JPH08153652A - 固体電解コンデンサ - Google Patents
固体電解コンデンサInfo
- Publication number
- JPH08153652A JPH08153652A JP29440494A JP29440494A JPH08153652A JP H08153652 A JPH08153652 A JP H08153652A JP 29440494 A JP29440494 A JP 29440494A JP 29440494 A JP29440494 A JP 29440494A JP H08153652 A JPH08153652 A JP H08153652A
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- Japan
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- layer
- electrolytic capacitor
- solid
- polymer compound
- solid electrolytic
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- Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 導電性高分子化合物を固体電解質とした固体
電解コンデンサにおいて、導電性高分子化合物層が空気
中の酸素の侵入によって酸化して導電率が低下すること
なく、ＥＳＲの増加がない固体電解コンデンサを提供す
る。 【構成】 弁作用を有する陽極体１の表面に酸化皮膜の
誘電体層２と導電性高分子化合物層３と導電ペーストに
よる陰極層を順次形成し、全体を樹脂外装する固体電解
コンデンサにおいて、前記陰極層にはグラファイト層
４、導電体層５で構成し、グラファイト層４に酸素を選
択的に吸着する酸素吸着物質を含む。
電解コンデンサにおいて、導電性高分子化合物層が空気
中の酸素の侵入によって酸化して導電率が低下すること
なく、ＥＳＲの増加がない固体電解コンデンサを提供す
る。 【構成】 弁作用を有する陽極体１の表面に酸化皮膜の
誘電体層２と導電性高分子化合物層３と導電ペーストに
よる陰極層を順次形成し、全体を樹脂外装する固体電解
コンデンサにおいて、前記陰極層にはグラファイト層
４、導電体層５で構成し、グラファイト層４に酸素を選
択的に吸着する酸素吸着物質を含む。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、固体電解コンデンサに
関し、特に固体電解質として導電性高分子化合物を有す
る固体電解コンデンサに関する。
関し、特に固体電解質として導電性高分子化合物を有す
る固体電解コンデンサに関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、固体電解コンデンサは、タンタル
や、アルミニウム等の弁作用をもつ金属粉末を、柱状に
その一端より陽極リードを導出した状態で加圧成形し焼
結した陽極体とし、その陽極体の表面に酸化皮膜を形成
し、前記酸化皮膜上に二酸化マンガン等の金属酸化物層
あるいはテトラシアノキノジメタン錯塩（ＴＣＮＱ錯
塩）等を固体電解質として介在させ、グラファイトペー
ストや銀ペースト等を用いて陰極層を形成し陰極リード
を接続して、全体を樹脂外装した構造を有していた。し
かし、二酸化マンガンを電解質とすることは、その導電
率が充分ではなく、特に高周波領域でのインピーダンス
が大きい。また、ＴＣＮＱ錯塩を、電解質としても、Ｔ
ＣＮＱ錯塩は耐熱性に劣る等の欠点があつた。
や、アルミニウム等の弁作用をもつ金属粉末を、柱状に
その一端より陽極リードを導出した状態で加圧成形し焼
結した陽極体とし、その陽極体の表面に酸化皮膜を形成
し、前記酸化皮膜上に二酸化マンガン等の金属酸化物層
あるいはテトラシアノキノジメタン錯塩（ＴＣＮＱ錯
塩）等を固体電解質として介在させ、グラファイトペー
ストや銀ペースト等を用いて陰極層を形成し陰極リード
を接続して、全体を樹脂外装した構造を有していた。し
かし、二酸化マンガンを電解質とすることは、その導電
率が充分ではなく、特に高周波領域でのインピーダンス
が大きい。また、ＴＣＮＱ錯塩を、電解質としても、Ｔ
ＣＮＱ錯塩は耐熱性に劣る等の欠点があつた。
【０００３】上記欠点を解決するため二酸化マンガンや
ＴＣＮＱ錯塩等に代わる導電率の高いポリピロール等の
芳香族系導電性高分子化合物を固体電解質として提案さ
れている。しかしポリピロール等の芳香族系導電性高分
子化合物を固体電解質とした固体電解コンデンサは導電
性高分子化合物が酸化されやすく、樹脂外装した後高温
放置した場合に外装の樹脂中を空気中の酸素が拡散して
導電性高分子化合物を酸化させ、導電率が低下し、高周
波ＥＳＲ（等価直列抵抗）が増大する。
ＴＣＮＱ錯塩等に代わる導電率の高いポリピロール等の
芳香族系導電性高分子化合物を固体電解質として提案さ
れている。しかしポリピロール等の芳香族系導電性高分
子化合物を固体電解質とした固体電解コンデンサは導電
性高分子化合物が酸化されやすく、樹脂外装した後高温
放置した場合に外装の樹脂中を空気中の酸素が拡散して
導電性高分子化合物を酸化させ、導電率が低下し、高周
波ＥＳＲ（等価直列抵抗）が増大する。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明は導電性高分子
化合物を固体電解質とした固体電解コンデンサにおいて
導電性高分子化合物層が空気中の酸素の侵入によって酸
化し、導電率が低下することがなく、ＥＳＲの増加がな
い固体電解コンデンサを提供する。
化合物を固体電解質とした固体電解コンデンサにおいて
導電性高分子化合物層が空気中の酸素の侵入によって酸
化し、導電率が低下することがなく、ＥＳＲの増加がな
い固体電解コンデンサを提供する。
【０００５】
【課題を解決するための手段】弁作用を有する陽極体表
面に酸化皮膜の誘電体層と導電性高分子化合物層と導電
ペーストによる陰極層を順次形成し、全体を樹脂外装す
る固体電解コンデンサにおいて、前記陰極層はグラファ
イト層及び導電体層で構成し、グラファイト層に酸素を
選択的に吸着する例えばポルフィリンとサルコミンおよ
びそれらの誘導体の群から選ばれた一種からなる酸素吸
着物質を含む固体電解コンデンサを提供する。
面に酸化皮膜の誘電体層と導電性高分子化合物層と導電
ペーストによる陰極層を順次形成し、全体を樹脂外装す
る固体電解コンデンサにおいて、前記陰極層はグラファ
イト層及び導電体層で構成し、グラファイト層に酸素を
選択的に吸着する例えばポルフィリンとサルコミンおよ
びそれらの誘導体の群から選ばれた一種からなる酸素吸
着物質を含む固体電解コンデンサを提供する。
【０００６】
【作用】陰極層のグラファイト層に酸素吸着物質を混入
することにより、グラファイト層が酸素遮断層として働
き、導電性高分子化合物層への酸素の侵入を阻止でき酸
化を防止できる。特に導電性高分子化合物層に最も近い
グラファイト層が酸素遮断層として働くので導電性高分
子化合物層の導電率が低下せず、したがってＥＳＲの増
加することがなく高周波特性の良好な固体電解コンデン
サを得ることができる。
することにより、グラファイト層が酸素遮断層として働
き、導電性高分子化合物層への酸素の侵入を阻止でき酸
化を防止できる。特に導電性高分子化合物層に最も近い
グラファイト層が酸素遮断層として働くので導電性高分
子化合物層の導電率が低下せず、したがってＥＳＲの増
加することがなく高周波特性の良好な固体電解コンデン
サを得ることができる。
【０００７】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例をより
具体的に説明する。図１は、本発明の固体電解コンデン
サの実施例を説明する断面図であり、図において、１は
陽極体、２は酸化皮膜からなる誘電体層、３は導電性高
分子化合物層、４はグラファイト層、５は導電体層、６
は陰極外部リード、７は陽極リードである。
具体的に説明する。図１は、本発明の固体電解コンデン
サの実施例を説明する断面図であり、図において、１は
陽極体、２は酸化皮膜からなる誘電体層、３は導電性高
分子化合物層、４はグラファイト層、５は導電体層、６
は陰極外部リード、７は陽極リードである。
【０００８】上記固体電解コンデンサは下記のようにし
て作られる。直径１．６Φｍｍ×高さ２．１ｍｍの柱状
で一端より陽極リード７を導出したタンタル金属粉末の
焼結体からなる陽極体１をリン酸水溶液の電解液に浸漬
し、９０Ｖで陽極酸化して酸化皮膜からなる誘電体層２
で被覆されたペレットを得た。この誘電体層２で被覆さ
れたペレットを２０ｗｔ％のドデシルベンゼンスルホン
サン酸第二鉄塩のメタノール溶液に１０分間浸漬し６０
℃で乾燥した後、１ｍｏｌ％のピロール水溶液に浸漬
し、室温で３０分保持して導電性ポリピロール層３の重
合を行なうか、または、−３０℃以下に冷却したピロー
ル、酸化剤を含む溶液をペレットへ含浸させた後、ペレ
ットを２０℃の雰囲気へ３０分放置するかして導電性ポ
リピロール層３を得た。次いで、エタノールで洗浄後、
ポルフィリンとサルコミン及びそれらの誘導体を含むＦ
ｅ，Ｃｏ等の金属錯体の群から選ばれた酸素吸着物質を
含む導電性のグラファイト溶液に浸漬しその後、１６０
℃のオーブンにて１５分間焼き付けグラファイト層４を
形成し、その上に導電性銀ペーストを塗布して導電体層
５を形成すると共に、陰極外部リード６を接続してペレ
ットを含む全体を外装樹脂で被覆した。
て作られる。直径１．６Φｍｍ×高さ２．１ｍｍの柱状
で一端より陽極リード７を導出したタンタル金属粉末の
焼結体からなる陽極体１をリン酸水溶液の電解液に浸漬
し、９０Ｖで陽極酸化して酸化皮膜からなる誘電体層２
で被覆されたペレットを得た。この誘電体層２で被覆さ
れたペレットを２０ｗｔ％のドデシルベンゼンスルホン
サン酸第二鉄塩のメタノール溶液に１０分間浸漬し６０
℃で乾燥した後、１ｍｏｌ％のピロール水溶液に浸漬
し、室温で３０分保持して導電性ポリピロール層３の重
合を行なうか、または、−３０℃以下に冷却したピロー
ル、酸化剤を含む溶液をペレットへ含浸させた後、ペレ
ットを２０℃の雰囲気へ３０分放置するかして導電性ポ
リピロール層３を得た。次いで、エタノールで洗浄後、
ポルフィリンとサルコミン及びそれらの誘導体を含むＦ
ｅ，Ｃｏ等の金属錯体の群から選ばれた酸素吸着物質を
含む導電性のグラファイト溶液に浸漬しその後、１６０
℃のオーブンにて１５分間焼き付けグラファイト層４を
形成し、その上に導電性銀ペーストを塗布して導電体層
５を形成すると共に、陰極外部リード６を接続してペレ
ットを含む全体を外装樹脂で被覆した。
【０００９】得られた上記固体電解コンデンサは、初期
特性として１２０Ｈｚでの静電容量が１０μＦ、１００
ＫＨｚでのＥＳＲが４０ｍΩであったものが１０５℃で
５００時間の高温放置後では、１２０Ｈｚでの静電容量
が９．９μＦ、１００ＫＨｚでのＥＳＲが４３ｍΩであ
り、実用上充分な特性が得られた。
特性として１２０Ｈｚでの静電容量が１０μＦ、１００
ＫＨｚでのＥＳＲが４０ｍΩであったものが１０５℃で
５００時間の高温放置後では、１２０Ｈｚでの静電容量
が９．９μＦ、１００ＫＨｚでのＥＳＲが４３ｍΩであ
り、実用上充分な特性が得られた。
【００１０】なお、本発明実施例では、導電性高分子化
合物としてポリピロールを用いたが、ポリチオフエン、
ポリフラン、ポリアニリン等の環状化合物およびその誘
導体においても、同等の効果が得られることは明らかで
ある。
合物としてポリピロールを用いたが、ポリチオフエン、
ポリフラン、ポリアニリン等の環状化合物およびその誘
導体においても、同等の効果が得られることは明らかで
ある。
【００１１】
【発明の効果】陰極層のグラファイト層に酸素吸着物質
を混入することにより、グラファイト層が酸素遮断層と
して働き、導電性高分子化合物層への酸素の侵入を阻止
でき酸化を防止できる。特に導電性高分子化合物層に最
も近いグラファイト層が酸素遮断層として働くので導電
性高分子化合物層の導電率が低下せず、したがってＥＳ
Ｒの増加することがなく、高周波特性の良好な固体電解
コンデンサを得ることができる。
を混入することにより、グラファイト層が酸素遮断層と
して働き、導電性高分子化合物層への酸素の侵入を阻止
でき酸化を防止できる。特に導電性高分子化合物層に最
も近いグラファイト層が酸素遮断層として働くので導電
性高分子化合物層の導電率が低下せず、したがってＥＳ
Ｒの増加することがなく、高周波特性の良好な固体電解
コンデンサを得ることができる。
【図１】 本発明の一実施例である固体電解コンデンサ
の断面図
の断面図
１ 陽極体 ２ 誘電体層 ３ 導電性高分子化合物層（導電性ポリピロール層） ４ グラファイト層 ５ 導電体層 ６ 陰極外部リード ７ 陽極リード
Claims (3)
- 【請求項１】弁作用を有する陽極体表面に酸化皮膜の誘
電体層と導電性高分子化合物層と陰極層を順次形成し、
全体を樹脂外装する固体電解コンデンサにおいて、前記
陰極層はグラファイト層及び導電体層で構成し、グラフ
ァイト層に酸素を選択的に吸着する酸素吸着物質を含む
ことを特徴とする固体電解コンデンサ。 - 【請求項２】前記導電性高分子化合物層がポリピロール
とポリチオフェンとポリフランとポリアニリンを含む環
状化合物および該環状化合物の誘導体の群から選ばれた
一種で構成されてなることを特徴とする請求項１記載の
固体電解コンデンサ。 - 【請求項３】前記酸素吸着物質がポルフィリンとサルコ
ミンおよびそれらの誘導体を含む２価の金属錯体である
ことを特徴とする請求項１記載の固体電解コンデンサ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29440494A JP2850774B2 (ja) | 1994-11-29 | 1994-11-29 | 固体電解コンデンサ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29440494A JP2850774B2 (ja) | 1994-11-29 | 1994-11-29 | 固体電解コンデンサ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08153652A true JPH08153652A (ja) | 1996-06-11 |
| JP2850774B2 JP2850774B2 (ja) | 1999-01-27 |
Family
ID=17807307
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29440494A Expired - Fee Related JP2850774B2 (ja) | 1994-11-29 | 1994-11-29 | 固体電解コンデンサ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2850774B2 (ja) |
-
1994
- 1994-11-29 JP JP29440494A patent/JP2850774B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2850774B2 (ja) | 1999-01-27 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19981013 |
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