JPH08141269A - 洗濯機 - Google Patents

洗濯機

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Publication number
JPH08141269A
JPH08141269A JP6287625A JP28762594A JPH08141269A JP H08141269 A JPH08141269 A JP H08141269A JP 6287625 A JP6287625 A JP 6287625A JP 28762594 A JP28762594 A JP 28762594A JP H08141269 A JPH08141269 A JP H08141269A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
washing tub
pump
washing
jet
Prior art date
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Pending
Application number
JP6287625A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Yoshida
陽 吉田
Hidetoshi Okamura
英俊 岡村
Masafumi Satomura
雅史 里村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP6287625A priority Critical patent/JPH08141269A/ja
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Pending legal-status Critical Current

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  • Detail Structures Of Washing Machines And Dryers (AREA)
  • Accessory Of Washing/Drying Machine, Commercial Washing/Drying Machine, Other Washing/Drying Machine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 洗濯槽の水を旋回させて洗濯物の洗濯を行う
洗濯機において、水を洗濯槽に噴出することによって洗
濯槽の水に旋回力を与え、洗濯物の損傷を軽減する。 【構成】 洗濯槽1に吸入口35と噴出口31、32を
形成しポンプ22を備えて、洗濯槽、吸入口、ポンプ、
噴出口という水の循環経路を構成し、ポンプによって加
圧した水を噴出口から洗濯槽に噴出して旋回力を与え
る。一方向への旋回力を与える噴出口と他方向への旋回
力を与える噴出口を設けて、ポンプからこれらの噴出口
に至る流路を切替弁41で切り替えることで、洗濯槽の
水の旋回方向を変える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は洗濯槽内に水と洗剤と洗
濯物を投入し、洗濯槽の水に旋回流を与えて洗濯物を洗
濯する渦巻式洗濯機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図17に従来の例として、内槽101と
外槽115からなる2槽構造の洗濯槽を備え、洗濯、す
すぎ、脱水を1つの洗濯槽で行う全自動渦巻式洗濯機の
構造を示す。洗濯モードにおいては、モータ103を駆
動源としてモータプーリー104、ベルト105、軸プ
ーリー106によって回転軸107を回転し、減速機1
08を介して内槽101の底面に設置したパルセータ1
02を回転して、洗濯槽内の洗濯水109に旋回流を与
えている。洗濯物110は洗濯水に溶けている洗剤の洗
浄力と、旋回流によって生じる洗濯水と洗濯物の繊維の
摩擦力と、繊維表面での洗濯水の入れ替わりと、さらに
は洗濯物とパルセータ102および内槽101の側壁と
の間の相対速度による機械的摩擦力の相乗効果によって
洗浄される。
【0003】すすぎモードにおいては排水弁111を開
いて排水する一方で、図示しない給水口から水道水を補
給する。このときにも同様の方式でパルセータ102を
駆動して洗濯槽内の水を旋回させ、洗剤と汚れを含んだ
水と清浄な水の混合を促進する。洗濯モードおよびすす
ぎモードでは洗濯物の絡みを防止するために、一定の時
間間隔でモータ103の回転方向を切り替えてパルセー
タ102を反転させている。
【0004】脱水モードでは、クラッチ112により内
槽軸113と回転軸107を機械的に結合し、内槽10
1を高速回転させて、遠心力によって洗濯物に含まれた
水を脱離させる。洗濯物から脱離した水は内槽101の
側壁に設けた多数の脱水孔114から排出される。ある
いは脱水孔114を設けずに、内槽の内径を上部ほど大
きくする形状として、遠心力を受けた水が側壁を上方に
流れるようにして、内槽上部から排出する。
【0005】洗濯とすすぎを1つの洗濯槽で行い、脱水
は脱水槽で行うように構成された2槽式の洗濯機も広く
用いられている。この場合も、洗濯槽の水は回転するパ
ルセータによって旋回力を与えられる。
【0006】また、洗濯槽底部から気泡を噴出させて洗
浄効果を高める技術が、特許公開公報・昭61−285
228号に開示されている。ここでは、ポンプによって
洗濯槽の水を吸引して洗濯槽に再流入させる循環経路を
形成するとともに、ポンプの吐出側の流路にエア混合室
を設けて、洗濯水位より高い位置に形成した空気取入口
に連接させている。水流の吸引作用によって空気取入口
から空気が吸引されて水に混入し、配管内に設けられた
リング体に衝突して気泡となる。気泡は水流とともに洗
濯槽に流入する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の渦巻式洗濯機で
は、パルセータは洗濯槽内の洗濯水全体に旋回流を与え
るために高速で回転する。このパルセータは洗濯槽下部
にある洗濯物に接触して非常に大きな過度の摩擦力を与
える。また、洗濯物がパルセータの羽根部分に引っ掛か
ることもある。これらは、布のほつれ、縮み、しわ等の
原因になり、特に、風合いが重要視されるシルク等の衣
類や、薄手の衣類にとって致命的なダメージとなってい
た。
【0008】また、前記公開公報・昭61−28522
8号の洗濯機では、気泡によって洗浄効果は向上する
が、ポンプを用いた洗濯水の循環機構は気泡発生のため
にのみ設置されたものであり、洗濯槽の水はパルセータ
によって旋回力を与えられている。このため、パルセー
タとの接触に起因する洗濯物のダメージの軽減に寄与す
るものではない。
【0009】本発明は、洗濯槽の水の旋回による洗浄効
果を保持しつつ、パルセータによる布傷みを解消するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、洗濯槽内の水を旋回させて洗濯物を洗
濯する洗濯機において、洗濯槽の水を吸入して吸入した
水を洗濯槽に噴出させる噴流発生手段を設けて、噴流発
生手段から噴出する水流によって洗濯槽内の水に旋回力
を与える構成とする。
【0011】上記構成において、噴流発生手段から噴出
する水の方向を変化させることによって、洗濯槽内の水
の旋回方向を変化させる。
【0012】また、噴流発生手段から噴出する水の方向
を所定の時間間隔で変化させる。
【0013】さらに、噴流発生手段から噴出する水の量
は調節可能とする。
【0014】具体的には、洗濯槽内の水を旋回させて洗
濯物を洗濯する洗濯機において、洗濯槽の壁部に開口す
る吸入口と、吸入口から洗濯槽の水を吸入して加圧する
ポンプと、洗濯槽の壁部に開口し洗濯槽の水に第1の方
向への旋回力を与える方向にポンプによって加圧された
水を噴出する第1の噴出部と、洗濯槽の壁部に開口し洗
濯槽の水に第2の方向への旋回力を与える方向にポンプ
によって加圧された水を噴出する第2の噴出部と、ポン
プから第1の噴出部と第2の噴出部に至る水の流路を切
り替えることにより、第1の噴出部からの水の噴出と第
2の噴出部からの水の噴出を交互に行う流路切替弁と、
流路切り替えを所定時間間隔で行うように流路切替弁を
制御するタイマ制御回路と、洗濯槽に噴出する水の量を
変えるようにポンプを制御する噴出水量制御回路とを設
ける。
【0015】ここで第1の旋回方向を水平方向の右回
り、第2の旋回方向を左回りとしてもよく、第1の方向
を水平面に対して垂直な方向あるいは傾いた方向とし、
第2の方向を第1の方向の逆方向としてもよい。
【0016】この構成において、第1の噴出部は洗濯槽
の底壁の周辺部または側壁に設けられて水を右回り方向
に噴出し、第2の噴出部は洗濯槽の底壁の周辺部または
側壁に設けられて水を左回り方向に噴出するとともに、
洗濯槽の底壁中央に開口しポンプによって加圧された水
を上方に向けて噴出する第3の噴出部を設ける。
【0017】洗剤の溶解を促進する気泡を発生させて水
とともに洗濯槽に噴出する。
【0018】吸入口は第1または第2の噴出部の開口の
近傍で、かつ、噴出部開口から噴出する水の初速が保持
されるコア領域に対向する位置に設ける。
【0019】洗濯槽内の水を旋回させて洗濯物を洗濯す
る洗濯機において、洗濯槽の水を吸入して加圧するポン
プと、洗濯槽の壁部に開口し洗濯槽の水に右回りの旋回
力を与える方向にポンプによって加圧された水を噴出す
る第1の噴出部と、洗濯槽の壁部に開口し洗濯槽の水に
左回りの旋回力を与える方向にポンプによって加圧され
た水を噴出する第2の噴出部と、第1の噴出部から水を
噴出するときにはポンプが第2の噴出部の開口から水を
吸入し、第2の噴出部から水を噴出するときにはポンプ
が第1の噴出部の開口から水を吸入するように、流路の
切り替えを行う流路切替弁と、流路切り替えを所定時間
間隔で行うように流路切替弁を制御するタイマ制御回路
と、洗濯槽に噴出する水の量を変えるようにポンプを制
御する噴出水量制御回路と設ける。
【0020】また、洗濯槽内の水を旋回させて洗濯物を
洗濯する洗濯機において、洗濯槽内の水位を検出する水
位検出手段と、洗濯槽の水を吸入して加圧するポンプ
と、洗濯槽の側壁の高さの異なる位置に設けられポンプ
によって加圧された水を洗濯槽内に噴出する複数の噴出
口と、ポンプによって加圧された水の流路を分岐させる
主分岐部と、主分岐部からの各流路に設けられて水の流
路を分岐させる副分岐部と、副分岐部で分岐した水を高
さの異なる噴出口に導く噴出流路と、主分岐部に設けら
れて流路の切り替えを行う主流路切替弁と、主流路切替
弁による流路の切り替えを所定時間間隔で行うように主
流路切替弁を制御する主流路制御回路と、各副分岐部に
設けられて噴出流路の開閉を行う副流路開閉弁と、洗濯
槽の水面よりも下方に位置する噴出口のみから水が噴出
するように、水位検出手段によって検出された水位に基
づいて各副流路開閉弁を制御する副流路制御回路と、水
位検出手段によって検出された水位に応じて噴出口から
洗濯槽に噴出される水の量を変えるようにポンプを制御
する噴出水量制御回路とを設け、さらに、同一の副分岐
部を経由する水は洗濯槽の水に対して同一方向への旋回
力を与え、異なる副分岐部を経由する水は洗濯槽の水に
対して異なる方向への旋回力を与えるように噴出口を構
成する。
【0021】
【作用】洗濯槽の水を吸入して吸入した水を洗濯槽に噴
出させる噴流発生手段を設けて、噴流発生手段から噴出
する水流によって洗濯槽内の水に旋回力を与える構成の
洗濯機では、噴出流によって洗濯槽の水が旋回し、洗濯
槽内の洗濯物も回転して洗濯される。洗濯槽の水に旋回
力を与える水は洗濯槽と噴流発生手段とを循環する。
【0022】噴流発生手段から噴出する水の方向を変化
させることによって洗濯槽内の水の旋回方向を変化させ
ると、洗濯物の旋回方向も変化して絡んだ洗濯物が解れ
る。
【0023】また、噴流発生手段から噴出する水の方向
を所定の時間間隔で変化させると、洗濯槽の水の旋回方
向が所定の時間間隔で変化する。
【0024】さらに、噴流発生手段から噴出する水の量
を調節可能とすると、洗濯槽内の水の旋回速度を調節す
ることができる。
【0025】洗濯槽の壁部に開口する吸入口と、吸入口
から洗濯槽の水を吸入して加圧するポンプと、洗濯槽の
壁部に開口し洗濯槽の水に第1の方向への旋回力を与え
る方向にポンプによって加圧された水を噴出する第1の
噴出部と、洗濯槽の壁部に開口し洗濯槽の水に第2の方
向への旋回力を与える方向にポンプによって加圧された
水を噴出する第2の噴出部と、ポンプから第1の噴出部
と第2の噴出部に至る水の流路を切り替えることによ
り、第1の噴出部からの水の噴出と第2の噴出部からの
水の噴出を交互に行う流路切替弁と、流路切り替えを所
定時間間隔で行うように流路切替弁を制御するタイマ制
御回路と、洗濯槽に噴出する水の量を変えるようにポン
プを制御する噴出水量制御回路とを設けた洗濯機におい
ては、ポンプによって吸入され加圧された水が第1およ
び第2の噴出部から交互に洗濯槽に噴出するため、洗濯
槽の水は第1の方向および第2の方向に交互に旋回す
る。旋回方向の切り替えはタイマ制御回路が流路切替弁
を制御して所定時間間隔で行う。また、噴出水量制御回
路によってポンプが制御されて、噴出する水量の調節が
なされ、洗濯槽の水の旋回速度が調節される。
【0026】ここで、第1および第2の噴出部における
開口の直前の流路の設定次第で、水の噴出方向が決定さ
れる。この水の噴出方向に応じて洗濯槽の水の第1およ
び第2の旋回方向も決定される。
【0027】この構成において、第1の噴出部は洗濯槽
の底壁の周辺部または側壁に設けられて水を右回り方向
に噴出し、第2の噴出部は洗濯槽の底壁の周辺部または
側壁に設けられて水を左回り方向に噴出し、さらに、洗
濯槽の底壁中央に開口しポンプによって加圧された水を
上方に向けて噴出する第3の噴出部を設けると、洗濯槽
の水は左回りおよび右回りに交互に旋回する。このと
き、第1、第2の噴出部が洗濯槽の底壁の周辺部または
側壁に設けられているため、洗濯物は噴出水流の影響を
受けにくい洗濯槽中央部に集まり易くなるが、第3の噴
出部からの噴出水によって上方に持ち上げられて周辺部
に移動する。
【0028】また、気泡を発生させて水とともに洗濯槽
に噴出すると、洗濯槽の水に気泡が混入することにより
洗剤の溶解が促進される。
【0029】吸入口を第1または第2の噴出部の開口の
近傍で、かつ、噴出水の初速が保持される領域に対向す
る位置に設けると、洗濯物は噴出水に押されて吸入口近
辺に滞留しない。したがって、吸入口からポンプに吸入
される水量が安定する。
【0030】洗濯槽の水を吸入して加圧するポンプと、
洗濯槽の壁部に開口し洗濯槽の水に右回りの旋回力を与
える方向にポンプによって加圧された水を噴出する第1
の噴出部と、洗濯槽の壁部に開口し洗濯槽の水に左回り
の旋回力を与える方向にポンプによって加圧された水を
噴出する第2の噴出部と、第1の噴出部から水を噴出す
るときにはポンプが第2の噴出部の開口から水を吸入
し、第2の噴出部から水を噴出するときにはポンプが第
1の噴出部の開口から水を吸入するように、流路の切り
替えを行う流路切替弁と、流路切り替えを所定時間間隔
で行うように流路切替弁を制御するタイマ制御回路と、
洗濯槽に噴出する水の量を変えるようにポンプを制御す
る噴出水量制御回路と設けた洗濯機においては、ポンプ
によって吸入され加圧された水が第1および第2の噴出
部から交互に洗濯槽に噴出するため、洗濯槽の水は左方
向および右方向に交互に旋回する。流路切替弁の動作に
より、第1の噴出部から水を噴出するときには第2の噴
出部の開口が水の吸入口となり、第2の噴出部から水を
噴出するときには第1の噴出部の開口が水の吸入口とな
る。この流路の切り替えはタイマ制御回路によって所定
時間間隔で行なわれ、洗濯槽の水の旋回はその所定時間
間隔で反転する。また、噴出水量制御回路によってポン
プが制御されて、噴出する水量の調節がなされ、洗濯槽
の水の旋回速度が調節される。
【0031】また、洗濯槽内の水位を検出する水位検出
手段と、洗濯槽の水を吸入して加圧するポンプと、洗濯
槽の側壁の高さの異なる位置に設けられポンプによって
加圧された水を洗濯槽内に噴出する複数の噴出口と、ポ
ンプによって加圧された水の流路を分岐させる主分岐部
と、主分岐部からの各流路に設けられて水の流路を分岐
させる副分岐部と、副分岐部で分岐した水を高さの異な
る噴出口に導く噴出流路と、主分岐部に設けられて流路
の切り替えを行う主流路切替弁と、主流路切替弁による
流路の切り替えを所定時間間隔で行うように主流路切替
弁を制御する主流路制御回路と、各副分岐部に設けられ
て噴出流路の開閉を行う副流路開閉弁と、洗濯槽の水面
よりも下方に位置する噴出口のみから水が噴出するよう
に、水位検出手段によって検出された水位に基づいて各
副流路開閉弁を制御する副流路制御回路と、水位検出手
段によって検出された水位に応じて噴出口から洗濯槽に
噴出される水の量を変えるようにポンプを制御する噴出
水量制御回路とを設け、さらに、同一の副分岐部を経由
する水は洗濯槽の水に対して同一方向への旋回力を与
え、異なる副分岐部を経由する水は洗濯槽の水に対して
異なる方向への旋回力を与えるように噴出口を構成した
洗濯機では、洗濯槽側壁に設けられた噴出口のうち洗濯
槽の水に没する噴出口のみから水が噴出して洗濯槽の水
が旋回する。旋回方向は主流路切替弁による流路の切り
替えに応じて変化する。また、噴出水量制御回路によっ
て水位に応じてポンプの駆動性能が制御され、旋回速度
が調節される。
【0032】
【実施例】本発明を全自動洗濯機に適用した第1の実施
例について、図面を参照して説明する。図1に洗濯機の
正面断面図を模式的に示す。この洗濯機は機械本体内部
に定置された外槽2と水平方向に回転可能に配設された
内槽3からなる内外2槽構造の洗濯槽1を備えている。
【0033】洗濯槽1の上方には、水道の蛇口に接続さ
れ洗濯槽1に給水するための給水装置4が配設されてい
る。給水装置4は給水弁5を備えており、水道の蛇口を
開いた状態で給水弁5を開閉することによって給水、停
止を行う。また、上端に圧力センサー6を有し外槽2に
連通する細管7からなる水位検出装置8が設けられてい
る。洗濯槽1の水位に応じて細管7内の空気圧が変動
し、この空気圧を圧力センサー6で検出することにより
洗濯槽1の水位が検出される。外槽2の底壁には洗濯槽
排水口9が設けられ、洗濯槽排水弁10を開くことによ
って洗濯槽1の水が排水管11を通って排出される。ま
た、外槽2の上部には上部排水口12が設けられ、オー
バーフロー排水管13によって排水管11の洗濯槽排水
弁10よりも下方部位に接続されている。
【0034】内槽3は多数の脱水孔14を有し円筒状に
形成された側壁と底壁とから構成され、底壁の中央から
下方に向かって回転軸15が設けられている。回転軸1
5の外周には内槽クラッチ16が設けられて、内槽クラ
ッチ16には内槽プーリ17が結合されている。外槽2
の底壁下面にはモータ18が固定されており、モータ1
8の回転軸にはモータプーリ19が結合されている。モ
ータープーリ19と内槽プーリ17はベルト20によっ
て連結され、内槽クラッチ16を結合することでモータ
18の回転が回転軸15に伝えられて内槽3が回転す
る。内槽クラッチ16の上方にはブレーキ21が配設さ
れており、ブレーキ21は回転軸15を締めつけて内槽
3の回転を速やかに停止させる。
【0035】モータ18の下方にはポンプ22が配設さ
れており、モータ18とポンプ22はポンプクラッチ2
3を介して接続されている。ポンプクラッチ23を結合
することによってのモータ18の回転がポンプ22に伝
えられてポンプ22が駆動する。ポンプ22の吸入側は
洗濯槽の中央下方に設けられた出口室24に接続され、
吐出側は出口室24の下方に設けられた入口室25に接
続されている。
【0036】内槽の回転軸15は中空に形成されて、内
部には回転軸15の内径よりも小さい外径を有する内管
26が配設されている。回転軸15の下端は出口室24
に達しており、内管26は出口室24を貫通して下端が
入口室25に達している。内管26の内部はポンプ22
から吐出される水の流路となり、回転軸15と内管26
との間隙はポンプ22に吸入される水の流路となる。回
転軸15と出口室24の間ならびに内管26と出口室2
4および入口室25の間にはベアリング27と軸シール
28が介装されており、固定設置された出口室24と入
口室25に対して回転軸15と内管26を回転可能にす
るとともに水の漏出が防止されている。
【0037】内管26の上端近傍には、内槽3の周辺に
向かって延びる噴出配管29が接続された分岐部30が
設けられている。噴出配管29の端部は内槽底壁の周辺
部に形成された噴出口31によって内槽3の内部へ連通
している。底壁中央にも噴出口32が形成されており、
この噴出口32には平坦な樹脂の板に小径の孔を複数形
成してなる絞り33が設けられている。絞りとしては単
孔のもの、あるいは焼結金属のような連続多孔質体を用
いてもよい。
【0038】内槽3の底壁を図2の平面図に示す。底壁
の周辺部には噴出口31に加えて、着脱可能な糸屑フィ
ルター34を備えた吸入口35が設けられており、吸入
口35は吸入配管36によって回転軸15と内管26と
の間隙に接続されている。吸入配管36は環状の集合部
37に集合する。なお、内管26と異なり、回転軸15
の上端は内槽3の中央部には連通していない。
【0039】このように、本実施例の洗濯機は、洗濯槽
1から吸入口35、吸入配管36、集合部37、回転軸
15と内管26の間隙、出口室24、ポンプ22、入口
室25、内管26、分岐部30、噴出配管29、噴出口
31を経て洗濯槽1に戻る水の循環経路を備えている。
入口室25の下部には循環経路排水管38が接続されて
おり、循環経路排水弁39を開くと循環経路内の水が排
水管11から排出される。
【0040】分岐部30の平面断面を図3に示す。内管
26には噴出配管29が等間隔で放射状に接続されてお
り、内部には噴出配管29の半数で等間隔で放射状に広
がる分岐管40を有する切替弁41が装着されている。
このような分岐部30の構成により、噴出配管29は2
つの群29a、29bに分類されて、一方の群が通水し
ているときには他方は通水を行わない。また、内槽底壁
周辺部に設けられた噴出口31も、噴出配管29aに接
続された噴出口31aと噴出配管29bに接続された噴
出口31bに分類されて、一方が水を噴出するときには
他方は水の噴出を行わないことになる。したがって切替
弁41によって2系統の流路の通水と遮断がなされ、噴
出口31a、31bからの水の噴出が選択的に行われ
る。
【0041】図2における円周に沿ったA−A断面を図
4に示す。第1群と第2群の噴出配管31a、31bは
内槽底壁に対して斜めに接続され、かつ他方側に向けて
水を噴出するように配設されている。第1群の噴出口3
1aからは図2の円周に沿う方向に水が噴出して洗濯槽
の水に旋回力を与え、第2群噴出口31bからは逆方向
に水が噴出して逆方向の旋回力を与える。
【0042】ポンプ22によって加圧された水は噴出口
31aまたは31bから高速で噴出し、洗濯槽内で徐々
に広がりながら初速を失う。噴出流の初速V0は、ポン
プの性能と循環経路の抵抗によって決まる流量と噴出口
の内径によって決定され、設計段階で予め計算される。
噴出流の初速V0が保たれる範囲を噴流コア領域とい
い、噴出口の直径をdとすると、噴流コア領域の長さL
cは、Lc=(5〜8)×dであることが知られており
(日本機械学会編、機械工学便覧A5流体工学、65頁
より)、図5のように計算される。
【0043】吸入口35は第1群の噴出口31aと第2
群の噴出口31bの間の中央に設けられており、いずれ
の噴出口からの噴出水に対しても下流側に位置する。さ
らに、噴出口31a、31bと吸入口35の間隔は、噴
流コア領域が吸入口35の上部に達するよう設定されて
いる。吸入口35をこのような位置に配設することによ
り、洗濯物は高速水流によって吸入口35の近傍から押
し除かれる。したがって、洗濯物が吸入口35を閉塞す
ることはなく、ポンプ22に吸入される水量が減少して
所定の噴出水量が得られないという不都合が回避され
る。
【0044】上記のように構成された洗濯機は、洗濯、
すすぎおよび脱水の3モードで動作する。これらの動作
は連続してあるいは単独で行われる。
【0045】洗濯モードにおいては、まず、内槽3に洗
濯物を入れ適当量の洗剤を加えて、洗濯槽排水弁10と
循環経路排水弁39を閉じた状態で給水装置4から給水
を行う。洗濯槽1に所定量の水が溜まると給水を停止
し、内槽クラッチ16を切り離し、ポンプクラッチ23
を接続する。次いでモータ18を回転させてポンプ22
を駆動する。このとき、内槽3の回転軸15にはモータ
18の回転は伝わらず、内槽3は回転しない。
【0046】洗濯槽1の水は吸入口35から吸入されて
ポンプ22によって加圧され、入口室25を経て分岐部
30に至る。水は分岐部30において切替弁41によっ
て第1群の噴出配管29aまたは第2群の噴出配管29
bのうちの一方に流れて、第1群の噴出口31aまたは
第2群の噴出口31bから内槽3に噴出する。内槽3の
水は噴出水流によって旋回力を与えられて、右または左
方向に旋回する。この旋回流に乗って洗濯物も旋回する
ことで、洗濯物の洗浄がなされる。
【0047】内槽底壁中央に設けられた噴出口32から
も水が噴出する。この噴出口32への流路は分岐部30
から真上に向かって設定されており、水は噴出口32か
ら真上に噴出される。噴出口32には絞り33が配設さ
れているため、噴出水量は第1群や第2群の噴出口31
a、31bよりも少ない。内槽3の水は噴出口31aま
たは31bからの噴出水によって旋回力を与えられる
が、洗濯物はこの旋回力が弱まる洗濯槽中央部に集まり
易くなる。しかしながら、洗濯槽中央部の洗濯物は噴出
口32からの噴出流によって上方に持ち上げられるた
め、中央に滞留することなく周辺部に広がり分散する。
【0048】また、噴出口32からの噴出水は、絞り3
3を通過することにより水量が減少する反面、水流は高
速になる。このため、絞り33通過後の高速水流の周辺
が減圧されてキャビテーションが生じ、気泡が発生す
る。気泡は洗剤の水への溶解を促進する作用があり、洗
浄力が高められる。
【0049】暫時経過後、モータ18の回転を停止して
ポンプ22を止め、洗濯槽1の水への旋回力の供与を休
止する。数秒して旋回が減弱すると、切替弁41を切り
替えて再度モータ41を回転しポンプ22を駆動する。
これにより、第1群の噴出口31aまたは第2群の噴出
口31bのうち前回噴出を行っていなかった方からの水
の噴出が開始されて、内槽3の水は逆方向に旋回する。
噴出口32からの噴出も再開される。このように旋回流
を反転することによって、洗濯物が解されるとともに絡
みが防止される。
【0050】上記の旋回流反転の動作を所定の時間繰り
返す。この間、噴出口31a、31bおよび32から噴
出される水は循環使用されるため、洗濯槽1の水量は変
化しない。また、洗剤も減少することなく一定量に保た
れる。洗濯物から分離する糸屑等は、水が吸入口35か
ら吸入される際に糸屑フィルター34で捕捉されるた
め、循環経路へ流入することはなく、洗濯後の洗濯物に
付着することもない。所定時間経過後、モータ18を停
止して洗濯モードを終了する。
【0051】すすぎモードにおいては、洗濯槽排水弁1
0と循環経路排水弁39を閉じた状態で給水弁5を開い
て給水装置4から水を補給しつつ、内槽3の水の旋回を
行う。内槽3の水の旋回は洗濯モードと同様になされ、
旋回、休止、反転を所定時間繰り返す。この間洗濯槽1
への給水は継続されるため、洗濯槽の水位は上部排水口
12に達し、水はオーバーフロー排水管13を経て排水
管11より継続的に排出される。これによって洗濯槽1
の水は徐々に清浄になっていく。所定時間経過後、給水
弁4を閉じて給水をやめ、モータ18を停止してすすぎ
モードを終了する。
【0052】なお、給水と排水を同時に継続的に行う上
記の流水すすぎに代えて、給水、旋回および排水を反復
する溜すすぎを行うようにしてもよい。
【0053】脱水モードでは、ポンプクラッチ23を切
り離し、洗濯槽排水弁10と循環経路排水弁39を開放
して排水を行った状態で、内槽クラッチ16を結合して
モータ18を回転させる。モータ18の回転はベルト2
0によって回転軸15に伝達され、内槽3が高速で回転
する。このとき、入口室25および出口室24と回転軸
15および内管26との間にはベアリング27か介装さ
れているため、入口室25や出口室24が回転すること
はない。また、ポンプ22も駆動しない。内槽3の高速
回転による遠心力によって、洗濯物に付着している水は
分離し、脱水孔14から外槽2に流れて洗濯槽排水口9
から排出される。内槽3の回転を所定時間行った後、モ
ータ18を停止し、ブレーキ21によって内槽の回転を
止めて脱水モードを終了する。
【0054】なお、洗濯とすすぎを連続して行う場合
に、洗濯とすすぎの間に短時間の中間脱水モードを挿入
してもよい。中間脱水によって洗剤を含有する水を低減
させることができ、すすぎ時間が短縮される。
【0055】本実施例の洗濯機の制御に関する構成を図
6のブロック図に示す。上記の動作において、給水弁
5、洗濯槽排水弁10、循環経路排水弁39、モータ1
8、切替弁41、ポンプクラッチ23、内槽クラッチ1
6およびブレーキ21は、マイクロコンピュータ46、
メモリ47、タイマ48からなる制御回路45によって
制御される。マイクロコンピュータ46は、モータ18
の回転と停止、クラッチ16、23の断続、給水弁5や
排水弁10、39の開閉、切替弁41の切り替え等のタ
イミングをタイマ48からの経時情報によって知り、各
構成要素を制御する。水位検出装置8の圧力センサー6
はA/D変換器42を介して制御回路45に接続されて
いる。
【0056】また、使用者と洗濯機のインターフェース
として入力パネル50と表示パネル49が設けられてお
り、制御回路45に接続されている。入力パネル50
は、モードの設定のためのモードキー51、水位設定の
ための水位キー52、動作時間設定のための時間キー5
3、洗濯槽の水の旋回速度設定のための流速キー54、
動作開始を指示するスタートキー55および動作中断を
指示するためのストップキー56を備えている。表示パ
ネル49は液晶表示装置からなり、入力パネル50から
の設定指示中には、操作の簡単な案内を表示するととも
に、キー入力をエコーバック表示する。洗濯機の動作中
には、その時点での動作モード、設定水位、動作終了ま
での残り時間等を表示する。
【0057】本実施例の洗濯機は、入力パネル50のス
タートキー55を操作するだけで、洗濯、中間脱水、す
すぎ、脱水の各モードを連続して行うように設定されて
おり、そのためのプログラムと種々のパラメータはメモ
リ47に記憶されている。使用者は必要に応じて、入力
パネル50の諸キー51〜54を用いてパラメータを変
更することになる。
【0058】洗濯槽の水位は最低から最高まで5段階の
設定できるようになっており、水位キー52を用いて水
位の設定指示がなされないときには、中程度の水位に設
定される。使用者は洗濯物の量に応じて設定を変更す
る。洗濯槽の水の旋回速度も低速から高速まで5段階の
設定が可能になっている。流速キー54による設定指示
がないときには、中程度の旋回速度に設定される。汚れ
の甚だしい洗濯物やジーンズ等の丈夫な布地は高速度に
設定することで洗濯時間を短縮できるし、シルク等の布
地やレース飾り等が施された繊細な衣類は低速度に設定
することで、風合いを損なうことなく洗濯することが可
能である。
【0059】洗濯槽の水の旋回速度は、噴出口31、3
1bから噴出する単位時間当たりの水量と洗濯槽の水位
に依存する。噴出水量が一定であっても、水位が低いと
きには高速で旋回するし、水位が高いときには低速で旋
回する。噴出水量はポンプ22の仕事量で決定される
が、これはモータ22の回転数によって調節される。し
たがって、設定された旋回速度を実現するために、制御
回路45は設定された水位を考慮してモータ18の回転
数を調節する。
【0060】洗濯モード、すすぎモードおよび脱水モー
ドにおける制御回路45の処理を図7〜9のフローチャ
ートに示し、以下に説明する。
【0061】洗濯モードにおいては、図7に示すよう
に、まず、ステップ#105、#110において洗濯槽
排水弁10と循環経路排水弁39を閉じて、#115で
給水装置の給水弁5を開く。#120で圧力センサー6
の出力によって水位を検出し、#125で洗濯槽の水が
所定の水位に到達したか否かを判定する。ここで、所定
水位とは、メモリ47に記憶されている洗濯モードの標
準的な水位、または、使用者が水位キー52によって設
定した水位である。所定水位に達するまでステップ#1
20と#125を繰り返す。
【0062】所定水位に到達すると、#130で給水弁
5を閉じて給水を停止し、#135で内槽クラッチ16
を切り離し、#140でポンプクラッチ23を結合す
る。また、#145で、時間経過を測定するためのタイ
マ48をスタートする。次にステップ#150でモータ
18を運転する。これによってポンプ22が駆動し、噴
出水によって洗濯槽1の水が一方向に旋回することにな
る。ポンプ22の駆動は所定の時間継続される。
【0063】#155で、タイマ48の出力に基づいて
所定時間が経過したと判定されると、#160でモータ
18を停止してポンプ22の駆動を停止する。これに伴
い洗濯槽の水の旋回は減衰する。#165で、数秒程度
に設定された所定の休止時間が経過したと判定される
と、洗濯槽の水の旋回方向を反転させるために#170
で切替弁41を切り替える。次に、#175で洗濯時間
が所定時間に達しているか否かを判定しする。未だ所定
時間に達していないときには、ステップ#150に戻っ
てモータ18を再び運転し、ポンプ22を駆動する。
【0064】既に所定時間が経過しているときには洗濯
モードを終了する。ここでの所定時間は、メモリ47に
記憶されている標準的な洗濯時間、または時間キー53
により使用者が設定した洗濯時間である。
【0065】なお、ステップ#155で判定の基準とす
る所定時間は一回の旋回時間の所定値であり、数秒〜数
十秒程度の値がメモリ47に記憶されて判定に用いられ
る。これに代えて、制御回路45に乱数発生回路を備え
て乱数を発生させ、これを所定時間とすることで旋回時
間をランダムに設定してもよい。
【0066】すすぎモードでは、まず、図8のステップ
#205、#210で洗濯槽排水弁10と循環経路排水
弁39を閉じ、#215で給水弁5を開いて給水を行
う。#220で圧力センサー6によって水位を検出し、
#225で所定の水位以上に達したと判定されると、#
230で内槽クラッチ16を切り離す。また、#235
でポンプクラッチ23を結合してポンプ22を駆動可能
状態にし、#240でタイマ48をスタートする。
【0067】#245でモータ18を運転してポンプ2
2を駆動する。洗濯モードと同様に洗濯槽の水は一方向
に旋回する。給水弁5は開いた状態に保たれて給水が継
続されており、洗濯槽の水は上部排水口12から補給水
量と同量排出される。#250で所定の時間が経過した
と判定されると、#255でモータ18を停止する。#
260で数秒程度の休止時間の経過を待ち、#265で
切替弁41を切り替える。#270で所定のすすぎ時間
が経過していないと判定されると、#245にもどって
モータ18を再び運転して、ポンプ22を駆動する。
【0068】所定のすすぎ時間が経過したときには、#
275で給水弁5を閉じて、すすぎモードを終了する。
所定すすぎ時間はメモリ47に記憶されている標準的な
時間、または使用者が時間キー53を操作して設定した
時間である。
【0069】脱水モードにおいては、まず、図9のステ
ップ#305、#310で洗濯槽排水弁10と循環経路
排水弁39を開放して排水を行う。排水の間#315で
水位を検出し、#320で洗濯槽の排水が終了したと判
定されると、#325でポンプクラッチ23を切り離
し、#330で内槽クラッチ16を結合する。次いで#
335でタイマ48をスタートし、#340でモータ1
8を運転する。モータ18の回転は回転軸15に伝えら
れて、内槽3が高速回転することになる。#345で所
定の脱水時間が経過したことを検出すると、#350で
モータ18を停止し、#355でブレーキ21を作動し
て、内槽3の回転を停止する。
【0070】ステップ#345での判定に用いられる所
定の脱水時間は、すすぎ終了後の脱水であるか洗濯モー
ドとすすぎモードの間に挿入される中間脱水であるかに
よって、異なって設定される。中間脱水においてはメモ
リ47に記憶した比較的短い脱水時間が用いられる。す
すぎ終了後の脱水には、メモリ47に記憶した比較的長
い脱水時間を用いるか、あるいは使用者が時間キー53
によって設定した脱水時間が用いられる。
【0071】なお、洗濯モードおよびすすぎモードにお
いては、噴出口32に設けた絞り33によってキャビテ
ーションによる気泡が発生する。これに加えて、図1に
示したように入口室25に超音波振動子60を設ける構
成としてもよい。超音波振動子60は不図示の超音波発
振回路によって発振し、入口室25内の水に気泡を発生
する。ここで発生した気泡は、水とともに噴出口31
a、31b、32から内槽3に噴出する。洗濯槽には多
量の気泡が混入することになり、洗剤の溶解が一層促進
される。なお、超音波発振子60による気泡の発生は洗
濯モードのみにおいて行う。また、ポンプ22によって
加圧された水を洗濯槽1の上方に導いて下方の水面に向
かって噴出させ、空気を洗濯槽の水に混入させるように
してもよい。
【0072】本発明第2の実施例にかかわる全自動洗濯
機の構成を図10〜12に模式的に示す。第1の実施例
と同様に第1群の噴出口31aと第2群の噴出口31b
および第3の噴出口32が内槽3に形成されているが、
本実施例では吸入口は設けずに、第1群および第2群の
噴出口31a、31bを吸入口としても利用する循環経
路が構成されている。以下、第1の実施例との相違点に
ついてのみ説明する。
【0073】ポンプ22と入口室25および出口室24
の間の流路には四方弁43が配設されており、四方弁4
3によって、ポンプ22の吸入側および吐出側と入口室
25および出口室24の間の流路の切り替えがなされ
る。この四方弁43による流路切り替えを図11の模式
図に示す。四方弁43が実線のように設定されていると
きには、ポンプ22の吸入側には出口室24が、吐出側
には入口室25が接続されて、水は出口室24から入口
室25へと流れる。四方弁43が破線のように設定され
ているときには、ポンプ22の吸入側には入口室25
が、吐出側には出口室24が接続されて、水は入口室2
5から出口室24へと流れる。したがって、四方弁43
の設定の切り替えによって四方弁43と洗濯槽1の間の
水流の方向が逆転することになる。
【0074】図10に示したように、入口室25は内管
26に接続されており、内管26の上端近傍には分岐部
30aが設けられて、第1群の噴出口31aと連通する
複数の噴出配管29aが接続されている。この分岐部3
0aには切替弁は備えられておらず、噴出口31aは常
に入口室25に連通している。また、内管26の上端に
は絞り33を有する第3の噴出口32が設けられてい
る。回転軸15と内管26の間隙は出口室24に接続さ
れており、上端近傍の分岐部30bにおいて、第2群の
噴出口31bと連通する複数の噴出配管29bが接続さ
れている。噴出口31bは出口室24に連通している。
【0075】図12に内槽底壁の平面図を示す。第1群
および第2群の噴出口31a、31bは内槽3の周辺部
において、内槽3の周に沿って互いに逆方向に水を噴出
するように配設されている。さらに、互いの噴出水の下
流側に位置する噴出口31a、31bは、前述の噴流コ
ア領域が噴出口上部に到達する位置に設けられている。
また、これらの噴出口31a、31bおよび第3の噴出
口32には着脱可能な糸屑フィルター34が備えられて
いる。
【0076】このような構成の洗濯機においては、モー
タ18を回転してポンプ22が駆動すると、噴出口31
a、31bの一方から水がポンプ22に吸入されて加圧
され、他方から噴出する。図11の実線のように四方弁
43が設定されていると、内槽3の水は第2の噴出口3
1bから分岐部30bと出口室24を経てポンプ22に
吸入され、入口室25を経て分岐部30aで分岐して、
第1群の噴出口31aおよび第3の噴出口32から内槽
3に噴出する。噴出口31aの水は内槽3の水に、上方
からみて右回りの旋回力を与える。
【0077】四方弁43を破線のように切り替えると、
循環経路を流れる水の方向は逆転し、第2の噴出口31
bからの噴出水によって内槽3の水は左回りに旋回す
る。このとき、内槽底壁中央部に設けた第3の噴出口3
2からも水が吸入されるが、絞り33が設けられている
ためその流量は少なく、洗濯物を洗濯槽中央下部に集合
させるようには作用しない。
【0078】本発明を脱水槽が別槽となっている洗濯機
の洗濯槽に適用した第3の実施例を図13、14に示
す。図13は洗濯槽1の正面断面、図14は図13のB
−Bにおける側壁の平面断面である。洗濯槽1の側壁6
1には、第1群の噴出口31aと第2群の噴出口31b
がそれぞれ複数配設されている。図14より明らかなよ
うに、第1群の噴出口31aは洗濯槽1の水に上方から
みて右回りの旋回力を与え、第2群の噴出口31bは左
回りの旋回力を与えるように構成されている。噴出口3
1a、31bの噴出水の下流側における近傍には吸入口
35が設けられている。第1の実施例で説明したよう
に、吸入口35の配設位置は噴出水の初速が保たれる噴
流コア領域が吸入口35の正面に到達するように設定さ
れている。吸入口35には着脱可能な糸屑フィルターが
備えられている。
【0079】第1群の噴出口31aは高さを違えて、す
なわち垂直方向の4位置に形成されている。同様に第2
群の噴出口31bも垂直方向の4位置に形成されてお
り、洗濯槽1の周方向に沿って第1群の噴出口31aの
列と第2群の噴出口31bの列が交互にに配設されてい
る。洗濯槽1の外側には垂直方向に延びる噴出配管29
a、29bが設けられ、噴出配管29aは同一列の4つ
の第1群の噴出口31aに接続され、噴出配管29bは
同一列の第2の噴出口31bに接続されている。また、
垂直な吸入配管36が設けられており、同一列の4つの
吸入口35に接続されている。
【0080】洗濯槽の下方にはポンプ22と、ポンプ2
2に駆動力を与えるモータ18とが設置されている。本
実施例では洗濯槽は脱水のための回転を行わないため、
モータ18はポンプ22のみを駆動する。吸入配管36
は洗濯槽下方の集合部37に集合してポンプ22の吸入
側に接続されている。ポンプ22の吐出側には流路を2
経路に切り替える切替弁62が設けられており、ここで
分岐した第1の配管63は分岐部65において噴出配管
29aに接続され、第2の配管64は分岐部66におい
て噴出配管29bに接続されている。したがって、洗濯
槽1、吸入口35、吸入管36、集合部37、ポンプ2
2、切替弁62、分岐部65、66、噴出配管29a、
29bおよび噴出口31a、31bからなる洗濯水の循
環経路が構成されていることになる。
【0081】洗濯槽底壁には洗濯槽排水口9が設けられ
ており、洗濯槽排水管67に設けられた排水弁68を開
放することにより洗濯槽1の水が排出される。また、ポ
ンプ22と切替弁62の間から分岐して循環経路排水管
69が設けられており、排水弁68よりも上方で洗濯槽
排水管67に接続されている。この接続部近傍における
循環経路排水管69には絞り33が設けられている。ポ
ンプ22の吐出側は循環経路排水管69と洗濯槽排水管
67を介して洗濯槽1に連通しており、この経路も循環
経路の一部となる。
【0082】上記の構成において、モータ18を回転し
てポンプ22を駆動すると、洗濯槽1の水は吸入口35
からポンプ22に吸入されて加圧され、切替弁62の設
定によって第1の噴出口31aまたは第2の噴出口32
bから洗濯槽1に噴出する。これにより洗濯槽の水は旋
回力を得て、右回り方向または左回り方向に旋回する。
切替弁62の設定を変えて流路を切り替えると、第1の
噴出口31aまたは第2の噴出口31bのうち水を噴出
していたものは噴出をやめ、他方から水が噴出する。洗
濯槽の水は逆方向への旋回力を与えられて水流が反転す
る。
【0083】ポンプ22によって加圧された水の一部
は、循環経路排水管69と洗濯槽排水管67を通って洗
濯槽排水口9から上向きに噴出する。循環経路排水管6
9には絞りが設けられているため、洗濯槽排水口9から
の噴出水は第1または第2の噴出口31a、31bから
の噴出水よりも少量となる。しかしながら、この上方へ
の噴出流によって洗濯物は押し上げられて洗濯槽内に分
散するため、洗濯物絡みが防止される。また、既述のよ
うに、絞り33によってキャビテーションが生じて気泡
が発生する。この気泡は水とともに洗濯槽排水口9から
流入して洗濯槽1の水に混入し、洗剤の溶解を促進す
る。
【0084】絞り33はポンプ22から洗濯槽排水口9
に至る流路上のどこに設けても機能に大きな違いは生じ
ないが、洗濯槽排水管67に配設すると排水時において
排水抵抗となるため、循環経路排水管69に設けること
が望ましい。また、本実施例では噴出口31a、31b
および吸入口35を垂直方向の4位置に設けたものを示
したが、噴出口と吸入口の垂直方向位置は4個所に限定
されるものではない。さらに、洗濯槽1の周方向に沿う
噴出口と吸入口の列の数も洗濯槽の内径等を考慮して設
定されるべきものである。
【0085】本実施例の洗濯機では、上部、中部、下部
それぞれに旋回力が与えられて、洗濯槽の水はほぼ一様
な速度で旋回することになる。
【0086】第4の実施例を図15に示す。これは本発
明を脱水槽が別槽となっている洗濯機の洗濯槽に適用し
たもので、第3の実施例と同様に、洗濯槽の側壁の高さ
の異なる位置に、第1群の噴出口、第2群の噴出口、吸
入口がそれぞれ設けられている。第3実施例において
は、噴出口、吸入口ともに垂直方向の列ごとに噴出配管
または吸入配管が設けられていたが、本実施例において
は、水平方向の列ごとに噴出配管と吸入配管が設けられ
ている。
【0087】洗濯槽1の側壁61には最下列から最上列
までそれぞれ4列の第1群の噴出口71a〜74a、第
2群の噴出口71b〜74b、吸入口81〜84が設け
られている。第1群、第2群の噴出口および吸入口は、
第1の実施例で説明した図4と同様に形成されている。
洗濯槽1の外側には洗濯槽の周に沿って水平に噴出配管
76a〜79a、76b〜79b、吸入配管86〜89
が配設されており、噴出配管76a〜79aはそれぞれ
第1群の噴出口71a〜74aに、噴出配管76b〜7
9bはそれぞれ第2群の噴出口71b〜74bに、吸入
配管86〜89はそれぞれ吸入口81〜84に接続され
ている。
【0088】洗濯槽の下方にはポンプ22と、ポンプ2
2を駆動するモータ18とが設置されている。ポンプ2
2の吸入側には弁80を有する集合部85が形成されて
おり、集合部85には吸入配管86〜89にそれぞれ接
続された集合配管86c〜89cが接続されている。ポ
ンプ22の吐出側には流路を2経路に分岐する主分岐部
90と、主分岐部90で分岐した流路をさらに分岐する
副分岐部75a、75bが設けられている。副分岐部7
5aには分岐管76c〜79cが接続されており、分岐
管76c〜79cはそれぞれ噴出配管76a〜79aに
接続されている。同様に、副分岐部75bには分岐管7
6d〜79dが接続され、分岐管76d〜79dはそれ
ぞれ噴出配管76b〜79bに接続されている。
【0089】主分岐部90には流路の切り替えをおこな
う切替弁62が配設され、副分岐部75a、75bにも
それぞれ弁70a、70bが配設されている。副分岐部
75aの平面断面を図16に示す。副分岐部75aは中
空の円盤状に形成されており、分岐管76c〜79cは
この順序で側壁に接続されている。副分岐部中央下部に
は主分岐部90に連通する開口91が設けられており、
水は開口91から流入して分岐管76c〜79cに流出
する。弁70aは円弧状に形成されて外周面が副分岐部
75aの側壁内面に接しており、側壁内面に沿って回転
可能になっている。図16は全ての分岐管76c〜79
cから水の流出が可能な状態を示しているが、弁70a
を左方向に回転することによって、分岐管79c、78
c、77cが順次塞がれていく。これに伴い、噴出配管
76a〜79aを流れる水は最上位の79aから下から
2番目の77aまでが順次停止する。
【0090】副分岐部75bも全く同様に構成されてお
り、弁70bの回転によって噴出配管76b〜79bへ
の水の流出が調節される。集合部85の構成も同様であ
り、弁80の回転によって、最上位の吸入配管89に接
続した集合配管89cから下から2番目の吸入配管87
に接続した集合配管87cまでが順次流路を塞がれる。
【0091】洗濯槽排水口9、洗濯槽排水管67、排水
弁68、循環経路排水管69および絞り33は第3の実
施例と同様に配設されている。また、洗濯槽1には圧力
センサー6を有する水位検出装置8が設けられている。
【0092】上記のように構成された循環経路を備えた
洗濯機においては、洗濯槽1の水は吸入口81〜84か
らポンプ22に吸入されて加圧され、第1群の噴出口7
1a〜74aまたは第2群の噴出口71b〜74bから
噴出する。これによって洗濯槽の水は右回り方向または
左回り方向に旋回する。切替弁62によって流路を切り
替えることで、旋回方向は反転する。
【0093】吸入口81〜84からの水の吸入および噴
出口71a〜74a、71b〜74bからの水の噴出は
水位検出装置8によって検出された洗濯槽水位に基づい
て制御する。水位が最上列の吸入口84、噴出口74
a、74bよりも高いときには、弁70a、70b、8
0による流路閉鎖を行わず、全ての吸入口と噴出口から
の水の吸入と噴出を行う。水位が低いときには、洗濯槽
の水に没する吸入口と噴出口によってのみ水の吸入と噴
出を行う。たとえば、水位が下から2列目の噴出口72
aと3列目の噴出口73aの間に設定されている場合に
は、副分岐部75aの弁70aを回転して分岐配管79
cと78cを塞ぐ。同様に、副分岐部75bにおいて弁
70bで分岐配管79d、78dを塞ぎ、集合部85に
おいても弁80によって集合配管89cと88cを塞
ぐ。これにより、噴出配管78a、79a、78b、7
9bおよび吸入配管88、89は循環経路から分離さ
れ、水位以下の吸入口と噴出口のみによる水の吸入と噴
出がなされる。
【0094】洗濯槽の水の旋回速度は、噴出水量が一定
であっても水位によって変化する。ここでは、弁70
a、70b、80の開閉とともに、モータ18の回転数
を制御してポンプ22の駆動を調節し、噴出水量を調節
する。これにより、洗濯槽の水には水位に応じて適切な
旋回速度が与えられる。
【0095】もし、水位よりも高い位置にある噴出口か
ら水を噴出すると、噴出水は洗濯槽側壁に高速で衝突し
て洗濯機周辺に飛散するという不都合を生じる。また、
洗濯槽内の水に与えられる旋回力が低減し、所望の速度
での旋回を達成できなくなる。一方、水位よりも高い位
置にある吸入口からの吸入を許すと、水ではなく空気が
ポンプに吸入されて循環水量が著しく低減する。この場
合も、洗濯槽の水は所望の速度で旋回せず、洗濯効率が
低下する。上記のように洗濯槽の水位に応じて吸入と噴
出を調節することにより、このような不都合を回避する
ことができる。
【0096】このような構成によると、洗濯物の量に応
じて水位を適当に設定して洗濯することが可能になる。
また、水位が高いときには上部の噴出口からも水の噴出
がなされて、洗濯槽上部の水にも旋回力が与えられる。
従来のように洗濯槽下部にパルセータを配置してパルセ
ータによって旋回力を与えるようにした構成では、洗濯
槽上部の水を適度な速度で旋回させるために洗濯槽下部
の水に過大な旋回速度を与える必要があり、洗濯物の絡
みの原因になっていた。本実施例の構成では水位が高く
なるにつれて旋回力が分散して与えられるため、洗濯槽
の水は下部も上部もほぼ等しい速度で旋回し、洗濯物の
絡みや過度の旋回による洗濯物の損傷が防止される。
【0097】また、洗濯物の量に応じた水位設定が可能
なため、水資源を節約することができる。さらに、洗剤
も水位に応じて適量用いるだけでよく、過剰な洗剤によ
る環境汚染が防止される。
【0098】
【発明の効果】本発明によるときは、洗濯槽の水に旋回
力を与えるものは噴出水であるため、洗濯物がパルセー
タのように高速回転する固体と接触することがなく、洗
濯物の損傷が防止される。旋回力を与えるために噴出さ
れる水は洗濯槽と噴流発生手段とを循環するため、洗濯
槽の水量は一定に保たれる。したがって、洗濯槽への水
の補給が不必要であり、水資源を無駄に使用することが
ない。また、洗濯槽の水量が増加しないため、水が洗濯
槽から溢れる恐れもない。洗濯槽の水に洗剤を加えて洗
濯を行う場合に洗剤が減少することもなく、洗剤の追加
補給も不要である。
【0099】請求項2の構成では、洗濯槽の水の旋回方
向とともに洗濯物の旋回方向も変わるため、洗濯物の絡
みが防がれ、あるいは絡んだ洗濯物が解される。このた
め、洗濯物全体が均等に洗濯水に触れて汚れ落ちにむら
が生じない。さらに、洗濯物同士の絡みに起因する洗濯
物の損傷も軽減される。
【0100】請求項3の構成では、洗濯槽の水の旋回方
向を所定の時間間隔で変化させることができるため、上
記の洗濯物の絡み防止に関する効果がより確実に発揮さ
れる。また、洗剤が洗濯槽内の水に均一に分布するた
め、絡み防止効果と相まって、洗濯物全体が均等に洗剤
に接することになる。したがって、さらにむらなく洗濯
することができる。
【0101】請求項4の構成によるときは、噴出水量の
調節によって洗濯槽内の水の旋回速度を調節することが
できる。洗濯槽内の水量が多いときには噴出水量を多く
し、洗濯槽内の水量が少ないときには噴出水量を少なく
することで、旋回速度を一定に保つことができる。洗濯
槽の水の旋回速度は洗濯物の量にも依存するが、洗濯物
の量に応じて噴出水量を調節して旋回速度を設定するこ
とできる。さらに、洗濯物の繊維質や汚れの程度に応じ
た旋回速度の設定が可能となる。シルク等の布地や、レ
ース飾り等が施された繊細な衣類の場合には、噴出水量
を少なくして洗濯槽の水を低速で旋回させることで、風
合いを損なうことなく洗濯できる。一方、ジーンズのよ
うな丈夫な布地や汚れの著しい洗濯物の場合は、噴出水
量を多くして旋回速度を高めることで、洗濯時間を短縮
することができる。
【0102】請求項5の洗濯機によるときは、噴出水に
よって洗濯槽の水に旋回力が与えられるため、高速回転
する固体との接触による洗濯物の損傷が避けられる。こ
れに加えて、前述の洗濯物の絡み防止および旋回速度調
節に基づく効果が発揮されるため、洗濯時の洗濯物を損
傷が一層軽減される。
【0103】請求項6の構成では、第3の噴出部からの
噴出水によって洗濯槽中央部の洗濯物が持ち上げられて
周辺に移動するため、洗濯物が離散して均等な洗濯がな
される。また、洗濯物の絡みがさらに防止されて、洗濯
物の損傷軽減効果が増大する。
【0104】請求項7の構成によるときは、洗濯槽の水
に混入する気泡によって洗剤の溶解が促進されて、洗濯
時間が短縮されるという効果が加わる。
【0105】請求項8の構成では、噴出水が初速を保っ
たまま到達する位置にある洗濯物はその噴出水によって
押されるため、洗濯物が吸入口近辺に滞留することがな
い。もし洗濯物が吸入口に付着すると、ポンプに吸入さ
れる水量が減少して噴出水量も減少し、その結果洗濯槽
の水の旋回速度も低下して洗浄効果が減弱するという不
都合が生じる。しかし、この構成では洗濯物の吸入口へ
の付着が防止されるため、ポンプに吸入される水量が安
定して洗濯槽の水を常に所望の速度で旋回させることが
でき、所望の洗浄効果が得られる。
【0106】請求項9の洗濯機によるときは、洗濯槽の
水は噴出水によって旋回力を与えられるため、高速回転
する固体との接触による洗濯物の損傷が避けられる。こ
れに加えて、前述の洗濯物の絡み防止および旋回速度調
節に基づく効果が発揮されるため、洗濯時の洗濯物を損
傷が一層軽減される。さらに、噴出部内の流路を洗濯槽
からポンプに至る吸入用流路としても利用するため、吸
入用流路を別に設ける必要がなく流路の構成が簡単にな
る。
【0107】請求項10の洗濯機によるときも、洗濯槽
の水は噴出水によって旋回力を与えられるため、高速回
転する固体との接触による洗濯物の損傷が避けられる。
さらに、洗濯槽の水に没した噴出口のみから水が噴出す
るため、洗濯槽の水位の設定可能な範囲が広く、洗濯物
の量に応じた水位設定ができる。しかも、水位が高いと
きには上部の噴出口からも水が噴出するため、洗濯槽の
水の旋回速度を深いところから浅いところまでほぼ一様
にすることができる。したがって、洗濯槽上部の水に適
度な旋回速度を与えるために下部の水を過度の速度で旋
回させる必要がなく、洗濯物の絡みや損傷を一層軽減す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例の全自動洗濯機の構成
を示す正面断面図。
【図2】 第1の実施例の内槽底壁の平面図。
【図3】 第1の実施例の切替弁の構成を示す平面断面
図。
【図4】 第1の実施例の噴出口と吸入口の設定を示す
内槽壁部の部分断面図。
【図5】 噴出流の初速が保たれる噴流コア領域と噴出
口内径の関係を示す図。
【図6】 第1の実施例の構成を示すブロック図。
【図7】 第1の実施例の洗濯モードにおける制御回路
の処理を示すフローチャート。
【図8】 第1の実施例のすすぎモードにおける制御回
路の処理を示すフローチャート。
【図9】 第1の実施例の脱水モードにおける制御回路
の処理を示すフローチャート。
【図10】 本発明の第2の実施例の全自動洗濯機の構
成を示す正面断面図。
【図11】 第2の実施例の流路切り替えを示す模式
図。
【図12】 第2の実施例の内槽底壁の平面図。
【図13】 本発明の第3の実施例の洗濯槽の構成を示
す正面断面図。
【図14】 第3の実施例の洗濯槽側壁の部分断面図。
【図15】 本発明の第4の実施例の洗濯槽の構成を示
す正面断面図。
【図16】 第4の実施例の流路分岐部の平面図。
【図17】 従来例の全自動洗濯機の構成を示す正面断
面図。
【符号の説明】
1 洗濯槽 2 外槽 3 内槽 5 給水弁 8 水位検出装置 10 洗濯槽排水弁 15 内槽回転軸 18 モータ 22 ポンプ 24 出口室 25 入口室 26 内管 31 噴出口 32 噴出口 33 絞り 34 糸屑フィルター 35 吸入口 41 切替弁

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗濯槽内の水を旋回させて洗濯物を洗濯
    する洗濯機において、 前記洗濯槽の水を吸入して吸入した水を洗濯槽に噴出さ
    せる噴流発生手段を有し、該噴流発生手段から噴出する
    水流によって洗濯槽内の水に旋回力を与えることを特徴
    とする洗濯機。
  2. 【請求項2】 前記噴流発生手段から噴出する水の方向
    を変化させることによって、前記洗濯槽内の水の旋回方
    向を変化させることを特徴とする請求項1に記載の洗濯
    機。
  3. 【請求項3】 前記噴流発生手段から噴出する水の方向
    は所定の時間間隔で変化することを特徴とする請求項2
    に記載の洗濯機。
  4. 【請求項4】 前記噴流発生手段から噴出する水の量は
    調節可能であることを特徴とする請求項1に記載の洗濯
    機。
  5. 【請求項5】 洗濯槽内の水を旋回させて洗濯物を洗濯
    する洗濯機において、 前記洗濯槽の壁部に開口する吸入口と、 前記吸入口から洗濯槽の水を吸入して加圧するポンプ
    と、 前記洗濯槽の壁部に開口し洗濯槽の水に第1の方向への
    旋回力を与える方向に前記ポンプによって加圧された水
    を噴出する第1の噴出部と、 前記洗濯槽の壁部に開口し洗濯槽の水に第2の方向への
    旋回力を与える方向に前記ポンプによって加圧された水
    を噴出する第2の噴出部と、 前記ポンプから前記第1の噴出部と第2の噴出部に至る
    水の流路を切り替えることにより、第1の噴出部からの
    水の噴出と第2の噴出部からの水の噴出を交互に行う流
    路切替弁と、 前記流路切り替えを所定時間間隔で行うように前記流路
    切替弁を制御するタイマ制御回路と、 前記洗濯槽に噴出する水の量を変えるように前記ポンプ
    を制御する噴出水量制御回路とを有することを特徴とす
    る洗濯機。
  6. 【請求項6】 前記第1の噴出部は洗濯槽の底壁の周辺
    部または側壁に設けられて水を右回り方向に噴出し、前
    記第2の噴出部は洗濯槽の底壁の周辺部または側壁に設
    けられて水を左回り方向に噴出するとともに、洗濯槽の
    底壁中央に開口し前記ポンプによって加圧された水を上
    方に向けて噴出する第3の噴出部を有することを特徴と
    する請求項5に記載の洗濯機。
  7. 【請求項7】 洗剤の溶解を促進する気泡を発生させて
    水とともに洗濯槽に噴出することを特徴とする請求項5
    に記載の洗濯機。
  8. 【請求項8】 前記吸入口は前記第1または第2の噴出
    部の開口の近くに設けられ、かつ、前記開口から噴出す
    る水の初速が保持されるコア領域に対向する位置に設け
    られていることを特徴とする請求項5に記載の洗濯機。
  9. 【請求項9】 洗濯槽内の水を旋回させて洗濯物を洗濯
    する洗濯機において、 前記洗濯槽の水を吸入して加圧するポンプと、 前記洗濯槽の壁部に開口し洗濯槽の水に右回りの旋回力
    を与える方向に前記ポンプによって加圧された水を噴出
    する第1の噴出部と、 前記洗濯槽の壁部に開口し洗濯槽の水に左回りの旋回力
    を与える方向に前記ポンプによって加圧された水を噴出
    する第2の噴出部と、 前記第1の噴出部から水を噴出するときには前記ポンプ
    が前記第2の噴出部の開口から水を吸入し、第2の噴出
    部から水を噴出するときにはポンプが第1の噴出部の開
    口から水を吸入するように、流路の切り替えを行う流路
    切替弁と、 前記流路切り替えを所定時間間隔で行うように前記流路
    切替弁を制御するタイマ制御回路と、 前記洗濯槽に噴出する水の量を変えるように前記ポンプ
    を制御する噴出水量制御回路とを有することを特徴とす
    る洗濯機。
  10. 【請求項10】 洗濯槽内の水を旋回させて洗濯物を洗
    濯する洗濯機において、 前記洗濯槽内の水位を検出する水位検出手段と、 前記洗濯槽の水を吸入して加圧するポンプと、 前記洗濯槽の側壁の高さの異なる位置に設けられ、前記
    ポンプによって加圧された水を洗濯槽内に噴出する複数
    の噴出口と、 前記ポンプによって加圧された水の流路を分岐させる主
    分岐部と、 前記主分岐部からの各流路に設けられて水の流路を分岐
    させる副分岐部と、 前記副分岐部で分岐した水を前記高さの異なる噴出口に
    導く噴出流路と、 前記主分岐部に設けられて流路の切り替えを行う主流路
    切替弁と、 前記主流路切替弁による流路の切り替えを所定時間間隔
    で行うように主流路切替弁を制御する主流路制御回路
    と、 前記各副分岐部に設けられて前記噴出流路の開閉を行う
    副流路開閉弁と、 前記洗濯槽の水面よりも下方に位置する噴出口のみから
    水が噴出するように、前記水位検出手段によって検出さ
    れた水位に基づいて前記各副流路開閉弁を制御する副流
    路制御回路と、 前記水位検出手段によって検出された水位に応じて前記
    噴出口から洗濯槽に噴出される水の量を変えるように前
    記ポンプを制御する噴出水量制御回路とを設けて、 同一の副分岐部を経由する水は洗濯槽の水に対して同一
    方向への旋回力を与え、異なる副分岐部を経由する水は
    洗濯槽の水に対して異なる方向への旋回力を与えるよう
    に前記噴出口を構成したことを特徴とする洗濯機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100762290B1 (ko) * 1997-12-22 2008-11-14 김석태 원심력물살 세탁기
CN102828377A (zh) * 2012-09-05 2012-12-19 王新力 一种喷流式防磨损洗衣机

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