JPH081550Y2 - 回路遮断器 - Google Patents

回路遮断器

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JPH081550Y2
JPH081550Y2 JP1986188559U JP18855986U JPH081550Y2 JP H081550 Y2 JPH081550 Y2 JP H081550Y2 JP 1986188559 U JP1986188559 U JP 1986188559U JP 18855986 U JP18855986 U JP 18855986U JP H081550 Y2 JPH081550 Y2 JP H081550Y2
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JP
Japan
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oil
circuit breaker
thin film
grease
repellent
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Application number
JP1986188559U
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JPS6393042U (ja
Inventor
貞利 村上
英夫 重里
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、比較的低圧の回路遮断器に関するもので
ある。
〔従来の技術〕
従来の回路遮断器は、接点開閉させる機構部の作動を
円滑にするため、摺動部に潤滑グリースを用いており、
また、内部部品の表面処理も、金属部品では防錆を目的
としたメツキ処理などがなされていたが、プラスチツク
部品には表面処理はなされていないかつた。摺動部の潤
滑を目的として用いるグリースは、場合によつて回路遮
断器の遮断性能の向上をも目的として大量に用いること
がある。
また、大電流を遮断した場合に生じるアークの高熱に
より、接点や導体、消弧室グリツドなど接点近傍の金属
が溶融飛散し、かつ、接点近傍のプラスチツクなど有機
物の表面が炭化し、さらに、スス状炭化物が周囲に飛散
して周辺の部品表面上に連続層として付着することによ
り、極間の絶縁抵抗が低下し、遮断性能が阻害される。
この遮断試験後の絶縁抵抗低下は、事実上回路遮断器の
遮断性能を決定ずける場合がある。従来は電気絶縁性の
グリースを部品表面に付着させることによりこれら導電
性飛散物をグリース内部に埋没させ、飛散物の連続層の
形成を防ぐことにより遮断試験後の絶縁性能を維持する
ようにしている。ところが、グリースは一般に潤滑剤、
増稠剤基油からなり、長期間使用していると基油がグリ
ースから遊離する。いわゆる離油現象を生じる。この遊
離した基油は、部品表面材質との表面張力や表面の微小
な凹凸による一種の毛細管現象により、徐々に部品表面
上を拡散して広がつてゆく挙動を示す。
〔考案が解決しようとする問題点〕
以上のような従来の回路遮断器では、内部部品の表面
の撥油性が低いので、遊離オイルが部品表面を拡散し、
最終的には回路遮断器の内部全体に拡散する。回路遮断
器の内部に低荷重で作動する付属部品(たとえば、マイ
クロスチツチや釈放リレーなど)があると、拡散した油
分の粘着力やシール効果による吸引力などによつて、動
作部の作動が不可能となつたり、性能が低下したりする
ので、遮断試験後の絶縁性能維持のために大量のグリー
スを使用できないなどの問題点があつた。
この考案は上記のような問題点を解消するためになさ
れたもので、大量のグリースを用いても、長期信頼性が
あり、かつ、遮断性能を確保しうる回路遮断器を得るこ
とを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
この考案に係る回路遮断器は、筐体の内面およびこの
筐体の内部に収納される内部部品の少なくとも一部の少
なくともいずれかの表面に撥油性薄膜層を50μm以下の
厚さで形成したものである。
〔作用〕
この考案においては、筐体内面や部品表面の撥油性薄
膜により、グリースから遊離した油の表面拡散がなく、
大量のグリースを用いることができるので、軽荷重作動
部に油が拡散し不具合を生じることもない。さらに、撥
油性薄膜を50μm以下の厚みで形成しているので、撥油
性薄膜の密着性が高められ、剥離の発生が抑えられる。
〔実施例〕
図面はこの考案の一実施例を示し、図において、回路
遮断器の内部部品(1A)にグリース(2)が塗布されて
いる。(3)はグリース(2)から遊離した油である。
別の内部部品(1B)の表面には撥油性薄膜(4)が形成
されている。(5)は軽荷重で作動する接点部である。
撥油性薄膜(4)の材質としては、フツ素系化合物を
用い、その厚さは50μm以下、実用上は数μm以下でも
よい。50μm以上の厚膜とすると、材質がフツ素系化合
物であるので下地との密着性が低くなり、場合によつて
は剥離し、剥離片が接点などの電気接触部に介在したり
して導通不良などの不具合を生じる恐れがあるので好ま
しくない。数μm以下の薄膜は剥離し難いので、実用上
問題はない。撥油効果は界面現象であるので膜厚は薄く
ても効果に変りはない。
フツ素系化合物としては、鉱油との接触角が60度以上
の化合物を用いる。
撥油性薄膜(4)の形成方法としては、上記のフツ素
化合物を含有した溶液を用い、通常のデイツピング処理
などで容易に形成することができる。
以上の構成により、撥油性薄膜(4)は、フツ素系化
合物であるので、フツ素化合物特有の撥油,撥水効果を
有するので、グリースから遊離,拡散してきた油(3)
も薄膜(4)の表面では拡散することはなく、軽荷重で
作動する接点部(5)には油が到達せず、接点の開閉不
良などの不具合を生じることがない。したがつて、摺動
部の潤滑や回路遮断器の遮断試験後の絶縁性能向上のた
めに大量のグリースを用いることができ、長期信頼性の
向上と遮断性能の向上に効果がある。また、撥水効果も
あるので、回路遮断器内部に水分が侵入しても、薄膜
(4)の表面では連続水膜が形成されず、電気絶縁性能
の低下がないので、トラツキング性の向上にも効果があ
る。
さらに、薄膜(4)はフツ素系化合物であるので、耐
熱性,耐薬品性などに優れ、長期間使用しても材質の劣
化は少なく、長期信頼性がある。金属部品を薄膜(4)
で処理した場合には、防食効果も認められる。
ここで、シリコン系化合物による表面薄膜も同様な撥
油効果があるが、シリコン系化合物は接点開閉アークに
より酸化硅素となる。この酸化硅素は硬質で高電気絶縁
性固体であるので、接点間に挾まと導通不良を生じる。
また、シリコン系化合物は撥油性はあるが撥水性はない
ので、水分を透過し易く、高湿度環境では剥離したりす
る恐れがあり、フツ素化合物の方がより好適である。
このフツ素化合物による撥油性薄膜を形成する部品
は、回路遮断器の内部部品全てに行う必要はなく、適切
に選んだ一部の部品に施せばよい。
〔考案の効果〕
以上のように、この考案によれば、筐体の内面および
この筐体の内部に収納される内部部品の少なくとも一部
の少なくともいずれかの表面に撥油性薄膜層を50μm以
下の厚さで形成したので、撥油性薄膜の密着性が高めら
れて膜の剥離が抑えられ、さらに大量のグリースを回路
遮断器内部で用いても遊離油の拡散がなく、長期信頼性
があり、遮断性能の優れた回路遮断器を得られる効果が
あり、実用上の利益が大きい。
【図面の簡単な説明】
図面はこの考案の一実施例の模式断面図である。 (1A),(1B)……内部部品、(2)……グリース、
(3)……遊離油、(4)……撥油性薄膜層。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】筐体の内面およびこの筐体の内部に収納さ
    れる内部部品の少なくとも一部の少なくともいずれかの
    表面に撥油性薄膜層を50μm以下の厚さで形成したこと
    を特徴とする回路遮断器。
  2. 【請求項2】撥油性薄膜層が、フッ素系化合物で形成さ
    れている実用新案登録請求の範囲第1項記載の回路遮断
    器。
JP1986188559U 1986-12-09 1986-12-09 回路遮断器 Expired - Lifetime JPH081550Y2 (ja)

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JP1986188559U JPH081550Y2 (ja) 1986-12-09 1986-12-09 回路遮断器

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JPS6393042U JPS6393042U (ja) 1988-06-16
JPH081550Y2 true JPH081550Y2 (ja) 1996-01-17

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ID=31140034

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Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2646797B2 (ja) * 1990-04-12 1997-08-27 富士電機株式会社 回路遮断器のトリップ機構
JP5023855B2 (ja) * 2006-08-29 2012-09-12 パナソニック株式会社 車両用スイッチ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS57130325A (en) * 1981-02-04 1982-08-12 Mitsubishi Electric Corp Circuit breaker
JPS57148841A (en) * 1981-03-10 1982-09-14 Mitsubishi Electric Corp Circuit breaker

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JPS6393042U (ja) 1988-06-16

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