JPH0813453A - ダムの排砂装置 - Google Patents

ダムの排砂装置

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JPH0813453A
JPH0813453A JP15106994A JP15106994A JPH0813453A JP H0813453 A JPH0813453 A JP H0813453A JP 15106994 A JP15106994 A JP 15106994A JP 15106994 A JP15106994 A JP 15106994A JP H0813453 A JPH0813453 A JP H0813453A
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JP
Japan
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sand
dam
reservoir
end opening
channel
Prior art date
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Withdrawn
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JP15106994A
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English (en)
Inventor
Tasuku Tanaka
弼 田中
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Nakamura Co Ltd
Original Assignee
Nakamura Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0813453A publication Critical patent/JPH0813453A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 貯水池に堆積する土砂を排出でき、設備費や
運転維持費も低くできるダムの排砂装置を提供するこ
と。 【構成】 ダム1の貯水池4側から下流側に流水路3を
貫通して形成し、流水路3の経路内に開口された上端開
口6とダム1の貯水池4側の下端部に開口された下端開
口7とを砂吸引路5で連通する。流水路3を水が流れる
と、その流速に応じて流水路3内の圧力が低下し、砂吸
引路5内の土砂が流水路3内に吸引されて下流側に排出
され、その分貯水池4側から下端開口7を介して砂吸引
路5内に土砂が吸引され、以上の動作が繰り返されて土
砂が排出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダムの排砂装置に係
り、特に土砂堆積によって貯水池が埋まることを防ぐこ
とができるダムの排砂装置に関する。
【0002】
【背景技術】従来より、水道用、灌漑用、発電用、治水
用等の様々な目的でダムが設けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、特に水道、
発電等のために貯水を行うダムでは、ダムで形成された
貯水池に土砂が堆積して埋まると貯水量が少なくなって
機能を果たせなくなり、問題となっていた。このような
土砂の堆積を防ぐ方法として、ダムに土砂吐門を設け、
出水時にこれを開放して土砂を放出する方法もあるが、
一度に多量の土砂が排出される危険性もあり、また、土
砂吐門よりも低い位置にある土砂は放出することができ
ず、あまり有効ではなかった。また、ポンプ等で土砂を
吸い上げて排出することも考えられるが、設備費や運転
維持費が高くなるという問題があった。
【0004】本発明の目的は、貯水池の底に堆積する土
砂を排出することができて貯水池が土砂で埋まることを
防止することができ、かつ設備費や運転維持費が低く、
低コストで実現することができるダムの排砂装置を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のダムの排砂装置
は、ダムの貯水池側から下流側に流水路を貫通して形成
し、この流水路の経路内に開口された上端開口とダムの
貯水池側の下端部に開口された下端開口とを砂吸引路で
連通して構成されたことを特徴とするものである。
【0006】また、本発明のダムの排砂装置は、ダムの
放水路内に配置された流水路パイプと、この流水路パイ
プの経路内に開口された上端開口およびダムの貯水池側
の下端部近くに開口された下端開口を有してダムの貯水
池側に沿って配置された砂吸引路パイプとを備えること
を特徴とするものでもよい。この際、前記砂吸引路や砂
吸引路パイプの下端開口には貯水池の底に配置されて複
数の穴が形成された砂吸引パイプが連結されていてもよ
い。
【0007】
【作用】本発明においては、貯水池内の水が流水路や流
水路パイプ内を通って下流側に流れると、その流速に応
じて流水路内や流水路パイプ内の圧力が低下するため砂
吸引路や砂吸引路パイプ内を通して貯水池底の土砂が水
とともに吸引され、流水路や流水路パイプ内を通して下
流側に排出される。この際、貯水池から下流側に放出さ
れる水の流れを利用しているため、ポンプ等を設ける必
要が無く、設備費や運転維持費が低減される。また、貯
水池の底から土砂を吸引して排出することができるた
め、流水路や流水路パイプよりも低い位置の土砂も排出
され、土砂の堆積が防止される。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1に示すように、ダム1には放水用の放水路
2と、本発明に係る流水路3とが設けられている。放水
路2には、図示しない水門が設けられており、ダム1の
貯水池4の水位が設定位置よりも高くなった場合などに
貯水池4内の水を放水することができるようにされてい
る。
【0009】流水路3は、図2にも示すようにダム1の
貯水池4側から下流側まで貫通して形成され、貯水池4
内の水を下流側に流すことができるように構成されてい
る。なお、流水路3の直径は適宜設定されるが、流速を
高めるために比較的小さめに形成されている。
【0010】流水路3の経路内には、砂吸引路5の上端
開口6が開口されている。砂吸引路5は、流水路3から
ダム1内を下方に向かって延長され、さらにダム1の下
端部分で貯水池4側に向かって延長されてその下端開口
7は貯水池4側に開口されている。
【0011】砂吸引路5の下端開口7には、合成樹脂等
によって形成された砂吸引パイプ8が連結されている。
砂吸引パイプ8には、多数の穴9が形成され、貯水池4
の底に配置されることで穴9よりも小さな砂を水ととも
に吸引できるように構成されている。なお、砂吸引パイ
プ8の端部には、魚などの侵入を防ぐ網などが設けられ
ている。
【0012】このような本実施例においては、貯水池4
から流水路3を通して水がダム1の下流側に流れると、
その流速に応じて流水路3内の圧力が低くなり、つまり
霧吹き現象(ジェット現象)によって砂吸引路5内の土
砂が流水路3内に吸引されて流水路3を流れる水によっ
て下流側に排出される。砂吸引路5内の土砂が流水路3
内に吸引されると、砂吸引路5に連通された砂吸引パイ
プ8の穴9から貯水池4の底に堆積した土砂も吸引され
る。以上の動作を繰り返すことで、流水路3から水を流
している間、貯水池4内に堆積した土砂が下流側に徐々
に排出される。
【0013】このような本実施例によれば、流水路3を
通して貯水池4の水を流すだけで貯水池4に堆積した土
砂を吸い上げて下流側に排出することができ、ポンプ等
を設ける必要がないために設備費が低減されるととも
に、モータ等の動力が不要であるために運転費も無くす
ことができ、さらに構造が簡易なためポンプ等を用いた
場合のようにメンテナンス等を不要にできて維持費も低
減することができる。このため、非常に安価に設置、運
転することができ、多くのダムに設けることができる。
【0014】また、流水路3よりも低い位置の土砂も吸
い上げて排出することができ、貯水池4に堆積した土砂
を確実に排出することができるので、貯水池4が土砂で
埋まることが無く、所定の貯水空間を常に維持すること
ができる。
【0015】砂吸引路5に砂吸引パイプ8を連結したの
で、砂吸引路5の下端開口7部分だけでなく、貯水池4
内の広範囲の底から砂を吸引することができて土砂の堆
積を効果的に防止することができる。また、吸引パイプ
8の穴9よりも小さな土砂のみが吸引されて排出される
ため、大きな石等が砂吸引路5や流水路3に詰まること
がなく、土砂を確実に排出することができる。
【0016】流水路3から水が流れている間は、少量づ
つ土砂が排出され続けるため、従来の土砂吐門等を開い
て一時的に多量の土砂を流す場合に比べて安全に土砂を
排出することができる。
【0017】以上、本発明について好適な実施例をあげ
て説明したが、本発明は前記実施例に限らず、本発明の
要旨を逸脱しない範囲において種々の改良並びに設計の
変更が可能である。例えば、前記実施例において、流水
路3における砂吸引路5の上端開口6部分の径を小さく
絞って、流水路3内の流速を高めて上端開口6部分の圧
力をより低減させて吸引力を向上させてもよい。
【0018】また、砂吸引パイプ8を設けずに、砂吸引
路5の下端開口7から土砂を吸引するように構成しても
よい。但し、砂吸引パイプ8を連結したほうが、広範囲
の土砂を吸引排出することができて、土砂堆積を効果的
に防止できる利点がある。さらに、流水路3、砂吸引路
5、砂吸引パイプ8の形成箇所や形成数は、ダム1の構
造、大きさ等に応じて適宜設定すればよい。
【0019】図3に示すように、ダム1に放水路2が形
成されている場合に、その放水路2に砂吸引路5の上端
開口6を開口して放水路2を流水路としても利用するこ
とで土砂を吸引して排出しても良い。但し、前記実施例
のように流水路3を別途設けたほうが、流水路3を土砂
排水に適切な直径や形状に設定することができ、効果的
に土砂を排出できるという利点がある。
【0020】さらに、放水路2が形成された既存のダム
1などに本発明を適用する場合には、図4に示すよう
に、放水路2内に配置される流水路パイプ11と、この
流水路パイプ11内に上端開口13が開口され、ダム1
の貯水池4側に沿って配置されて貯水池4の底部分(ダ
ム1の貯水池4側の下端部近傍)に下端開口14が形成
された砂吸引路パイプ12とで本発明の排砂装置を構成
してもよい。この際、前記下端開口14には、前記実施
例と同様に、砂吸引パイプ8を接続してもよいし、設け
なくてもよい。このような流水路パイプ11および砂吸
引路パイプ12からなる外付け型の排砂装置を用いれ
ば、前記実施例と同じ効果が得られるとともに、既存の
ダム1にも容易に設置でき、既に堆積している貯水池4
内の土砂をも排出することができるという利点がある。
なお、流水路パイプ11や砂吸引路パイプ12の形状、
材質は実施にあたって適宜設定すればよい。また、流水
路パイプ11、砂吸引路パイプ12は、砂吸引パイプ8
を含めて一体化してもよいし、各々を別部材として施工
現場で接続してもよい。
【0021】流水路3は門を設けずに常時開放させてお
いて土砂を連続して排出してもよいし、門を設けて所定
間隔で土砂を排出させるようにしてもよい。これらは、
貯水池4への土砂の堆積具合などを考慮して適宜設定す
ればよい。なお、流水路3を常時開放させていても流水
路3の径が小さく流水量が僅かであれば貯水量への影響
は殆ど無いため、問題とはならない。また、図4の例で
は、放水路2を流水路パイプ11部分を残して閉めて流
水路パイプ11のみから水や土砂が流出されるようにし
てもよい。
【0022】
【発明の効果】このような本発明によれば、ポンプ等を
設けなくても貯水池に堆積した土砂を流水路や流水路パ
イプまで吸引して排出することができ、貯水池の土砂堆
積を確実に防止することができるとともに、設備費や運
転維持費を低くでき、低コストで土砂排出を実現するこ
とができる。また、砂吸引路や砂吸引路パイプに砂吸引
パイプを連結すれば、貯水池の広範囲の底から土砂を吸
引して排出することができ、土砂堆積をより一層効果的
に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を適用したダムを示す概略図
である。
【図2】本実施例を適用したダムの概略縦断面図であ
る。
【図3】本発明の変形例を適用したダムの概略縦断面図
である。
【図4】本発明の他の変形例を適用したダムの概略縦断
面図である。
【符号の説明】
1 ダム 2 放水路 3 流水路 4 貯水池 5 砂吸引路 6 上端開口 7 下端開口 8 砂吸引パイプ 11 流水路パイプ 12 砂吸引路パイプ 13 上端開口 14 下端開口

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダムの貯水池に堆積する土砂を排出する
    排砂装置であって、ダムの貯水池側から下流側に貫通し
    て形成された流水路と、この流水路の経路内に開口され
    た上端開口およびダムの貯水池側の下端部に開口された
    下端開口を連通する砂吸引路とを備えることを特徴とす
    るダムの排砂装置。
  2. 【請求項2】 ダムの貯水池に堆積する土砂を排出する
    排砂装置であって、ダムの放水路内に配置された流水路
    パイプと、この流水路パイプの経路内に開口された上端
    開口およびダムの貯水池側の下端部近くに開口された下
    端開口を有してダムの貯水池側に沿って配置された砂吸
    引路パイプとを備えることを特徴とするダムの排砂装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のダムの排砂装置に
    おいて、前記砂吸引路又は砂吸引路パイプの下端開口に
    は貯水池の底に配置されて複数の穴が形成された砂吸引
    パイプが連結されていることを特徴とするダムの排砂装
    置。
JP15106994A 1994-07-01 1994-07-01 ダムの排砂装置 Withdrawn JPH0813453A (ja)

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JP15106994A JPH0813453A (ja) 1994-07-01 1994-07-01 ダムの排砂装置

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JP15106994A JPH0813453A (ja) 1994-07-01 1994-07-01 ダムの排砂装置

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ID=15510633

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JP15106994A Withdrawn JPH0813453A (ja) 1994-07-01 1994-07-01 ダムの排砂装置

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JP (1) JPH0813453A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011169066A (ja) * 2010-02-22 2011-09-01 Hatsuo Haba 自然適応型河川湖沼設置取水設備
JP2014173253A (ja) * 2013-03-06 2014-09-22 Hiroshi Ito ダム放流エネルギー活用による貯水池内堆積土砂の移動排出システム
KR20210063895A (ko) * 2019-11-25 2021-06-02 (주)친환경산업 부유물 제거 및 수질 개선용 가동보

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2014173253A (ja) * 2013-03-06 2014-09-22 Hiroshi Ito ダム放流エネルギー活用による貯水池内堆積土砂の移動排出システム
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Effective date: 20010904