヒドロキシメ
チルオキサゾリジン−2−オン0.46g(収率44.
4%)を微黄色結晶として得た。この結晶のHPLC面
積比は88.7%だった。
【0024】 分析確認 HPLC 実施例1と同条件 反応終了時のHPLC面積比 目的化合物 64.5% 6員環異性体 20.9%
【0025】実施例3 (4S,5S)−4−ベンジル−5−ヒドロキシメチル
オキサゾリジン−2−オン 6.95gの28%ナトリウムメチラートのメタノール
溶液を、60mlのイソプロパノール中の7.60gの
(2S,3S)−3−エトキシカルボニルアミノ−4−
フェニル−1,2−ブタンジオールに加えた。反応液を
30〜40℃で約4時間撹拌すると、目的物のナトリウ
ム塩が析出した。その後、反応液に濃塩酸を加え中和し
た後、反応液をほぼ半分の液量まで濃縮し、水25ml
を加えて、−10〜0℃で約1時間晶析し、濾過して、
冷水で洗浄し、乾燥して、(4S,5S)−4−ベンジ
ル−5−ヒドロキシメチルオキサゾリジン−2−オン
5.89g(収率94.7%)を類白色結晶として得
た。
オキサゾリジン−2−オン 6.95gの28%ナトリウムメチラートのメタノール
溶液を、60mlのイソプロパノール中の7.60gの
(2S,3S)−3−エトキシカルボニルアミノ−4−
フェニル−1,2−ブタンジオールに加えた。反応液を
30〜40℃で約4時間撹拌すると、目的物のナトリウ
ム塩が析出した。その後、反応液に濃塩酸を加え中和し
た後、反応液をほぼ半分の液量まで濃縮し、水25ml
を加えて、−10〜0℃で約1時間晶析し、濾過して、
冷水で洗浄し、乾燥して、(4S,5S)−4−ベンジ
ル−5−ヒドロキシメチルオキサゾリジン−2−オン
5.89g(収率94.7%)を類白色結晶として得
た。
【0026】実施例4 (4S,5S)−4−ベンジル−5−ヒドロキシメチル
オキサゾリジン−2−オン 1.35gの25%水酸化カリウムメタノール溶液を、
10mlのイソプロパノール中の1.27gの(2S,
3S)−3−エトキシカルボニルアミノ−4−フェニル
−1,2−ブタンジオールに加えた。反応液を30〜5
0℃で約3時間撹拌すると、目的物のカリウム塩が析出
した。その後、反応液に濃塩酸を加えpH1〜3とし、
反応液をほぼ半分の液量まで濃縮し、水5mlを加え
て、−10〜0℃で約1時間晶析し、濾過して、冷水で
洗浄し、乾燥して、(4S,5S)−4−ベンジル−5
−ヒドロキシメチルオキサゾリジン−2−オン0.91
g(収率87.8%)を類白色結晶として得た。
オキサゾリジン−2−オン 1.35gの25%水酸化カリウムメタノール溶液を、
10mlのイソプロパノール中の1.27gの(2S,
3S)−3−エトキシカルボニルアミノ−4−フェニル
−1,2−ブタンジオールに加えた。反応液を30〜5
0℃で約3時間撹拌すると、目的物のカリウム塩が析出
した。その後、反応液に濃塩酸を加えpH1〜3とし、
反応液をほぼ半分の液量まで濃縮し、水5mlを加え
て、−10〜0℃で約1時間晶析し、濾過して、冷水で
洗浄し、乾燥して、(4S,5S)−4−ベンジル−5
−ヒドロキシメチルオキサゾリジン−2−オン0.91
g(収率87.8%)を類白色結晶として得た。
【0027】実施例5 (4S,5S)−4−ベンジル−5−ヒドロキシメチル
オキサゾリジン−2−オン 1.27gの(2S,3S)−3−エトキシカルボニル
アミノ−4−フェニル−1,2−ブタンジオールを、金
属ナトリウム138mgをイソプロパノール15mlに
溶解し、調整したナトリウムイソプロピラート溶液中に
加えた。反応液を40〜50℃で約2時間撹拌すると、
目的物のナトリウム塩が析出した。その後、反応液に濃
塩酸を加えpH1〜3とし、反応液をほぼ半分の液量ま
で濃縮し、水5mlを加えて、−10〜0℃で約2時間
晶析し、濾過して、冷水で洗浄し、乾燥して、(4S,
5S)−4−ベンジル−5−ヒドロキシメチルオキサゾ
リジン−2−オン0.91g(収率87.8%)を類白
色結晶として得た。
オキサゾリジン−2−オン 1.27gの(2S,3S)−3−エトキシカルボニル
アミノ−4−フェニル−1,2−ブタンジオールを、金
属ナトリウム138mgをイソプロパノール15mlに
溶解し、調整したナトリウムイソプロピラート溶液中に
加えた。反応液を40〜50℃で約2時間撹拌すると、
目的物のナトリウム塩が析出した。その後、反応液に濃
塩酸を加えpH1〜3とし、反応液をほぼ半分の液量ま
で濃縮し、水5mlを加えて、−10〜0℃で約2時間
晶析し、濾過して、冷水で洗浄し、乾燥して、(4S,
5S)−4−ベンジル−5−ヒドロキシメチルオキサゾ
リジン−2−オン0.91g(収率87.8%)を類白
色結晶として得た。
【0028】実施例6 (4S,5R)−4−ベンジル−5−ヒドロキシメチル
オキサゾリジン−2−オン 2mlの20%水酸化ナトリウム水溶液を、20mlの
メタノール中の1.27gの(2R,3S)−3−エト
キシカルボニルアミノ−4−フェニル−1,2−ブタン
ジオールに室温で加えた。反応液を室温で約2時間撹拌
後、反応液に6N−塩酸を加えpH2〜3とし、溶媒を
減圧濃縮した。濃縮物に酢酸エチル100ml、水10
mlを加えて抽出し、有機層を飽和食塩水10mlで洗
浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウム
を濾過し、減圧濃縮後、イソプロピルエーテルを加えて
晶析させ、析出結晶を濾過、乾燥して、(4S,5R)
−4−ベンジル−5−ヒドロキシメチルオキサゾリジン
−2−オン0.84g(収率81%)を類白色結晶とし
て得た。
オキサゾリジン−2−オン 2mlの20%水酸化ナトリウム水溶液を、20mlの
メタノール中の1.27gの(2R,3S)−3−エト
キシカルボニルアミノ−4−フェニル−1,2−ブタン
ジオールに室温で加えた。反応液を室温で約2時間撹拌
後、反応液に6N−塩酸を加えpH2〜3とし、溶媒を
減圧濃縮した。濃縮物に酢酸エチル100ml、水10
mlを加えて抽出し、有機層を飽和食塩水10mlで洗
浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウム
を濾過し、減圧濃縮後、イソプロピルエーテルを加えて
晶析させ、析出結晶を濾過、乾燥して、(4S,5R)
−4−ベンジル−5−ヒドロキシメチルオキサゾリジン
−2−オン0.84g(収率81%)を類白色結晶とし
て得た。
【0029】 分析確認 HPLC 実施例1と同条件 保持時間(retention time)目的化合物 5.04min 6員環異性体 4.54min 反応終了時のHPLC面積比 目的化合物 98.2% 6員環異性体 0.3%
【0030】 1 H−NMR(DMSO−d6 ) δ(ppm) 2.69〜2.90(m,2H) 3.12〜3.27(m,1H) 3.29〜3.46(m,1H) 3.76〜3.86(m,1H) 4.12〜4.20(m,1H) 5.04(t,1H,J=5.7Hz,OH) 7.19〜7.27(m,5H) 7.73(s,1H) 融点 112〜114℃ 比旋光度 [α]D 20=−52°(c=1.12,メタノール)
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、光学活性3−アミノ−
1,2−ジオール誘導体を原料に用い、安全で操作性よ
く、温和な条件で光学活性5−ヒドロキシメチルオキサ
ゾリジノン誘導体を選択的に高収率で得ることができ
る。
1,2−ジオール誘導体を原料に用い、安全で操作性よ
く、温和な条件で光学活性5−ヒドロキシメチルオキサ
ゾリジノン誘導体を選択的に高収率で得ることができ
る。
Claims (6)
- 【請求項1】式(1) 【化1】 (式中、Rは炭素数1〜10の炭化水素残基、*2及び
*3の立体配置はS配置またはR配置を示す。)で表さ
れる光学活性3−アミノ−1,2−ジオール誘導体を溶
媒中、塩基の存在下で環化することを特徴とする式
(2) 【化2】 (式中、*4及び*5の立体配置はS配置またはR配置
を示す。)で表される光学活性5−ヒドロキシメチルオ
キサゾリジノン誘導体の製造法。 - 【請求項2】溶媒としてイソプロパノール単独又はイソ
プロパノール80%以上を含む混合溶媒を用いる請求項
1記載の方法。 - 【請求項3】塩基としてアルカリ金属水酸化物またはア
ルカリ金属アルコラートを用いる請求項2記載の方法。 - 【請求項4】溶媒としてイソプロパノール単独又はイソ
プロパノール80%以上を含む混合溶媒を用い、塩基と
してアルカリ金属アルコラートを用いる請求項1記載の
方法。 - 【請求項5】式(2)で表される化合物において*4お
よび*5の立体配置が共にS配置である(4S,5S)
−4−ベンジル−5−ヒドロキシメチルオキサゾリジン
−2−オンの請求項1記載の方法。 - 【請求項6】式(2)で表される化合物において*4お
よび*5の立体配置が共にS配置である(4S,5S)
−4−ベンジル−5−ヒドロキシメチルオキサゾリジン
−2−オンの請求項4記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32924094A JP3518627B2 (ja) | 1994-12-05 | 1994-12-05 | 光学活性5−ヒドロキシメチルオキサゾリジノン誘導体の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32924094A JP3518627B2 (ja) | 1994-12-05 | 1994-12-05 | 光学活性5−ヒドロキシメチルオキサゾリジノン誘導体の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08157459A true JPH08157459A (ja) | 1996-06-18 |
JP3518627B2 JP3518627B2 (ja) | 2004-04-12 |
Family
ID=18219223
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32924094A Expired - Fee Related JP3518627B2 (ja) | 1994-12-05 | 1994-12-05 | 光学活性5−ヒドロキシメチルオキサゾリジノン誘導体の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3518627B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102367231A (zh) * | 2011-09-09 | 2012-03-07 | 北京东方协和医药生物技术有限公司 | 一种多西他赛手性侧链中间体的制备方法 |
-
1994
- 1994-12-05 JP JP32924094A patent/JP3518627B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102367231A (zh) * | 2011-09-09 | 2012-03-07 | 北京东方协和医药生物技术有限公司 | 一种多西他赛手性侧链中间体的制备方法 |
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---|---|
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