JPH08134361A - 複合樹脂組成物 - Google Patents
複合樹脂組成物Info
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- JPH08134361A JPH08134361A JP7071975A JP7197595A JPH08134361A JP H08134361 A JPH08134361 A JP H08134361A JP 7071975 A JP7071975 A JP 7071975A JP 7197595 A JP7197595 A JP 7197595A JP H08134361 A JPH08134361 A JP H08134361A
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- resin
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Abstract
(57)【要約】
【目的】射出成形、圧縮成形等の成形加工時に低揮発
性、低発煙性を示すと共に品質の優れた漆器素地として
最適な複合樹脂組成物を得る。 【構成】(イ)熱可塑性樹脂、例えば、ポリプロピレ
ン、(ロ)竹粉、及び(ハ)塩基性充填剤、例えば、酸
化マグネシウムを含み、(イ)と(ロ)の合計量100
重量部中に占める(ロ)の割合が5〜80重量部であ
り、(ハ)は(ロ)100重量部に対して5〜80重量
部であることを特徴とする複合樹脂組成物およびそれよ
りなる漆器素地。
性、低発煙性を示すと共に品質の優れた漆器素地として
最適な複合樹脂組成物を得る。 【構成】(イ)熱可塑性樹脂、例えば、ポリプロピレ
ン、(ロ)竹粉、及び(ハ)塩基性充填剤、例えば、酸
化マグネシウムを含み、(イ)と(ロ)の合計量100
重量部中に占める(ロ)の割合が5〜80重量部であ
り、(ハ)は(ロ)100重量部に対して5〜80重量
部であることを特徴とする複合樹脂組成物およびそれよ
りなる漆器素地。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性樹脂、竹粉及
び塩基性充填剤よりなる複合樹脂組成物およびそれより
なる漆器素地に関し、詳しくは射出成形、圧縮成形等の
成形加工時に低揮発性、低発煙性を示すと共に品質の優
れた複合樹脂組成物およびそれよりなる漆器素地に関す
るものである。
び塩基性充填剤よりなる複合樹脂組成物およびそれより
なる漆器素地に関し、詳しくは射出成形、圧縮成形等の
成形加工時に低揮発性、低発煙性を示すと共に品質の優
れた複合樹脂組成物およびそれよりなる漆器素地に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、台所や食卓用品として、盆、
椀、膳、重箱、茶びつ等の漆器類は、その素地として木
質材料が使用されてきたが、近年、量産性や価格面等
で、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂等の熱硬
化性樹脂やABS樹脂等の熱可塑性樹脂が、木材に替わ
って使用されるようになった。しかしながら、フェノー
ル樹脂やメラミン樹脂は衝撃強度等の機械的強度が一般
に弱く、量産性にも難点がある。尿素樹脂は取扱いの
際、ホルムアルデヒドの発生に基づく保健衛生上の問題
があるほか、破損や変形を起こし易い欠点がある。ま
た、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂は一般に熱湯等により
熱変形を起こし易く、漆器としての質感にも乏しく貧弱
という欠点がある。これらの欠点を解決するためにポリ
オレフィン系樹脂をはじめとする熱可塑性樹脂に木質系
資源を混合し、射出成形、圧縮成形等により漆器製品を
得ることが行われている。近年、この技術に関しては樹
脂価格高騰の他に、省資源、資源活用、公害防止等の観
点から、ますます大きな関心が寄せられつつある。
椀、膳、重箱、茶びつ等の漆器類は、その素地として木
質材料が使用されてきたが、近年、量産性や価格面等
で、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂等の熱硬
化性樹脂やABS樹脂等の熱可塑性樹脂が、木材に替わ
って使用されるようになった。しかしながら、フェノー
ル樹脂やメラミン樹脂は衝撃強度等の機械的強度が一般
に弱く、量産性にも難点がある。尿素樹脂は取扱いの
際、ホルムアルデヒドの発生に基づく保健衛生上の問題
があるほか、破損や変形を起こし易い欠点がある。ま
た、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂は一般に熱湯等により
熱変形を起こし易く、漆器としての質感にも乏しく貧弱
という欠点がある。これらの欠点を解決するためにポリ
オレフィン系樹脂をはじめとする熱可塑性樹脂に木質系
資源を混合し、射出成形、圧縮成形等により漆器製品を
得ることが行われている。近年、この技術に関しては樹
脂価格高騰の他に、省資源、資源活用、公害防止等の観
点から、ますます大きな関心が寄せられつつある。
【0003】木質系資源の中で竹粉は全国に豊富に自生
し、成長力、再生力ともに旺盛で、比較的入手しやす
い。また、竹粉は、一般に他の樹脂用充填材に比べて安
価であり、これを配合して得た成形物は易焼却性等いわ
ゆる低公害性を示すなど、樹脂用充填材、特に増量材と
して適した条件を備えている。さらに、上記した如き竹
粉配合の漆器素地は、木質感等の外観的要素の他に、一
般の樹脂製品に比較して軽量、剛性、寸法安定性、機械
加工性及び保温性等が優れ、又、木材に比較して耐水性
や耐侯性等が格段に優れる等、特徴ある性質を示す。こ
の点からも竹粉充填材の調製法、その配合技術及び成形
技術等の確立は、非常に重要な工業的課題であるといえ
る。
し、成長力、再生力ともに旺盛で、比較的入手しやす
い。また、竹粉は、一般に他の樹脂用充填材に比べて安
価であり、これを配合して得た成形物は易焼却性等いわ
ゆる低公害性を示すなど、樹脂用充填材、特に増量材と
して適した条件を備えている。さらに、上記した如き竹
粉配合の漆器素地は、木質感等の外観的要素の他に、一
般の樹脂製品に比較して軽量、剛性、寸法安定性、機械
加工性及び保温性等が優れ、又、木材に比較して耐水性
や耐侯性等が格段に優れる等、特徴ある性質を示す。こ
の点からも竹粉充填材の調製法、その配合技術及び成形
技術等の確立は、非常に重要な工業的課題であるといえ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際に
竹粉を熱可塑性樹脂に配合して射出成形等の前述の熱成
形を実施するに当たっては、常に幾つかの困難に遭遇す
るのであって、必ずしも容易ではない。即ち、竹粉は通
常、重量で7%前後、場合によってはそれ以上の水分を
含有し、かつ熱的に不安定である。このため、比較的低
温、例えば成形温度付近で多量の水分や分解生成物の放
出、発煙等、通常「焼け」と称される現象を示す。それ
が樹脂成形物の外観不良(シルバーストリークの発生)
や内部欠陥、ひいては物性、特に衝撃強さや曲げ強さ等
の大巾な低下を招き、商品価値を著しく低下せしめる。
竹粉を熱可塑性樹脂に配合して射出成形等の前述の熱成
形を実施するに当たっては、常に幾つかの困難に遭遇す
るのであって、必ずしも容易ではない。即ち、竹粉は通
常、重量で7%前後、場合によってはそれ以上の水分を
含有し、かつ熱的に不安定である。このため、比較的低
温、例えば成形温度付近で多量の水分や分解生成物の放
出、発煙等、通常「焼け」と称される現象を示す。それ
が樹脂成形物の外観不良(シルバーストリークの発生)
や内部欠陥、ひいては物性、特に衝撃強さや曲げ強さ等
の大巾な低下を招き、商品価値を著しく低下せしめる。
【0005】また、成形時の臭気の問題及び成形物の発
する臭いの問題等が加わり、竹粉を充填材として使用す
る技術の確立及びその実用化は予想以上に進展していな
い。
する臭いの問題等が加わり、竹粉を充填材として使用す
る技術の確立及びその実用化は予想以上に進展していな
い。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、以上のよ
うな現状に鑑み、竹粉を充填材として使用する技術を確
立するために鋭意研究を重ねてきた。その結果、熱可塑
性樹脂、竹粉に加えて塩基性充填剤を配合することによ
り、目的とする漆器素地として最適な複合樹脂組成物が
得られること、又、臭い、外観に対しても有効であるこ
とを見い出だし、本発明を完成するに至った。
うな現状に鑑み、竹粉を充填材として使用する技術を確
立するために鋭意研究を重ねてきた。その結果、熱可塑
性樹脂、竹粉に加えて塩基性充填剤を配合することによ
り、目的とする漆器素地として最適な複合樹脂組成物が
得られること、又、臭い、外観に対しても有効であるこ
とを見い出だし、本発明を完成するに至った。
【0007】即ち、本発明は、(イ)熱可塑性樹脂、
(ロ)竹粉、及び(ハ)塩基性充填剤を含み、(イ)と
(ロ)の合計量100重量部中に占める(ロ)の割合が
5〜80重量部であり、(ハ)は(ロ)100重量部に
対して5〜80重量部であることを特徴とする複合樹脂
組成物、およびそれよりなる漆器素地である。
(ロ)竹粉、及び(ハ)塩基性充填剤を含み、(イ)と
(ロ)の合計量100重量部中に占める(ロ)の割合が
5〜80重量部であり、(ハ)は(ロ)100重量部に
対して5〜80重量部であることを特徴とする複合樹脂
組成物、およびそれよりなる漆器素地である。
【0008】尚、本発明における漆器素地とは、漆又は
漆に代替する塗料の塗布によって、漆器として用いられ
る器具、器物、道具等をいう。
漆に代替する塗料の塗布によって、漆器として用いられ
る器具、器物、道具等をいう。
【0009】本発明で用いられる熱可塑性樹脂として
は、公知の樹脂が何ら制限されずに使用し得る。例え
ば、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリカーボネート、
ポリエーテル、ポリエステル、ポリ塩化ビニル等の各種
の熱可塑性樹脂が用いられる。就中、ポリオレフィン、
特にプロピレン系樹脂を用いることが好ましい。ここで
プロピレン系樹脂とは、プロピレンの単独重合体及びプ
ロピレンとエチレン、ブテン等の他のα−オレフィンと
の共重合体を含む総称である。現在市販されているプロ
ピレン系樹脂はそのメルトフローレートが0.1〜15
0g/10分であるが、本発明にあっては、これらのプ
ロピレン系樹脂を特に制限なく使用できる。
は、公知の樹脂が何ら制限されずに使用し得る。例え
ば、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリカーボネート、
ポリエーテル、ポリエステル、ポリ塩化ビニル等の各種
の熱可塑性樹脂が用いられる。就中、ポリオレフィン、
特にプロピレン系樹脂を用いることが好ましい。ここで
プロピレン系樹脂とは、プロピレンの単独重合体及びプ
ロピレンとエチレン、ブテン等の他のα−オレフィンと
の共重合体を含む総称である。現在市販されているプロ
ピレン系樹脂はそのメルトフローレートが0.1〜15
0g/10分であるが、本発明にあっては、これらのプ
ロピレン系樹脂を特に制限なく使用できる。
【0010】また、上記の熱可塑性樹脂として、変性ポ
リオレフィン樹脂を併用することにより、竹粉と熱可塑
性樹脂との接着性を高め、耐衝撃性等の物性を向上させ
ることができる。変性ポリオレフィン樹脂は、ポリオレ
フィン樹脂と重合性カルボン酸化合物との反応物であ
り、一般にはグラフト共重合体となっている。上記の重
合性カルボン酸化合物は、エチレン性不飽和基を有する
カルボン酸及び無水カルボン酸の総称である。具体的に
例示すれば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、
イタコン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸等が好適
に使用される。このような重合性カルボン酸化合物が、
変性ポリオレフィン樹脂中に0.01〜5重量%、好ま
しくは0.05〜3重量%の範囲で結合した変性ポリオ
レフィン樹脂が本発明で好適に使用される。このような
変性ポリオレフィン樹脂は、(イ)の熱可塑性樹脂との
合計量中に占める割合で2〜20重量%の範囲であるこ
とが好ましい。
リオレフィン樹脂を併用することにより、竹粉と熱可塑
性樹脂との接着性を高め、耐衝撃性等の物性を向上させ
ることができる。変性ポリオレフィン樹脂は、ポリオレ
フィン樹脂と重合性カルボン酸化合物との反応物であ
り、一般にはグラフト共重合体となっている。上記の重
合性カルボン酸化合物は、エチレン性不飽和基を有する
カルボン酸及び無水カルボン酸の総称である。具体的に
例示すれば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、
イタコン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸等が好適
に使用される。このような重合性カルボン酸化合物が、
変性ポリオレフィン樹脂中に0.01〜5重量%、好ま
しくは0.05〜3重量%の範囲で結合した変性ポリオ
レフィン樹脂が本発明で好適に使用される。このような
変性ポリオレフィン樹脂は、(イ)の熱可塑性樹脂との
合計量中に占める割合で2〜20重量%の範囲であるこ
とが好ましい。
【0011】熱可塑性樹脂の形状は粉状物、顆粒状物、
ペレット状物等、特に制限されず使用できるが、一般に
は均一分散性、充填材の高充填化の観点から平均粒径3
00〜800μmの顆粒状の熱可塑性樹脂を用いること
が最も好適である。
ペレット状物等、特に制限されず使用できるが、一般に
は均一分散性、充填材の高充填化の観点から平均粒径3
00〜800μmの顆粒状の熱可塑性樹脂を用いること
が最も好適である。
【0012】次に、本発明で用いる竹粉は粉砕して得ら
れる竹粉が好ましいが、それらに限定されることなく、
要するに樹脂用充填材として成形加工時に問題のでない
程度に小さい粒径であれば実質上有効に使用し得る。通
常は平均粒径が1〜350μm以下の竹粉を用いること
が好ましい。
れる竹粉が好ましいが、それらに限定されることなく、
要するに樹脂用充填材として成形加工時に問題のでない
程度に小さい粒径であれば実質上有効に使用し得る。通
常は平均粒径が1〜350μm以下の竹粉を用いること
が好ましい。
【0013】竹粉の配合量は、熱可塑性樹脂との合計を
100重量部としたとき、5〜80重量部でなければな
らず、10〜60重量部であることが好ましい。竹粉の
配合量が5重量部未満のときは成形品の物性向上効果が
見られず、一方、80重量部を越えるときは樹脂が硬く
なり成形性が著しく低下する。
100重量部としたとき、5〜80重量部でなければな
らず、10〜60重量部であることが好ましい。竹粉の
配合量が5重量部未満のときは成形品の物性向上効果が
見られず、一方、80重量部を越えるときは樹脂が硬く
なり成形性が著しく低下する。
【0014】塩基性充填剤は、酸中和の機能を有するも
のであれば特に制限なく使用できる。例えば、酸化マグ
ネシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、ケイ酸
カルシウム、酸化亜鉛、酸化バリウム等の一種以上が特
に制限されず使用できる。特に、吸水性及び酸中和性を
併せ持つ酸化マグネシウムが有効である。塩基性充填剤
は、品質を問わず各種のものが使用できるが、作業性、
均一分散性の点より平均粒径は0.1〜100μm、好
ましくは1〜50μmのものが好適である。
のであれば特に制限なく使用できる。例えば、酸化マグ
ネシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、ケイ酸
カルシウム、酸化亜鉛、酸化バリウム等の一種以上が特
に制限されず使用できる。特に、吸水性及び酸中和性を
併せ持つ酸化マグネシウムが有効である。塩基性充填剤
は、品質を問わず各種のものが使用できるが、作業性、
均一分散性の点より平均粒径は0.1〜100μm、好
ましくは1〜50μmのものが好適である。
【0015】塩基性充填剤の配合量は、成形の容易さ及
び成形品の外観を良好にするためには竹粉100重量部
に対し5〜80重量部、好ましくは10〜40重量部で
あることが好ましい。5重量部未満のときは竹粉からの
酸性液を十分に消化し得ず、成型品の外観不良や金型腐
食が発生するおそれがあり、80重量部を越えるときは
一般に樹脂が硬くなり、成形性が低下する。
び成形品の外観を良好にするためには竹粉100重量部
に対し5〜80重量部、好ましくは10〜40重量部で
あることが好ましい。5重量部未満のときは竹粉からの
酸性液を十分に消化し得ず、成型品の外観不良や金型腐
食が発生するおそれがあり、80重量部を越えるときは
一般に樹脂が硬くなり、成形性が低下する。
【0016】本発明の複合樹脂組成物は、前記した3成
分で十分に目的を達成することができるが、さらに、有
機過酸化物を添加することによって、より優れた物性が
期待できる。有機過酸化物は、竹粉を充填することによ
って低下する流動性を向上させることができる。有機過
酸化物は、特に限定されず公知のものが使用できるが、
一般にはハイドロパーオキサイド類、ジアルキルパーオ
キサイド類、ジアシルパーオキサイド類、ケトンパーオ
キサイド類、アルキルパーエステル類、パーオキシジカ
ーボネート類等が1種もしくは2種以上混合して使用さ
れる。有機過酸化物の使用量は、本発明の複合樹脂組成
物100重量部に対して0.005〜0.1重量部の範
囲であることが好ましい。
分で十分に目的を達成することができるが、さらに、有
機過酸化物を添加することによって、より優れた物性が
期待できる。有機過酸化物は、竹粉を充填することによ
って低下する流動性を向上させることができる。有機過
酸化物は、特に限定されず公知のものが使用できるが、
一般にはハイドロパーオキサイド類、ジアルキルパーオ
キサイド類、ジアシルパーオキサイド類、ケトンパーオ
キサイド類、アルキルパーエステル類、パーオキシジカ
ーボネート類等が1種もしくは2種以上混合して使用さ
れる。有機過酸化物の使用量は、本発明の複合樹脂組成
物100重量部に対して0.005〜0.1重量部の範
囲であることが好ましい。
【0017】本発明の複合樹脂組成物は、上記成分の他
に必要に応じて発泡剤、滑剤、無機充填剤、竹粉以外の
有機充填剤、酸化防止剤、着色剤、難燃剤、帯電防止
剤、紫外線吸収剤、可塑剤等の補助的添加剤を加えるこ
とができる。
に必要に応じて発泡剤、滑剤、無機充填剤、竹粉以外の
有機充填剤、酸化防止剤、着色剤、難燃剤、帯電防止
剤、紫外線吸収剤、可塑剤等の補助的添加剤を加えるこ
とができる。
【0018】本発明に於ける前記各成分の混合は特に制
限されるものではなく、公知の混合装置をそのまま採用
して実施することができる。例えば、目的に応じた混合
比率で高速混合機、タンブラー、リボンミキサー等公知
の混合機を用いて混合すればよい。また上記混合におい
て各成分の混合添加順序は特に制限されるものではなく
必要に応じて同時又は適宜順次混合すればよい。
限されるものではなく、公知の混合装置をそのまま採用
して実施することができる。例えば、目的に応じた混合
比率で高速混合機、タンブラー、リボンミキサー等公知
の混合機を用いて混合すればよい。また上記混合におい
て各成分の混合添加順序は特に制限されるものではなく
必要に応じて同時又は適宜順次混合すればよい。
【0019】本発明の複合樹脂組成物は射出成形機、圧
縮成形機、ブロー成形機等の成形加工機に直接投入され
るか、または、押出機を用いて予めペレタイズしたペレ
ットとして投入され、種々の形状に成形される。このよ
うな方法で成形された本発明の複合樹脂組成物よりなる
漆器素地は、漆又は漆に代替する塗料、例えば、アクリ
ル系塗料やウレタン系塗料が塗布されて漆器となる。
縮成形機、ブロー成形機等の成形加工機に直接投入され
るか、または、押出機を用いて予めペレタイズしたペレ
ットとして投入され、種々の形状に成形される。このよ
うな方法で成形された本発明の複合樹脂組成物よりなる
漆器素地は、漆又は漆に代替する塗料、例えば、アクリ
ル系塗料やウレタン系塗料が塗布されて漆器となる。
【0020】
【発明の効果】本発明の複合樹脂組成物は、塩基性充填
剤の含まれていないものに比べて機械的強度、特に引張
強度や曲げ強度等の物性が大きく向上する。また、成形
時のガス発生も抑制されるために臭気がなく、しかも成
形性及び成形品の外観及び塗装性が極めて良好である。
剤の含まれていないものに比べて機械的強度、特に引張
強度や曲げ強度等の物性が大きく向上する。また、成形
時のガス発生も抑制されるために臭気がなく、しかも成
形性及び成形品の外観及び塗装性が極めて良好である。
【0021】また、本発明の漆器素地の成形において
は、成形機や金型等の腐食が防止される。従って、成形
機や金型を耐腐食性の高い特殊綱で製作したり、防食メ
ッキ加工したりすることは不要である。本発明は、この
ような効果も併せて有する。
は、成形機や金型等の腐食が防止される。従って、成形
機や金型を耐腐食性の高い特殊綱で製作したり、防食メ
ッキ加工したりすることは不要である。本発明は、この
ような効果も併せて有する。
【0022】
【実施例】以下本発明を具体的に説明するため実施例を
示すが本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。尚、実施例における原料は下記の通りである。
示すが本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。尚、実施例における原料は下記の通りである。
【0023】(1)熱可塑性樹脂 メルトフローレイトが23g/10分のプロピレン−エ
チレンブロック共重合体(商品名:徳山ポリプロPN6
70、平均粒径570μm) (2)竹粉(岡山城南電器製 孟宗竹粉 平均粒径27
μm) (3)塩基性充填剤 ・酸化マグネシウム(宇部化学(株)製 活性酸化マグ
ネシウム・パウダーU−180−P 平均粒径2.8μ
m) ・酸化カルシウム(白石カルシウム(株)製 Bell
−C.M.L.(P)平均粒径4.0μm) ・炭酸カルシウム(白石工業(株)製 ホワイトンP−
30 平均粒径1.75μm) ・水酸化カルシウム(和光純薬工業(株)製 試薬 平
均粒径5.0μm) (4)変性ポリプロピレン メルトフローレイト60g
/10分の無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂
((株)トクヤマ製 徳山ポリプロAD89G) (5)有機過酸化物 1,3−ビス(ターシャリーブチ
ルパーオキシイソプロピル)ベンゼン 実施例の結果は以下の方法で測定評価した。
チレンブロック共重合体(商品名:徳山ポリプロPN6
70、平均粒径570μm) (2)竹粉(岡山城南電器製 孟宗竹粉 平均粒径27
μm) (3)塩基性充填剤 ・酸化マグネシウム(宇部化学(株)製 活性酸化マグ
ネシウム・パウダーU−180−P 平均粒径2.8μ
m) ・酸化カルシウム(白石カルシウム(株)製 Bell
−C.M.L.(P)平均粒径4.0μm) ・炭酸カルシウム(白石工業(株)製 ホワイトンP−
30 平均粒径1.75μm) ・水酸化カルシウム(和光純薬工業(株)製 試薬 平
均粒径5.0μm) (4)変性ポリプロピレン メルトフローレイト60g
/10分の無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂
((株)トクヤマ製 徳山ポリプロAD89G) (5)有機過酸化物 1,3−ビス(ターシャリーブチ
ルパーオキシイソプロピル)ベンゼン 実施例の結果は以下の方法で測定評価した。
【0024】(A)塗装性(密着性) 射出成形機(日本製鋼所製 13oz)を用いて、原料
混合物を成形温度180℃、成形時間18秒にて肉厚3
mm、縦127mm、横127mmに成形した。得られ
た板状物に、アンダーコート材として、(株)アサヒペ
ン製のオレフィックスP4700を塗布し、仕上げに
(株)アサヒペン製のオレフィックスP6001の黒を
塗った。塗装面は1mmの碁盤目模様に切り込み、その
上にセロテープを貼り、セロテープ剥離にともない、塗
膜が剥離するか否かを見て、密着性を判定し、以下の基
準で評価した。
混合物を成形温度180℃、成形時間18秒にて肉厚3
mm、縦127mm、横127mmに成形した。得られ
た板状物に、アンダーコート材として、(株)アサヒペ
ン製のオレフィックスP4700を塗布し、仕上げに
(株)アサヒペン製のオレフィックスP6001の黒を
塗った。塗装面は1mmの碁盤目模様に切り込み、その
上にセロテープを貼り、セロテープ剥離にともない、塗
膜が剥離するか否かを見て、密着性を判定し、以下の基
準で評価した。
【0025】
【表1】
【0026】(B)塗装品外観 塗装性試験において、塗装した板状物の外観を目視にて
判断し、以下の基準で評価した。
判断し、以下の基準で評価した。
【0027】
【表2】
【0028】(C)成形品臭気 錆発生ショット数の測定において、成形した板状物の臭
気の有無を判断し、以下の基準で評価した。
気の有無を判断し、以下の基準で評価した。
【0029】
【表3】
【0030】(D)錆発生ショット数 射出成形機(日本製鋼所製 13oz)を用いて、樹脂
組成物を成形温度200℃、成形時間18秒にて肉厚3
mm、縦127mm、横127mmの板状物を成形し
た。金型表面及び突出しピンへの錆の発生するショット
数を目視にて判断した。
組成物を成形温度200℃、成形時間18秒にて肉厚3
mm、縦127mm、横127mmの板状物を成形し
た。金型表面及び突出しピンへの錆の発生するショット
数を目視にて判断した。
【0031】(E)密度 JIS K7112に準拠 (F)メルトフローレート JIS K6758 (2
30℃)に準拠 (G)引張り強度 JIS K7113に準拠 (H)曲げ強度 JIS K7203に準拠 (I)硬度(ロックウェルRスケール) JIS K6
758準拠 (J)熱変形温度 JIS K7207に準拠(荷重18
1.3 N/ ) 実施例 熱可塑性樹脂、竹粉、塩基性充填剤、変性ポリプロピレ
ン樹脂、有機過酸化物を表1に示す混合割合(いずれも
重量部)で、高速混合機(川田製作所製SMG−10
0)にて1分間混和し、池貝鉄工製二軸押出機(PCM
45)を用いてあらかじめペレット化した。このペレッ
トを用いて射出成形した結果を表1、表2および表3に
示した。
30℃)に準拠 (G)引張り強度 JIS K7113に準拠 (H)曲げ強度 JIS K7203に準拠 (I)硬度(ロックウェルRスケール) JIS K6
758準拠 (J)熱変形温度 JIS K7207に準拠(荷重18
1.3 N/ ) 実施例 熱可塑性樹脂、竹粉、塩基性充填剤、変性ポリプロピレ
ン樹脂、有機過酸化物を表1に示す混合割合(いずれも
重量部)で、高速混合機(川田製作所製SMG−10
0)にて1分間混和し、池貝鉄工製二軸押出機(PCM
45)を用いてあらかじめペレット化した。このペレッ
トを用いて射出成形した結果を表1、表2および表3に
示した。
【0032】
【表4】
【0033】
【表5】
【0034】
【表6】
Claims (2)
- 【請求項1】(イ)熱可塑性樹脂、(ロ)竹粉、及び
(ハ)塩基性充填剤を含み、(イ)と(ロ)の合計量1
00重量部中に占める(ロ)の割合が5〜80重量部で
あり、(ハ)は(ロ)100重量部に対して5〜80重
量部であることを特徴とする複合樹脂組成物。 - 【請求項2】請求項1記載の複合樹脂組成物よりなる漆
器素地。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7071975A JPH08134361A (ja) | 1994-09-13 | 1995-03-29 | 複合樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6-219062 | 1994-09-13 | ||
JP21906294 | 1994-09-13 | ||
JP7071975A JPH08134361A (ja) | 1994-09-13 | 1995-03-29 | 複合樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08134361A true JPH08134361A (ja) | 1996-05-28 |
Family
ID=26413099
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7071975A Pending JPH08134361A (ja) | 1994-09-13 | 1995-03-29 | 複合樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08134361A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0972806A1 (en) * | 1998-07-15 | 2000-01-19 | Yutaka Imaizumi | Molded article having antibacterial activity |
KR20010094777A (ko) * | 2000-04-06 | 2001-11-03 | 정몽선 | 숯용기 |
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CN100393810C (zh) * | 2006-04-03 | 2008-06-11 | 中国科学院广州化学研究所 | 一种竹粉-聚氯乙烯复合材料及其制备方法 |
JP2011162705A (ja) * | 2010-02-12 | 2011-08-25 | Shachihata Inc | 木質樹脂組成物及び木質ペレット |
JP2014172955A (ja) * | 2013-03-07 | 2014-09-22 | Kyushu Institute Of Technology | 高分子複合材料用帯電防止剤および帯電防止性部材 |
JP2015113350A (ja) * | 2013-12-09 | 2015-06-22 | 国立大学法人九州工業大学 | 難燃化帯電防止性高分子複合材料および難燃化帯電防止性部材 |
WO2019087363A1 (ja) * | 2017-11-02 | 2019-05-09 | 合同会社Mitsuya | 粉末含有複合非生分解性樹脂組成物、抗菌性食器及び抗菌包装資材 |
-
1995
- 1995-03-29 JP JP7071975A patent/JPH08134361A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPWO2019087363A1 (ja) * | 2017-11-02 | 2020-11-26 | リッキークリスチャンジョンサー | 粉末含有複合非生分解性樹脂組成物、抗菌性食器及び抗菌包装資材 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
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