JPH08154500A - 緑化用植生シート - Google Patents

緑化用植生シート

Info

Publication number
JPH08154500A
JPH08154500A JP32120694A JP32120694A JPH08154500A JP H08154500 A JPH08154500 A JP H08154500A JP 32120694 A JP32120694 A JP 32120694A JP 32120694 A JP32120694 A JP 32120694A JP H08154500 A JPH08154500 A JP H08154500A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
vegetation
greening
photodegradable
net
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32120694A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidehiko Inaba
英彦 稲葉
Hiroshi Endo
浩 遠藤
Katsutoshi Nakano
克利 中野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dynic Corp
Original Assignee
Dynic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dynic Corp filed Critical Dynic Corp
Priority to JP32120694A priority Critical patent/JPH08154500A/ja
Publication of JPH08154500A publication Critical patent/JPH08154500A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)
  • Protection Of Plants (AREA)
  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】造成地や法面等の緑化及び雨水等の浸食防止の
為の植生シートであって、植生した草木の成長と共にシ
ートの全部又は一部が崩壊若しくは分解する環境保護用
植生シートの提供。 【構成】得られる積層体の初期引張強度が1Kg/cm 以
上、剛軟度が100以下である様に、開孔率が80%以
上の光分解性又は生分解性等を有するネットと、光分解
性又は生分解性等を有する多孔質シート状物の積層体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、造成した土地に植生を
促進することにより、造成地表面の浸食を防止すると同
時に、植生した草木の成長と共に使用した植生シートの
一部又は全部が崩壊若しくは分解して自然の土地と一体
化するような、環境に優しい植生シートに関する。
【0002】
【従来の技術】新しい造成地や法面の、雨水等による浸
食防止と緑化の目的で、芝生等の植生が利用されてい
る。従来この植生を速やかに繁殖させる為に、藁や菰、
屑綿やパルプ等の天然材料を敷く方法が取られている。
これらの材料は天然材料であることから、放置されてい
る間に自然に分解が進んむ為に、環境保護には好適のも
のであった。
【0003】しかし、これらの天然材料は年々入手が困
難になってきており、又施工性の煩雑さ、激しい降雨や
強風等の過酷な自然減少があった場合に飛散する等の問
題から、徐々に合成繊維で作った不織布や網布、織布や
高分子プラスチック製のネット等が用いられるようにな
ってきた。そのなかで生分解性シートを用いた緑化用植
生シートとしては、特開平5−148846号や特開平
5−148847号等があるが、これらはネットの単層
或いは複層のものであり、また一部にテープ状シート
(フィルム又は不織布)を使用する特開昭63−112
760等が知られているに過ぎない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところがこれら合成繊
維を用いた材料のものでは、植生緑化そのものの有効性
は認められるが、土に同化することは無く異物としてい
つまでも地上に残ってしまい、鳥獣類の保護や、各種の
工事の妨げになる等の環境問題の原因をつくる事態とな
ってきた。本来植生緑化資材は、種子が発芽して風雨等
による表土の浸食防止に必要な所定の生育が進んだ後に
は不要となるものであり、自然環境の保護の上からも、
種子の所定の生育が進んだ後には出来る限り速やかに自
然と同化してしまうことが好ましい。この面からは分解
性のネットを使用する特開平5−148846号や特開
平5−148847号等に開示された植生シートは優れ
たものであるが、ネットのみを使用している為に水、日
光、空気の保持性や、柔軟性に限界がある。
【0005】本発明はこれらの問題を解消する為に、
水、日光、空気の保持性や、柔軟性に優れ、植生が所定
の状態に生育するまでは表土の浸食を防止する為に一定
の強度を有するシート状態に保たれ、植生が所定の状態
に生育した後(数ヵ月程度の期間の後)は、実質的に崩
壊若しくは分解が進んで土に同化されるシート材料を提
供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は「開孔率が80
%以上である光分解性及び/又は生分解性を有するネッ
トの片面又は両面に光分解性及び/又は生分解性を有す
る多孔質シート状物を積層したシートであって、該シー
トの初期引張強度が1Kg/cm以上、剛軟度が100以下
であることを特徴とする緑化用植生シート。」によって
これらの問題を解消するものであり、光分解性及び/又
は生分解性を有する多孔質シート状物は天然繊維不織布
や、ポリプロピレンの短繊維不織布が、緑化用植生シー
トとして非常に有効であることを見出したものである。
【0007】すなわち植生緑化に用いられる種子を地面
にしっかりと固定して発芽の促進をはかるには、表土の
凹凸に馴染む用に表土を覆う必要があり、この為には一
定の柔軟性を有する必要がある。又種子の呼吸を妨げな
い様に開孔率が一定以上である様なシート状であること
が必要である。更に表土の浸食を数ヵ月の単位で防ぐ為
には、使用するシートの初期引張強度が一定以上あるこ
とが重要である。
【0008】太陽光で崩壊する分解性及び/又は微生物
で崩壊する生分解性を有する材料は既に公知のものが使
用できる。たとえば、ポリエチレンやポリプロピレン等
のオレフィン類や、直鎖高級脂肪酸、直鎖高級アルコー
ル或いはこれらのエステル類、コーンスターチ等の澱粉
類等であり、これらに有機金属等の光分解及び/又は生
分解促進剤の一種又は二種以上を添加混合した材料から
なるが、これらを単純にシート状にした丈では緑化用植
生シートとして必要な特性が備わっていない。本発明者
らは、光分解性及び/又は生分解性を有する材料からな
る多孔質シート状物と、光分解性及び/又は生分解性を
有する材料からなるネットを組み合わせて、これら使用
する材料の物性を吟味することにより、種子の発芽や成
長を促進するのに必要な水、空気、日光を保持し易く、
又種子をしっかりと地表面に密着保持し易くて尚前記し
たこれらの問題を解決した好適な緑化用植生シートを提
供するものである。
【0009】使用する光分解性及び/又は生分解性を有
するネットは、円形押出成形等の方法で一瞬にネット化
したり、溶融紡糸や押出成形等で繊維やフィルムにした
後適宜延伸やスプリット化する等でネット状にしたもの
を用いる。この時植生の発芽・育成を阻害しない為に開
孔率が80%以上、より好ましくは90%以上でなけれ
ばならない。即ち開孔率が80%以下の場合は、植生の
発芽に必要な日光や空気・水の透過性を阻害するのみな
らず、非開孔部により発芽の伸長が阻止される。
【0010】又光分解性及び/又は生分解性を有する多
孔質シート状物としては、柔軟で嵩高な構造であって、
しかも軽量なものが好ましく、例えば太陽光で崩壊する
分解性及び/又は微生物で崩壊する生分解性を有する材
料を用いた目付けが20〜50g/m2の不織布等が好まし
く、目付けが20g/m2以下の場合は植生の発芽に必要な
水、空気、日光の保持性が悪くなり、一方目付けが50
g/m2以上では発芽の伸長を阻害する。又不織布の材料と
して使用する繊維は、5デニール以下の極細で50mm以
下の短いものが望ましい。尚不織布の作り方としては、
ニードルパンチ方式、水流交絡法、湿式抄紙法等、通常
の不織布の製造法で作られたものであればどんなもので
も使用できる。
【0011】これらの多孔質シート状物とネットを積層
一体化するのは、熱圧着やニードルパンチ或いはウォー
タージェット法等の物理的方法その他の方法を用いる事
が可能で、一体化した後に、施工時に必要とされる強度
(ここでは初期強度と言う)が、縦方向の引張強度が1
Kg/cm以上になる様にする。これは、施工時の損傷を防
ぐ等の取扱上から必要な初期強度であるが、一方この物
性値を必要以上に上げることはコスト高になるばかりで
なく、分解性能面でもその分解期間が長くなり過ぎる為
に不都合が生じることがある。又植生を傷めずに地表全
体に出来るだけ密着して覆う為には一定の柔軟性が必要
であり、この為一体化した後のシートの剛軟度は100
以下(JIS L 1096 A 法タテ方向)である様にする。
【0012】
【作用】本発明の緑化用植生シートは、適度の柔軟性を
有する多孔質シート状物とネットを積層一体化した構造
であることから、多孔質シート状物が種子を植生した地
面を完全に覆って風雨等に起因する種子の散逸を防ぎ、
水、空気、日光の保持性があることから発芽や成長を促
進させる効果を有する。又、ネットと多孔質シート状物
とを積層一体化したシートである為に、取扱が非常に容
易であり、一定期間の後には分解する為、環境に非常に
優しい材料である。
【0013】
【実施例】ポリプロピレンに3%の澱粉を添加した光分
解性及び/又は生分解性を有する300デニールのフィ
ラメント糸を、縦・緯20mm×20mmの格子状に押し出
し成型したネット(米国 CONWED 社製、開孔率90パー
セント)を用い、その片面に、多孔質シート状物として
目付け30g/m2の綿100%スパンレース不織布(日清
紡株式会社製)を重ねて170°Cの熱ロールで加圧・
熱融着して、初期引張強度が1.5Kg/cm、剛軟度60
である、分解性の積層シートを得た。
【0014】
【比較例1】実施例で使用した目付け30g/m2の綿10
0%スパンレース不織布(日清紡株式会社製)単体を比
較する為のシートとした。本シートの縦方向の初期引張
強度は0.5Kg/cm、剛軟度は40であった。
【0015】
【比較例2】ポリプロピレンに3%の澱粉を添加した光
分解性及び/又は生分解性を有する300デニールのフ
ィラメント糸を、縦・緯10mm×10mmの格子状に押し
出し成型したネット(米国 CONWED 社製、開孔率70パ
ーセント)を用い、その片面に、多孔質シート状物とし
て実施例で使用した目付け30g/m2の綿100%スパン
レース不織布(日清紡株式会社製)を重ねて170°C
の熱ロールで加圧・熱融着して、初期引張強度が3.0
Kg/cm、剛軟度150である、分解性の積層シートを得
た。
【0016】図1に示す様な1割勾配の連続する長い土
壌法面1に、植生緑化用として芝生の種子(ペレニアル
ライグラス)を30g/m2宛播種し、その上に上記実施例
及び比較例1、2として得たシート(100cm×100
cm)2を順に被せて、法肩部から上の天部3に3ヵ所及
び、法面2に6ヵ所の計9ヵ所を竹串4で固定した試験
場を実施例3ヵ所、比較例各3ヵ所の計9ヵ所を順序不
同となる様に並べて設置した。上記の試験場の、199
3年5月から同10月までの6ヵ月間の芝の生育状態を
観察し、又使用した各シートの使用前と使用後の強度変
化を評価した。
【0017】試験の結果は表1に示す。
【表1】
【0018】以上から分かる様に、ネットで補強されて
いない比較例1は、地表面との密着は良く風雨による破
損の少ない観察初期の段階では発芽状態が良いが、日時
が経過して風雨でシート基材が破損すると同時に植生も
流出して、発芽面積が少なくなっている。一方比較例2
は初期強度はあるが初期の柔軟性に欠ける為、施工時の
地表との密着性が良好では無く、又開孔率も70%位で
初期の発育面積がやや劣る。これらの比較例に対して本
発明の実施例は、初期の地表面との密着も良く初期に発
芽した面積の発芽状態がそのまま保持され、更に経時変
化と共にシートの開孔部より伸びてきた芝生により、シ
ートは被覆された。尚、実施例及び各比較例の測定結果
は、それぞれ3例の合計又は平均をした結果を示した。
【0019】尚本試験の方法は、 積層シートの剛軟度:JIS L 1096 A法 4
5°カンチレバー法 引張強度 :JIS L 1096 試験巾
5cm 縦方向 地表との密着性(初期):目視にて判定。 ○ 密着性良好。 △ 被覆されているが、密着性劣る。 風雨による破損(試験実施後3ヵ月):目視にて判定。 ○ 殆ど破損無し × 破損程度が大で、植生の生育に影響有り。 芝の発育面積:目視にて判定。
【0020】
【発明の効果】本発明は以上の様な構成である為、一定
の強度を有する長尺シートや、必要な寸法にカットした
シートとして提供出来るため、造成地や法面への緑化用
植生シートとして用いる時に非常に扱い易く、又地表面
を覆った時に地表との密着性も良く、水、空気、日光保
持性にも優れた緑化用植生シートである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の緑化用植生シート及び比較例として用
いたシートを用いた芝の植生実験の状態を表したもの
で、芝を植生した法面を覆った1枚のシートを模式的に
示すものである。
【符号の説明】
1 土壌法面。 2 シート(100cm×100cm) 3 法肩部から上の天部 4 竹串

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光分解性及び/又は生分解性を有する開孔
    率が80%以上であるネットの片面又は両面に光分解性
    及び/又は生分解性を有する多孔質シート状物を積層し
    たシートであって、該シートの初期引張強度が1Kg/cm
    以上、剛軟度が100以下であることを特徴とする、緑
    化用植生シート。
  2. 【請求項2】請求項1において、光分解性及び/又は生
    分解性を有する多孔質シート状物が天然繊維不織布であ
    ることを特徴とする緑化用植生シート。
  3. 【請求項3】請求項2において、天然繊維不織布が綿不
    織布であることを特徴とする緑化用植生シート。
  4. 【請求項4】請求項1において、光分解性及び/又は生
    分解性を有する多孔質シート状物が、ポリプロピレンの
    短繊維不織布であることを特徴とする緑化用植生シー
    ト。
  5. 【請求項5】請求項4において、光分解性及び/又は生
    分解性を有する多孔質シート状物であるポリプロピレン
    の短繊維不織布が生分解性脂肪族ポリエステルの短繊維
    不織布であることを特徴とする緑化用植生シート。
JP32120694A 1994-12-01 1994-12-01 緑化用植生シート Pending JPH08154500A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32120694A JPH08154500A (ja) 1994-12-01 1994-12-01 緑化用植生シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32120694A JPH08154500A (ja) 1994-12-01 1994-12-01 緑化用植生シート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08154500A true JPH08154500A (ja) 1996-06-18

Family

ID=18129989

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32120694A Pending JPH08154500A (ja) 1994-12-01 1994-12-01 緑化用植生シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08154500A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7016443B1 (ja) * 2021-11-09 2022-02-04 前田工繊株式会社 植生シートおよび緑化用補強土壁
CN114521434A (zh) * 2022-02-25 2022-05-24 内蒙古和润环境工程有限公司 一种用于陡坡岩面种植基材固定的构件

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7016443B1 (ja) * 2021-11-09 2022-02-04 前田工繊株式会社 植生シートおよび緑化用補強土壁
CN114521434A (zh) * 2022-02-25 2022-05-24 内蒙古和润环境工程有限公司 一种用于陡坡岩面种植基材固定的构件

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7708503B2 (en) Extruded plastic netting for use in erosion control, mulch stabilization, and turf reinforcement
KR100946730B1 (ko) 환경 친화적인 식생매트 및 그것을 사용한 환경친화적인 녹화방법
JP2001320984A (ja) 生分解性防草シート及びこれを用いた雑草の発生・育成防止方法
JP5100134B2 (ja) 生分解性防草シート
KR101161232B1 (ko) 산불에 의해 훼손된 산림을 복원하는 식생매트 및 그것을 사용한 산림 복원방법
KR101778415B1 (ko) 농업용 피복재 및 그의 제조 방법
JPH08154500A (ja) 緑化用植生シート
JP2003061460A (ja) 遅速型緑化を可能とする植生用マット
JPH10121480A (ja) 法面の形成方法
JPH11280074A (ja) 生分解性ネットと植生基体および緑化工法
JP3463784B2 (ja) 河川盛土用植生マット
JP2006274742A (ja) エロージョン防止材およびエロージョン防止工法
JP4717673B2 (ja) 吸水・保水シート
JP4868817B2 (ja) 覆土代替材料
JPH1181324A (ja) 金網付き植生ネット
JP3923901B2 (ja) 剥皮被害防護ネット
JP4137332B2 (ja) 緑化用の植生マットおよび緑化方法
JP3452300B2 (ja) 樹木種子袋付き植生マット
JP2000073369A (ja) 裸地法面の緑化用植生基体
JP2572314Y2 (ja) 植生用敷設材
JP2649027B2 (ja) 植生マット
JP4767040B2 (ja) 飛散種子捕捉用の植生マット
JP4398199B2 (ja) 防根シート
JP4159406B2 (ja) 緑化用蘚苔類植物担持体および緑化用苔植物担持体の製造方法
JP2000025830A (ja) 生分解性複合シート及びそれを用いた袋及び植生材料収納袋

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Effective date: 20031208

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040302