JPH0815707B2 - 切断加工用ワイヤの溝加工装置 - Google Patents

切断加工用ワイヤの溝加工装置

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JPH0815707B2
JPH0815707B2 JP32748292A JP32748292A JPH0815707B2 JP H0815707 B2 JPH0815707 B2 JP H0815707B2 JP 32748292 A JP32748292 A JP 32748292A JP 32748292 A JP32748292 A JP 32748292A JP H0815707 B2 JPH0815707 B2 JP H0815707B2
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、シリコンや水晶など
の切断に用いるワイヤソー用のワイヤの製造装置に関す
るもので、特にワイヤの周面に砥粒溜めとなる溝を形成
する溝加工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】工具としてピアノ線などのワイヤ(線
材)を用いるワイヤソーは、LSIの基板であるシリコ
ンウエハーや時計用の水晶発振子の切断、溝入れ加工に
用いられている。特に1本のワイヤをジグザグに走行さ
せるマルチワイヤソーは、小さな切り代で脆性材料を能
率良く切断することができるという特徴がある。
【0003】ワイヤソーには、表面に砥粒を固定したワ
イヤを用いる固定砥粒方式のものと、砥粒を混合した加
工液を用いる遊離砥粒方式のものとがあるが、遊離砥粒
方式のものでは、ワイヤの周面に溝を形成することによ
り、この溝が砥粒溜めとなって加工部に砥粒の供給を促
進することから、加工能率を向上させることができる。
【0004】本願出願人は、特開昭63−260758
号公報において、切断加工用ワイヤの周面に螺旋溝また
は不連続な周溝を形成する方法及び装置を提唱してい
る。ここで提唱された溝加工装置は、材料となるワイヤ
に所定の張力をかけつつその長手方向に所定の速度で連
続的または間歇的に走行させる素線送り装置と、このワ
イヤの周面に溝を切り込むための工具と、工具をワイヤ
の周面に接触させた状態で工具をワイヤのまわりに旋回
させる工具旋回装置と、ワイヤを工具に所定の圧力で接
触させる素線案内装置とを備えたものである。
【0005】上記公報にはより具体的な構成として、錘
で砥石に向けて付勢した素線案内ブロックでワイヤを案
内し、このワイヤを走行させながら垂直軸まわりに回転
する円板砥石の外周に押し付けることにより、ワイヤに
溝を加工する装置が開示されており、上記砥石、錘及び
案内ブロックは、ワイヤの走行路と軸心を一致させた回
転テーブルに搭載され、この回転テーブルを連続的に回
転させることによって螺旋溝を、またワイヤの送りとテ
ーブルの回転を間歇的に行うことによって不連続な周溝
を形成する手段が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしこの従来の溝加
工装置は、加工圧の制御に錘を用いており、かつこの錘
が回転テーブル上に搭載されているため、加工される溝
の深さの制御が難しく、遠心力等の影響により溝深さが
変化しやすいという問題があった。また加工熱によりワ
イヤが硬化して脆くなる傾向があるが、上記装置では素
線案内ブロックや回転テーブルに冷却液がかかって装置
を汚損したり装置の円滑な動作を妨げるため、加工部に
充分な冷却液を供給することができず、加工熱によるワ
イヤの硬化が避けられない問題があった。
【0007】この発明は、従来装置のこのような問題を
解消するために為されたもので、ワイヤの周面に加工さ
れる溝の深さの制御を正確に行うことができ、装置構造
が簡単で加工部の冷却を充分に行うことができ、従って
加工能率の高い溝加工装置を得ることを課題としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の装置では、ワ
イヤ送り出しユニットaと、加工されたワイヤ20を巻
き取るワイヤ巻き取りユニットbとを同一の軸線Pまわ
りに同期回転可能に対向させ、ワイヤ送り出しユニット
aにはワイヤソーの工具に加工するワイヤ20を一定速
度で回転軸線P上に送り出す送り出し手段15a、16
aを設け、ワイヤ巻き取りユニットbにはその回転軸線
P上から加工されたワイヤ20を一定張力で巻き取るワ
イヤ巻き取り手段15b、16bを設け、この両ユニッ
トa、bの間に上記軸線Pと直交する方向に移動停止位
置を制御された研削円板31を配置した構成を採用して
いる。
【0009】ワイヤ送り出しユニットaは、たとえば軸
線Pまわりに自由回転状態で軸支したテーブル3aにワ
イヤ送り出しボビン15aと送り出しローラ16aとを
搭載し、この送り出しローラ16aを所定の速度で回転
させる駆動装置6aを設けた構造とすることができる。
この場合における送り出しローラ16aのワイヤ送り出
し位置は、軸線Pと一致させる。なおワイヤ送り出しユ
ニットaは、ワイヤ20を所望の速度でテーブル3aの
回転軸線P上に送り出しつつ全体が軸線Pまわりに回転
できる構造であれば足り、ワイヤ20の送り出し速度が
送り出しボビン15aや他の案内ローラで規制されてい
てもよい。
【0010】ワイヤ巻き取りユニットbは、軸線P回り
に回転駆動されるテーブル3bに所定の張力でワイヤを
巻き取る巻き取りボビン15bとワイヤ20をテーブル
3bの回転軸線P上で受け取る自由回転可能な案内ロー
ラ16bとを搭載することによって同様に構成できる。
ワイヤ送り出しユニットaとワイヤ巻き取りユニットb
とは、駆動用モータ11により同方向に同速度で回転駆
動される。
【0011】ワイヤ送り出しユニットaからのワイヤ2
0の供給速度は、スピードコントロールモータ6aなど
によって所望の速度に設定される。またワイヤ巻き取り
ユニットbのワイヤ引き出し力は、トルクモータ6bあ
るいはトルクブレーキによって設定される。
【0012】研削円板31は、研削モータ33で回転駆
動され、研削円板31を搭載した刃物台32をワイヤ2
0と直交する方向に停止及び移動位置決めする研削量調
整モータ34が設けられる。研削量調整モータ34は、
研削モータ33の出力トルクや刃物台32の移動位置を
検出することにより制御され、ワイヤ20に対する研削
円板31の押し付け力ないし切り込み量を制御する。
【0013】
【作用】ワイヤ送り出しユニットaとワイヤ巻き取りユ
ニットbとを同期回転させることにより、ワイヤ送り出
しボビン15aから繰り出されてワイヤ巻き取りボビン
15bに巻き取られるワイヤ20に軸線Pまわりの回転
が与えられる。ワイヤ20の軸方向の送り出し速度は、
送り出しローラ16aや送り出しボビン15aの駆動速
度をコントロールすることによって設定され、このワイ
ヤの送り出し速度とユニットa、bの回転速度の比によ
って、ワイヤ20に加工される螺旋溝のリード長さが決
定される。なおワイヤ20の送り出しと研削円板31の
ワイヤ20に対する当接離隔を間歇的に行ったときは、
ワイヤ20の周面に不連続な円周溝を加工することが可
能である。巻き取りユニットbのトルクモータ6bやト
ルクブレーキなどの張力設定手段は、送り出しユニット
aと巻き取りユニットbとの間に張架されたワイヤ20
の張力をワイヤの太さ及び加工条件に合わせて設定し、
加工時にワイヤ20に与えられる加工力がこの張力によ
って受け持たれるようにしている。
【0014】この発明の装置では、加工されるワイヤ2
0が軸線Pまわりに回転しながら水平方向に移動しつ
つ、このワイヤ20と直交する方向に移動位置を制御さ
れる研削円板31により加工されるので、加工位置Aへ
の冷却液の供給を容易に行うことができ、また供給され
た冷却液が装置の可動部分に飛散してこれを汚損させる
のを容易に防止することができる。従って加工点への充
分な冷却液の供給が可能であり、加工熱によりワークが
高熱になって脆くなるなどの問題を避けることができ
る。
【0015】また上記の装置では、ワイヤ20の送り出
し速度の制御、加工時にワイヤ20に与えられる張力及
び加工時におけるワイヤ20と研削円板31との位置関
係ないし加工力を電気的な制御によって正確に設定でき
るから、正確な形状の溝を高速度で加工することも容易
に可能となり、装置自体もコンパクトになる。
【0016】
【実施例】次に図面に示す実施例について説明する。第
1実施例の装置全体を概念的に示す図1においてフレー
ム1は2本のコラム2a、2bを備えており、このコラ
ムの上部に同一の軸線Pまわりに回転可能なテーブル3
a、3bが個別に軸着されている。テーブル3aと3b
とは対面して設けられており、テーブル3a、3bのそ
れぞれは、図2に示すように、中空の軸4でコラム2
a、2bに軸支され、軸4にはコラム2a、2bの外側
となる部分(テーブル3a、3bを固定した側と反対の
側)にプーリ5が固定されている。プーリ5には送り出
し用モータ6a(テーブル3a側)または巻き取り用モ
ータ6b(テーブル3b側)が装着されており、モータ
6a、6bの出力軸は軸4の中空孔を貫通してテーブル
3a、3b側に突出し、傘歯車装置7で軸4と直交する
方向の回転に変換されている。
【0017】フレーム1にはテーブル回転用モータ11
が搭載されており、このモータ11で駆動される駆動軸
12と前述したテーブル3a、3bのプーリ5とがタイ
ミングベルト13で連結されて、テーブル3aと3bと
が同速度で同方向に回転駆動されている。送り出しモー
タ6a及び巻き取りモータ6bは、テーブル3a、3b
と共に回転することとなり、これらのモータ6a、6b
への電源は、公知のスリップリングなどを介して供給さ
れる。
【0018】テーブル3a及び3bの対向する面には、
ブラケット14a、14bが固着され、テーブル3a側
のブラケット14aには送り出しボビン15a及びピン
チローラ装置16aが軸着され、テーブル3b側のブラ
ケット14bには、巻き取りボビン15bと案内ローラ
16bとが軸着されている。ワイヤソー用の溝付ワイヤ
に加工しようとするワイヤ20は、送り出しボビン15
aから引き出されてピンチローラ装置16a及び案内ロ
ーラ16bで案内され、巻き取りボビン15bに巻き付
けられている。
【0019】ピンチローラ装置16a及び案内ローラ1
6bは、両者の間に張られたワイヤ20がテーブル3
a、3bの回転中心軸と一致する軸線P上にくるよう
に、ワイヤ20の位置を案内している。またピンチロー
ラ装置16aは、送り出しモータ6aの出力軸に図2に
示すベルト電動装置8及び前述した傘歯車装置7を介し
て連結されており、一定の速度でワイヤ20を送り出し
ている。送り出しモータ6aにはスピードコントロール
モータが使用されており、このモータ6aの回転数を変
更することにより、ワイヤ20の軸方向の送り出し速度
を自由に設定できる。送り出しボビン15aには、適宜
ブレーキ装置21を設けて、送り出しボビン15aとピ
ンチローラ装置16aとの間でワイヤ20が緩まないよ
うにする。
【0020】テーブル3b側の案内ローラ16bは、自
由回転状態で軸支されている。一方巻き取りボビン15
bは、前述した傘歯車装置7を介して巻き取りモータ6
bに連結されており、巻取りモータ6bとしてトルクモ
ータが用いられてワイヤ20を引っ張る方向に一定のト
ルクで付勢されている。従ってピンチローラ装置16a
と案内ローラ16bとの間のワイヤ20は、巻き取りモ
ータ6bで設定される巻き取りボビン15bのトルクに
応じた張力で張られる。ワイヤ20に与える張力は、ワ
イヤ20の太さや後述する研削円板31の加工力に応じ
て調整する必要があり、この張力の設定は、巻取りモー
タ6bのトルク設定により行われる。
【0021】案内プーリ16bと巻き取りボビン15b
との間には、図3に示すトラバーサ装置22が設けられ
ている。このトラバーサ装置22は、図示しない回転伝
達機構により巻き取りボビン15bに連結されて回転す
るカムドラム23と、巻き取りボビン15bの軸と平行
なガイド24に沿って往復移動するトラバーサ25とを
備えており、トラバーサ25は、カムドラム23のカム
溝に案内されて往復駆動され、またトラバーサ25には
ワイヤ20を案内するローラ対26を備えている。ロー
ラ対26は自由回転状態でトラバーサ25に軸着されて
おり、トラバーサ25は、巻き取りボビン15bの1回
転毎にワイヤ20の直径分移動し、ワイヤ20の直径の
変更に対しては、カムドラム23と巻き取りボビン15
bとを連結する回転伝達機構の減速比を変更することに
よって対応させる。
【0022】フレーム1のコラム2aと2bとの間の位
置には、テーブル3a、3bの回転軸線Pと直交する方
向に移動自在な刃物台32が設けられ、この刃物台32
に軸線Pと平行な軸まわりに回転駆動される研削円板3
1が装着される。この研削円板31は、刃物台32に搭
載した研削モータ33で回転駆動されている。刃物台3
2は、研削量調整モータ34で駆動される図示されない
送りネジによって移動位置決めされるようになってい
る。
【0023】研削モータ33の電流は、図示しないセン
サによって検出されており、その検出値と設定値とを比
較してその差信号により研削量調整モータ34の回転を
制御している。具体的には、たとえば研削量調整モータ
34としてステッピングモータを用い、研削加工時の研
削モータ33の電流変化の幅を予め設定しておき、セン
サの検出値が設定幅を越えたときに研削量調整モータ3
4に正転または逆転側の駆動パルスを送るという制御に
よって行われる。
【0024】研削円板31にかかる加工負荷と研削モー
タ33の電流値とは比例関係にあるから、以上のような
制御によれば、特別な検出センサを用いることなく、一
定の加工負荷で溝加工が行われるように装置を制御する
ことができ、加工される溝の深さは設定器の設定値を変
更することによって容易に変更できるようになる。
【0025】研削円板31、研削モータ33及びその間
の伝導装置35には、図4、図5に示すようなカバー3
6、37を設けることにより、加工位置Aに供給される
冷却液の浸入を防止することができる。図示実施例の装
置では、刃物台32や研削モータ33が研削円板31の
下方に位置しているが、これら32、33を研削円板3
1の上方に配置することも可能であり、また加工位置A
とテーブル3a、3bとの間に、ピンチローラ装置16
aと案内ローラ16bとの間に張架されたワイヤ20が
通過する小孔を設けた隔壁を設けることも容易に可能で
あるから、加工位置Aへの充分な量の冷却液の供給が可
能であり、加工熱によるワイヤ20の材質の劣化を避け
ることができる。
【0026】以上説明した第1実施例のものは、送り出
しモータ6aおよび巻き取りモータ6bをテーブル3
a、3bとともに回転させる構造であるが、図6ないし
図8に示した第2実施例では、これらのモータ6a、6
bをフレーム1に搭載し、テーブル3a、3bの軸4に
内蔵した後述する差動歯車装置を介して送り出しボビン
15aおよび巻き取りボビン15bを回転駆動する構造
としている。この第2実施例のものでは、送り出しボビ
ン15aおよび巻き取りボビン15bの回転中心軸とテ
ーブル3a、3bの軸線Pとを一致させており、送り出
しボビン15aから引き出されたワイヤ20は、L字形
のブラケット14aに軸支された案内ローラ41、42
を経てローラ16aから軸線P上に送り出され、テーブ
ル3b側のブラケット14bに軸着された案内ローラ1
6bからトラバース装置22を経て巻き取りボビン15
bに巻き取られる。
【0027】第2実施例のトラバース装置22は図7に
示されており、巻き取りボビン15bのボビン軸(後述
する差動歯車装置の出力軸)55の回転がネジ歯車対4
3を介してウオーム軸44に伝達され、このウオーム軸
44の回転がウオーム45とホイール46とで大きく減
速されてカムドラム23の軸に伝達される。カムドラム
23は中空の円柱を最高部と最低部の落差が巻き取りボ
ビン15bの幅と等しくなるように斜めに切断したもの
である。カムドラム23に隣接して巻き取りボビン15
bの軸と平行に設けたガイド24にトラバーサ25が摺
動自在に装着されており、このトラバーサ25に軸着さ
れた図示されていないカムフォロワーがバネ47によっ
てカムドラム23の切断端に押しつけられている。トラ
バーサ25にはワイヤ20を案内するローラ対26が軸
着されており、巻き取りボビン15bの1回転あたりト
ラバーサ25がワイヤ20の直径分だけ移動して、ロー
ラ対26の間を通るワイヤが巻き取りボビン15bに整
然と巻き取られる。
【0028】送り出しモータ6aおよび巻き取りモータ
6bの回転は、同期ベルト51を介してテーブル3a、
3bの軸4の軸心と同軸のプーリ52に伝達される。プ
ーリ52は図8に示す差動歯車装置53の入力軸54に
固定されており、送り出しドラム15aおよび巻き取り
ドラム15bは、出力軸55に固定されている。入力軸
54および出力軸55は軸4の軸心に個別に相対回転自
在に軸着されており、入力軸54には第1太陽歯車56
が、出力軸55には第2太陽歯車57がそれぞれ固定さ
れている。また軸4の偏心位置には第1遊星歯車58と
第2遊星歯車59とが各自由回転可能に軸支されてお
り、第1遊星歯車58と第1太陽歯車56が噛合し、第
2遊星歯車59と第2太陽歯車57とが噛合している。
更に第1遊星歯車58の軸には第1伝達歯車61が固定
され、第2遊星歯車59の軸には第2伝達歯車62が固
定されており、第1伝達歯車61と第2伝達歯車62と
が噛合している。そして第1太陽歯車56と第2太陽歯
車57の歯数は等しく、第1遊星歯車58と第2遊星歯
車59の歯数は等しく、第1伝達歯車61の歯数は第2
伝達歯車62の歯数の半分となっている。
【0029】上記差動歯車53においては、入力軸54
を固定して軸4(すなわちテーブル3a、3b)を回転
数αで回転させると、出力軸55(従ってボビン15
a)はαで回転駆動される。従って入力軸54を停止し
た状態ではテーブル3aと送り出しボビン15aとが同
期回転してワイヤの送り出しを停止する。また入力軸5
4を軸4と反対の方向に回転数βで回転させると、出力
軸55はα+β/2で回転し、テーブル3aに対して回
転数差β/2で送り出しボビン15aが相対回転してワ
イヤ20を走行させることとなる。
【0030】軸4にこのような差動歯車装置53を内装
して送り出しボビン15aや巻き取りボビン15bを回
転させるようにしているのは、送り出しモータ6aや巻
き取りモータ6bで駆動されるプーリ52を送り出しボ
ビン15aや巻き取りボビン15bに直結した構造とす
ると、モータ6a、6bとして回転数の高いモータを使
用する必要が生じ、モータ6a、6bが大型になるとと
もに、加減速時のモータ6a、6b間の加速特性や減速
特性の差によって送り出しボビン15aと巻き取りボビ
ン15bとに大きな回転差が生じ、ワイヤが緩んで案内
ローラから外れたり、ワイヤが絡んだりする事故が生ず
る危険があるからである。
【0031】なお上記実施例の説明では、加工される溝
深さの制御を研削モータの駆動電流値の検出により行っ
ているが、研削モータ33の出力軸にトルク検出装置を
設けて研削円板31に作用する加工反力を直接軸トルク
によって検出することもできるし、ワイヤ20の逃げを
防止するバックアップ部材38(図1参照)を設けて刃
物台32の位置制御により溝深さを制御することも可能
である。また研削円板31を軽油パットに半没させた状
態で回転駆動して研削円板31を常に濡れた状態にして
湿式加工することも可能である。
【0032】
【発明の効果】以上説明したこの発明の装置によれば、
工具ワイヤの周面に加工される溝形状をより正確に制御
することができ、かつ加工熱によるワイヤの材質の劣化
を防止することもできる。また冷却液による加工熱の放
熱を充分に行うことができるから、より高速な加工が可
能になり、装置の構造も簡単にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の全体斜視図
【図2】第1実施例のワイヤ送り出しユニットの断面図
【図3】第1実施例のワイヤ巻き取りユニットの斜視図
【図4】刃物台の平面図
【図5】刃物台の側面図
【図6】第2実施例の全体斜視図
【図7】第2実施例のワイヤ巻き取りユニットの斜視図
【図8】第2実施例の差動駆動ユニットを示す斜視図
【符号の説明】
P 軸線 a ワイヤ送り出しユニット b ワイヤ巻き取りユニット 3a テーブル 3b テーブル 6a スピードコントロールモータ 6b トルクモータ 15a ワイヤ送り出しボビン 15b 巻き取りボビン 16a ピンチローラ装置 16b 案内ローラ 20 ワイヤ 31 研削円板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤ送り出しユニット(a) と加工され
    たワイヤ(20)を巻き取るワイヤ巻き取りユニット(b) と
    が同一の軸線(P) 回りに同期回転可能に対向しており、
    ワイヤ送り出しユニット(a) にはワイヤソーの工具に加
    工するワイヤ(20)を一定速度で回転軸線(P) 上に送り出
    す送り出し手段(15a,16a) が設けられ、ワイヤ巻き取り
    ユニット(b) にはその回転軸線(P) 上から加工されたワ
    イヤ(20)を一定張力で巻き取るワイヤ巻き取り手段(15
    b,16b) が設けられ、この両ユニット(a),(b) の間に上
    記軸線(P) と直交する方向に移動停止位置を制御された
    研削円板(31)を配置した、切断加工用ワイヤの溝加工装
    置。
  2. 【請求項2】 同一軸線(P) 回りに対面して同期駆動さ
    れる2個のテーブル(3a),(3b) を備え、テーブルの一方
    (3a)にはワイヤ送り出しボビン(15a) と送り出しローラ
    (16a) とが搭載され、この送り出しローラ(16a) を駆動
    するスピードコントロールモータ(6a)が設けられてお
    り、テーブルの他方(3b)には所定の張力でワイヤを巻き
    取る巻き取りボビン(15b) とワイヤ(20)をテーブル(3b)
    の回転軸線(P) 上で受け取る自由回転可能な案内ローラ
    (16b) とが搭載され、巻き取りボビン(15b) を回転付勢
    するトルクモータ(6b)ないしトルクブレーキが設けられ
    ている、請求項1記載の切断加工用ワイヤの溝加工装
    置。
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