JPH08139355A - 半導体受光素子 - Google Patents

半導体受光素子

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JPH08139355A
JPH08139355A JP6273816A JP27381694A JPH08139355A JP H08139355 A JPH08139355 A JP H08139355A JP 6273816 A JP6273816 A JP 6273816A JP 27381694 A JP27381694 A JP 27381694A JP H08139355 A JPH08139355 A JP H08139355A
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JP
Japan
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light
layer
gaas
type
light receiving
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JP6273816A
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English (en)
Inventor
Masayoshi Tsuji
正芳 辻
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NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プラスチックファイバーを利用した短距離光
通信に使用される0.6μm 帯の受光素子において、大
受光径・高速特性・高量子効率を有する素子を提供す
る。 【構成】 光吸収層にi−GaAs、表面再結合防止用
の窓層としてAlGaInPを、また正孔のパイルアッ
プ防止用として両者の間にAlGaAsを挿入した化合
物半導体材料によるPIN−PDを構成する。また、上
記光通信には、アライメントフリーにするためより大き
な受光径が必要とされるが、これによる容量増加と素子
帯域がトレードオフの関係にあり、大受光径・広帯域を
実現することが難しい。そこで、素子構造内に2つのp
n接合を形成することで容量の低減を図り、素子特性を
改善した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光通信や光情報処理、
光計測等で用いられる半導体受光素子において、主にP
IN型フォトダオード(PIN−PD)に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、GI型プラスチックファイバーを
利用した0.6μm 帯光短距離光通信の研究が検討され
ている。GIプラスチックファイバーを用いた場合、伝
送ロスが大きいので長距離の伝送には不向きであるが、
ビル内あるいはコンピュータ間での短距離光通信におい
ては、極めて安価であり、且つ、アライメントが容易と
いう利点から期待されている。この短距離光通信に用い
られる受光素子の候補としては、従来、1μm 帯の光通
信用半導体受光素子として利用されているSiを材料と
したPIN型受光素子(「光通信素子工学」、米津氏
著、工学図書株式会社刊、364頁(1983)に記
載)が挙げられている。この半導体受光素子は、内部利
得効果は有しないが、構造が簡単であり且つ比較的安価
であること、また20V程度の動作電圧で駆動できるこ
と、さらに帯域としては1.5GHz程度を有している
こと等の特徴を有している。
【0003】図6に、典型的なSiのPIN−PDの構
造図を示す。この構造は、リーチスルー型と呼ばれるも
のである動作原理は、逆バイアスを印加すると空乏層
が、n+ /p- (i)界面から基板側に伸びる。その空
乏化したSi光吸収層12で発生した光キャリアのう
ち、電界により正孔がp電極側に、電子がn電極側に走
行、その後電極に到達して電流となることで光電変換が
なされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】プラスチックファイバ
ーのコア径は600μm 程度あり、受光素子の受光径と
しては、500μm φ以上が求められる。しかしなが
ら、500μm φ以上のように大受光径化した場合、素
子の容量が増大し、素子の帯域はCR時定数に制限さ
れ、高速特性を得ることとができなかった。
【0005】またSiのPIN−PDでは、図6に示し
たようにホモ接合構造であり、表面再結合と表面高濃度
層内での光励起−再結合により外部量子効率が劣化す
る。これは、特に短波長になるほど、顕著になる。更
に、0.6μm 光に対するSiの吸収係数が小さいため
に、光吸収層を厚くする必要があり(例えば、10〜2
0μm )、これより走行時間律速による帯域制限が生じ
ている。
【0006】本発明の目的は、0.6μm 帯光に感度を
有するPIN−PDにおいて、大受光径・高量子効率・
広帯域のPIN−PDを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体受光素子
は、半導体基板上に光吸収層を積層して形成する半導体
受光素子において、前記半導体受光素子の構造内に2つ
以上のpn接合を有することを特徴とする。また、前記
半導体受光素子は光吸収層が0.6μm 帯光に感度を有
するGaAsで形成することを特徴とする。また、前記
半導体受光素子はウインドー構造を持ち、表面再結合を
抑制する前記ウインドー構造がAlGaInPで形成さ
れていることを特徴とする。また前記半導体受光素子は
GaAs光吸収層とAlGaInP窓層との間にAlG
aAs層を配置したことを特徴とする。
【0008】
【作用】図1は、本発明の半導体受光素子の作用を説明
するための図であり、図1(a)は素子構造の概略図で
あり、図1(b)はその等価回路をしめす。図1(a)
に示す素子構造のようにp+ −i−n−p+ となるよう
に各層を積層し、pn接合を2箇所もうける。これによ
り容量が2カ所で直列に生じる。図1(b)に示す等価
回路ではIpは光吸収層で発生した光電流、C1は光吸
収層の静電容量、R1は2つの容量を接続するn層の抵
抗、R2は順バイアスされるダイオードの抵抗で、上記
光電流に依存する。C2は順バイアスされるダイオード
の静電容量である。Csは寄生容量、RLは負荷抵抗と
なっている。
【0009】大受光径の素子の場合、CR時定数制限に
より帯域が制限される。帯域fは、f=1/(2πC
R)で表されるが、負荷抵抗50Ωの場合、素子容量が
3pFでの帯域は約1GHz程度であるが、本発明では
上記の本発明3の素子の等価回路に示すように容量が直
列に配置することにより容量を1/2程度まで低減する
ことが可能であり、この場合上記帯域計算例の1GHz
に対し、同受光径において2GHzを得ることができ
る。即ち、CR制限の帯域を2倍に拡大することが可能
となる。
【0010】さらに、光吸収層に化合物半導体材料であ
るGaAsを用いることにより、光吸収係数の改善と光
吸収層薄膜化による帯域改善を図ることができる。
【0011】図2はSiとGaAsの光波長と吸収係数
の関係を示している。図2から分かるように、0.67
μm 光に対するSiの光吸収係数が3000cm-1程度で
あるのに対し、GaAsにおいては、20000cm-1
約7倍の吸収係数を有していることが分かる。よって、
原理的には、同じ外部量子効率を得るためには、GaA
sの場合、Siの膜厚の1/7で良いことが分かる。こ
の光吸収層の薄膜化は、キャリアの走行時間短縮と比例
関係にあるので、PIN−PDの帯域は大幅に改善され
る。
【0012】図3は、半導体受光素子のバンド構造と光
吸収分布を示す。図3(a)は、GaAs光吸収層が表
面に露出した素子のバンド図であり、図3(b)は、再
結合防止用にAlGaInP窓層が配置されたときのバ
ンド図である。
【0013】また、各々の素子における光吸収分布も合
わせて示している。図3(a)の場合、p+ −i−n+
ホモ接合であるので、p+ 表面層近傍で吸収された光に
よるフォトキャリアのほとんどは表面欠陥等のトラップ
に捕獲、あるいは、p+ 中性領域での再結合により光電
流に寄与しない。0.6μm 光を受光する場合、表面近
傍での吸収が大きく、よって量子効率が小さくなる。
【0014】一方、図3(b)のように、表面側にワイ
ドギャップの窓層を配置した場合、0.6μm 光は窓層
では吸収されず、GaAs層でのみ吸収される。そのう
え、GaAs層で発生したフォトキャリアは、(a)と
比べて中性領域での光吸収が無く、且つ、ヘテロ界面で
の再結合の影響は比較的少ないため、外部量子効率を大
幅に改善することができる。
【0015】図4は、GaAs光吸収層とAlGaIn
P窓層との間にAlGaAsパイルアップ防止層を配置
したときのバンド図を示す。GaAs光吸収層で発生し
たフォトキャリアの内、電子はn側電極側に、正孔はp
側電極側に走行するが、正孔に関してはAlGaInP
窓層との価電子帯エネルギー差が0.2eV程度あるの
で、正孔パイルアップが生じて素子の帯域を劣化させて
しまう。そこで、図4のように光吸収層と窓層の禁制帯
幅の中間値程度の禁制帯幅を有するAlGaAsパイル
アップ防止層を配置すると、正孔が感じる障壁の高さが
0.1eV×2となり、パイルアップ現象が緩和され
る。これより、更に帯域を改善することができる。
【0016】
【実施例】本発明の実施例について、図面を用いて詳細
に説明する。図5は、本発明の実施例のPIN−PDの
断面図である。構造としては、まず、p型GaAs(1
00)基板4上にn+ 型GaAsバッファ層2(n=1
×1018cm-3)を0.3μm 、n−型GaAs光吸収層
3(n=1×1015cm-3)を5μm 、n−型AlGaA
sパイルアップ防止層6(n=1×1015cm-3)を10
0A(オングストローム)、n型AlGaInP窓層5
(n=2×1016cm-3,λg=600nm)を1μm 積層
する。その後、p+ 型受光領域7(p=5×1018c
m-3)は、Cd3P2を拡散源とした570℃でのCd
拡散により作製した。pn接合径は500μm とした。
さらに、パッシベーション膜として表面にSiNX 膜8
を800A(オングストローム)堆積させ、基板p側電
極10として、AuZnを500A(オングストロー
ム)、TiPtAuを2000A(オングストローム)
堆積する。また、受光領域p側電極10として、AuZ
nを500A(オングストローム)、TiPtAuを2
000A(オングストローム)堆積することにより、素
子構造を完成する。
【0017】上述した素子構造のもとで、作用に述べた
原理により、帯域4GHz、外部量子効率90%のPI
N−PDを実現した。また本素子の動作電圧は5Vであ
る。
【0018】本発明による素子構造は、具体的には、M
OVPE、MBE、ガスソースMBE等の成長技術によ
り、作製することができる。
【0019】
【発明の効果】本発明により、0.6μm 帯の光通信に
使用されるPIN−PDにおいて、受光径500μm
φ、且つ、帯域3GHz以上の高速特性を有する高量子
効率な素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の素子構造の概略図とその等価
回路図である。
【図2】SiとGaAsの光波長と吸収係数の関係を示
しめす図である。
【図3】半導体受光素子のバンド構造と光吸収分布を示
す図である。
【図4】本発明の実施例のバンド図である。
【図5】本発明の実施例を説明するための構造図であ
る。
【図6】従来例のSiのPIN−PDの構造図である。
【符号の説明】
2 n+ 型GaAsバッファ層 3 n- 型GaAs光吸収層 4 p型GaAs基板 5 n型AlGaInP窓層 6 n- 型AlGaAsパイルアップ防止層 7 p+ 型受光領域 8 SiNX パッシベーション膜 9 n側オーミック電極 10 p側オーミック電極 11 入射光 12 Si光吸収層 13 SiO2 パッシベーション膜

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板上に光吸収層を積層して形成す
    る半導体受光素子において、前記半導体受光素子の構造
    内に2つ以上のpn接合を有することを特徴とする半導
    体受光素子。
  2. 【請求項2】前記半導体受光素子は光吸収層が0.6μ
    m帯光に感度を有するGaAsで形成することを特徴と
    する請求項1記載の半導体受光素子。
  3. 【請求項3】前記半導体受光素子はウインドー構造を持
    ち、表面再結合を抑制する前記ウインドー構造がAlG
    aInPで形成されていることを特徴とする請求項2記
    載の半導体受光素子。
  4. 【請求項4】前記半導体受光素子はGaAs光吸収層と
    AlGaInP窓層との間にAlGaAs層を配置した
    ことを特徴とする請求項3記載の半導体受光素子。
JP6273816A 1994-11-08 1994-11-08 半導体受光素子 Pending JPH08139355A (ja)

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Cited By (1)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7768048B2 (en) 2003-09-09 2010-08-03 Asahi Kasei Emd Corporation Infrared sensor IC, and infrared sensor and manufacturing method thereof

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Date Code Title Description
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19970513