JPH08145325A - ゴミ焼却炉 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明では、含水分が多く、通気性の悪い刈
芝や生ゴミと一般雑塵を、同時に完全焼却することがで
きる専用焼却炉を提供する。 【構成】 本発明の焼却炉は、一次燃焼室１に刈芝専焼
部１Ａと一般雑塵専焼部１Ｂを併設し、同時に償却処分
できる構造になっている。また炉本体３１、サイクロン
集塵機１３、煙突５、エゼクターブロワー１５を装備一
体化し、逆燃焼方式による燃焼機構を採用して、完全無
煙化と集塵装置による無塵化を図っている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、燃焼効率と耐久性に優
れた刈芝や生ゴミあるいは一般雑ゴミを同時に処理する
ことができる専用焼却炉に関する。

【０００２】

【従来の技術】最近、産業廃棄物規制が厳しい中で、芝
造園業者やホテルあるいはゴルフ場経営業者などでは、
一般のゴミの他に大量の生ゴミやスラッジなどの廃棄物
の処分問題で困っていた。

【０００３】しかしながら、特に刈取った刈芝や生ゴミ
の大量焼却処分方法については、これまで適切な焼却方
法がなかった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】すなわち、この種の生
ゴミの大量焼却処分する際には、含水物が多いことや分
散投入が難しいことなどで、従来型のゴミ焼却炉では、
燃焼効率が悪く完全燃焼が困難であった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の焼却炉は、一般
雑ゴミの他に、上記のような燃焼効率の悪い刈芝や生ゴ
ミ等を完全焼却処分するために、一次燃焼室１に特殊揺
動ロストル１６を具備した専用焼却部１Ａと従来型の焼
却部１Ｂを併設した特殊な専用焼却炉である。すなわ
ち、本発明の焼却炉の特徴は、一般ゴミと生ゴミを同時
に完全焼却することができるるように、炉本体３１、サ
イクロン集塵機１３、煙突５、エゼクターブロワー１５
を一体化しさらに逆燃焼方式の燃焼機構を採用して、完
全燃焼による無煙化と集塵装置による無塵化を図ってい
る。

【０００６】焼却炉本体３１の一次燃焼室１には、刈芝
専用焼却部１Ａと一般雑ゴミや木片などを焼却できる２
基の焼却部１Ｂを儲けている。

【０００７】一次燃焼室１の刈芝専用焼却部１Ａ内に
は、特殊揺動ロストル１６を装備し、刈芝や生ゴミを揺
動させて、ロストル１６間を階段的に乾燥燃焼させなが
ら、下部の燃焼バーナー２７室へ導く構造になってい
る。

【０００８】特殊揺動ロストル１６は、複数のステンレ
ス製ジャバラ板２９をギャーモートル２３で揺動させる
ように、ロストル本体３０に吊りさげてある。

【０００９】その他、付帯設備としては、貯塵ホッパー
２０とベルトコンベヤー１９が設置されている。

【００１０】

【作用】作用については、図１、図２、図３を参照しな
がら説明する。

【００１１】まず、ダンプカーにより、貯塵ホッパー２
０に投入された刈芝あるいは生ゴミは、一定速度に調整
されたベルトコンベヤー１９に乗り、一次燃焼室１の刈
芝燃焼部１Ａの投入ダクト２１へ供給される。

【００１２】刈芝の投入量は、投入ダクト２１の下部に
あるロータリーオートバルブ２２でコントロールして揺
動ロストル１６の燃焼部に送り込む。

【００１３】刈芝燃焼部１Ａ内の特殊揺動ロストル１６
に落下した刈芝あるいは生ゴミは、ロストル−本体３０
のジャバラ板２９間を階段的に随時乾燥燃焼させなが
ら、下部の再燃バーナー２７部へ送られ完全燃焼仕きれ
ない刈芝はここで焼却され、完全灰となる。

【００１４】燃焼排ガスは、本体二次燃焼室２のバッフ
ルバン１４に衝突して、灰を沈降させ、さらに三次燃焼
室３の再燃焼室バーナー１２により、未燃焼ガスを再燃
焼させる。

【００１５】この時点で燃焼は、ほぼ完結されてるが、
多少の媒塵を伴った排気ガスは、煙道６を通りサイクロ
ン集塵機１３に導かれる。

【００１６】この際、エゼクターブロアー１５の誘引に
より、サイクロンの遠心力が有効に働き、微細な媒塵を
沈降されて、クリーンなガスが煙突から排出される。

【００１７】

【実施例】実施例については、運転操作手順に従って説
明する。

【００１８】Ａ） 刈芝だけを焼却する場合（手動運
転） １．ホッパーに刈芝を投入する。

【００１９】２．雑塵炉投入扉を密閉にする。

【００２０】３．操作盤の電源をいれる。

【００２１】４．最初にブロワーのスイッチＯＮ、次に
ロストルモーター、一次バーナー、二次バーナーの順で
スイッチＯＮにし三基のバーナーに点火する。

【００２２】（この状態で５分間保持し炉内の昇温を行
う。） ５．昇温完了後は、二次バーナーＯＦＦにし、次にホッ
パーモーター、バイブレーター、ベルトコンベヤーの順
でスイッチをＯＮにする。

【００２３】以上の操作でコンベヤーに乗った刈芝は、
燃焼部内に投入され焼却される。

【００２４】６．貯塵ホッパー内の刈芝がなくなるまで
運転し、焼却完了後ブロワーのみ運転継続し、全てのス
イッチをＯＦＦにする。

【００２５】（ブロワーは、炉内冷却後にＯＦＦにす
る。） Ｂ） 一般雑塵だけを焼却する場合（手動運転） １．操作盤の電源をＯＮにする。

【００２６】２．ブロワー、一次バーナー、二次バーナ
ーのスイッチＯＮする。

【００２７】（５分間炉内の昇温をおこなうこと。） ３．昇温度完了後、一次バーナー、二次バーナー、のス
イッチをＯＦＦ ４．雑塵炉の投入扉を開き、一般雑塵を投入する。

【００２８】５．焼却完了後ブロワーを運転し、炉内冷
却する。

【００２９】Ｃ） 刈芝と一般雑塵を同時に燃焼する場
合（手動運転） １．貯塵ホッパーに刈芝を投入する。

【００３０】２．一般雑塵炉の投入扉を開き、ゴミを投
入する。

【００３１】３．ゴミ投入完了後、投入扉を密閉して、
雑塵炉用ブロワースイッチをＯＮし、次に一次バーナ
ー、二次バーナーをＯＮにして着火させる。

【００３２】４．炉内全体に炎が廻った後にホッパーモ
ーター、バイブレーター、コンベヤーの手順でスイッチ
をＯＮにして、刈芝の焼却を開始する。

【００３３】５．刈芝焼却完了後、ブロワーのみを除い
て、全てのスイッチをＯＦＦにする。（一般雑塵の焼却
が完了するまで、ブロワーの運転を続けること。） Ｄ） 作業完了 １．燃焼室内の状況確認。

【００３４】２．全ての扉を閉める。

【００３５】３．オイルタンクのストップバルブを閉め
る。

【００３６】４．操作盤の主電源をＯＦＦ。

【００３７】５．清掃

【００３８】

【効果】本発明の焼却炉は、含水廃棄物や非通気性の多
い刈芝あるいは生ゴミ、スラッジなどと一般雑塵を同時
に焼却できることが特徴であり、廃棄処分の作業能率が
高い。

【００３９】これまでの従来型では、焼却できなかった
刈芝あるいは生ゴミを特殊揺動ロストルを採用すること
により、完全焼却を可能にし、火格子面積１．５ｍ²に
おいて、刈芝１９６ｋｇ／ｈと一般雑塵６０ｋｇ／ｈの
処理が可能となり、燃焼効率も優れている。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１には、本発明の焼却炉の構成を横断面図で
示す。

【図２】図２には、本発明の焼却炉の構成を縦断面図で
示す。

【図３】図３には、特殊揺動ロストル部分の説明図を示
す。

【符号の説明】

１．一次燃焼室（１Ａ，１Ｂ） ２．二次燃焼室 ３．三次燃焼室 ４．灰出し口 ５．煙突 ６．煙道 ７．投入扉 ８．投入口 ９．送風機 １０．操作盤 １１．一次バーナー １２．二次バーナー １３．サイクロン集塵機 １４．バッフルバン １５．エゼクター管 １６．特殊揺動ロストル １７．オイルタンク １８．送風機（雑塵炉用） １９．ベルトコンベヤー ２０．ホッパー ２１．投入ダクト ２２．ロータリーバルブ ２３．ギヤモートル ２４．点検口 ２５．固定式ロストル ２６．バイブレーター ２７．一次バーナー ２８．排煙ダクト ２９．ジャバラ板 ３０．揺動ロストル本体 ３１．炉本体 ３２．煙突支持ポール

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｆ２３Ｈ 9/04 ＺＡＢ Ｆ２３Ｊ 3/04 ＺＡＢ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 含水性が高く、通気性の悪い刈芝や生ゴ
   ミを焼却する目的で、ジャバラ板２９を揺動する構造の
   特殊揺動ロストル１６を具備した一次燃焼部１Ａ構造。
2. 【請求項２】 一次燃焼室１内に、刈芝や生ゴミを焼却
   するための専焼部１Ａと一般雑塵を焼却する専焼部１Ｂ
   を併設し、これらの廃棄物を同時に完全焼却することを
   可能にしたゴミ焼却炉。