JPH08156087A - コルゲート成形装置、パネル成形装置、および繊維強化プラスチック製のハニカムコア - Google Patents

コルゲート成形装置、パネル成形装置、および繊維強化プラスチック製のハニカムコア

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JPH08156087A
JPH08156087A JP33188194A JP33188194A JPH08156087A JP H08156087 A JPH08156087 A JP H08156087A JP 33188194 A JP33188194 A JP 33188194A JP 33188194 A JP33188194 A JP 33188194A JP H08156087 A JPH08156087 A JP H08156087A
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corrugated
jig
reinforced plastic
panel
fiber reinforced
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JP33188194A
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English (en)
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Kazuhiko Nomoto
和彦 野本
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Showa Aircraft Industry Co Ltd
Original Assignee
Showa Aircraft Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 第1に、加熱硬化専用の金型治具を別途要せ
ず、成形作業に手間取らず工数も低減され、もって繊維
強化プラスチック製の波板が成形コスト面に優れて得ら
れる、コルゲート成形装置を提案する。第2に、波板の
成形と波板への平板の接合が一度に実施され、手間取ら
ず工数も削減され、繊維強化プラスチック製のパネルが
成形コスト面に優れて得られる、パネル成形装置も提案
する。 【構成】 このコルゲート成形装置1では、多数の格子
部材4,5を備えて噛み合う上コルゲート治具2と下コ
ルゲート治具3間に、繊維強化プラスチック製のシート
Aを挟み込んで、波板Bに折曲加工すると共に、そのま
ま挟み込んで加熱硬化させることにより、最終的に波板
Bが成形される。更にパネル成形装置は、このようなコ
ルゲート成形装置1に、更に繊維強化プラスチック製の
平板を載置した下フラット治具や、これを供給する上供
給治具を組み合わせてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コルゲート成形装置、
パネル成形装置、および繊維強化プラスチック製のハニ
カムコアに関する。すなわち、繊維強化プラスチック製
(FRP製)の波板やパネルを成形するコルゲート成形
装置やパネル成形装置、そして、このような波板やパネ
ルを用いてなる繊維強化プラスチック製のハニカムコア
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のコルゲート成形装置にあっては、
供給された繊維強化プラスチック製のシートを、噛み合
いつつ回転する上下1対の歯車間や、上下1対の歯車と
ラック間に挟み込んで送ることにより、繊維強化プラス
チック製の波板を成形していた。ところで、繊維強化プ
ラスチックとしては熱硬化性樹脂が用いられることが多
いが、その場合は、シートを半硬化したプリプレグ状と
しつつ、歯車間や歯車とラック間に供給すると共に、こ
れらにて折曲加工された波板を取り出した後、更に、同
様な波形が形成された1対の金型治具内に挿入して挟み
込み、そのまま形状保持しつつ、炉内等で時間をかけて
加熱硬化せしめ、もって最終的に繊維強化プラスチック
製の波板として成形していた。このような専用の金型治
具が用いられるのは、熱硬化性樹脂の加熱硬化に長時間
を要することに起因する。更に従来は、このように成形
された波板の片面又は両面に対し、事後、繊維強化プラ
スチック製の平板を接合することにより、繊維強化プラ
スチック製のパネルを得ていた。又、このような波板や
パネルを重積,接合することにより、繊維強化プラスチ
ック製のハニカムコアを製造していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来例にあっては、次の問題が指摘されていた。まず第
1に、従来のコルゲート成形装置にあっては、熱硬化性
樹脂を用いた繊維強化プラスチックの場合、折曲加工用
の歯車やラックに加え別途、加熱硬化用の金型治具を要
すると共に、一旦折曲形成された波板について、この金
型治具に対する挿入,張り付け,噛み合わせ,剥がし等
々の作業を要していた。このように、従来のコルゲート
成形装置については、加熱硬化専用の金型治具を要し金
型治具コストがかさむと共に、成形作業に手間がかかり
工数を要する等、繊維強化プラスチック製の波板の成形
コスト面に問題が指摘されていた。
【0004】第2に、更に従来は、このように成形され
た繊維強化プラスチック製の波板について、事後、別途
準備された繊維強化プラスチック製の平板を接合するこ
とにより、繊維強化プラスチック製のパネルを得ていた
ので、パネルの成形作業に多大な手間や工数を要する
等、パネルの成形コスト面にも問題が指摘されていた。
つまり従来は、歯車やラックによる波板の成形と波板に
平板を接合するパネルの成形とは、構造上別々に経時的
に行わざるを得ず、これらを同時に実施するパネル成形
装置は存在せず、繊維強化プラスチック製のパネルの成
形コストがかさんでいた。
【0005】第3に、このように波板の成形コストやパ
ネルの成形コストに問題が存していたので、これらを重
積,接合して製造される繊維強化プラスチック製のハニ
カムコアに関しても、製造コスト面に問題が指摘されて
いた。
【0006】本発明は、このような実情に鑑み、上記従
来例の問題点を解決すべくなされたものであって、請求
項1では、多数の格子部材を備えて噛み合う上コルゲー
ト治具と下コルゲート治具間に、繊維強化プラスチック
製のシートを挟み込んで、波板を成形するようにしたこ
とにより、繊維強化プラスチック製の波板の成形コスト
面に優れたコルゲート成形装置を提案することを目的と
する。請求項2では、これに加え、繊維強化プラスチッ
ク製の平板を載置した下フラット治具を組み合わせて用
い、請求項3では、更に、繊維強化プラスチック製の平
板を順次供給する上供給治具を組み合わせて用いたこと
により、波板の片面や両面に平板が接合された繊維強化
プラスチック製のパネルが一度に成形され、もって成形
コスト面に優れたパネル成形装置を提案することを目的
とする。請求項4では、このような波板やパネルを用い
ることにより、製造コスト面に優れたハニカムコアを提
案することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成する本発
明の技術的手段は、次のとおりである。まず、請求項1
については次のとおり。すなわち、このコルゲート成形
装置は、繊維強化プラスチック製のシートを、波形の凹
凸が連続的に折曲形成された繊維強化プラスチック製の
波板に成形するものであり、対をなす上コルゲート治具
と下コルゲート治具とを備えてなる。該上コルゲート治
具および下コルゲート治具は、それぞれ、直線的な多数
の格子部材が、間隔を存しつつ平行かつ連続的に配設さ
れている。そして、該上コルゲート治具および下コルゲ
ート治具は、各該格子部材が上下で噛み合いつつ、半硬
化状態の該繊維強化プラスチック製のシートを挟み込ん
で、該波板に折曲加工可能であると共に、これをそのま
ま挟み込んで形状保持しつつ硬化させ、最終的に繊維強
化プラスチック製の波板として成形可能である。又、少
なくとも該上コルゲート治具は、上下に順次折曲可能と
なっている。
【0008】次に、請求項2については次のとおり。す
なわち、このパネル成形装置は、請求項1記載のコルゲ
ート成形装置に加え、更に下フラット治具を備えてな
る。そして該下フラット治具は、その上に繊維強化プラ
スチック製の平板が載置されると共に、該下コルゲート
治具より下位に配され、かつ、該下コルゲート治具と噛
み合って下方に突出した該上コルゲート治具の各格子部
材下に対し、折曲加工された該波板の谷部と載置された
該平板とを介して、当接する高さレベルに配されてい
る。もって、該波板の片面に該平板が接合された構造の
繊維強化プラスチック製のパネルを得るようになってい
る。
【0009】又、請求項3については次のとおり。すな
わち、このパネル成形装置は、請求項2記載のパネル成
形装置に加え、更に上供給治具を備えてなる。そして該
上供給治具は、該上コルゲート治具より上位にあり、該
上コルゲート治具と噛み合って上方に突出した該下コル
ゲート治具の各格子部材上に対し、折曲加工された該波
板の頂部を介して、ほぼ当接する高さレベルにて横移動
可能となっている。そして該上供給治具は、繊維強化プ
ラスチック製の平板を順次、該波板の頂部上に供給し、
もって該波板の両面つまり該波板の谷部や頂部に、前記
平板や該平板が接合された構造の繊維強化プラスチック
製のパネルを得るようになっている。
【0010】次に、請求項4については次のとおり。す
なわち、このハニカムコアは、請求項1記載のコルゲー
ト成形装置にて成形された波板や、請求項2記載のパネ
ル成形装置にて成形されたパネルが、複数枚、該波板の
谷部と頂部とを合わせつつ重積,接合された、中空柱状
のセルの平面的集合体よりなる。
【0011】
【作用】本発明は、このような手段よりなるので、次の
ように作用する。まず、請求項1については次のとお
り。すなわち、このコルゲート成形装置では、半硬化状
態の繊維強化プラスチック製のシートが、上コルゲート
治具と下コルゲート治具の噛み合う各格子部材間に挟み
込まれ、もって波板に折曲加工されると共に、そのまま
挟み込まれて形状保持されつつ硬化され、最終的に繊維
強化プラスチック製の波板として成形される。このよう
に、このコルゲート成形装置では、波板への折曲加工と
事後の形状保持,硬化とが、同一の上コルゲート治具と
下コルゲート治具を用いて実施されるので、金型治具コ
ストが半減されると共に、成形作業に手間取らず工数も
低減される。
【0012】次に、請求項2や請求項3については次の
とおり。すなわち、このパネル成形装置は、請求項1の
コルゲート成形装置を備え、繊維強化プラスチック製の
波板が成形されると共に、次のように繊維強化プラスチ
ック製の平板が接合される。まず請求項2では、下コル
ゲート治具と噛み合って突出した上コルゲート治具の各
格子部材下に対し、波板の谷部と載置された平板とを介
し下フラット治具が当接され、もって、波板の片面たる
谷部に平板が接合された繊維強化プラスチック製のパネ
ルが得られる。又、請求項3のパネル成形装置では、請
求項2のパネル成形装置と同様に、下フラット治具を備
え波板の片面に平板が接合されると共に、上コルゲート
治具と噛み合って突出した下コルゲート治具の各格子部
材上に対し、波板の頂部を介し上供給治具が平板を順次
供給して、波板の頂部に平板が接合され、もって、波板
の両面に平板が接合された繊維強化プラスチック製のパ
ネルが得られる。このように、これらのパネル成形装置
では、波板の成形と平板の接合とが一度に実施され、も
って、成形作業に手間取らず工数も低減される。
【0013】更に、請求項4については次のとおり。す
なわち、このハニカムコアは、上述した請求項1のコル
ゲート成形装置にて成形された波板や、請求項2のパネ
ル成形装置にて成形されたパネルを、重積,接合してな
る。このようにこのハニカムコアは、成形作業に手間取
らず工数も低減されて成形された波板やパネルにて構成
されており、製造コスト面に優れている。
【0014】
【実施例】以下本発明を、図面に示すその実施例に基づ
いて、詳細に説明する。まず、本発明に係るコルゲート
成形装置の実施例について説明する。図1,図2,図3
は同実施例を示し、図1の(1)図は概略斜視図、図1
の(2)図は上コルゲート治具の他の例の概略斜視図で
あり、図2の(1)図は要部の正面図、図2の(2)図
は要部の平面図、図2の(3)図は成形された波板の要
部の正面図である。図3の(1)図は他の例の要部の正
面図、図3の(2)図は更に他の例の要部の正面図であ
る。
【0015】このコルゲート成形装置1は、繊維強化プ
ラスチック製のシートAを、波形の凹凸が連続的に折曲
形成された繊維強化プラスチック製の波板Bに成形する
ものであり、対をなす上コルゲート治具2と下コルゲー
ト治具3とを備えてなる。この上コルゲート治具2およ
び下コルゲート治具3は、それぞれ直線的な多数の格子
部材4,5が、間隔を存しつつ平行かつ連続的に配設さ
れている。そして、上コルゲート治具2および下コルゲ
ート治具3は、各該格子部材4,5が上下で噛み合いつ
つ、半硬化状態の繊維強化プラスチック製のシートAを
挟み込んで、波板Bに折曲加工可能であると共に、これ
をそのまま挟み込んで形状保持しつつ硬化させ、最終的
に繊維強化プラスチック製の波板Bとして成形可能であ
る。なお、少なくとも上コルゲート治具2は、上下に順
次折曲可能となっている。
【0016】このようなコルゲート成形装置1につい
て、更に詳述する。まず繊維強化プラスチック製(FR
P製)のシートAとしては、ガラス繊維,ケブラー繊
維,カーボン繊維,セラミック繊維,金属繊維,樹脂繊
維,その他の織,不織の繊維材と、フェノール樹脂等の
熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂とを、熱硬化性樹脂や熱可
塑性樹脂をマトリックスとしつつ付着,含浸,混入せし
めて組み合わせた、薄く平坦なシート体よりなる。そし
て、このような繊維強化プラスチック製のシートAは、
熱硬化性樹脂が用いられる場合はプリプレグ状の半硬化
状態とされ、熱可塑性樹脂が用いられる場合は変形可能
な温度環境下で半硬化状態とされつつ、コルゲート成形
装置1に供給される。
【0017】コルゲート成形装置1の上コルゲート治具
2は、上下に少しずつ折曲可能な略す巻き状をなし、短
手方向に平行かつ直線的な多数の格子部材4が、長手方
向に所定の等間隔を存しつつ連続的に配設されたものよ
りなる。そして、図1の(1)図,図2の(1)図,
(2)図,図3の(1)図,(2)図等に示した各例の
上コルゲート治具2は、全体的に略キャタピラ状をな
し、少なくとも下向きの多数の凸状の集合体よりなり、
各格子部材4の左右両端がそれぞれの横取付ガイド6に
取付けられると共に、この左右の各横取付ガイド6は、
それぞれの端部でピン結合にて連結され上下に順次折曲
可能となっている。これに対し、図1の(2)図に示し
た例の上コルゲート治具2は、折曲可能な柔軟性を備え
たシート体7の下面に、各格子部材4が所定間隔を置き
つつ各々凸状に接合された構造よりなる。又、これら上
コルゲート治具2は、耐熱性の樹脂,金属,セラミック
ス製等よりなり、例えば、図1の(2)図に示した上コ
ルゲート治具2は、ステンレス製のシート体7の下面に
金属製の各格子部材4を溶接してなる。
【0018】次に下コルゲート治具3は、短手方向に平
行かつ直線的な多数の格子部材5が、長手方向に所定の
等間隔を存しつつ連続的に配設された、少なくとも上向
きの多数の凸状の集合体よりなる。そして、図1の
(1)図に示した例の下コルゲート治具3は、各格子部
材5の左右両端が左右フレーム8に一体的に固定された
ものよりなり、又、図2の(1)図,(2)図,図3の
(1)図,(2)図等に示した例の下コルゲート治具3
は、各格子部材5の左右両端がそれぞれの縦取付ガイド
9に取付保持されてなり、この各縦取付ガイド9はそれ
ぞれ不動部上に立設されている。更にこのような図示例
によらず、各格子部材5を前述した上コルゲート治具2
に準じ、略す巻き状に折曲可能に連結した構造の下コル
ゲート治具3も採用可能である。なお、この下コルゲー
ト治具3の材質は、上コルゲート治具2に準じ、耐熱性
の樹脂,金属,セラミックス製等よりなる。
【0019】又、このような上コルゲート治具2の各格
子部材4、および下コルゲート治具3の各格子部材5
は、共通の断面形状と大きさの棒状体よりなる。すなわ
ち、図1の(1)図に示した例では断面長方形状をな
し、図1の(2)図に示した例では断面台形状をなし、
図2の(1)図,(2)図に示した例では断面円形状を
なし、図3の(1)図に示した例では断面六角形状をな
し、図3の(2)図に示した例では断面長方形状をなす
が、その他の各種断面形状のものの採用が考えられる。
つまり、このような各格子部材4,5の断面形状は、成
形される波板Bの波形形状や、これにて製造されるハニ
カムコアのセル形状(後で詳述する)に対応し、各種断
面形状のものの採用が考えられる。
【0020】そして、図2の(1)図,(2)図,図3
の(1)図,(2)図等に示したように、このような上
コルゲート治具2の各格子部材4と、下コルゲート治具
3の各格子部材5とは、上下で噛み合い可能となってい
る。すなわち、上コルゲート治具2を下コルゲート治具
3上で、各格子部材4毎に端から順次折曲して行くこと
により、各格子部材4が、徐々に下コルゲート治具3の
各格子部材5の各間隔内に挿入されて、各格子部材5よ
り下方に突出した状態となり、もって最終的には、上コ
ルゲート治具2の各格子部材4が、下コルゲート治具3
の各格子部材5間に噛み合うようになっている。
【0021】そこで、このように噛み合う上コルゲート
治具2と下コルゲート治具3間に、半硬化状態の繊維強
化プラスチック製のシートAを挟み込んでおくことによ
り、シートAが波板Bに加圧変形,折曲加工されると共
に、そのまま挟み込みつつ、例えば熱硬化性樹脂を用い
た繊維強化プラスチックの場合は炉内等で加熱して硬化
させることにより、繊維強化プラスチック製の波板Bと
して最終的に成形される。波板Bは、例えば図2の
(3)図に示したように、波形の凹凸が所定ピッチと高
さで、短手方向に直線的で平行かつ長手方向に連続的に
折曲形成されてなり、断面三角形状,断面四角形状,断
面台形状,その他各種断面形状のものよりなる。図1,
図2,図3に示したコルゲート成形装置1は、このよう
になっている。
【0022】次に、本発明のパネル成形装置の第1実施
例について説明する。図4,図5は同第1実施例を示
し、図4の(1)図は概略斜視図、図4の(2)図は要
部の正面図、図5の(1)図は要部の平面図、図5の
(2)図は成形されたパネルDの正面図である。
【0023】この第1実施例のパネル成形装置10は、
上述したコルゲート成形装置1の構成に加え、更に、下
フラット治具11を備えてなる。この下フラット治具1
1は、その上に繊維強化プラスチック製の平板Cが載置
されると共に、下コルゲート治具3より下位に配され、
下コルゲート治具3と噛み合って下方に突出した上コル
ゲート治具2の各格子部材4下に対し、折曲加工された
波板Bの谷部と載置された平板Cとを介して、当接する
高さレベルに配されている。もって、このパネル成形装
置10では、波板Bの片面に平板Cが接合された構造よ
りなる、繊維強化プラスチック製のパネルDが得られ
る。
【0024】このような第1実施例のパネル成形装置1
0について、更に詳述する。このパネル成形装置10
は、まず、前述したコルゲート成形装置1の構成をその
まま有している。つまり、各格子部材4等を備えた上コ
ルゲート治具2、各格子部材5等を備えた下コルゲート
治具3等を有し、両者間に繊維強化プラスチック製のシ
ートAが挟み込まれて、繊維強化プラスチック製の波板
Bが成形される。これと共にこのパネル成形装置10
は、下フラット治具11を備えてなる。下フラット治具
11は、耐熱性の樹脂,金属,セラミックス製等の平板
よりなり、下コルゲート治具3の各格子部材5よりはる
かに下位に固定的に配置され、その上に被さるように繊
維強化プラスチック製の平板Cが載置されている。そし
て、この下フラット治具11の高さレベルは、図4の
(2)図等に示したように、下コルゲート治具3の各格
子部材5と噛み合ってこれより更に下方に突出した上コ
ルゲート治具2の各格子部材4下に対し、ほぼ当接する
ように設定され、両者間には、折曲加工された波板Bの
谷部と載置された繊維強化プラスチック製の平板Cと
が、上下に介装される。
【0025】そこで、この第1実施例のパネル成形装置
10では、上コルゲート治具2の各格子部材4と下フラ
ット治具11間にて、波板Bの谷部と平板Cとが加圧さ
れることにより接合され、もって、例えば図5の(2)
図に示したごとく、波板Bの谷部下面に平板Cの上面が
接合された、繊維強化プラスチック製のパネルDが得ら
れる。なお、このような波板Bと平板Cとの接合は、少
なくとも波板Bが当初は、例えばプリプレグ状の半硬化
状態つまりBステージ状態にあるので(平板Cも同状態
としておくとなお可)、これを利用して行われ、加圧に
より両者が融着,接合される。なお、両者の接合力に不
安が残る場合は、両者間に接着剤を介装するとよい。図
4,図5に示した第1実施例のパネル成形装置10は、
このようになっている。
【0026】次に、本発明の第2実施例に係るパネル成
形装置12について説明する。図6は同第2実施例の要
部を示し、(1)図は正面図、(2)図は平面図、
(3)図は成形されたパネルEの正面図である。
【0027】この第2実施例のパネル成形装置12は、
上述した第1実施例のパネル成形装置10の構成に加
え、更に、上供給治具13を備えてなる。この上供給治
具13は、上コルゲート治具2より上位にあり、上コル
ゲート治具2と噛み合って上方に突出した下コルゲート
治具3の各格子部材5上に対し、折曲加工された波板B
の頂部を介して、ほぼ当接する高さレベルにて横移動可
能となっている。そして上供給治具13は、繊維強化プ
ラスチック製の平板Fを順次、波板Bの頂部上に供給
し、もって波板Bの両面、つまり、波板Bの谷部に前記
平板Cが接合されると共に、波板Bの頂部に平板Fが接
合された構造よりなる、繊維強化プラスチック製のパネ
ルEが得られるようになっている。
【0028】このような第2実施例のパネル成形装置1
2について、更に詳述する。このパネル成形装置12
は、まず、上述した第1実施例のパネル成形装置10の
構成をそのまま有している(勿論、前述したコルゲート
成形装置1の構成もそのまま有している)。つまり、各
格子部材4等を備えた上コルゲート治具2、各格子部材
5等を備えた下コルゲート治具3、下フラット治具11
等を有し、繊維強化プラスチック製のシートAから波板
Bが成形されると共に、その波板Bの片面に繊維強化プ
ラスチック製の平板Cが接合される。
【0029】これと共に、この第2実施例のパネル成形
装置12は、更に上供給治具13を備えてなる。図示例
の上供給治具13は、耐熱性の樹脂,金属,セラミック
ス製等のローラーよりなり、上コルゲート治具2よりは
るかに上位にて、各格子部材4,5の軸方向と平行に配
されると共に、その前後方向に横移動可能となってい
る。そして、この上供給治具13の高さレベルは、図6
の(1)図に示したように、上コルゲート治具2の各格
子部材4と噛み合ってこれより更に上方に突出した下コ
ルゲート治具3の各格子部材5上に対し、ほぼ当接する
ように設定されている。そして、上供給治具13はその
横移動により、各格子部材5上の折曲加工された波板B
の頂部上に、繊維強化プラスチック製の平板Fを端から
順次、加圧しつつ被せるように供給して行く。
【0030】そこで、この第2実施例のパネル成形装置
12では、下コルゲート治具3の各格子部材5と上供給
治具13間にて、波板Bの頂部と平板Fとが加圧されつ
つ接合され、もって、例えば図6の(3)図に示したご
とく、波板Bの谷部下面に前述により平板Cが接合され
ると共に、波板Bの頂部上面に平板Fが接合された、サ
ンドイッチ構造の繊維強化プラスチック製のパネルEが
得られる。なお、波板Bと平板Fの接合については、波
板Bと平板Cの接合について前述した所に準じるので、
その説明は省略するが、適宜、繊維強化プラスチック製
の平板Fも半硬化状態のものが用いられ、又、接着剤が
波板Bと平板F間に介装される。図6に示した第2実施
例のパネル成形装置12は、このようになっている。
【0031】なおここで、以上説明したコルゲート成形
装置1,パネル成形装置10,パネル成形装置12等に
て、成形され得られた波板B,パネルD,パネルE等の
取り出しについて、述べておく。まず、このような成形
後の取り出し,取り外しを容易化するため、上コルゲー
ト治具2の各格子部材4、下コルゲート治具3の各格子
部材5、下フラット治具11等々には、外表面に、テフ
ロン等の離型剤がコーティングされる。次に、図1,図
2,図3のコルゲート成形装置1では、成形され得られ
た繊維強化プラスチック製の波板Bは、上コルゲート治
具2や下コルゲート治具3を、それぞれ上下に切り離す
ことにより、容易に取り出される。これに対し、図4,
図5の第1実施例のパネル成形装置10にあっては、下
コルゲート治具3を側方に引き抜き、又、図6の第2実
施例のパネル成形装置12にあっては、上コルゲート治
具2と下コルゲート治具3を共に側方に引き抜くことに
より、成形され得られたパネルD,Eが取り出される。
【0032】図7は、図6の第2実施例のパネル成形装
置12において、成形されたパネルEを取り出す工程の
要部の平面図である。この場合、まず上コルゲート治具
2については、前述した図5の(1)図の状態に対し、
その各格子部材4の一端から横取付ガイド6を分離して
残すと共に、各格子部材4を他端の横取付ガイド6と共
に片持ち状態で、成形されたパネルEから側方(図面上
では下方)に引き抜く。これと共に下コルゲート治具3
についても、前述した図5の(1)図の状態に対し、そ
の各格子部材5の一端から縦取付ガイド9を分離して残
すと共に、各格子部材5を他端の縦取付ガイド9と共に
片持ち状態で、成形されたパネルEから側方(図面上で
は上方)に引き抜く。これらにより、成形されたパネル
Eから、上コルゲート治具2の各格子部材4や、下コル
ゲート治具3の各格子部材5が、引き抜かれて切り離さ
れ、残ったパネルEが容易に取り出されるようになる。
波板B,パネルD,パネルE等の取り出しは、このよう
に行われる。
【0033】次に、本発明の第3実施例に係るパネル成
形装置14について説明する。図8は、同第3実施例の
要部の分解斜視図であり、図9の(1)図は、同第3実
施例の要部の正面図、図9の(2)図は、これを多層に
積み重ねた例の要部の正面図である。
【0034】この図8,図9の第3実施例のパネル成形
装置14は、前述した図4,図5の第1実施例のパネル
成形装置10に準じたものであり、図5の(2)図に示
したように、波板Bの片面に平板Cが接合されたパネル
Dを成形する。以下、この図8,図9の第3実施例のパ
ネル成形装置14について、その特徴的な構成を説明す
る(図4,図5の第1実施例のパネル成形装置10につ
いて、既に述べた所と共通な構成については、説明を省
略する)。
【0035】この第3実施例のパネル成形装置14で
は、下から順に、上面に下フラット治具11を備えたベ
ース台15、繊維強化プラスチック製の平板C、枠状の
取付フレーム16と取付凹部を利用してその上に等間隔
で保持された各格子部材5とからなる下コルゲート治具
3、繊維強化プラスチック製のシートA、シート体7の
下面に各格子部材4が接合された上コルゲート治具2、
等がまず配される。そして、上コルゲート治具2の各格
子部材4を下コルゲート治具3の各格子部材5間に噛み
合わせることにより、両者間に介装されたシートAが波
板Bに折曲加工されると共に、波板Bの谷部下面に平板
Cが接合される。しかる後、図示例ではローラー17
を、上コルゲート治具2のシート体7上にて転動させる
ことにより、上コルゲート治具2の各格子部材4を、繊
維強化プラスチック製のシートAそして折曲形成された
波板B等に対し、確実に圧着させる。
【0036】このような工程の後、ローラー17は除去
されるが、図示例によらずローラー17を用いないこと
も可能である。しかる後、平板状の押え治具18が、上
コルゲート治具2のシート体7上に被せられ、もって、
上コルゲート治具2の各格子部材4,繊維強化プラスチ
ック製の波板B,下コルゲート治具3の各格子部材5,
繊維強化プラスチック製の平板C,下フラット治具1
1、等々の間が確実に固定的に圧着される。それから、
熱硬化性樹脂が用いられた繊維強化プラスチックの場合
には、炉内等の高い雰囲気温度内にて、波板Bや平板C
が加熱硬化される。しかる後、押え治具18,上コルゲ
ート治具2,下コルゲート治具3の取付フレーム16,
下フラット治具11付のベース台15等が、上下に切り
離すことにより取り外される。そして最後に、下コルゲ
ート治具3の各格子部材5が、図中矢示の側方に引き抜
かれて取り外され、もって、成形されたパネルD(図5
の(2)図参照)が取り出される。第3実施例のパネル
成形装置14では、このようにしてパネルDが得られ
る。
【0037】なお第1に、この第3実施例のパネル成形
装置14において、押え治具18やローラー17を用い
ず、代わりに上コルゲート治具2のシート体7として、
例えばばね鋼等、弾性(平坦な平板形状への復元性)と
重量の大きな材料を用い、これを予めわん曲させておい
た後、繊維強化プラスチック製のシートAを介し下コル
ゲート治具3上に、徐々に平坦化されるように倒し込ん
で行くようにしてもよい。このように、ばね鋼製等のシ
ート体7を採用することによっても、上コルゲート治具
2の各格子部材4が、繊維強化プラスチック製のシート
Aや波板B上そして下コルゲート治具3の各格子部材5
に、確実に圧着されるようになる。なおこの場合、上コ
ルゲート治具2のシート体7には取手が付設される。
【0038】なお第2に、図示の第3実施例のパネル成
形装置14にあっては、このような一連の工程の作業性
を向上させるべく、一端に支点を設け回動可能とした方
式が採用されている。すなわち、図8中に示されたよう
に、下フラット治具11付のベース台15,下コルゲー
ト治具3の取付フレーム16,上コルゲート治具2のシ
ート体7,押え治具18等について、それぞれ、その端
部に水平の支点穴19付の取付部20が付設されてい
る。なおベース台15の取付部20には、上下3個の支
点穴19が形成されている。そして、ベース台15の各
支点穴19に、下から順に取付フレーム16,シート体
7,押え治具18の各支点穴19を合わせて、ピンや軸
等により回動自在に取付けることにより、ベース台15
の取付部20に、下コルゲート治具3の取付フレーム1
6や各格子部材5、上コルゲート治具2のシート体7や
各格子部材4、押え治具18等々が、回動可能に取付け
られている。
【0039】図示の第3実施例のパネル成形装置14に
あっては、このように、下コルゲート治具3,上コルゲ
ート治具2,押え治具18等を回動可能としてなる。も
って、繊維強化プラスチック製の平板Cの載置や、繊維
強化プラスチック製のシートAの挟み込み、上コルゲー
ト治具2の下コルゲート治具3への噛み合わせ、押え治
具18の被せ、更にはこれらの切り離しによる取り外
し、等々の各作業に際し、これらを適宜回動させること
により、それぞれの作業性が大幅に向上するようにな
る。
【0040】なお第3に、図9の(1)図には、この第
2の点で述べた第3実施例のパネル成形装置14にて、
パネルDを成形中の状態を示す。図中21は係止具であ
る。又、図9の(2)図に示したように、このような第
3実施例のパネル成形装置14を上下多層に積層して用
いると、次に述べるハニカムコアGが一挙に製造可能と
なる。この場合は、押え治具18は最上位に1個だけ使
用されるが、各パネル成形装置14にて成形された繊維
強化プラスチック製のパネルD(図5の(2)図参照)
は、その平板Cの下面に他のパネルDの波板Bの頂部が
接合され、順次このように各パネルD間が接合されて行
くことにより、ハニカムコアGが一度に製造される。図
8,図9に示した第3実施例のパネル成形装置14は、
このようになっている。
【0041】次に、ハニカムコアGについて述べる。図
10は、このように成形された波板B(図2の(3)図
参照)やパネルD(図5の(2)図参照)を用いて製造
された、繊維強化プラスチック製のハニカムコアGの要
部を示し、(1)図は、波板Bのみを用いたハニカムコ
アGの1例を、(2)図は、平板C付の波板Bよりなる
パネルDを用いたハニカムコアGの他の例を示す。すな
わち、この繊維強化プラスチック製のハニカムコアG
は、図1,図2,図3に示したコルゲート成形装置1に
て成形された波板Bや、図4,図5又は図8,図9に示
した第1実施例や第3実施例のパネル成形装置10,1
4にて成形されたパネルDが、複数枚、波板Bの谷部と
頂部とを合わせつつ(パネルDを用いたものは更に平板
Cを介装しつつ)、上下に重積,接合され、もって中空
柱状のセルHの平面的集合体よりなる。
【0042】この繊維強化プラスチック製のハニカムコ
アGについて、更に詳述する。すなわち、成形された繊
維強化プラスチック製の波板Bは、その波の谷部下面や
頂部上面等に接着剤(図示せず)が塗布されると共に乾
燥された後、所定長さ毎に切断される。そして多数枚の
波板Bが、上下で左右方向に順次波の半ピッチ分ずつず
らされ、上下相互間で谷部と頂部とを合わせる位置関係
で、全体的に空間が存した積層ブロック状に重積され
る。それから、このように重積された波板Bは、炉中等
で加熱加圧されることにより、塗布されていた接着剤が
溶融硬化され、もって上下の各波板B間が接着される。
平板C付の波板BたるパネルDを用いる場合も、これに
準じるが、各波板B間に平板Cが介装,接着されてな
る。
【0043】このような工程を辿ることにより、繊維強
化プラスチック製の波板Bや平板Cをセル壁Jとし、各
々独立空間に区画された中空柱状のセルHの平面的集合
体である、繊維強化プラスチック製のハニカムコアGが
製造される。図10の(1)図には、繊維強化プラスチ
ック製の波板Bのみにてセル壁Jが構成され、各セルH
が正六角形状をなすハニカムコアGが示され、図10の
(2)図には、セル壁Jを構成する繊維強化プラスチッ
ク製の波板Bの谷部と頂部間に、同様にセル壁Jを構成
する繊維強化プラスチック製の平坦な平板Cが介装さ
れ、各セルHが台形状をなすハニカムコアGが示されて
いる。なお、そのセル壁JそしてセルHの断面形状は、
図示の正六角形状や台形状のものが代表的であるが、更
に、三角形,四角形,その他各種形状のものも考えられ
る。
【0044】繊維強化プラスチック製のハニカムコアG
は、一般のものと同様に、重量比強度に優れ、軽量であ
ると共に高い剛性・強度を備え、又、整流効果,平面精
度,保温性,遮音性にも優れ、単位容積当りの表面積が
大である、等々の特性を備えている。なお、このような
繊維強化プラスチック製のハニカムコアGについて、よ
り高い剛性・強度が要求される場合には、更に後処理と
して、そのセル壁Jの外表面に熱硬化性樹脂等が付着,
含浸される。すなわち、一旦製造された繊維強化プラス
チック製のハニカムコアGを、例えば熱硬化性樹脂の浴
槽中に浸漬した後、浴槽から取出し、付着,含浸した熱
硬化性樹脂を加熱硬化せしめることにより、セル壁Jの
外表面がこのような補強用の熱硬化性樹脂にて被覆さ
れ、もって、その剛性・強度が補強された繊維強化プラ
スチック製のハニカムコアGとされる。
【0045】本発明は、以上説明したようになってい
る。そこで以下のようになる。まず、図1,図2,図3
に示したコルゲート成形装置1については、次のとお
り。すなわち、このコルゲート成形装置1では、まず、
半硬化状態の繊維強化プラスチック製のシートAが、下
コルゲート治具3の各格子部材5上に載置される。それ
から、上コルゲート治具2の各格子部材4が、端から順
次相互間で折曲されつつ、この繊維強化プラスチック製
のシートAを介し、下コルゲート治具3の各格子部材5
間に噛み合わされる。そこで、半硬化状態の繊維強化プ
ラスチック製のシートAは、このような上コルゲート治
具2と下コルゲート治具3の各格子部材4,5間に挟み
込まれ、もって波板Bに折曲加工される。しかる後、こ
のように折曲加工された繊維強化プラスチック製の波板
Bは、そのまま、上コルゲート治具2と下コルゲート治
具3間に挟み込まれ続け、形状保持されつつ硬化され、
(熱硬化性樹脂を用いた繊維強化プラスチックの場合に
は、炉内等で加熱硬化され、)もって、最終的に繊維強
化プラスチック製の波板Bとして成形される。
【0046】このように、このコルゲート成形装置1で
は、繊維強化プラスチック製の波板Bへの折曲加工と事
後の形状保持,硬化とが、そのまま、共通・同一の上コ
ルゲート治具2と下コルゲート治具3を用いて実施され
る。そこで特に、熱硬化性樹脂を用いた繊維強化プラス
チックの場合に、前述したこの種従来例のように、加熱
硬化専用の金型治具を別途要することなく、又、このよ
うな金型治具への挿入,張り付け,噛み合わせ,剥がし
等々の作業を要することもない。このように、上下1対
の上コルゲート治具2と下コルゲート治具3を用いたこ
とにより、繊維強化プラスチック製の波板Bが、その金
型治具コストが半減されると共に、成形作業に手間取ら
ず工数も低減されて成形される。
【0047】次に、図4,図5や図6,図7更には図
8,図9等に示したパネル成形装置10,12,14に
ついては、次のとおり。すなわち、これら第1,第2,
第3の各実施例のパネル成形装置10,12,14は、
いずれも、上述した図1,図2,図3のコルゲート成形
装置1を備え、半硬化状態の繊維強化プラスチック製の
シートAから波板Bが成形されるが、これと共に、次の
ように繊維強化プラスチック製の平板C,Fが、波板B
に接合される。まず、図4,図5や図8,図9の第1,
第3実施例のパネル成形装置10,14では、下コルゲ
ート治具3と噛み合って下方に突出した上コルゲート治
具2の各格子部材4下に対し、これにて折曲加工された
繊維強化プラスチック製の波板Bの谷部と、載置された
繊維強化プラスチック製の平板Cとを介し、下フラット
治具11が当接される。もって、波板Bの谷部つまり片
面に平板Cが接合された、繊維強化プラスチック製のパ
ネルDが得られる。又、図6,図7の第2実施例のパネ
ル成形装置12では、上述した第1,第3実施例のパネ
ル成形装置10,14と同様に、下フラット治具11を
備え波板Bの片面に平板Cが接合されると共に、上コル
ゲート治具2と噛み合って上方に突出した下コルゲート
治具3の各格子部材5上に対し、折曲加工された波板B
の頂部を介し、上供給治具13が繊維強化プラスチック
製の平板Fを順次供給する。もって、波板Bの頂部にこ
の平板Fが接合されるので、波板Bの谷部と頂部の両面
に平板C,Fが接合された、繊維強化プラスチック製の
パネルEが得られる。
【0048】このように、第1,第2,第3実施例の各
パネル成形装置10,12,14では、上コルゲート治
具2と下コルゲート治具3について、更に、下フラット
治具11や上供給治具13を組み合わせたことにより、
波板Bの成形と、波板Bの片面や両面への平板C,Fの
接合とが、一度に実施される。もって、繊維強化プラス
チック製のパネルD,Eが、成形作業に手間取らず工数
も低減されて、成形され得られるようになる。
【0049】更に、このような波板BやパネルDを用い
た繊維強化プラスチック製のハニカムコアGについて
は、次のとおり。すなわち、このハニカムコアGは、上
述したコルゲート成形装置1にて成形された波板Bや、
第1,第3実施例のパネル成形装置10,14にて成形
されたパネルDを、それぞれ複数枚、重積,接合してな
る。もって、この繊維強化プラスチック製のハニカムコ
アGは、上述したように成形作業に手間取らず工数も低
減されて成形された波板BやパネルDにて、そのセル壁
Jが構成されているので、その製造コスト面に優れてな
る。
【0050】
【発明の効果】まず、請求項1については次のとおり。
請求項1の発明に係るコルゲート成形装置では、多数の
格子部材を備えて噛み合う上コルゲート治具と下コルゲ
ート治具間に、繊維強化プラスチック製のシートを挟み
込んで、波板を成形するようにしたことにより、次の効
果を発揮する。
【0051】すなわち、成形コスト面に優れた繊維強化
プラスチック製の波板が得られる。つまり、この請求項
1のコルゲート成形装置では、波板への折曲加工と事後
の形状保持,硬化とが、そのまま共通・同一の上下のコ
ルゲート治具にて実施される。そこで特に、熱硬化性樹
脂を用いた繊維強化プラスチックの場合、前述したこの
種従来例のように、波板への折曲加工用の歯車やラック
と共に、加熱硬化専用の金型治具を別途要することな
く、金型治具コストが半減すると共に、このような金型
治具に対する挿入,張り付け,噛み合わせ,剥がし等々
の作業も不要となり、成形作業に手間取らず工数も低減
される。もって、繊維強化プラスチック製の波板が、成
形コスト面に優れつつ得られるようになる。
【0052】次に、請求項2や請求項3については次の
とおり。請求項2の発明に係るパネル成形装置では、上
述した請求項1のコルゲート成形装置の構成に加え、繊
維強化プラスチック製の平板を載置した下フラット治具
を、組み合わせて用いてなる。又、請求項3の発明に係
るパネル成形装置では、このような請求項2のパネル成
形装置の構成に加え、更に、繊維強化プラスチック製の
平板を順次供給する上供給治具を組み合わせて用いてな
る。そこで、次の効果を発揮する。
【0053】すなわち、成形コスト面に優れた繊維強化
プラスチック製のパネルが得られる。つまり、この請求
項2や請求項3のパネル成形装置では、波板の成形と波
板の片面や両面への平板の接合とが、一度に実施され、
前述したこの種従来例のように、まず歯車やラックを用
いて波板を成形する作業を行い、次に成形された波板に
平板を接合する作業を行う等、2重の作業を要するよう
なことはない。このように、成形作業に手間取らず工数
も低減される等、繊維強化プラスチック製のパネルが、
成形コスト面に優れつつ得られるようになる。
【0054】更に、請求項4については次のとおり。請
求項4のハニカムコアは、上述した請求項1のコルゲー
ト成形装置にて成形された波板や、請求項2のパネル成
形装置にて成形されたパネルを、重積,接合してなるの
で、次の効果を発揮する。
【0055】すなわち、このハニカムコアは製造コスト
面に優れている。つまり、上述により成形コスト面に優
れた波板やパネルを用いてなるので、前述したこの種従
来例のハニカムコアに比べ、セル壁の成形コストが低減
される等、製造コスト面に優れている。このように、こ
の種従来例に存した問題点が一掃される等、本発明の発
揮する効果は顕著にして大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコルゲート成形装置の実施例を示
し、(1)図は概略斜視図、(2)図はその上コルゲー
ト治具の他の例の概略斜視図である。
【図2】同実施例の要部を示し、(1)図は正面図、
(2)図は平面図、(3)図は成形された波板の正面図
である。
【図3】同実施例の他の例の要部を示し、(1)図はそ
の1例の正面図、(2)図は更に他の例の正面図であ
る。
【図4】本発明に係るパネル成形装置の第1実施例を示
し、(1)図は概略斜視図、(2)図は要部の正面図で
ある。
【図5】同第1実施例の要部を示し、(1)図は平面
図、(2)図は成形されたパネルの正面図である。
【図6】本発明に係るパネル成形装置の第2実施例の要
部を示し、(1)図は正面図、(2)図は平面図、
(3)図は成形されたパネルの正面図である。
【図7】第2実施例のパネル成形装置において、成形さ
れたパネルを取り出す工程を示す、要部の平面図であ
る。
【図8】本発明に係るパネル成形装置の第3実施例の要
部を示す、分解斜視図である。
【図9】(1)図は、同第3実施例の要部の正面図、
(2)図は、これを多層に積み重ねた例の要部の正面図
である。
【図10】成形された波板やパネルを用いて製造された
繊維強化プラスチック製のハニカムコアの要部を示し、
(1)図はその1例を、(2)図は他の例を示す。
【符号の説明】
1 コルゲート成形装置 2 上コルゲート治具 3 下コルゲート治具 4 格子部材 5 格子部材 10 パネル成形装置 11 下フラット治具 12 パネル成形装置 13 上供給治具 14 パネル成形装置 A シート B 波板 C 平板 D パネル E パネル F 平板 G ハニカムコア H セル

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維強化プラスチック製のシートを、波
    形の凹凸が連続的に折曲形成された繊維強化プラスチッ
    ク製の波板に成形する、コルゲート成形装置であって、
    対をなす上コルゲート治具と下コルゲート治具とを備え
    てなり、 該上コルゲート治具および下コルゲート治具は、それぞ
    れ、直線的な多数の格子部材が間隔を存しつつ平行かつ
    連続的に配設され、各該格子部材が上下で噛み合いつ
    つ、半硬化状態の該繊維強化プラスチック製のシートを
    挟み込んで、該波板に折曲加工可能であると共に、これ
    をそのまま挟み込んで形状保持しつつ硬化させ、最終的
    に繊維強化プラスチック製の波板として成形可能であ
    り、かつ、少なくとも該上コルゲート治具は上下に順次
    折曲可能となっていること、を特徴とするコルゲート成
    形装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のコルゲート成形装置に加
    え、更に下フラット治具を備えてなり、 該下フラット治具は、その上に繊維強化プラスチック製
    の平板が載置されると共に、該下コルゲート治具より下
    位に配され、かつ、該下コルゲート治具と噛み合って下
    方に突出した該上コルゲート治具の各格子部材下に対
    し、折曲加工された該波板の谷部と載置された該平板と
    を介して、当接する高さレベルに配され、 もって、該波板の片面に該平板が接合された構造の繊維
    強化プラスチック製のパネルを得ること、を特徴とする
    パネル成形装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のパネル成形装置に加え、
    更に上供給治具を備えてなり、 該上供給治具は、該上コルゲート治具より上位にあり、
    該上コルゲート治具と噛み合って上方に突出した該下コ
    ルゲート治具の各格子部材上に対し、折曲加工された該
    波板の頂部を介して、ほぼ当接する高さレベルにて横移
    動可能であり、 繊維強化プラスチック製の平板を順次、該波板の頂部上
    に供給し、もって該波板の両面つまり該波板の谷部や頂
    部に、前記平板や該平板が接合された構造の繊維強化プ
    ラスチック製のパネルを得ること、を特徴とするパネル
    成形装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のコルゲート成形装置にて
    成形された波板や、請求項2記載のパネル成形装置にて
    成形されたパネルが、複数枚、該波板の谷部と頂部とを
    合わせつつ重積,接合された、中空柱状のセルの平面的
    集合体よりなること、を特徴とする繊維強化プラスチッ
    ク製のハニカムコア。
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