JPH08140394A - サイリスタモータの制御装置 - Google Patents
サイリスタモータの制御装置Info
- Publication number
- JPH08140394A JPH08140394A JP6297925A JP29792594A JPH08140394A JP H08140394 A JPH08140394 A JP H08140394A JP 6297925 A JP6297925 A JP 6297925A JP 29792594 A JP29792594 A JP 29792594A JP H08140394 A JPH08140394 A JP H08140394A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- control
- side converter
- voltage
- converter
- current
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Rectifiers (AREA)
- Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
- Inverter Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 電動機が既に誘起電圧を発生している状態で
電流制御を開始する場合の制御安定性を向上させるに好
適なサイリスタモータの制御装置を提供することにあ
る。 【構成】 交直及び直交変換する電力変換器を用いたサ
イリスタモータの制御装置において、電流指令と主回路
の電流フィードバックの偏差に比例積分制御を行う比例
積分手段と、比例積分した偏差電流に基づいて制御角の
指令値を導出する関数発生手段と、制御開始時に負荷側
変換器に発生している直流電圧を発生させる手段を設
け、前記直流電圧に基づいた初期値を前記比例積分手段
に設定し、電源側変換器の制御開始を常に主回路電流が
零の状態から始める。 【効果】 制御開始時、電源側変換器と負荷側変換器の
直流電圧が等しい状態から制御が始まることになるた
め、制御初期から任意の制御定数設定に基づいた制御が
可能となり、電動機制御系の制御安定性を向上させるこ
とができる。
電流制御を開始する場合の制御安定性を向上させるに好
適なサイリスタモータの制御装置を提供することにあ
る。 【構成】 交直及び直交変換する電力変換器を用いたサ
イリスタモータの制御装置において、電流指令と主回路
の電流フィードバックの偏差に比例積分制御を行う比例
積分手段と、比例積分した偏差電流に基づいて制御角の
指令値を導出する関数発生手段と、制御開始時に負荷側
変換器に発生している直流電圧を発生させる手段を設
け、前記直流電圧に基づいた初期値を前記比例積分手段
に設定し、電源側変換器の制御開始を常に主回路電流が
零の状態から始める。 【効果】 制御開始時、電源側変換器と負荷側変換器の
直流電圧が等しい状態から制御が始まることになるた
め、制御初期から任意の制御定数設定に基づいた制御が
可能となり、電動機制御系の制御安定性を向上させるこ
とができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電力変換器を用いたサ
イリスタモータの制御装置に係わり、特に、電動機が既
に誘起電圧を発生している状態で電流制御を開始する場
合のサイリスタモータの制御装置に関する。
イリスタモータの制御装置に係わり、特に、電動機が既
に誘起電圧を発生している状態で電流制御を開始する場
合のサイリスタモータの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電力変換器として順変換器と逆変
換器を用いたサイリスタモータ方式による電動機制御で
は、電源電圧を順変換器に与える制御角αで変換した直
流電圧Vαと、負荷電圧を逆変換器に与える制御角βで
変換した直流電圧Vβとの電位差に応じて電流を調整
し、トルク制御を行っている。この際、負荷側の直流電
圧Vβを支配する制御角βに対しては、転流余裕角、転
流重なり角を確保し、かつ、最大のトルク分を得るよう
に最小進み角制御が行われ、また、トルク制御は、電流
指令と電流フィードバックの偏差を比例積分した値に応
じて電源側の電源電圧Vαを設定することによって行
う。従来のこのような電動機の制御系は、制御開始時
に、電源側変換器(順変換器)の直流電圧Vαは零であ
り、その時の電流指令と比較積分ゲインに応じて直流電
圧Vαを調整し始める系となっている。
換器を用いたサイリスタモータ方式による電動機制御で
は、電源電圧を順変換器に与える制御角αで変換した直
流電圧Vαと、負荷電圧を逆変換器に与える制御角βで
変換した直流電圧Vβとの電位差に応じて電流を調整
し、トルク制御を行っている。この際、負荷側の直流電
圧Vβを支配する制御角βに対しては、転流余裕角、転
流重なり角を確保し、かつ、最大のトルク分を得るよう
に最小進み角制御が行われ、また、トルク制御は、電流
指令と電流フィードバックの偏差を比例積分した値に応
じて電源側の電源電圧Vαを設定することによって行
う。従来のこのような電動機の制御系は、制御開始時
に、電源側変換器(順変換器)の直流電圧Vαは零であ
り、その時の電流指令と比較積分ゲインに応じて直流電
圧Vαを調整し始める系となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の電動機の制御系
によれば、負荷側の電動機が停止した状態で制御を開始
した場合、電源側変換器の直流電圧Vαも負荷側変換器
(逆変換器)の直流電圧Vβも零の状態から動作するこ
とになり、適切な比例積分ゲインの設定により、制御開
始から任意の電流応答性を得ることが出来る。しかし、
電動機が回転した状態すなわち電動機が既に誘起電圧を
発生している状態、換言すれば、負荷側変換器の直流電
圧Vβが存在する状態で制御を開始することを考える
と、負荷側の状態によって、主回路の電流を零にする電
源側変換器の直流電圧Vαが異なることになる。従来の
制御系では、負荷側の状態を認知する術を持っていない
ため、主回路の電流を零にする電源側変換器の直流電圧
Vαが異なることに起因して、制御開始直後の応答遅れ
や、電流指令値到達後のオーバーシュートといった形で
制御安定性を損うことになる。
によれば、負荷側の電動機が停止した状態で制御を開始
した場合、電源側変換器の直流電圧Vαも負荷側変換器
(逆変換器)の直流電圧Vβも零の状態から動作するこ
とになり、適切な比例積分ゲインの設定により、制御開
始から任意の電流応答性を得ることが出来る。しかし、
電動機が回転した状態すなわち電動機が既に誘起電圧を
発生している状態、換言すれば、負荷側変換器の直流電
圧Vβが存在する状態で制御を開始することを考える
と、負荷側の状態によって、主回路の電流を零にする電
源側変換器の直流電圧Vαが異なることになる。従来の
制御系では、負荷側の状態を認知する術を持っていない
ため、主回路の電流を零にする電源側変換器の直流電圧
Vαが異なることに起因して、制御開始直後の応答遅れ
や、電流指令値到達後のオーバーシュートといった形で
制御安定性を損うことになる。
【0004】本発明の目的は、電動機が既に誘起電圧を
発生している状態で電流制御を開始する場合の制御安定
性を向上させるに好適なサイリスタモータの制御装置を
提供することにある。
発生している状態で電流制御を開始する場合の制御安定
性を向上させるに好適なサイリスタモータの制御装置を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、制御開始時
に負荷側変換器に発生している直流電圧を発生させる手
段と、制御開始時点の電源側変換器の直流電圧を前記負
荷側変換器の直流電圧に等しくするように制御する電源
側変換器の制御角に初期値を与える手段を設け、電源側
変換器の制御開始を常に主回路電流が零の状態から始め
ることによって、達成される。
に負荷側変換器に発生している直流電圧を発生させる手
段と、制御開始時点の電源側変換器の直流電圧を前記負
荷側変換器の直流電圧に等しくするように制御する電源
側変換器の制御角に初期値を与える手段を設け、電源側
変換器の制御開始を常に主回路電流が零の状態から始め
ることによって、達成される。
【0006】
【作用】本発明では、制御開始時、電源側変換器の直流
電圧と負荷側変換器の直流電圧とが等しい状態から制御
が始まることになるため、制御開始時に電動機が回転し
ている状態すなわち誘起電圧を発生している状態であっ
ても、制御初期から任意の制御定数設定に基づいた制御
が可能となり、電動機制御系の制御安定性を向上させる
ことができる。
電圧と負荷側変換器の直流電圧とが等しい状態から制御
が始まることになるため、制御開始時に電動機が回転し
ている状態すなわち誘起電圧を発生している状態であっ
ても、制御初期から任意の制御定数設定に基づいた制御
が可能となり、電動機制御系の制御安定性を向上させる
ことができる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明す
る。図1は、本発明の一実施例を示すサイリスタモータ
の制御装置の構成図である。図1において、1は順変換
器(電源側変換器)、3は逆変換器(負荷側変換器)で
あり、いずれも6相ブリッジのサイリスタ変換器であ
る。2は電流リップルを平滑化するリアクトル(DC
L)、4は電動機、5,7は変圧器(PT)、6は主回
路の電流を検出する変流器(CT)、8は電動機4の速
度を検出する速度検出器、9は制御回路を示す。なお、
電源−順変換器1−リアクトル2−逆変換器3−電動機
4からなる主回路と制御回路9は単線結線図で表す。順
変換器1は、電源電圧を制御回路9により発生する点弧
パルスに応じて、任意の直流電圧に交直変換し、逆変換
器3は、同様に直交変換を行う。変圧器5,7は、順変
換器1、逆変換器3のそれぞれの点弧パルス作成に必要
な同期電圧を検出する。制御回路9は、順変換器1、逆
変換器3のそれぞれの点弧パルスを作成する。
る。図1は、本発明の一実施例を示すサイリスタモータ
の制御装置の構成図である。図1において、1は順変換
器(電源側変換器)、3は逆変換器(負荷側変換器)で
あり、いずれも6相ブリッジのサイリスタ変換器であ
る。2は電流リップルを平滑化するリアクトル(DC
L)、4は電動機、5,7は変圧器(PT)、6は主回
路の電流を検出する変流器(CT)、8は電動機4の速
度を検出する速度検出器、9は制御回路を示す。なお、
電源−順変換器1−リアクトル2−逆変換器3−電動機
4からなる主回路と制御回路9は単線結線図で表す。順
変換器1は、電源電圧を制御回路9により発生する点弧
パルスに応じて、任意の直流電圧に交直変換し、逆変換
器3は、同様に直交変換を行う。変圧器5,7は、順変
換器1、逆変換器3のそれぞれの点弧パルス作成に必要
な同期電圧を検出する。制御回路9は、順変換器1、逆
変換器3のそれぞれの点弧パルスを作成する。
【0008】図2は、制御回路9の内部構成を示す。制
御回路9の内部では、電流制御回路10が電流指令と変
流器6により検出した電流フィードバックとから電源側
変換器1の点弧角(制御角)αを演算し、最小進み角制
御回路11が速度検出器8により検出した速度フィード
バックと変流器6により検出した電流フィードバックと
から負荷側変換器3の点弧角(制御角)βを演算する。
点弧パルス作成回路12、13は、変圧器5,7が検出
した電源側、負荷側の各々の同期電圧と制御角α,βに
より、電源側変換器1及び負荷側変換器3への点弧パル
スを発生する。
御回路9の内部では、電流制御回路10が電流指令と変
流器6により検出した電流フィードバックとから電源側
変換器1の点弧角(制御角)αを演算し、最小進み角制
御回路11が速度検出器8により検出した速度フィード
バックと変流器6により検出した電流フィードバックと
から負荷側変換器3の点弧角(制御角)βを演算する。
点弧パルス作成回路12、13は、変圧器5,7が検出
した電源側、負荷側の各々の同期電圧と制御角α,βに
より、電源側変換器1及び負荷側変換器3への点弧パル
スを発生する。
【0009】図3は、図2の電流制御回路10の詳細な
構成を示す。図3において、30は比例ゲイン(P)、
31は前回値をホールドする回路31を含んだ積分器、
33は比例積分された偏差電流から制御角αの指令値を
導出する関数発生器(FG)、34は制御開始時に電動
機4が既に誘起電圧を発生している状態すなわち負荷側
変換器3に発生している電圧Vβοを発生する関数発生
器(FG)または信号発生器(SG)、35は制御開始
時のみONする接点、36は負荷抵抗Rによる除算器を
示す。電流制御回路10は、電流指令と電流フィードバ
ックの偏差をとり、この偏差に比例積分制御(比例ゲイ
ン30と積分器31による)を行い、比例積分した偏差
電流を関数発生器33に入力する。関数発生器33は、
入力された偏差電流に基づいて制御角αの指令値を導出
する。
構成を示す。図3において、30は比例ゲイン(P)、
31は前回値をホールドする回路31を含んだ積分器、
33は比例積分された偏差電流から制御角αの指令値を
導出する関数発生器(FG)、34は制御開始時に電動
機4が既に誘起電圧を発生している状態すなわち負荷側
変換器3に発生している電圧Vβοを発生する関数発生
器(FG)または信号発生器(SG)、35は制御開始
時のみONする接点、36は負荷抵抗Rによる除算器を
示す。電流制御回路10は、電流指令と電流フィードバ
ックの偏差をとり、この偏差に比例積分制御(比例ゲイ
ン30と積分器31による)を行い、比例積分した偏差
電流を関数発生器33に入力する。関数発生器33は、
入力された偏差電流に基づいて制御角αの指令値を導出
する。
【0010】以上の関係を数式を用いて表現すると、以
下のようになる。主回路を流れる電流Iは、電源側変換
器1の直流電圧Vαと負荷側変換器2の直流電圧Vβを
用いて、
下のようになる。主回路を流れる電流Iは、電源側変換
器1の直流電圧Vαと負荷側変換器2の直流電圧Vβを
用いて、
【数1】 で表される。ここで、Rは負荷抵抗である。主回路を流
れる電流Iは、(数1)式から明らかなように、電源側
変換器1と負荷側変換器2の端子に発生する電圧の偏差
分だけ流れることになる。また、直流電圧Vα及び直流
電圧Vβは、それぞれ交流電源の電圧Eο、電動機の電
圧Eを用いて、
れる電流Iは、(数1)式から明らかなように、電源側
変換器1と負荷側変換器2の端子に発生する電圧の偏差
分だけ流れることになる。また、直流電圧Vα及び直流
電圧Vβは、それぞれ交流電源の電圧Eο、電動機の電
圧Eを用いて、
【数2】
【数3】 となる。ここで、α,βは転弧する際の移相角で、電源
側変換器1と変換器負荷側変換器2への制御角指令であ
る。ところで、直流電圧Vβを決定する角度βは、負荷
側変換器3が転弧し続けていくために、その時の電動機
4の速度フィードバックと電流フィードバックに応じて
最小進み角制御回路11の演算により算出される。ま
た、一般的に直流電圧Vβは急変しない。従って、(数
1)式において直流電圧Vβをほぼ一定とし、電流指令
と電流フィードバック値の偏差に比例積分を行って、こ
れをVα/Rとして、電源側変換器1への制御角αの指
令を決定することによって電流制御を可能にする。これ
により、関数発生器33の入力にはVα/Rの目標値が
与えられ、関数発生器33の演算は、上記より、
側変換器1と変換器負荷側変換器2への制御角指令であ
る。ところで、直流電圧Vβを決定する角度βは、負荷
側変換器3が転弧し続けていくために、その時の電動機
4の速度フィードバックと電流フィードバックに応じて
最小進み角制御回路11の演算により算出される。ま
た、一般的に直流電圧Vβは急変しない。従って、(数
1)式において直流電圧Vβをほぼ一定とし、電流指令
と電流フィードバック値の偏差に比例積分を行って、こ
れをVα/Rとして、電源側変換器1への制御角αの指
令を決定することによって電流制御を可能にする。これ
により、関数発生器33の入力にはVα/Rの目標値が
与えられ、関数発生器33の演算は、上記より、
【数4】 で表される。電源側変換器1への制御角αの指令は、
(数4)から明らかなように、関数発生器33に入力さ
れるVα/Rの目標値によって決定される。
(数4)から明らかなように、関数発生器33に入力さ
れるVα/Rの目標値によって決定される。
【0011】本実施例の特徴は、制御開始時の負荷側変
換器3に発生している直流電圧を発生する関数発生器も
しくは信号発生器34と、制御開始時のみONする接点
35を設けることにある。これらの構成により、制御が
始まった時に、負荷側変換器3の直流電圧が電源側変換
器1の電圧指令部に加えられるようにする。具体的に
は、関数発生器もしくは信号発生器34により、制御開
始時に負荷側変換器3に発生している電圧Vβοを発生
させ、接点35を制御開始時のみONすると除算器36
を介して積分器31に用いているホールド回路32にV
βο/Rを入力し、積分器31にはVβο/Rを初期値
として設定することになる。初期値Vβο/Rは積分器
31の出力として関数発生器33に与え、この結果、関
数発生器33により、制御角αは(数4)式に示した演
算式にて(数5)式のように演算され、
換器3に発生している直流電圧を発生する関数発生器も
しくは信号発生器34と、制御開始時のみONする接点
35を設けることにある。これらの構成により、制御が
始まった時に、負荷側変換器3の直流電圧が電源側変換
器1の電圧指令部に加えられるようにする。具体的に
は、関数発生器もしくは信号発生器34により、制御開
始時に負荷側変換器3に発生している電圧Vβοを発生
させ、接点35を制御開始時のみONすると除算器36
を介して積分器31に用いているホールド回路32にV
βο/Rを入力し、積分器31にはVβο/Rを初期値
として設定することになる。初期値Vβο/Rは積分器
31の出力として関数発生器33に与え、この結果、関
数発生器33により、制御角αは(数4)式に示した演
算式にて(数5)式のように演算され、
【数5】 関数発生器33からVβο/Rに基づいた制御角αが電
源側変換器への初期値として出力され、転弧パルスを移
相させる。この結果として電源側変換器1の直流電圧V
αが電圧Vβοと等しい電圧になる。以上のように、本
実施例によれば、制御を開始する時に、電源側変換器1
と負荷側変換器3のそれぞれの直流電圧がつり合った状
態から始まることになり、すなわち、主回路の電流が零
の状態から制御がかかることになり、電動機が回転して
いる状態すなわち誘起電圧を発生している状態で制御を
開始しても、制御初期から任意の制御定数設定に基づい
た制御が可能となり、電動機制御系の制御安定性を向上
させることができる。
源側変換器への初期値として出力され、転弧パルスを移
相させる。この結果として電源側変換器1の直流電圧V
αが電圧Vβοと等しい電圧になる。以上のように、本
実施例によれば、制御を開始する時に、電源側変換器1
と負荷側変換器3のそれぞれの直流電圧がつり合った状
態から始まることになり、すなわち、主回路の電流が零
の状態から制御がかかることになり、電動機が回転して
いる状態すなわち誘起電圧を発生している状態で制御を
開始しても、制御初期から任意の制御定数設定に基づい
た制御が可能となり、電動機制御系の制御安定性を向上
させることができる。
【0012】次に、前述の負荷側変換器3の電圧Vβο
を発生させる関数発生器もしくは信号発生器34につい
て、具体例を説明する。まず、信号発生器の具体例とし
て、制御開始時の負荷側変換器3の電圧Vβοが既知の
場合は、予めこの値を信号発生器に設定しておいて、制
御開始点での負荷条件が複数あってそれぞれ値の異なる
電圧Vβοが複数あるときには、接点を切替えるなどし
て積分器31の初期値を設定する。次に、関数発生器の
具体例としては、制御開始時の主回路の状態を検知し、
その時の状態に応じた負荷側変換器3の電圧Vβοを演
算する。このうちまず最も直接的なのは負荷変換器3の
直流電圧を検出し、これを積分器31に与える方法であ
る。このときは検出した電圧Vβοをそのまま積分器に
加えればよい。また、電圧Vβοを演算により求める方
法としては、制御開始時の電動機の誘起電圧Eを検出
し、これと負荷変換器3への制御進み角指令βから負荷
変換器3の直流電圧Vβοを求める方法である。このと
きの変換式としては(数3)式に示した関係式を用い
る。
を発生させる関数発生器もしくは信号発生器34につい
て、具体例を説明する。まず、信号発生器の具体例とし
て、制御開始時の負荷側変換器3の電圧Vβοが既知の
場合は、予めこの値を信号発生器に設定しておいて、制
御開始点での負荷条件が複数あってそれぞれ値の異なる
電圧Vβοが複数あるときには、接点を切替えるなどし
て積分器31の初期値を設定する。次に、関数発生器の
具体例としては、制御開始時の主回路の状態を検知し、
その時の状態に応じた負荷側変換器3の電圧Vβοを演
算する。このうちまず最も直接的なのは負荷変換器3の
直流電圧を検出し、これを積分器31に与える方法であ
る。このときは検出した電圧Vβοをそのまま積分器に
加えればよい。また、電圧Vβοを演算により求める方
法としては、制御開始時の電動機の誘起電圧Eを検出
し、これと負荷変換器3への制御進み角指令βから負荷
変換器3の直流電圧Vβοを求める方法である。このと
きの変換式としては(数3)式に示した関係式を用い
る。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
制御開始時に電動機が回転している状態すなわち誘起電
圧を発生している状態で制御を開始しても、主回路電流
は常に零の状態にあるため、制御初期から任意の制御定
数設定に基づいた制御が可能となり、電動機制御系の制
御安定性を向上させることができる。
制御開始時に電動機が回転している状態すなわち誘起電
圧を発生している状態で制御を開始しても、主回路電流
は常に零の状態にあるため、制御初期から任意の制御定
数設定に基づいた制御が可能となり、電動機制御系の制
御安定性を向上させることができる。
【図1】本発明の一実施例を示すサイリスタモータの制
御装置の構成図
御装置の構成図
【図2】本発明の制御回路の内部構成を示す図
【図3】本発明の電流制御回路の詳細な構成図
1 順変換器(電源側変換器) 2 リアクトル 3 逆変換器(負荷側変換器) 4 電動機 5,7 は変圧器(PT) 6 変流器(CT) 8 速度検出器 9 制御回路 30 比例ゲイン(P) 31 積分器 32 前回値をホールド回路 33 関数発生器(FG) 34 関数発生器(FG)または信号発生器(SG) 35 接点 36 除算器
Claims (3)
- 【請求項1】 交直変換する電源側変換器と直交変換す
る負荷側変換器からなる電力変換器を用いたサイリスタ
モータの制御装置において、制御開始時に負荷側変換器
に発生している直流電圧を発生させる手段と、制御開始
時点の電源側変換器の直流電圧を前記負荷側変換器の直
流電圧に等しくするように制御する電源側変換器の制御
角に初期値を与える手段を設け、電源側変換器の制御開
始を常に主回路電流が零の状態から始めることを特徴と
するサイリスタモータの制御装置。 - 【請求項2】 交直変換する電源側変換器と直交変換す
る負荷側変換器からなる電力変換器を用いたサイリスタ
モータの制御装置において、電流指令と主回路の電流フ
ィードバックの偏差に比例積分制御を行う比例積分手段
と、比例積分した偏差電流に基づいて制御角の指令値を
導出する関数発生手段と、制御開始時に負荷側変換器に
発生している直流電圧を発生させる手段を設け、前記直
流電圧に基づいた初期値を前記比例積分手段に設定し、
電源側変換器の制御開始を常に主回路電流が零の状態か
ら始めることを特徴とするサイリスタモータの制御装
置。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2において、制御
開始時に負荷側変換器に発生している直流電圧を発生さ
せる手段は、制御開始時に前記直流電圧が既知の場合
は、予めこの値を設定する前記信号発生器、または、制
御開始時の主回路の状態を検知し、その時の状態に応じ
た負荷側変換器の直流電圧を演算する関数発生器からな
ることを特徴とするサイリスタモータの制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6297925A JPH08140394A (ja) | 1994-11-07 | 1994-11-07 | サイリスタモータの制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6297925A JPH08140394A (ja) | 1994-11-07 | 1994-11-07 | サイリスタモータの制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08140394A true JPH08140394A (ja) | 1996-05-31 |
Family
ID=17852872
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6297925A Pending JPH08140394A (ja) | 1994-11-07 | 1994-11-07 | サイリスタモータの制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08140394A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9543882B2 (en) | 2013-10-02 | 2017-01-10 | Mitsubishi Electric Corporation | AC motor drive system |
-
1994
- 1994-11-07 JP JP6297925A patent/JPH08140394A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9543882B2 (en) | 2013-10-02 | 2017-01-10 | Mitsubishi Electric Corporation | AC motor drive system |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5036267A (en) | Aircraft turbine start from a low voltage battery | |
US4949021A (en) | Variable speed constant frequency start system with selectable input power limiting | |
JPS5920275B2 (ja) | 電動機制御装置 | |
JPS6152179A (ja) | 電動機駆動用電源装置 | |
JPS58133177A (ja) | 交流負荷を制御する方法と装置 | |
JP2507387B2 (ja) | 電力変換装置 | |
US4654572A (en) | Load-commutated inverter for operating synchronous motor | |
JPS58108994A (ja) | 交流電動機負荷を制御する方法と装置 | |
JPH08140394A (ja) | サイリスタモータの制御装置 | |
JP6933728B2 (ja) | サイリスタ起動装置 | |
JP2578200B2 (ja) | 発電装置の電圧制御装置 | |
EP4436033A1 (en) | Thyristor starting device | |
JPWO2019159346A1 (ja) | サイリスタ起動装置 | |
JPH06133553A (ja) | Pwmコンバータの制御回路 | |
JPH05244791A (ja) | 交流電動機の速度制御装置 | |
JPH0767311B2 (ja) | 交流電動機駆動用インバ−タ装置の電流及びトルク制限回路 | |
JPS6289493A (ja) | 交流電動機制御装置 | |
JPH0746872A (ja) | 単相誘導電動機の速度制御装置 | |
JP2613888B2 (ja) | 個別給電可能な発電装置 | |
JPH08140361A (ja) | サイリスタ整流装置とサイリスタ始動装置 | |
SU1718358A2 (ru) | Система управлени возбуждением двигател посто нного тока | |
JPS6198191A (ja) | 交流電動機の制御装置 | |
JPH0634614B2 (ja) | 交流電動機の制御装置 | |
JP2693439B2 (ja) | 誘導電動機の制御装置 | |
JPH0548599U (ja) | 同期機の脱調防止装置 |