JPH08153918A - レーザ装置 - Google Patents

レーザ装置

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Publication number
JPH08153918A
JPH08153918A JP29445294A JP29445294A JPH08153918A JP H08153918 A JPH08153918 A JP H08153918A JP 29445294 A JP29445294 A JP 29445294A JP 29445294 A JP29445294 A JP 29445294A JP H08153918 A JPH08153918 A JP H08153918A
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JP
Japan
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laser
housing
temperature
generating means
unit
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JP29445294A
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English (en)
Inventor
Tsukasa Fukushima
司 福島
Mitsuki Kurosawa
満樹 黒澤
Masanori Mizuno
正紀 水野
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電源盤のエアフィルターが粉塵によりある程
度目詰まりした状態で稼動してもレーザ光の位置があま
り変化せず、安定なレーザ加工ができるレーザ装置を得
る。 【構成】 レーザ光を発生するレーザ発生手段と、この
レーザ発生手段を支持する筺体とを備えたレーザ装置に
おいて、上記筺体は、(イ)上記筺体内に設けられて、
上記レーザ発生手段に対する電力を供給して、熱を発生
する電源手段と、(ロ)上記筺体内の熱分布をほぼ均等
にする均等手段とを備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、被加工物に対しレー
ザ光を発生し、その被加工物の切断加工などを行うレー
ザ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のレーザ装置として図13及び図1
4に示すようなものがあった。図13(a)(b)にお
いて、1はレーザ発振器、2はこのレーザ発振器から発
生したレーザ光、3は上記レーザ発振器1に電力を供給
する電源盤、4a,4bは上記レーザ発振器1を上記電
源盤3に搭載して固定するための取付け足のうち、上記
電源盤3の正面長手方向にある取付け足である。10は
上記電源盤3の上部に設けられ上記電源盤3の内部の空
気を外部に排出する換気ファン、11は上記電源盤3の
下部に設けられ外部の空気を上記電源盤3の内部に取り
入れる際に空気中の粉塵を除去するエアフィルターであ
る。なお、図13(a)は、レーザ光に対して装置を見
た場合のレーザ装置の正面図、図13(b)はレーザ光
に対して装置を見た場合のレーザ装置の側面図である。
【0003】次に、図14は上記電源盤3の構成を示す
図であり、図14において、5は上記レーザ発振器1の
荷重を支え、かつ上記電源盤3の構成ユニットを収納す
るための筺体であり、鉄板などを溶接した構造物で構成
される。6は商用電源からの電力を上記レーザ発振器2
に供給する電力に変換する主回路ユニットであり、例え
ば放電により励起を行うガスレーザ装置の場合、高電圧
発生回路で構成される。上記主回路ユニット6は装置の
容量に応じて同一ユニットを複数台並列接続し、図14
の例では3台接続されている。7は上記主回路ユニット
6などの制御を行う制御回路ユニットであり、プリント
基板などで構成される。8は補機ユニットであり、例え
ばガスレーザ装置の場合、レーザガスの充填排気を行う
真空ポンプなどの真空機器で構成される。上記主回路ユ
ニット6、上記制御回路ユニット7、及び上記補機ユニ
ット8は上記筺体5の内部に左端より順に配置されてい
る。なお、図14(a)はレーザ光に対して装置を見た
場合のレーザ装置の正面図、図14(b)はレーザ光に
対して装置を見た場合のレーザ装置の側面図である。
【0004】次に、従来のレーザ装置の動作について説
明する。電源盤3から電力を供給することにより、レー
ザ光2がレーザ発振器1から外部に取り出される。レー
ザ光2の出力は、制御回路ユニット7で主回路ユニット
6の出力電力を制御することにより任意に可変できる。
レーザ発振器1の内部に充填されたレーザガスが劣化し
レーザ光2の出力が低下すると補機ユニット8によりレ
ーザガスを交換する。
【0005】主回路ユニット6の発熱量が数kWと大き
いので電源盤3内部の温度が上昇する。このため、換気
ファン10により温度上昇した空気を電源盤3の外部に
排出し、さらに外部の冷たい空気を吸入することにより
電源盤3内部を冷却している。その際、空気中の粉塵に
よる主回路ユニット6、及び制御回路ユニット7の絶縁
不良を防止するため、エアフィルター11により吸入す
る空気中の粉塵を除去している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のレ
ーザ装置では、次のような問題点がある。電源盤3内部
の冷却のため換気ファン10によりエアフィルター11
を通して外部の空気を吸入する構成としているから、外
部の空気に混入している粉塵の量が多い環境で装置を使
用する場合、エアフィルター11が粉塵により目詰まり
を起こし、この結果吸入する空気の量が減少し発熱量の
大きい主回路ユニット6の周囲温度が上昇する。また、
発熱量の小さい制御回路ユニット7、及び補機ユニット
8の周囲温度の上昇は主回路ユニット6の周囲温度の上
昇に比べて小さい。このため、筺体5の中で主回路ユニ
ット6の周囲の柱が制御回路ユニット7、及び補機ユニ
ット8の周囲の柱よりも加熱され、主回路ユニット6の
周囲の柱の熱膨張が他の部分より大きくなる。このよう
に、ユニット6の周囲温度が他のユニットの温度よりも
上昇し、ユニット6の周囲の柱の熱膨張が他の部分より
大きくなると、例えば図15に示すように筺体5が熱変
形する。その結果、筺体5の上に搭載されたレーザ発振
器1が傾き、レーザ光2の出射する方向が水平から上向
きに変化する。図16は、取付け足4aの近傍にある筺
体5の柱の温度T1、及び取付け足4bの近傍の柱の温
度T2の差(=T1−T2)と、装置から約20m離れ
た距離で測定したレーザ光の変位量の実験結果を示す図
である。図16から取付け足4a,4b近傍の柱の温度
差の増加に従いレーザ光の変位量が直線的に増加してい
る。レーザ発振器1は取付け足4a,4bにより電源盤
3に固定されているため、レーザ発振器1の傾きは上記
電源盤3の長手方向にある取付け足4a、及び4b近傍
にある筺体5の柱の熱膨張の差、すなわち熱膨張は温度
に比例するために柱の温度差T1−T2に依存する。
【0007】上記のように従来のレーザ装置は、電源盤
3の筺体5が熱変形しレーザ光2の位置が変位するとい
う問題点があった。このため、レーザ光の位置が変位す
るため、加工精度が低下したり、加工不良を起こすなど
の問題点があった。
【0008】この発明は、かかる問題点を解決するため
になされたものであり、高精度で安定なレーザ加工がで
きるレーザ装置を得ることを目的とする。さらにまた、
レーザ光の変位の異常を検知でき常に正常な状態で装置
を使用できることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に係るレーザ装
置においては、このレーザ発生手段を筺体が支持し、筺
体の電源手段により熱が発生する。そして筺体内の熱分
布をほぼ均等にする均等手段とを備えたものである。
【0010】また、レーザ発生手段を筺体が支持し、レ
ーザ発生手段が支持される筺体内の近傍に電源手段を設
けるとともに、この電源手段の周囲に制御手段を設けた
ものである。
【0011】また、筺体の内部を挿通して、レーザ発生
手段を支持するとともに、支持方向に対しての伸縮を抑
制する支持棒を備えたものである。
【0012】また、支持棒が筺体内の空気と接触する部
分に断熱手段を設けたものである。
【0013】また、支持棒の内部に空隙を設け、その空
隙に冷媒を循環したものである。
【0014】また、冷媒を一定温度に制御する温度制御
手段を備えたものである。
【0015】また、レーザ発生手段を筺体が支持し、筺
体のレーザ発生手段の支持部近傍の筺体内の温度を温度
検出手段が検出し、この温度検出手段の検出温度と所定
の温度を比較し、比較結果にもとづいて、レーザ光の異
常発振を異常表示手段が知らせるものである。
【0016】さらにまた、レーザ発生手段を筺体が支持
し、筺体のレーザ発生手段の支持部近傍の筺体内の温度
を温度検出手段が検出し、この検出手段の検出温度と所
定の温度を比較し、比較結果にもとづいて、レーザ光の
発生をレーザ光停止手段が停止するものである。
【0017】
【作用】以上のように構成されたレーザ装置において、
筺体内の熱分布をほぼ均等にすることにより筺体内の温
度差が小さくなり、筺体の熱変形を防止できる。
【0018】また、レーザ発生手段が支持される近傍に
電源手段を設けて、この電源手段の周囲に制御手段を設
けることにより、筺体内の支持部周囲の温度差が小さく
なり、支持部近傍の筺体の熱変形を防止できる。
【0019】また、筺体の内部を挿通して、レーザ発生
手段を支持棒が支持する。且つ、支持方向に対しての伸
縮を支持棒が制御することにより、筺体内の温度差によ
る熱変形に対して、レーザ発生手段を水平に支持するこ
とが可能である。
【0020】また、支持棒が上記筺体内の空気と接触す
る部分に断熱手段を設けたので、支持棒の温度上昇を抑
制でき、支持棒の伸縮を小さくすることができる。
【0021】また、支持棒の内部に空隙を設け、その空
隙に冷媒を循環したので、支持棒の温度上昇を抑制で
き、支持棒の伸縮を小さくすることができる。
【0022】また、冷媒を一定温度に温度制御手段が制
御することにより、支持棒内部を循環する冷媒を一定温
度に保つことが可能である。
【0023】また、筺体のレーザ発生手段の支持部近傍
の筺体内の温度を温度検出手段が検出し、この検出手段
の検出温度と所定の温度との比較結果にもとづいて、レ
ーザ光の異常発振を知らせることにより、レーザ発生手
段の支持状態の異常を事前に検知することができる。
【0024】さらにまた、筺体のレーザ発生手段の支持
部近傍の筺体内の温度を温度検出手段が検出し、この検
出手段の検出温度と所定の温度との比較結果にもとづい
て、レーザ光の発生をレーザ光停止手段が停止すること
により、レーザ発生手段の支持状態の異常を事前に検知
して、レーザ光の発生を停止することができる。
【0025】
【実施例】
実施例1.図1a,bはこの発明の1実施例を示す正面
図及び側面図であり従来装置と同一部分には同一符号を
付して詳しい説明は省略する。図において9a,9b,
9c,9d,9eは電源盤内の上部に設置された循環フ
ァンであり、循環ファン9aは主回路ユニット6cと制
御回路ユニット7のしきい壁に取り付けられ、主回路ユ
ニット6cから制御回路ユニット7に向けて空気が流れ
る。また、循環ファン9bは制御回路ユニット7と補機
ユニット8のしきい壁に取り付けられ、制御回路ユニッ
ト7から補機ユニット8に向けて空気が流れる。また、
それぞれのしきい壁の循環ファン取り付け位置の近傍に
は、空気の通りをよくするため空洞がもうけられてい
る。また、循環ファン9cは左側の主回路ユニット6a
の左側面に取り付けられ、主回路ユニット6a(左側)
から主回路ユニット6b(中央)に向けて空気が流れ
る。また、循環ファン9dは、左側の主回路ユニット6
aと中央の主回路ユニット6bとのしきい壁に取り付け
られ、主回路ユニット6b中央から主回路ユニット6c
(右側)に向けて空気が流れる。さらにまた、循環ファ
ン9eは主回路ユニット6bと右側の主回路ユニット6
cとのしきい壁に取り付けられ、右側の主回路ユニット
6cから制御回路ユニット7に向けて空気が流れる。な
お、9a,9b,9c,9d,9eの循環ファンは、筺
体5の内の取り付け足4a,4bの支持する面側に設け
ることにより、取り付け足4a,4bを支持する面の熱
対流をよりいっそう効果的におこなうことができる。
【0026】前記のように構成されたレーザ装置におい
ては循環ファン9a,9b,9c,9d,9eが動作す
ると、高温部である主回路ユニット6の周囲の空気を低
温部である制御回路ユニット7及び補機ユニット8の方
にしきい壁の空洞を介して送り、すなわち発熱量の大き
い主回路ユニット6で発生した熱を制御回路ユニット7
及び補機ユニット8に向けて伝達されることになる。例
えば、図2のように、主回路ユニット6aからのユニッ
ト上部の熱は、右側に移動し、一番右のユニットの補機
ユニット8の右側壁に衝突する。一方この衝突した熱
は、単に、右側から左側に移動して補機ユニット8内
で、対流する。この対流により主回路ユニット6からの
熱を補機ユニット内に移動させることができる。以上に
より筺体内の温度分布を一定に保つことが可能になる。
したがって、高温部と低温部の温度差が低減さる。この
ため取付け足4a、及び4bの近傍にある筺体5の柱の
温度差T1−T2も低減され、取付け足4a、及び4b
近傍にある筺体5の柱の熱膨張が同じ程度となるためレ
ーザ発振器1の傾きが低減され、この結果レーザ光2の
変位も低減されることになる。なお、レーザ発振器1は
レーザ発生手段、主回路ユニット6は電源手段、循環フ
ァン9a,9b,9c,9d,9eは対流手段にそれぞ
れ相当する。
【0027】実施例2.図3は電源盤3内部の高温部か
ら低温部に熱を伝達する他の実施態様示すものである。
なお図3aはレーザ光に対して装置を見た場合のレーザ
装置の正面図、図3bはレーザ光に対して装置を見た場
合のレーザ装置の側面図である。ヒートパイプ12を固
定ブロック13によって筺体5の柱の上部に接触させて
取り付けるとともに、筺体内5の主回路ユニット6aか
ら補機ユニット8まで一直線状に配置される。また、図
3aに示すとおり、筺体5の両側部にヒートパイプ12
を設ける。各固定ブロック13はヒートパイプ12と筺
体5の各壁の熱伝達を良くするためアルミニウム、銅な
どの熱伝達率の高い金属を用いている。ヒートパイプ1
2により高温部の壁の熱が低温部の壁に伝達されたた
め、例えば上述のとおり図2の対流が発生する。したが
って、筺体5の柱の温度差T1−T2が低減され、この
結果レーザ光2の変位も低減されることになる。なお、
図2では電源盤3の内部の各ユニットの図示を省略して
いる。なお、ヒートパイプ12と固定ブロック13とは
対流手段に相当する。
【0028】実施例3.上記実施例1及び2では熱伝達
手段により取付け足4a、及び4bの近傍にある筺体5
の柱の温度差を低減しているが、本実施例では図4に示
すように、発熱量の大きい主回路ユニット6を取付け足
4a、及び4b間の中央に配置し、発熱量の小さい制御
回路ユニット7及び補機ユニット8を主回路ユニット6
の両側に配置している。なお、図4aはレーザ光に対し
て装置を見た場合のレーザ装置の正面図、図4bはレー
ザ光に対して装置を見た場合のレーザ装置の側面図であ
る。したがって、この配置により、電源盤3内部の温度
分布を電源盤の長手方向にある取付け足4a、及び4b
間の中心に対してほぼ対称になるようにして、筺体5の
柱の温度をバランスさせ温度差T1−T2を低減するも
のであり、同様の効果を期待できる。また、上記実施例
1及び2の循環ファン及びヒートパイプを筺体5に設け
るとさらに温度差T1−T2を低減できる。
【0029】実施例4.図5は上記実施例3の構成に加
えて換気ファン10を取付け足4a,4b間の中央に配
置したものであり、電源盤3内部の高温の空気が取付け
足4a、及び4b間の中央から排出されるため、電源盤
3内部の温度分布の対称性をさらに向上させることがで
きる。なお、図5aは、レーザ光に対して装置を見た場
合のレーザ装置の正面図、図5bはレーザ光に対して装
置を見た場合のレーザ装置の側面図である。
【0030】実施例5.図6に示される実施例では、支
持棒14を上下方向の可動自由度を持たせて電源盤3の
筺体5に貫通させ、支持棒14の下端を装置を設置する
床面に接触させ、支持棒14の上端にレーザ発振器1の
取付け足4a,4bを固定している。なお、図6aはレ
ーザ光に対して装置を見た場合のレーザ装置の正面図、
図6bはレーザ光に対して装置を見た場合のレーザ装置
の側面図である。支持棒14の材質は、熱による線膨張
係数が小さく、また、レーザ発振器1の荷重に耐えられ
る強度を有したCFRPなどを用いている。このような
実施態様によれば、筺体5の高温部が熱変形して上方に
伸びても、支持棒14は筺体5に対して上下方向の可動
自由度を持たせて貫通しているため、筺体5の伸びに引
っ張られることはなく、さらに、支持棒14は低線膨張
係数のCFRPなどで形成されているので電源盤3内部
の発熱により加熱されても熱膨張がほとんど無い。した
がって、支持棒14の長さはほとんど変化しないので、
支持棒14の上に固定されたレーザ発振器1は筺体5の
熱変形の影響を受けず、レーザ光2の変位も極めて小さ
く抑えられる。さらに、レーザ発振器1の荷重を支持棒
14で支えるので、筺体5にレーザ発振器1の荷重を支
えるだけの強度が不要となるため、筺体5の製造が容易
になる。なお、支持棒14は、支持手段に相当する。ま
た、上述に記載した支持棒14の筺体5に対する上下方
向の可動自由構造について、以下で詳細に説明する。図
7に記載したとおり、電源盤の筺体5の上面と下面に穴
をあけ、その穴に支持棒14を貫通させる。支持棒14
を貫通する穴の周囲に低まさつ材(フェルトシール等)
を設け、支持棒14が筺体5に固着しない様にしてい
る。支持棒14の床面と接する部分に凸部を設け、筺体
5の下面がその凸に乗る様にする。筺体5が熱変形し、
筺体5の上面が上方に伸びた状態となっても、支持棒1
4は低まさつ材で筺体5と接触しているだけなので、筺
体5の上面の伸びに合わせて支持棒14が上方に引っぱ
られることは無い。したがって、レーザ発振器の取付け
足は支持棒14で支えられているため、筺体5の熱変形
の影響を受けない。つぎに、上述に記載した支持棒14
の筺体5に対する上下方向の他の可動自由構造につい
て、以下で説明する。図8に記載したとおり、筺体5の
上面と下面に添付カタログに示すシャフトサポートを固
定して設け、そのシャフトサポートに支持棒を貫通させ
てもよい。いずれの構成においても、支持棒14は筺体
5に対して上下方向の可動自由度を持っている(筺体5
が支持棒14に対して上下方向の可動自由度を持ってい
ると表現してもよい)。
【0031】実施例6.図9は支持棒14を用いる場合
の他の実施形態を示すもので、テフロンなどの材質で円
筒状に形成した断熱材15を筺体5に貫通して固着し、
断熱材15の中心に上下方向の可動自由度を持たせて支
持棒14を通して取り付けている。なお、図9aはレー
ザ光に対して装置を見た場合のレーザ装置の正面図、図
9bはレーザ光に対して装置を見た場合のレーザ装置の
側面図である。断熱材15により支持棒14が断熱され
るため、電源盤3内部の温度が上昇しても支持棒14の
温度がほとんど変化せず、よって支持棒14の長さもほ
とんど変化しない。したがって、支持棒14の上に固定
されたレーザ発振器1は筺体5の熱変形の影響を受け
ず、レーザ光2の変位も極めて小さく抑えられる。実施
例5に示したCFRPなどの低線膨張材は一般的に成形
加工が複雑であるが、本実施例では断熱材15を設けた
ので、支持棒14の材質にCFRPより線膨張係数は大
きいが加工の容易な鉄などの金属を用いることができ、
支持棒14の製造が簡単で低コストになる。なお、断熱
材15は断熱手段に相当する。
【0032】なお、断熱材15を支持棒14に直接被覆
して一体としたものを上下方向の可動自由度を持たせて
筺体5に貫通させても同様な効果を期待できる。さら
に、支持棒と電源盤の間に空気層を設けて断熱しても同
様な効果を期待できる。
【0033】実施例7.図10は支持棒14を用いる場
合の他の実施形態を示すもので、支持棒14の内部に空
隙を設け、空隙の中に水、油などの冷媒16を循環して
いる。支持棒14は冷媒16により冷却されているた
め、電源盤3内部の温度が上昇しても支持棒14の温度
がほとんど変化せず、支持棒14の長さもほとんど変化
しない。
【0034】実施例8.図示されていないが、冷媒16
の温度を一定に制御する手段(温度制御手段に相当)を
設ける。このようにすれば、装置の外気温度が変化して
も支持棒14の温度が一定に保たれ、レーザ光2の変位
を長期間小さく維持させることができる。
【0035】実施例9.図11に示される実施例では、
取付け足4aの近傍にある筺体5の柱の上部に温度セン
サ17a(温度検出手段に相当)を取付け、取付け足4
bの近傍にある筺体5の柱の上部に温度センサ17b
(温度検出手段に相当)を取付け、上記温度センサ17
a,17bの出力の差を演算増幅する差動増幅回路1
8、温度差を任意に設定する設定回路19、差動増幅回
路18のの出力と設定回路19の出力を比較し、差動増
幅回路18の出力が設定回路19の出力を越えた場合に
レーザ光の水平発振不能を事前に知らせる信号を発生す
る比較回路20(比較手段に相当)、比較回路20の信
号によりランプなどの表示機器を動作させる異常表示回
路21(異常表示手段に相当)を設けたものである。な
お、筺体内のしきり壁部のT1,T2を検出することに
より、筺体内の温度分布変化を早く検知できる。したが
って、レーザ発振器1を支持する部材(取付け足4a,
4b)の水平状態異常を事前に検知することができる。
取付け足4a,4bの温度分布を検知していたら、事前
に水平状態の異常を検知できない。
【0036】従来装置の説明に用いた図12に示すよう
に、レーザ光2の変位量は、取付け足4a、及び4bの
近傍にある筺体5の柱の温度差T1−T2にほぼ比例す
るため、柱の温度差T1−T2を検出することによりレ
ーザ光2の変位量を求めることができる。本実施例では
温度センサ17a、及び17bにより取付け足4a、及
び4bの近傍にある柱の温度T1、及びT2が検出さ
れ、差動増幅回路18により柱の温度差T1−T2が求
められ、設定回路19により異常となるレーザ光2の変
位量に対応した柱の温度差がT1−T2が設定され、比
較回路20により柱の温度差T1−T2が設定値を越え
たことが検出され、異常表示回路21により装置を操作
する操作盤22により異常表示される。したがって、装
置を操作するオペレータはこの異常表示によりレーザ光
2の変位量が正常範囲を越えたことを知ることができる
ため、常に装置を正常な状態で使用することができ加工
不良を防止できる。さらに異常の主要な原因であるエア
フィルターの目詰まりに対して、オペレータは定期的に
エアフィルターを清掃を行う必要があるが、異常表示し
た場合にのみ清掃を行えば良く効率的にメンテナンスが
できる。
【0037】実施例10.図12は温度センサ17a,
17bを用いる場合の他の実施形態を示すもので、第一
の設定回路19a、第二の設定回路19b、第一の比較
回路20a、第二の比較回路20b、及び非常停止回路
23を設けたものである。なお、温度センサ17a,1
7bの取付け位置及びその効果については上述の実施例
9と同じである。第一の設定回路19aは実施例8と同
じく異常表示回路21を動作させる柱の温度差を設定
し、第一の設定回路19a、第一の比較回路20a、及
び異常表示回路21は上記実施例8と同じ動作をする。
第二の設定回路19bでは柱の温度差の値が第一の設定
回路19aより大きく設定され、柱の温度差がこの設定
値を越えると第二の比較回路20bが信号を出力し、こ
の信号により非常停止回路23が動作し、装置の運転を
停止させる信号が電源盤3の制御回路ユニット7に出力
される。これにより、第一の設定回路19aで設定され
る異常表示の動作が行われた後も装置の運転を継続する
と第二の設定回路19bで設定される非常停止の動作が
行われる。したがって、装置に損傷を与えるレーザ光2
の変位量の値より小さく第二の設定回路19bを設定す
ると、万が一、オペレータが異常表示に気がつかない場
合においても、装置が損傷する前に停止できるので装置
の信頼性が向上する。なお、非常停止回路23はレーザ
光停止手段に相当する。
【0038】
【発明の効果】この発明は以上説明したように構成され
るので、以下に記載されるような効果を奏する。請求項
1の発明は、レーザ発生手段を筺体が支持するととも
に、筺体内の熱分布をほぼ均等にすることにより、筺体
内の温度差が小さくなり、筺体の熱変形を防止できる。
したがって、レーザ光発生手段は安定した状態で支持さ
れるので、高精度で安定加工可能なレーザ装置を得るこ
とができる。
【0039】また請求項2の発明はレーザ発生手段を筺
体が支持とともに、レーザ発生手段が支持される近傍に
電源手段を設けて、この電源手段の周囲に制御手段を設
けることにより筺体内の支持部周囲の温度差が小さくな
り、支持部近傍の筺体の熱変形を防止できる。したがっ
て、レーザ光発生手段は安定した状態で支持されるの
で、高精度で安定加工可能なレーザ装置を得ることがで
きる。また、筺体内に特別な手段を設けることなく筺体
内の温度差を小さくできるので、簡単に高精度、高信頼
性のレーザ装置を得ることができる。
【0040】また請求項3の発明は筺体の内部を挿通し
てレーザ発生手段を支持棒が支持する。且つ、支持方向
に対しての伸縮を支持棒が抑制することにより、筺体内
の温度差による熱変形に対応して、レーザ発生手段を支
持するための支持棒の伸縮が抑制される。したがって、
レーザ光発生手段は安定した状態で支持されるので、高
精度で安定加工可能なレーザ装置を得ることができる。
また、支持棒を筺体内に挿通して設けることにより、レ
ーザ発生手段の荷重を筺体で支える必要がないため、低
コストな筺体を製造することができる。
【0041】また請求項4の発明は支持棒が上記筺体内
の空気と接触する部分に断熱手段を設けたので、支持棒
の伸縮を小さくすることができる。したがって、レーザ
光発生手段はより安定状態で支持されるので、より高精
度で安定加工可能なレーザ装置を得ることができる。
【0042】また請求項5の発明は支持棒の内部に空隙
を設け、その空隙に冷媒を循環したので、支持棒の温度
上昇を抑制でき、支持棒の伸縮を小さくすることができ
る。したがって、レーザ光発生手段はより安定状態支持
されるので、より高精度で安定加工可能なレーザ装置を
得ることができる。
【0043】また請求項6の発明は冷媒を一定温度に温
度制御手段が制御することにより、支持棒内部を循環す
る冷媒を一定温度に保つことが可能である。このため、
支持棒の温度上昇を抑制でき、支持棒の伸縮を小さくす
ることができる。したがって、レーザ光発生手段はより
安定状態で支持されるので、より高精度で安定加工可能
なレーザ装置を得ることができる。
【0044】また請求項7の発明は筺体のレーザ発生手
段の支持部近傍の筺体内の温度を温度検出手段が検出
し、この検出手段の検出温度と所定の温度との比較結果
にもとづいて、レーザ光の異常発振を知らせることによ
り、レーザ発生手段の支持状態の異常を事前に検知する
ことができる。したがって、レーザ光を常に正常な状態
で保つことができる。
【0045】さらに請求項8の発明は、筺体のレーザ発
生手段の支持部近傍の筺体内の温度を温度検知手段が検
出し、この検出手段の検出温度と所定の温度との比較結
果にもとづいて、レーザ光の発生をレーザ光停止手段が
停止することにより、レーザ発生手段の支持状態の異常
を事前に検知してレーザ光の発生を停止することができ
る。したがって、レーザ発生手段の支持異常にもとづい
てレーザ光の向き移動を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)この発明の実施例1を示す正面図であ
る。(b)この発明の実施例1を示す側面図である。
【図2】 この発明の熱の対流を示す図である。
【図3】 (a)この発明の実施例2を示す正面図であ
る。(b)この発明の実施例2を示す側面図である。
【図4】 (a)この発明の実施例3を示す正面図であ
る。(b)この発明の実施例3を示す側面図である。
【図5】 (a)この発明の実施例4を示す正面図であ
る。(b)この発明の実施例4を示す側面図である。
【図6】 (a)この発明の実施例5を示す正面図であ
る。(b)この発明の実施例5を示す側面図である。
【図7】 この発明の実施例5の可動自由構造を示す図
である。
【図8】 この発明の実施例5のその他の可動自由構造
を示す図である。
【図9】 (a)この発明の実施例6を示す正面図であ
る。(b)この発明の実施例6を示す側面図である。
【図10】 この発明の実施例7を示す断面図である。
【図11】 この発明の実施例9を示す回路構成図であ
る。
【図12】 この発明の実施例10を示す回路構成図で
ある。
【図13】 (a)従来のレーザ装置を示す正面図であ
る。(b)従来のレーザ装置を示す側面図である。
【図14】 (a)従来のレーザ装置を示す正面図であ
る。(b)従来のレーザ装置を示す側面図である。
【図15】 従来のレーザ装置の課題を示す説明図であ
る。
【図16】 従来のレーザ装置の筺体柱の温度差とレー
ザ光の変位置の実験結果を示す図である。
【符号の説明】
1 レーザ発振器、5 筺体、6 主回路ユニット、9
循環ファン、12ヒートパイプ、13 固定ブロッ
ク、14 支持棒、15 断熱材、16 冷媒、17
温度センサ、20 比較回路、21 異常表示回路、2
3 非常停止回路。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光を発生するレーザ発生手段と、
    このレーザ発生手段を支持する筺体とを備えたレーザ装
    置において、 上記筺体は、(イ)上記筺体内に設けられて上記レーザ
    発生手段に対する電力を供給して熱を発生する電源手段
    と、(ロ)上記筺体内の熱分布をほぼ均等にする熱均等
    手段とを備えたことを特徴とするレーザ装置。
  2. 【請求項2】 レーザ光を発生するレーザ発生手段と、
    このレーザ発生手段を支持する筺体とを備えたレーザ装
    置において、 上記筺体は、(イ)上記レーザ発生手段に対する電力を
    供給するとともに、レーザ発生手段が支持される近傍に
    設けられてた電源手段と、(ロ)この電源手段の周囲に
    設けられて、上記電源手段を制御する制御手段とを備え
    たことを特徴とするレーザ装置。
  3. 【請求項3】 レーザ光を発生するレーザ発生手段と、
    このレーザ発生手段に対して電力を供給する電源手段を
    設けた筺体と、上記筺体の内部を挿通してレーザ発生手
    段を支持するとともに、支持方向に対しての伸縮を抑制
    する支持手段とを備えたことを特徴とするレーザ装置。
  4. 【請求項4】 上記支持棒が上記筺体内の空気と接触す
    る部分に断熱手段を設けたことを特徴とする請求項3の
    レーザ装置。
  5. 【請求項5】 支持棒の内部に空隙を設け、その空隙に
    冷媒を循環したことを特徴とする請求項3又は請求項4
    のレーザ装置。
  6. 【請求項6】 冷媒を一定温度に制御する温度制御手段
    を備えたことを特徴とする請求項5のレーザ装置。
  7. 【請求項7】 レーザ光を発生するレーザ発生手段と、
    このレーザ発生手段を支持するとともに、レーザ発生手
    段に対して電力を供給する電源手段を設けた筺体と、上
    記筺体のレーザ発生手段の支持部近傍の筺体内の温度を
    検出する温度検出手段と、この検出手段の検出温度と所
    定の温度を比較する比較手段と、この比較手段の比較結
    果にもとづいて、レーザ光の異常発振を知らせる異常表
    示手段とを備えたことを特徴とするレーザ装置。
  8. 【請求項8】 レーザ光を発生するレーザ発生手段と、
    このレーザ発生手段を支持するとともに、レーザ発生手
    段に対して、電力を供給する電源手段を設けた筺体と、
    上記筺体のレーザ発生手段の支持部近傍の筺体内の温度
    を検出する温度検出手段と、この検出手段の検出温度と
    所定の温度を比較する比較手段と、この比較手段の比較
    結果にもとづいて、レーザ光の発生を停止するレーザ光
    停止手段とを備えたことを特徴とするレーザ装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102300431A (zh) * 2011-07-05 2011-12-28 中兴通讯股份有限公司 有线电子设备
JP2013048159A (ja) * 2011-08-29 2013-03-07 Furukawa Electric Co Ltd:The レーザ加工装置
CN103551690A (zh) * 2013-11-01 2014-02-05 安徽华东光电技术研究所 一种限幅器的制作方法
WO2014184905A1 (ja) * 2013-05-15 2014-11-20 三菱電機株式会社 レーザ発振器用電源装置およびレーザ発振器

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