JPH08154955A - 歯列矯正用ブラケット - Google Patents
歯列矯正用ブラケットInfo
- Publication number
- JPH08154955A JPH08154955A JP33148494A JP33148494A JPH08154955A JP H08154955 A JPH08154955 A JP H08154955A JP 33148494 A JP33148494 A JP 33148494A JP 33148494 A JP33148494 A JP 33148494A JP H08154955 A JPH08154955 A JP H08154955A
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- Japan
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- alumina
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- lanthanum
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 十分な曲げ強度と破壊靭性とを備えると共
に、審美性にも優れ、かつ蒸気熱処理による強度低下の
ないセラミック性歯列矯正用ブラケットを得る。 【構成】 ランタン系β−アルミナと12%のセリア安
定化ジルコニアとα−アルミナとを体積比が2〜8/6
0〜92/5〜30となるように秤量して粉砕・混合す
る。あるいは、ランタン系β−アルミナと12%のセリ
ア安定化ジルコニアとα−アルミナと二酸化マンガンと
を重量比が2〜8/70〜94/3〜22/0.01〜
0.3となるように秤量して粉砕・混合する。これによ
って得た粉末を成形、脱脂した後、1600℃で焼結し
てブラケットを得る。
に、審美性にも優れ、かつ蒸気熱処理による強度低下の
ないセラミック性歯列矯正用ブラケットを得る。 【構成】 ランタン系β−アルミナと12%のセリア安
定化ジルコニアとα−アルミナとを体積比が2〜8/6
0〜92/5〜30となるように秤量して粉砕・混合す
る。あるいは、ランタン系β−アルミナと12%のセリ
ア安定化ジルコニアとα−アルミナと二酸化マンガンと
を重量比が2〜8/70〜94/3〜22/0.01〜
0.3となるように秤量して粉砕・混合する。これによ
って得た粉末を成形、脱脂した後、1600℃で焼結し
てブラケットを得る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、矯正歯科で用いられる
歯列矯正用ブラケットに関する。
歯列矯正用ブラケットに関する。
【0002】
【従来の技術】歯列矯正の際に用いられるブラケットの
材料として、従来、ステンレス鋼が用いられてきた。そ
の理由は、各歯に接着したブラケットは歯列矯正の際、
金属性ワイヤーで強く引っ張られるため、破損しないよ
うに高強度、高靭性であることが求められるが、ステン
レス鋼はこの条件を満たすからである。しかしステンレ
ス鋼は金属光沢を有し、色彩的に目立ち、審美性に欠け
るという欠点がある。また、ステンレス鋼に含まれるニ
ッケルその他の成分が、人体にアレルギー症状を引き起
こすことがある。
材料として、従来、ステンレス鋼が用いられてきた。そ
の理由は、各歯に接着したブラケットは歯列矯正の際、
金属性ワイヤーで強く引っ張られるため、破損しないよ
うに高強度、高靭性であることが求められるが、ステン
レス鋼はこの条件を満たすからである。しかしステンレ
ス鋼は金属光沢を有し、色彩的に目立ち、審美性に欠け
るという欠点がある。また、ステンレス鋼に含まれるニ
ッケルその他の成分が、人体にアレルギー症状を引き起
こすことがある。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】そこで近時、アレル
ギーの心配のないセラミックスを材料として、ステンレ
ス鋼並みの曲げ強度と破壊靭性を備えると共に、審美性
にも優れた歯列矯正用ブラケットを製造する試みが種々
なされているが、まだ十分な物を得るには至っていない
のが現状である。例えば、高純度アルミナセラミックス
を材料とするものは、曲げ強度ならびに破壊靭性が低い
ため欠けやすい。また硬度が高いため、患者によっては
ブラケットが対合歯に接触してこれを摩耗させる恐れが
ある。これに対してイットリアで安定化されたジルコニ
アセラミックスを材料とするものは、アルミナセラミッ
クスを材料とするものよりは上記諸物性が改善されてい
るが、まだ十分とは言えない。更にこの材料で製造した
ブラケットに対して滅菌のための蒸気熱処理を行うと、
劣化を起こして曲げ強度が低下するという問題がある。
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたものであ
り、十分な曲げ強度と破壊靭性を備えると共に、審美性
にも優れ、かつ蒸気熱処理をしても強度が低下しないセ
ラミック性歯列矯正用ブラケットを提供することを目的
としている。
ギーの心配のないセラミックスを材料として、ステンレ
ス鋼並みの曲げ強度と破壊靭性を備えると共に、審美性
にも優れた歯列矯正用ブラケットを製造する試みが種々
なされているが、まだ十分な物を得るには至っていない
のが現状である。例えば、高純度アルミナセラミックス
を材料とするものは、曲げ強度ならびに破壊靭性が低い
ため欠けやすい。また硬度が高いため、患者によっては
ブラケットが対合歯に接触してこれを摩耗させる恐れが
ある。これに対してイットリアで安定化されたジルコニ
アセラミックスを材料とするものは、アルミナセラミッ
クスを材料とするものよりは上記諸物性が改善されてい
るが、まだ十分とは言えない。更にこの材料で製造した
ブラケットに対して滅菌のための蒸気熱処理を行うと、
劣化を起こして曲げ強度が低下するという問題がある。
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたものであ
り、十分な曲げ強度と破壊靭性を備えると共に、審美性
にも優れ、かつ蒸気熱処理をしても強度が低下しないセ
ラミック性歯列矯正用ブラケットを提供することを目的
としている。
【0004】
【問題点を解決するための手段】本発明は上記の目的を
達成するため、ジルコニアセラミックスとアルミナセラ
ミックスを材料として歯列矯正用ブラケットを製造する
ことを要旨としている。すなわち本発明は、第一に、セ
リア安定化ジルコニアを60〜92体積%、α−アルミ
ナを5〜30体積%、ランタン系β−アルミナを3〜1
0体積%含有させたことを特徴としている。本発明は第
二に、セリア安定化ジルコニアを70〜94重量%、α
−アルミナを3〜22重量%、ランタン系β−アルミナ
を2〜8重量%、二酸化マンガンを0.01〜0.3重
量%含有させたことを特徴としている。
達成するため、ジルコニアセラミックスとアルミナセラ
ミックスを材料として歯列矯正用ブラケットを製造する
ことを要旨としている。すなわち本発明は、第一に、セ
リア安定化ジルコニアを60〜92体積%、α−アルミ
ナを5〜30体積%、ランタン系β−アルミナを3〜1
0体積%含有させたことを特徴としている。本発明は第
二に、セリア安定化ジルコニアを70〜94重量%、α
−アルミナを3〜22重量%、ランタン系β−アルミナ
を2〜8重量%、二酸化マンガンを0.01〜0.3重
量%含有させたことを特徴としている。
【0005】本発明で用いられるセリア安定化ジルコニ
アとは、二酸化セリウムを安定化剤として含有し、結晶
相として正方晶を含有するジルコニアをいう。この量を
上述の範囲に限定した理由は、上述の量より少ないと破
壊靭性が低くなり、上述の量より多いと曲げ強度が低く
なるからである。本発明で用いられるα−アルミナの量
を上述の範囲に限定した理由は、上述の量より少ないと
曲げ強度が低くなり、上述の量より多いと破壊靭性が低
くなるからである。本発明で用いられるランタン系β−
アルミナ(LBA)とは、La2O3、Nd2O3、Ce2
O3、Gd2O3、Sm2O3等のランタン系希土類金属酸
化物を含有するβ−アルミナであり、理想組成式が、例
えばLa2O3・11Al2O3(ランタンの場合)で表わ
される化合物である。この量を上述の範囲に限定した理
由は、上述の量より少ないと破壊靭性が低くなり、上述
の量より多いと曲げ強度が低くなるからである。
アとは、二酸化セリウムを安定化剤として含有し、結晶
相として正方晶を含有するジルコニアをいう。この量を
上述の範囲に限定した理由は、上述の量より少ないと破
壊靭性が低くなり、上述の量より多いと曲げ強度が低く
なるからである。本発明で用いられるα−アルミナの量
を上述の範囲に限定した理由は、上述の量より少ないと
曲げ強度が低くなり、上述の量より多いと破壊靭性が低
くなるからである。本発明で用いられるランタン系β−
アルミナ(LBA)とは、La2O3、Nd2O3、Ce2
O3、Gd2O3、Sm2O3等のランタン系希土類金属酸
化物を含有するβ−アルミナであり、理想組成式が、例
えばLa2O3・11Al2O3(ランタンの場合)で表わ
される化合物である。この量を上述の範囲に限定した理
由は、上述の量より少ないと破壊靭性が低くなり、上述
の量より多いと曲げ強度が低くなるからである。
【0006】本発明の第二の歯列矯正用ブラケットで用
いられる二酸化マンガンは、硝酸マンガン、酢酸マンガ
ン等のマンガン化合物から与えられる。この量を上述の
範囲に限定した理由は、上述の量より少ないと破壊靭性
および曲げ強度の向上が見られず、上述の量より多いと
かえって曲げ強度が低くなるからである。本発明におい
て、上述の二種類のブラケットは物性上は実質的な差異
がなく、色合いが異なるだけである。
いられる二酸化マンガンは、硝酸マンガン、酢酸マンガ
ン等のマンガン化合物から与えられる。この量を上述の
範囲に限定した理由は、上述の量より少ないと破壊靭性
および曲げ強度の向上が見られず、上述の量より多いと
かえって曲げ強度が低くなるからである。本発明におい
て、上述の二種類のブラケットは物性上は実質的な差異
がなく、色合いが異なるだけである。
【0007】
【実施例1】次に、本発明の第一の歯列矯正用ブラケッ
トを製造するための方法を実施例に基づいて説明する。
まず、ランタン系β−アルミナ(LBA)を得るため、
シュウ酸ランタン粉末とγ−アルミナ粉末とを、ランタ
ンアルミネート(LaAlO3)組成となるように秤量
し、ボールミルで粉砕・混合した後、1100℃で2時
間仮焼した。この仮焼粉末(LBA)と12mol%のセ
リア安定化ジルコニア(12Ce−TZP)とα−アル
ミナ(α−Al2O3)とを、体積比が6.9/71.9
/21.2となるように秤量してボールミルで粉砕・混
合した。これによって得られた粉末を射出成形法によっ
てブラケット形状および物性測定用試験片形状に成形、
脱脂した後、電気炉中で1600℃で焼結し、焼結体を
得た。
トを製造するための方法を実施例に基づいて説明する。
まず、ランタン系β−アルミナ(LBA)を得るため、
シュウ酸ランタン粉末とγ−アルミナ粉末とを、ランタ
ンアルミネート(LaAlO3)組成となるように秤量
し、ボールミルで粉砕・混合した後、1100℃で2時
間仮焼した。この仮焼粉末(LBA)と12mol%のセ
リア安定化ジルコニア(12Ce−TZP)とα−アル
ミナ(α−Al2O3)とを、体積比が6.9/71.9
/21.2となるように秤量してボールミルで粉砕・混
合した。これによって得られた粉末を射出成形法によっ
てブラケット形状および物性測定用試験片形状に成形、
脱脂した後、電気炉中で1600℃で焼結し、焼結体を
得た。
【0008】上述のブラケット形状の焼結体をバレル研
磨することにより、光沢があり、天然歯に似たアイボリ
ーの色合いのブラケットを得た。また、試験片形状の焼
結体(以下、第一焼結体という)10個の曲げ強度、破
壊靭性および硬度を、それぞれJIS R 1601試験法、JIS
R 1607試験法(SEPB法)およびビッカース硬度計に
よって測定した。なお比較のため、高純度アルミナセラ
ミックス(99.5% AL2O3)及びイットリア安定化ジルコ
ニア(3mol% Y2O3-ZrO2)を材料として、上述と同様の
方法で試験用焼結体を5個づつ作成し、同様の方法で物
性を測定した。これらをまとめて表1に示す。なお、デ
ータは全試験片についての平均値である。
磨することにより、光沢があり、天然歯に似たアイボリ
ーの色合いのブラケットを得た。また、試験片形状の焼
結体(以下、第一焼結体という)10個の曲げ強度、破
壊靭性および硬度を、それぞれJIS R 1601試験法、JIS
R 1607試験法(SEPB法)およびビッカース硬度計に
よって測定した。なお比較のため、高純度アルミナセラ
ミックス(99.5% AL2O3)及びイットリア安定化ジルコ
ニア(3mol% Y2O3-ZrO2)を材料として、上述と同様の
方法で試験用焼結体を5個づつ作成し、同様の方法で物
性を測定した。これらをまとめて表1に示す。なお、デ
ータは全試験片についての平均値である。
【0009】
【表1】
【0010】表1から明らかなように、本発明の第一焼
結体は、イットリア安定化ジルコニアを材料とするもの
に較べて破壊靭性が大巾に向上していると共に、ビッカ
ース硬度が低下している。また大気中での曲げ強度はや
や低下しているものの、熱水中に長時間浸漬されても強
度が全く低下しない。
結体は、イットリア安定化ジルコニアを材料とするもの
に較べて破壊靭性が大巾に向上していると共に、ビッカ
ース硬度が低下している。また大気中での曲げ強度はや
や低下しているものの、熱水中に長時間浸漬されても強
度が全く低下しない。
【0011】
【実施例2】次に、本発明の第二の歯列矯正用ブラケッ
トを製造するための方法を実施例に基づいて説明する。
まず、ランタン系β−アルミナ(LBA)を得るため、
シュウ酸ランタン粉末とγ−アルミナ粉末とを、ランタ
ンアルミネート(LaAlO3)組成となるように秤量
し、ボールミルで粉砕・混合した後、1100℃で2時
間仮焼した。この仮焼粉末(LBA)と12mol%のセ
リア安定化ジルコニア(12Ce−TZP)とα−アル
ミナ(α−Al2O3)と酢酸マンガン(Mn(CH3C
OO)2・4H2O)とを、重量比が5/80/15/
0.2となるように秤量してボールミルで粉砕・混合し
た。これによって得られた粉末を射出成形法によってブ
ラケット形状および物性測定用試験片形状に成形、脱脂
した後、電気炉中で1600℃で焼結し、焼結体を得
た。
トを製造するための方法を実施例に基づいて説明する。
まず、ランタン系β−アルミナ(LBA)を得るため、
シュウ酸ランタン粉末とγ−アルミナ粉末とを、ランタ
ンアルミネート(LaAlO3)組成となるように秤量
し、ボールミルで粉砕・混合した後、1100℃で2時
間仮焼した。この仮焼粉末(LBA)と12mol%のセ
リア安定化ジルコニア(12Ce−TZP)とα−アル
ミナ(α−Al2O3)と酢酸マンガン(Mn(CH3C
OO)2・4H2O)とを、重量比が5/80/15/
0.2となるように秤量してボールミルで粉砕・混合し
た。これによって得られた粉末を射出成形法によってブ
ラケット形状および物性測定用試験片形状に成形、脱脂
した後、電気炉中で1600℃で焼結し、焼結体を得
た。
【0012】上述のブラケット形状の焼結体をバレル研
磨することにより、灰色がかったアイボリーの色合いの
ブラケットを得た。また、試験片形状の焼結体(以下、
第二焼結体という)5個の曲げ強度、破壊靭性および硬
度を、それぞれJIS R 1601試験法、JIS R 1607試験法
(SEPB法)およびビッカース硬度計によって測定し
た。その結果を表2に示す。なお、データは全試験片に
ついての平均値である。
磨することにより、灰色がかったアイボリーの色合いの
ブラケットを得た。また、試験片形状の焼結体(以下、
第二焼結体という)5個の曲げ強度、破壊靭性および硬
度を、それぞれJIS R 1601試験法、JIS R 1607試験法
(SEPB法)およびビッカース硬度計によって測定し
た。その結果を表2に示す。なお、データは全試験片に
ついての平均値である。
【0013】
【表2】
【0014】表2から明らかなように、本発明の第二焼
結体は、第一焼結体よりも曲げ強度と破壊靭性がさらに
向上している。なお、上述の実施例では、ランタン系β
−アルミナ(LBA)、12mol%のセリア安定化ジル
コニア(12Ce−TZP)、α−アルミナ(α−Al
2O3)、更に場合によっては二酸化マンガン(Mn
O2)をボールミルで粉砕・混合した後の成形は射出成
形法によっているが、金型成形法、鋳込み成形法等によ
ってもよい。これらの成形法では、最終製品の形状に成
形できるので、焼結後の加工はバレル研磨のみで済む。
また成形体の焼結温度は、1450〜1700℃の範囲
内とするのが好ましい。1450℃未満では、ランタン
系β−アルミナの柱状晶が十分に発達せず、破壊靭性値
が低くなる。逆に1700℃を超えると、ランタン系β
−アルミナが針状から等軸状に近い形になり、この場合
も破壊靭性値が低くなる。
結体は、第一焼結体よりも曲げ強度と破壊靭性がさらに
向上している。なお、上述の実施例では、ランタン系β
−アルミナ(LBA)、12mol%のセリア安定化ジル
コニア(12Ce−TZP)、α−アルミナ(α−Al
2O3)、更に場合によっては二酸化マンガン(Mn
O2)をボールミルで粉砕・混合した後の成形は射出成
形法によっているが、金型成形法、鋳込み成形法等によ
ってもよい。これらの成形法では、最終製品の形状に成
形できるので、焼結後の加工はバレル研磨のみで済む。
また成形体の焼結温度は、1450〜1700℃の範囲
内とするのが好ましい。1450℃未満では、ランタン
系β−アルミナの柱状晶が十分に発達せず、破壊靭性値
が低くなる。逆に1700℃を超えると、ランタン系β
−アルミナが針状から等軸状に近い形になり、この場合
も破壊靭性値が低くなる。
【0015】
【発明の効果】上述のテスト結果から明らかなように、
本発明にかかる歯列矯正用ブラケットは、破壊靭性が、
従来のセラミック性ブラケットの中で最も破壊靭性が高
いイットリア安定化ジルコニアよりも優れているため、
欠けが一層起こりにくい。また消毒のため高温水蒸気に
晒しても劣化せず、強度低下による破壊が起こらない。
更に、硬度が低くなるため、ブラケットが対合歯に接触
してこれを摩耗させることも少なくなる。更に、得られ
たブラケットはアイボリー色を呈しており、審美性にも
優れている。
本発明にかかる歯列矯正用ブラケットは、破壊靭性が、
従来のセラミック性ブラケットの中で最も破壊靭性が高
いイットリア安定化ジルコニアよりも優れているため、
欠けが一層起こりにくい。また消毒のため高温水蒸気に
晒しても劣化せず、強度低下による破壊が起こらない。
更に、硬度が低くなるため、ブラケットが対合歯に接触
してこれを摩耗させることも少なくなる。更に、得られ
たブラケットはアイボリー色を呈しており、審美性にも
優れている。
【0016】なお、上述の実施例では、ブラケットの色
合いがアイボリーとなるようにしているが、患者の要望
により、その他の色合いを持たせることも可能である。
その場合は、着色剤成分として周知の金属酸化物(例え
ば、酸化銅、酸化クロム、酸化チタン、酸化エルビウム
等)を微量添加すればよい。
合いがアイボリーとなるようにしているが、患者の要望
により、その他の色合いを持たせることも可能である。
その場合は、着色剤成分として周知の金属酸化物(例え
ば、酸化銅、酸化クロム、酸化チタン、酸化エルビウム
等)を微量添加すればよい。
Claims (2)
- 【請求項1】 セリア安定化ジルコニアを60〜92体
積%、α−アルミナを5〜30体積%、ランタン系β−
アルミナを3〜10体積%含有させたことを特徴とする
歯列矯正用ブラケット。 - 【請求項2】 セリア安定化ジルコニアを70〜94重
量%、α−アルミナを3〜22重量%、ランタン系β−
アルミナを2〜8重量%、二酸化マンガンを0.01〜
0.3重量%含有させたことを特徴とする歯列矯正用ブ
ラケット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33148494A JPH08154955A (ja) | 1994-12-09 | 1994-12-09 | 歯列矯正用ブラケット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33148494A JPH08154955A (ja) | 1994-12-09 | 1994-12-09 | 歯列矯正用ブラケット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08154955A true JPH08154955A (ja) | 1996-06-18 |
Family
ID=18244167
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33148494A Pending JPH08154955A (ja) | 1994-12-09 | 1994-12-09 | 歯列矯正用ブラケット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08154955A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011225567A (ja) * | 2010-04-16 | 2011-11-10 | Ivoclar Vivadent Ag | ジルコニアを含有する複合セラミック材料 |
-
1994
- 1994-12-09 JP JP33148494A patent/JPH08154955A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011225567A (ja) * | 2010-04-16 | 2011-11-10 | Ivoclar Vivadent Ag | ジルコニアを含有する複合セラミック材料 |
US9403721B2 (en) | 2010-04-16 | 2016-08-02 | Ivoclar Vivadent Ag | Composite ceramic material comprising zirconia |
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