JPH081505Y2 - 磁気センサおよびその取付構造 - Google Patents

磁気センサおよびその取付構造

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JPH081505Y2
JPH081505Y2 JP1990405661U JP40566190U JPH081505Y2 JP H081505 Y2 JPH081505 Y2 JP H081505Y2 JP 1990405661 U JP1990405661 U JP 1990405661U JP 40566190 U JP40566190 U JP 40566190U JP H081505 Y2 JPH081505 Y2 JP H081505Y2
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magnetic
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、強磁性薄膜材や半導体
結晶素子などによる磁気抵抗素子等の磁電変換素子を用
いた磁気センサおよびその取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】直線位置センサやロータリエンコーダ等
には、Fe−Ni合金、Co−Ni合金などからなる強
磁性体薄膜磁気抵抗素子を利用した磁気センサがしばし
ば用いられる。そしてこの磁気センサは、非磁性材料製
や磁性材料製のハウジングに収納され保護される。後者
磁性材料製のハウジングによって保護される場合(特開
昭59−44673号公報)は、外乱磁気が多い環境で
使用される磁気センサに適用され、ハウジングによって
外乱磁気をシールドする。ところでこの強磁性体薄膜磁
気抵抗素子(以下、MR素子と略記する)は、一般に膜
面内の特定の方向に磁気異方性を有し、膜面に平行な磁
界に感度よく感ずるようになっていて、膜面の厚さ方向
の磁界には敏感には感じない。
【0003】そこで、MR素子を用いた磁気センサにお
いては、磁石を用いてMR素子の膜厚方向に磁場をかけ
ておき、磁気センサが被検出部材である磁気スケールに
沿って移動することに伴う、磁束の膜面に沿う方向(す
なわち感知方向)の成分の変化を大きくして、磁気セン
サの検出感度を高めるようにしている(特公平1−41
226号公報)。
【0004】すなわち、第5図(A)に示したように、
磁石10によって膜に垂直なバイアス磁場が与えたれた
MR素子12は、例えば凹凸によって磁気特性に変化を
与えたスケール14と矢印Aのように相対移動し、第5
(B)、(C)に示したような位置にくると、磁束φ
が曲げられる。この結果、MR素子には、磁場の素子面
に平行な成分が作用して電気抵抗が変化し、検出信号が
得られる。
【0005】ところが、MR素子12は、抵抗が第6図
のように磁場の向きに対して対称的に変化する。このた
め、上記したように、MR素子12に膜面に垂直なバイ
アス磁場を印加すると、第5図(B)、(C)では磁場
の向きが逆になり、膜面に沿った磁場強度の成分が零に
近いところでは線型性が得られず、出力信号に歪を生ず
る。そこで、スケール14に対してMR素子12を傾斜
させて配置し、MR素子12に膜面に平行した成分を有
するバイアス磁場(いわゆる横バイアス磁場)を印加し
て、第6図の線型領域a、bにおいて使用することが提
案されている(特開昭60−155917号公報)。
【0006】一方、磁気センサをスケール14等のメモ
リ部材である被検出部材に接触させて配置する場合、
7図に示したように、スケール14に対面して配置した
ホルダ22にセンサ孔24を形成し、このセンサ孔24
に磁気センサ26を挿入するとともに、磁気センサ26
の上端部とセンサ孔24の底面との間にばね28を介在
させ、ばね28によって磁気センサ26をスケール14
に押圧するようにしている。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】しかし、上記特開昭6
0−155917号公報に記載の磁気センサは、MR素
子12をスケール14に対して傾斜させて配置しなけれ
ばならす、MR素子12の組み付けが容易でないばかり
でなく、MR素子12を傾斜して保持するために、構造
が複雑化する欠点がある。
【0008】また、第7図に示したような従来の磁気セ
ンサ26の取付構造においては、スケール14に対する
ホルダ22の取付精度(平行度等)や、センサ孔24が
傾いて加工されることにより、磁気センサ26がスケー
ル14に対して傾斜して取り付けられることがあり、磁
気センサ26がいわゆる片当たりすることがある。この
片当たりは、単に加工、組み立て、寸法公差を向上した
だけではなかなか対応することができない。このため、
磁気センサ26の片当たりにより、スケール14と磁気
センサ26との相対移動が円滑に行われず、局部的に発
熱したり、摩耗が大きくなって磁気センサの寿命が短く
なる。
【0009】本考案は、前記従来技術の欠点を解消する
ためになされたもので、磁電変換素子に最適に傾斜した
バイアス磁場を作用させることができる磁気センサを提
供することを第1の目的としている。
【0010】さらに、本考案は、磁気センサを被検出部
材に接触させて取り付ける場合、センサの片当たりを防
止できるセンサの取付構造を提供することを第2の目的
としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本考案の第1は、被検出部材に対面する磁電
変換素子の背面側に、この磁電変換素子に直交する磁場
を発生する磁場発生器を備えるとともに、この磁電変換
素子の側方全周に強磁性体を配置した磁気センサにおい
て、前記磁電変換素子を、被検出部材との相対移動方向
上で一方側の強磁性体から遠く、かつ他方側の強磁性体
に近い位置に設けたことを特徴としている。
【0012】また、上記第1の目的を達成するために、
本考案の第2は、被検出部材に対面する磁電変換素子の
背面側に、この磁電変換素子に直交する磁場を発生する
磁場発生器を備えた磁気センサにおいて、被検出部材と
の相対移動方向上の前記磁電変換素子の前後何方か一方
に強磁性体を設けたことを特徴としている。
【0013】そして、上記第2の目的を達成する本考案
の第3は、被検出部材と接触しつつ相対移動する磁気セ
ンサをホルダに取り付ける磁気センサの取付構造におい
て、前記ホルダに形成した前記磁気センサを挿入するセ
ンサ孔と、このセンサ孔に挿入した前記磁気センサの側
部と前記ホルダとの間に介在させた弾性変形部材と、前
記ホルダと前記磁気センサとの間に介在し、磁気センサ
を前記被検出部材に押圧する弾性体とからなることを特
徴としている。
【0014】
【作用】上記の如く構成した本考案の第1及び第2は共
に、磁電変換素子の背面側に配置したバイアス磁場用の
磁場発生器が発生した磁場が、磁電変換素子に近い方の
強磁性体によって(第1)、又は一方にしか存在しない
強磁性体によって(第2)その強磁性体の方向に曲げら
れる。つまり、条件を選択して磁電変換素子の感知方向
の成分のバイアスを作ることにより、特性の向上も期待
することができる。このため、磁電変換素子に作用する
バイアス磁場は、感知方向の成分を有する磁電変換素子
に傾斜した磁場となり、磁電変換素子の出力特性におけ
る線形領域において使用することができ、優れた検出精
度が得られる。しかも、第1では、磁電変換素子の配置
の偏り方によっては、また第2では、磁電変換素子に対
する 、被検出部材と相対移動する方向のいずれか一方の
強磁性体の配置によってはバイアスベクトルの調整が可
能となる。また、第1及び第2は共に、磁電変換素子を
被検出部材に対して傾斜させる必要がないため、磁電変
換素子の組み付けが容易となり、磁気センサの構造の簡
素化が図れる。また、第1では、強磁性体が基板の側方
全周にあることにより、建設機械などの劣悪条件下での
電磁波等の外乱から守ることができる。
【0015】即ち第1では、外乱による影響を小さくす
るとともに、機械的強度にも優れ、耐環境性を向上する
ことができる。しかも、磁場発生器が磁石である場合、
強磁性体が磁石の発する磁束の減衰を低減し、磁石の寿
命が長くなって、磁気センサの耐久性を向上することが
できる。
【0016】そして、第1及び第2では共に、検出時に
磁化を飽和させることが可能となり、温度変動に強くな
り、例えば磁気センサを磁気スケール等に適用した場合
に、目盛の検出精度を高めることが可能となる。
【0017】また、本考案の第3においては、磁気セン
サとホルダとの間に弾性変形部材を介在させたことによ
り、磁気センサが被検出部材に対して傾斜して装着され
た場合であっても、磁気センサが弾性変形部材によって
被検出部材に押圧されたときに、弾性変形部材が変形し
て磁気センサの傾きが矯正される。このため、被検出部
材や磁気センサの疵の発生を防止できるとともに、両者
の相対移動が円滑に行え、局部的な発熱、摩耗の低減が
図れる。
【0018】
【実施例】本考案に係る磁気センサおよびその取付構造
の実施例を、添付図面に従って詳説する。なお、前記従
来技術において説明した部分に対応する部分について
は、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0019】第1図は、本考案の第1実施例に係る磁気
センサの断面図である。第1図において、磁気センサ3
0は、基板32の一側面に、磁電変換素子であるMR素
子12が設けてある。このMR素子12は、例えばFe
−Ni、Co−Ni等の強磁性体薄膜から構成してあ
り、図の左右方向の磁場に感ずるようになっている。そ
して、MR素子12は、基板32の中心に対して、図の
右方向に偏らせて配設してある。即ちMR素子12は、
被検出部材との相対移動方向上で一方側の強磁性体から
遠く、かつ他方側の強磁性体に近い位置(図示右側)に
偏らせて設けてある。
【0020】一方、基板32の反対側、すなわちMR素
子12の背面側には、磁場発生器としての磁石10が取
り付けてある。磁石10は、N極が基板32に対面して
いるとともに、MR素子12の膜面に垂直な磁場を発生
するように、N極が基板32と平行に配置してある。そ
して、MR素子12を設けた基板32の側方には、円筒
状の鉄等からなる強磁性体34が配設してある。このた
め、磁石10のN極から出た磁束φは、遠い側(図示左
側)の強磁性体34には弱く引き付けられて弱く曲が
り、一方近い側(図示右側)の強磁性体34に強く引き
付けられて強く曲がってMR素子12を斜めに透過す
る。すなわち、MR素子12は、磁場の向きが素子面に
対して傾斜した磁場内に配置されたと同様となり、素子
面に沿った図の左右方向の成分および上下方向の成分を
有する、いわゆる横バイアス磁場が印加された状態とな
っている。
【0021】そして、磁気センサ30は、MR素子12
がスケール14に形成した凹部36と凸部38とからな
る目盛に対面するように配置される。なお、MR素子1
の配置位置は、上述の通り、被検出部材との相対移動
方向上で一方側の強磁性体から遠く、かつ他方側の強磁
性体に近い位置(図示右側)に偏らせて設けてあるが、
磁石10の発生する磁場の強さや、強磁性体34との距
離等によってその偏り方は異なり、MR素子12第6
に示した特性図の線形領域a(又はb)において使用
できる位置に設ける。つまり、MR素子12がスケール
14と相対移動したときに、MR素子12に作用してい
る横バイアス磁場が逆転することがないようにしてあ
る。
【0022】上記の如く構成した本実施例の作用は、次
のとおりである。MR素子12は、周知の検出回路に接
続されて、ブリッジを形成している。そして、例えば第
1図に示したように、MR素子12がスケール14に形
成した凸部38のエッジ上に位置すると、MR素子12
を透過する磁束φは凸部38方向に曲げられる。このた
め、MR素子12に作用する磁場の横方向成分(すなわ
ち感知方向)小さくなり、MR素子12の電気抵抗が
増加する。一方、磁気センサ30またはスケール14が
図の左右方向に移動し、両者間に相対移動が生じて、例
えば第2図に示したように、MR素子12がスケール1
4に形成した凸部38のエッジから離間した凹部36上
に位置すると、MR素子12は、透過している磁束φの
凹部36への曲がりが小さくなり、磁場の横方向成分
(すなわち感知方向)が大きくなって電気抵抗が小さく
なる。この両者の変化を求めることにより、出力信号が
得られる。
【0023】すなわち、実施例においては、MR素子1
2を被検出部材との相対移動方向上で一方側の強磁性体
から遠く、かつ他方側の強磁性体に近い位置(図示右
側)に偏らせて設けただけで、偏らせた側(すなわち強
磁性体34に近い側、本例では図示右側)への、MR素
子12に対する横バイアス磁場を作用させることができ
る。従って、MR素子12第6図に示した線形領域a
(又はb)において使用することができ、また斜めバイ
アスにより特性を向上させることが可能となる。
【0024】また、実施例においては、MR素子12
被検出部材であるスケール14に対して傾斜させる必要
がないため、MR素子12の組み付けが容易であるとと
もに、磁気センサ30の構造を簡素化することができ
る。尚、MR素子12と磁石10との周囲に強磁性体3
4を配置したことにより、機械的強度が向上して耐環境
性を高めることができる。しかも、強磁性体34が磁石
10の発生する磁束の減衰を低減し、磁石10の寿命が
長くなってセンサの耐久性を向上でき、さらに、MR素
子12の周囲に強磁性体34を配置したことにより、
来技術と同じく、磁気シールドが図れ、外乱の影響を小
さくすることができる。
【0025】また、例えば、スケール14の凸部38を
検出する際に、MR素子12の磁化を飽和させ、目盛の
検出精度を温度特性を向上させることで高めるようにし
てもよい。そして、前記実施例においては、強磁性体薄
膜磁気抵抗素子からなるMR素子12を用いた場合につ
いて説明したが、半導体磁気抵抗素子や磁気ダイオード
等の他の磁電変換素子を用いてもよい。さらに、前記実
施例においては、磁場発生器として磁石10を用いた場
合について説明したが、磁場発生器はコイルであっても
よい。また、前記実施例においては、スケール14の目
盛が凹凸によって形成されている場合について説明した
が、部分的な着磁によって目盛を形成してもよい。さら
に、前記実施例においては、被検出部材が直線的に移動
するスケール14である場合について説明したが、被検
出部材は円板状の回転体であってもよい。
【0026】第3図は、第2実施例の断面図である。本
実施例においては、MR素子12と磁石10とを収納し
ているセンサハウジング40が強磁性体34と非磁性体
42とから構成してあり、強磁性体34が磁石10の一
側に配置してある。そして、MR素子12は、被検出部
材との相対移動方向上で一方側の強磁性体から遠く、か
つ他方側の強磁性体に近い位置(図示右側)に偏らせて
設けてある。
【0027】本実施例においても、MR素子12に横バ
イアス磁場を印加することができ、前記実施例とほぼ同
様の効果を得ることができる。即ち、強磁性体34を磁
石10の一側に配置した場合、MR素子12は何処に
置してもよい。またMR素子12を複数設けてブリッジ
を形成してもよい。
【0028】第4図は、本考案の実施例に係る取付構造
の断面図である。磁気センサ30を挿入するホルダ22
のセンサ孔24は、直径が磁気センサ30の外径より充
分大きく形成され、センサ孔24の内壁と磁気センサ3
0との間に間隙dが生ずるようになっている。
【0029】一方、磁気センサ30は、センサ孔24に
挿入した部分に周溝が形成してあって、この周溝に、リ
ング状の例えばNDR、シリコンゴム等からなる弾性変
形部材60が嵌合している。そして、弾性変形部材60
は、磁気センサ30に設けた周溝からはみだす太さに形
成してあり、磁気センサ30に装着した状態において、
センサ孔24の内壁に接触するようにしてある。
【0030】本実施例の如く構成することにより、スケ
ール14とホルダ22との平行度が悪かったり、センサ
孔24が図のように傾斜している場合であっても、磁気
センサ30の片当たりを防止して、磁気センサ30をス
ケール14に密着させることができる。
【0031】すなわち、磁気センサ30は、スケール1
4に片当たりするような場合、センサ孔24に配置した
ばね28によってスケール14に押圧される。この際、
弾性変形部材60は、変形して磁気センサ30が回転
し、磁気センサ30の傾きが矯正されて、磁気センサ3
0の前面がスケール14に密着する。この結果、磁気セ
ンサ30の検出精度を向上できるばかりでなく、スケー
ル14と磁気センサ30との相対移動を円滑に行え、磁
気センサ30またはスケール14の摩耗を低減でき、発
熱の防止が図れる。
【0032】
【考案の効果】以上に説明したように、本考案は、要す
れば、実用新案登録請求の範囲に記載の手段を講じたも
のであり、以上に説明から明らかなように、次の効果を
奏する。本考案の第1及び第2によれば、共に、磁電変
換素子の背面側に配置したバイアス磁場用の磁場発生器
が発生した磁場が、磁電変換素子に近い方の強磁性体に
よって(第1)又は一方にしかない強磁性体によって
(第2)その方向に曲げられる。つまり、条件を選択し
て素子の感知方向の成分のバイアスを作ることにより、
特性の向上も期待することができる。このため、磁電変
換素子に作用するバイアス磁場は、素子の面に沿った方
向の成分を有し、実質的に磁電変換素子に傾 斜した磁場
となり、磁電変換素子の出力特性における線形領域にお
いて使用することができ、優れた検出精度が得られる。
特に第1では、磁電変換素子の配置の偏り方によって
は、また第2では、磁電変換素子に対する、被検出部材
と相対移動する方向のいずれか一方の強磁性体の配置に
よってはバイアスベクトルの調整が可能となる。しか
も、第1及び第2は共に、磁電変換素子を被検出部材に
対して傾斜させる必要がないところから、磁電変換素子
の組み付けが容易となり、磁気センサの構造の簡素化が
図れる。
【0033】尚、強磁性体を磁電変換素子が設けてある
基板の側方全周に配置したとき(第1)は、従来技術と
同様、強磁性体が磁気シールドの役割をなして外乱によ
る影響を小さくするとともに、機械的強度にも優れ、耐
環境性を向上することができる。しかも、磁場発生器が
磁石である場合、強磁性体が磁石の発する磁束の減衰を
低減し、磁石の寿命が長くなって、磁気センサの耐久性
を向上することができることも従来技術と同様である。
【0034】そして、磁電変換素子は、被検出部材との
相対移動方向上で一方側の強磁性体から遠く、かつ他方
側の強磁性体に近い位置に設けたため(第1)、又は被
検出部材との相対移動方向上の前記磁電変換素子の前後
何方か一方に強磁性体を設けたため(第2)、検出時に
磁化を飽和させることが可能となり、例えば磁気センサ
を磁気スケール等に適用した場合に、目盛の検出精度を
高めることが可能となる。
【0035】また、本考案の第3においては、磁気セン
サとホルダとの間に弾性変形部材を介在させたことによ
り、磁気センサが被検出部材に対して傾斜して装着され
た場合であっても、磁気センサが被検出部材に押圧され
たときに、弾性変形部材が変形して磁気センサの傾きが
矯正されるため、両者の相対移動が円滑に行え、摩耗の
低減と発熱の防止を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例に係る磁気センサの断面図
である。
【図2】第1実施例の作用説明図である。
【図3】第2実施例の断面図である。
【図4】実施例に係る磁気センサの取付構造を示す断面
図である。
【図5】従来の磁気センサの作用の説明図である。
【図6】MR素子の磁場の強度に対する電気抵抗の変化
を示す特性図である。
【図7】従来の磁気センサの取付構造を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
10……磁石、12……磁電変換素子(MR素子)、1
4……被検出部材(スケール)、26、30……磁気セ
ンサ、28……ばね、32……基板、34……強磁性
体、60……弾性変形部材

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検出部材に対面する磁電変換素子の背
    面側に、この磁電変換素子に直交する磁場を発生する磁
    場発生器を備えるとともに、この磁電変換素子の側方全
    周に強磁性体を配置した磁気センサにおいて、前記磁電
    変換素子を、被検出部材との相対移動方向上で一方側の
    強磁性体から遠く、かつ他方側の強磁性体に近い位置に
    設けたことを特徴とする磁気センサ。
  2. 【請求項2】 被検出部材に対面する磁電変換素子の背
    面側に、この磁電変換素子に直交する磁場を発生する磁
    場発生器を備えた磁気センサにおいて、被検出部材との
    相対移動方向上の前記磁電変換素子の前後何方か一方に
    強磁性体を設けたことを特徴とする磁気センサ。
  3. 【請求項3】 被検出部材と接触しつつ相対移動する磁
    気センサをホルダに取り付ける磁気センサの取付構造に
    おいて、前記ホルダに形成した前記磁気センサを挿入す
    るセンサ孔と、このセンサ孔に挿入した前記磁気センサ
    の側部と前記ホルダとの間に介在させた弾性変形部材
    と、前記ホルダと前記磁気センサとの間に介在し、磁気
    センサを前記被検出部材に押圧する弾性体とからなるこ
    とを特徴とする磁気センサの取付構造。
JP1990405661U 1990-12-28 1990-12-28 磁気センサおよびその取付構造 Expired - Lifetime JPH081505Y2 (ja)

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Cited By (1)

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