JPH0814605B2 - 被調整ユニットの試験調整システム - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は或る機能単位にまとめて構成される被調整ユ
ニットとしての例えばプリント板ユニットの試験調整シ
ステムに係り、特にアナログ値で調整する回路の試験調
整範囲と調整結果を自動的に表示して、調整者の負担を
軽減し調整品質の向上を図るシステムに関する。

各種通信装置や電子装置を構成するのに必要な各種部
品を搭載する所謂プリント板ユニットは、各装置の或る
機能単位に構成されており、特にアナログ値を取り扱う
回路はそれを構成する回路素子を調整して出力値の調整
を必要とすることが多い。例えば増幅回路では利得の調
整、発振回路では周波数の調整、遅延回路では遅延時間
の調整というような動作を必要とすることがある。

このような調整動作により調整される回路素子として
は可変抵抗，可変コンデンサ，可変インダクタンス等が
あり、この調整用部品を調整するため、各種測定機器が
使用される。ところでこれら各種測定機器を使用するこ
とで、調整者の負担が増大しないことが必要である。

〔従来の技術〕

従来、アナログ回路の調整を行なう場合、測定機器は
機能別に独立した構成を持ち、一つの汎用測定機によっ
て各種測定機器の総べての機能をカバーすることは出来
ない。

従って複数種類のアナログプリント板ユニットは、複
数の測定機器を使い分けて、性能を保持させるための調
整を行なわねばならない。

例えば増幅回路の利得を調整する場合、その増幅回路
が増幅する周波数帯域をカバーする発振器を入力端子に
接続し、出力端子にレベル計を接続して必要とする周波
数を入力してレベル計で出力を測定し、可変抵抗器を調
整しなければならない。

〔発明が解決しようとする問題点〕

上記の如く従来はアナログプリント板ユニットの種類
別に適用される測定器を選別し、測定機器毎に異なる操
作と異なる規格を判定して、調整を実施していたため、
調整者の大きな負担となると共に、調整ミスを誘発して
品質低下を招くという問題があった。

〔問題点を解決するための手段〕

上記問題点は、本発明により自動接続装置、測定用信
号付与手段、出力値測定手段、表示装置及びこれらを制
御する制御装置を備え、 制御装置は、被調整ユニットが自動接続装置に挿入さ
れると、被調整ユニットの種別を識別し、 かつ自動接続装置を制御して、各種の測定用信号付与
手段のうち、識別された種別の試験項目に対応する測定
用信号付与手段を被調整ユニットの対応入力端子に、 また各種の出力値測定手段のうち上記種別の測定項目
に対応する出力値測定手段を被調整ユニットの対応出力
端子に、それぞれ接続せしめ、 さらにこの試験項目についての調整手順、調整範囲、
調整目標値及び調整に伴う測定結果をそれぞれ表示装置
に表示させることを特徴とする被調整ユニットの試験調
整システムによって解決される。

〔作用〕

本発明の試験調整システムにおいて、自動接続装置に
は、このシステムで使用される各種の測定用信号付与手
段と、出力値測定手段とが接続されうるようになってお
り、制御装置の制御のもとで自動接続装置は、これに挿
入される被調整ユニットの種別に対応する測定用信号付
与手段及び出力値測定手段のみを選別して、被調整ユニ
ットの対応する入力端子，出力端子に接続する機能を有
す。

また制御装置としての例えばマイクロコンピュータ
は、付属する表示装置の表示画面に試験調整する被調整
ユニットとしての例えばプリント板ユニットの種別に対
応する試験項目にもとづいて、調整手順，調整範囲，調
整目標値及び調整に伴う測定結果を予めマイクロコンピ
ュータに格納したプログラムにより表示させる。

そしてマイクロコンピュータは自動接続装置によりプ
リント板ユニットの入力端子にその識別の試験項目に対
応する測定用信号付与手段を、その結果を示す出力値測
定手段を出力端子に接続し、汎用マイクロコンピュータ
の制御によって測定用信号付与手段からの規定の入力信
号に基づくプリント板ユニットの出力を出力値測定手段
で測定し、その結果を調整範囲に平行して表示装置に表
示し、調整者に表示画面を見るだけで、通常調整範囲の
中央の調整目標値に出力が表示されるように調整用回路
素子を操作するのみで良いようにしたものである。

従って調整者は画面を見て調整用回路素子を操作する
以外の、測定用信号付与手段及び出力値測定手段と被調
整ユニットとしてのプリント板ユニット間の接続や測定
用信号付与手段の操作等は総べて自動的に行なわれるた
め、測定装置の誤接続，誤操作及び調整ミス等が防止可
能で調整品質を向上させることが出来る。

〔実施例〕

第１図は本発明の一実施例を説明する試験調整システ
ムのブロック図である。

被調整ユニットとしてのプリント板ユニット１は搬送
用具により倉庫等から搬出され、自動接続装置２に自動
的に挿入される。制御装置としてのマイクロコンピュー
タ５は自動接続装置２にプリント板ユニット１が挿入さ
れると、予め格納されているプログラムの指示に従い、
例えばプリント板ユニット１の種別を識別し、増幅回路
であるとすれば、自動接続装置２を駆動してプリント板
ユニット１の入力端子を、自動接続装置に予め接続され
うるようになっている各種の測定用信号付与手段のうち
から、識別された種別の試験項目に対応する測定用信号
付与手段３に、出力端子を、対応する出力値測定手段４
に接続する。

続いてマイクロプロコンピュータ５は測定用信号付与
手段３を駆動し、プログラム中に指定されているレベル
で、指定の周波数を自動接続装置２に送出させる。この
周波数は自動接続装置２を経てプリント板ユニット１に
送出され、増幅された後自動接続装置２を経て出力値測
定手段４に送出される。出力値測定手段４はこの測定結
果をマイクロコンピュータ５に送る。

マイクロコンピュータ５は予めプログラム中に指定さ
れている内容に基づき、例えば第２図に示す如き表示内
容を表示部６に表示する。

第２図（ａ）において、まずプリント板ユニット１の
図番が例えば「D16B−9441−0401」と表示され、増幅回
路の通称が「AMP48B」と表示される。続いて業務内容が
「送信レベル試験」と表示され、１番の可変抵抗器を使
用し0dBに調整する内容が「RV1で０〔dB〕に調整してST
ARTを押して下さい」と表示される。

続いて出力値測定手段４の測定結果が「レベル＝0.33
〔dB〕」と表示され、その下にレベル調整範囲を示すレ
ンジが図示する如く、表示画面の最大表示範囲に表示さ
れ、増幅回路の増幅度の許容誤差範囲が例えば±0.3dB
であるとすれば、±0.6dBの範囲でレベル表示される。

このレンジの下にで示す※印により前記測定結果が
表示される。この※印はレベル測定器４の測定結果に対
応して移動し、規格範囲内に入ると↑印に変化する。

ここで調整者がプリント板ユニット１の可変抵抗器７
を調整し、増幅回路のレベルを変化させると、の※印
が移動する。例えば第２図（ｂ）のに示す如く、±0.
3dBの規格内に入ると↑印に変化して調整結果を示すと
共に、レベル表示も「0.29〔dB〕」と表示される。

更に可変抵抗器７を調整することで第２図（ｃ）に示
す如く、調整目標値としての規格の中心にレベルを合わ
せた場合はに示す↑印の如くレンジの中央“0"の位置
に表示が移動し、レベル表示も「０〔dB〕」と表示され
る。

上記のレンジの規格は調整する増幅回路の種類により
変化することは勿論である。又周波数を調整する場合は
レンジの表示はHzが単位となり、時間はms等が単位とな
る。

〔発明の効果〕

以上説明した如く、本発明は測定装置の誤操作及び調
整ミス等を防止し調整品質を向上させると共に、調整精
度も向上させることが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を説明する試験システムのブ
ロック図、第２図は表示部の表示内容の一例を示す図で
ある。 図において、 １は被調整ユニットとしてのプリント板ユニット、２は
自動接続装置、３は測定用信号付与手段、 ４は出力値測定手段、 ５は制御装置としてのマイクロコンピュータ、 ６は表示装置である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】自動接続装置、測定用信号付与手段、出力
   値測定手段、表示装置及びこれらを制御する制御装置を
   備え、 制御装置は、被調整ユニットが自動接続装置に挿入され
   ると、被調整ユニットの種別を識別し、 かつ自動接続装置を制御して、各種の測定用信号付与手
   段のうち、識別された種別の試験項目に対応する測定用
   信号付与手段を被調整ユニットの対応入力端子に、 また各種の出力値測定手段のうち上記種別の測定項目に
   対応する出力値測定手段を被調整ユニットの対応出力端
   子に、それぞれ接続せしめ、 さらにこの試験項目についての調整手段、調整範囲、調
   整目標値及び調整に伴う測定結果をそれぞれ表示装置に
   表示させることを特徴とする被調整ユニットの試験調整
   システム。