JPH08151379A - ビス(ピロロインドール)誘導体及びその製造方法 - Google Patents

ビス(ピロロインドール)誘導体及びその製造方法

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JPH08151379A
JPH08151379A JP6295275A JP29527594A JPH08151379A JP H08151379 A JPH08151379 A JP H08151379A JP 6295275 A JP6295275 A JP 6295275A JP 29527594 A JP29527594 A JP 29527594A JP H08151379 A JPH08151379 A JP H08151379A
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formula
branched
lower alkyl
hydrogen atom
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JP6295275A
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English (en)
Inventor
Yasumichi Fukuda
保路 福田
Yasuo Omori
康男 大森
Hiroyuki Ko
博之 胡
Atsuro Terajima
孜郎 寺島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyorin Pharmaceutical Co Ltd
Sagami Chemical Research Institute
Original Assignee
Kyorin Pharmaceutical Co Ltd
Sagami Chemical Research Institute
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Publication date
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    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記一般式(1)で表されるビス(ピロロイ
ンドール)誘導体。 【化1】 一般式(1)の具体例として、(S,S)−3,3´−
[(3,6−カルバゾールジイルジカルボニル)ビス−
[(イミノ−1H−インドール−5−ジイル)−2−イ
ルカルボニル]]ビス−[1−クロロメチル−5−ヒド
ロキシ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,6−テ
トラヒドロピロロ[3,2−e]インドール−8−カル
ボン酸メチル]がある。 【効果】 癌細胞に対する選択性が高く、低毒性で、固
形腫瘍に対しても強い活性を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は抗菌、抗腫瘍活性を有す
る新規ビス(1,2,3,6−テトラヒドロピロロ
[3,2−e]インドール)誘導体及びビス(1,2,
8,8a−テトラヒドロシクロプロパ[c]ピロロ
[3,2−e]インドール−4(5H)−オン)誘導
体、その光学活性体並びにそれらの薬理学上許容される
塩に関する。
【0002】
【従来技術】抗菌活性、抗腫瘍活性を有する抗生物質と
してCC−1065が「ジャーナルオブ アンチバイオ
ティックス(J. Antibiotics)」31巻、1211頁
(1978年)、同34巻、1119頁(1981
年)、USP4169888号に、また類似の構造を有
するデュオカルマイシンA及びその類縁体がWO87/
06265号、EP0318056号、「ジャーナル
オブ アンチバイオティックス(J. Antibiotics)」4
2巻、1229頁(1989年)、特開平4−9977
4号に開示されている。
【0003】さらにCC−1065の誘導体がEP03
59454号、特開昭60−193989号、特表平2
−502005号に、またデュオカルマイシン類の誘導
体が特開平3−7287号、特開平3−128379
号、EP0354583号、EP0406749号に開
示されている。これらはいずれも天然物の基本骨格をそ
のまま利用しているか、天然物の化学修飾から誘導され
たものである。
【0004】一つの化合物内に2つのテトラヒドロピロ
ロインドール骨格を有する化合物は、特開昭60−19
3989号(EP0154445号)及び特表平2−5
02005号(WO8804659号)の特許請求の範
囲に含まれるが、具体的な記載はなく該当する実施例の
開示はない。また、架橋部分が −R5−T−R'5
(R5、R'5はカルボニル基で置換されたフェニル基、
複素環基、ベンゼン縮合複素環基等、Tはアミノカルボ
ニル、カルボニルアミノ、カルボニルオキシ、オキシカ
ルボニル等)で表される化合物が特表平4−50066
4号(WO9002746号)に記載され、架橋部分が
カルボニルビス(イミノ−1H−インドール−2−カル
ボニル)基、5,5’−[(1,2−ジオキソ−1,2
−エタンジイル)ジアミノ]ビス−1H−インドール−
2−カルボニル基の化合物等が実施例として開示されて
いる。
【0005】2つの7−トリフルオロメチル−8−メト
キシカルボニル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ
[3,2−e]インドール環を有し、架橋部分がカルボ
ニルビス(イミノ−1H−インドール−2−カルボニ
ル)基である化合物は本出願人らによって既に開示され
ている(特開平6−116269号)。
【0006】しかし、本発明化合物のようなビス(ピロ
ロインドール)誘導体は従来知られていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】癌の治療法として外科
的切除法、X線などによる放射線療法、及び化学療法剤
による薬物療法などが臨床で用いられている。これらの
うちで化学療法剤による薬物療法は、体の各部位に広が
った癌や末期癌に対して唯一の治療法である。本来、患
者の負担がもっとも少ないと思われるこの薬物療法が実
際は強い副作用のため、患者に対してひどい苦痛を与え
ている。また、現在の化学療法剤は細胞増殖の速い白血
病に対しては有効性を示すものの増殖の遅い固形腫瘍に
対して有効性が低いものが多い。このような理由で化学
療法剤による癌治療は必ずしも第一選択的に行われては
いない。
【0008】本発明は、このような化学療法の現状を踏
まえ、癌細胞に対して選択性が高く固形腫瘍に対しても
有効でしかも低毒性な化合物を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を行った結果、新規な本発明
化合物が、癌細胞に対する選択性が高く、低毒性で、固
形腫瘍に対しても強い活性を有することを見い出し、発
明を完成した。
【0010】すなわち本発明は、下記一般式(1)
【0011】
【化13】
【0012】(式中、X1 、X2 は互いに独立してN
H、O又はS、Y1 、Y2 は互いに独立して水素原子、
ハロゲン原子、OH、OR1(Rは直鎖もしくは分枝
状のC1〜C6の低級アルキル基、又は置換されていて
もよいアリール基)、OCOR(Rは前記と同
じ)、直鎖もしくは分枝状のC1〜C6の低級アルキル
基、Rは a.
【0013】
【化14】
【0014】(R2 は水素原子、水酸基の保護基、又は
生体内で分解可能な置換基、Zはハロゲン原子、アリー
ルスルホニルオキシ基、低級アルキルスルホニルオキシ
基、ハロアルキルスルホニルオキシ基、又はアジド基、
【0015】
【化15】
【0016】b.
【0017】
【化16】
【0018】で表されるビス(ピロロインドール)誘導
体、その光学活性体並びにそれらの薬理学上許容される
塩、下記一般式(2a)又は(2b)
【0019】
【化17】
【0020】(式中、X1 、X2 は互いに独立してN
H、O又はS、Y1 、Y2 は互いに独立して水素原子、
ハロゲン原子、OH、OR1(Rは直鎖もしくは分枝
状のC1〜C6の低級アルキル基、又は置換されていて
もよいアリール基)、OCOR(Rは前記と同
じ)、又は直鎖もしくは分枝状のC1〜C6の低級アル
キル基、Zはハロゲン原子、アリールスルホニルオキシ
基、低級アルキルスルホニルオキシ基、ハロアルキルス
ルホニルオキシ基、又はアジド基、R2は水素原子、水
酸基の保護基、又は生体内で分解可能な置換基、R3
水素原子、直鎖もしくは分枝状のC1〜C6の低級アル
キル基又はフェニル基を示す。)で表されるビス(ピロ
ロインドール)誘導体、その光学活性体並びにそれらの
薬理学上許容される塩、及び下記一般式(3a)又は
(3b)
【0021】
【化18】
【0022】(式中、X1 、X2 は互いに独立してN
H、O又はS、Y1 、Y2 は互いに独立して水素原子、
ハロゲン原子、OH、OR1(Rは直鎖もしくは分枝
状のC1〜C6の低級アルキル基、又は置換されていて
もよいアリール基)、OCOR(Rは前記と同
じ)、又は直鎖もしくは分枝状のC1〜C6の低級アル
キル基、R2は水素原子、水酸基の保護基、又は生体内
で分解可能な置換基、R4は直鎖もしくは分枝状のC1
〜C6の低級アルキル基、Zはハロゲン原子、アリール
スルホニルオキシ基、低級アルキルスルホニルオキシ
基、ハロアルキルスルホニルオキシ基、又はアジド基を
示す。)で表されるビス(ピロロインドール)誘導体、
その光学活性体並びにそれらの薬理学上許容される塩及
びその製造方法を提供することにある。
【0023】ここで定義された置換基のうち、ハロゲン
原子とはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子
を意味し、置換されていてもよいアリール基とはハロゲ
ン原子、アルキル基、アミノ基、アルキルアミノ基、ア
ミノアルキル基、水酸基等で置換されていてもよいアリ
ール基を意味し、例えばクロロフェニル基、メチルフェ
ニル基、アミノフェニル基、メチルアミノフェニル基、
アミノメチルフェニル基、ヒドロキシフェニル基等が挙
げられる。
【0024】
【化19】
【0025】で表される縮合環とは芳香族系あるいは非
芳香族系の炭化水素あるいは複素縮合環、例えば
【0026】
【化20】
【0027】等を示す。
【0028】また、ここで生体内で分解可能な置換基と
は生体内で分解して水酸基を与える置換基を意味し、例
えば低級アルカノイル基、アリロイル基、低級アルコキ
シカルボニル基、置換又は無置換のアリールオキシカル
ボニル基、置換されていても良いカルバモイル基、α−
アミノ酸アシル残基等を挙げることができる。
【0029】低級アルカノイル基の具体例としては、ホ
ルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、
ピバロイル基、バレリル基、カプロイル基等が挙げら
れ、アリロイル基の具体例としては、ベンゾイル基、フ
ェニルアセチル基、ナフチル基等が挙げることができ
る。低級アルコキシカルボニル基の具体例としては、メ
トキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキ
シカルボニル基、ブトキシカルボニル基、ヘキシルオキ
シカルボニル基等が挙げられ、置換又は無置換のアリー
ルオキシカルボニル基とは、フェノキシカルボニル基、
p−クロロフェノキシカルボニル基、p−メトキシフェ
ノキシカルボニル基、p−アミノフェノキシカルボニル
基、ベンジルオキシカルボニル基、p−クロロベンジル
オキシカルボニル基、p−メトキシベンジルオキシカル
ボニル基、p−アミノベンジルオキシカルボニル基等を
挙げることができる。置換されていても良いカルバモイ
ル基の具体例としては、N−低級アルキルカルバモイル
基、N、N−ジ低級アルキルカルバモイル基、N−アリ
ールカルバモイル基、ピロリジニルカルボニル基、又は
3−(ジメチルアミノ)ピロリジニルカルボニル基など
の置換されていてもよいピロリジニルカルボニル基、4
−(ジメチルアミノ)ピペリジニルカルボニル基、又は
(4−ピペリジノピペリジニル)カルボニル基などの置
換されていてもよいピペリジニルカルボニル基、(4−
メチル−1−ピペラジニル)カルボニル基、[4−[2
−(ジメチルアミノ)エチル]−1−ピペラジニル]カ
ルボニル基、[4−(2−(ヒドロキシエチル)−1−
ピペラジニル]カルボニル基、又は[4−[2−[2−
(ジメチルアミノ)エトキシ]エチル]−1−ピペラジ
ニル]カルボニル基等の置換されていてもよい1−ピペ
ラジニルカルボニル基、又は置換されていてもよい1−
モルホリニルカルボニル基、ピロリジニルカルボニル
基、又はアルキル基で置換されたシリル基などを挙げる
ことができる。α−アミノ酸アシル残基としては、アミ
ノ基がベンジルオキシカルボニル基、フルオレニルメチ
ルオキシカルボニル基又はt−ブトキシカルボニル基等
で保護されていてもよいグリシン、アラニン、バリン、
ロイシン、イソロイシン、セリン、スレオニン、システ
イン、メチオニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ア
スパラギン、グルタミン、リジン、アルギニン、フェニ
ルアラニン、チロシン、ヒスチジン、トリプトファン、
プロリン及びヒドロキシプロリン等のアミノ酸アシル残
基を挙げることができる。
【0030】また、アリールスルホニルオキシ基として
は、ベンゼンスルホニルオキシ基、トルエンスルホニル
オキシ基等を具体的に例示することができ、低級アルキ
ルスルホニルオキシ基としては、メタンスルホニルオキ
シ基、エタンスルホニルオキシ基、プロパンスルホニル
オキシ基等が例示され、さらにハロアルキルスルホニル
オキシ基としては、トリフルオロメタンスルホニルオキ
シ基、トリクロロメタンスルホニルオキシ基等を具体的
に例示することができる。
【0031】さらに本発明は、以下に述べる製造方法に
よって上記一般式(1)で表される化合物を提供する。
【0032】下記一般式(4a)
【0033】
【化21】
【0034】(式中、 X1 、X2 、Y1 、Y2 は前記
と同じ。R5 はOHを示す。)で表されるカルボン酸と
下記一般式(6)又は(7)
【0035】
【化22】
【0036】で表される化合物、又はその塩とをジシク
ロヘキシルカルボジイミド(DCC)あるいは3−エチ
ル−1−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミ
ド塩酸塩などの縮合剤を用いて縮合させるか、又は(4
b)
【0037】
【化23】
【0038】(式中、Vはハロゲン原子、1−イミダゾ
リル基、4−ニトロフェノキシ基、コハク酸イミドイル
オキシ基などの反応性残基を示す。)で表されるカルボ
ン酸のハロゲン化物、カルボン酸のイミダゾリド、カル
ボン酸の活性エステル、カルボン酸の混合、又は対称酸
無水物とを反応させることにより、下記一般式(1a)
又は(1b)
【0039】
【化24】
【0040】で表される化合物を製造することができ
る。この縮合反応はトリエチルアミン、ジイソプロピル
エチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジンなど
の有機塩基、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウムなどの
無機塩基の存在下、又は非存在下でジクロロメタン、ト
ルエン、アセトニトリル、N、N−ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン等の溶
媒中で−20〜50℃で30分から48時間処理するこ
とにより容易に実施することができる。
【0041】また、下記一般式(1c)
【0042】
【化25】
【0043】で表される化合物を低級アルカノイルクロ
リド、アリロイルクロリド、低級アルコキシカルボニル
クロリド、置換又は無置換のアリールオキシカルボニル
クロリド、α−アミノ酸クロリド、置換されていてもよ
いカルバモイルクロリド、あるいはそれらの活性エステ
ルと処理することにより下記一般式(1d)
【0044】
【化26】
【0045】で表される化合物に導くことができる。こ
の反応は、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルア
ミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジンなどの有機塩
基、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウムなどの無機塩基
の存在下、又は非存在下で不活性溶媒中、−20〜10
0℃、好ましくは0〜50℃で30分から10日間処理
することにより実施される。さらに上記一般式(1c)
で表される化合物を塩基存在下で閉環すると、上記一般
式(1b)で表される化合物に導くことができる。この
反応は、上記一般式(1c)の化合物を1〜10当量モ
ル、好ましくは1〜5当量モルのジアザビシクロ塩基、
トリエチルアミンなどの有機塩基、あるいは水酸化ナト
リウム、水素化ナトリウム、炭酸カリウム等の無機塩基
存在下で、ジクロロメタン、トルエン、アセトニトリ
ル、N、N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、テトラヒドロフラン等の不活性溶媒中、あるいは
それらの混合溶媒中−78〜100℃、好ましくは0〜
50℃で10分から24時間、好ましくは20分から5
時間処理することにより実施できる。また、上記一般式
(1b)で表される化合物を塩化水素、臭化水素、塩
酸、臭化水素酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホ
ン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン
酸、アジ化水素酸などの酸の存在下に酢酸エチル、ジク
ロロメタン、アセトニトリル、N、N−ジメチルホルム
アミド、テトラヒドロフラン等の不活性溶媒中、−20
℃から溶媒の沸点までの温度、好ましくは0〜50℃の
温度で処理することにより、上記一般式(1c)で表さ
れる化合物に変換することができる。この反応には過剰
の酸を用いることが反応時間の短縮の点で好ましい。
【0046】上記一般式(6)及び(7)で表される化
合物のラセミ体、及びその光学活性体は公知の方法(例
えば、「テトラヘドロン レターズ(Tetrahedron Let
t.)」27巻、4103頁、(1986年)、「ジャー
ナル オブ メディシナルケミストリー(J. Med. Che
m.)」37巻232頁(1994年)、「バイオオーガ
ニック アンド メディシナル ケミストリーレターズ
(BioMed. Chem. Lett.)」2巻、755頁、(199
2年)、「ジャーナル オブ アメリカンケミカル ソ
シエティー(J. Am. Chem. Soc.)」115巻9025
頁(1993年)、「ジャーナル オブ オーガニック
ケミストリー(J. Org. Chem.)」57巻2873頁
(1992年)、特開平3−128379、特開平6−
116269)に従って製造することができる。
【0047】一般式(1)、(2a)、(2b)、(3
a)又は(3b)で表される化合物は、単独で、又は一
種以上の周知の製剤上許容される補助剤と共に抗菌、抗
腫瘍組成物として用いることができ、錠剤、カプセル
剤、散剤、顆粒剤、アンプル剤等の経口又は非経口剤と
して供することができる。
【0048】非経口的に用いる場合は静脈内投与、動脈
内投与、腹腔内投与、皮下投与、筋肉内投与、胸腔内投
与あるいは局所投与なども可能である。
【0049】例えば一般式(1)、(2a)、(2
b)、(3a)又は(3b)で表される化合物、もしく
はそれらの塩を生理食塩水やグルコース、マンニトー
ル、ラクトースなどの水溶液に溶解して適当な医薬組成
物とする。また、一般式(1)、(2a)、(2b)、
(3a)又は(3b)で表される化合物の塩を常法によ
り凍結乾燥し、これに塩化ナトリウムなどを加えること
によって粉末注射剤とすることもできる。更に、本医薬
組成物は必要に応じ製剤分野で周知の添加剤、例えば製
剤上許容される塩などを含有することができる。
【0050】投与量は患者の年齢、症状により異なるが
人を含む哺乳動物に対して0.00001〜100mg
/kg/日である。投与は例えば1日1回または数回に
分けて、または間欠的に1週間に1〜5回、2〜4週間
に1回投与する。
【0051】以下の実施例により本発明の有用性を示す
が本発明は実施例に限定されるものではない。
【0052】
【実施例】
実施例1
【0053】
【化27】
【0054】(S)−3−t−ブトキシカルボニル−1
−クロロメチル−5−ヒドロキシ−7−トリフルオロメ
チル−1,2,3,6−テトラヒドロピロロ[3,2−
e]インドール−8−カルボン酸メチル13.5mg
(30μmol)に3M塩化水素ー酢酸エチル0.3m
lを加えて室温で1時間撹拌後、溶媒を留去した。得ら
れた残渣と5,5´−[(3,6−カルバゾールジイ
ル)ジカルボニルジイミノ]ビス−1H−インドール−
2−カルボン酸8.6mg(15μmol)及び1−
(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジ
イミド塩酸塩17.3mg(90μmol)を無水ジメ
チルホルムアミド0.3ml中、アルゴン気流下室温で
一晩撹拌した。反応液に水を加えて析出晶を濾取して水
洗、乾燥した。得られた結晶をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(テトラヒドロフラン)にて精製し、メタ
ノールで洗浄すると淡黄色結晶の(S,S)−3,3´
−[(3,6−カルバゾールジイルジカルボニル)ビス
−[(イミノ−1H−インドール−5−ジイル)−2−
イルカルボニル]]ビス−[1−クロロメチル−5−ヒ
ドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,6−
テトラヒドロピロロ[3,2−e]インドール−8−カ
ルボン酸メチル]を7.4mg(40%)得た。
【0055】[α]24 D=+51°(c=0.20、ジ
メチルホルムアミド) NMR(DMSO d6) δ:3.51(2H,dd,J=9Hz,J=10H
z),3.87(2H,m),3.89(6H,s),4.30(2H,m),4.57(2H,d,J=11
Hz),4.72(2H,t,J=11Hz),7.17(2H,s),7.41(2H,d,J=9Hz),
7.64(2H,dd,J=2Hz,J=9Hz),7.66(2H,d,J=8Hz),7.95(2H,b
rs),8.16(2H,dd,J=2Hz,J=9Hz),8.26(2H,s),9.01(2H,s),
10.22(2H,s),10.54(2H,br),11.69(2H,s),11.88(1H,s),1
3.03(2H,br)。
【0056】実験例1 ヒーラ細胞増殖阻害活性:ヒーラ(HeLa)S3細胞
は2mMのグルタミン、100μg/mlの硫酸カナマ
イシン、10%の非働化牛胎児血清を含むイーグルの最
小培地(Eagle'sMinimal Medium,日水製薬(株)、東
京)中で単層培地として炭酸ガス培養器内、37℃で維
持された。1.8×103個の細胞を96ウエルプレー
トに播種し、翌日から被験化合物と72時間接触させ
た。モスマンらの方法(Mosmann,T.,J.Imunol. Met
h.,65,55−63,1983)に準じ、3−
[4,5−ジメチルチアゾール−2−イル]−2,5−
ジフェニールテトラゾリウムブロマイド(MTT)を還
元する能力として、化合物処理培養後の生細胞数を測定
した。無処理細胞の生育に対する化合物処理細胞の生育
の割合と化合物濃度の関係から算出した50%阻害濃度
として細胞増殖阻害活性を表1に示した。
【0057】実験例2 コロン26マウス結腸癌に対する効果:1×106個の
コロン26細胞を8週齢のCDF1雌マウス(日本エル
シー(株)、浜松)の腋窩部の皮下に移植し、腫瘍が触
指により確認される移植6日後に1回、尾静脈から化合
物を投与した。化合物投与後1週間目に摘出した腫瘍の
重量を測定し、化合物投与群の平均腫瘍重量(T)と対
照群の平均腫瘍重量(C)の比(T/C)から得られた
腫瘍増殖抑制率(TGI%=(1−T/C)×100)
をもって抗腫瘍効果として表1に示した。
【0058】なお、マウス最大耐用量(MTD,mg/
kg)とコロン26マウス結腸癌に対する腫瘍増殖抑制
率(TGI)が50%になる投与量(TGI50,mg/
kg)の比を化学療法係数(MTD/TGI50)とし
て、表1に示した。
【0059】
【表1】
【0060】以上の結果から本発明化合物は、優れた抗
腫瘍活性を示した。
【0061】
【発明の効果】本発明化合物は、優れた抗菌活性及び抗
腫瘍活性を有し、しかも癌細胞に対する選択性が高く低
毒性である。本発明化合物には強い殺細胞活性と幅広い
安全域での抗腫瘍活性が認められることから、抗癌剤に
対する感受性が低下した腫瘍にも有効であるのみなら
ず、癌患者の化学療法による負担の軽減が期待できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺島 孜郎 東京都世田谷区経堂2−27−4

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、X1 、X2 は互いに独立してNH、O又はS、
    1 、Y2 は互いに独立して水素原子、ハロゲン原子、
    OH、OR1(Rは直鎖もしくは分枝状のC1〜C6
    の低級アルキル基、又は置換されていてもよいアリール
    基)、OCOR(Rは前記と同じ)、又は直鎖もし
    くは分枝状のC1〜C6の低級アルキル基、Rは a. 【化2】 (R2 は水素原子、水酸基の保護基又は生体内で分解可
    能な置換基、Zはハロゲン原子、アリールスルホニルオ
    キシ基、低級アルキルスルホニルオキシ基、ハロアルキ
    ルスルホニルオキシ基、又はアジド基、 【化3】 b. 【化4】 で表されるビス(ピロロインドール)誘導体、その光学
    活性体並びにそれらの薬理学上許容される塩。
  2. 【請求項2】 下記一般式(2a)又は(2b) 【化5】 (式中、 X1 、X2 は互いに独立してNH、O又は
    S、Y1 、Y2 は互いに独立して水素原子、ハロゲン原
    子、OH、OR1(Rは直鎖もしくは分枝状のC1〜
    C6の低級アルキル基、又は置換されていてもよいアリ
    ール基)、OCOR(Rは前記と同じ)、又は直鎖
    もしくは分枝状のC1〜C6の低級アルキル基、Zはハ
    ロゲン原子、アリールスルホニルオキシ基、低級アルキ
    ルスルホニルオキシ基、ハロアルキルスルホニルオキシ
    基、又はアジド基、R2は水素原子、水酸基の保護基、
    又は生体内で分解可能な置換基、R3は水素原子、直鎖
    もしくは分枝状のC1〜C6の低級アルキル基又はフェ
    ニル基を示す。)で表される請求項第1項記載のビス
    (ピロロインドール)誘導体、その光学活性体並びにそ
    れらの薬理学上許容される塩。
  3. 【請求項3】 下記一般式(3a)又は(3b) 【化6】 (式中、 X1 、X2 は互いに独立してNH、O又は
    S、Y1 、Y2 は互いに独立して水素原子、ハロゲン原
    子、OH、OR1 (R1は直鎖もしくは分枝状のC1〜
    C6の低級アルキル基、又は置換されていてもよいアリ
    ール基)、OCOR1(R1は前記と同じ)、又は直鎖も
    しくは分枝状のC1〜C6の低級アルキル基、R2は水
    素原子、水酸基の保護基、又は生体内で分解可能な置換
    基、R4は直鎖もしくは分枝状のC1〜C6の低級アル
    キル基、Zはハロゲン原子、アリールスルホニルオキシ
    基、低級アルキルスルホニルオキシ基、ハロアルキルス
    ルホニルオキシ基、又はアジド基を示す。)で表される
    請求項第1項記載のビス(ピロロインドール)誘導体、
    その光学活性体並びにそれらの薬理学上許容される塩。
  4. 【請求項4】 下記一般式(4) 【化7】 (式中、X1 、X2 は互いに独立してNH、O又はS、
    1 、Y2 は互いに独立して水素原子、ハロゲン原子、
    OH、OR1 (R1は直鎖もしくは分枝状のC1〜C6
    の低級アルキル基、又は置換されていてもよいアリール
    基)、OCOR1(R1は前記と同じ)、又は直鎖もしくは
    分枝状のC1〜C6の低級アルキル基、R5はOH、又
    は反応性残基を示す。)で表されるジカルボン酸誘導体
    で、一般式 【化8】 (R2 は水素原子、水酸基の保護基、又は生体内で分解
    可能な置換基、Zはハロゲン原子、アリールスルホニル
    オキシ基、低級アルキルスルホニルオキシ基、ハロアル
    キルスルホニルオキシ基、又はアジド基、 【化9】 又は一般式 【化10】 で表される化合物、又はその塩をアシル化することを特
    徴とする下記一般式(5) 【化11】 (式中、X1 、X2 、Y1 及びY2 は前記と同じ、R6
    は 【化12】 で表される化合物の製造方法。
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