JPH08141951A - ロボットの協調制御方法および協調制御装置 - Google Patents

ロボットの協調制御方法および協調制御装置

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JPH08141951A
JPH08141951A JP30955894A JP30955894A JPH08141951A JP H08141951 A JPH08141951 A JP H08141951A JP 30955894 A JP30955894 A JP 30955894A JP 30955894 A JP30955894 A JP 30955894A JP H08141951 A JPH08141951 A JP H08141951A
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潤 藤森
Toshiyuki Idoko
利之 井床
Kiyoshi Ioi
清 五百井
Takashi Katsuragawa
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 汎用性が向上されてなるロボットの協調制御
方法および協調制御装置を提供する。 【構成】 複数のロボット力覚センサ11,21からの
力検出信号により、対象物の外力および内力を算出し、
その算出された内力により各ロボット10,20の力制
御量を求め、また外力から各ロボットのコンプライアン
ス制御量を求め、その両制御量から対応するロボット1
0,20の力補償量を求めて、その値に基づいて各ロボ
ット10,20を動作させるものである。このため、本
発明のロボット協調制御装置30は、力検出信号を所定
モードに対応した力変換信号に変換する力変換部31
と、その力変換信号に基づいて各ロボットの力・コンプ
ライアンス制御量を算出する力・コンプライアンスモデ
ル部321,322を有する協調制御部32と、その算
出された力・コンプライアンス制御量を対応するロボッ
ト10,20に分配する分配部33とを備えてなるもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はロボットの協調制御方法
および協調制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複数のロボットを協調させて動作させる
と、一台のロボットではなし得ない種々の動作が可能と
なる他に、種々の利点も得られる。例えば、ワークの加
工を複数のロボットにより分担させて行えば、作業分担
により作業時間が短縮される。あるいは、搬送物を複数
のロボットのアームにより保持させると負荷が分散さ
れ、各ロボットのアクチュエータを小型化できる。ある
いは、ロボットが汎用化されるために、一方のロボット
によりワークを保持させて、他方のロボットによりその
ワークを加工するというような治具レス化が達成され
る。
【0003】そのため、従来より複数のロボットの協調
制御に関し種々の提案がなされている。例えば、特開平
5ー177566号には、複数のマニュピレータの協調
制御を目的として、対象物と各マニュピレータ間に作用
する力検出値と、各マニュピレータの位置との関係を表
す前記各マニュピレータ毎のインピーダンスモデルを用
いて、複数のマニュピレータで一つの対象物を把持する
マニピュレータの協調インピーダンス制御装置におい
て、前記各マニュピレータの力検出値の総和を入力する
前記対象物自体のインピーダンスモデル部と、前記対象
物自体のインピーダンスモデル部から得られる軌道修正
量を前記各マニュピレータの各目標指令に分配する軌道
修正量分配部とを設けたことを特徴とするマニュピレー
タの協調制御装置が提案されている。
【0004】しかしながら、前記提案にかかわるマニュ
ピレータの協調制御装置においては、マニュピレータ毎
のインピーダンスモデルの他に、対象物自体のインピー
ダンスモデルをも必要とするので、その分制御装置の構
成が複雑となるとともに、その分演算処理時間が長くな
り、協調制御時のロボットの応答性の悪化を招来してい
るという問題がある。また、対象物のモデルが必要であ
るという制御装置の構成上、操作対象となる対象物はモ
デルが作成されているものに限定されるという問題もあ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来技
術の問題点に鑑みなされたものであって、汎用性が向上
されてなるロボットの協調制御方法および協調制御装置
を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のロボットの協調
制御方法は、複数のロボットおよび/またはロボットの
複数の作業手段からの力検出信号を、所定モードに対応
した力変換信号に変換する手順と、前記変換された力変
換信号に基づいて協調制御用制御量を算出する手順と、
前記協調制御用制御量に基づいて、前記複数のロボット
および/またはロボットの複数の作業部位の力補償量を
算出して分配する手順と、前記力補償量により前記複数
のロボットおよび/またはロボットの複数の作業手段の
指令値を補償する手順とを含んでなることを特徴とす
る。
【0007】より具体的には、本発明のロボットの協調
制御方法は、複数のロボットおよび/またはロボットの
複数の作業手段からの力検出信号により、内力および外
力を算出する手順と、前記算出された内力により力制御
量を算出する手順と、前記算出された外力によりコンプ
ライアンス制御量を算出する手順と、前記力制御量およ
びコンプライアンス制御量に基づいて、前記複数のロボ
ットおよび/またはロボットの複数の作業手段の力補償
量を算出する手順と、前記力補償量により前記複数のロ
ボットおよび/またはロボットの複数の作業手段の指令
値を補償する手順とを含んでなることを特徴とする。
【0008】ここで、前記補償される指令値が関節位置
指令値または関節速度指令値とされる。
【0009】一方、本発明のロボットの協調制御装置
は、複数のロボットおよび/またはロボットの複数の作
業手段からの力検出信号を、所定モードに対応した力変
換信号に変換する力変換部と、前記力変換部からの力変
換信号に基づいて協調制御量を算出する協調制御量算出
部と、前記協調制御用制御量に基づいて、前記複数のロ
ボットおよび/またはロボットの複数の作業部位の力補
償量を算出して分配する分配部とを備えてなることを特
徴とする。
【0010】本発明のロボットの協調制御装置において
は、前記力変換部と前記協調制御量算出部と分配部と
が、協調制御する各ロボットの制御装置に備えられ、前
記各ロボットの制御装置が通信手段を介して接続されて
いてもよく、また前記協調制御量算出部は、複数のロボ
ットおよび/またはロボットの複数の作業手段に対応し
た力・コンプライアンスモデル部を備えていてもよい
【0011】また、本発明のロボットの協調制御装置に
おいては、前記力変換部が、ゼロ信号生成手段と、内力
算出手段と、外力算出手段と、モード切り替え手段とを
備えてなるのが好ましい。
【0012】
【作用】例えば、各ロボットへの各作業座標位置指令値
は、関節位置指令値に変換されて各運動制御部に入力さ
れる。ロボットアームはこの関節位置指令値にしたがっ
て動作する。この動作によって各ロボットアームに生ず
る力は、各ロボットアームに設けられた力検出装置によ
り力変換部に入力される。この力変換部により変換され
た各力は、例えばそれに対応させて設けられている力・
コンプライアンスモデル部に入力されて、その力に対応
した力制御量およびコンプライアンス制御量が算出され
る。この算出された力制御量およびコンプライアンス制
御量は、各ロボットへの分配部に入力され、ついで、そ
の分配部により力補償値として各ロボットへ分配され
る。各ロボットにおいては、この力補償値が関節位置補
償値に変換されて、これにより関節位置指令値の補償が
なされる。しかるのち、この補償された関節位置指令値
により運動制御部が作動させられて関節の駆動がなされ
る。
【0013】
【実施例】以下、添付図面を参照しながら本発明を実施
例に基づいて説明するが、本発明はかかる実施例のみに
限定されるものではない。
【0014】本発明の説明に入る前に、以後の理解を容
易にするために、本発明の制御方法に用いられている物
体に働く内力および外力について簡単に説明する。以
下、本明細書において外力および内力とは、特にことわ
りのない限り物体に作用する内力および外力をいう。
【0015】例えば、対象物に2つの力F1,F2が加わ
った場合、対象物に加わる外力Fextと内力Fintは下記
式により表される。 Fext=F1+F2 (1) Fint=F1−F2 (2)
【0016】次に、1つの物体にN個の力Fi(i=
1,2,3,…,N)が加えられる場合を想定すると、
物体にかかる外力はその総和として得られるが、内力の
定義は一意には定まらない。したがって、ここでは内力
を以下のように定義する。内力:6次元力ベクトルFi
(i=1,2,3,…,N)で構成されるN−1個の一
次式
【0017】ただし、定義された内力式N−1個と外力
式1個が互いに全て独立な場合にだけ、過不足のない定
義となる。例えば、対象物に3つの力Fi(i=1,
2,3)が加わる場合の外力Fextと内力Finti(i=
1,2)は、次のように定義される。 Fext=ΣFi (3) Fint1=F1−(F2+F3) (4) Fint2=F2−F3=0 (5)
【0018】この(4)式は、前記(2)式に習い、
「F2とF3の合力」と「F1」との内力を表し、(5)
式はF2とF3が等しいことを表す定義の仕方である。ま
た、(4)式および(5)式のような内力定義式の代わ
りとしてF3を基準とした内力の意味で、下記のように
定義することもできる。 Fint1=F1−F3 (4a) Fint2=F2−F3 (5a)
【0019】以下、本発明について説明する。
【0020】本発明の一実施例にかかわるロボットの協
調制御方法に用いるロボットの協調制御装置の概略図を
図1示し、同実施例は2台のロボット(第1ロボットお
よび第2ロボット)の協調制御に関するものである。な
お、図示例では協調するロボットは2台とされている
が、3台でもよく、また4台以上でもよい。
【0021】図1に示すロボット協調制御装置30は、
第1ロボット10および第2ロボット20の各力覚セン
サなどの力検出装置(第1力検出装置11および第2力
検出装置21)からの力検出信号(第1力検出信号およ
び第2力検出信号)が入力される力変換部31と、この
力変換部31により変換された第1変換力(信号1)お
よび第2変換力(信号2)がそれぞれ入力される、例え
ば第1力・コンプライアンスモデル部321および第2
力・コンプライアンスモデル部322とからなる協調制
御部32、この第1力・コンプライアンスモデル部32
1および第2力・コンプライアンスモデル部322とか
らなる協調制御部32からの入力に基づいて第1ロボッ
ト10および第2ロボット20の各ロボットコントロー
ラ16,26に対する力補償値(第1力補償値および第
2力補償値)を算出して分配する分配部33とを主要構
成要素としてなる。なお、ここでいう力は、モーメント
も含む概念である。
【0022】力変換部31は、例えば図2に示すよう
に、外力を算出する外力算出装置311と、内力を算出
する内力算出装置312と、力ゼロ信号生成装置313
と、モード切替え装置314とを備えてなる。この力変
換部31に入力された第1力検出信号および第2力検出
信号は、それぞれ分岐されて外力算出装置311、内力
算出装置312およびモード切替え装置314に入力さ
れる。また、力ゼロ信号生成装置313からの力ゼロ信
号もモード切替え装置314に入力される。なお、この
力変換部31により生成されるモードの内容については
後述する。ここで、モードの切り替えは、例えばキーボ
ード等の入力装置34から特定のモードを指定すること
によりなされる。
【0023】力・コンプライアンスモデル部321,3
22は、前記力変換部31から入力される内力および外
力に基づいて、後述する演算式により力・コンプライア
ンス制御量を算出するものである。ここで、必要とされ
る力・コンプライアンスモデル部の数は、協調制御対象
となるロボットの数だけでよく、そのため特開平5ー1
77566号で用いられていモデルの数より一つ少ない
数で構成できる。すなわち、ここでは2台のロボット1
0,20を協調制御するから、力・コンプライアンスモ
デル部は2個のみでよい。なお、協調制御するロボット
が3台、4台となれば、それに応じて力・コンプライア
ンスモデル部も3個、4個とされる。また、例えば5本
の指を協調制御する場合には、5個の力・コンプライア
ンスモデル部が必要となる。
【0024】下記に、力・コンプライアンスモデル部に
用いられている数式モデルの一例を示す。 Bd(v−vd)+PKd(x−xd)=PF+(E−P)
f(F−Fd) ここに、 x,v :ロボット手先位置,速度 xd,vd,Fd :位置指令値,速度指令値,力指令値 Bd,Kd,Kf :目標粘性,目標剛性,力比例ゲイン P,E :切り替えスイッチ,単位行列
【0025】なお、この数式モデルに対する各軸サーボ
系を有するロボットの数式モデルは下記式により表され
る。 Θ=Θdf(F) Θf(F)=J-1Xf(F) (Xf(F)=(sBd+PKd)-1{P-(E-P)Kf}(F-Fd)) ここに、 Θ :各軸サーボ指令値 Θd :位置に関する関節指令値 Θf(F) :力に関する関節指令修正値 J-1 :逆ヤコビ行列 Xf(F) :力・コンプライアンス制御量 s :ラプラス演算子
【0026】ここで、前記目標応答を行うために関節指
令値を修正する値である力に関する関節指令修正値Θ
f(F)に対して、前述した外力および内力の定義を適用し
て、前記式を変形すれば、下記に示す複腕協調制御系の
各軸サーボ系を有するロボットの数式モデルが得られ
る。 Θjd,jf,j (j=1,2,3,…,ロボットの数) Θf,j=J-1Xf,j Xf,j=Xf(jFext)+{Xf(jFint,1)+Xf(jFint,2)+…+Xf(jF
int,N-1)} ここに、 Θj :ロボットjの各軸サーボ指令値 Θd,j :ロボットjの位置に関する関節指令値 Θf,j :ロボットjの力に関する関節指令修正値 Xf(jFext) :外力に関する力・コンプライアンス制御
量 Xf(jFint,i) :内力に関する力・コンプライアンス制御
量(i=1,2,…,N-1)
【0027】しかして、このようにして算出された外力
および内力に対応する力・コンプライアンス制御量は、
分配部33により対応するロボットコントローラに入力
される。
【0028】そして、この分配部33から第1ロボット
コントローラ16および第2ロボットコントローラ26
に入力された力・コンプライアンス制御量は、第1ロボ
ットコントローラ16および第2ロボットコントローラ
26により、ロボット10,20の動作に応じて、例え
ば関節位置指令値あるいは関節速度指令値の補償量に変
換される。ついで、この補償量により補償された関節位
置指令値あるいは関節速度指令値により第1ロボット1
0の第1運動制御部および第2ロボット20の第2運動
制御部が操作される。そして、第1ロボット10の第1
運動制御部および第2ロボット20の第2運動制御部
は、この操作量により第1ロボット10および第2ロボ
ット20、例えばアームを駆動する(図3参照)。
【0029】なお、図4に前記ロボット協調制御装置3
0をボードコンピュータにより構成した例が示されてい
る。
【0030】次に、力変換部31により達成されるモー
ドの内容について説明する。
【0031】モード1 これは、第1力・コンプライアンスモデル部321に入
力される信号(信号1)が第1ロボット10の力検出装
置11からの検出信号とされ、第2力・コンプライアン
スモデル部322に入力される信号(信号2)が第2ロ
ボット20の力検出装置21からの検出信号とされるモ
ードである。したがって、このモード1においては、第
1および第2ロボット10,20はそれぞれ独立して力
・コンプライアンス制御がなされる。
【0032】モード2 これは、第1力・コンプライアンスモデル部321に入
力される信号(信号1)が力ゼロ信号生成装置313か
らの力ゼロ信号とされ、第2力・コンプライアンスモデ
ル部322に入力される信号(信号2)が力ゼロ信号生
成装置313からの力ゼロ信号とされるモードである。
したがって、このモード2においては、第1および第2
ロボット10,20はそれぞれ独立して位置制御がなさ
れる。
【0033】モード3 これは、第1力・コンプライアンスモデル部321に入
力される信号(信号1)が力ゼロ信号生成装置313か
らの力ゼロ信号とされ、第2力・コンプライアンスモデ
ル部322に入力される信号(信号2)が内力算出装置
312からの内力算出値とされるモードである。したが
って、このモード3においては、第1ロボット10がマ
スターとなり、第2ロボット20がスレーブとなるマス
タースレーブ型制御がなされる。なお、信号1と信号2
が逆になれば、マスターとスレーブが入れ代わったマス
タースレーブ型制御がなされる。
【0034】モード4 これは、第1力・コンプライアンスモデル部321に入
力される信号(信号1)が外力算出装置311からの外
力算出値とされ、第2力・コンプライアンスモデル部3
22に入力される信号(信号2)が内力算出装置312
から内力算出値とされるモードである。したがって、こ
のモード4においては、第1ロボット10および第2ロ
ボット20に対して分散協調制御がなされる。すなわ
ち、第1ロボット10と第2ロボット20とはマスター
とスレーブという関係にはなく、それぞれが独立に制御
されるが、対象物に働く外力および内力を通して間接的
に2台のロボット10,20間のコミュニケーションが
図られ、見かけ上2台のロボット10,20は協調して
動作する。
【0035】なお、前記実施例においては、ロボット協
調制御装置30を別個独立に設けて、力検出値から力・
コンプライアンス制御量を算出して、その算出値を分配
部33により第1ロボットコントローラ16および第2
ロボットコントローラ26に適宜分配するようにした
が、図5に示すように、各ロボットコントローラ16,
26にそれぞれ力変換部181,281、力・コンプラ
イアンスモデル部182,282および分配部183,
283を有するロボット協調制御手段18,28を設け
て、通信回線を介して力検出値と力・コンプライアンス
制御量を共有させることにより、各モードに応じた力補
償値を算出して、各ロボット10,20の動作を協調さ
せるようにしてもよい。かかるロボットコントローラを
ボードコンピュータにより構成した場合のブロック図を
図6に示す。
【0036】以下、より具体的な実施例に基づいて本発
明をより具体的に説明する。
【0037】実施例1 図6に示されるように各ロボットコントローラ16,2
6に力・コンプライアンスモデルを有するロボット協調
制御ボードを搭載させるとともに、そのロボット協調制
御ボードにて算出された力・コンプライアンス制御量お
よび力検出値を所望によりバスアダプタボートを介して
相互にアクセス可能として、図7に示すように、2台の
ロボットアーム(6軸)で対象物を把持する場合のシミ
ュレーションを、外力に対してコンプライアンス制御を
行い、内力に対しては力指令値がゼロとなるような制御
を行うという条件の下で行った。なお、シミュレーショ
ンにおいては、Y軸回転方向のコンプライアンスの値を
大きく設定し、コンプライアンス中心からZ方向にずら
した点にX方向並進外力(10kg)をかけた。力をか
ける点をコンプライアンス中心からずらしたことによ
り、見かけ上コンプライアンス中心周りに外モーメント
が物体に働くため、ロボットは設定したコンプライアン
スにしたがい回転する。このときの外力と内力の変動を
図8に示す。図8から明らかなように、外力が増加して
いる間、その影響が内力の図(図8(b))に見られる
が、最終的には目標値に収束しているのがわかる。した
がって、実施例1においては内力および外力の協調制御
がなされているのがわかる。
【0038】実施例2 実施例2は、図9に示すように、4台のロボット(第1
ロボットR1、第2ロボットR2、第3ロボットR3お
よび第4ロボットR4)の協調制御により重量物の組み
付け作業を行うものである。協調制御装置の構成は制御
対象となるロボットが4台に増加した他は、実施例1と
同様とされている。すなわち、力・コンプライアンスモ
デル部が合計4個とされている他は、実施例1と同様と
されている。そして、実施例2においては、第1および
第2ロボットR1,R2による力F1,F2が同じとさ
れ、また第3および第4ロボットR3,R4による力F
3,F4が同じとされ、力F1,F2の合力と、力F3,F4
の合力について、その内力(差)と外力(和)が制御さ
れるものとされている。すなわち、実施例2において
は、(F1+F2)+(F3+F4)についてはコンプライ
アンス制御、(F1+F2)−(F3+F4)については力
制御、F1−F2については力制御、およびF3−F4につ
いては力制御がなされる。
【0039】かかる構成により重量物の組み付けについ
てのシミュレーションを行ったところ、支障なく組み付
けがなされるのが確認された。このように、実施例2に
より4台のロボットの協調制御がなし得るのがわかる。
【0040】実施例3 実施例3は、図10に示すように、4指(第1指U1、
第2指U2、第3指U3および第4指U4)と対向する
指(第5指U5)の協調制御により対象物の把持を行う
ものである。ロボット協調制御装置の構成は制御対象が
ロボットから5本の指に変更となった他は、基本的には
実施例1と同様とされている。すなわち、指に対応させ
た力・コンプライアンスモデル部が5個とされている他
は、実施例1と同用とされている。そして、実施例3に
おいては、第1および第2指U1,U2による力F1
2が同じとされ、第2および第3指U2,U3による
力F2,F3が同じとされ、第3および第4指U3,U4
による力F3,F4が同じとされ、力F1,F2,F3,F4
の合力と、力F5とについて、その内力(差)と外力
(和)が制御されるものとされている。すなわち、実施
例3においては、(F1+F2+F3+F4)+F5につい
てはコンプライアンス制御、(F1+F2+F3+F4)−
5については力制御、F1−F2については力制御、F2
−F3については力制御、およびF3−F4については力
制御がなされる。
【0041】かかる構成により対象物の把持についての
シミュレーションを行ったところ、支障なく対象物の把
持がなされのが確認された。このように、実施例3によ
り5本の指の協調制御がなし得るのがわかる。
【0042】以上、本発明を実施例に基づいて説明して
きたが、本発明はかかる実施例のみに限定されるもので
はなく、種々改変が可能である。例えば前記実施例にお
いては、外力に対してはコンプライアンス制御、内力に
対しては力制御としたが、この組合せには特に限定はな
く、制御対象となる成分に応じて適宜選定でき、例え
ば、内力をコンプライアンス制御することで、対象物の
把持力を指令値に対して幅をもたせることができる。
【0043】
【発明の効果】以上詳述してきたように、本発明のロボ
ット協調制御方法および協調制御装置によれば、ロボッ
トの数のみの制御モデルを構築することにより、複数の
ロボット等の協調制御がなし得るという優れた効果が得
られる。そのため、協調制御装置の構成が簡素化される
とともに演算処理時間が短くなり、協調制御時のロボッ
トの応答性も向上できるという優れた効果も得られる。
また、本発明によれば、力変換部のモード切り替えによ
り、複数のロボット等の協調制御および複数のロボット
等を独立ロボットとして動作させることができるという
効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のロボットの協調制御方法に用いる協調
制御装置のブロック図である。
【図2】図1に示す協調制御装置に用いられている力変
換部のブロック図である。
【図3】本発明の協調制御方法の一実施例における信号
系統図である。
【図4】図1に示す協調制御装置をボードコンピュータ
で構成したもののブロック図である。
【図5】本発明のロボットの協調制御方法に用いる協調
制御装置の他のブロック図である。
【図6】図5に示す協調制御装置をボードコンピュータ
で構成したもののブロック図である。
【図7】実施例1におけるロボットの構成の説明図であ
る。
【図8】実施例1におけるシミュレーションの結果を示
すグラフであって、同(a)は物体にかかる外力を示
し、同(b)は物体にかかる内力を示す。
【図9】実施例2におけるロボットの構成の説明図であ
る。
【図10】実施例3におけるロボット(指)の構成の説
明図である。
【符号の説明】
10 第1ロボット 11 第1力検出装置 16 第1ロボットコントローラ 18 ロボット協調制御部 20 第2ロボット 21 第2力検出装置 26 第2ロボットコントローラ 28 ロボット協調制御部 30 ロボット協調制御装置 31 力変換部 32 協調制御部 321 第1力・コンプライアンスモデル部 322 第2力・コンプライアンスモデル部 33 分配部 34 入力装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 五百井 清 明石市川崎町1番1号 川崎重工業株式会 社明石工場内 (72)発明者 桂川 敬史 明石市川崎町1番1号 川崎重工業株式会 社明石工場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のロボットおよび/またはロボット
    の複数の作業手段からの力検出信号を、所定モードに対
    応した力変換信号に変換する手順と、前記変換された力
    変換信号に基づいて協調制御用制御量を算出する手順
    と、前記協調制御用制御量に基づいて、前記複数のロボ
    ットおよび/またはロボットの複数の作業部位の力補償
    量を算出して分配する手順と、前記力補償量により前記
    複数のロボットおよび/またはロボットの複数の作業手
    段の指令値を補償する手順とを含んでなることを特徴と
    するロボットの協調制御方法。
  2. 【請求項2】 複数のロボットおよび/またはロボット
    の複数の作業手段からの力検出信号により、内力および
    外力を算出する手順と、前記算出された内力により力制
    御量を算出する手順と、前記算出された外力によりコン
    プライアンス制御量を算出する手順と、前記力制御量お
    よびコンプライアンス制御量に基づいて、前記複数のロ
    ボットおよび/またはロボットの複数の作業手段の力補
    償量を算出する手順と、前記力補償量により前記複数の
    ロボットおよび/またはロボットの複数の作業手段の指
    令値を補償する手順とを含んでなることを特徴とするロ
    ボットの協調制御方法。
  3. 【請求項3】 前記補償される指令値が関節位置指令値
    または関節速度指令値であることを特徴とする請求項2
    記載のロボットの協調制御方法。
  4. 【請求項4】 複数のロボットおよび/またはロボット
    の複数の作業手段からの力検出信号を、所定モードに対
    応した力変換信号に変換する力変換部と、前記力変換部
    からの力変換信号に基づいて協調制御量を算出する協調
    制御量算出部と、前記協調制御用制御量に基づいて、前
    記複数のロボットおよび/またはロボットの複数の作業
    部位の力補償量を算出して分配する分配部とを備えてな
    ることを特徴とするロボットの協調制御装置。
  5. 【請求項5】 前記協調制御量算出部が、複数のロボッ
    トおよび/またはロボットの複数の作業手段に対応した
    力・コンプライアンスモデル部を備えてなることを特徴
    とする請求項4記載のロボットの協調制御装置。
  6. 【請求項6】 前記力変換部と前記協調制御量算出部と
    分配部とが、協調制御する各ロボットの制御装置に備え
    られ、前記各ロボットの制御装置が通信手段を介して接
    続されてなることを特徴とする請求項4記載のロボット
    の協調制御装置。
  7. 【請求項7】 前記力変換部が、ゼロ信号生成手段と、
    内力算出手段と、外力算出手段と、モード切り替え手段
    とを備えてなることを特徴とする請求項4または請求項
    6記載のロボットの協調制御装置。
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