JPH0815539A - 光学結合装置 - Google Patents

光学結合装置

Info

Publication number
JPH0815539A
JPH0815539A JP14913694A JP14913694A JPH0815539A JP H0815539 A JPH0815539 A JP H0815539A JP 14913694 A JP14913694 A JP 14913694A JP 14913694 A JP14913694 A JP 14913694A JP H0815539 A JPH0815539 A JP H0815539A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical
glass
light
optical fiber
optical coupling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP14913694A
Other languages
English (en)
Inventor
Teruo Yamashita
照夫 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hoya Corp
Original Assignee
Hoya Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hoya Corp filed Critical Hoya Corp
Priority to JP14913694A priority Critical patent/JPH0815539A/ja
Publication of JPH0815539A publication Critical patent/JPH0815539A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 製作が容易で機械的強度も強いと共に各種の
特性を良好に維持できる光学結合装置を提供する。 【構成】 断面凹状のガラスホルダー11の凹部内に保
持した光導波路基板2の入・出射部に入・出射光を導光
する光ファイバ装置13及び14の入・出射部をそれぞ
れ光結合するとともに、光導波路11のガラスホルダー
11及び光ファイバ装置13,14のガラスホルダー1
3b,14bを、それぞれYAGレーザ光を吸収する熱
線吸収ガラスで構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバー通信、光
計測、光センサ等に利用できる光学結合装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、光ファイバー通信や光計測等の
分野では、導波路型干渉計、光スプリッター、光分波
器、光スイッチ、レーザダイオードその他に光学結合装
置が用いられる。これらに用いられる光学結合装置は、
例えば、光ファイバの入・出射部を導波路基板の入・出
射部に光学的に結合させて所定の機能を備えた光学装置
を構成する場合が多い。それゆえ、これらの光学結合装
置の性能を左右する重要な要因の一つとして、光学的結
合部の挿入損失、反射損失、環境温度変化に対する特性
の安定性等があげられる。したがって、これらの特性を
良好に保持できるように、上記光学的結合部の接続構造
やパッケージング構造等が決定される。
【0003】図15は従来の光スプリッター装置の構造
を示す一部破断平面図、図16は図15のXVIーXV
I線断面図である。これらの図面に示される光スプリッ
ター装置は、要するに、断面凹状の金属ホルダー1の凹
部内に保持した光導波路基板2の入・出射部に入・出射
光を導光する光ファイバ装置3及び4の入・出射部をそ
れぞれ光結合したものであるが、そのために具体的には
以下のような構造を採用している。
【0004】光導波路基板2は、細長い板状のシリコン
製の基板2aの表面部にクラッド2b及びコア2cから
なる1×8光スプリッター回路2dを形成したもので、
1つの光ビームを8つの光ビームに分岐する機能を有す
るものである。この光導波路基板2は、その表面上に石
英製の保護板5が接着固定された後、断面凹状の金属ホ
ルダー1内に収納して接着固定され、さらに、その上に
は金属製の固定板6が接着固定されている。すなわち、
光導波路基板2の全側面の周囲は金属製のホルダー1及
び金属製の固定板6で覆われるようになっているが、そ
の長手方向の端面は露出されて、光の入・出射部が形成
されている。
【0005】光ファイバ装置3及び4は、石英ガラス板
の表面部に所定本数のV溝を互いに平行になるように形
成したV溝基板のV溝にそれぞれ光ファイバの光入・出
射端部がガラス基板の一端部と一致するようにして収納
配置してその上に石英ガラス板を接着固定していわゆる
光ファイバアレイを構成し、これを上記金属ホルダー1
と同様の断面凹状をなした金属ホルダーの凹部内に収納
して接着固定し、同様に金属製の固定板を接着固定した
ものである。この場合、光ファイバアレイの全側面の周
囲は金属製のホルダー及び金属製の固定板で覆われるよ
うになっているが、その長手方向の1端面には、各光フ
ァイバの入射端または出射端が露出されているものであ
る。なお、光ファイバ装置3は1芯の光ファイバアレイ
であり、光ファイバ装置4は8芯の光ファイバアレイで
ある。
【0006】光ファイバ装置3及び光ファイバ装置4
は、それぞれの光入射部及び光出射部を上記光導波路の
光入射部及び光出射部に光結合されて接合される。
【0007】この接合は、互いの光結合部の精密位置合
わせを行いつつ突き合わせた後、金属ホルダーどうしの
突き合わせ部分8をYAGレーザによるレーザ溶接する
ことにより行っている。なお、光結合部分には必要に応
じて屈折率整合剤7を介在させる。これにより、1本の
光ファイバ3aから導光されてきた光を、8本の光ファ
イバ4a,…,4aに分岐させる光スプリッター装置が
得られる。
【0008】上述の光スプリッター装置は、要するに、
光ファイバの入・出射端面と光導波路の入・出射端面と
の光結合部自体は機械的に固定することなく、光ファイ
バや光導波路を保持する互いのホルダーどうしを溶接に
よって接合固定することで、これらの光結合部の位置関
係を間接的に固定して光結合を行うとともに、この光結
合部に屈折率整合剤を介在させることにより反射損失の
低減を確保している。
【0009】このような光結合方式は、上記光スプリッ
ター装置に限らず、例えば、光分波器、光スイッチ、レ
ーザダイオード等の他の光学結合装置の光結合にも採用
される場合が多い。
【0010】この光結合方式は、機械加工が容易な金属
ホルダーを用い、かつ、光学素子どうしの光結合及び位
置固定はこの金属ホルダーどうしを接合固定するだけで
あって、個々の光ファイバー等を接合する必要がないの
で光結合作業が容易であり、しかも、金属ホルダーどう
しの接合固定には手軽なYAGレーザ溶接を採用できる
ので、製作が容易であるという利点がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の金属
ホルダーを用いた光結合方式は、金属ホルダーと、この
金属ホルダー内に保持された光ファイバや光導波路基板
との熱膨張係数に大きな差が生じてしまう場合も少なく
ない。熱膨張係数に大きな差がある場合には、環境温度
変化があると、熱膨張差によって光ファイバや光導波路
基板に応力がかかって特性が変動するおそれが生ずる。
【0012】また、金属どうしのYAGレーザ溶接は、
溶接時の衝撃波の発生量が比較的大きくかつその減衰定
数が小さい(伝搬定数が大きい)ので、金属ホルダーど
うしの溶接の際に衝撃波によって光軸ずれをおこすおそ
れもあり、それによる光結合の損失増加を招くおそれも
あった。
【0013】このようなおそれを除去する方法として
は、図17に示されるように、金属ホルダーを用いるこ
となく、各光ファイバ3aの入・出射端と光導波路2d
の入・出射端とをそれぞれ直接CO2 レーザによって融
着する方法が考えられる。すなわち、この方法によれ
ば、光結合部を溶融して一体化してしまうので、光結合
部での反射損失が少なく、また、環境温度変化による特
性の変動も小さい。
【0014】しかしながら、この方法は、融着接合部の
断面積が光ファイバのクラッド断面積程度ということに
なるが、光ファイバクラッドの径は通常125 μm程度し
かないために接合部の機械的強度が弱いと共に光ファイ
バクラッド部で破断しやすく、これら結合体をさらにパ
ッケージケースに収める際等に破損してしまうおそれが
高い。また、個々の光ファイバー毎にCO2 レーザ融着
する必要があるので、多数の光ファイバを有する場合に
は、融着作業に時間と手間を要し、しかも、融着のバラ
ツキによる特性のバラツキも生じやすい。さらに、1つ
の光ファイバを融着する際に隣り合う光ファイバにその
融着が拡がらないようにするためには通常光ファイバど
うしの間隙を250 μm程度より大きくする必要があり、
光ファイバをそれ以上近接して配置することができない
という制約が生ずる。さらには、光ファイバと光導波路
基板との材質の組み合わせが融着の可能なものに制限さ
れる。
【0015】本発明は上述の背景のもとでなされたもの
であり、製作が容易で機械的強度も強いと共に各種の特
性を良好に維持できる光学結合装置を提供することを目
的としたものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、本発明にかかる光学結合装置は、 (構成1) 光の入射部及び出射部のいずれか一方又は
双方からなる入・出射部を備えた導光部を有する複数の
光学部材の入・出射部を互いに光学的に結合して構成さ
れた光学結合装置において、前記各光学部材は、これら
光学部材における導光部の入・出射部を光学的に結合さ
せたときに互いに当接される部分のうちの少なくとも一
部をYAGレーザ光を吸収するガラスで構成したもので
あることを特徴とする構成とし、構成1の態様として、 (構成2) 構成1又は2の光学結合装置において、前
記各光学部材における導光部の入・出射部を光学的に結
合させたときに互いに当接される部分であって、前記Y
AGレーザ光を吸収するガラスで構成された部分をYA
Gレーザ光を照射して溶接して接合したことを特徴とす
る構成とし、構成1又は2の態様として、 (構成3) 構成1又は2の光学結合装置において、前
記YAGレーザ光を吸収するガラスでは、紫外光を透過
する性質を兼ね備えたものであることを特徴とした構成
としたものである。
【0017】
【作用】上述の構成1及び2によれば、光学部材におけ
る導光部の入・出射部を光学的に結合させたときに互い
に当接される部分のうちの少なくとも一部をYAGレー
ザ光を吸収するガラスで構成したことにより、このガラ
スの部分をYAGレーザ溶接して互いの光学部材を接合
固定することが可能になり、これにより、金属どうしを
溶接する場合のように、溶接時の衝撃波による光軸ずれ
をおこすおそれを除去できるとともに、導光部の入・出
射部自体を融着等の手段により接合することなく光学的
に結合することが可能であり、さらに、光学部材の構成
要素に金属を含めるような必要がなくなり、光学部材全
体を光導波路基板の熱膨張係数に近い熱膨張係数の部材
によって構成することが可能となるから環境温度変化に
よる特性変化を小さく押さえることが可能になる。しか
も、光学部材の接合に手軽なYAGレーザを用いること
ができるから製作も容易である等の効果を有する。
【0018】構成3によれば、上記YAGレーザ光を吸
収するガラスを、紫外光を透過する性質を兼ね備えたも
ので構成したことにより、光学部材内で必要な接着箇所
に用いる接着剤として紫外線硬化接着剤を用いてもその
接着硬化を行うことを可能にし、これにより、製作をよ
り容易にする。
【0019】
【実施例】
(第1実施例)図1は本発明の第1実施例にかかる光学
結合装置の一部破断平面図、図2は図1のIIーII線
断面図、図3は図1のIIIーIII線断面図、図4は
図1のIVーIV線断面図、図5は図1のVーV線断面
図、図6は第1実施例にかかる光学結合装置の斜視図で
ある。以下、これらの図面を参照にしながら第1実施例
を説明する。なお、この実施例の光学結合装置は、上述
の図15に示した従来の光スプリッター装置における金
属ホルダー1のかわりにYAGレーザ光を吸収するガラ
スで構成したガラスホルダー11を用いた点を除く外の
基本的構成がほぼ同一の光スプリッター装置であるの
で、共通する部分には同一の符号を付して説明する。
【0020】これらの図面に示される光スプリッター装
置は、要するに、断面凹状のガラスホルダー11の凹部
内に保持した光導波路基板2の入・出射部に入・出射光
を導光する光ファイバ装置13及び14の入・出射部を
それぞれ光結合したものであるが、そのために具体的に
は以下のような構造を採用している。
【0021】ガラスホルダー11は、熱線吸収ガラスH
Aー30(ホーヤ株式会社の商品名)を断面凹状の長尺
材に形成したものである。
【0022】図7は熱線吸収ガラスHAー30の光の波
長に対する光透過率の特性を示すグラフである。図にお
いて、縦軸が透過率(単位;%)、横軸が波長(単位;
nm)である。このグラフから明らかなように、YAG
レーザ光の波長である1060nmの付近の光透過率は
ほぼゼロ(正確には、厚さ3.0mmで表面と裏面との
フレネル反射を含む光透過率の値が0.03%である)
であることから、このガラスは所定のYAGレーザ光を
充分に吸収して瞬時に溶融する性質を有するので、YA
Gレーザ溶接が容易にできる。この熱線吸収ガラスにY
AGレーザ光(波長;1.06μm)を照射し、その溶
融試験を行なったところ、パルス幅10nsec の場合、
1パルスの照射エネルギーが28.0J/cm2 以上で溶
融した。また、繰り返し周波数が10Hzで照射した場
合には、17.3J/cm2 以上で溶融した。
【0023】光導波路基板2は、図2及び図3に示され
るように、細長い板状のシリコン製の基板2aの表面部
にクラッド2b及びコア2cからなる石英系シングルモ
ード光導波路によって1×8光スプリッター回路2dを
形成したもので、入力側が1芯で出力側がコアのピッチ
間隔が250μmの8芯である。この光導波路基板2
は、その表面上にアルミノ珪酸ガラスSDー2(ホーヤ
株式会社の商品名)で構成された保護板15が接着固定
された後、断面凹状のガラスホルダー11内に収納して
接着固定され、さらに、その上には熱線吸収ガラスHA
ー30で構成された固定板16が接着固定されている。
すなわち、光導波路基板2の全側面の周囲はガラスホル
ダー11及びガラス製の固定板16で覆われるようにな
っているが、その長手方向の端面は露出されて、光の入
・出射部が形成されている。なお、アルミノ珪酸ガラス
SDー2の熱膨脹特性は、シリコン基板のそれとほぼ整
合しており、30〜300℃の線膨脹係数が3.2×1
-6である。
【0024】光ファイバ装置13及び14は、アルミノ
珪酸ガラスSDー2で構成されたガラス板の表面部に所
定本数のV溝を互いに平行になるように形成したV溝基
板13d,14dのV溝にそれぞれ光ファイバ13a,
14aの光入・出射端部がガラス板の一端部と一致する
ようにして収納配置してその上にアルミノ珪酸ガラスS
Dー2で構成された押さえ板13e,14eを接着固定
していわゆる光ファイバアレイを構成し、これを上記ガ
ラスホルダー11と同様の断面凹状をなした熱線吸収ガ
ラスHAー30で構成されたガラスホルダー13b,1
4bの凹部内に収納して接着固定し、同様に熱線吸収ガ
ラス製の固定板13c,14cを接着固定したものであ
る。この場合、光ファイバアレイの全側面の周囲は熱線
吸収ガラス製のホルダー及び熱線吸収ガラス製の固定板
で覆われるようになっているが、その長手方向の1端面
には、各光ファイバの入射端または出射端が露出されて
いるものである。なお、光ファイバ装置13は1芯の光
ファイバアレイであり、光ファイバ装置14は8芯の光
ファイバアレイである。
【0025】光ファイバ装置13及び光ファイバ装置1
4は、それぞれの光入射部及び光出射部を上記光導波路
の光入射部及び光出射部に光結合されて接合される。こ
の接合は、図6に示したように、光結合部の精密位置合
わせを行いつつ突き合わせた後、ガラスホルダーどうし
の突き合わせ部分をYAGレーザによるレーザ溶接する
ことにより行っている。なお、光結合部分には必要に応
じて屈折率整合剤7を介在させる。これにより、1本の
光ファイバ13aから導光されてきた光を、8本の光フ
ァイバ14a,…,14aに分岐させる光スプリッター
装置が得られる。
【0026】なお、この実施例における接着部分に用い
る接着剤9としては、例えば、熱硬化型エポキシ樹脂接
着剤等を用いることができ、また、屈折率整合剤7とし
ては、光学用シリコーンイル等を用いることができる。
【0027】上述の光スプリッター装置は、要するに、
光ファイバの入・出射端面と光導波路の入・出射端面と
の光結合部自体は機械的に固定することなく、光ファイ
バや光導波路を保持する互いのホルダーどうしを溶接に
よって接合固定することで、これらの光結合部の位置関
係を間接的に固定して光結合を行うとともに、この光結
合部に屈折率整合剤を介在させることにより反射損失の
低減を確保している。すなわち、光学素子どうしの光結
合及び位置固定はこのガラスホルダーどうしを接合固定
するだけであって、個々の光ファイバー等を接合する必
要がないので光結合作業が容易であり、しかも、各ガラ
スホルダーをYAGレーザ光を吸収できる熱線吸収ガラ
スで構成しているので、ガラスホルダーどうしの接合固
定には手軽なYAGレーザ溶接を採用できるので、製作
が容易であるという利点がある。さらに、光導波路基板
2と、この光導波路基板2を保持するホルダー、あるい
は、光導波路2に光結合される光ファイバ装置13,1
4等が、光導波路基板2の熱膨張特性に近似する熱膨張
特性を有するガラスで構成されていることから、環境温
度変化があっても熱膨張差が生ぜず、光ファイバや光導
波路基板に応力がかかるおそれがないので、環境変化に
よる特性の変動が少ない。さらには、金属どうしのYA
Gレーザ溶接に比較して、溶接時の衝撃波の発生量が極
めて小さいので、溶接時の衝撃波によって光軸ずれをお
こすおそれも少ない。
【0028】上述の実施例の特性を実測した結果は以下
の通りであった。
【0029】まず、光導波路2の挿入損失については、
実装前の単独の挿入損失が平均9.5dBであったが、
実装後は平均9.6dBであった。すなわち、光導波路
2の特性が実装前・後でほとんど変化しておらず、極め
て良好な光結合が行われていることがわかる。また、−
40〜+85℃の温度範囲での熱サイクルテストでの挿
入損失の変動幅(全幅)は0.1dB以下であった。す
なわち、実装後の挿入損失の温度依存性も極めて小さい
ことがわかる。
【0030】(第2実施例)この実施例は、上述の第1
実施例において熱線吸収ガラスHAー30で構成した部
分を、紫外光透過・近赤外光吸収ガラスUー340(ホ
ーヤ株式会社の商品名)で構成した外は、第1実施例と
同一の構成を有するので、その説明は省略する。
【0031】図8は紫外光透過・近赤外光吸収ガラスU
ー340の光の波長に対する光透過率の特性を示すグラ
フである。図において、縦軸が透過率(単位;%)、横
軸が波長(単位;nm)である。このグラフから明らか
なように、YAGレーザ光の波長である1060nmの
付近の光透過率はほぼゼロ(正確には、厚さ2.5mm
で表面と裏面とのフレネル反射を含む値が0.03%で
ある)であることから、このガラスは所定のYAGレー
ザ光を充分に吸収して瞬時に溶融する性質を有するの
で、YAGレーザ溶接が容易にできる。また、300〜
355nmにおける光透過率は、70%以上(厚さ2.
5mmで表面と裏面とのフレネル反射を含む値)である
ので、紫外光をよく透過する。それゆえ、接着剤9とし
て、紫外線硬化接着剤を用いることが可能になり、した
がって、YAGレーザによる溶接固定する前に所定箇所
に紫外線硬化接着剤を塗布しておき、光学結合する部材
間の端面どうしを突き合わせて精密位置合わせをした後
に紫外光を照射して硬化させて接着による固定を行な
い、しかる後にYAGレーザ溶接による溶接固定を行な
う。これにより、溶接時の衝撃による光軸ずれをより完
全に防止することが可能になる。
【0032】(第3実施例)図9は本発明の第3実施例
にかかる光学結合装置の一部破断平面図、図10は図9
のXーX線断面図、図11は図9のXIーXI線断面
図、図12は図9のXIIーXII線断面図、図13は
図9のXIIIーXIII線断面図、図14は第3実施
例にかかる光学結合装置の斜視図である。以下、これら
の図面を参照にしながら第3実施例を説明する。なお、
この実施例の光学結合装置は、上述の第1実施例におけ
る光導波路基板2を保持するガラスホルダー11や、光
ファイバー装置13,14におけるガラスホルダー13
b,14b等を用いることなく、光導波路を直接熱線吸
収ガラスに形成し、また、光ファイバを直接熱線吸収ガ
ラスに保持するようにしたものである。
【0033】図9ないし14において、光導波路基板3
2は、細長い板状の熱線吸収ガラスHAー30製の基板
32aの表面部にクラッド32b及びコア32cからな
る石英系シングルモード光導波路によって1×8光スプ
リッター回路32dを形成したもので、入力側が1芯で
出力側がコアのピッチ間隔が250μmの8芯である。
この光導波路基板32の両端部の表面上には、熱線吸収
ガラスHAー30で構成された保護板35a及び35b
がそれぞれ接着固定されている。
【0034】光ファイバ装置33及び34は、熱線吸収
ガラスHAー30で構成されたガラス板の表面部に所定
本数のV溝を互いに平行になるように形成したV溝基板
33d,34dのV溝にそれぞれ光ファイバ33a,3
4aの光入・出射端部がガラス板の一端部と一致するよ
うにして収納配置してその上に熱線吸収ガラスHAー3
0で構成された押さえ板33e,34eを接着固定して
いわゆる光ファイバアレイを構成したものである。この
場合、光ファイバアレイの光進行方向の1端面には、各
光ファイバの入射端または出射端が露出されているもの
である。なお、光ファイバ装置33は1芯の光ファイバ
アレイであり、光ファイバ装置34は8芯の光ファイバ
アレイである。
【0035】光ファイバ装置33及び光ファイバ装置3
4は、それぞれの光入射部及び光出射部を上記光導波路
32の光入射部及び光出射部に光結合されて接合され
る。この接合は、図14に示したように、光結合部の精
密位置合わせを行いつつ突き合わせた後、ガラスホルダ
ーどうしの突き合わせ部分をYAGレーザによるレーザ
溶接することにより行っている。なお、光結合部分には
必要に応じて屈折率整合剤を介在させる。これにより、
1本の光ファイバ33aから導光されてきた光を、8本
の光ファイバ34a,…,34aに分岐させる光スプリ
ッター装置が得られる。
【0036】この実施例によれば、極めて簡単な構造を
もちながら実施例1の場合とほぼ同様の効果を得ること
ができる。なお、この実施例における熱線吸収ガラスH
Aー30で構成した部分を、紫外光透過・近赤外光吸収
ガラスUー340で構成すれば、実施例2と同様の効果
を得ることも可能である。
【0037】なお、以上述べた実施例はいずれも本発明
を光スプリッターに適用した場合の例を掲げたが、本発
明は、これに限られるものではなく、例えば、光ファイ
バと光結合光学系とよりなる結合光学結合装置、レーザ
半導体と光結合光学系と光ファイバとよりなるファイバ
付レーザ半導体、ファラデー媒体と偏光子とよりなる光
アイソレータ、ファラデー媒体と偏光子と光結合光学系
と光ファイバとよりなる光アイソレータ、音響光学媒体
と結合光学系と光ファイバとよりなる光ファイバ付音響
光学素子、その他の光学結合装置にも適用することがで
きる。
【0038】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明にかかる光
学結合装置は、光の入射部及び出射部のいずれか一方又
は双方からなる入・出射部を備えた導光部を有する複数
の光学部材の入・出射部を互いに光学的に結合して構成
された光学結合装置において、各光学部材は、これら光
学部材における導光部の入・出射部を光学的に結合させ
たときに互いに当接される部分のうちの少なくとも一部
をYAGレーザ光を吸収するガラスで構成したものであ
ることを特徴としたもので、これにより、製作が容易で
機械的強度も強いと共に各種の特性を良好に維持できる
光学結合装置を得ているものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例にかかる光学結合装置の一
部破断平面図である。
【図2】図1のIIーII線断面図である。
【図3】図1のIIIーIII線断面図である。
【図4】図1のIVーIV線断面図である。
【図5】図1のVーV線断面図である。
【図6】第1実施例にかかる光学結合装置の斜視図であ
る。
【図7】熱線吸収ガラスHAー30の光の波長に対する
光透過率の特性を示すグラフである。
【図8】紫外光透過・近赤外光吸収ガラスUー340の
光の波長に対する光透過率の特性を示すグラフである。
【図9】本発明の第3実施例にかかる光学結合装置の一
部破断平面図である。
【図10】図9のXーX線断面図である。
【図11】図9のXIーXI線断面図である。
【図12】図9のXIIーXII線断面図である。
【図13】図9のXIIIーXIII線断面図である。
【図14】第3実施例にかかる光学結合装置の斜視図で
ある。
【図15】従来の光スプリッター装置の構造を示す一部
破断平面図である。
【図16】図15のXVIーXVI線断面図である。
【図17】従来の光結合方式の説明図である。
【符号の説明】
11…熱線吸収製ガラスホルダー、2,32…光導波路
基板、13,14…光ファイバ装置、13a,14a,
33a,34a…光ファイバ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光の入射部及び出射部のいずれか一方又
    は双方からなる入・出射部を備えた導光部を有する複数
    の光学部材の入・出射部を互いに光学的に結合して構成
    された光学結合装置において、 前記各光学部材は、これら光学部材における導光部の入
    ・出射部を光学的に結合させたときに互いに当接される
    部分のうちの少なくとも一部をYAGレーザ光を吸収す
    るガラスで構成したものであることを特徴とする光学結
    合装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光学結合装置におい
    て、 前記各光学部材における導光部の入・出射部を光学的に
    結合させたときに互いに当接される部分であって、前記
    YAGレーザ光を吸収するガラスで構成された部分をY
    AGレーザ光を照射して溶接して接合したことを特徴と
    する光学結合装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載の光学結合装置にお
    いて、 前記YAGレーザ光を吸収するガラスは、紫外光を透過
    する性質を兼ね備えたものであることを特徴とした光学
    結合装置。
JP14913694A 1994-06-30 1994-06-30 光学結合装置 Pending JPH0815539A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14913694A JPH0815539A (ja) 1994-06-30 1994-06-30 光学結合装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14913694A JPH0815539A (ja) 1994-06-30 1994-06-30 光学結合装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0815539A true JPH0815539A (ja) 1996-01-19

Family

ID=15468540

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14913694A Pending JPH0815539A (ja) 1994-06-30 1994-06-30 光学結合装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0815539A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6172783B1 (en) 1996-10-24 2001-01-09 Fuji Xerox Co., Ltd. Optical bus and signal processor
JP2005215603A (ja) * 2004-02-02 2005-08-11 Omron Corp 光導波路モジュール及び光ファイバ
WO2009063649A1 (ja) * 2007-11-15 2009-05-22 Hitachi Chemical Co., Ltd. 光学接続構造
US8915948B2 (en) 2002-06-19 2014-12-23 Palomar Medical Technologies, Llc Method and apparatus for photothermal treatment of tissue at depth
US9028536B2 (en) 2006-08-02 2015-05-12 Cynosure, Inc. Picosecond laser apparatus and methods for its operation and use
US9780518B2 (en) 2012-04-18 2017-10-03 Cynosure, Inc. Picosecond laser apparatus and methods for treating target tissues with same
US10245107B2 (en) 2013-03-15 2019-04-02 Cynosure, Inc. Picosecond optical radiation systems and methods of use
US10434324B2 (en) 2005-04-22 2019-10-08 Cynosure, Llc Methods and systems for laser treatment using non-uniform output beam
US11418000B2 (en) 2018-02-26 2022-08-16 Cynosure, Llc Q-switched cavity dumped sub-nanosecond laser

Cited By (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6172783B1 (en) 1996-10-24 2001-01-09 Fuji Xerox Co., Ltd. Optical bus and signal processor
US10556123B2 (en) 2002-06-19 2020-02-11 Palomar Medical Technologies, Llc Method and apparatus for treatment of cutaneous and subcutaneous conditions
US10500413B2 (en) 2002-06-19 2019-12-10 Palomar Medical Technologies, Llc Method and apparatus for treatment of cutaneous and subcutaneous conditions
US8915948B2 (en) 2002-06-19 2014-12-23 Palomar Medical Technologies, Llc Method and apparatus for photothermal treatment of tissue at depth
JP2005215603A (ja) * 2004-02-02 2005-08-11 Omron Corp 光導波路モジュール及び光ファイバ
US10434324B2 (en) 2005-04-22 2019-10-08 Cynosure, Llc Methods and systems for laser treatment using non-uniform output beam
US9028536B2 (en) 2006-08-02 2015-05-12 Cynosure, Inc. Picosecond laser apparatus and methods for its operation and use
US11712299B2 (en) 2006-08-02 2023-08-01 Cynosure, LLC. Picosecond laser apparatus and methods for its operation and use
US10849687B2 (en) 2006-08-02 2020-12-01 Cynosure, Llc Picosecond laser apparatus and methods for its operation and use
US10966785B2 (en) 2006-08-02 2021-04-06 Cynosure, Llc Picosecond laser apparatus and methods for its operation and use
US8721192B2 (en) 2007-11-15 2014-05-13 Hitachi Chemical Co., Ltd. Optical connecting structure
JP2009122451A (ja) * 2007-11-15 2009-06-04 Hitachi Chem Co Ltd 光学接続構造
WO2009063649A1 (ja) * 2007-11-15 2009-05-22 Hitachi Chemical Co., Ltd. 光学接続構造
US11095087B2 (en) 2012-04-18 2021-08-17 Cynosure, Llc Picosecond laser apparatus and methods for treating target tissues with same
US11664637B2 (en) 2012-04-18 2023-05-30 Cynosure, Llc Picosecond laser apparatus and methods for treating target tissues with same
US10305244B2 (en) 2012-04-18 2019-05-28 Cynosure, Llc Picosecond laser apparatus and methods for treating target tissues with same
US10581217B2 (en) 2012-04-18 2020-03-03 Cynosure, Llc Picosecond laser apparatus and methods for treating target tissues with same
US9780518B2 (en) 2012-04-18 2017-10-03 Cynosure, Inc. Picosecond laser apparatus and methods for treating target tissues with same
US10765478B2 (en) 2013-03-15 2020-09-08 Cynosurce, Llc Picosecond optical radiation systems and methods of use
US11446086B2 (en) 2013-03-15 2022-09-20 Cynosure, Llc Picosecond optical radiation systems and methods of use
US10285757B2 (en) 2013-03-15 2019-05-14 Cynosure, Llc Picosecond optical radiation systems and methods of use
US10245107B2 (en) 2013-03-15 2019-04-02 Cynosure, Inc. Picosecond optical radiation systems and methods of use
US11418000B2 (en) 2018-02-26 2022-08-16 Cynosure, Llc Q-switched cavity dumped sub-nanosecond laser
US11791603B2 (en) 2018-02-26 2023-10-17 Cynosure, LLC. Q-switched cavity dumped sub-nanosecond laser

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7400799B2 (en) Optical device and fabrication method and apparatus for the same
US7746914B2 (en) Waveguide retroreflector and method of fabricating the same
JPH031113A (ja) 光結合装置
US20150131949A1 (en) Device comprising weldbonded components
JPS61130908A (ja) 放射源の光伝送フアイバへの光学的カツプリング装置
JPH0815539A (ja) 光学結合装置
CA1315138C (en) Optical waveguide module with fiber coupling
JP2006209085A (ja) 光部品の製造方法及び製造装置、並びに、光部品
CA2519377A1 (en) Low-loss optical fiber tap with integral reflecting surface
JPH06509427A (ja) 光学結合器ハウジング
JPH08146242A (ja) 保持部材、光学装置およびアライメント方法
US6850669B2 (en) Package for optical filter device
JPH0735958A (ja) 並列伝送モジュール
JP4581746B2 (ja) 光検出装置および光源モジュール
JPH0634837A (ja) 光部品
JPH06504386A (ja) 光ファイバーインターフェース
JPH0618728A (ja) 光導波路及びその製造方法
JP2580741B2 (ja) 導波路形光モジュール
JP2004334003A (ja) 光結合素子の製造法及び光記録装置
US20030161595A1 (en) Method of bonding optical devices
JP4763497B2 (ja) 光モジュールの結合構造及びその組み立て方法
CN111897056B (zh) 一种空间去扰模的准直器制作装置和方法
US20230393348A1 (en) Optical ferrule assemblies
JP3430501B2 (ja) 光導波路デバイスおよびその製造方法
JP4375958B2 (ja) 光モジュール