JPH0814495A - 液化天然ガス気化用伝熱管およびそれを用いる気化装置 - Google Patents

液化天然ガス気化用伝熱管およびそれを用いる気化装置

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JPH0814495A
JPH0814495A JP6148186A JP14818694A JPH0814495A JP H0814495 A JPH0814495 A JP H0814495A JP 6148186 A JP6148186 A JP 6148186A JP 14818694 A JP14818694 A JP 14818694A JP H0814495 A JPH0814495 A JP H0814495A
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JP
Japan
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heat transfer
transfer tube
outer heat
natural gas
liquefied natural
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JP6148186A
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English (en)
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Yoshinori Hisakado
喜徳 久角
Masanori Takada
昌典 高田
Masanori Oki
正典 沖
Koichi Hayashi
浩一 林
Koichi Shinkai
光一 新開
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Kobe Steel Ltd
Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Osaka Gas Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D3/00Heat-exchange apparatus having stationary conduit assemblies for one heat-exchange medium only, the media being in contact with different sides of the conduit wall, in which the other heat-exchange medium flows in a continuous film, or trickles freely, over the conduits
    • F28D3/04Distributing arrangements
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L53/00Heating of pipes or pipe systems; Cooling of pipes or pipe systems
    • F16L53/30Heating of pipes or pipe systems
    • F16L53/32Heating of pipes or pipe systems using hot fluids
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液化天然ガス(略称LNG)を、簡単な構造
を有する伝熱管を用いて蒸発量を向上させ、また発熱量
調整のための液化石油ガス(略称LPG)を混合したと
き、そのLPG中のメタノールの凍結による問題をなく
す。 【構成】 外伝熱管内には、上下に延びる複数のフィン
が固定され、その内方に内伝熱管が同軸に挿入され、内
伝熱管を、外伝熱管の上部よりも上方に突出し、外伝熱
管の下部から内伝熱管内に、ならびに内伝熱管の外周面
および外伝熱管の内周面との間の間隙に、LNGを供給
して上昇させ、外伝熱管の外周面に接触して流下される
海水との熱交換によって気化した前記間隙内のLNG
に、内伝熱管の噴流孔から噴出されるLNGとが混合さ
れ、内伝熱管の上部から供給されるLPGが混合孔から
噴出されて混合され、こうして外伝熱管の内周面におけ
る管内境膜伝熱係数を大きくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば海水などの加
温流体を熱源とするいわゆるオープンラック式液化天然
ガス(略称LNG)気化用伝熱管およびそれを用いる気
化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】このようなオープンラック式液化天然ガ
ス気化用伝熱管では、その気化したガスの露点以上の温
度範囲では、その伝熱管内に流れるガスの管内境膜伝熱
係数は大きな値とならないので、或る先行技術では、伝
熱管内にたとえば螺旋状のフィンを挿入して伝熱促進を
図っている。しかしながら、さらに、伝熱管内面側の伝
熱性能の向上が望まれている。
【0003】またこのようなオープンラック式液化天然
ガス気化用伝熱管では、その外周面の着氷の厚みは、そ
の伝熱管の外周面の温度で決まる。着氷厚さの増大は、
伝熱管、したがってその伝熱管が連結された伝熱パネル
の大幅な熱収縮を招き、上下の各端部が固定された伝熱
管には、大きな熱応力を発生し、破損する恐れが生じ
る。したがって、伝熱管の外周面への着氷を低減する必
要がある。
【0004】気化した液化天然ガスを都市ガスなどの燃
料として用いるにあたっては、発熱量を調整するために
液化石油ガス(略称LPG)を混入する。もしも、液化
天然ガスに、液化石油ガスを直接混入させるとすれば、
液化石油ガス中に含まれている不純物であるメタノール
が析出して凝固する。上下に延びる複数本の伝熱管の下
部はヘッダに共通に接続され、このヘッダ内には、分散
管が挿入されており、この分散管内に上述の気化される
べき液化天然ガスが供給される。凝固したメタノール
は、この分散管の孔を閉塞する。したがって、液化天然
ガスを気化する伝熱管内に、液化石油ガスを発熱量調整
のために単純に、直接混入させることはできず、工夫が
望まれている。
【0005】したがって従来では、液化天然ガス中に液
化石油ガスを直接に混合して液体の状態で発熱量の調整
を行うことはできず、そのため液化天然ガスの気化装置
とは別に、液化石油ガスのための気化装置を必要とし、
またその液化石油ガスの気化のために水蒸気を必要と
し、したがって構成が複雑になり、また設置面積が大き
くなるという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、小形
化を図り、着氷厚さを低減することができるようにした
液化天然ガス気化用伝熱管およびそれを用いる気化装置
を提供することである。
【0007】また本発明の他の目的は、液化天然ガスの
発熱量を調整のために、液化石油ガスを用いるとき、そ
の液化石油ガス中に混入しているメタノールなどが凍っ
て閉塞などの問題を生じることがないようにした液化天
然ガス気化用伝熱管およびそれを用いる気化装置を提供
することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上下に延び、
下部から液化天然ガスが供給され、外周面に加温流体が
接触される外伝熱管と、外伝熱管内に同軸に挿入され、
外伝熱管の下部に連通し、外伝熱管の上下の途中位置で
噴流孔が形成され、その噴流孔の上方で閉塞され、外伝
熱管の上部に固定され、外伝熱管とともに吊下げられる
内伝熱管とを有することを特徴とする液化天然ガス気化
用伝熱管である。
【0009】また本発明の内伝熱管は、外伝熱管の上部
よりも上方に突出して延び、噴流孔の上方で栓によって
内伝熱管が閉塞され、内伝熱管には、上部から発熱量調
整用流体が供給され、前記栓よりも上方で混合孔が形成
されることを特徴とする。
【0010】また本発明の外伝熱管の内周面には、上下
に延びる複数のフィンが周方向に間隔をあけて固定され
ることを特徴とする。
【0011】また本発明は、上下に延びる複数の外伝熱
管と、各外伝熱管の下部が接続され、液化天然ガスが供
給される第1ヘッダと、外伝熱管内に同軸に挿入される
内伝熱管であって、内伝熱管の下部は、外伝熱管の下部
に連通し、外伝熱管の上下の途中位置で噴流孔が形成さ
れ、噴流孔の上方で閉塞され、外伝熱管の上部と固定さ
れ、外伝熱管とともに吊下げられる内伝熱管と、外伝熱
管の上部が接続され、気化した液化天然ガスを導く第2
ヘッダと、外伝熱管の外周面に、外伝熱管の上部から加
温流体を接触させて流下する手段とを含むことを特徴と
する液化天然ガスの気化装置である。
【0012】また本発明は、上下に延びる複数の外伝熱
管と、各外伝熱管の下部が接続され、液化天然ガスが供
給される第1ヘッダと、外伝熱管内に同軸に挿入される
内伝熱管であって、内伝熱管の下部は、外伝熱管の下部
に連通し、外伝熱管の上部よりも上方に突出して延び、
その外伝熱管の上部に固定され、外伝熱管の上下の途中
位置で噴流孔が形成され、この噴流孔の上方には、混合
孔が形成される内伝熱管と、内伝熱管の内部で噴流孔と
混合孔との間を閉塞する栓と、各外伝熱管の上部が接続
され、気化したガスを導く第2ヘッダと、各内伝熱管の
上部が接続され、液化石油ガスが供給される第3ヘッダ
と、外伝熱管の外周面に、外伝熱管の上部から加温流体
を接触させて流下する手段とを含むことを特徴とする液
化天然ガスの気化装置である。
【0013】また本発明は、内伝熱管の下部は、第1ヘ
ッダ内に突出して延びることを特徴とする。
【0014】
【作用】本発明に従えば、上下に延びる外伝熱管内に内
伝熱管を挿入して二重管構造とし、外伝熱管の下部から
液化天然ガスを供給し、この液化天然ガスは、内伝熱管
内、ならびに内伝熱管の外周面および外伝熱管の内周面
の間の間隙を流れて上昇し、外伝熱管の外周面には海水
などの加温流体が接触され、たとえば流下され、この内
伝熱管によって伝熱面積を広くすることができ、そのた
め外伝熱管を介して前記間隙内の液化天然ガスとの熱交
換が効率よく行われる。
【0015】さらに内伝熱管に供給されて上昇される液
化天然ガスは、噴流孔から前記間隙内に噴出され、した
がって前記間隙内の気化した液化天然ガスと混合されて
気化が促進されるとともに、外伝熱管の内周面の管内境
膜伝熱係数を大きくして、伝熱が促進されることにな
る。
【0016】さらに本発明に従えば、内伝熱管の噴流孔
よりも上方で、栓によって内伝熱管が閉塞されており、
その栓よりも上方で混合孔が形成され、内伝熱管の上部
から発熱量調整用流体、たとえば液化石油ガスが供給さ
れて下降し、混合孔から前記間隙内の液化天然ガスまた
は気化したガスに混合される。したがって、たとえば液
化石油ガスに混入されているメタノールが析出して凍る
ことがなく、したがって前述の先行技術に関連して述べ
た閉塞などの問題を生じることはなく、また正確な熱量
調整が可能となる。
【0017】さらに本発明に従えば、内伝熱管は外伝熱
管の上部よりも上方に突出して延び、その外伝熱管の上
部に固定され、吊下げられて設置され、したがって内伝
熱管と外伝熱管とはそれらの上端部付近で相互に固定さ
れて吊下げられるので、熱応力を緩和することができ
る。
【0018】また本発明に従えば、外伝熱管の内周面に
は、上下に延びる複数のフィンが周方向に間隔をあけて
固定され、したがってこのことによっても伝熱面積を大
きくすることができ、また内伝熱管の振動を防止するこ
とができ、さらに内伝熱管と外伝熱管との各軸線を、共
通の一直線上に一致させて同軸に保持することが確実に
なり、変形を防止し、効率的な気化作用を行わせること
ができる。
【0019】また本発明に従えば、内伝熱管の下部は、
第1ヘッダ内に突出して延びるので、液化天然ガスの液
を、内伝熱管内に確実に流すことが可能になり、これに
よって第1ヘッダ内で液化天然ガスの負荷が低い場合に
おける重質分による濃縮を防止することができる。
【0020】
【実施例】図1は本発明の一実施例の液化天然ガス気化
用伝熱管2の一部の拡大断面図であり、図2はその伝熱
管2の全体の構成を示す断面図である。このような伝熱
管2は、図3に示される液化天然ガス気化装置3におい
て、複数のパネル4として用いられる。気化されるべき
液化天然ガスは、管路5から、水平に配置された第1ヘ
ッダ6に導かれ、伝熱管2の下部から供給されて上昇す
る。都市ガスとして燃料ガスの発熱量が調整されたガス
は、水平に配置された第2ヘッダ7から管路8を経て都
市ガスとして供給される。この発熱量調整のために、第
3ヘッダ9からは液化石油ガスが供給され、伝熱管2に
導かれる。加温流体として用いられる海水は、参照符S
Wで示され、管路10から管路11を経て、供給され
る。
【0021】図4は、パネル4の上部付近の一部の斜視
図である。管路11からの海水は、ヘッダ12から管路
13を経て、軸直角断面がU字状に形成されたトラフ1
4に導かれ、このトラフ14を溢流する海水は、パネル
4の上部から流下して伝熱管2に接触し、伝熱管2によ
って熱交換されて、液化天然ガスの気化のために用いら
れる。
【0022】再び図1を参照して、上下に延びる鉛直軸
線を有する直円筒状の外伝熱管16の下部19は、ヘッ
ダ6に接続される。内伝熱管17は、外伝熱管16内に
同軸に挿入されてその下部18は、外伝熱管16の下部
19に連通している。内伝熱管17もまた直円筒状に構
成される。したがって、ヘッダ6から供給される液化天
然ガスは、内伝熱管17の内部に供給され、またこの下
部18に形成された入口孔20からも、液化天然ガスが
内伝熱管17の内部に供給される。
【0023】さらに内伝熱管17の下部18は、ヘッダ
6内に図1の下方に突出して延びる。したがって、ヘッ
ダ6内の液化天然ガスの液を内伝熱管17にヘッダ6か
ら確実に流すことが可能となる。これによって、ヘッダ
6内で液化天然ガスの負荷が低い場合における重質分に
よる濃縮を防止することができる。
【0024】外伝熱管16の上下の途中位置で、内伝熱
管17には、噴流孔21が形成され、その噴流孔21の
付近で、その上方では、栓22によって閉塞される。こ
の噴流孔21は、図2における上下の範囲Aで、たとえ
ば上下に等間隔に設けられる。これによって内伝熱管1
7の内面で液化天然ガスが沸騰した場合において、その
内伝熱管17の内周面に膜状に流れるガスを、間隙25
に抜き出すことが可能になる。
【0025】図5は、伝熱管2の上部付近の断面図であ
る。外伝熱管16の上部は、第2ヘッダ7に接続され
る。内伝熱管17は、外伝熱管16の上部よりも上方に
突出し、さらにヘッダ7を貫通し、このヘッダ7の上方
で内伝熱管17は、液化石油ガスが供給されるヘッダ9
に接続される。
【0026】図6は、図1の切断面線VI−VIから見
た水平断面図である。外伝熱管16の内周面には、上下
に延びる複数(この実施例では4)のフィン23が周方
向に間隔(この実施例では、たとえば90度毎に等間
隔)をあけて固定される。フィン23は、熱交換のため
の外伝熱管16の表面積を増大して伝熱面積を大きくす
る働きをし、また内伝熱管17の液化天然ガスの供給時
における振動を防止し、さらに内伝熱管17と外伝熱管
16との軸線を、一鉛直線上に一致させてセンタリング
をする働きを果す。外伝熱管16、内伝熱管17、栓2
2およびフィン23などは、たとえばアルミニウムなど
の金属材料から成る。外伝熱管16の外周面には、フィ
ン26が固定されており、伝熱面積の増大が図られてい
る。
【0027】図7は、栓22付近における外伝熱管16
および内伝熱管17の一部の縦断面図である。内伝熱管
17には、栓22付近でその上方に混合孔24が形成さ
れる。内伝熱管17の上部から供給されて流下する液化
石油ガスは、混合孔24から、内伝熱管17の外周面
と、外伝熱管16の内周面との間の間隙25に噴出され
る。
【0028】図8(1)は、伝熱管2の作用を示すグラ
フである。ヘッダ6からは、たとえば30kgG/c
m、約−160℃の液化天然ガスが圧送される。ライン
L1は、この伝熱管2内を上昇する液化天然ガス、およ
び発熱量調整のために液化石油ガスが混合された流体の
平均の温度分布を示している。ヘッダ6からの液化天然
ガスは、ラインL1aで示されるように、内伝熱管17
内および間隙25内を上昇しつつ、加温流体である海水
との熱交換によって加熱されて昇温され、約−90℃で
ラインL1bで示されるように蒸発し、点L1cで蒸発
をほぼ終了し、ラインL1dで示されるようにさらに昇
温され、たとえば約−100℃では、内伝熱管17の噴
流孔21からの液体とガスの混合流体となっている液化
天然ガスが間隙25に噴出されて混合され、さらに混合
孔24からの液化石油ガスが混合される。混合孔24か
ら噴出される液化石油ガスは、間隙25を上昇するほぼ
気化された液化天然ガスが、たとえば約−20℃の状態
で混合されることになり、したがって液化石油ガスに混
入しているメタノールが氷結することはなく、その氷結
による問題は生じない。メタノールの凝固点は、約−1
25℃である。加温流体として用いられる海水の温度
は、トラフ14(前述の図4参照)からパネル4を構成
する伝熱管2の外伝熱管16の外周面に供給されて接触
され、その海水温度はたとえば10℃であり、その海水
温度の温度分布はラインL2で示される。ヘッダ7のガ
スの温度は、たとえば8℃である。内伝熱管17の温度
分布はラインL3で示され、外伝熱管16の温度分布は
ラインL4で示される。
【0029】外伝熱管16の外表面に付着する氷の厚み
は、図8(2)のラインL5で示されるとおりであっ
て、外伝熱管16の最下部でたとえばせいぜい約2mm
程度であって、ごく僅かである。
【0030】先行技術では、単一本の垂下された伝熱管
の下部から液化天然ガスを供給して気化するように構成
されており、この先行技術では伝熱管の温度が図8
(1)のラインL3で示されるような温度分布を有し、
その伝熱管の外周面の温度は低く、したがってその外周
面の着氷量が大きい。本発明では、このような問題が解
決される。
【0031】外伝熱管16の長さHは、図2に示される
ようにたとえば10m程度として長くすることができ
る。ヘッダ7または9を、固定位置に指示して外伝熱管
16および内伝熱管17を吊下げて設置し、したがって
内伝熱管17の下部18が自由端になっているととも
に、外伝熱管16の下部19もまた固定位置に固定され
た構造ではないので、これらの伝熱管16,17に熱収
縮による大きな熱応力が作用することはない。
【0032】本発明の他の実施例として、ヘッダ9を省
略し、液化石油ガスを供給することなく、液化天然ガス
の気化のためだけに実施されてもよい。
【0033】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、外伝熱管
内に内伝熱管を二重管状に挿入して構成し、内伝熱管の
下部から、ならびに内伝熱管の外周面および外伝熱管の
内周面の間の間隙の下部から、液化天然ガスを供給して
上昇し、こうして伝熱面積を広くすることがきるように
なり、そのため外伝熱管の外周面に接触する加温流体、
たとえば海水との熱交換を効率よく行うことができるよ
うになる。
【0034】また本発明によれば、内伝熱管の上下の途
中位置に噴流孔が形成され、内伝熱管から前記間隙に液
化天然ガスを噴出し、これによって外伝熱管の内周面に
おける管内境膜伝熱係数を大きくすることができ、した
がって伝熱性能の向上を図ることができるようになる。
【0035】さらに本発明によれば、内伝熱管は、外伝
熱管の上部よりも上方に突出して延びて外伝熱管の上部
と固定され、内外の各伝熱管が吊下げられて設置される
ことによって、内伝熱管と外伝熱管との上部付近以外は
完全に独立しており、すなわち内外の各伝熱管の各熱収
縮が相互に悪影響を及ぼすことはなく、各伝熱管に作用
する熱応力を大幅に緩和することができる。
【0036】したがって本発明によれば、本件伝熱管を
長くすることができ、伝熱管1本あたりの液化天然ガス
蒸発能力を増加することができ、これによって設置面積
を削減することができる。また伝熱管の本数を削減する
ことができるので、熱交換に使用する加温流体、たとえ
ば海水の流量を小さくすることができ、しかも低温度に
なるまで使用することができる。
【0037】さらに本発明によれば、外伝熱管の内周面
にはフィンを固定し、これによって表面積を増大して伝
熱面積を大きくすることができ、また内伝熱管の振動を
防止することができ、さらに内伝熱管と外伝熱管との軸
線を一致させて相互の変位を防ぎ、気化効率を長期間に
わたって良好に保つことができる。
【0038】さらに本発明によれば、液化天然ガスと、
発熱量調整用流体、たとえば液化石油ガスとを混合して
燃料ガスの発熱量を調整するにあたり、内伝熱管の噴流
孔の上方にある栓よりもさらに上方に設けられた混合孔
から、その内伝熱管の上部から供給される発熱量調整用
流体を供給して噴流状で噴出させ、このことによっても
また、外伝熱管の内周面の管内境膜伝熱係数を大きく
し、伝熱促進を図ることができるとともに、その発熱量
調整用流体として液化石油ガスを用いたとき、その液化
石油ガスに含まれているメタノールが凍って閉塞などの
問題を生じる恐れは、なくなる。こうして、海水などの
加温流体との熱交換によって気化した液化天然ガスとに
よって、内伝熱管の噴流孔から噴出される液化天然ガス
を混合してその液化天然ガスを暖めた後に、液化石油ガ
スなどの発熱量調整用流体を混合させ、こうして液化天
然ガスと発熱量調整用流体であるたとえば液化石油ガス
とを、液体の状態で、発熱量調整を、単一の気化装置で
達成することができ、また上述のように液化石油ガスを
用いたとき、その中に含まれているメタノールの凍結に
よる閉塞の恐れがなくなる。
【0039】またこのように、内伝熱管を用いて伝熱面
積を増大して液化天然ガスの気化を行うことができるよ
うになるので、外伝熱管の外周面の温度を従来よりも高
くして、着氷を低減することができ、このことによって
熱交換効率の向上を図ることができる。
【0040】また本発明によれば、内伝熱管の下部は、
第1ヘッダ内に突出して延びるので、液化天然ガスの液
を、内伝熱管内に確実に流すことが可能になり、これに
よって第1ヘッダ内で液化天然ガスの負荷が低い場合に
おける重質分による濃縮を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の伝熱管2の一部の構成を示
す縦断面図である。
【図2】伝熱管2の全体の構成を示す縦断面図である。
【図3】液化天然ガス気化装置3の全体の構成を示す簡
略化した斜視図である。
【図4】パネル4の上部付近の構成を示す斜視図であ
る。
【図5】伝熱管2の上部付近の縦断面図である。
【図6】図1の切断面線VI−VIから見た水平断面図
である。
【図7】栓22付近の拡大断面図である。
【図8】伝熱管2の作用を説明するための図である。
【符号の説明】
2 伝熱管 3 液化天然ガス気化装置 6 第1ヘッダ 7 第2ヘッダ 9 第3ヘッダ 16 外伝熱管 17 内伝熱管 20 入口孔 21 噴流孔 22 栓 23 フィン 24 混合孔 25 間隙 26 フィン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 沖 正典 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 林 浩一 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所高砂事業所内 (72)発明者 新開 光一 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所高砂事業所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下に延び、下部から液化天然ガスが供
    給され、外周面に加温流体が接触される外伝熱管と、 外伝熱管内に同軸に挿入され、外伝熱管の下部に連通
    し、外伝熱管の上下の途中位置で噴流孔が形成され、そ
    の噴流孔の上方で閉塞され、外伝熱管の上部に固定さ
    れ、外伝熱管とともに吊下げられる内伝熱管とを有する
    ことを特徴とする液化天然ガス気化用伝熱管。
  2. 【請求項2】 内伝熱管は、外伝熱管の上部よりも上方
    に突出して延び、噴流孔の上方で栓によって内伝熱管が
    閉塞され、 内伝熱管には、上部から発熱量調整用流体が供給され、
    前記栓よりも上方で混合孔が形成されることを特徴とす
    る請求項1記載の液化天然ガス気化用伝熱管。
  3. 【請求項3】 外伝熱管の内外周面には、上下に延びる
    複数のフィンが周方向に間隔をあけて固定されることを
    特徴とする請求項1または2記載の液化天然ガス気化用
    伝熱管。
  4. 【請求項4】 上下に延びる複数の外伝熱管と、 各外伝熱管の下部が接続され、液化天然ガスが供給され
    る第1ヘッダと、 外伝熱管内に同軸に挿入される内伝熱管であって、内伝
    熱管の下部は、外伝熱管の下部に連通し、外伝熱管の上
    下の途中位置で噴流孔が形成され、噴流孔の上方で閉塞
    され、外伝熱管の上部と固定され、外伝熱管とともに吊
    下げられる内伝熱管と、外伝熱管の上部が接続され、気
    化した液化天然ガスを導く第2ヘッダと、 外伝熱管の外周面に、外伝熱管の上部から加温流体を接
    触させて流下する手段とを含むことを特徴とする液化天
    然ガスの気化装置。
  5. 【請求項5】 上下に延びる複数の外伝熱管と、 各外伝熱管の下部が接続され、液化天然ガスが供給され
    る第1ヘッダと、 外伝熱管内に同軸に挿入される内伝熱管であって、内伝
    熱管の下部は、外伝熱管の下部に連通し、外伝熱管の上
    部よりも上方に突出して延び、その外伝熱管の上部に固
    定され、外伝熱管の上下の途中位置で噴流孔が形成さ
    れ、この噴流孔の上方には、混合孔が形成される内伝熱
    管と、 内伝熱管の内部で噴流孔と混合孔との間を閉塞する栓
    と、 各外伝熱管の上部が接続され、気化したガスを導く第2
    ヘッダと、 各内伝熱管の上部が接続され、液化石油ガスが供給され
    る第3ヘッダと、 外伝熱管の外周面に、外伝熱管の上部から加温流体を接
    触させて流下する手段とを含むことを特徴とする液化天
    然ガスの気化装置。
  6. 【請求項6】 内伝熱管の下部は、第1ヘッダ内に突出
    して延びることを特徴とする請求項4または5記載の液
    化天然ガスの気化装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012189256A (ja) * 2011-03-10 2012-10-04 Kobe Steel Ltd 低温液化ガスの気化装置

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