JPH08155034A - 医療器具用のバルブ - Google Patents

医療器具用のバルブ

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JPH08155034A
JPH08155034A JP6300755A JP30075594A JPH08155034A JP H08155034 A JPH08155034 A JP H08155034A JP 6300755 A JP6300755 A JP 6300755A JP 30075594 A JP30075594 A JP 30075594A JP H08155034 A JPH08155034 A JP H08155034A
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宗仁 栗本
Satoshi Sugiyama
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、血液等の流体の漏洩防止機能を長
期間持続させることができ、長寿命な医療器具用のバル
ブを実現することを目的とする。 【構成】 この発明は、バルブの挿通部から周辺方向に
向かって潤滑剤を貯留させるための凹部を設けた医療器
具用のバルブを構成した。また、凹部を挿通部側が深い
傾斜した角溝で構成した医療器具用のバルブを構成し
た。また、角溝を挿通部を中心に放射状に形成した医療
器具用のバルブを構成した。また、角溝をバルブの両板
面に設けた医療器具用のバルブを構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】カテーテルを血管に挿通させるカ
テーテルイントロジューサには、カテーテルや拡張用細
管等の挿通時に血管内の血液の体外への漏出を防止する
バルブが内蔵されている。本発明は、カテーテルイント
ロジューサに内蔵されたバルブのように、カテーテルや
注射針等を患者の血管に貫通させた状態で血液のような
流体の漏れを止める医療器具用のバルブに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】図11は従来のカテーテルイントロジュ
ーサのバルブの構成説明図、図12は別の従来のバルブ
の構成説明図、図13は更にもう1つの別の従来のバル
ブの構成説明図で、特開平4−170966号公報記載
のバルブが示されている。図11において、11〜13
は弾性材からなる3個の弁膜体である。11aはスリッ
ト、12aは小孔、13aはU字溝で、それぞれ弁膜体
11〜13に形成されている。3個の弁膜体11〜13
は積層されて、カテーテルイントロジューサのバルブを
構成する。
【0003】図11に示された従来のバルブは弁膜体1
1〜13が積層され、一番上の弁膜体11のスリット1
1aの位置に図示されていないカテーテルや拡張用の細
管等がイントロジューサを通して差し込まれる。差し込
まれたカテーテルは最初の弁膜体11のスリット11a
を押し開き、次の弁膜体12の小孔12aを押し拡げな
がら最後の弁膜体13のU字溝13aに囲まれた舌片を
押出してから貫通される。貫通したカテーテルの先端が
血管内に差し込まれて、造影等の必要な医学的な処置が
なされるようになっている。
【0004】血管内に挿入されたカテーテルの外周は、
弁膜体11〜13により順次異なる方向の弾性力と接触
面に押圧されている。このようにして、血管内の血液が
逆流して、体外へ流出するような事故が防止されるよう
になっている。この際、カテーテルの差込みと引抜きに
伴って各弁膜体12の接触部がカテーテルの摺動動作に
円滑に追随して変位するように、普通は摺動部付近に潤
滑剤を塗布することが行われている。
【0005】また、図12の14aは擂鉢状の凹部、1
4bはスリット、14cは小孔である。凹部14aとス
リット14bは上面と下面に形成され、凹部14aの中
心とスリット14bの中心とを小孔14で連絡してい
る。さらに、図13に示す弁膜体15は、途中を交差さ
せて両面側に互いに直交する直線状のスリット15a,
15bを形成してなるものである。
【0006】これら図12と図13のバルブの弁膜体1
4と15にも上記図11と同じような材料が用いられ、
共に図11の3個の弁膜体11〜13の機能が1個に集
約されている。図12及び図13に示された機能集約形
の従来の単一の弁膜体からなるバルブの場合も、小孔1
4cとスリット14b及び一部を交差させたスリット1
5aと15bの構造により図11とほぼ同様に血液の体
外への漏出を防止させるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一般に、この種のバル
ブの機能上で具備すべき条件として、次のような事項を
挙げることができる。 小径のガイドワイヤと太い外径のダイレータのように
外径の大きさが異なる線状部材の挿通状態で、弁膜体と
線状部材が密着していて隙間がなく血液等の流体の漏れ
がないこと。
【0008】 上記のガイドワイヤとダイレータのよ
うに外径の異なる線状部材の挿通状態で線状部材を出し
入れ又は回転して摺動したときに、弁膜体の挿通部と線
状部材の外周の摺動抵抗が可及的に少なくかつ均一にな
ること。 弾性材の弁膜体にガイドワイヤ等の線状部材を抜き
差ししたときに、弁の挿通部が速やかに弾性的に密着し
ながら追随して変形して血液等の流体の漏れがないこ
と。
【0009】 弾性材の弁膜体にガイドワイヤ等の線
状部材が挿通されていないときに、弁が閉鎖した自然状
態に弾性的に復元していて血液等の流体の流通が止めら
れて閉鎖されていること。 上記〜に関連して弾性材の弁膜体の接触部の弾
性的な特性の劣化を防いで、弁膜体の液密機能を長期間
保持させること。
【0010】これに対して、従来の医療器具用のバルブ
については前述のように、潤滑剤を単純に弁膜体の挿通
部付近に塗布する程度になっていた。したがって、カテ
ーテル等の着脱やカテーテル操作に伴うカテーテルの捩
れや回転等が繰り返されると、潤滑剤が液密構造の接触
部に妨害されて潤滑機能を十分に発揮することができな
かった。このため、潤滑剤が無駄に消費されるばかり
か、接触部の摩擦が大きくなり弁膜体の接触部の弾性的
な復元特性が劣化して多量の血液が体外に流出するよう
になる等の問題点があった。
【0011】本発明は、このような従来の医療器具用の
バルブの問題点を解消するためになされたもので、弁体
の板面に形成された凹部に潤滑剤を貯留させて潤滑剤を
徐々に接触部付近に供給して接触部の摩擦をなくし、弁
体の接触部を線状部材の摺動に追随して円滑に変位させ
て血液等の流体の漏洩防止機能を持続させて無駄が無く
長寿命な医療器具用のバルブを実現することを目的とす
るものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は、医療器具に
板面の周辺が固定され中央付近の厚さ方向に貫設された
挿通部に、潤滑剤を介在させて挿通した線状部材を液密
に封止して摺動させる弾性材からなる板状の医療器具用
のバルブにおいて、バルブの挿通部に潤滑剤を貯留させ
るための凹部を設けた医療器具用のバルブを構成したも
のである。また、凹部を挿通部側が深い傾斜した角溝で
構成した医療器具用のバルブを構成したものである。ま
た、角溝を挿通部を中心に放射状に形成した医療器具用
のバルブを構成したものである。また、角溝をバルブの
両板面に設けた医療器具用のバルブを構成したものであ
る。
【0013】さらに、この発明は、医療器具に板面の周
辺が固定され中央付近の厚さ方向に貫設された挿通部
に、潤滑剤を介在させて挿通した線状部材を液密に封止
して摺動させる弾性材からなる板状の医療器具用のバル
ブにおいて、挿通部を多角形の孔としてこの孔から周辺
方向に向かって潤滑剤を貯留させる角溝を上面側に放射
状に設けた弾性材からなる第1円板と、挿通部を円形の
孔とした弾性材からなる第2円板と、挿通部を互いに交
差する切断層とした弾性材からなる第3円板と、挿通部
を多角形の孔としてこの孔から周辺方向に向かって潤滑
剤を貯留させる角溝を下面側に放射状に設けた弾性材か
らなる第4円板とを備え、第1円板乃至第4円板を順次
層状に積み重ねて積層形に形成した医療器具用のバルブ
を構成したものである。
【0014】
【作用】潤滑剤が弁体の板面に形成された放射状の凹部
内に貯留されるので、挿通部の潤滑が長期間持続され
る。同時に、弁体の板面に形成された凹部により、挿通
部がそれだけ薄くなり弁体の可撓性が大きくなる。ま
た、貯留された潤滑剤は傾斜した放射状の凹部に沿って
弁体の挿通部と挿通したカテーテルの隙間に供給される
ので、弁体とカテーテルの摩擦が小さくなるばかりか、
常時接触面の液密を保持することができる。
【0015】また、実施例2ではバルブの弁体が複数個
重ねた積層型に構成されているので、バルブの成型が容
易になる。また、潤滑剤が積層型の各弁体の隙間に浸潤
するので、潤滑機能が高くなり流体の洩れの防止を向上
できる。特に、弁体に潤滑剤を流通させるための油溝や
油孔を設ければ、潤滑剤を弁体の挿通部の殆どの摺動面
に供給することができる。よって、カテーテル等の線状
材の挿通に伴うバルブ本体の弾性変形の円滑な復元機能
が長期間保持されて、寿命が著しく長い医療器具用のバ
ルブが実現される。
【0016】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の実施例を、図面を用いて説
明する。図1は本発明の実施例1の一部を切断した斜視
説明図、図2は実施例1の平面図、図3は図2のA−A
断面図、図4は図2の背面図である。図1〜4におい
て、1はバルブ、2はバルブ1を構成する弁体である。
弁体2には適宜の可撓性を備えていて外力が加えられる
と弾性変形して、外力が除かれると速かに原型に復元す
るような弾性材が用いられる。
【0017】弁体2にはポリウレタンエラストマやポリ
アミドエラストマ或いはシリコンゴム若しくはフッソゴ
ム等の合成ゴム、その外天然ゴムのような復元性に富む
素材が適す。弁体2は図1に示すように、上下が平行な
板面2a.2bを有する円板状に形成されている。
【0018】3は弁体2の中心に上.下両側に設けられ
た角孔、4aはこれらの角孔3から放射状に形成された
角溝形の凹部である。上下の角孔3は板面2a.2bか
ら異なる深さに穿設され、凹部4aは周辺部に平面を残
して途中まで中心側が深くなるように傾斜して形成され
ている。また、凹部4aの交差点の各角部41は円弧状
に丸められて、後述のカテーテルの弁体2への挿入操作
時にカテーテル等が案内され易いように作られている。
【0019】5は弁体2の軸心O−Oの中心部に設けら
れた小円孔、6は小円孔5に接続されて異なる深さで十
字状に差交して軸方向に形成された切断層である。小円
孔5と切断層6の両側は、上と下の角孔3,3に臨んで
いる。そして、上記凹部4aは動作説明で述べるよう
に、潤滑剤の貯留部を構成する。小円孔5の半径と切断
層6の半径方向の長さは、追って説明する拡張用の細管
やカテーテルの太さに応じて選択されるようになってい
る。
【0020】上記した本発明実施例1のバルブ1の適用
例が、図5に示されている。図5において、7はカテー
テルイントロジューサ、8はカテーテルイントロジュー
サ7の本体である。8aは本体7に設けられた円筒状の
通路、8bは可撓管、8cは接続管である。9は本体8
の後部に嵌着されるキャップ、10はカテーテルであ
る。前述の実施例1のバルブ1は図に示されたようにキ
ャップ9により、周辺部が挟持されて角孔3,3を囲む
中心部の付近が変位可能に本体8の後部に取り付けられ
ている。11は潤滑剤である(図1)。
【0021】このような構成の本発明実施例1の動作
を、次に説明する。図示されていないが、カテーテルイ
ントロジューサ7の使用に先立ち、内針を挿通した中空
の注射針が皮膚を通して血管内に挿入される。注射針が
所定位置まで挿入されてから内針が抜かれてガイドワイ
ヤが挿通され、更に注射針も除去されてガイドワイヤが
血管内に留置される。
【0022】次に、図5に示されたカテーテルイントロ
ジューサ7の通路8aに挿通された先細り型の拡張用細
管(不図示)が、血管内に留置されたガイドワイヤの体
外の部分を覆って嵌装される。引続いて、ガイドワイヤ
に嵌装された拡張用細管の先端をガイドワイヤの差込ま
れた孔を利用して血管壁に差込み、差込み孔を拡張させ
ながら本体7の先端の可撓管8bを血管内に導入する。
このとき、弁体2の内側の通路8aに血液が流入して、
流入血液を通して本体7の通路8aが血管に連通され
る。
【0023】可撓管8bの導入後、拡張用細管とガイド
ワイヤが引き抜かれて、本体8の後部から弁体2を介し
てカテーテルイントロジューサ7内にカテーテル10が
挿入されて本体8を貫通する。本体8を貫通したカテー
テル10は、可撓管8bまで案内されてから血管内に導
かれる。そして、カテーテル10の先端を血管内の所定
の処理位置に到達させてから、血管造影等の医学的な処
置がなされるようになっている。
【0024】この場合、上述のように血管内に可撓管8
bを導入して後は、弁体2の内側の通路8aが血液を通
して血管に連通している。したがって、弁体2の挿通部
が拡張用細管の抜き差しや可撓管8bの挿入動作等に追
随して弾性的に速かに復元しないと、拡張用細管や可撓
管8bの外周と弁体2との間に隙間が生じて血管内の血
液が体外に流出することになる。
【0025】一方、前述のように弁体2とカテーテル1
0の接触部の摩擦を少なくして弁体2の弾性変形の復元
機能を円滑にするために、弁体2とカテーテル10等の
接触部に潤滑剤11を使うことが行われている。本発明
実施例1では既に説明したように、円板状の弁体2の上
下の中心の角孔3,3から傾斜した放射状に角溝形の凹
部4aが形成されている。そして、接触部を潤滑させる
ための潤滑剤11を、これらの凹部4a内に貯留させる
ようなバルブが構成されている。
【0026】このため、潤滑剤11が凹部4a内に貯留
されるので、挿通部の潤滑が長期間持続される。同時
に、弁体2の板面に凹部4aが形成されているので、挿
通部がそれだけ薄くなり弁体2の可撓性が増大する。ま
た、貯留された潤滑剤11は傾斜した放射状の凹部4a
に沿って弁体2の挿通部と挿通したカテーテル10の隙
間に供給されるので、弁体2とカテーテル10の摩擦が
小さくなるばかりか、常時接触面の液密を保持すること
ができる。
【0027】実施例2 図6は本発明実施例2の構成を示す一部を切断した分解
斜視図である。図6において、21,22,23,24
は第1乃至第4の弁体である。弁体21には実施例1の
構成に対応して大型の角孔3と凹部4aが形成され、弁
体22の中心には同様に小円孔5が貫設されている。ま
た、弁体23には切断層6が設けられ、弁体24に下面
側の小型の角孔3と凹部4がそれぞれ実施例1に類似し
て形成されている。この実施例2では、弁体2がこれら
の第1乃至第4の弁体21〜24により積層構造に構成
されている。
【0028】図6に示された実施例2においても、その
動作は実施例1と変わることは少ない。実施例2ではバ
ルブ1の弁体2が積層型に構成されているので、バルブ
1の成型が容易になる。また、潤滑剤11が積層型の各
弁体の隙間に浸潤するので、潤滑機能が高くなり流体の
洩れの防止を向上できる。特に、図6の破線で示されて
いるように(図7では省略)、弁体2に油溝25や油孔
26を設ければ潤滑剤11を弁体の挿通部の付近に供給
することができる。この結果、線状材の挿通に伴うバル
ブ本体の弾性的な追随機能が長期間保持されて、寿命が
著しく長い医療器具用のバルブを実現できる利点もあ
る。
【0029】実施例3 図7に、実施例3が図示されている。図7において、4
bは実施例3の凹部である。図7における実施例3の凹
部4bは、(b) の断面図に示すように半円形の一様な深
さの円弧溝で形成されている。実施例3の凹部4bは円
弧状に形成されているので、実施例1,2の角溝形の凹
部4aに比較して隅部に付着して残留し易い潤滑剤11
を少なくできる特長がある。また、亀裂し易い角形の隅
がないので、積層構造の薄い弁体2を構成しても堅牢に
構成できる利点もある。
【0030】図8はこの発明の実施例4の説明図で、
(a) は平面図、(b) は断面図である。図8における4c
は凹部で、この場合は三角溝に作られている。この実施
例4の凹部4cでは、潤滑剤11が最深部に沿って流動
するので弁体2の軸心OーO(図3)が効果的に潤滑さ
れる。
【0031】図9と図10(a) ,(b) には、本発明の実
施例5と6が示されている。図9と図10において、4
dと4eは実施例5と6の凹部である。実施例5の凹部
4dは三角の傾斜溝に形成されている。三角傾斜溝の凹
部4dによれば、上記凹部4cの潤滑効果が更に高めら
れる。また、実施例6の凹部4eは、図(a) では半径の
異なる複数の連続的な半球状に形成され、図(b) では凹
部4eが切断層6に接して4個が設けられている。この
ような構造の凹部4eを形成した弁体2には、平常状態
では潤滑剤11が凹部4eの半球状の底面に付着して貯
留される。そして、カテーテル10の挿入や引出し時の
弁体2の変形によって、貯留された潤滑剤11が隣接し
た半球状の凹部4e間を転流して挿通部の潤滑が行われ
るようになっている。
【0032】なお、上述の実施例ではカテーテルイント
ロジューサの血液の漏出を防ぐ止血用のバルブの場合を
例示して説明したが、尿管にファイバースコープ等を挿
入したときに尿の流出を防ぐ膀胱鏡等の医療器具用のバ
ルブにも本発明を適用することができる。また、実施例
2では角孔および凹部を形成した第1と第2円板と、小
円孔を有する第2円板と、切断層を形成した第3円板と
よりなる4枚の円板で弁体を積層した場合で説明した
が、円板の積層数は随時増減してもよく必ずしも形を円
板に限定するものでもない。
【0033】
【発明の効果】この発明は、医療器具に板面の周辺が固
定され中央付近の厚さ方向に貫設された挿通部に、潤滑
剤を介在させて挿通した線状部材を液密に封止して摺動
させる弾性材からなる板状の医療器具用のバルブにおい
て、バルブの挿通部に潤滑剤を貯留させるための凹部を
設けた医療器具用のバルブを構成した。また、凹部を挿
通部側が深い傾斜した角溝で構成した医療器具用のバル
ブを構成した。また、角溝を挿通部を中心に放射状に形
成した医療器具用のバルブを構成した。 また、角溝を
バルブの両板面に設けた医療器具用のバルブを構成し
た。
【0034】さらに、この発明は、医療器具に板面の周
辺が固定され中央付近の厚さ方向に貫設された挿通部
に、潤滑剤を介在させて挿通した線状部材を液密に封止
して摺動させる弾性材からなる板状の医療器具用のバル
ブにおいて、挿通部を多角形の孔としてこの孔から周辺
方向に向かって潤滑剤を貯留させる角溝を上面側に放射
状に設けた弾性材からなる第1円板と、挿通部を円形の
孔とした弾性材からなる第2円板と、挿通部を互いに交
差する切断層とした弾性材からなる第3円板と、挿通部
を多角形の孔としてこの孔から周辺方向に向かって潤滑
剤を貯留させる角溝を下面側に放射状に設けた弾性材か
らなる第4円板とを備え、第1円板乃至第4円板を順次
層状に積み重ねて積層形に形成した医療器具用のバルブ
を構成した。
【0035】この結果、潤滑剤が弁体の凹部内に貯留さ
れるので、挿通部の潤滑が長期間持続される。したがっ
て、弁体の弾性変形の復元機能が、線状部材の摺動動作
に迅速かつ円滑に追随する。同時に、弁体の板面に凹部
が形成されているので、挿通部がそれだけ薄くなり弁体
の可撓性が増大する。また、貯留された潤滑剤が傾斜し
た放射状の凹部に沿って弁体の挿通部と挿通したカテー
テルの隙間に供給されるので、弁体とカテーテルの摩擦
が小さくなるばかりか、潤滑剤が有効に利用されて常時
接触面の液密を保持することができる。
【0036】また、実施例ではバルブの弁体が積層型に
構成されているので、バルブの成型が容易になると共
に、潤滑剤が積層型の各弁体の隙間に浸潤するので、潤
滑機能が高くなり流体の洩れの防止を向上できる。特
に、弁体に潤滑剤の流通する油溝や油孔を設ければ、潤
滑剤を弁体の挿通部の付近に供給することができる。こ
の結果、線状材の挿通に伴うバルブ本体の弾性的な追随
機能が長期間保持されて、寿命が著しく長い医療器具用
のバルブを実現できる。
【0037】よって、本発明によれば、血液等の流体の
漏洩防止機能を長期間持続させることができ、長寿命な
医療器具用のバルブを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1の一部を切断した斜視説明
図である。
【図2】この発明の実施例1の平面図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】図2の背面図である。
【図5】この発明の適用例の断面図である。
【図6】この発明の実施例2の構成を示す一部を切断し
た分解斜視図である。
【図7】この発明の実施例3の説明図で、(a) は平面
図、(b) は断面図である。
【図8】この発明の実施例4の説明図で、(a) は平面
図、(b) は断面図である。
【図9】この発明の実施例5の平面図である。
【図10】この発明の実施例6の平面図である。
【図11】従来のバルブの構成を示す分解斜視図であ
る。
【図12】従来の別のバルブの構成を示す説明図であ
る。
【図13】従来のもう1つの別のバルブの構成を示す説
明図である。
【符号の説明】
1 バルブ 2 弁体 2a.2b 板面 3,3 角孔 4a 凹部 4b 凹部 4c 凹部 4d 凹部 4e 凹部 41 角部 5 小円孔 6 切断層 7 カテーテルイントロジューサ 8 本体 8a 通路 8b 可撓管 8c 接続管 9 キャップ 10 カテーテル 11 潤滑剤 21 第1弁体 22 第2弁体 23 第3弁体 24 第4弁体 25 油溝 26 油孔 O−O 軸心

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 医療器具に板面の周辺が固定され中央付
    近の厚さ方向に貫設された挿通部に、潤滑剤を介在させ
    て挿通した線状部材を液密に封止して摺動させる弾性材
    からなる板状の医療器具用のバルブにおいて、 該バルブの挿通部に前記潤滑剤を貯留させるための凹部
    を設けたことを特徴とする医療器具用のバルブ。
  2. 【請求項2】 前記凹部を挿通部側が深い傾斜した角溝
    で構成したことを特徴とする請求項1記載の医療器具用
    のバルブ。
  3. 【請求項3】 前記角溝を挿通部を中心に放射状に形成
    したことを特徴とする請求項2記載の医療器具用のバル
    ブ。
  4. 【請求項4】 前記角溝をバルブの両板面に設けたこと
    を特徴とする請求項2または請求項3に記載の医療器具
    用のバルブ。
  5. 【請求項5】 医療器具に板面の周辺が固定され中央付
    近の厚さ方向に貫設された挿通部に、潤滑剤を介在させ
    て挿通した線状部材を液密に封止して摺動させる弾性材
    からなる板状の医療器具用のバルブにおいて、 前記挿通部を多角形の孔として該孔から周辺方向に向か
    って前記潤滑剤を貯留させる角溝を上面側に放射状に設
    けた弾性材からなる第1円板と、前記挿通部を円形の孔
    とした弾性材からなる第2円板と、前記挿通部を互いに
    交差する切断層とした弾性材からなる第3円板と、前記
    挿通部を多角形の孔として該孔から周辺方向に向かって
    前記潤滑剤を貯留させる角溝を下面側に放射状に設けた
    弾性材からなる第4円板とを備え、 前記第1円板乃至第4円板を順次層状に積み重ねて積層
    形に形成したこを特徴とする医療器具用のバルブ。
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