JPH08143732A - 塩素含有樹脂組成物 - Google Patents
塩素含有樹脂組成物Info
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- JPH08143732A JPH08143732A JP31555494A JP31555494A JPH08143732A JP H08143732 A JPH08143732 A JP H08143732A JP 31555494 A JP31555494 A JP 31555494A JP 31555494 A JP31555494 A JP 31555494A JP H08143732 A JPH08143732 A JP H08143732A
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- chlorine
- resin composition
- unsaturated
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Abstract
(57)【要約】
【構成】塩素含有樹脂に(a)α,β−不飽和ジカルボ
ン酸無水物と炭素数6〜50の脂肪族不飽和炭化水素と
の反応生成物もしくはその水素添加物、または、(b)
α,β−不飽和ジカルボン酸無水物と炭素数8〜30の
不飽和脂肪酸もしくは不飽和脂肪酸エステルとの反応生
成物を配合してなる塩素含有樹脂組成物。 【効果】本発明の塩素含有樹脂組成物は、成型加工性、
特に長期間の連続成型性および成型品の外観に優れるた
め、従来無毒・低毒系安定剤使用時には困難であった長
期間の連続成型加工および成型品の外観向上を可能とす
ることができる。さらに、本発明の組成物は無毒または
低毒であるため、毒性の規制された用途に使用すること
ができる。
ン酸無水物と炭素数6〜50の脂肪族不飽和炭化水素と
の反応生成物もしくはその水素添加物、または、(b)
α,β−不飽和ジカルボン酸無水物と炭素数8〜30の
不飽和脂肪酸もしくは不飽和脂肪酸エステルとの反応生
成物を配合してなる塩素含有樹脂組成物。 【効果】本発明の塩素含有樹脂組成物は、成型加工性、
特に長期間の連続成型性および成型品の外観に優れるた
め、従来無毒・低毒系安定剤使用時には困難であった長
期間の連続成型加工および成型品の外観向上を可能とす
ることができる。さらに、本発明の組成物は無毒または
低毒であるため、毒性の規制された用途に使用すること
ができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塩素含有樹脂組成物に
関する。さらに詳しくは、本発明は、成型加工性に優
れ、長期間の連続成型を可能とし、かつ成型品の外観、
強度に優れた塩素含有樹脂組成物に関するものである。
関する。さらに詳しくは、本発明は、成型加工性に優
れ、長期間の連続成型を可能とし、かつ成型品の外観、
強度に優れた塩素含有樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、パイプ、雨樋などの硬質塩化ビニ
ル樹脂製品には、良好な熱安定性および加工性を与え、
同時に価格面においても非常に安価である鉛系安定剤、
例えば、三塩基性硫酸鉛、二塩基性ステアリン酸鉛、ス
テアリン酸鉛、二塩基性亜燐酸鉛などの1種または2種
以上の混合物が使用されている。しかし、鉛系化合物は
毒性が強く、取り扱う作業者の健康管理の面、あるいは
成型品からの鉛の溶出による環境汚染などの面により鉛
系安定剤は使用しない方が好ましい。実際、水道用パイ
プなどに使用されている鉛系安定剤の、水道水中への鉛
溶出が非常に大きな社会問題として取り上げられ、実質
上この分野への鉛系安定剤の使用は規制されているのが
現状である。こうした状勢の中、最近の動向としては無
毒または低毒の安定剤として、カルシウム石鹸、バリウ
ム石鹸、マグネシウム石鹸、亜鉛石鹸などの金属石鹸類
や、アルキル錫メルカプタイド、アルキル錫カルボキシ
レート、アルキル錫マレエートなどの有機錫化合物を使
用する方向へと移行してきている。しかし、このような
安定剤を配合した塩化ビニル樹脂組成物は、成型加工性
に劣り、特に錫系安定剤使用時は有機錫化合物自体の滑
性の無さのために、押出成型などの成型加工を行う場
合、成型機に著しい負荷の上昇や吐出量の低下などの問
題を引き起こすと同時に、長期間の連続成型性、すなわ
ち連続成型加工を行う場合に、経時的に金型・押出機内
に分解粘着物あるいは塩素含有樹脂配合系に含まれる顔
料、炭酸カルシウム、酸化チタンなどの無機物の堆積に
伴う成型品の外観不良を併発し、経済面でもかなりの問
題点を抱えている。一般にこうした問題に対しては、ポ
リ塩化ビニルのゲル化を遅延させるような化合物、例え
ば重量平均分子量1,000〜10,000程度のエチレ
ン/プロピレン二元共重合体、あるいは重量平均分子量
1,000〜10,000程度のエチレン/プロピレン二
元共重合体を酸化変性させた化合物、いわゆるポリエチ
レンワックス類などを使用するか、特公昭55−170
54号公報にあるようなペンタエリスリトール、ジペン
タエリスリトールと高級カルボン酸とのエステル化合物
の添加、さらには前記エチレン/プロピレン二元共重合
体、酸化変性エチレン/プロピレン二元共重合体から選
ばれる1種または2種以上の混合物と、エステル系化合
物、例えば、ステアリルステアレート、ペンタエリスリ
トールテトラステアレート、ジペンタエリスリトールヘ
キサステアレート、グリセリントリステアレート、グリ
セリンモノステアレートなどの併用がなされている。ま
た、無機物の分散性を向上させるような化合物、例え
ば、従来より公知である高級脂肪酸あるいはカルシウム
ステアレート、マグネシウムステアレートといった金属
石鹸類などの添加により成型加工を行っている。しか
し、こうした化合物のみの組み合わせでは、成型加工時
に要求される加工性、特に長期間の連続成型性および成
型品の外観を十分満足させるような結果が得られていな
いのが実状である。
ル樹脂製品には、良好な熱安定性および加工性を与え、
同時に価格面においても非常に安価である鉛系安定剤、
例えば、三塩基性硫酸鉛、二塩基性ステアリン酸鉛、ス
テアリン酸鉛、二塩基性亜燐酸鉛などの1種または2種
以上の混合物が使用されている。しかし、鉛系化合物は
毒性が強く、取り扱う作業者の健康管理の面、あるいは
成型品からの鉛の溶出による環境汚染などの面により鉛
系安定剤は使用しない方が好ましい。実際、水道用パイ
プなどに使用されている鉛系安定剤の、水道水中への鉛
溶出が非常に大きな社会問題として取り上げられ、実質
上この分野への鉛系安定剤の使用は規制されているのが
現状である。こうした状勢の中、最近の動向としては無
毒または低毒の安定剤として、カルシウム石鹸、バリウ
ム石鹸、マグネシウム石鹸、亜鉛石鹸などの金属石鹸類
や、アルキル錫メルカプタイド、アルキル錫カルボキシ
レート、アルキル錫マレエートなどの有機錫化合物を使
用する方向へと移行してきている。しかし、このような
安定剤を配合した塩化ビニル樹脂組成物は、成型加工性
に劣り、特に錫系安定剤使用時は有機錫化合物自体の滑
性の無さのために、押出成型などの成型加工を行う場
合、成型機に著しい負荷の上昇や吐出量の低下などの問
題を引き起こすと同時に、長期間の連続成型性、すなわ
ち連続成型加工を行う場合に、経時的に金型・押出機内
に分解粘着物あるいは塩素含有樹脂配合系に含まれる顔
料、炭酸カルシウム、酸化チタンなどの無機物の堆積に
伴う成型品の外観不良を併発し、経済面でもかなりの問
題点を抱えている。一般にこうした問題に対しては、ポ
リ塩化ビニルのゲル化を遅延させるような化合物、例え
ば重量平均分子量1,000〜10,000程度のエチレ
ン/プロピレン二元共重合体、あるいは重量平均分子量
1,000〜10,000程度のエチレン/プロピレン二
元共重合体を酸化変性させた化合物、いわゆるポリエチ
レンワックス類などを使用するか、特公昭55−170
54号公報にあるようなペンタエリスリトール、ジペン
タエリスリトールと高級カルボン酸とのエステル化合物
の添加、さらには前記エチレン/プロピレン二元共重合
体、酸化変性エチレン/プロピレン二元共重合体から選
ばれる1種または2種以上の混合物と、エステル系化合
物、例えば、ステアリルステアレート、ペンタエリスリ
トールテトラステアレート、ジペンタエリスリトールヘ
キサステアレート、グリセリントリステアレート、グリ
セリンモノステアレートなどの併用がなされている。ま
た、無機物の分散性を向上させるような化合物、例え
ば、従来より公知である高級脂肪酸あるいはカルシウム
ステアレート、マグネシウムステアレートといった金属
石鹸類などの添加により成型加工を行っている。しか
し、こうした化合物のみの組み合わせでは、成型加工時
に要求される加工性、特に長期間の連続成型性および成
型品の外観を十分満足させるような結果が得られていな
いのが実状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる問題
点を解決するものであり、塩素含有樹脂組成物の成型加
工時に生じる金型・押出機内への付着堆積物の低減を可
能とし、長期間の連続成型性を改良するとともに、得ら
れる成型品の外観、強度に優れた特性を示す塩素含有樹
脂組成物を提供することを目的としてなされたものであ
る。
点を解決するものであり、塩素含有樹脂組成物の成型加
工時に生じる金型・押出機内への付着堆積物の低減を可
能とし、長期間の連続成型性を改良するとともに、得ら
れる成型品の外観、強度に優れた特性を示す塩素含有樹
脂組成物を提供することを目的としてなされたものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、塩素含有樹脂に
α,β−不飽和ジカルボン酸無水物とオレフィンまたは
不飽和脂肪酸との反応生成物を配合した組成物が、成形
性並びに成型品の外観および物性に優れることを見いだ
し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。す
なわち、本発明は[1]塩素含有樹脂に(a)α,β−
不飽和ジカルボン酸無水物と炭素数6〜50の脂肪族不
飽和炭化水素との反応生成物もしくはその水素添加物、
または、(b)α,β−不飽和ジカルボン酸無水物と炭
素数8〜30の不飽和脂肪酸もしくは不飽和脂肪酸エス
テルとの反応生成物を配合してなる塩素含有樹脂組成
物、[2]α,β−不飽和ジカルボン酸無水物と炭素数
6〜50の脂肪族不飽和炭化水素との反応生成物(a)
の配合量が、塩素含有樹脂組成物100重量部当たり
0.05〜5重量部である第[1]項記載の塩素含有樹脂
組成物、および、[3]α,β−不飽和ジカルボン酸無
水物と炭素数8〜30の不飽和脂肪酸または不飽和脂肪
酸エステルの反応生成物(b)の配合量が、塩素含有樹
脂組成物100重量部当たり0.05〜5重量部である
第[1]項記載の塩素含有樹脂組成物、を提供するもので
ある。
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、塩素含有樹脂に
α,β−不飽和ジカルボン酸無水物とオレフィンまたは
不飽和脂肪酸との反応生成物を配合した組成物が、成形
性並びに成型品の外観および物性に優れることを見いだ
し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。す
なわち、本発明は[1]塩素含有樹脂に(a)α,β−
不飽和ジカルボン酸無水物と炭素数6〜50の脂肪族不
飽和炭化水素との反応生成物もしくはその水素添加物、
または、(b)α,β−不飽和ジカルボン酸無水物と炭
素数8〜30の不飽和脂肪酸もしくは不飽和脂肪酸エス
テルとの反応生成物を配合してなる塩素含有樹脂組成
物、[2]α,β−不飽和ジカルボン酸無水物と炭素数
6〜50の脂肪族不飽和炭化水素との反応生成物(a)
の配合量が、塩素含有樹脂組成物100重量部当たり
0.05〜5重量部である第[1]項記載の塩素含有樹脂
組成物、および、[3]α,β−不飽和ジカルボン酸無
水物と炭素数8〜30の不飽和脂肪酸または不飽和脂肪
酸エステルの反応生成物(b)の配合量が、塩素含有樹
脂組成物100重量部当たり0.05〜5重量部である
第[1]項記載の塩素含有樹脂組成物、を提供するもので
ある。
【0005】本発明に用いる塩素含有樹脂には特に制限
はなく、例えば、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリ塩化ビニ
ル、塩化ビニルとオレフィンとの共重合体、塩化ビニル
と酢酸ビニルとの共重合体、塩化ビニルと塩化ビニリデ
ンとの共重合体、塩化ビニルとアクリル酸エステルまた
はメタクリル酸エステルとの共重合体などを挙げること
ができ、共重合体としては塩化ビニルを50重量%以
上、好ましくは塩化ビニルを70重量%以上含有するも
のを特に好適に使用することができる。本発明に用いる
(a)成分は、α,β−不飽和ジカルボン酸無水物、例
えば、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水イタコ
ン酸などと炭素数6〜50、好ましくは炭素数8〜22
の直鎖または分岐の脂肪族不飽和炭化水素、例えば、エ
チレン、プロピレン、ブチレンなどの重合により得られ
るα−オレフィン類、すなわちヘキセン、オクテン、デ
セン、ドデセン、テトラデセン、ヘキサデセン、オクタ
デセン、エイコセン、あるいはブタジエンオリゴマー、
あるいは石油パラフィンの脱水素などにより得られる脂
肪族不飽和炭化水素などとの反応生成物である。本発明
において、α,β−不飽和ジカルボン酸無水物と反応す
る脂肪族不飽和炭化水素の炭素数が6未満であると、反
応生成物の塩素含有樹脂との親和性上昇に伴い、成型加
工時に押出機に与える負荷の著しい上昇を伴うために好
ましくない。また、α,β−不飽和ジカルボン酸無水物
と反応する脂肪族不飽和炭化水素の炭素数が50を超え
ると、反応生成物の塩素含有樹脂との親和性低下に伴
い、長期間の成型加工性、成型品の強度の低下が認めら
れる。本発明において、α,β−不飽和ジカルボン酸無
水物と炭素数6〜50の脂肪族不飽和炭化水素との反応
生成物の添加量は、塩素含有樹脂100重量部に対し
0.05〜5重量部であることが好ましく、0.1〜4重
量部であることがさらに好ましい。(a)成分の添加量
が塩素含有樹脂100重量部当たり0.05重量部未満
である場合、長時間の連続成型加工時、金型・押出機内
への付着物の低減効果が乏しい。また、塩素含有樹脂1
00重量部当たり5重量部を超えて添加しても、それ以
上の添加効果が認められず、かえって成型品に与える諸
特性の低下、例えば、成型品の外観不良などを生じる場
合がある。
はなく、例えば、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリ塩化ビニ
ル、塩化ビニルとオレフィンとの共重合体、塩化ビニル
と酢酸ビニルとの共重合体、塩化ビニルと塩化ビニリデ
ンとの共重合体、塩化ビニルとアクリル酸エステルまた
はメタクリル酸エステルとの共重合体などを挙げること
ができ、共重合体としては塩化ビニルを50重量%以
上、好ましくは塩化ビニルを70重量%以上含有するも
のを特に好適に使用することができる。本発明に用いる
(a)成分は、α,β−不飽和ジカルボン酸無水物、例
えば、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水イタコ
ン酸などと炭素数6〜50、好ましくは炭素数8〜22
の直鎖または分岐の脂肪族不飽和炭化水素、例えば、エ
チレン、プロピレン、ブチレンなどの重合により得られ
るα−オレフィン類、すなわちヘキセン、オクテン、デ
セン、ドデセン、テトラデセン、ヘキサデセン、オクタ
デセン、エイコセン、あるいはブタジエンオリゴマー、
あるいは石油パラフィンの脱水素などにより得られる脂
肪族不飽和炭化水素などとの反応生成物である。本発明
において、α,β−不飽和ジカルボン酸無水物と反応す
る脂肪族不飽和炭化水素の炭素数が6未満であると、反
応生成物の塩素含有樹脂との親和性上昇に伴い、成型加
工時に押出機に与える負荷の著しい上昇を伴うために好
ましくない。また、α,β−不飽和ジカルボン酸無水物
と反応する脂肪族不飽和炭化水素の炭素数が50を超え
ると、反応生成物の塩素含有樹脂との親和性低下に伴
い、長期間の成型加工性、成型品の強度の低下が認めら
れる。本発明において、α,β−不飽和ジカルボン酸無
水物と炭素数6〜50の脂肪族不飽和炭化水素との反応
生成物の添加量は、塩素含有樹脂100重量部に対し
0.05〜5重量部であることが好ましく、0.1〜4重
量部であることがさらに好ましい。(a)成分の添加量
が塩素含有樹脂100重量部当たり0.05重量部未満
である場合、長時間の連続成型加工時、金型・押出機内
への付着物の低減効果が乏しい。また、塩素含有樹脂1
00重量部当たり5重量部を超えて添加しても、それ以
上の添加効果が認められず、かえって成型品に与える諸
特性の低下、例えば、成型品の外観不良などを生じる場
合がある。
【0006】さらに、本発明に用いる(b)成分に用い
るα,β−不飽和ジカルボン酸無水物としては無水マレ
イン酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸などが挙げ
られるが、反応性、経済面などから無水マレイン酸が特
に好ましい。また、このα,β−不飽和ジカルボン酸無
水物と反応する不飽和脂肪酸または不飽和脂肪酸エステ
ルとしては、炭素数8〜30、好ましくは12〜22の
不飽和脂肪酸、例えば、リンデル酸、ミリストレイン
酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノ
レン酸、エルカ酸、大豆脂肪酸、魚油脂肪酸およびその
部分水素添加物、トール油脂肪酸およびその部分水素添
加物、トール油脂肪酸およびその部分水素添加物などが
挙げられる。また不飽和脂肪酸エステルについては、前
記不飽和脂肪酸類と炭素数が1〜25の飽和および不飽
和1価アルコールあるいは2〜8価のアルコール、例え
ばメタノール、エタノール、プロパノール、オクタノー
ル、オレイルアルコール、ステアリルアルコールなどの
1価アルコール、エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコー
ルなどの2価アルコール、グリセリン、トリメチロール
プロパンなどの3価アルコール、エリスリトール、ぺン
タエリスリトール、ジぺンタエリスリトールなどの多価
アルコールとのエステルが挙げられ、特に炭素数1〜2
2の飽和および不飽和1価アルコールとのエステルが好
ましい。これらα,β−不飽和ジカルボン酸無水物と不
飽和脂肪酸または不飽和脂肪酸エステルとの反応生成物
は、従来公知の方法にて容易に得ることが可能であり、
その反応モル比は、α,β−不飽和ジカルボン酸無水物
/不飽和脂肪酸(不飽和脂肪酸エステル)=0.1/1
〜5/1の範囲であり、好ましくは1/1〜4/1の範
囲である。これらα,β−不飽和ジカルボン酸無水物と
不飽和脂肪酸または不飽和脂肪酸エステルとの反応生成
物の添加量は、塩素含有樹脂100重量部当たり0.0
5〜5重量部であることが好ましく、0.1〜4重量部
であることがさらに好ましい。添加量が塩素含有樹脂1
00重量部当たり0.05重量部未満であると、長時間
の連続成型加工時、金型・押出機内への付着物の低減効
果が乏しい。添加量が塩素含有樹脂100重量部当たり
5重量部を超えても、それ以上の添加による添加効果の
発現は認められない。本発明の塩素含有樹脂組成物にお
いては、(a)成分および(b)成分をそれぞれ単独で
使用しても長期連続成型加工性、成型品の外観改良効果
が認められるが、(a)成分および(b)成分を併用す
ることによりさらに成型品の外観、強度が向上すること
が認められる。本発明の塩素含有樹脂組成物には、発明
の特徴を損なわない範囲において各種滑剤、例えば、重
量平均分子量1,000〜10,000程度のエチレン/
プロピレン二元共重合体、重量平均分子量1,000未
満のパラフィンワックス類、ステアリルステアレート、
グリセリントリステアレート、グリセリンモノステアレ
ートなどのエステル系化合物、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸などの高
級カルボン酸類、エチレンビスステアロアミド、メチレ
ンビスステアロアミド、ステアリン酸モノアミド、オレ
イン酸モノアミドなどのアミド類を併用しても何等差し
支えなく、またカルシウム石鹸、バリウム石鹸、マグネ
シウム石鹸、亜鉛石鹸等の金属石鹸、アルキル錫メルカ
プタイド、アルキル錫カルボキシレート、アルキル錫マ
レエート等の有機錫化合物、有機リン化合物、エポキシ
化合物、ポリオール化合物、β−ジケトン化合物、含窒
素化合物、含硫黄化合物などの周知の安定剤、水酸化カ
ルシウム、炭酸カルシウム、タルク、ハイドロタルサイ
トなどの充填剤、他に顔料、帯電防止剤、加工性向上
剤、難燃剤、紫外線吸収剤などを添加することができ
る。また、塩素含有樹脂との混合方法についても一括混
合、あるいは上記安定剤、滑剤、顔料、無機充填剤、紫
外線吸収剤などをあらかじめ混合したいわゆるワンパッ
ク品の形で添加しても差し支えない。
るα,β−不飽和ジカルボン酸無水物としては無水マレ
イン酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸などが挙げ
られるが、反応性、経済面などから無水マレイン酸が特
に好ましい。また、このα,β−不飽和ジカルボン酸無
水物と反応する不飽和脂肪酸または不飽和脂肪酸エステ
ルとしては、炭素数8〜30、好ましくは12〜22の
不飽和脂肪酸、例えば、リンデル酸、ミリストレイン
酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノ
レン酸、エルカ酸、大豆脂肪酸、魚油脂肪酸およびその
部分水素添加物、トール油脂肪酸およびその部分水素添
加物、トール油脂肪酸およびその部分水素添加物などが
挙げられる。また不飽和脂肪酸エステルについては、前
記不飽和脂肪酸類と炭素数が1〜25の飽和および不飽
和1価アルコールあるいは2〜8価のアルコール、例え
ばメタノール、エタノール、プロパノール、オクタノー
ル、オレイルアルコール、ステアリルアルコールなどの
1価アルコール、エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコー
ルなどの2価アルコール、グリセリン、トリメチロール
プロパンなどの3価アルコール、エリスリトール、ぺン
タエリスリトール、ジぺンタエリスリトールなどの多価
アルコールとのエステルが挙げられ、特に炭素数1〜2
2の飽和および不飽和1価アルコールとのエステルが好
ましい。これらα,β−不飽和ジカルボン酸無水物と不
飽和脂肪酸または不飽和脂肪酸エステルとの反応生成物
は、従来公知の方法にて容易に得ることが可能であり、
その反応モル比は、α,β−不飽和ジカルボン酸無水物
/不飽和脂肪酸(不飽和脂肪酸エステル)=0.1/1
〜5/1の範囲であり、好ましくは1/1〜4/1の範
囲である。これらα,β−不飽和ジカルボン酸無水物と
不飽和脂肪酸または不飽和脂肪酸エステルとの反応生成
物の添加量は、塩素含有樹脂100重量部当たり0.0
5〜5重量部であることが好ましく、0.1〜4重量部
であることがさらに好ましい。添加量が塩素含有樹脂1
00重量部当たり0.05重量部未満であると、長時間
の連続成型加工時、金型・押出機内への付着物の低減効
果が乏しい。添加量が塩素含有樹脂100重量部当たり
5重量部を超えても、それ以上の添加による添加効果の
発現は認められない。本発明の塩素含有樹脂組成物にお
いては、(a)成分および(b)成分をそれぞれ単独で
使用しても長期連続成型加工性、成型品の外観改良効果
が認められるが、(a)成分および(b)成分を併用す
ることによりさらに成型品の外観、強度が向上すること
が認められる。本発明の塩素含有樹脂組成物には、発明
の特徴を損なわない範囲において各種滑剤、例えば、重
量平均分子量1,000〜10,000程度のエチレン/
プロピレン二元共重合体、重量平均分子量1,000未
満のパラフィンワックス類、ステアリルステアレート、
グリセリントリステアレート、グリセリンモノステアレ
ートなどのエステル系化合物、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸などの高
級カルボン酸類、エチレンビスステアロアミド、メチレ
ンビスステアロアミド、ステアリン酸モノアミド、オレ
イン酸モノアミドなどのアミド類を併用しても何等差し
支えなく、またカルシウム石鹸、バリウム石鹸、マグネ
シウム石鹸、亜鉛石鹸等の金属石鹸、アルキル錫メルカ
プタイド、アルキル錫カルボキシレート、アルキル錫マ
レエート等の有機錫化合物、有機リン化合物、エポキシ
化合物、ポリオール化合物、β−ジケトン化合物、含窒
素化合物、含硫黄化合物などの周知の安定剤、水酸化カ
ルシウム、炭酸カルシウム、タルク、ハイドロタルサイ
トなどの充填剤、他に顔料、帯電防止剤、加工性向上
剤、難燃剤、紫外線吸収剤などを添加することができ
る。また、塩素含有樹脂との混合方法についても一括混
合、あるいは上記安定剤、滑剤、顔料、無機充填剤、紫
外線吸収剤などをあらかじめ混合したいわゆるワンパッ
ク品の形で添加しても差し支えない。
【0007】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。なお、実施例および比較例にお
いて、樹脂組成物の評価は下記の方法にしたがって行っ
た。 (1)ロングラン成型加工試験 調製したポリ塩化ビニル樹脂組成物について、(株)東洋
精機製作所製ラボプラストミル試験機30C150を用
い、パイプの押出成型テストを行う。試験条件は、以下
に示す押出条件により実施し、押出成型時の押出トル
ク、押出圧力、樹脂温度を測定し、成型試験終了後の金
型・押出機内への無機物などの付着状態を目視により評
価した。さらに、成型品の外観評価を行うとともに、成
型品の落錐強度を測定した。評価基準は以下に示す通り
である。 (押出試験条件) スクリュー:異方向二軸、パラレルタイプ、L/D=2
5 ダイ:VP−20 設定温度(℃):C1;170、C2;180、C3;
185、D;190 スクリュー回転数:30rpm 成型試験時間:6時間 (2)ロングラン成型性(金型・押出機への付着物) ○;金型・押出機内に付着物が存在しない。 △;金型・押出機内にわずかに付着物が存在している。 ×;金型・押出機内に多量に付着物が存在している。 (3)成型品外観 ◎;成型品の表面に光沢がある。 ○;成型品の表面に光沢は少ないが滑らかである。 △;成型品の表面に光沢がなく波打ちがある。 ×;成型品の表面がささくれている。 (4)成型品の落錘強度 成型したパイプを氷水中で2時間冷却した後、重さ1.
0kgの円錐状重錘により落錘強度試験を行った。なお、
評価方法は、日本水道協会規定の試験法JWWA K−
118に基づく方法により行い、テストピース25本が
50%が破壊する高さにより評価をした。 製造例1(α,β−不飽和ジカルボン酸無水物と脂肪族
不飽和炭化水素との付加反応) オクテン112g(1モル)と無水マレイン酸98.1
g(1モル)とをオートクレーブ中に仕込み、窒素気流
下、200℃にて6時間反応を行った。反応終了後、未
反応物を減圧下除去し目的とする反応生成物を得た。得
られた反応生成物の酸価は529であった(A−1)。 製造例2(α,β−不飽和ジカルボン酸無水物と脂肪族
不飽和炭化水素との付加反応および水素添加反応) ドデセン168g(1モル)と無水マレイン酸98.1
g(1モル)とをオートクレーブ中に仕込み、製造例1
と同様窒素気流下、200℃にて6時間反応を行った。
反応終了後、未反応物を減圧下除去し、その後ニッケル
触媒を用い200℃で2時間水素添加を行った。得られ
た反応生成物の酸価は361であった(A−2)。製造
例1および2の原料化合物、反応モル比、水素添加の有
無および反応生成物の酸価を第1表に示す。
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。なお、実施例および比較例にお
いて、樹脂組成物の評価は下記の方法にしたがって行っ
た。 (1)ロングラン成型加工試験 調製したポリ塩化ビニル樹脂組成物について、(株)東洋
精機製作所製ラボプラストミル試験機30C150を用
い、パイプの押出成型テストを行う。試験条件は、以下
に示す押出条件により実施し、押出成型時の押出トル
ク、押出圧力、樹脂温度を測定し、成型試験終了後の金
型・押出機内への無機物などの付着状態を目視により評
価した。さらに、成型品の外観評価を行うとともに、成
型品の落錐強度を測定した。評価基準は以下に示す通り
である。 (押出試験条件) スクリュー:異方向二軸、パラレルタイプ、L/D=2
5 ダイ:VP−20 設定温度(℃):C1;170、C2;180、C3;
185、D;190 スクリュー回転数:30rpm 成型試験時間:6時間 (2)ロングラン成型性(金型・押出機への付着物) ○;金型・押出機内に付着物が存在しない。 △;金型・押出機内にわずかに付着物が存在している。 ×;金型・押出機内に多量に付着物が存在している。 (3)成型品外観 ◎;成型品の表面に光沢がある。 ○;成型品の表面に光沢は少ないが滑らかである。 △;成型品の表面に光沢がなく波打ちがある。 ×;成型品の表面がささくれている。 (4)成型品の落錘強度 成型したパイプを氷水中で2時間冷却した後、重さ1.
0kgの円錐状重錘により落錘強度試験を行った。なお、
評価方法は、日本水道協会規定の試験法JWWA K−
118に基づく方法により行い、テストピース25本が
50%が破壊する高さにより評価をした。 製造例1(α,β−不飽和ジカルボン酸無水物と脂肪族
不飽和炭化水素との付加反応) オクテン112g(1モル)と無水マレイン酸98.1
g(1モル)とをオートクレーブ中に仕込み、窒素気流
下、200℃にて6時間反応を行った。反応終了後、未
反応物を減圧下除去し目的とする反応生成物を得た。得
られた反応生成物の酸価は529であった(A−1)。 製造例2(α,β−不飽和ジカルボン酸無水物と脂肪族
不飽和炭化水素との付加反応および水素添加反応) ドデセン168g(1モル)と無水マレイン酸98.1
g(1モル)とをオートクレーブ中に仕込み、製造例1
と同様窒素気流下、200℃にて6時間反応を行った。
反応終了後、未反応物を減圧下除去し、その後ニッケル
触媒を用い200℃で2時間水素添加を行った。得られ
た反応生成物の酸価は361であった(A−2)。製造
例1および2の原料化合物、反応モル比、水素添加の有
無および反応生成物の酸価を第1表に示す。
【0008】
【表1】
【0009】製造例3(α,β−不飽和ジカルボン酸無
水物と不飽和脂肪酸の付加反応) オレイン酸282g(1モル)と無水マレイン酸98.
1g(1モル)とをオートクレーブに仕込み、窒素気流
下、200℃にて、6時間反応を行った。反応終了後、
未反応物を減圧下に除去し、目的とする無水マレイン化
オレイン酸を得た。得られた反応生成物の酸価は289
であった(B−1)。 製造例4〜8(α,β−不飽和ジカルボン酸無水物と不
飽和脂肪酸または不飽和脂肪酸エステルとの付加反応) 製造例3と同様にして第2表に記載した原料を用い、5
種類の付加反応を行い、反応生成物B−2〜B−6の酸
価を測定して、第2表の結果を得た。
水物と不飽和脂肪酸の付加反応) オレイン酸282g(1モル)と無水マレイン酸98.
1g(1モル)とをオートクレーブに仕込み、窒素気流
下、200℃にて、6時間反応を行った。反応終了後、
未反応物を減圧下に除去し、目的とする無水マレイン化
オレイン酸を得た。得られた反応生成物の酸価は289
であった(B−1)。 製造例4〜8(α,β−不飽和ジカルボン酸無水物と不
飽和脂肪酸または不飽和脂肪酸エステルとの付加反応) 製造例3と同様にして第2表に記載した原料を用い、5
種類の付加反応を行い、反応生成物B−2〜B−6の酸
価を測定して、第2表の結果を得た。
【0010】
【表2】
【0011】実施例1〜6および比較例1〜7 第2表に示した配合物を75Lヘンシェルミキサーを用
いて混合し、ポリ塩化ビニル樹脂組成物を調製した。こ
れらの組成物について、ロングラン成型加工試験を行
い、押出特性を調べるとともに、得られたパイプについ
て成型品外観を観察し、成型品の落錐強度を測定した。
結果を併せて第3表に示す。
いて混合し、ポリ塩化ビニル樹脂組成物を調製した。こ
れらの組成物について、ロングラン成型加工試験を行
い、押出特性を調べるとともに、得られたパイプについ
て成型品外観を観察し、成型品の落錐強度を測定した。
結果を併せて第3表に示す。
【0012】
【表3】
【0013】
【表4】
【0014】第3表の結果より、本発明の塩素含有樹脂
組成物は、ロングラン成型加工試験において、金型・押
出機内への付着物の堆積が少なく、連続成型加工性およ
び成型品の外観が優れていて、落錐強度も大きいことが
認められる。特に、(a)成分および(b)成分を併用
した実施例4では、成型品の外観および落錐強度が
(a)成分または(b)成分を単独で使用した場合より
もさらに向上していることが認められ、本発明の塩素含
有樹脂組成物の優位性が確認される。また、(a)成分
の配合量の少ない比較例4では、ロングラン成型加工試
験において、金型・押出機内への付着物の堆積が多く、
また(a)成分の配合量が多すぎる比較例5では、金型
・押出機への付着物の堆積がやや多く、成型品の外観が
不良である。(b)成分の配合量の少ない比較例6およ
び(b)成分の配合量の多すぎる比較例7についても、
(a)成分の配合量の過小および過大の場合と同様な傾
向が認められる。 実施例6〜12および比較例8〜12 第4表に示した配合物を75Lヘンシェルミキサーを用
いて混合し、ポリ塩化ビニル樹脂組成物を調製した。こ
れらの組成物について、ロングラン成型加工試験を行
い、押出特性を調べるとともに、得られたパイプについ
て成型品外観を観察し、成型品の落錐強度を測定した。
結果を併せて第3表に示す。
組成物は、ロングラン成型加工試験において、金型・押
出機内への付着物の堆積が少なく、連続成型加工性およ
び成型品の外観が優れていて、落錐強度も大きいことが
認められる。特に、(a)成分および(b)成分を併用
した実施例4では、成型品の外観および落錐強度が
(a)成分または(b)成分を単独で使用した場合より
もさらに向上していることが認められ、本発明の塩素含
有樹脂組成物の優位性が確認される。また、(a)成分
の配合量の少ない比較例4では、ロングラン成型加工試
験において、金型・押出機内への付着物の堆積が多く、
また(a)成分の配合量が多すぎる比較例5では、金型
・押出機への付着物の堆積がやや多く、成型品の外観が
不良である。(b)成分の配合量の少ない比較例6およ
び(b)成分の配合量の多すぎる比較例7についても、
(a)成分の配合量の過小および過大の場合と同様な傾
向が認められる。 実施例6〜12および比較例8〜12 第4表に示した配合物を75Lヘンシェルミキサーを用
いて混合し、ポリ塩化ビニル樹脂組成物を調製した。こ
れらの組成物について、ロングラン成型加工試験を行
い、押出特性を調べるとともに、得られたパイプについ
て成型品外観を観察し、成型品の落錐強度を測定した。
結果を併せて第3表に示す。
【0015】
【表5】
【0016】
【表6】
【0017】第4表の結果より、本発明の塩素含有樹脂
組成物は、ロングラン成型加工試験において、金型・押
出機内への付着物の堆積が少ないことが認められる。ま
た、成型品の外観に着目すると、(a)成分および
(b)成分を併用した実施例8、10、11および12
並びに2種類の(a)成分を併用した実施例9の成型品
は表面に光沢があり、外観に優れている。さらに、落錐
強度も本発明の塩素含有樹脂組成物の成型品は、比較例
の成型品に比べて大きいことが認められる。
組成物は、ロングラン成型加工試験において、金型・押
出機内への付着物の堆積が少ないことが認められる。ま
た、成型品の外観に着目すると、(a)成分および
(b)成分を併用した実施例8、10、11および12
並びに2種類の(a)成分を併用した実施例9の成型品
は表面に光沢があり、外観に優れている。さらに、落錐
強度も本発明の塩素含有樹脂組成物の成型品は、比較例
の成型品に比べて大きいことが認められる。
【0018】
【発明の効果】本発明の塩素含有樹脂組成物は、成型加
工性、特に長期間の連続成型性および成型品の外観に優
れるため、従来無毒・低毒系安定剤使用時には困難であ
った長期間の連続成型加工および成型品の外観向上を可
能とすることができる。さらに、本発明の組成物は無毒
または低毒であるため、毒性の規制された用途に使用す
ることができる。
工性、特に長期間の連続成型性および成型品の外観に優
れるため、従来無毒・低毒系安定剤使用時には困難であ
った長期間の連続成型加工および成型品の外観向上を可
能とすることができる。さらに、本発明の組成物は無毒
または低毒であるため、毒性の規制された用途に使用す
ることができる。
Claims (3)
- 【請求項1】塩素含有樹脂に下記(a)または(b)を
配合してなる塩素含有樹脂組成物。 (a)α,β−不飽和ジカルボン酸無水物と炭素数6〜
50の脂肪族不飽和炭化水素との反応生成物またはその
水素添加物。 (b)α,β−不飽和ジカルボン酸無水物と炭素数8〜
30の不飽和脂肪酸または不飽和脂肪酸エステルとの反
応生成物。 - 【請求項2】α,β−不飽和ジカルボン酸無水物と炭素
数6〜50の脂肪族不飽和炭化水素との反応生成物
(a)の配合量が、塩素含有樹脂組成物100重量部当
たり0.05〜5重量部である請求項1記載の塩素含有
樹脂組成物。 - 【請求項3】α,β−不飽和ジカルボン酸無水物と炭素
数8〜30の不飽和脂肪酸または不飽和脂肪酸エステル
の反応生成物(b)の配合量が、塩素含有樹脂組成物1
00重量部当たり0.05〜5重量部である請求項1記
載の塩素含有樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31555494A JPH08143732A (ja) | 1994-11-25 | 1994-11-25 | 塩素含有樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31555494A JPH08143732A (ja) | 1994-11-25 | 1994-11-25 | 塩素含有樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08143732A true JPH08143732A (ja) | 1996-06-04 |
Family
ID=18066749
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31555494A Pending JPH08143732A (ja) | 1994-11-25 | 1994-11-25 | 塩素含有樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08143732A (ja) |
-
1994
- 1994-11-25 JP JP31555494A patent/JPH08143732A/ja active Pending
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