JPH08152264A - 廃棄物から乾燥粉末を製造する装置 - Google Patents

廃棄物から乾燥粉末を製造する装置

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JPH08152264A
JPH08152264A JP6315991A JP31599194A JPH08152264A JP H08152264 A JPH08152264 A JP H08152264A JP 6315991 A JP6315991 A JP 6315991A JP 31599194 A JP31599194 A JP 31599194A JP H08152264 A JPH08152264 A JP H08152264A
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dry powder
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Masa Kaneko
雅 金子
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】燃料コストを大幅に低減し、大きな廃棄物や比
較的硬いものが混入していても確実に粉末にできる廃棄
物から乾燥粉末を製造する装置を提供する。 【構成】ハウジング10の内部の上位に第一領域38と
下位に第二領域52とを形成する。第一領域内に自然落
下によって廃棄物を破砕する大ボール40を収容し、第
二領域内に自然落下によって廃棄物を破砕する小ボール
54を収容し、ハウジングの内部に移送手段12を配置
し、大ボールを第一領域内の下位から上位に移送させて
その大ボールを第一領域内の上位から下位に落下させる
と共に、小ボールを第二領域内の下位から上位に移送さ
せて小ボールを第二領域内の上位から下位に落下させ
る。ハウジングの内部にオイル管16,18を配置し、
加熱手段24で加熱したオイルを循環させ、第一領域内
の大ボールと廃棄物並びに第二領域内の小ボールと廃棄
物を加熱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、廃棄食物や汚泥等の廃
棄物から乾燥粉末を製造する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、肉や魚等等の食べ残しとして
の廃棄食物を乾燥粉末にして、プロテインを作ることは
知られている。また、汚泥を乾燥粉末にして、有機土壌
や建築用原材料として使用するも知られている。廃棄物
を乾燥粉末にする従来の装置としては、例えば両端閉鎖
の円筒状のハウジング内に廃棄物粉砕用の多数のボール
を多数収容し、円筒の中心軸を水平に配置して、その中
心軸を中心にハウジングを回転させて、ボールをハウジ
ング内で上方から下方へ落下させて、そのボールで廃棄
食物を粉砕するボールミルがある。このボールミルで
は、廃棄物をボールで粉砕すると共に、そのボールミル
内に熱風を導入して、熱風によって廃棄物が含む水分を
蒸発させて除去するようにしている。
【0003】従来のその他の廃棄物を乾燥粉末にする装
置としては、ハウジングの内部の上下方向に螺旋状のボ
ール移送手段を備え、最下位にあるボールを螺旋状のボ
ール移送手段で上方に移動させ、上方からボールを廃棄
物に落下させて廃棄物を粉砕させるものも知られてい
る。この装置においても、ハウジング内に熱風を導入し
て、熱風によって廃棄物が含む水分を蒸発させて除去す
るようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の廃棄物を乾燥粉
末にする装置では、ハウジングの外部から内部に熱風を
導入しているが、熱風での乾燥ではハウジング内の温度
の平均化とハウジング内の温度コントロールが難しかっ
た。例えば廃棄食物を粉末乾燥する場合に、温度が平均
化しないことによる加熱温度の低い箇所では、粘性と油
性のある液体例えば肉や魚の血液や体液が乾燥されずに
ハウジング壁面に付着して取れなくなるという欠点があ
った。廃棄食物を粉末乾燥する場合では更に、部分的に
高温になる箇所において、廃棄食物を焦がして劣悪な粉
末ができるという欠点があった。また、熱風を利用した
場合には、その熱量の約40%が利用されないため、燃
料の費用が相当かかるという欠点があった。更に、従来
の装置では、ボールは廃棄物を粉末にするための比較的
小さな1種類のボールのみが使用されていた。このた
め、大きな廃棄物や比較的硬いものが混入していた場合
には、比較的小さなボールではそれを粉砕することが出
来ず、そのままの形で残ってしまい、完全な粉末が得ら
れないという不具合があった。
【0005】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
で、廃棄物を所望の温度に均等に加熱して高品質の粉末
を作り、従来の装置と比べて燃料コストを大幅に低減
し、しかも大きな廃棄物や比較的硬いものが混入してい
てもそれらも確実に粉末にできるようにした廃棄物から
乾燥粉末を製造する装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、廃棄物が内部に導入されるためのハウジン
グと、そのハウジング内で区画される相対的に上位の第
一領域と、そのハウジング内で区画される相対的に下位
の第二領域と、第一領域内に収容される大ボールと、第
二領域内に収容される小ボールと、それら第一領域並び
に第二領域の内部に備えられる移送手段と、それら第一
領域並びに第二領域の内部に配置されるオイル管と、そ
のオイル管内を循環するオイルと、そのオイルを加熱す
る加熱手段とを有し、前記移送手段が大ボールを第一領
域内の下位から上位に移送させて大ボールを第一領域内
の上位から下位に自然落下させて廃棄物を破砕し、前記
移送手段が小ボールを第二領域内の下位から上位に移送
させて小ボールを第二領域内の上位から下位に自然落下
させて廃棄物を破砕し、前記オイル管内を循環する加熱
したオイルで前記大ボールと前記小ボールと廃棄物とを
加熱するようにしたものである。
【0007】
【作用】オイルによる加熱としたので、ハウジング内に
オイル管を配置することができ、廃棄物を均等に加熱す
ることができ、廃棄物のハウジングの壁面への付着を防
止し、均等な品質の乾燥粉末を作ることができる。ま
た、オイルによる加熱は、温度コントロールが可能とな
り、例えば廃棄物が食物である場合に、栄養素を破壊す
ることなく乾燥粉末を作ることができる。更に、オイル
による加熱は、熱風による加熱と比べて熱効率が良く、
燃料コストを低減できる。大きな廃棄物や比較的硬いも
のを相対的に上位の第一領域において大ボールで廃棄物
をある程度細かく破砕し、相対的に低位の第二領域にお
いて小ボールである程度細かくした廃棄物を粉砕するよ
うにしたので、大きな廃棄物等であっても確実に粉末に
することができる。負圧発生装置によってハウジング内
を減圧することによって、ハウジング内の液体の蒸発温
度を下げるようにしたので、蒸発を促進でき、粉末製造
時間が短縮できる。
【0008】
【実施例】次に、本発明を図面に基づいて説明する。図
1は本発明に係る廃棄物から乾燥粉末を製造する装置の
一実施例を示す縦断面図である。ハウジング10の内部
の中央には、縦方向に伸びる螺旋状の移送手段12が備
えられ、その移送手段12はその下方に備えたモータ1
4によって回転させられる。この移送手段12は、螺旋
状の空間に入った物体を上方に移動させる働きをするも
のである。移送手段は図に示した構成に限るものではな
く、従来既知の他の構成のものを使用しても構わない。
ハウジング10の内部には、前記移送手段12の外側を
囲むように円筒状の内側オイル管16が備えられると共
に、ハウジング10の内壁に接触する位置に、外側オイ
ル管18が備えられ、それら内側オイル管16の上部と
外側オイル管18の上部とを連絡管20で連絡する。
【0009】ハウジング10の外部には、オイル供給装
置22とこのオイル供給装置22から供給されるオイル
を加熱する加熱手段24が備えられる。このオイル供給
装置22から供給され加熱手段24で加熱されたオイル
は、ハウジング10内の内側オイル管16に導かれ、こ
の内側オイル管16から連絡管20を経て外側オイル管
18に至り、オイル供給装置22に戻るよう設定されて
いる。
【0010】ハウジング10の上部は、廃棄物を導入す
る導入管26と連絡しており、この導入管26を介して
廃棄物がハウジング10の内部に導入される。廃棄物と
しては、魚や肉等の廃棄食物や汚泥等の種々のものがあ
る。ハウジング10の内部には、導入管26から廃棄物
が投入されるすぐ真下に、廃棄物を周囲に均等に振り分
けるためのそらせ板28が備えられる。そのそらせ板2
8のやや下位で前記連絡管20の上側に、中心部から外
部に向けて徐々に低位となる環状の上部庇30が備えら
れる。前記移送手段12は、上部庇30の環状の中央の
空間を貫通するよう配置されている。この上部庇30の
外周とハウジング10の内壁との間には、隙間31が形
成されており、この隙間31は後述する大ボールが通過
出来るように設定されている。また、図示はしないが、
上部庇30には廃棄物が下方に落下できるための穴を形
成しても良い。
【0011】ハウジング10の内部において、上部庇3
0より下位に、図2に示すような中央に穴32を形成す
る環状の上部受皿部材34が、ハウジング10の内部空
間を縦方向に上下に遮断するように配置される。この上
部受皿部材34の中央の穴32には、前記内側オイル管
16と前記移送手段12とが挿通している。この上部受
皿部材34は、外周縁が高位で穴32に向かうにつれて
順に低位となるようなテーパが形成されている。この上
部受皿部材34には、廃棄物を下方へ通過させるための
多数の穴36が形成される。前記上部受皿部材34より
上位のハウジング10内の空間を第一領域38とする
と、この第一領域38内に多数の大ボール40が収容さ
れる。この大ボール40の直径は、前記上部受皿部材3
4の穴36の幅や直径より大きく設定し、大ボール40
が上部受皿部材34より下方に落下することがないよう
にする。
【0012】前記内側オイル管16においては、上部受
皿部材34の位置よりやや上方に至る位置にかけて、そ
の内外に至る通過穴42が形成され、その通過穴42を
前記大ボール40が通過できるように設定されている。
上部受皿部材34は穴32に向かうにつれて順に低位と
なるようなテーパが形成されているので、上部受皿部材
34の上に載せられた大ボール40は、内側オイル管1
6の通過穴42を経由して前記移送手段12に至り、そ
の移送手段12によって上方へ運ばれる。移送手段12
によって上方へ運ばれる大ボール40は、前記内側オイ
ル管16にガイドされており、そのガイドとしての内側
オイル管16が尽きる位置で大ボール40は移送手段1
2から離れる。即ち、移送手段12によって上方へ運ば
れる大ボール40は、前記上部庇30より上方で内側オ
イル管16のガードが無くなり、大ボール40は移送手
段12から離れて上部庇30の上に落ちる。上部庇30
の上に落ちた大ボール40は、その後、第一領域38内
に自然落下する。
【0013】ハウジング10の内部において、前記上部
受皿部材34よりやや下位位置に、中心部から外部に向
けて徐々に低位となる環状の環状の下部庇44が備えら
れる。前記螺旋状の移送手段12は、この環状の下部庇
44の中央の空間を貫通するよう設定されている。この
下部庇44の外周とハウジング10の内壁との間には隙
間45が形成されており、この隙間45は後述する小ボ
ールが通過出来るように設定されている。また、図示は
しないが、下部庇44には廃棄物が下方に落下できるた
めの穴を形成しても良い。
【0014】ハウジング10の内部において、下部庇4
4より下位に、図2に示すような中央に穴46を形成す
る環状の下部受皿部材48が備えられる。この下部受皿
部材48の中央の穴46には、前記内側オイル管16と
前記移送手段12とが挿通している。この下部受皿部材
48は、外周縁が高位で穴46に向かうにつれて順に低
位となるようなテーパが形成されている。この下部受皿
部材48には、廃棄物を下方へ通過させるための多数の
穴50が形成される。前記上部受皿部材34と前記下部
受皿部材48との間のハウジング10内の空間を第二領
域52とすると、その第二領域52内に多数の小ボール
54が収容される。この小ボール54の直径は、前記下
部受皿部材48の穴50の幅や直径より大きく設定し、
小ボール54が下部受皿部材48より下方に落下するこ
とがないようにする。
【0015】前記内側オイル管16においては、下部受
皿部材48の位置よりやや上方に至る位置にかけて、そ
の内外に至る通過穴56が形成され、その通過穴56を
前記小ボール54が通過できるように設定されている。
下部受皿部材48は穴46に向かうにつれて順に低位と
なるようなテーパが形成されているので、下部受皿部材
48の上に載せられた小ボール54は、内側オイル管1
6の通過穴56を経由して前記移送手段12に至り、そ
の移送手段12によって上方へ運ばれる。前記下部庇4
4位置よりやや上位までの間において、内部オイル16
にその内外に連絡する通過穴が形成され、その通過穴5
7は前記小ボール54が通過できる大きさに設定され
る。移送手段12によって上方へ運ばれる小ボール54
は、前記内側オイル管16にガイドされており、そのガ
イドが尽きる位置で小ボール54は移送手段12から離
れる。即ち、前記下部庇44より上方で、小ボール54
は移送手段12から離れて、通過穴57から下部庇44
の上に載せられる。下部庇44の上に載せられた小ボー
ル54は、その後、第二領域52内に自然落下する。
【0016】前記下部受皿部材48の下位には、粉末に
なった廃棄物を受け止める受け部材58が備えられ、そ
の受け部材58の側面下側にへこみ部60が形成され
る。そのへこみ部60内に、粉末になった廃棄物を外部
に運び出すための螺旋状の搬送手段62が備えられる。
前記受け部材58の表面にほぼ接触する位置に、前記モ
ータ14によって回転させられる移動部材64が備えら
れ、その移動部材64が受け部材58の表面を移動する
ことによって、受け部材58の表面に落下堆積した廃棄
物の粉末を前記へこみ部60へ送り出す。
【0017】ハウジング10の外部には負圧発生装置6
6が備えられ、その負圧発生装置66とハウジング10
とは負圧導入管68,70を介して連絡している。負圧
導入管68は大ボール40が収容される第一領域38よ
り上位と連絡し、負圧導入管70は小ボール54が収容
される第二領域52より上位と連絡する。負圧導入管6
8,70は一つにまとめてハウジング10の内部の適宜
位置と連絡するようにしても良い。この負圧発生装置6
6が作動することによって、ハウジング10の内部は1
気圧以下にされる。この負圧発生装置66によって、ハ
ウジング10内の圧力は1気圧以下の任意の圧力に設定
ができる。なお、負圧導入管68,70は、ハウジング
10内の蒸気を外部に放出するための通路としても利用
する。
【0018】次に、本発明の装置の働きについて説明す
る。導入管26からハウジング10の上部に導入された
廃棄物は、そらせ板28から上部庇30を経て、第一領
域38における上部庇30と上部受皿部材34との間に
落下する。この領域では、廃棄物は多数の大ボール40
によって破砕される。大ボール40は、廃棄食物の魚の
頭や骨等を細かく砕くものであり、粉末にするための前
段階の破砕を行なう。
【0019】大ボール40が上部受皿部材34の上に落
下すると、上部受皿部材34の傾斜に沿って内側オイル
管16の通過穴42を経由して前記移送手段12に至
る。その移送手段12によって大ボール40は上方ヘ運
ばれ、ガイドとしての内側オイル管16が尽きる位置で
大ボール40は移送手段12から離れ、上部庇30の上
に載せられる。上部庇30に載せられた大ボール40
は、上部庇30の外縁から下方に落下し、上部庇30と
上部受皿部材34との間の第一領域38内で廃棄物を破
砕する。大ボール40は上部受皿部材34の穴36から
下方へ落下することはないので、大ボール40は上部受
皿部材34より上方において自然落下と移送手段12に
よる上昇との循環移動を行なう。
【0020】前記第一領域38のうち上部庇30と上部
受皿部材34との間の空間は、内側オイル管16と外側
オイル管18とで囲まれており、それら内側オイル管1
6と外側オイル管18とを通過するオイルによって廃棄
物と大ボール40とが加熱される。このように、廃棄物
の加熱を高温のオイルによる熱伝導としたので、内側オ
イル管16をハウジング10の中心部に配置することが
でき、内側オイル管16と外側オイル管18とによっ
て、内側と外側とから万遍なく均等に廃棄物を加熱する
ことが出来る。また、高温のオイルをハウジング10の
内部で循環させるので、従来のような外部よりハウジン
グ内へ熱風を吹き込むものと比べて熱効率を向上させる
ことができる。熱効率の向上に伴って、燃料費を大幅に
節減することが出来、ランニングコストが従来の装置と
比べて大幅に低減することが出来る。
【0021】加熱手段24によって加熱されるオイルの
温度は、廃棄物の種類に応じて適宜設定することができ
る。このため、廃棄物が例えば廃棄食物である場合に
は、この装置によって製造するプロテインが破壊されな
い温度(140℃以下)で、第一領域38で廃棄食物を
加熱するようにオイルの温度を設定することができ、従
って、廃棄食物から作られるプロテインが焦げたりする
ことはなく、一定の品質の感想粉末を作り出すことが出
来る。
【0022】更に、負圧発生装置66によってハウジン
グ10の内部の気圧を1気圧以下(例えば0.2〜0.
8気圧)にする。ハウジング10の内部を1気圧以下に
するのは、ハウジング10内での液体の沸点の温度を下
げ、廃棄物に含まれる液体の蒸発を促進するためであ
る。ここで、0.2気圧では水の沸点は約60℃であ
り、0.5気圧では沸点は約80℃であり、0.7気圧
では沸点は約90℃である。
【0023】このように、廃棄物が廃棄食物である場合
には、プロテインを壊さない最高温度(140℃)以下
に廃棄物を加熱し、ハウジング10の内部の気圧を1気
圧以下にして液体を100℃以下(例えば60℃〜80
℃)で蒸発するようにするので、廃棄物に含まれる液体
の蒸発が促進され、蒸発時間を短縮することが出来る。
第一領域38で蒸発した液体は負圧導入管68から外部
に排出される。
【0024】大ボール40である程度細かく破砕された
廃棄物は、上部受皿部材34の穴36から下方の第二領
域52へ落下する。この廃棄物は下部庇44を経て、下
部庇44と下部受皿部材48との間に至る。この第二領
域52内では、廃棄物は多数の小ボール54によって粉
砕される。即ち、小ボール54は、大ボール40によっ
てある程度細かく砕かれた廃棄物を最終的な粉末にする
ための破砕を行なう。
【0025】廃棄物を粉砕する小ボール54が下部受皿
部材48の上に落下すると、下部受皿部材48の傾斜に
沿って内側オイル管16の通過穴56を経由して前記移
送手段12に至る。その移送手段12によって小ボール
54は上方ヘ運ばれ、ガイドとしての内側オイル管16
が尽きる位置で小ボール54は移送手段12から離れ、
下部庇44の上に載せられる。下部庇44に載せられた
小ボール54は、下部庇44の外縁から下方に落下し、
第二領域52内の廃棄物を破砕する。小ボール54は下
部受皿部材48の穴50から下方へ落下することはない
ので、小ボール54は下部受皿部材48より上方でしか
も上部受皿部材34より下方の間において自然落下と移
送手段12による上昇との上下循環を行なう。このよう
に、小ボール54と大ボール40は、それぞれの領域に
おいて混じり合うことなく循環する。
【0026】前記第二領域52も、内側オイル管16と
外側オイル管18とで囲まれており、それら内側オイル
管16と外側オイル管18とを通過するオイルによって
廃棄物が加熱される。更に、第二領域52も、負圧発生
装置66によってハウジング10の内部の気圧を1気圧
以下に保たれる。このように、第二領域52において
も、廃棄物をオイルで所定の温度に加熱するので、均等
な品質の乾燥粉末を作ることができ、かつ熱効率を向上
させて燃料コストを低減できる。また、ハウジング10
の内部の気圧を1気圧以下にして液体を100℃以下で
蒸発するようにするので、廃棄物に含まれる液体の蒸発
が促進され、蒸発時間を短縮することが出来る。第二領
域52で蒸発した液体は負圧導入管70から外部に排出
される。
【0027】
【発明の効果】以上のように本発明による廃棄物から乾
燥粉末を製造する装置によれば、廃棄物を高温のオイル
による熱伝導によって加熱するようにしたので、加熱手
段としてのオイルをハウジング内に配置できる。この結
果、従来のような外部よりハウジング内へ熱風を吹き込
むものと比べて熱効率が非常に良く、燃料費を大幅に節
減することが出来る。また、オイルによる加熱としたの
で、熱のコントロールが容易で、例えば廃棄食物の場合
に、栄養素を破壊しない温度で、焦げることなく乾燥粉
末化を促進することが出来る。
【0028】更に、本発明では、大ボールで廃棄物を破
砕する領域と小ボールで廃棄物を破砕する領域との2つ
の領域を有し、大きな廃棄物や比較的硬いものが混入し
ていた場合には、最初に大ボールで大きな廃棄物や比較
的硬いものを破砕した後、小ボールで廃棄物を粉砕する
ので、導入した廃棄物を全て粉末にすることが可能とな
り、従来のような大きな廃棄物や比較的硬いものがその
ままの形で残ってしまうという不具合を解消できる。そ
の上、負圧発生装置によってハウジングの内部の気圧を
1気圧より下げることによって、ハウジング内での液体
の沸点の温度を下げ、廃棄物に含まれる液体の蒸発を促
進させる。また、沸点の温度を低くすることによって、
廃棄物の臭気を抑えることが出来る。更に、ハウジング
内を減圧することによって液体の蒸発温度を下げること
ができ、燃料費の低減と蒸発時間の短縮を図ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る廃棄物から乾燥粉末を製造する装
置の一実施例を示す断面図である。
【図2】図1の装置に使用する受皿部材の平面図であ
る。
【符号の説明】
10 ハウジング 12 移送手段 16 内側オイル管 18 外側オイル管 22 オイル供給装置 24 加熱手段 32 穴 34 上部受皿部材 38 第一領域 40 大ボール 46 穴 48 下部受皿部材 52 第二領域 54 小ボール 66 負圧発生装置 68 負圧導入管 70 負圧導入管

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄物が内部に導入されるためのハウジ
    ングと、そのハウジング内で区画される相対的に上位の
    第一領域と、そのハウジング内で区画される相対的に下
    位の第二領域と、第一領域内に収容される大ボールと、
    第二領域内に収容される小ボールと、それら第一領域並
    びに第二領域の内部に備えられる移送手段と、それら第
    一領域並びに第二領域の内部に配置されるオイル管と、
    そのオイル管内を循環するオイルと、そのオイルを加熱
    する加熱手段とを有し、前記移送手段が大ボールを第一
    領域内の下位から上位に移送させて大ボールを第一領域
    内の上位から下位に自然落下させて廃棄物を破砕し、前
    記移送手段が小ボールを第二領域内の下位から上位に移
    送させて小ボールを第二領域内の上位から下位に自然落
    下させて廃棄物を破砕し、前記オイル管内を循環する加
    熱したオイルで前記大ボールと前記小ボールと廃棄物と
    を加熱することを特徴とする廃棄物から乾燥粉末を製造
    する装置。
  2. 【請求項2】 前記オイル管が移送手段の外側を囲む内
    側オイル管と、ハウジングの内壁付近に配置する外側オ
    イル管と、それら内側オイル管と外側オイル管とを連絡
    する連絡管とから構成することを特徴とする請求項1記
    載の廃棄物から乾燥粉末を製造する装置。
  3. 【請求項3】 前記第一領域を区画する最下位の部材に
    廃棄物を通過させ大ボールを通過させない大きさの穴を
    形成し、その部材の外周側を高位とし内側を低位とした
    ことを特徴とする請求項1記載の廃棄物から乾燥粉末を
    製造する装置。
  4. 【請求項4】 前記第二領域を区画する最下位の部材に
    廃棄物を通過させ大ボールを通過させない大きさの穴を
    形成し、その部材の外周側を高位とし内側を低位とした
    ことを特徴とする請求項1記載の廃棄物から乾燥粉末を
    製造する装置。
  5. 【請求項5】 前記ハウジングの外部に備えた負圧発生
    装置と前記ハウジングの内部とを負圧導入管で連絡し、
    ハウジングの内部の気圧を1気圧以下としたことを特徴
    とする請求項1記載の廃棄物から乾燥粉末を製造する装
    置。
  6. 【請求項6】 前記負圧発生装置によって前記ハウジン
    グの内部を0.2気圧乃至0.8気圧としたことを特徴
    とする請求項5記載の廃棄物から乾燥粉末を製造する装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100316150B1 (ko) * 1999-11-17 2001-12-12 허병수 로터리 건조기
CN106247781A (zh) * 2016-07-28 2016-12-21 董超超 一种钢铁粉体烘干干燥系统

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KR100316150B1 (ko) * 1999-11-17 2001-12-12 허병수 로터리 건조기
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