JPH08145204A - ボールバルブ - Google Patents

ボールバルブ

Info

Publication number
JPH08145204A
JPH08145204A JP6292531A JP29253194A JPH08145204A JP H08145204 A JPH08145204 A JP H08145204A JP 6292531 A JP6292531 A JP 6292531A JP 29253194 A JP29253194 A JP 29253194A JP H08145204 A JPH08145204 A JP H08145204A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ball
seal member
lock
ball valve
seat retainer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6292531A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiaki Imoto
善章 井本
Yasuhisa Watabe
康久 渡部
Kenichi Hayama
賢一 羽山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP6292531A priority Critical patent/JPH08145204A/ja
Publication of JPH08145204A publication Critical patent/JPH08145204A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Taps Or Cocks (AREA)
  • Sealing Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 配管やバルブ自体の分解を伴うシール部材の
交換作業なしに、簡単な構造で、長期にわたり良好なシ
ール性が得られるようにする。 【構成】 ボディ10とボール14との間のシール部材
20として、第1シートリテーナ21をもつメインシー
ル部材と、第2シートリテーナ22をもつバックアップ
シール部材とを径方向に並設する。シートリテーナ2
1,22をばね部材25,26でボール14側に付勢す
る。第2シートリテーナ22近傍に回転部材30を設
け、バックアップシール部材側の弾性シート24がボー
ル14から離れる位置に第2シートリテーナ22をロッ
クする位置と、これを解放する位置とに切換可能とす
る。この切換は、ボール14の過剰回転操作等の外部操
作で行われるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、天然ガス、原油、水等
のパイプラインに設置されるボールバルブに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般に、ボディ内でのボールの回転によ
り開閉されるボールバルブでは、上記ボディ内面とボー
ル外面との間にシール部材が設けられ、このシール部材
とボール外面との接触部分でシールがなされる。このシ
ール部材は、上記ボール外面とじかに接触する弾性シー
トと、この弾性シートを保持するシートリテーナとで構
成され、上記弾性シートが上記ボール外面に圧接する方
向にばね等で付勢される。
【0003】ところで、上記弾性シートはボール表面と
常時接触していてバルブ開弁時には流体の高圧を受け、
しかも、ボールの回転操作時にはボール表面に対して摺
接するため、摩耗損傷が著しく、適当な時期に交換する
必要がある。しかし、この交換の度にボールバルブを配
管から外し、またボールバルブ自体を分解するとなる
と、作業が非常に面倒であり、メンテナンスに多大な手
間と時間を要する不都合がある。
【0004】このような不都合を解消すべく、実開平3
−75371号公報では、シートリテーナに複数の環状
溝を径方向に並べて形成し、各環状溝にシートを嵌入し
て、これらのシートを1つずつ段階的に使用するように
したものが提案されている。より具体的に、このボール
バルブでは、最も内側のメインシートがボール外面に常
時接触する位置で上記環状溝内に固定される一方、その
外側の予備シートが上記ボール外面に対して接離する方
向に移動可能に環状溝内に嵌入されており、上記メイン
シートが摩耗損傷した際には、上記予備シート後方の環
状溝内空間に高圧エアを導入することにより、この予備
シートを押し出して上記ボール外面に圧接させることが
可能とされている。
【0005】従って、この構造によれば、ボールバルブ
を配管から外したり、ボールバルブ自体を分解したりし
なくても、外部からの圧力導入だけで予備シートを不使
用状態から使用状態に切換えることができ、これによっ
てシートの交換作業を不要にできる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記ボールバルブにお
いて、上記予備シートをバルブ表面に圧接させるには、
ボールバルブ内を流れる流体の圧力を上回る圧力でエア
を環状溝内にエアを導入しなければならず、そのための
専用装置が必要になる。しかも、上記ボールバルブ内の
流体圧はかなり高いため、この流体圧を上回る圧力でエ
アを導入するとなると上記装置が大がかりになり、著し
いコスト上昇及び装置の大型化は避けられない。
【0007】また、上記エアの供給圧は変動しやすく、
常に一定以上の高圧に保持することは困難であり、この
エア供給圧が下がると良好なシールは確保できなくな
る。よって長期間の使用は難しく、信頼性にも難があ
る。
【0008】本発明は、このような事情に鑑み、簡単な
構造で、配管やバルブ自体の分解を伴うシール部材の交
換作業を不要にし、かつ、長期使用にも耐え得る信頼性
の高いボールバルブを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、本発明は、ボディと、このボディ内に所
定軸回りに回転可能に収納されたバルブ開閉用のボール
との間に、このボールの表面と全周にわたり接触してこ
の接触部分でシールを行うリング状のシール部材を設け
たボールバルブにおいて、上記シール部材として、メイ
ンシール部材とバックアップシール部材とを径方向に並
設して各々を軸方向に移動可能に構成するとともに、上
記メインシール部材を上記ボール表面側へ付勢する第1
ばね部材と、上記バックアップシール部材を上記ボール
表面側へ付勢する第2ばね部材と、バルブ外部での操作
に伴い上記バックアップシール部材を上記第2ばね部材
の弾発力に抗してこのバックアップシール部材が上記ボ
ール表面から離間する離間位置に保持するロック位置と
上記バックアップシール部材を解放する解放位置とに切
換えられるロック部材とを備えたものである(請求項
1)。
【0010】より具体的には、上記ロック部材として上
記ボディ内壁に上記バックアップシール部材の進退方向
と略平行な方向の軸回りに回転可能に回転部材を取付
け、この回転により上記ロック位置と解放位置とに切換
わるように回転部材を構成するとともに、上記ボールの
回転操作角度を少なくともバルブ開閉が可能な所定範囲
内に規制する回転規制状態と上記所定範囲外へのボール
回転を許容する規制解除状態とに切換可能な回転操作規
制手段を備え、上記ボール表面に、上記所定範囲外への
ボール回転時にのみ上記回転部材と接触可能でかつこの
接触によって上記回転部材を上記ロック位置から解放位
置へ切換えるロック切換部材を設けたものが、好適であ
る(請求項2)。
【0011】また、上記ロック部材として、上記ボディ
外部から操作されることにより上記バックアップシール
部材を上記離間位置に係止する係止位置とこの係止位置
から外れた退避位置との間を移動するロックピンを備え
たものでもよい(請求項3)。
【0012】この場合、上記ボディにその外面から内面
に至る貫通孔を設け、この貫通孔の内周面と上記ロック
ピンの外表面とに互いに螺合するねじを設け、このロッ
クピンの回転操作に伴って同ロックピンが上記係止位置
と退避位置との間を移動するように構成しするのが、よ
り好ましい(請求項4)。
【0013】また、上記メインシール部材及びバックア
ップシール部材を、それぞれ、上記ボール外面と接触す
る弾性シートとこの弾性シートを保持するシートリテー
ナとで構成するとともに、このシートリテーナを上記シ
ート取付用のリング状凹溝をもつ形状に一体成形して上
記凹溝内に上記弾性シートの基部を埋め込み、かつ、一
方のシートリテーナの径方向内側に他方のシートリテー
ナを嵌入することにより、後述のようなより優れた効果
が得られる(請求項5)。
【0014】
【作用】請求項1記載のボールバルブによれば、その使
用当初はロック部材をロック位置にしてこのロック部材
によりバックアップシール部材を離間位置、すなわちボ
ール表面から離れた位置に保持しておくことにより、専
らメインシール部材を用いてボディとボールとの間のシ
ールを行うことができる。その後、メインシール部材の
摩耗損傷により上記バックアップシール部材を使用した
い時には、外部からの操作で上記ロック部材を上記ロッ
ク位置から解放位置に切換えればよい。これにより上記
バックアップシール部材は第2ばね部材の弾発力でボー
ル表面に押付けられ、この部分で再び良好なシールが行
われる。
【0015】より具体的に、請求項2記載のボールバル
ブでは、メインシール部材のみの使用時には、回転操作
規制手段を回転規制状態にしておくことにより、ロック
部材である回転部材を上記ロック位置に保持したまま
(すなわちバックアップシール部材を離間位置にとどめ
たまま)、ボールの所定範囲内での回転による開閉弁操
作をすることができる。これに対し、上記バックアップ
シール部材を使用したい時には、上記回転操作規制手段
による回転規制を外し、上記所定範囲外へボールを回転
操作してこのボールのロック切換部材を上記回転部材に
接触させることにより、この回転部材を解放位置に切換
えて上記バックアップシール部材をボール表面に圧接さ
せることができる。
【0016】一方、請求項3記載のボールバルブでは、
ロックピンを係止位置、すなわちバックアップシール部
材を上記離間位置に係止する位置に位置させておくこと
により、メインシール部材のみを用いて上記シールを行
うことができ、その後、バルブ外部から上記ロックピン
を操作して上記係止位置から退避位置へ移動させ、上記
係止を外すことにより、バックアップシール部材をボー
ル表面に圧接させてこれを使用することができる。
【0017】特に、請求項4記載のボールバルブでは、
ボディにその外面から内面に至る貫通孔を設け、この貫
通孔の内周面と上記ロックピンが挿入される貫通孔とが
螺合されているので、バックアップシール部材を使用し
ない場合には上記ロックピンを確実に上記係止位置にと
どめておくことができ、この状態からロックピンを回転
操作するだけでこのロックピンを退避位置に移動させて
バックアップシール部材の使用を開始できる。
【0018】また、請求項5記載のボールバルブでは、
弾性シートを保持するシートリテーナ全体が一体成形さ
れているため、このシートリテーナ自体の構造が簡素化
及び小型化されるとともに、一方のシートリテーナの径
方向内側に他方のシートリテーナが嵌入される状態で両
シートリテーナがボディに保持されるため、各シートリ
テーナが相互離間してボディに支持される場合に比べ、
バルブ全体もより小型化される。
【0019】
【実施例】本発明の第1実施例を図1〜図7に基づいて
説明する。
【0020】図7に示すボールバルブは、筒状のボディ
10を備え、このボディ10内において、その流体入口
11Aと流体出口11Bとの間の位置にボール14が収
容されている。このボール14には、これを水平方向に
貫通する流体通路12が形成され、ボール14自体は鉛
直軸回りに回転可能にボディ10に支持されている。詳
しくは、上記ボディ10の底部に鉛直方向の支持軸16
が固定され、この支持軸16の上端に上記ボール14の
底部が回転可能に嵌合されるとともに、このボール14
の上部に鉛直方向の操作軸18が固定され、この操作軸
18がボディ10の上部を貫いた状態でこのボディ10
に回転可能に支持されている。このボール14の回転に
より、流体通路12を介して流体入口11Aと流体出口
11Bとを連通する開位置と、流体入口11Aと流体出
口11Bとを遮断する閉位置との切換が行われるように
なっている。
【0021】このボールバルブの入口側及び出口側にお
いて、上記ボディ10とボール14との間には、シール
部材20が介設されている。このシール部材20は、図
1(a)(b)に示すように、リング状の第1シートリ
テーナ21と、この第1シートリテーナ21の径方向外
側に配されたリング状の第2シートリテーナ22とを備
え、これらが軸方向(図1では左右方向)に移動可能と
なっている。
【0022】両シートリテーナ21,22は、それぞ
れ、全体が一体成形されている。第1シートリテーナ2
1の外周面及び第2シートリテーナ22の内周面が互い
に略合致する円筒面とされ、第2シートリテーナ22の
内側に第1シートリテーナ21が嵌入されている。
【0023】各シートリテーナ21,22において、上
記ボール14に対向する面には、各々リング状の凹溝2
1a,22aが形成され、各凹溝21a,22a内に弾
性シート23,24の基部がそれぞれ埋め込まれてい
る。各弾性シート23,24は、ゴム等の弾性材で形成
され、上記ボール14の表面にじかに接触可能とされて
いる。そして、上記第1シートリテーナ21と弾性シー
ト23とでメインシール部材が構成され、上記第2シー
トリテーナ22と弾性シート24とでバックアップシー
ル部材が構成されている。
【0024】なお、このような一体構造のシール部材を
製造する手段としては、以下の方法が好適である。
【0025】、予め金属製シートリテーナ21,22
に凹溝21a,22aを機械加工しておき、好ましくは
凹溝41の内面全域に接着剤(金属とゴムとを良好に接
着できるもの;例えば加熱硬化型のエポキシ系接着剤)
を塗布しておく。
【0026】 上記凹溝21a,22aを金型面に対
向させ、この金型内の通路を通して、生ゴムを加圧しな
がら凹溝21a,22a内に供給する。この状態で加熱
し、上記生ゴムを凹溝21a,22a内で加硫成形する
ことにより、図1に示す両シール部材を形成できる。
【0027】上記第1シートリテーナ21とその後方
(図1(a)(b)では右方)のボディ10内壁との間
には第1ばね部材25が設けられ、第2シートリテーナ
22とその後方のボディ10内壁との間には、第2ばね
部材26が設けられている。これらのばね部材25,2
6は圧縮状態で取付けられており、その弾発力によって
各シートリテーナ21,22をボール14側(図1
(a)(b)では左側)に付勢している。
【0028】なお、図1(a)(b)において27,2
8は各シートリテーナ21,22の後方に設けられたシ
ール用のOリング、29は第1シートリテーナ21の内
部に形成された軸方向のシール剤供給通路であり、この
シール剤供給通路は、ボディ10側に形成されたシール
剤供給通路と連通されている。
【0029】上記ボディ10の内壁において、上記第2
シートリテーナ22の直ぐ径方向外側の上下位置には、
シートリテーナ21,22の移動方向(図1(a)
(b)の左右方向)と略平行な軸回りに回転可能に回転
部材30が取付けられている。図2に示すように、この
回転部材30は、矩形状の本体32と、この本体32に
固定された筒状の軸部34とからなり、この軸部34の
内周面に雌ねじ38が形成される一方、上記ボディ10
の内壁からボルト36が突設されており、このボルト3
6に上記雌ねじ38が螺合されることにより、回転部材
30がボディ10に対して軸方向に移動不能でかつ回転
可能に支持されている。そして、上記本体32が縦長と
なる角度位置(図1(a)及び図3(a)の角度位置)
では、この本体32の内側端部で第2シートリテーナ2
2が前方(図1(a)(b)では左方)から係止され、
弾性シート24がボール表面14から離れる離間位置に
ロックされる一方、上記本体32が上記角度位置から9
0°回転して横長となる角度位置(図1(b)及び図3
(b)の角度位置)に到達すると、上記第2シートリテ
ーナ22が回転部材30から解放されるようになってい
る。
【0030】なお、この回転部材30は、上記軸部34
が上記ボディ10に回転可能でかつ軸方向に移動不能に
取付けられていればよく、例えば軸部34の外表面に雄
ねじを形成し、ボディ10内壁に形成したねじ孔に軸部
34を螺合挿入するようにしてもよい。
【0031】上記操作軸18には、図8及び図9に示す
ような操作装置40が連結されている。この操作装置4
0は、上記操作軸18を小さな力で回転操作できるよう
に構成されたものである。
【0032】具体的に、上記操作軸18の周囲には、キ
ー41を介して筒状のスプラインアダプタ42が相対回
転不能に結合され、このスプラインアダプタ42の周囲
には、スプライン43を介してドライブスリーブ44が
相対回転不能に装着されている。そして、このドライブ
スリーブ44の外周面に、90°以上(図例では略12
0°)の中心角をもつ円弧状のはすば歯車45が固定さ
れている。
【0033】一方、前記ボディ10の上端にはハウジン
グ46が着脱可能に取付けられている。このハウジング
46の中央に、上記ドライブスリーブ44が回転可能に
保持され、同じハウジング46に、上記はすば歯車45
の接線方向に延びるハンドル軸48が軸受47を介して
回転可能に支持されている。このハンドル軸48の途中
には、上記はすば歯車45と噛合されるウォーム49が
形成され、ハンドル軸48の片側端部にはハウジング4
6外部の操作ハンドル(図示せず)が連結されている。
従って、この操作ハンドルを回すことにより、その回転
力が上記ハンドル軸48、ウォーム49、はすば歯車4
5、ドライブスリーブ44、スプライン43、スプライ
ンアダプタ42、及びキー41を順次介して操作軸18
に伝達され、この操作軸18が回転操作されるようにな
っている。
【0034】さらに、上記ドライブスリーブ44の左右
両翼には、規制板50が径方向外側に突設される一方、
ハウジング46の側壁には左右一対のストッパピン52
が差し込まれ、これらのストッパピン52の端部がハウ
ジング46の内側に突出する位置で両ストッパピン52
がナット54により着脱可能に固定されている。そし
て、これらストッパピン52と上記規制板50との当接
により、ドライブスリーブ44の回転角度すなわち操作
軸18の回転操作角度が所定範囲に規制されている。こ
の実施例では、上記所定範囲は、ボール14の流体通路
12が出入口11A,11B(図7)と合致する開位置
(図5(a)(b)の位置)と、ボール14が出入口1
1A,11Bの間を遮断する閉位置(図4(a)(b)
の位置)との間の90°の範囲に設定されている。
【0035】さらに、このボール14の上下部には、互
いに周方向に180°離間する位置にロック切換板(ロ
ック切換部材)39が径方向に突出した状態で固定され
ている。これらロック切換板39の配設位置は、図6
(a)(b)に示すようにボール14が上記所定範囲外
まで回転操作された場合にのみ上記回転部材30の本体
32に接触できる位置であって、この本体32が上記ロ
ック位置にある場合にこの本体32の内側端部(もしく
は外側端部でもよい)に接触できる位置に設定されてい
る。
【0036】次に、このボールバルブの作用を説明す
る。
【0037】まず、バルブの使用当初は、回転部材30
を図1(a)及び図3(a)に示すロック位置にセット
しておき、第2シートリテーナ22を第2ばね部材26
の弾発力に抗して離間位置(弾性シート24がボール1
4の表面から離れた位置)にロックしておく。この状態
では、第1ばね部材25の弾発力により、メインシール
部材側の弾性シート23のみがボール14の表面に押付
けられ、専らメインシール部材のみでボール14とボデ
ィ10との間のシールがなされる。
【0038】一方、操作軸18の回転操作範囲は、操作
装置40での規制板50とストッパピン52との当接に
より、図4(a)(b)に示す閉位置と、図5(a)
(b)に示す開位置との間に規制されているため、バル
ブの開閉操作は可能であるが、ロック切換板39が回転
部材30に接触することはない。従って、回転部材30
の回転位置が切換えられることはない。
【0039】このようにしてメインシール部材のみを使
用していくうち、弾性シート23が摩耗損傷し、そのシ
ール性が損なわれる時期、あるいは損なうおそれのある
時期が到来した場合には、操作装置40のストッパピン
52をハウジング46から抜いて回転規制を外し、操作
軸18を上記開位置からさらに上記所定範囲外まで回転
させればよい。この外部操作により、ボール14側のロ
ック切換板39が回転部材本体32の下端部に当接して
この回転部材30がそれまでのロック位置から図1
(b)及び図3(b)に示される解放位置に切換えられ
る。これに伴い、それまで回転部材30に係止されてい
た第2シートリテーナ22が第2ばね手段26の弾発力
でボール14側に押し出され、新しく弾性シート24が
ボール14の表面に圧接する。これにより、バックアッ
プシール部材によるシールが開始され、良好なシールが
継続される。
【0040】なお、ロック切換完了後は、再び上記スト
ッパピン52を差し込むことにより、それまでと同様の
正常な開閉操作を再開できる。
【0041】以上のように、このボールバルブでは、操
作装置40での回転規制を外してボール14を過剰回転
させるといった外部操作だけで、バックアップシール部
材をそれまでの不使用状態から使用状態に切換えること
ができ、ボールバルブを配管から取外したり、バルブ自
体を分解したりせずに、簡単な作業で良好なシール状態
を継続させることができる。しかも、ボール14への各
弾性シート23,24の圧接は全てばね部材25,26
の弾発力で行っているため、従来のように導入エア圧力
で上記圧接を行う場合と異なり、大がかりなエア導入装
置は不要である。また、エア圧低下に比べると上記弾発
力の低下はほとんど生じないので、長期間にわたり確実
なシールを確保でき、信頼性も向上する。
【0042】特に、この実施例では、ボール14の回転
だけでロック切換できるようになっているので、この切
換のための特別な操作部材は全く不要であり、構造は極
めて簡素化されている。また、各シートリテーナ21,
22を一体成形しているため、これらシートリテーナ2
1,22自体の構造を簡素化及び小型化できるととも
に、第2シートリテーナ22の内側に第1シートリテー
ナ21を嵌入する構造としているので、両シートリテー
ナ21,22を相互離間する位置でボディ10に支持す
る構造に比べ、バルブ全体も小型化可能となっている。
【0043】なお、この実施例では、操作装置40にお
いて規制用のストッパピン52を抜くことにより、回転
規制を外すようにしているが、これに代え、ハウジング
46をボディ10から外して操作装置40を一旦操作軸
18から抜き取り、この操作軸18を別の工具等で回転
操作することによりロック切換を行うようにしてもよい
し、操作装置40のうち上記スプラインアダプタ42を
残してドライブスリーブ44及びハウジング46を操作
軸18から抜き取り、これらドライブスリーブ44等と
スプラインアダプタ42との相対角度位置を変えて再び
両者をスプライン嵌合すれば、操作装置40を用いて上
記所定範囲外まで操作軸18を過剰回転させることも可
能である。
【0044】次に、第2実施例を図10(a)(b)に
基づいて説明する。この実施例では、ロック部材として
ロックピン64が用いられている。具体的に、上記ボデ
ィ10には、その外面から内面まで径方向に貫く貫通孔
60が設けられ、その内面に雌ねじが形成される一方、
上記ロックピン64の外面に雄ねじ62が形成され、ロ
ックピン64が貫通孔60内にねじ込まれている。この
ロックピン64の先端は先細り状とされ、第2シートリ
テーナ22の外周面には上記ロックピン64の先端部が
嵌入可能な凹部22aが形成されており、この凹部22
aにロックピン64の先端部が嵌入された状態で、第2
シートリテーナ22が前記離間位置に保持されるよう
に、貫通孔60及び凹部22の位置が設定されている。
【0045】このような構造によれば、ボールバルブ使
用当初は、図10(a)に示すようにロックピン64の
先端部をボディ10内部に大きく突出させて凹部22a
に完全嵌合することにより、第2シートリテーナ22を
離間位置に保持してその内側のメインシール部材だけで
シールが行える一方、このメインシール部材の摩耗損傷
時には、上記ロックピン64を回してねじをゆるめ、ロ
ックピン64を図10(b)に示す退避位置まで後退さ
せて上記係止をゆるめ、もしくは全く係止を外すことに
より、前記図1に示した第2ばね部材25でバックアッ
プシール部材側の弾性シート24を新しくボール14の
表面に圧接させることができ、良好なシールを継続でき
る。
【0046】なお、この第2実施例では、ロックピン6
4をボルト型にしてその回転操作により位置切換を行う
ようにしているが、単にロックピン64をシートリテー
ナ側の孔に差し込むだけの構造でもロックは可能であ
る。ただし、上記のようなボルト型にすれば、メインシ
ール部材のみの使用時にはロックピン64を確実に係止
位置に固定しておくことができ、しかも、その回転操作
で容易にロックピン64を退避位置まで後退させること
ができる利点がある。
【0047】また、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、例として次のような態様をとることも可能
である。
【0048】(1) 上記各実施例では、径方向内側にメイ
ンシール部材を、径方向外側にバックアップシール部材
を配したものを示したが、これを逆にしてもよい。ただ
し、バックアップシール部材をメインシール部材の径方
向外側に配すれば、バックアップシール部材の不使用
時、メインシール部材のシールによってバックアップシ
ール部材が高圧流体から隔離されるので、バックアップ
シール部材の使用時までこれをより新しくて良好な状態
に保っておくことができる利点がある。また、回転部材
30やロックピン60といったロック部材の配置もより
容易となる。
【0049】(2) 本発明において、バックアップシール
部材の個数は問わず、前記図1に示した第2シートリテ
ーナ22のさらに外側に第3、第4のバックアップシー
ル部材を配するようにしてもよく、これらの個数分だけ
ロック部材も増加すればよい。
【0050】(3) 本発明では、各シートリテーナを、一
般のボールバルブにおけるシートリテーナと同様、リテ
ーナ本体とアウタリングとに分割した分割式のものにし
てもよい。ただし、上記実施例のような一体型とすれ
ば、各シートリテーナ自体の簡素化及び小型化はもちろ
んのこと、一方のシートリテーナの内側に他方のシート
リテーナが嵌入可能となる形状を容易に得ることができ
る利点もある。
【0051】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば次の効果
を得ることができる。
【0052】請求項1記載のボールバルブは、メインシ
ール部材とバックアップシール部材とを径方向に並設し
て各々をばね部材でボール表面側へ付勢するとともに、
バルブ外部での操作に伴い上記バックアップシール部材
をボール表面から離間する離間位置に保持するロック位
置と上記バックアップシール部材が上記ボール表面に圧
接するのを許容する解放位置とに切換えられるロック部
材を備えたものであるので、ボールバルブを配管から取
外したり、バルブ自体を分解したりせずに、簡単な作業
で良好なシール状態を継続させることができる。しか
も、ボールへのシール部材の圧接を全てばね部材の弾発
力で行っているため、従来のように導入エア圧力で上記
圧接を行う場合と異なり、大がかりなエア導入装置は不
要である。また、エア圧低下に比べると上記弾発力の低
下はほとんど生じないので、長期間にわたり確実なシー
ルを確保でき、信頼性も向上させることができる効果が
ある。
【0053】ここで、請求項2記載のボールバルブで
は、上記ロック部材として、ボール側のロック切換部材
によりロック位置から解放位置へ切換えられる回転部材
を備え、上記ボールが回転操作規制手段により規制され
る回転操作範囲を超えて回転した場合にのみ上記ロック
切換部材が上記回転部材に接触できるようにしているの
で、既存のボールを利用して、その過剰回転だけでロッ
ク切換を行うことができ、より簡単な構造でバックアッ
プシール部材の切換を行うことができる効果がある。
【0054】また、請求項3記載のボールバルブでは、
ボディ外部からロックピンを係止位置と退避位置との間
で操作するだけで、上記ロック切換ができる。
【0055】ここで、請求項4記載のボールバルブで
は、上記ボディにその外面から内面に至る貫通孔を設
け、この貫通孔の内周面と上記ロックピンの外表面とに
互いに螺合するねじを設け、このロックピンの回転操作
に伴って同ロックピンが上記係止位置と退避位置との間
を移動するように構成したものであるので、メインシー
ル部材のみの使用時に上記ロックピンを確実に係止位置
に固定してバックアップシール部材を離間位置に保持で
き、このバックアップシール部材の使用時には、上記ロ
ックピンを回すだけの簡単な操作で上記ロックピンを係
止位置から退避位置まで移動させることができる効果が
ある。
【0056】また、請求項5記載のボールバルブでは、
弾性シートを保持するシートリテーナ全体を一体成形し
ているので、このシートリテーナ自体の構造を簡素化及
び小型化できるとともに、一方のシートリテーナの径方
向内側に他方のシートリテーナが嵌入可能な形状を容易
に得ることができ、このような嵌入構造にすることによ
り、各シートリテーナが相互離間してボディに支持され
る場合に比べ、バルブ全体もさらに小型化できる効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1実施例におけるボールバ
ルブにおいてバックアップシール部材が離間位置にある
状態を示す断面正面図、(b)は上記バックアップシー
ル部材が使用位置にある状態を示す断面正面図である。
【図2】上記ボールバルブでのボディに対する回転部材
の取付構造を示す一部断面正面図である。
【図3】(a)は上記バックアップシール部材が離間位
置にある状態を示す一部断面斜視図、(b)は上記バッ
クアップシール部材が使用位置にある状態を示す一部断
面斜視図である。
【図4】(a)は上記ボールバルブのボールが閉位置に
ある状態を示す平面図、(b)は同状態を示す正面図で
ある。
【図5】(a)は上記ボールバルブのボールが開位置に
ある状態を示す平面図、(b)は同状態を示す正面図で
ある。
【図6】(a)は上記ボールバルブのボールが過剰回転
位置にある状態を示す平面図、(b)は同状態を示す正
面図である。
【図7】上記ボールバルブの全体構造を示す断面正面図
である。
【図8】図9のA−A線断面図である。
【図9】上記ボールバルブに設けられる操作装置の断面
平面図である。
【図10】(a)は本発明の第2実施例におけるロック
ピンが係止位置にある状態を示す断面図、(b)は上記
ロックピンが退避位置にある状態を示す断面図である。
【符号の説明】
10 ボディ 14 ボール 18 操作軸 20 シール部材 21 第1シートリテーナ(メインシール部材を構成) 22 第2シートリテーナ(バックアップシール部材を
構成) 23 弾性シート(メインシール部材を構成) 24 弾性シート(バックアップシール部材を構成) 25 第1ばね部材 26 第2ばね部材 30 回転部材 40 操作装置(回転操作規制手段) 60 ロックピン

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボディと、このボディ内に所定軸回りに
    回転可能に収納されたバルブ開閉用のボールとの間に、
    このボールの表面と全周にわたり接触してこの接触部分
    でシールを行うリング状のシール部材を設けたボールバ
    ルブにおいて、上記シール部材として、メインシール部
    材とバックアップシール部材とを径方向に並設して各々
    を軸方向に移動可能に構成するとともに、上記メインシ
    ール部材を上記ボール表面側へ付勢する第1ばね部材
    と、上記バックアップシール部材を上記ボール表面側へ
    付勢する第2ばね部材と、バルブ外部での操作に伴い上
    記バックアップシール部材を上記第2ばね部材の弾発力
    に抗してこのバックアップシール部材が上記ボール表面
    から離間する離間位置に保持するロック位置と上記バッ
    クアップシール部材を解放する解放位置とに切換えられ
    るロック部材とを備えたことを特徴とするボールバル
    ブ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のボールバルブにおいて、
    上記ロック部材として上記ボディ内壁に上記バックアッ
    プシール部材の進退方向と略平行な方向の軸回りに回転
    可能に回転部材を取付け、この回転により上記ロック位
    置と解放位置とに切換わるように回転部材を構成すると
    ともに、上記ボールの回転操作角度を少なくともバルブ
    開閉が可能な所定範囲内に規制する回転規制状態と上記
    所定範囲外へのボール回転を許容する規制解除状態とに
    切換可能な回転操作規制手段を備え、上記ボール表面
    に、上記所定範囲外へのボール回転時にのみ上記回転部
    材と接触可能でかつこの接触によって上記回転部材を上
    記ロック位置から解放位置へ切換えるロック切換部材を
    設けたことを特徴とするボールバルブ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のボールバルブにおいて、
    上記ロック部材として、上記ボディ外部から操作される
    ことにより上記バックアップシール部材を上記離間位置
    に係止する係止位置とこの係止位置から外れた退避位置
    との間を移動するロックピンを備えたことを特徴とする
    ボールバルブ。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のボールバルブにおいて、
    上記ボディにその外面から内面に至る貫通孔を設け、こ
    の貫通孔の内周面と上記ロックピンの外表面とに互いに
    螺合するねじを設け、このロックピンの回転操作に伴っ
    て同ロックピンが上記係止位置と退避位置との間を移動
    するように構成したことを特徴とするボールバルブ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のボール
    バルブにおいて、上記メインシール部材及びバックアッ
    プシール部材を、それぞれ、上記ボール外面と接触する
    弾性シートとこの弾性シートを保持するシートリテーナ
    とで構成するとともに、このシートリテーナを上記シー
    ト取付用のリング状凹溝をもつ形状に一体成形して上記
    凹溝内に上記弾性シートの基部を埋め込み、かつ、一方
    のシートリテーナの径方向内側に他方のシートリテーナ
    を嵌入したことを特徴とするボールバルブ。
JP6292531A 1994-11-28 1994-11-28 ボールバルブ Pending JPH08145204A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6292531A JPH08145204A (ja) 1994-11-28 1994-11-28 ボールバルブ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6292531A JPH08145204A (ja) 1994-11-28 1994-11-28 ボールバルブ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08145204A true JPH08145204A (ja) 1996-06-07

Family

ID=17783011

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6292531A Pending JPH08145204A (ja) 1994-11-28 1994-11-28 ボールバルブ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08145204A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111734840A (zh) * 2020-07-06 2020-10-02 四川精控阀门制造有限公司 具有备胎阀座的固定球阀
CN112780795A (zh) * 2021-02-27 2021-05-11 佛山信卓派思机械科技有限公司 一种长寿命球阀
CN113217387A (zh) * 2021-05-22 2021-08-06 浙江恒翔神工真空科技有限公司 一种返油抗污真空泵
CN113404876A (zh) * 2021-07-06 2021-09-17 王春红 一种蝶阀

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111734840A (zh) * 2020-07-06 2020-10-02 四川精控阀门制造有限公司 具有备胎阀座的固定球阀
CN112780795A (zh) * 2021-02-27 2021-05-11 佛山信卓派思机械科技有限公司 一种长寿命球阀
CN113217387A (zh) * 2021-05-22 2021-08-06 浙江恒翔神工真空科技有限公司 一种返油抗污真空泵
CN113217387B (zh) * 2021-05-22 2022-08-12 浙江恒翔神工真空科技有限公司 一种返油抗污真空泵
CN113404876A (zh) * 2021-07-06 2021-09-17 王春红 一种蝶阀

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0756680B1 (en) Fluid cartridge valve
US4467823A (en) High pressure ball valve
US6655658B2 (en) Plug valve assembly and fluid flow control method with improved low pressure sealing
JP2006329367A (ja) 真空バルブ
US20030193036A1 (en) Top-entry ball valve assembly having camming surfaces
US3761052A (en) Flow plugger valve
JP5010676B2 (ja) バルブ
US4832077A (en) Filtered stop
JP4421480B2 (ja) 振り子型弁アッセンブリ用シールリング
JPH08145204A (ja) ボールバルブ
TWI596292B (zh) Locking device and valve device
US4577830A (en) High pressure ball valve with an interference fit closure seal
JP4287964B2 (ja) 流体輸送管用弁装着装置
RU2137000C1 (ru) Усовершенствованный водопроводный кран с шаровым клапаном
JPS6250712B2 (ja)
JP2005233244A (ja) 管継手
KR200290296Y1 (ko) 시트 팽창식 버터플라이 밸브장치
CA1187858A (en) Flat sided ball valve
US20230383852A1 (en) Ball valve assembly
US3035640A (en) Kelly cock
EP1092900B1 (en) Valve having a flow blocking rotary body
KR200403849Y1 (ko) 더블 파일로트 밸브 붙이 버터플라이밸브의 누수차단장치
US12038090B2 (en) Top-loaded rotary valve with elliptical sealing
CN210218713U (zh) 一种多档水龙头
NO175752B (no) Kuleventil