JP3305552B2 - バイセクトタイプのハニカムコア - Google Patents

バイセクトタイプのハニカムコア

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JP3305552B2
JP3305552B2 JP31478995A JP31478995A JP3305552B2 JP 3305552 B2 JP3305552 B2 JP 3305552B2 JP 31478995 A JP31478995 A JP 31478995A JP 31478995 A JP31478995 A JP 31478995A JP 3305552 B2 JP3305552 B2 JP 3305552B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バイセクトタイプ
のハニカムコアに関する。すなわち、波板と平板とが積
層,接合されてなり曲面成形される、バイセクトタイプ
のハニカムコアに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は、この種従来例の曲面成形前の平
面説明図であり、(1)図は、一般的なハニカムコアを
示し、(2)図は、バイセクトタイプのハニカムコアを
示す。同図にも示されたようにハニカムコア1,2は、
セル壁にて区画形成された中空柱状の多数のセル3の平
面的集合体よりなる。そして図1の(1)図に示したよ
うに、セル壁として例えば波板4のみが積層,接合さ
れ、セル3の断面形状が正六角形状をなすハニカムコア
1が一般的・代表的であるが、図1の(2)図に示した
ように、セル壁として波板4と平板5とが用いられ、こ
れらが順次交互に積層,接合されてなり、セル3の断面
形状が台形状をなすバイセクトタイプのハニカムコア2
も、使用されている。このバイセクトタイプのハニカム
コア2は、一般的なハニカムコア1に比し、介装された
バイセクトシートたる平板5にて補強されている分だ
け、セル軸方向の圧縮強度その他の剛性・強度に優れる
という利点を備えてなる。そして、このようなバイセク
トタイプのハニカムコア2は、従来、次の位置関係にて
構成されていた。すなわち、その波板4相互間が順次、
平板5を介しつつ、波形の凹凸の底部6と頂部7とを、
全面的に対向させ完全に一致させる位置関係に設定さ
れ、もって波形の半ピッチ分ずつずらされた位置関係に
て構成されていた。
【0003】ところで、ハニカムコア1,2は、事後、
そのセル端面が所定曲率を備えるべく曲面成形され、全
体的に2次曲線にわん曲されて使用される場合がある。
このような曲面成形について述べると、まず、図3の
(1)図に示した一般的なハニカムコア1に関しては、
次のとおり。図4の(1)図は、その曲面成形前の全体
の概略斜視図、(2)図は、曲面成形後の全体の概略斜
視図、(3)図は、曲面成形前の要部の平面説明図、
(4)図は、同曲面成形前の要部の底面説明図、(5)
図は、曲面成形後の要部の平面説明図、(6)図は、曲
面成形後の要部の底面説明図である。
【0004】この図4にも示したように、セル3の断面
形状が正六角形状をなすハニカムコア1は、図4の
(1)図に示した平坦なプレート状から、図4の(2)
図に示したわん曲状に、比較的スムーズに曲面成形され
る。すなわち、図4の(3)図に示したわん曲の内側・
縮み側(図面上では上側)のセル端面側の正六角形状の
セル3は、曲面成形により、図4の(5)図に示したよ
うに、縦長六角形状に(アンダー展張されるように)容
易に縮み変形する。又、図4の(4)図に示したわん曲
の外側・伸び側(図面上では下側)のセル端面側の正六
角形状のセル3は、曲面成形により、図4の(6)図に
示したように、横長六角形状に(オーバー展張されるよ
うに)容易に拡開変形する。このように、一般的なハニ
カムコア1は、比較的小さな押圧力,加圧力により、生
じる応力も小さくスムーズに曲面成形されていた。なお
図中8は、接合用の接着剤を示す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これに対し、図3の
(2)図に示したバイセクトタイプのハニカムコア2
を、曲面成形する場合に関しては、次の問題が指摘され
ていた。図5の(1)図は、その曲面成形前の全体の概
略斜視図、(2)図は、曲面成形中の全体の概略斜視
図、(3)図は、曲面成形後の全体の概略斜視図、
(4)図は、曲面成形による剥れを示す概略斜視図、
(5)図は、曲面成形前の要部の平面説明図、(6)図
は、同曲面成形前の要部の底面説明図、(7)図は、曲
面成形後の要部の平面説明図、(8)図は、同曲面成形
後の要部の底面説明図である。
【0006】バイセクトタイプのハニカムコア2は、波
板4と平板5が順次交互に積層,接合されセル3が台形
状をなすが、図5の(1)図に示した平坦なプレート状
から、図5の(2)図に示したように上下1対の凹凸治
具たる型9間に供給して、図5の(3)図に示したわん
曲状に曲面成形する際、図5の(4)図に示したよう
に、接着剤8による接着箇所に剥れSが発生しやすい、
という問題が指摘されていた。すなわち、バイセクトタ
イプのハニカムコア2は、バイセクトシートたる平板5
が介装され補強されているので、セル軸方向の圧縮強度
その他の剛性・強度に優れているが、曲面成形に際して
は、その分だけ、大きな押圧力,加圧力を要し、生じる
応力も大きく、特に、接着剤8にて条線状に接合された
箇所への応力集中等により、接合されていた波板4と平
板5間に剥れSが生じやすかった。
【0007】つまり、図5の(5)図に示したわん曲の
内側・縮み側(図示例では上側)のセル端面側のセル3
は、曲面成形により、図5の(7)図に示したように接
合箇所以外のセル壁を形成する波板4が縮み変形し、図
5の(6)図に示したわん曲の外側・伸び側(図示例で
は下側)のセル端面側のセル3は、曲面成形により、図
5の(8)図に示したように接合箇所以外のセル壁を形
成する波板4が拡開変形するが、それぞれ平板5が介装
されているので、前述した一般的なハニカムコア1のよ
うに(図4の(5)図や(6)図を比較参照)、スムー
ズではない。そこで大きな押圧力,加圧力を加え、強引
に曲面成形して行くことになり、応力も大きく、接着剤
8による接合箇所に剥れSが発生しやすかった。
【0008】そして特に、このようなバイセクトタイプ
のハニカムコア2の波板4や平板5の母材として、繊維
強化プラスチック(FRP)シートが使用された場合に
は、曲面成形に先立ち、図5の(1)図の状態で例えば
240度C程度で加熱し、セル壁たる波板4や平板5を
フレキシブル化,プリプレグ化してから、常温で図5の
(2)図に示した曲面成形が実施される。ところが、こ
のような加熱の影響を受け、波板4と平板5間を接合し
ていた接着剤8の接合強度が低下してしまうので、前述
した剥れSの発生がこの面からも促進されてしまう、と
いう指摘もあった。
【0009】このように、従来のバイセクトタイプのハ
ニカムコア2は、セル端面が所定曲率を備えるべく曲面
成形され、全体的に2次曲面にわん曲されると、剥れS
が発生しやすかった。なお、この剥れSは、曲面成形中
や曲面成形直後に発生しなくても、事後の使用に際し発
生する場合もあった。そこで、このような剥れSに起因
して、使用に際し曲げ強度が大幅に低下する等、ハニカ
ムコア2そして特にバイセクトタイプの特性である剛性
・強度が損なわれてしまう、という問題が指摘されてい
た。例えば、ハニカムコア2の両セル端面には、繊維強
化プラスチック製や金属製の表面板が接合され、もって
パネル化して使用されることが多いが、曲面成形される
と共に、このようにパネル化されたバイセクトタイプの
ハニカムコア2についても、上述した剥れSに起因した
剛性・強度の低下が多発し、問題となっていた
【0010】本発明は、このような実情に鑑み、上記従
来例の課題を解決すべくなされたものであって、請求項
1では、波板相互間を底部間および頂部間がそれぞれ対
向する位置関係で、ピッチを一致させ、請求項2では、
波板相互間を底部と頂部がそれぞれ部分的に対向する位
置関係で、ピッチをずらしたことにより、第1に、接合
箇所の剥れが防止され、第2に、もって剛性・強度も維
持される、バイセクトタイプのハニカムコアを提案する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
る本発明の技術的手段は、次のとおりである。すなわ
ち、このバイセクトタイプのハニカムコアは、波形の凹
凸が連続的に折曲形成された複数枚の波板と、平坦な平
板とが、順次交互に積層,接合され、もって、該波板と
平板とをセル壁として区画形成された中空柱状の多数の
セルの平面的集合体よりなり、セル端面が所定曲率を備
えるべく曲面成形される。そして、請求項1のバイセク
トタイプのハニカムコアについては、次のとおり。すな
わち、その該波板相互間は、該平板を介しつつ、波形の
凹凸の底部と底部とが対向すると共に頂部と頂部とが対
向する位置関係に設定され、ピッチが一致せしめられて
いること、を特徴とする。次に、請求項2のバイセクト
タイプのハニカムコアについては、次のとおり。すなわ
ち、その該波板相互間は順次、該平板を介しつつ、波形
の凹凸の底部と頂部とが全面的ではなく部分的に対向す
る位置関係に設定され、ピッチがずらされていること、
を特徴とする。
【0012】このバイセクトタイプのハニカムコアは、
波板と平板とを順次交互に積層,接合してなる、多数の
セルの平面的集合体よりなり、波板間に介装されたバイ
セクトシートたる平板は、その位置関係上、変形しやす
い特性を帯びている。すなわち、波板との接合箇所以外
の平板は、請求項1では、波板のピッチが一致している
位置関係上、接合箇所との端が容易に折曲変形しやす
く、請求項2では、波板間の底部と頂部が部分的に対向
すべくピッチがずれている位置関係上、容易にわん曲変
形しやすい。そこで、全体的に2次曲面にわん曲される
場合は、比較的小さな押圧力,加圧力により、生じる応
力も小さくスムーズに、セル端面が所定曲率を備えるべ
く曲面成形され、接合された波板と平板間に剥れが生じ
ることは防止される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下本発明を、図1および図2に
示すその発明の実施の形態に基づいて、詳細に説明す
る。そして図1の(1)図は、曲面成形前の平面説明
図、(2)図は、同曲面成形前の要部の平面説明図、
(3)図は、同曲面成形前の要部の底面説明図、(4)
図は、曲面成形後の要部の平面説明図、(5)図は、同
曲面成形後の要部の底面説明図である。図2は、他の発
明の実施の形態の説明に供し、(1)図は、曲面成形前
の平面説明図、(2)図は、同曲面成形前の要部の平面
説明図、(3)図は、同曲面成形前の要部の底面説明
図、(4)図は、曲面成形後の全体の概略斜視図、
(5)図は、同曲面成形後の要部の平面説明図、(6)
図は、同曲面成形後の要部の底面説明図である。
【0014】まず、図1の(1)図,(2)図,(3)
図や、図2の(1)図,(2)図,(3)図等を参照し
つつ、このバイセクトタイプのハニカムコア10,11
について、一般的に述べる。このハニカムコア10,1
1は、波形の凹凸が連続的に折曲形成された複数枚の波
板4と、平坦な平板5とが、順次交互に積層,接合さ
れ、もって、波板4と平板5とをセル壁として区画形成
された中空柱状のセル3の平面的集合体よりなる、バイ
セクトタイプよりなる。そして、セル端面が所定曲率を
備えるべく曲面成形される。
【0015】このような、バイセクトタイプのハニカム
コア10,11について、更に詳述する。波板4や平板
5の母材としては、アルミニウム箔その他の金属箔や、
繊維強化プラスチック(FRP)シートや、各種のプラ
スチックシート、各種繊維の混抄シート、その他パルプ
を含む複合シート、その他各種材質のシートが用いられ
る。なお、繊維強化プラスチック(FRP)シートとし
ては、ガラス繊維,ケブラー繊維,カーボン繊維,セラ
ミック繊維,金属繊維,樹脂繊維,その他の繊維と、エ
ポキシ系の樹脂,ポリイミド系の樹脂,その他の熱硬化
性樹脂や熱可塑性樹脂とを、適宜選択して、付着,含
浸,混入等により組み合わせたものが代表的である。そ
して波板4は、このような母材を、ギヤやラック等より
なるコルゲート成形装置に供給し加熱加圧することによ
り成形され、波形の凹凸が、短手方向に直線的で平行か
つ長手方向に繰り返し連続的に、所定ピッチと高さで折
曲形成されたものよりなる。なお波形の凹凸の断面形状
は、図示の台形状のほか、略三角形状,略四角形状,そ
の他各種形状のものも可能である。
【0016】そして、このような波板4について、波形
の凹凸の底部6下面や頂部7上面に、接合材例えば接着
剤8を条線状に塗布して乾燥させた後、これを所定長さ
毎に切断する。それから複数枚の波板4間に、それぞれ
平板5を介装しつつ、後述する位置関係のもとに積層す
ることにより、全体的に空間が存した積層ブロック状と
すると共に、加熱加圧することにより、塗布されていた
接着剤8が溶融硬化し、各波板4と平板5間が条線状に
接合される。このような工程を辿ることにより、バイセ
クトタイプのハニカムコア10,11が製造される。な
お平板5は、図示例では各1枚ずつ使用されているが、
これによらず、各々2枚等複数枚を貼り合わせて使用す
ることも考えられる。
【0017】このバイセクトタイプのハニカムコア1
0,11は、上述により、波板4と平板5が順次交互に
積層,接合されてなり、波板4と平板5をセル壁とし
て、各々独立空間に区画形成された中空柱状の多数のセ
ル3の平面的集合体よりなる。なお、セル3の断面形状
は前述した波板4の形状に対応し、図示の台形状のもの
が代表的であるが、これによらず略三角形状,略四角形
状,その他各種形状のものも可能である。そして、この
ハニカムコア10,11は、一般のものと同時に、重量
比強度に優れ、軽量であると共に高い剛性・強度を備
え、又、整流効果,面精度,保温性,遮音性にも優れ、
単位容積当たりの表面積が大である、等々の特性を備え
てなる。そして、バイセクトシートたる平板5が介装さ
れたバイセクトタイプであることに鑑み、特に剛性・強
度に優れる、という特性を備えている。
【0018】更に、このハニカムコア10,11は、事
後そのセル端面が所定曲率を備えるべく曲面成形され
て、全体的に2次曲面にわん曲され、もって、わん曲し
た各種構造材として使用される。すなわち、前述により
製造されたバイセクトタイプのハニカムコア10,11
は、上下1対の凹凸治具たる型9(前述した図5の
(2)図を参照)間に供給して、押圧力,加圧力を加え
ることにより曲面成形され、全体的に2次曲面にわん曲
される。なお、母材として繊維強化プラスチックシート
等が使用されている場合には、このような曲面成形に先
立ち、例えば240度C程度で4分間程度加熱し、セル
壁たる波板4や平板5をフレキシブル化,プリプレグ化
した後、常温で曲面成形する、いわゆるヒートフォーミ
ング法が実施される。以上が、バイセクトタイプのハニ
カムコア10,11についての一般的な説明である。
【0019】以下、本発明について述べる。本発明のバ
イセクトタイプのハニカムコア10,11にあっては、
波板4と平板5とが、次の位置関係のもとに、積層,接
合されている。まず、図1に示した例について述べる
と、このバイセクトタイプのハニカムコア10にあって
は、波板4相互間は平板5を介しつつ、波形の凹凸の底
部6と底部6とが対向すると共に、頂部7と頂部7とが
対向する位置関係に設定され、ピッチが一致せしめられ
ている。すなわち、このハニカムコア10において、平
板5を介しつつ積層,接合された各波板4は、ピッチが
完全に一致せしめられている。もって、接着剤8にて平
板5と接合されている各底部6が、共通に対向位置する
と共に、同様に接着剤8にて接合されている各頂部7
も、共通に対向位置すべく、位置決めされている。
【0020】次に、図2に示した例について述べると、
このバイセクトタイプのハニカムコア11にあっては、
波板4相互間は順次、平板5を介しつつ、波形の凹凸の
底部6と頂部7とが、全面的ではなく部分的に対向する
位置関係に設定され、ピッチがずらされている。
【0021】すなわち、このハニカムコア11におい
て、平板5を介しつつ積層,接合された各波板4は、順
次ピッチが、例えば1/4ピッチずつずらされている。
もって、隣接する波板4間は、一方の底部6と他方の頂
部7とが、接着剤8にて平板5に接合されつつ、部分的
に対応位置すべく位置決めされている。例えば、上述に
より1/4ピッチずつずらされた場合には、接着剤8に
て平板5に接合された一方の波板4の底部6の半分の面
積と、接着剤8にて同じ平板5に接合されている他方の
波板4の頂部7の半分の面積とが、対応する位置関係に
設定されている。これと共に、一方の波板4の底部6の
残りの面積(平板5への接合部分)と、他方の波板4の
頂部7の残りの面積(同じ平板5への接合部分)とは、
対応しない位置関係に設定されている。
【0022】本発明は、以上説明したように構成されて
いる。そこで以下のようになる。この図1,図2に示し
たバイセクトタイプのハニカムコア10,11は、波板
4と平板5とを、セル壁として順次交互に積層,接合し
た、多数のセル3の平面的集合体よりなる。そして、図
1の例では、波板4相互間を、底部6間および頂部7間
がそれぞれ対向する位置関係で、ピッチを一致させ、図
2の例では、波板4相互間を、底部6と頂部7が部分的
に対向する位置関係で、ピッチをずらしてなる。
【0023】そこで、このバイセクトタイプのハニカム
コア10,11にあっては、波板4間に介装されたバイ
セクトシートたる平板5が、その位置関係上、変形Tが
生じやすいという特性を帯びるに至っている。すなわ
ち、まず図1のハニカムコア10では、接着剤8等にて
波板4と接合された箇所以外の平板5は、波板4のピッ
チが一致している位置関係上、各接合箇所との端が、そ
れぞれ容易に折曲変形Tを生じやすい。又、図2のハニ
カムコア11では、接着剤8等にて波板4と接合された
箇所以外の平板5は、波板4間が部分的に対向すべくピ
ッチがずれている位置関係上、各々容易にわん曲変形T
を生じやすい。
【0024】そこで、例えば図2の(4)図に示したよ
うに、波板4や平板5を曲率方向と直角に配しつつ、セ
ル端面が所定曲率を備えるべく曲面成形され、全体的に
2次曲面に(図面上では左右を上に中央を下に)わん曲
される場合については、次のようになる。まず、図1の
ハニカムコア10では、図1の(2)図から(4)図に
示したように、わん曲の内側・縮み側(図示例では上
側)のセル端面側のセル3は、平板5が、各接合箇所と
の端においてセル軸側(図示例の図面上では左側)に、
それぞれ折曲変形することにより、押し込まれるように
縮み変形Tする。又、図1の(3)図から(5)図に示
したように、わん曲の外側・縮み側(図示例では下側)
のセル端面側のセル3は、平板5が、各接合箇所との端
において反セル軸側(図示例の図面上では左右両側)
に、それぞれ折曲変形Tすることにより、拡開変形す
る。
【0025】次に図2のハニカムコア11では、図2の
(2)図から(5)図に示したように、わん曲の内側・
縮み側(図示例では上側)のセル3は、平板5が、それ
ぞれわん曲変形Tすることにより、略縮み変形する。
又、図2の(3)図から(6)図に示したように、わん
曲の外側・伸び側(図示例では下側)のセル端面側のセ
ル3は、平板5が、それぞれわん曲変形Tすることによ
り、拡開変形する。
【0026】このように、このバイセクトタイプのハニ
カムコア10,11は、バイセクトシートたる平板5
が、その位置関係上、変形Tを生じやすいという特性を
帯びており、比較的小さな押圧力,加圧力により、生じ
る応力も小さく、スムーズに曲面成形される。従って、
接着剤8等にて条線状に接合された箇所に、大きな応力
集中等が起きることもなく、これにより、接合されてい
た波板4と平板5間に、剥れS(図5の(4)図等を参
照)が、生じることは防止される。
【0027】
【発明の効果】本発明に係るバイセクトタイプのハニカ
ムコアは、以上説明したように、請求項1では、波板相
互間を底部間および頂部間がそれぞれ対向する位置関係
で、ピッチを一致させ、請求項2では、波板相互間を底
部と頂部がそれぞれ部分的に対向する位置関係で、ピッ
チをずらしたことにより、次の効果を発揮する。
【0028】第1に、接合箇所の剥れが防止される。す
なわち、このバイセクトタイプのハニカムコアは、バイ
セクトシートたる平板がその位置関係上変形しやすい、
という特性を帯びるに至っているので、比較的小さな押
圧力,加圧力により、生じる応力も小さくスムーズに曲
面成形されるようになる。つまり、前述したこの種従来
例のように、曲面成形に際し大きな押圧力,加圧力を要
することもなく、生じる応力が大きくなることもないの
で、接着剤等にて条線状に接合された波板と平板間に、
剥れが生じることは防止される。
【0029】特に、波板や平板の母材として、繊維強化
プラスチック(FRP)シートが使用され、曲面成形に
先立つ、加熱によるフレキシブル化,プリプレグ化の影
響を受け、接着剤等による接合強度が若干低下するよう
なことがあっても、上述により、曲面成形に際しての押
圧力,加圧力が比較的小さく応力も小さいので、剥れを
生じるには至らない。なお、このような剥れ発生の防止
は、曲面成形中や曲面成形直後のみならず、事後の使用
に際しても勿論実現される。
【0030】第2に、もって剛性・強度も維持される。
すなわち、このバイセクトタイプのハニカムコアは、上
述した第1のように、接着剤等にて条線状に接合された
波板と平板間の剥れが防止されるので、その剛性・強度
も維持される。つまり、前述したこの種従来例のよう
に、剥れに起因して使用に際し曲げ強度が大幅に低下す
る等、ハニカムコアそして特にバイセクトタイプの特性
である、剛性・強度が損なわれてしまうことも回避され
る。勿論、両セル端面に表面板を接合しパネル化して使
用した際も、剛性・強度の不安が回避される。このよう
に、この種従来例に存した課題が解決される等、本発明
の発揮する効果は、顕著にして大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るバイセクトタイプのハニカムコア
について、その発明の実施の形態の説明に供し、(1)
図は、曲面成形前の平面説明図、(2)図は、同曲面成
形前の要部の平面説明図、(3)図は、同曲面成形前の
要部の底面説明図、(4)図は、曲面成形後の要部の平
面説明図、(5)図は、同曲面成形後の要部の底面説明
図である。
【図2】本発明に係るバイセクトタイプのハニカムコア
について、他の発明の実施の形態の説明に供し、(1)
図は、曲面成形前の平面説明図、(2)図は、同曲面成
形前の要部の平面説明図、(3)図は、同曲面成形前の
要部の底面説明図、(4)図は、曲面成形後の全体の概
略斜視図、(5)図は、同曲面成形後の要部の平面説明
図、(6)図は、同曲面成形後の要部の底面説明図であ
る。
【図3】従来例の曲面成形前の平面説明図であり、
(1)図は、一般的なハニカムコアを示し、(2)図
は、バイセクトタイプのハニカムコアを示す。
【図4】従来例の一般的なハニカムコアの説明に供し、
(1)図は、曲面成形前の全体の概略斜視図、(2)図
は、曲面成形後の全体の概略斜視図、(3)図は、曲面
成形前の要部の平面説明図、(4)図は、同曲面成形前
の要部の底面説明図、(5)図は、曲面成形後の要部の
平面説明図、(6)図は、曲面成形後の要部の底面説明
図である。
【図5】従来例のバイセクトタイプのハニカムコアの説
明に供し、(1)図は、曲面成形前の全体の概略斜視
図、(2)図は、曲面成形中の全体の概略斜視図、
(3)図は、曲面成形後の全体の概略斜視図、(4)図
は、曲面成形による剥れを示す概略斜視図、(5)図
は、曲面成形前の要部の平面説明図、(6)図は、同曲
面成形前の要部の底面説明図、(7)図は、曲面成形後
の要部の平面説明図、(8)図は、同曲面成形後の要部
の底面説明図である。
【符号の説明】
1 ハニカムコア(従来例のもの) 2 ハニカムコア(従来例のもの) 3 セル 4 波板 5 平板 6 底部 7 頂部 8 接着剤 9 型 10 ハニカムコア(本発明のもの) 11 ハニカムコア(本発明のもの) S 剥れ T 変形
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 3/12 B21D 47/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 波形の凹凸が連続的に折曲形成された複
    数枚の波板と、平坦な平板とが、順次交互に積層,接合
    され、もって、該波板と平板とをセル壁として区画形成
    された中空柱状の多数のセルの平面的集合体よりなり、
    セル端面が所定曲率を備えるべく曲面成形される、バイ
    セクトタイプのハニカムコアであって、 該波板相互間は、該平板を介しつつ、波形の凹凸の底部
    と底部とが対向すると共に頂部と頂部とが対向する位置
    関係に設定され、ピッチが一致せしめられていること、
    を特徴とするバイセクトタイプのハニカムコア。
  2. 【請求項2】 波形の凹凸が連続的に折曲形成された複
    数枚の波板と、平坦な平板とが、順次交互に積層,接合
    され、もって、該波板と平板とをセル壁として区画形成
    された中空柱状の多数のセルの平面的集合体よりなり、
    セル端面が所定曲率を備えるべく曲面成形される、バイ
    セクトタイプのハニカムコアであって、 該波板相互間は順次、該平板を介しつつ、波形の凹凸の
    底部と頂部とが全面的ではなく部分的に対向する位置関
    係に設定され、ピッチがずらされていること、を特徴と
    するバイセクトタイプのハニカムコア。
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