JPH08144546A - 坪庭ユニット - Google Patents

坪庭ユニット

Info

Publication number
JPH08144546A
JPH08144546A JP30811694A JP30811694A JPH08144546A JP H08144546 A JPH08144546 A JP H08144546A JP 30811694 A JP30811694 A JP 30811694A JP 30811694 A JP30811694 A JP 30811694A JP H08144546 A JPH08144546 A JP H08144546A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
garden
room
unit
waterproof pan
side wall
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP30811694A
Other languages
English (en)
Inventor
Kaoru Nogami
薫 野上
Hitoshi Kasahara
仁史 笠原
Katsumi Kito
克巳 鬼頭
Yasushi Endo
靖 遠藤
Kenichiro Aoyama
憲一郎 青山
Katsumi Yamanaka
勝美 山中
Yasuaki Yamaguchi
康明 山口
Shinji Ariga
真二 有我
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toto Ltd filed Critical Toto Ltd
Priority to JP30811694A priority Critical patent/JPH08144546A/ja
Publication of JPH08144546A publication Critical patent/JPH08144546A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Residential Or Office Buildings (AREA)
  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 互いに仕切られた複数の部屋から坪庭を同時
に観賞できる、利用度の高い坪庭ユニットを提供する。 【構成】 坪庭11を複数の部屋D,B,T,Lに面す
るように位置決めする防水パン10周りに、この坪庭1
1と複数の部屋D,B,T,Lとの仕切壁ともなる側壁
パネル12A,12B,12C,12Dを取り付け、か
つ、この側壁パネル12A,12B,12C,12Dの
各部屋D,B,T,Lとの仕切壁となる部分12A,1
2B,12Cの一部または全体を、透視可能な透明部材
にて構成した。互いに仕切られた坪庭11周りの各部屋
D,B,T,Lにいる者は、側壁パネル12A,12
B,12Cの透明部材から構成される部分を介して、同
時に坪庭11を観賞することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、互いに仕切られた複
数の部屋から坪庭が同時に観賞できる坪庭ユニットに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、浴室、トイレ、床の間等の一
角に坪庭を配置して、住み心地や居心地の向上を図る試
みは種々になされている。特に、坪庭を防水パン等の上
に一体的に形成した(ユニット化した)、搬送容易な坪
庭ユニットに関する提案は多くなされている。
【0003】例えば、特開平3ー96572号公報で
は、浴室に配置される坪庭ユニットが提案されており、
特開平5ー83219号公報では、トイレに配置される
坪庭ユニットが提案されている。また、実開平2ー15
673号公報では、床の間に配置される坪庭ユニットが
提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の坪庭ユニットにおいては、ユニット化されているた
め、設置工事等は比較的容易になされるが、建物内が複
数の部屋に小さく仕切られているため、坪庭が、この坪
庭ユニットを設置した部屋(浴室、トイレルーム、また
は床の間を有した部屋)からしか観賞できないという問
題があった。
【0005】このため、坪庭ユニットを建物内に設置し
ても、これを充分に観賞できず、この坪庭ユニットを利
用した住み心地の向上や居心地の向上が充分に図れない
という問題があった。
【0006】また、坪庭ユニットを屋外に設置した場合
でも、坪庭に面する部屋からしか、坪庭が観賞できない
という問題もあった。
【0007】この発明は、以上の点に鑑み、互いに仕切
られた複数の部屋から同時に坪庭の観賞ができる、利用
度の高い坪庭ユニットを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1の発
明は、防水パン上に坪庭が形成された屋内設置タイプの
坪庭ユニットにおいて、坪庭を複数の部屋に面するよう
に位置決めする防水パンの外周部に、この坪庭と複数の
部屋との仕切壁ともなる側壁パネルを取り付け、かつ、
この側壁パネルの各部屋との仕切壁となる部分の一部ま
たは全体を透視可能な透明材料にて構成したことであ
る。
【0009】この発明の請求項2の発明は、請求項1の
発明の場合において、透明材料が一方向からのみ透視可
能な透視方向性を有した材料であることである。
【0010】この発明の請求項3の発明は、請求項1の
発明の場合において、側壁パネルの上端に、坪庭の上方
を密閉状態に覆う天井パネルを取り付けていることであ
る。
【0011】この発明の請求項4の発明は、請求項3の
発明の場合において、天井パネルで建物の屋根部材の一
部を構成するとともに、この天井パネルの一部または全
体を、光が透過可能な透明材料にて構成したことであ
る。
【0012】この発明の請求項5の発明は、請求項1の
発明の場合において、防水パンの下方に、配管工事用の
配管空間を形成していることである。
【0013】この発明の請求項6の発明は、請求項5の
発明の場合において、複数の部屋の全部または一部が、
水または湯水を使用する衛生設備室であることである。
【0014】この発明の請求項7の発明は、防水パン上
に坪庭が形成された屋内設置タイプの坪庭ユニットにお
いて、坪庭を複数の部屋に面するように位置決めする防
水パンに、この複数の部屋の内の一部の部屋と坪庭との
仕切壁となる側壁パネルを取り付け、かつ、この側壁パ
ネルの各部屋との仕切壁となる部分の一部または全体を
透視可能な透明材料にて構成したことである。
【0015】この発明の請求項8の発明は、防水パン上
に坪庭が形成された屋外設置タイプの坪庭ユニットにお
いて、防水パンを、水または湯水を使用する衛生設備室
より1階上の部屋から臨める、この衛生設備室の屋根部
材上に設置し、かつ、この衛生設備室内から透視可能な
屋根部材の透明部上に、透視可能材料にて構成された防
水パンの透明部を配置するとともに、この透明部周りの
防水パンの外周部側に坪庭を形成していることである。
【0016】この発明の請求項9の発明は、請求項8の
発明の場合において、衛生設備室が、屋根部材を地上に
露出させた状態で、地中に配置されていることである。
【0017】この発明の請求項10の発明は、請求項8
の発明の場合において、防水パンが、互いに隣接する複
数の衛生設備室の屋根部材上にまたがって設置されてい
ることである。
【0018】
【作用】この発明の請求項1の発明では、防水パン上の
坪庭周りに配置される複数の部屋が、仕切壁として作用
する側壁パネルを介して、互いに仕切られるため、坪庭
周りの各部屋にいる者は、他の部屋からの干渉を受ける
ことなく、側壁パネルの透明材料にて構成された部分
(透明部分)を介して、坪庭を同時に観賞することがで
きる。
【0019】この発明の請求項2の発明では、側壁パネ
ルの透明部分が透視方向性を有しているため、この透明
部分を介して、ある部屋にいる者が他の部屋の内部を覗
いてしまうことはなく、坪庭周りの各部屋にいる者のプ
ライバシーが侵されることはない。
【0020】この発明の請求項3の発明では、側壁パネ
ルの上端に天井パネルを取り付けて、坪庭の上方を密閉
したため、塵埃等による坪庭の汚れが防止できるととも
に、スプリンクラー等を使用して坪庭への散水も容易に
できるようになる。
【0021】この発明の請求項4の発明では、建物の屋
根の一部を構成する天井パネルを介して、坪庭内に太陽
光を照射できるため、坪庭を自然に近い状態で維持でき
るようになる。
【0022】この発明の請求項5の発明では、坪庭ユニ
ット側と給水配管や排水配管側との接続が、防水パン下
方の配管空間を利用して容易になされるようになる。
【0023】この発明の請求項6の発明では、防水パン
下方の配管空間を利用して、坪庭周りの衛生設備室側へ
の給水配管や給湯配管の工事が容易にできるようになる
とともに、この衛生設備室からの排水配管の工事も容易
にができるようになる。
【0024】この発明の請求項7の発明では、坪庭周り
の部屋のうち他の部屋と仕切る必要がある部屋との間に
のみ側壁パネルを設け、その他の部屋との間には、側壁
パネルを設けず坪庭を開放するようにしている。このこ
とにより、特定の部屋からは側壁パネルを介さずに、直
接、坪庭を観賞できるようになるとともに、坪庭の手入
れ等も、これらの部屋から容易にできるようになる。
【0025】この発明の請求項8の発明では、衛生設備
室内から、この衛生設備室の屋根部材の透明部と防水パ
ンの透視可能な透明部とを介して、防水パンの外周部側
に形成された坪庭を観賞することができるとともに、衛
生設備室より1階上の部屋からも、この坪庭を観賞する
ことができる。すなわち、この発明では、屋外に配置さ
れる坪庭を、この坪庭に面する階上の部屋と、直接坪庭
には面しない衛生設備室とから同時に観賞できるように
している。この場合、衛生設備室は、内部に、屋根部材
の透明部と防水パンの透明部とを介して、太陽光が差し
込むため、明るく衛生的な状態に維持される。
【0026】この発明の請求項9の発明では、衛生設備
室を地下に配置した場合であり、坪庭が衛生設備室に対
する目隠しとしての機能をはたすため、第3者に衛生設
備室が地下にあるとは思わせない効果が生じる。
【0027】この発明の請求項10の発明では、互いに
隣接する衛生設備室の複数の屋根部材上にまたがって、
防水パンを設置するようにしているため、複数の衛生設
備室内から、屋根部材の透明部と防水パンの透明部とを
介して、防水パンの外周部側の坪庭を観賞できることと
なる。
【0028】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面を参照しつつ
説明する。 実施例1.図1は屋内に設置されるこの発明の一実施例
に係る坪庭ユニットの透視的斜視図、図2はこの坪庭ユ
ニットを備えた建物内の間取りを示す平面図である。
【0029】坪庭ユニット1は、図1で示されるよう
に、平面形状が矩形状をした防水パン10と、防水パン
10上に形成される坪庭11と、坪庭11の側方を覆う
ように防水パン10の外周部に取り付けられる4枚の側
壁パネル12と、側壁パネル12の上端側に取り付けら
れ、坪庭11の上方を密閉するように覆う天井パネル1
3と、天井パネル13に取り付けられた散水用のスプリ
ンクラー14と、坪庭11を上方から照らす照明燈15
とから構成されている。
【0030】防水パン10は、一定の平面サイズを有し
ていて、坪庭11を建物内の複数の部屋に面するように
位置決めするものである。この防水パン10は、樹脂材
等から一体的に形成される水漏れ防止構造を有したもの
で、図1および図2で示されるように、上方が開放され
た箱状の植込み部100と、かぎ形をしたこの植込み部
100の角部を埋めるように取り付けられるステップ部
101とから構成されている。植込み部100は、立上
げ部100aの高さが、十数cmから数十cm程度の大
きさ(坪庭11の草木の種類等によって異なる)をして
いるとともに、一定方向に傾斜する底部の最下部の位置
に排水ノズル100bが取り付けられている。ステップ
部101は、植込み部100の底部側を板状に突出させ
た形状をしており、植込み部100との角部に、下方を
点検するための開閉可能な点検扉101aが形成されて
いる。
【0031】坪庭11は、図1で示されるように、防水
パン10の植込み部100上に形成される屋内タイプの
小さな庭であり、植込み部100内に満たされた土11
0中に、草花111,112や樹木113,114が植
え込まれているとともに、この土110上に庭石115
が配され、かつ、土110の上面や庭石115上にこけ
等を生やされたものである。この場合、この坪庭11
は、防水パン10のステップ部101が配置される前部
側(図1の手前側)からのみ観賞されるだけでなく、後
部側や左部側からも観賞されるため、少なくとも3方向
からの観賞に耐えるような造りになっている。なお、こ
の坪庭11に、泉池、小山、滝、川といったものを形成
したり、灯籠やししおどしを配してもよい。
【0032】側壁パネル12は、図1で示されるよう
に、防水パン10の上方および下方を囲い込むように、
この防水パン10の立上げ部100a等に取り付けら
れ、防水パン10の上方に坪庭用空間S1を形成すると
ともに、防水パン10の下方に配管工事用の配管空間S
2を形成するものである。この場合、坪庭11の側方を
覆う側壁パネル12の上部側は、水漏れが防止できるよ
う、互いの端部が密着した状態で接合されているととも
に、防水パン10とも密着した状態で接合されている。
なお、側壁パネル12の下端は配管を配置するために一
部カットされた状態となっている。
【0033】また、この側壁パネル12は、一定の強
度、防音性、および防湿性を有しており、坪庭11と建
物内の部屋との仕切壁や、坪庭11と建物の外方との仕
切壁となるものである。すなわち、図2で示されるよう
に、坪庭11の前方側を覆う前側壁パネル12Aは、ダ
イニングルームD(正確にはキッチンを有したダイニン
グ・リビングルーム)と坪庭11との仕切壁となるもの
であり、坪庭11の左方側を覆う左側壁パネル12B
は、トイレルームTおよび洗面所Lと坪庭11との仕切
壁となるものである。また、坪庭11の後方側を覆う後
側壁パネル12Cは、バスルームBと坪庭11との仕切
壁となるものであり、坪庭11の右方側を覆う右側壁パ
ネル12Dは、坪庭11(建物)と外界との仕切壁とな
るものである。
【0034】そして、前側壁パネル12Aは、その坪庭
用空間S1に臨む上部側全体が、ダイニングルームDか
ら充分に坪庭11が観賞できるように、透視可能な透明
材料から構成されているとともに、防水パン10のステ
ップ部101に面する部分に、坪庭用空間S1内へ入る
ための開閉扉120を有している。また、左側壁パネル
12Bおよび後側壁パネル12Cの坪庭用空間S1に臨
む上部側には、トイレルームTおよびバスルームB内か
らそれぞれ坪庭11が観賞できるように、透視可能な材
料から構成される窓部121,122が形成されてい
る。さらに、右側壁パネル12Dの坪庭用空間S1に臨
む上部側は、坪庭11内に太陽光を充分に照射できるよ
う、全体が透明材料(例えばガラス板やアクリル板)か
ら構成されている。
【0035】ここで、前側壁パネル12Aの上部や、左
および後側壁パネル12B,12Cの窓部121,12
2は、外方から坪庭用空間S1内のみを透視でき、坪庭
用空間S1側から外方が透視できない透視方向性材料
(例えば、偏向ガラスや半透明鏡)から構成されている
ものとする。
【0036】天井パネル13は、坪庭用空間S1を上方
から密閉して、塵埃等が坪庭空間S1内に飛散するのを
防止したり、坪庭空間S1内の水分(飛散水蒸気)が坪
庭11周りの部屋D,B,T,L内等に飛散するのを防
止するものであり、側壁パネル12に密着するように取
り付けられている。そして、この天井パネル13中に
は、坪庭11への散水用のスプリンクラー14が取り付
けられている。照明燈15は、天井パネル13または側
壁パネル12に取り付けられており、夜間や坪庭11に
外光による影が生じる場合に点燈して、坪庭11を各部
屋から充分に観賞できるようにするためのものである。
【0037】ここで、建物内の部屋の配置は、図2で示
されるように、坪庭11を囲むように、水を使用する衛
生設備室、すなわち、ダイニングルームD、トイレルー
ムT、洗面所L、バスルームBが配置されており、ダイ
ニングルームDから各部屋へは、図2の矢印で示される
ように、廊下Rを通って行くことができるようになって
いる。また、坪庭ユニット1の右側壁パネル12Dの外
方には、建物内に湯を供給する給湯器Hが配置されてい
るとともに、坪庭ユニット1の点検扉100a下方の配
管空間S2中には建物用の給水源Wが配置されている。
【0038】なお、500は流し台や調理台からなるキ
ッチンユニット、501は食卓、502はソファユニッ
トであり、503は便器、504は手洗いである。ま
た、505は洗面化粧台、506は脱衣かごを兼ねたタ
ンス、507は浴槽である。
【0039】つぎに、この坪庭ユニット1の建物内への
据え付け手順について説明する。この坪庭ユニット1
は、防水パン10、坪庭11、側壁パネル12、天井パ
ネル13、スプリンクラー14および照明燈15が一体
となったユニットとして据え付け現場に搬入される。そ
して、建物の基本的骨組等が組み上げられた時点で、防
水パン10の下面側または側壁パネル12の下部に取り
付けられた支持部(図示せず)を、コンクリートの基礎
(図示せず)上に取り付けて、この坪庭ユニット1を建
物内に設置する。この場合、防水パン10のステップ部
101を給水源Wの上方に位置決めするようにする。そ
の後、スプリンクラー14への給水配管工事および排水
ノズル100bへの排水配管工事を行うとともに、照明
燈15への電気配線工事を行えば、この坪庭ユニット1
の据え付け作業は完了する。
【0040】なお、草花111,112や樹木113,
114等は坪庭ユニット1を据え付けた後、排水や給水
設備が完備した段階で植え付けるようにしてもよい。
【0041】つぎに、建物内の各部屋D,B,T,Lと
坪庭ユニット1との関係について説明する。建物の床面
は坪庭ユニット1の防水パン10の底面とほぼ同一レベ
ルに配置される。したがって、坪庭11は、各部屋D,
B,T,Lの床面よりやや高い位置に置かれる。また、
建物の天井面は坪庭ユニット1の天井パネル13とほぼ
同一レベルに配置される。したがって、例えばダイニン
グルームDにおいては、天井面近くにおいても、前側壁
パネル12Aを介して、坪庭11を見ることができる。
さらに、各部屋D,B,T,Lおよび外界と坪庭11と
は、側壁パネル12A,12B,12C,12Dを介し
て仕切られる。したがって、各部屋D,B,T,Lおよ
び外界が坪庭11とつづいてしまうことはなく、各部屋
D,B,T,Lどうしは完全に仕切られるとともに、坪
庭11も屋内に配置されることとなる。
【0042】また、坪庭ユニット1の据え付け後、防水
パン10の点検扉101a下方に配置される給水源W
と、給湯器H、スプリンクラー14および衛生設備室
D,B,T,Lの水栓とが給湯配管P1によって接続さ
れるとともに、給湯器Hと上記衛生設備室D,B,T,
Lの湯栓とが給湯配管P2によって接続されるが、この
給水および給湯配管P1,P2は、坪庭ユニット1の防
水パン10下方に形成された配管空間S2を利用して、
各衛生設備室D,B,T,L側に分岐される。さらに、
各衛生設備室D,B,T,Lからの排水配管P3および
坪庭ユニット1の排水ノズル100bにつながる排水配
管も、この配管空間S2中に集められた後、所定の排水
設備に接続される。
【0043】つぎにこの坪庭ユニット1の作用・効果に
ついて説明する。この坪庭ユニット1は、側壁パネル1
2A,12B,12Cを介して、ダイニングルームD、
バスルームB、トイレルームTに面しているため、これ
らの部屋D,B,Tにいる者は、前側壁パネル12Aの
上部、左側壁パネル12Bの窓部121、および後側壁
パネル12Cの窓部122を介して、それぞれ坪庭11
を観賞することができる。すなわち、この坪庭ユニット
1では、互いに仕切られた複数の部屋D,B,Tから、
1つの坪庭11を同時に観賞することができ、建物の居
住性(住み心地や居心地)の向上と、坪庭11の利用度
の向上を図ることができる。
【0044】この場合、坪庭ユニット1の各側壁パネル
12は、仕切壁として利用できる程度の防音性、防湿性
を有しているため、例えば、この側壁パネル12を通し
て、バスルームBやトイレルームT内の水の流れる音が
ダイニングルームD内に聞こえたり、バスルームBや坪
庭ユニット1内の水蒸気等がダイニングルームDやトイ
レルームTに伝えられてしまうことはない。また、各側
壁パネル12は、仕切壁として利用できる程度の強度を
有しているため、これが建物の強度メンバーの一部とし
ても利用され、この側壁パネル12によって建物内にお
ける強度部材の節約をも図ることができる。
【0045】また、前側壁パネル12Aの上部、左側壁
パネル12Bの窓部121、および後側壁パネル12C
の窓部122は、一方向のみしか光を透過しない透視方
向性を有した材料から構成されているため、ダイニング
ルームDで坪庭11を観賞している者が、窓部121,
122を介して、バスルームBやトイレルームT内を覗
いてしまうという不都合は生じないとともに、バスルー
ムBやトイレルームT内からダイニングルームD内を覗
いてしまうということも生じない。したがって、この坪
庭ユニット1では、各部屋D,B,Tにおいて坪庭11
を観賞している者のプライバシーが守られるとともに、
坪庭11の背景にこれに不都合な情景を取り入れてしま
うことはなく、好ましい状態で坪庭11の観賞ができ
る。
【0046】さらに、この坪庭ユニット1は屋内に設置
されているが、右側壁パネル12Dを介して、屋外の太
陽光を坪庭11内に充分に取り込むことができるととも
に、スプリンクラー14を介して、坪庭11上に散水を
行なうことができるため、坪庭11中の草花111,1
12や樹木113,114等を生き生きと育てることが
でき、坪庭11を常時観賞に耐える好ましい状態に保持
することができる。この場合、坪庭11に散水された過
剰の水は、防水パン10の底部に集められた後、排水ノ
ズルを介して外部に排水される。
【0047】また、この坪庭用空間S1では、照明燈1
5を点燈することにより、夜間や暗い昼間等にも坪庭1
1を観賞できるようになるとともに、照明燈15の配置
を調整して、影になる部分を減らすことにより、3つの
部屋D,B,Tのいずれからでも、好ましい状態で坪庭
11を観賞することができるようになる。なお。夜間等
において、照明燈15からの光の色を赤や青等に変える
ことにより、坪庭11周りの雰囲気を特別に盛り上げる
ようにしてもよい。
【0048】また、この坪庭ユニット1は、組立てられ
たものがユニットとして現地に搬入されるため、据え付
け工事が容易であるとともに、下部に配管空間S2を有
しているため、この配管空間S2を利用して、この坪庭
ユニット1に給水配管や排水配管を容易に接続すること
ができる。特に、この坪庭ユニット1では、この坪庭ユ
ニット1の周りに水を使用する衛生設備室D,B,T,
Lを集中的に配置しているため、給水源Wや給湯器Hか
ら、各衛生設備室D,B,T,Lまでの給水・給湯配管
P1,P2や、これらからの排水配管P3を、この配管
空間S2を利用して容易に設置する(引き回す)ことが
できる。この場合、防水パン10のステップ部101の
点検蓋111aを介して、配管空間S2内の配管の点検
も容易になされる。
【0049】さらに、この坪庭ユニット1は、下部が防
水パン10で密閉され、かつ、防水パン10の下方に給
水、給湯および排水配管P1,P2,P3が配置されて
いるため、この坪庭ユニット1を他の衛生設備室(例え
ば洗濯室やサウナ室等)に改築するのも容易である。ま
た、この坪庭ユニット1では、開閉扉120やステップ
部101を介して、坪庭11内に容易に立ち入ることが
できるため、坪庭11の手入れも容易になすことができ
る。
【0050】なお、坪庭ユニット1内に小型の暖房器
(輻射型が好ましい)を設けることにより、冬期や夜間
の冷え込み時に坪庭11中の草木を保護するようにした
り、坪庭ユニット1内とこれに隣接する部屋D,B,
T,Lとの温度差を無くして、前側壁パネル12Aや窓
部材121,122の水滴による曇りを防止するように
してもよい。また、各部屋D,B,T,L内の空気を換
気扇等を介して坪庭ユニット1内に導くようにし、各部
屋D,B,T,Lと坪庭用空間S1内の温度差を無くし
て、前側壁パネル12A等の曇りを防止するようにして
もよい。さらに、右側壁パネル12Dに換気扇を取り付
け、坪庭用空間S1内の空気を外部に放出できるように
して、坪庭用空間S1内の加圧を防止したり、散水時等
において坪庭用空間S1内の湿度が過剰になるのを防止
するようにしてもよい。
【0051】また、前側壁パネル12Aの上部について
は、ダイニングルームD内を覗かれても不都合は生じな
いため、これを透視方向性を有さない通常のガラス板や
アクリル板等で構成してもよい。さらに左側壁パネル1
2Bや後側壁パネル12Cの窓部121,122を、例
えばダイニングルームDから見えにくい位置に配置し
て、この窓部121,122の材料を透視方向性を有さ
ない透明材から構成してもよい。これらの場合、ダイニ
ングルームD、バスルームB、およびトイレルームT
に、坪庭ユニット1を介して太陽光が取り入れられるた
め、これらの部屋D,B,Tが明るくなり、快適な状態
で食事や入浴および用便ができるようになる。また、左
側壁パネル12Bや後側壁パネル12C全体を透明材料
(必要により透視方向性を有する材料を使用する)から
構成してもよい。
【0052】さらに、坪庭ユニット1の側壁パネル12
が屋外に面していない場合には、天井パネル13等に太
陽光(自然光)に近い照明燈を取り付け、少なくとも昼
間の間は、この照明燈を使って坪庭用空間S1内を照ら
すようにしてもよい。また、坪庭ユニット1の側壁パネ
ル12が屋外に面していない場合、天井パネル13の全
体または一部を光が透過可能な透明材料から構成すると
ともに、天井パネル13を建物の屋根の位置まで上昇さ
せて(天井パネル13で屋根部材の一部を構成する)、
この天井パネル13から太陽光を坪庭ユニット1内に取
り入れるようにしてもよい。
【0053】さらに、この坪庭ユニット1の側壁パネル
12近傍の防水パン10に、プランターを一体的に設
け、このプランターを利用して季節に合わせて草花を入
れ替えたり、草花の植替えが容易にできるようにしても
よい。
【0054】実施例2.図3はこの発明の他の実施例に
係る坪庭ユニットを備えた建物内の斜視図、図4はこの
建物内の間取りを示す平面図、図5は防水パンの下部側
の断面図である。
【0055】この実施例2における坪庭ユニット2は、
密閉タイプのものでなく、坪庭の一部の側方が室内に開
放された屋内タイプのものであり、平面形状が矩形状を
した防水パン20と、防水パン10上に形成される坪庭
21と、坪庭11の側方を覆うように防水パン20の外
周部に取り付けられる2枚の側壁パネル22とから構成
されている。
【0056】防水パン20は、図3で示されるように、
一定の平面サイズを有していて、坪庭21を建物内の複
数の部屋に面するように位置決めするものであり、水漏
れ防止構造を有するように樹脂材等から一体的に形成さ
れた、上方が開放された箱状の形状をしたものである。
この防水パン20は、図5で示されるように、ダイニン
グルームDの床面D1上に設置されるが、底部200は
一定方向に傾斜していて、その最下部に、この床面D1
を貫通して下方に延びる排水ノズル201が取り付けら
れている。
【0057】坪庭21は、防水パン20上に形成される
屋内タイプの小さな庭であり、防水パン20内に満たさ
れた土210中に、草花211,212や樹木213が
植え込まれているとともに、この土210上に庭石21
4,215が配され、かつ、土210の上面や庭石21
4,215上に苔等が生やされたものである。この場
合、坪庭21は、ダイニングルームD側から観賞される
だけでなく、ダイニングルームDに隣接するバスルーム
BやトイレルームT側からも観賞されるため、前後、左
右の4方向からの観賞に耐える造りになっている。
【0058】側壁パネル22は、図3で示されるよう
に、建物の床面から天井面まで達するように、それぞれ
が防水パン20の外周面の一辺に取り付けられており、
水漏れが防止されるように、互いの端部が密着した状態
で接合されているとともに、防水パン20とも密着した
状態で接合されている。この側壁パネル22は、一定の
強度と、防音性および防湿性とを有していて、建物内の
部屋どうしの仕切壁となるものである。すなわち、後側
壁パネル22Aは、図3や図4で示されるように、坪庭
21とトイレルームTとの仕切壁となるものであり、右
側壁パネル22Bは、坪庭21とバスルームBとの仕切
壁となるものである。
【0059】そして、後側壁パネル22Aには、トイレ
ルームTから坪庭21が観賞できるように、透視方向性
材料から構成される窓部210が形成され、右側壁パネ
ル22Bには、バスルームBから坪庭21が観賞できる
ように、透視方向性材料から構成される窓部211が形
成されている。また、この坪庭21は完全に屋内に配置
されるものであるため、草花211,212や樹木21
3の育成のため、また、観賞用のために、坪庭21上方
のダイニングルームDの天井には、太陽光に近い照明燈
(図示せず)が設けられている。
【0060】なお、建物内の部屋の種類等は図2で示し
たものとほぼ同一であり、ダイニングルームDから、ト
イレルームT、洗面所LおよびバスルームBには、図4
の矢印で示されるように、廊下Rを通って、行くことが
できるようになっている。
【0061】つぎに、この坪庭ユニット2の建物内への
据え付け手順について説明する。この坪庭ユニット2
は、防水パン20、坪庭21、側壁パネル22が一体と
なったユニットとして、据え付け現場に搬入される。そ
して、この坪庭ユニット2は、建物の概要がほぼ完成し
た時点(ダイニングルームDの床面D1や壁面等が取り
付けられた時点)において、ダイニングルームDの床面
D1上に設置された後、床面D1下方において、排水ノ
ズル201に排水配管が接続されれば、その据え付け作
業は完了する。なお、この場合においても、草花21
1,212や樹木213等は排水配管が接続された段階
で植え付けるようにしてもよい。
【0062】つぎに、この坪庭ユニット2の作用・効果
について説明する。この坪庭ユニット2は、坪庭21
が、開放された状態でダイニングルームDに面している
とともに、側壁パネル21A,21Bを介して、トイレ
ルームTおよびバスルームBに面しているため、これら
の部屋D,T,Bにいる者は、ダイニングルームDから
直接、および窓部210,211を介して、トイレルー
ムTおよびバスルームBから坪庭21を観賞することが
できる。すなわち、この坪庭ユニット2においても、互
いに仕切られた複数の部屋D,T,Bから、1つの坪庭
21を観賞することができ、建物の居住性の向上と、坪
庭11の利用度の向上を図ることができる。
【0063】この場合、坪庭ユニット2の側壁パネル2
1は、仕切壁が有すべき強度、防音性、防湿性を有して
いるため、バスルームB内の音や湿気がダイニングルー
ムDに伝わったりすることはなく、かつ、側壁パネル2
1が強度メンバーとして利用できる分、建物内の強度部
材の節約を図ることができる。もちろん、ダイニングル
ームDから窓部210,211を介して、バスルームB
やトイレルームTが覗かれてしまうことはない。
【0064】また、この坪庭ユニット2では、坪庭21
周り全体を側壁パネル22で覆わず、坪庭21をダイニ
ングルームD側に開放しているため、ダイニングルーム
D側から坪庭21への散水や坪庭21の手入れが簡単に
できるとともに、介在物無しに充分に坪庭21の観賞が
できる。また、この場合、坪庭21周りの温度等をダイ
ニングルームDのそれと等しくできる分、窓部210,
211に曇り(水滴の付着)も生じにくい。なお、土2
10の落下防止や水垂れ防止用に、ダイニングルームD
に面した側の防水パン20の外面に、高さの低い透明板
を取り付けるようにしてもよい。
【0065】さらに、この坪庭ユニット2では、組立て
られたものがユニットとして現地に搬入されるため、据
え付け工事が容易である。また、この坪庭ユニット2
は、基本的にダイニングルームDの床面D1上に設置さ
れているのみであるため、撤去も容易であり、かつ、撤
去後容易に、ダイニングルームDやトイレルームTの拡
大が可能となるとともに、ここに新たな部屋をつくるこ
とも可能となる。特に、防水パン20と側壁パネル22
とを容易に切り離しできるようにしておけば、防水パン
20を撤去しただけで、ダイニングルームDの拡大が直
ちに可能となる。
【0066】なお、側壁パネル21A,21B全体を透
視可能な材料から構成してもよいとともに、坪庭21上
方のダイニングルームDの天井および屋根部材を透視可
能な材料から構成して、坪庭21に太陽光を照射できる
ようにしてもよい。
【0067】実施例3.図6はこの発明の他の実施例に
係る坪庭ユニットを備えた建物の外観斜視図である。
【0068】この実施例に係る坪庭ユニット3は、上方
が開放された屋外設置タイプのものであり、衛生設備室
の屋根部材上に設置されて、この衛生設備室より1階上
の部屋と、この衛生設備室内とから坪庭が観賞できるも
のである。この坪庭ユニット3は、例えば1階の衛生設
備室(例えばバスルームB)の屋根部材M上に取り付け
られる防水パン30と、この防水パン30上に形成され
る坪庭31とから構成される。
【0069】防水パン30は、図6で示されるように、
平面形状が屋根部材Mとほぼ同一形状を有した水漏れ防
止構造の樹脂成形体から構成されており、中央の透明部
300周りに植込み部301が配置された形状となって
いる。植込み部301は、上方が開放された細長い箱
を、4角いリング状に連結した形状をしており、外側壁
301aより内側壁301bが低くなるように形成され
ているとともに、一定方向に傾斜した底部の最下部には
水抜き用のノズル(図示せず)が取り付けられている。
透明部300は植込み部301の底部を板状に延長させ
た形状をしており、透視可能な透明材料から構成されて
いるとともに、雨水がたまるのを防止する水抜きノズル
(図示せず)が、植込み部301を貫通するように取り
付けられている。そして、この透明部300は、屋根部
材M中の透視可能な透明部M1上方に位置決めされてい
る。
【0070】坪庭31は、防水パン30の植込み部30
1上に形成される屋外タイプの小さな庭であり、植込み
部301内に満たされた土310中に、草花や樹木31
1,312が植え込まれているとともに、この土310
上に庭石313等が配されたものである。この場合、植
込み部301中の土310は、植込み部301の外側壁
301a側から内側壁301b側に傾斜するように満た
されており、坪庭31は、中央の透明部300側から外
方を臨むように形成されている。
【0071】ここで、バスルームBの屋根部材Mと2階
の居室NとはベランダVを介してつながっている。この
ため、2階の居室Nから坪庭31に近づくことができる
とともに、この居室Nからも坪庭31が観賞できるよう
になっている。
【0072】つぎに、この坪庭ユニット3の作用・効果
について説明する。バスルームB内では、屋根部材Mの
透明部M1と防水パン30の透明部300を介して、外
方を透視できるため、バスルームB内の者は、上方の坪
庭31を観賞しつつ入浴することができる。この場合、
坪庭31は透明部300側から上方に傾斜するように形
成されているため、バスルームB内の者は、透明部M
1,300を介して、坪庭31を充分に観賞できる。一
方、ベランダVを介して、坪庭31に近づける2階の居
室Nにいる者も、この居室Nから坪庭31を観賞するこ
とができる。すなわち、この坪庭ユニット3において
も、仕切壁(この場合はバスルームB上の屋根部材M)
を介して互いに仕切られた2つの部屋N,Bから、1つ
の坪庭31を観賞することができ、建物の居住性の向上
と、坪庭3の利用度の向上を図ることができる。
【0073】また、この坪庭ユニット3では、バスルー
ムB(衛生設備室)内に透明部M1,300を介して、
太陽光が入射するため、バスルームB(衛生設備室)内
を明るく快適な状態に保持できるという効果もある。さ
らに、この坪庭ユニット3では、坪庭31がベランダV
を介して2階の居室Nから近づける位置に配置されるた
め、坪庭31の手入れも容易である。もちろん、この坪
庭ユニット3も一体として現場に搬入されるため、この
坪庭ユニット3の据え付け工事も容易である。
【0074】なお、バスルームBに隣接するようにトイ
レルームTを設け、これらの屋根部材Mにまたがるよう
に坪庭ユニット3を設置して、各部屋B,Tの屋根部材
Mの透明部M1と坪庭ユニット3の透明部300とを介
して、バスルームBとトイレルームTとから、坪庭31
をそれぞれ観賞できるようにしてもよい。
【0075】また、バスルームBを、屋根部材Mを地上
に露出させるように、地中(地下または半地下の位置)
に設け、このバスルームBの屋根部材M上に坪庭ユニッ
ト3を設置するようにしてもよい。特に、屋根部材Mが
地面と同一レベルにある場合、坪庭31が目隠し機能を
はたすことになり、地中にバスルームBがあることを気
づかれることもない。
【0076】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0077】この発明の請求項1の発明によれば、防水
パン上に坪庭が形成された屋内設置タイプの坪庭ユニッ
トにおいて、坪庭を複数の部屋に面するように位置決め
する防水パンの外周部に、この坪庭と複数の部屋との仕
切壁ともなる側壁パネルを取り付け、かつ、この側壁パ
ネルの各部屋との仕切壁となる部分の一部または全体を
透視可能な透明材料にて構成したので、互いに仕切られ
た複数の部屋から同時に坪庭の観賞ができるようにな
り、坪庭の利用度を高めることができる。
【0078】この発明の請求項2の発明によれば、請求
項1の発明の場合において、透明材料が一方向からのみ
透視可能な透視方向性を有した材料であるので、坪庭を
通して他の部屋まで覗いてしまうことがなく、トイレや
バスルームからでも容易に坪庭が観賞できるようにな
る。
【0079】この発明の請求項3の発明によれば、請求
項1の発明の場合において、側壁パネルの上端に、坪庭
の上方を密閉状態に覆う天井パネルを取り付けているの
で、塵埃等に対して坪庭を容易に保護できるようになる
とともに、坪庭への散水も容易にできるようになる。
【0080】この発明の請求項4の発明によれば、請求
項3の発明の場合において、天井パネルで建物の屋根部
材の一部を構成するとともに、この天井パネルの一部ま
たは全体を、光が透過可能な透明材料にて構成したの
で、坪庭に太陽光を充分に当てることができるようにな
り、坪庭を明るく清潔な状態で、保持できるようにな
る。
【0081】この発明の請求項5の発明によれば、請求
項1の発明の場合において、防水パンの下方に、配管工
事用の配管空間を形成しているので、坪庭用の給水配管
や排水配管を容易に設置できるようになる。
【0082】この発明の請求項6の発明によれば、請求
項5の発明の場合において、複数の部屋の全部または一
部が、水または湯水を使用する衛生設備室であるので、
防水パン下方の配管空間を利用して、これらの衛生設備
室に対する給水・給湯配管の分配や衛生設備室からの排
水配管の集約が容易にできるようになる。
【0083】この発明の請求項7の発明によれば、防水
パン上に坪庭が形成された屋内設置タイプの坪庭ユニッ
トにおいて、坪庭を複数の部屋に面するように位置決め
する防水パンに、この複数の部屋の内の一部の部屋と坪
庭との仕切壁となる側壁パネルを取り付け、かつ、この
側壁パネルの各部屋との仕切壁となる部分の一部または
全体を透視可能な透明材料にて構成したので、請求項1
の発明と同様な効果を得ることができるとともに、坪庭
との間に側壁パネルを有さない部屋からは、坪庭の手入
れ等が容易にできるようになる。
【0084】この発明の請求項8の発明によれば、防水
パン上に坪庭が形成された屋外設置タイプの坪庭ユニッ
トにおいて、防水パンを、水または湯水を使用する衛生
設備室より1階上の部屋から臨める、この衛生設備室の
屋根部材上に設置し、かつ、この衛生設備室内から透視
可能な屋根部材の透明部上に、透視可能材料にて構成さ
れた防水パンの透明部を配置するとともに、この透明部
周りの防水パンの外周部側に坪庭を形成しているので、
互いに仕切られた衛生設備室と階上の部屋とから坪庭を
観賞することができ、請求項1の発明と同様な効果を得
ることができる。
【0085】この発明の請求項9の発明によれば、請求
項8の発明の場合において、衛生設備室が、屋根部材を
地上に露出させた状態で、地中に配置されているので、
衛生設備室を坪庭によって隠すことができるようにな
る。
【0086】この発明の請求項10の発明によれば、請
求項8の発明の場合において、防水パンが、互いに隣接
する複数の衛生設備室の屋根部材上にまたがって設置さ
れているので、互いに仕切られた複数の衛生設備室内か
ら坪庭が観賞できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1に係る坪庭ユニットの透視
的な外観斜視図である。
【図2】図1の坪庭ユニットを備えた建物内の間取りを
示す平面図である。
【図3】この発明の実施例2に係る坪庭ユニットを備え
た建物内の斜視図である。
【図4】図3の建物内の間取りを示す平面図である。
【図5】図3の坪庭ユニットの下部側の断面図である。
【図6】この発明の実施例3に係る坪庭ユニットを備え
た建物の外観斜視図である。
【符号の説明】
1,2,3 坪庭ユニット 10,20,30 防水パン 11,21,31 坪庭 12,12A,12B,12C,12D 側壁パネル 13 天井パネル 22,22A,22B 側壁パネル 121,122,220,221 窓部(一部) 300 透明部 301 植込み部(外周部) B バスルーム(衛生設備室、部屋) D ダイニングルーム(衛生設備室、部屋) L 洗面所(衛生設備室、部屋) T トイレルーム(衛生設備室、部屋) S1 配管空間 N 2階の居室(1階上の部屋) M 屋根部材 M1 透明部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鬼頭 克巳 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 遠藤 靖 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 青山 憲一郎 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 山中 勝美 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 山口 康明 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 有我 真二 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 防水パン上に坪庭が形成された屋内設置
    タイプの坪庭ユニットにおいて、 上記坪庭を複数の部屋に面するように位置決めする上記
    防水パンの外周部に、この坪庭と上記複数の部屋との仕
    切壁ともなる側壁パネルを取り付け、かつ、この側壁パ
    ネルの上記各部屋との仕切壁となる部分の一部または全
    体を透視可能な透明材料にて構成したことを特長とする
    坪庭ユニット。
  2. 【請求項2】 前記透明材料が一方向からのみ透視可能
    な透視方向性を有した材料であることを特徴とする請求
    項1記載の坪庭ユニット。
  3. 【請求項3】 前記側壁パネルの上端に、前記坪庭の上
    方を密閉状態に覆う天井パネルを取り付けていることを
    特徴とする請求項1記載の坪庭ユニット。
  4. 【請求項4】前記天井パネルで建物の屋根部材の一部を
    構成するとともに、この天井パネルの一部または全体
    を、光が透過可能な透明材料にて構成したことを特徴と
    する請求項3記載の坪庭ユニット。
  5. 【請求項5】 前記防水パンの下方に、配管工事用の配
    管空間を形成していることを特徴とする請求項1記載の
    坪庭ユニット。
  6. 【請求項6】 前記複数の部屋の全部または一部が、水
    または湯水を使用する衛生設備室であることを特徴とす
    る請求項5記載の坪庭ユニット。
  7. 【請求項7】 防水パン上に坪庭が形成された屋内設置
    タイプの坪庭ユニットにおいて、 上記坪庭を複数の部屋に面するように位置決めする上記
    防水パンに、この複数の部屋の内の一部の部屋と上記坪
    庭との仕切壁となる側壁パネルを取り付け、かつ、この
    側壁パネルの上記各部屋との仕切壁となる部分の一部ま
    たは全体を透視可能な透明材料にて構成したことを特徴
    とする坪庭ユニット。
  8. 【請求項8】 防水パン上に坪庭が形成された屋外設置
    タイプの坪庭ユニットにおいて、 上記防水パンを、水または湯水を使用する衛生設備室よ
    り1階上の部屋から臨める、この衛生設備室の屋根部材
    上に設置し、かつ、この衛生設備室内から透視可能な上
    記屋根部材の透明部上に、透視可能材料にて構成された
    上記防水パンの透明部を配置するとともに、この透明部
    周りの上記防水パンの外周部側に上記坪庭を形成してい
    ることを特徴とする坪庭ユニット。
  9. 【請求項9】 前記衛生設備室が、前記屋根部材を地上
    に露出させた状態で、地中に配置されていることを特徴
    とする請求項8記載の坪庭ユニット。
  10. 【請求項10】 前記防水パンが、互いに隣接する複数
    の前記衛生設備室の屋根部材上にまたがって設置されて
    いることを特徴とする請求項8記載の坪庭ユニット。
JP30811694A 1994-11-17 1994-11-17 坪庭ユニット Pending JPH08144546A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30811694A JPH08144546A (ja) 1994-11-17 1994-11-17 坪庭ユニット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30811694A JPH08144546A (ja) 1994-11-17 1994-11-17 坪庭ユニット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08144546A true JPH08144546A (ja) 1996-06-04

Family

ID=17977075

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30811694A Pending JPH08144546A (ja) 1994-11-17 1994-11-17 坪庭ユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08144546A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008196265A (ja) * 2007-02-15 2008-08-28 Misawa Homes Co Ltd 建物
JP4926306B1 (ja) * 2011-06-27 2012-05-09 紘 室井 建築物
WO2013001662A1 (ja) * 2011-06-27 2013-01-03 Muroi Ko 建築物

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008196265A (ja) * 2007-02-15 2008-08-28 Misawa Homes Co Ltd 建物
JP4926306B1 (ja) * 2011-06-27 2012-05-09 紘 室井 建築物
WO2013001662A1 (ja) * 2011-06-27 2013-01-03 Muroi Ko 建築物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Allen How buildings work: the natural order of architecture
JP7012848B2 (ja) 家屋建物構造
KR20180132870A (ko) 도시 삼림 고층 빌라
JPH08144546A (ja) 坪庭ユニット
CN206554564U (zh) 一种生态绿植外观的立体机械车库
CN205857893U (zh) 建筑
JPH1142151A (ja) ソーラー式フラワーポールおよびソーラー式植栽壁
JP7392561B2 (ja) 中庭付き建物
JPH07279448A (ja) 集合住宅構造
US20040154089A1 (en) Space arrangement, contruction element and method for climate regulating the space
CN207612718U (zh) 绿化结构及绿化系统
CN208159488U (zh) 货柜型温室
JP2001303776A (ja) 住宅の浴室
JP2000179165A (ja) テラスと連続するライトコートを備える集合住宅
CN210798390U (zh) 一种景观区水围休息亭
KR200405573Y1 (ko) 정원을 구비한 다층형 공동주택
JP2021001483A (ja) 中庭付き建物
JP2000274094A (ja) 集合住宅
Prihatmaji et al. Design of Flat House in Terban, Yogyakarta with Bioclimatic Concept
JP2001146848A (ja) テラスと連続するライトコートを備える集合住宅
KR101414078B1 (ko) 생육모듈
Nabil Ashry Elnahas et al. The impact of smart technologies on the design of public parks
CN2144146Y (zh) 防臭地漏
Verseput The creative conservatory: A community media & creative arts centre
Stephens Architectural design concepts for an on-site bioremediation wastewater treatment system using vascular plants