JPH08135591A - 流体駆動ポンプ - Google Patents

流体駆動ポンプ

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JPH08135591A
JPH08135591A JP27363994A JP27363994A JPH08135591A JP H08135591 A JPH08135591 A JP H08135591A JP 27363994 A JP27363994 A JP 27363994A JP 27363994 A JP27363994 A JP 27363994A JP H08135591 A JPH08135591 A JP H08135591A
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JP
Japan
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pump
fluid
magnet
drive
impeller
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JP27363994A
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English (en)
Inventor
Shigeru Iwanaga
茂 岩永
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 流体エネルギーを利用して駆動するポンプに
関し、安全性が高く、高効率、低コスト化を実現する。 【構成】 強制循環される一次側流体を回転力の駆動源
とする駆動羽根車61と、二次側流体を循環させるポン
プ羽根車63と、一次側流体と二次側流体とを気密に分
離する隔壁65とを備えている。さらに、駆動羽根車6
1に設けた駆動側マグネット67とポンプ羽根車63に
設けた従動側マグネット68とを隔壁65を介して対向
させた磁力による動力伝達手段66とを有し、駆動側マ
グネット67あるいは従動側マグネット68の少なくと
も一方には回転方向は係止体78により係止し回転軸に
対して径方向は摺動自在とした芯ずれ吸収部76とを備
えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は集合住宅等の住棟セント
ラル給湯あるいは給湯暖房方式のように各住戸に強制循
環される高温の熱媒を動力源として利用する循環ポンプ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の流体を駆動源とするポンプとし
て、例えば特開平3−279521号公報に示されるよ
うに図11の構成がある。
【0003】図11は、河川から河川水を取水し、河川
水の流れを利用して揚水するポンプで、軸流ランナ1を
有する横軸チューブラ型の水車2と単段インペラ3を備
えた横軸斜流型のポンプ4とが増速機5を介して一軸上
に結合され、ケーシング6内に収納されている。
【0004】この構成において、取水路上流の河川水は
その落差により吸込管7から流入して水車2を稼働させ
るとともに、増速機5を介して水車2で駆動されるポン
プ4によってその一部が加圧され送水管8を経て送水さ
れ、水車2を稼働させた河川水の大部分は取水路下流へ
放出されて河川下流へ流出する。
【0005】また、従来の流体を駆動源とするポンプの
他の例として、実開昭58−195644号公報に示さ
れるように図12の構成がある。
【0006】図12は、配管系統を流れる流体の力で水
車を回してローラポンプ等の定量吐出装置を駆動し、微
量の薬液を吸引吐出して上記配管系統に注入するポンプ
で、配管系統9内を流れる流体の流量に比例した回転力
を得る羽根車群10で構成した水車の出力軸11を配管
系統外へ貫通突出させてポンプ部12の駆動軸13とを
連結したもので、出力軸11は軸受14、15で支持さ
れるとともに軸シール部材16でシールを行っている。
【0007】この構成において、配管系統9内を流れる
流体の力で羽根車群10を流体の流量に比例して回転さ
せて水車を稼働させ、出力軸11を介して直結されたポ
ンプ部12を駆動し、薬液タンク17より薬液18をチ
ューブ19を通して吸引し配管系統内に吐出注入するも
のである。
【0008】また、従来の住棟セントラル用給湯暖房装
置の例としては図13に示すものがある。すなわち、熱
媒(高温湯)を各住戸に向けて循環させ各住戸にて熱媒
と給水管からの低温水とを熱交換し、給湯、暖房するも
ので、住棟セントラル用熱源機20に住棟の各階および
各住戸に向けて熱媒往管21が配設されるとともに、熱
媒往管21の端部にて連結される熱媒復管22が配設さ
れ熱源側熱媒系路23を形成し、この熱源側熱媒系路2
3に熱媒循環ポンプ24を設けている。
【0009】各住戸の給湯暖房装置25は、熱媒往管2
1と熱媒給湯往管26を接続し、第一制御弁27と熱媒
給湯復管28を経て熱媒復管22に接続して給湯一次側
系路29を形成し、入口側にて給水管30に連通し出口
側の先端に給湯栓31を有する給湯二次側系路32とを
熱交換関係にした給湯熱交換器33を備えている。熱媒
給湯往管26と熱媒給湯復管28に対して並列に熱媒暖
房往管34、第二制御弁35と熱媒暖房復管36にて形
成する暖房一次側系路37を設け、入口側にてシスター
ン38よりの暖房往管39に連通し出口側に暖房用放熱
器40、暖房復管41の順に配設して循環系路を形成す
る暖房二次側系路42とを熱交換関係にした暖房熱交換
器43を備えている。さらに、風呂追い焚き往管44、
シスターン38に内蔵した風呂追い焚き用熱交換器4
5、風呂追い焚き復管46の順に配設して構成した風呂
追い焚き系路47を浴槽48に接続している。また、暖
房往管39の系路に暖房用ポンプ49を、風呂追い焚き
系路47に風呂用ポンプ50を設けたものである。
【0010】そして、上記給湯暖房装置25は、電気モ
ータにて駆動する暖房用ポンプ49を運転し暖房熱交換
器43にて得た高温湯を暖房用放熱器40に送り暖房
し、また電気モータにて駆動する風呂用ポンプ50を運
転して風呂追い焚き用熱交換器45にて得た高温湯を浴
槽48に送り風呂追い焚きをするものである。
【0011】また、電動モータを駆動源とするポンプと
して、実開昭57−40686号公報に示されるように
図14の構成がある。
【0012】図14は、電動モータ50の駆動軸51に
固定した回転体52に固定した永久磁石である駆動側マ
グネット53を、ポンプ羽根車54に固定された永久磁
石である従動側マグネット55に隔壁56を介して対向
して設けたもので、このポンプ羽根車54はポンプケー
シング57に収納されるとともにポンプケーシング57
に設けた固定軸58に回動自在に取り付けられている。
【0013】この構成において、電動モータ50により
駆動軸51を回転させるとこれと一体の回転体52とと
もに駆動側マグネット53が回転し、磁力により連結さ
れた従動側マグネット55がポンプ羽根車54とともに
回転し、吸込口59から吸引した流体を遠心力により吐
出口60より送り出す。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の住
棟セントラル用として各住戸に設ける給湯暖房装置25
の構成では、暖房および風呂追い焚き時に暖房用ポンプ
49と風呂用ポンプ50を運転することになる。これら
は、いずれも電気モータにて駆動するポンプである。従
って、これら両ポンプはイニシャルコストが高い、寸法
が大きくなる、重量が大きい、さらに電気を消費するた
めランニングコストが高くつくなどの課題があった。
【0015】ポンプの駆動動力を流体の流動力で行う方
法があるが、上記図11に示した従来の構成では、水車
の回転数が低く水車自身でポンプ駆動に要求される回転
数が得られないため途中に増速機を設ける必要があり、
イニシャルコストが高価で一般家庭用に使用できるもの
ではなく、また水車駆動流体とポンプにより搬送される
流体は分離されておらず全く同一であり、集合住宅等の
住棟セントラル給湯等に利用するには安全、衛生上の課
題があった。
【0016】また、図12で示した従来の構成では、駆
動側流体とポンプで搬送される流体はポンプ部で軸シー
ル部材で仕切られて構成されるものの、住棟セントラル
給湯等に利用するには万一の時の駆動側とポンプ側の流
体の混入防止が不確実であり信頼性上の課題があり、さ
らに軸シール部材のため水車の出力軸の回転抵抗が大き
く、住棟セントラル給湯あるいは暖房等に利用するには
ポンプ側の流量が過小であり流量特性上の課題があっ
た。
【0017】そこで、我々は特開平6−185489号
公報に示される流体駆動ポンプを提案し改良を進めた。
その結果、駆動側流体の限られた駆動力を有効に活かす
には回転抵抗を極力低減させることが重要であり、電動
モータ式ポンプではモータ入力上昇となるだけのことも
無視できないことが判った。
【0018】即ち、図14に示した従来の構成では駆動
側と従動側のマグネットがそれぞれの軸に対して固定さ
れており、もし駆動側と従動側のマグネットに磁力の芯
ずれがあると軸に対して径方向の押圧力を発生させ、摩
擦力による回転抵抗の増大を招いていた。この磁力の芯
ずれはマグネット設置の寸法上の誤差が有る場合と、設
置寸法上の誤差が無くても永久磁石の着磁力のバランス
がずれても生じるものである。
【0019】本発明は上記課題を解決するもので、住棟
セントラル給湯に利用でき、安全性が高くイニシャルコ
ストの安価で駆動流体動力を低減する高効率な流体駆動
の循環ポンプを提供することを第一の目的としたもので
ある。また、耐久性を高めた上記ポンプを提供すること
を第二の目的としたものである。さらに、構成を簡素化
して低コスト化することを第三の目的とし、組み立て作
業性を高めてより一層低コスト化することを第四の目的
としたものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は上記第一の目的
を達成するため、強制循環される一次側流体を回転力の
駆動源とする駆動羽根車と、二次側流体を循環させるポ
ンプ羽根車と、前記一次側流体と二次側流体とを気密に
分離する隔壁と、前記駆動羽根車に設けた駆動側マグネ
ットと前記ポンプ羽根車に設けた従動側マグネットとを
前記隔壁を介して対向させた磁力による動力伝達手段と
を有し、前記駆動側マグネットあるいは従動側マグネッ
トの少なくとも一方には回転方向は係止体により係止し
回転軸に対して径方向は摺動自在とした芯ずれ吸収部を
備えたものである。
【0021】また、第二の目的を達成するため、芯ずれ
吸収部には、マグネットと羽根車との間に滑り促進体を
設けたものである。
【0022】また、第三の目的を達成するため、芯ずれ
吸収部は、径方向に延びる長溝状凹部と位置固定凹部と
の間に介在する微小球体を滑り促進体と係止体の兼用体
としたものである。
【0023】また、第四の目的を達成するため、芯ずれ
吸収部は、羽根車に設けた径方向に延びる長溝状凹部と
マグネットに設けた位置固定凹部の間に磁性を有する微
小磁性球体を介在させて、この微小球体を滑り促進体と
係止体の兼用体としたものである。
【0024】
【作用】本発明は上記構成によって第一の手段のものは
強制循環される一次側流体駆動羽根車に流動させて駆動
羽根車を回転させ、一次側流体と二次側流体を気密に分
離する隔壁を介して磁力により連結された動力伝達手段
で駆動羽根車と連結されるポンプ羽根車が回転し、二次
側流体を搬送するポンプ動作が行われる。もし回転伝達
時に駆動側と従動側のマグネットに芯ずれが生じた場
合、径方向に摺動自在としたマグネットが他方のマグネ
ットの磁力の中心に相互の磁力により自動的に径方向に
移動するとともに回転方向には係止体により係止されて
いるため回転伝達がなされる。
【0025】また、第二の手段のものは動作は第一の手
段のものと同様であるが、マグネットがそれを収納する
羽根車に対して滑り促進体を介して摺動するため、より
滑らかな摺動動作がなされる。
【0026】また、第三の手段のものは位置固定凹部に
位置固定した微小球体を径方向に延びる長溝状凹部に位
置せしめることで回転伝達と芯ずれに対する滑らかな位
置移動が微小球体により兼用されるものである。
【0027】また、第四の手段のものは微小球体を磁性
体とするとともに磁力を有するマグネット側に位置固定
凹部を設けることにより、マグネットの位置固定凹部に
微小球体を磁力吸着させて微小球体の散逸を防ぎ、楽な
組み立て作業を実現するものである。
【0028】
【実施例】以下本発明の実施例を図1〜図10を参照し
て説明する。
【0029】図1および図2において、61は一次側流
体が流れる駆動流体通路62に設けられ一次側流体を回
転力の駆動源とする駆動羽根車であり、63は二次側流
体が流れる被駆動流体通路64に設けられ二次側流体を
循環させるポンプ羽根車である。65は一次側流体が流
れる駆動流体通路62と二次側流体が流れる被駆動流体
通路64の間を気密に分離する隔壁である。66は動力
伝達手段であり、駆動羽根車61に固定して設けた駆動
側マグネット67とポンプ羽根車63に設けた従動側マ
グネット68とが磁力により吸引および反発し合って動
力伝達可能に磁気結合するマグネットカップリングであ
る。駆動羽根車61とポンプ羽根車63はこの隔壁65
を介して対向して配置されるとともに動力伝達手段66
により動力伝達可能に連結されている。69は駆動羽根
車61を回転自在に支持する駆動側支持軸、70はポン
プ羽根車63を回転自在に支持するポンプ側支持軸であ
り、どちらの支持軸も隔壁65に支えられている。71
は一次側流体が流入する駆動入口、72は一次側流体が
流出する駆動出口、73は二次側流体が流入するポンプ
入口である。74はポンプ羽根車63を収納するポンプ
室75に開口し、ポンプ羽根車63の運転によりポンプ
入口73から吸引された二次側流体が加圧されて流出す
るポンプ出口である。
【0030】76は、従動側マグネット68をポンプ羽
根車63のポンプ羽根部63aに接合されるポンプマグ
ネットケース63b内に径方向には内径側および外径側
に可動空間を持たせて収納するとともに、従動側マグネ
ット68に設けた径方向に延びる長溝状凹部77にポン
プ羽根車63のポンプ羽根部63a側から突出させて設
けた円柱状の係止体78が挿入されるように配置し、回
転方向には係止体78により係止されてポンプ羽根部6
3aと一体となって回転できるとともに、回転軸である
ポンプ側支持軸70の径方向には長溝状凹部77により
摺動自在とした芯ずれ吸収部である。
【0031】上記構成において、芯ずれ吸収部76の動
作を説明する。一次側流体の流動による駆動羽根車61
の回転により、一体となった駆動側マグネット67が駆
動側支持軸69を軸として回転し、この駆動側マグネッ
ト67に磁力により連結された従動側マグネット68が
回転し、係止体78により周方向には係止されているた
めポンプ羽根車63をポンプ側支持軸70を軸として回
転させる。この時、駆動側マグネット67と従動側マグ
ネット68に回転軸に対する芯ずれがあると、従動側マ
グネット68は磁力の中心に合わせて係止体78と嵌合
した長溝状凹部77の方向に沿って移動し、その径方向
の位置移動により磁力の中心が一致して支持軸に対して
磁力による径方向の力の発生を除去し、支持軸と回転す
る羽根車との摩擦による回転抵抗を低減させる。
【0032】本実施例によれば、従来の複雑な電気モー
タと一つの羽根車で構成される電気モータ式ポンプに対
して、電気モータレスであり且つ二つの羽根車で済むこ
とになり、ポンプとしての寸法が小さく、軽量化が図
れ、イニシャルコストを安くでき、電気モータ式ポンプ
の場合に生じる電気代が不要なためランニングコストが
安くなるという効果がある。
【0033】さらに、芯ずれ吸収構成による回転抵抗の
低減により駆動入力の低減ができ、効率向上による流体
駆動ポンプのより小型化ができるという効果に加えて一
次側流体の駆動力低減による省エネルギー化ができると
いう効果がある。
【0034】なお、ここでは芯ずれ吸収部を従動側マグ
ネットに設けた場合を示したが、駆動側マグネットに芯
ずれ吸収部を設けても良く、さらに従動側と駆動側の両
方のマグネットに芯ずれ吸収部を設けるとともに従動側
と駆動側の長溝状凹部の径方向を互いに直交するように
配置してより芯ずれ追従動作に優れた構成とできるのは
言うまでもない。
【0035】次に、図3に示す本発明第二の実施例につ
いて説明する。なお、図1、図2に示した実施例と同一
機能、同一部材のところは同一符号を付与し詳細な説明
は省略する。
【0036】79は、芯ずれ吸収部76を有する従動側
マグネット68のスライド面とポンプ羽根車63との間
に設けた滑り促進体であり、従動側マグネット68の両
側に設けている。本実施例ではこの滑り促進体79はフ
ッ素樹脂などの低摩擦材料をシート状にしたものである
が、従動側マグネット68の表面あるいはポンプ羽根部
63aとポンプマグネットケース63bで形成されるマ
グネット収納部の内面に低摩擦材料をコーティングして
も良い。
【0037】上記構成において、芯ずれ吸収部76の動
作を説明する。駆動側マグネット67の回転時に、駆動
側マグネット67と従動側マグネット68に芯ずれがあ
ると従動側マグネット68は磁力の中心に合わせて長溝
状凹部77の方向に沿って移動する。この時、従動側マ
グネット68は滑り促進体79がそのスライド部に挿入
された状態のため、より滑らかに従動側マグネットの移
動がなされる。
【0038】以上のように、本発明の第二の実施例によ
れば図1の第一の実施例と同様な効果が得られるととも
に、より滑らかなマグネットの摺動動作が実現でき耐久
性、信頼性が向上するという効果がある。
【0039】また、滑らかな動きによって静かな回転音
が実現でき、より低騒音化ができるという効果がある。
【0040】なお、本実施例では滑り促進体を有する芯
ずれ吸収部を従動側マグネットに設けた場合を示した
が、駆動側マグネットに芯ずれ吸収部を設けても良く、
さらに従動側と駆動側の両方のマグネットに芯ずれ吸収
部を設けてかつ径方向の移動方向を決める長溝状凹部の
径方向を互いに直交するようにすれば芯ずれ追従動作に
より優れるようにできるのは言うまでもない。
【0041】次に、図4〜図7に示す本発明第三の実施
例について説明する。なお、図1、図2に示した実施例
と同一機能、同一部材のところは同一符号を付与し詳細
な説明は省略する。
【0042】80は、従動側マグネット68に設けた径
方向に延びる長溝状凹部81とポンプマグネットケース
63bに設けた位置固定凹部82との間に介在させた微
小球体83により構成した芯ずれ吸収部であり、微小球
体83を滑り促進体83aと係止体83bの兼用体とし
たものである。位置固定凹部82は図6に示すようにポ
ンプケーシング63bに複数個設けるとともに、半球状
の凹部として微小球体83を配置して従動側マグネット
68がマグネットケース63bに直接接触しないように
している。従動側マグネット68には図7に示すよう
に、径方向でかつ同一方向に延びて微小球体83が径方
向には移動可能とし周方向にはマグネットケース63b
に回転力を伝達できるようにする複数の長溝状凹部81
と、微小球体83が当接し回転方向には動力を伝えない
支持凹部84を複数設けている。
【0043】上記構成において、芯ずれ吸収部80の動
作を説明する。駆動側マグネット67の回転時に、駆動
側マグネット67と従動側マグネット68に芯ずれがあ
ると、従動側マグネット68は微小球体83を介して磁
力の中心に合わせて長溝状凹部81の方向に沿って移動
する。この時、従動側マグネット68は微小球体83の
転がりによって移動するため、その低い転がり抵抗のた
め滑らかに径方向に移動するとともに、微小球体83は
長溝状凹部81により周方向すなわち回転方向には係止
されているため回転力はポンプ羽根車63に伝達され
る。
【0044】以上のように、本発明の第三の実施例によ
れば図1の第一の実施例と同様な効果が得られるととも
に、より滑らかなマグネットの摺動動作が実現でき耐久
性、信頼性が向上し、静かな回転音によって低騒音化が
できるという効果がある。
【0045】さらに、微小球体が滑り促進体と係止体の
作用を兼用するため構成の簡素化により低コスト化でき
るという効果がある。
【0046】なお、本実施例では微小球体を有する芯ず
れ吸収部を従動側マグネットに設けた場合を示したが、
駆動側マグネットに芯ずれ吸収部を設けても良く、さら
に従動側と駆動側の両方のマグネットに芯ずれ吸収部を
設けても良いのは言うまでもない。またマグネットの片
面だけでなく両面に微小球体を設けかつ両面に設けた場
合には一方の面に設けた長溝状凹部の径方向と他方の面
に設けた長溝状凹部の径方向とは互いに直交するように
配置すればより芯ずれに対して追従動作にすぐれるよう
になる。また、マグネット側に位置固定凹部を設けても
良いのは言うまでもない。
【0047】次に、図8〜図10に示す本発明第四の実
施例について説明する。なお、図1、図2に示した実施
例と同一機能、同一部材のところは同一符号を付与し詳
細な説明は省略する。
【0048】85は磁石に吸引吸着される磁性を有する
微小球体で、従動側マグネット68に設けた位置固定凹
部82とポンプマグネットケース63bに設けた径方向
に延びる長溝状凹部81の間にこの磁性を有する微小球
体85を介在させて芯ずれ吸収部86を形成している。
この磁性を有する微小球体85は滑り促進体85aと係
止体85bの兼用体としたもので従動側マグネット68
の両面に設けるとともに片面の長溝状凹部の径方向とも
う一面に設けた長溝状凹部の径方向とは互いに直交する
ように(図示せず)してある。位置固定凹部82は図9
に示すように従動側マグネット68に複数個設けるとと
もに、半球状の凹部として磁性を有する微小球体85を
磁気吸着保持して従動側マグネット68がポンプマグネ
ットケース63bに直接接触しないようにしている。ポ
ンプマグネットケース63bには図10に示すように、
径方向でかつ同一方向に延びて微小球体85が径方向に
は移動可能とし周方向にはマグネットケース63bに回
転力を伝達できるようにする複数の長溝状凹部81と、
微小球体85が当接し回転方向には動力を伝えない支持
凹部84を複数設けている。
【0049】上記構成において、芯ずれ吸収部86の動
作を説明する。駆動側マグネット67の回転時に、駆動
側マグネット67と従動側マグネット68に芯ずれがあ
ると、従動側マグネット68は磁性を有する微小球体8
5を介して磁力の中心に合わせて長溝状凹部81の方向
に沿って移動する。この時、従動側マグネット68は微
小球体85の転がりによって移動するため、その低い転
がり抵抗のため滑らかに径方向に移動するとともに、微
小球体85は長溝状凹部81により周方向すなわち回転
方向には係止されているため回転力はポンプ羽根車63
に伝達される。
【0050】さらに、この芯ずれ吸収部86を有するこ
の流体駆動ポンプを製作する場合には、磁性を有する微
小球体85を位置固定凹部82に従動側マグネット68
自身の磁力により吸着させて組み立てできるため、微小
球体85の散逸の防止と確実な位置設定がなされる。ま
た、微小球体85自身を磁石としていないため、微小球
体85同士が相互に吸着集合化せず微小球体85の取扱
いは容易である。
【0051】以上のように、本発明の第四の実施例によ
れば図1の第一の実施例と同様な効果が得られるととも
に、より滑らかなマグネットの摺動動作による耐久性、
信頼性の向上、および静かな回転音による低騒音化の向
上ができるという効果がある。
【0052】さらに、微小球体が滑り促進体と係止体の
作用を兼用するため構成の簡素化による低コスト化と、
組み立て作業を容易にして作業能率の向上を実現し組み
立て工数低減による低コスト化ができるという効果があ
る。
【0053】なお、本実施例では微小球体を有する芯ず
れ吸収部を従動側マグネット68の両面に設けた場合を
示したが、より低コスト化のため駆動側マグネット67
と吸引力が働く片面のみにしてもよく、さらに芯ずれ吸
収部を駆動側にもうけても駆動側と従動側の両側に設け
ても良い。
【0054】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明の
流体駆動ポンプは、駆動羽根車とポンプ羽根車とを隔壁
で分離しつつマグネットの磁力による動力伝達手段で連
結し、マグネットには径方向には摺動自在とした芯ずれ
吸収部を設けて回転伝達するものである。
【0055】従って、電動モータのない小型、軽量化で
き、イニシャルコストおよびランニングコストを安価に
できるという効果がある。
【0056】さらに、芯ずれ吸収構成による回転抵抗の
低減により駆動入力の低減ができ、効率向上によるより
一層の小型化ができ、そのうえに一次側流体の駆動力低
減による省エネルギー化ができるという効果がある。
【0057】また、第二の発明の流体駆動ポンプは、マ
グネットと羽根車の間に滑り促進体を設けてより滑らか
にマグネットを径方向にの摺動させることで、磨耗が少
なく軸の径方向への押圧力の発生を低減して性能を安定
化し耐久性、信頼性が向上するという効果と、静かな回
転音の実現してより低騒音化できるという効果がある。
【0058】また、第三の発明の流体駆動ポンプは、微
小球体を滑り促進体と係止体の兼用体とすることで構成
の簡素化によって低コスト化できるという効果がある。
【0059】また、第四の発明の流体駆動ポンプは、マ
グネット側に位置固定凹部を設けるとともに微小球体を
磁力により吸着される磁性体とすることにより、滑り促
進体と係止体の作用を微小球体が兼用するため構成の簡
素化による低コスト化と、組み立て作業時の微小球体の
取扱いおよび組み立て作業性を容易にして作業能率の向
上を実現し組み立て工数低減による低コスト化ができる
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における流体駆動ポンプの断
面図
【図2】上記図1の従動側マグネットの外観斜視図
【図3】本発明の第二の実施例における流体駆動ポンプ
の断面図
【図4】本発明の第三の実施例における流体駆動ポンプ
の断面図
【図5】上記図4の芯ずれ吸収部の部分断面図
【図6】上記図4のポンプマグネットケースの一部破断
した外観斜視図
【図7】上記図4の従動側マグネットの外観斜視図
【図8】本発明の第四の実施例における流体駆動ポンプ
の断面図
【図9】上記図8の従動側マグネットの外観斜視図
【図10】上記図8のポンプマグネットケースの一部破
断した外観斜視図
【図11】従来の流体を駆動源とするポンプの構成図
【図12】従来の流体を駆動源とする他のポンプの構成
【図13】従来の住棟セントラル給湯暖房装置のシステ
ム構成図
【図14】従来の電動モータを駆動源とするポンプの構
成図
【符号の説明】
61 駆動羽根車 63 ポンプ羽根車 65 隔壁 66 動力伝達手段 67 駆動側マグネット 68 従動側マグネット 76、80、86 芯ずれ吸収部 78、83b、85b 係止体 79、83a、85a 滑り促進体 81、77 長溝状凹部 82 位置固定凹部 83、85 微小球体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】強制循環される一次側流体を回転力の駆動
    源とする駆動羽根車と、二次側流体を循環させるポンプ
    羽根車と、前記一次側流体と二次側流体とを気密に分離
    する隔壁と、前記駆動羽根車に設けた駆動側マグネット
    と前記ポンプ羽根車に設けた従動側マグネットとを前記
    隔壁を介して対向させた磁力による動力伝達手段と、前
    記駆動側マグネットあるいは従動側マグネットの少なく
    とも一方に設けられ回転方向は係止体により係止し回転
    軸に対して径方向は摺動自在とした芯ずれ吸収部を設け
    た流体駆動ポンプ。
  2. 【請求項2】芯ずれ吸収部には、マグネットと羽根車と
    の間に滑り促進体を設けた請求項1記載の流体駆動ポン
    プ。
  3. 【請求項3】芯ずれ吸収部は、径方向に延びる長溝状凹
    部と位置固定凹部との間に介在する微小球体を滑り促進
    体と係止体の兼用体とした請求項1記載の流体駆動ポン
    プ。
  4. 【請求項4】芯ずれ吸収部は、羽根車に設けた径方向に
    延びる長溝状凹部とマグネットに設けた位置固定凹部の
    間に介在させた磁性を有する微小磁性球体を滑り促進体
    と係止体の兼用体とした請求項1記載の流体駆動ポン
    プ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007069866A1 (en) * 2005-12-16 2007-06-21 Kyung-Yul Hyun Fluid pump
CN102135102A (zh) * 2011-03-10 2011-07-27 马刘陈 水力取水器
US8205279B2 (en) * 2005-10-24 2012-06-26 Sperian Eye & Face Protection, Inc. Pump assembly for an emergency eyewash station

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