JPH08134353A - ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物 - Google Patents
ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物Info
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- JPH08134353A JPH08134353A JP29553794A JP29553794A JPH08134353A JP H08134353 A JPH08134353 A JP H08134353A JP 29553794 A JP29553794 A JP 29553794A JP 29553794 A JP29553794 A JP 29553794A JP H08134353 A JPH08134353 A JP H08134353A
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Abstract
が大幅に改善され、靱性、耐衝撃性に優れ、良好な外観
と機械的性質をばらつきなく再現性良く保持し、かつ成
形性、流動性も良好なポリアリーレンスルフィド樹脂組
成物を提供する。 【構成】 下記組成成分を、下記組成割合で含有するこ
とを特徴とするポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。 組成成分 (A):ポリアリーレンスルフィド (B):無水マレイン酸含有オレフィン系エラストマー
共重合体 (C):エポキシ変性したビニル系またはオレフィン系
の幹ポリマーにビニル系グラフト鎖が共重合したビニル
系共重合体 組成割合 (A)成分と(B)成分との割合((A):(B))
が、60:40〜99:1(重量比)であること、およ
び(C)成分の割合が、0.1〜30重量部((A)成
分と(B)成分との合計量((A)+(B))100重
量部に対する割合)であること。
Description
ィド樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、靱性や耐衝
撃性が要求される各種精密機器、電気・電子機器、およ
び自動車等の輸送機器等の部品材料として好適に用いら
れるポリアリーレンスルフィド樹脂組成物に関する。
S)は、非常に高い耐熱性、耐薬品性を有するエンジニ
アリングプラスチックであるが、脆弱であるという問題
があった。この解決のため各種エラストマーをPAS樹
脂に配合する試みがなされている。このPAS樹脂の脆
弱さを補うため、エラストマー成分として、変性オレフ
ィン系共重合体が多く用いられてきた。しかし、このよ
うなオレフィン系共重合体は、PAS樹脂との相溶性が
極めて低いため、靱性、耐衝撃性の向上、外観の改良の
面で十分とはいえなかった。また、エラストマー成分の
分散状態が均一でないため、機械的性質(強度、伸び)
のばらつきが大きく、さらには再現性が極めて低いとい
う問題があった。このような観点から、主に反応性の相
溶化剤(カップリング剤)、中でも物性向上効果の点か
らエポキシ樹脂やシランカップリング剤を添加する試み
がなされている。
ップリング剤を用いると、得られる樹脂組成物の溶融時
の粘度を著しく増大させてしまうため、粘度を保持した
まま物性を向上させることは困難であった。また、エポ
キシ樹脂、シランカップリング剤は、反応性の高い液体
であり、通常の混練機による混練では、均一な混合が困
難であるという問題があった。
あり、PAS樹脂の最大の欠点の一つである脆弱さが大
幅に改善され、靱性、耐衝撃性に優れ、良好な外観と機
械的性質をばらつきなく再現性良く保持し、かつ流動
性、成形性も良好なポリアリーレンスルフィド樹脂組成
物を提供することを目的とする。
め、本発明によれば、下記組成成分を、下記組成割合で
含有することを特徴とするポリアリーレンスルフィド樹
脂組成物が提供される。 組成成分 (A):ポリアリーレンスルフィド (B):無水マレイン酸含有オレフィン系エラストマー
共重合体 (C):エポキシ変性したビニル系またはオレフィン系
の幹ポリマーにビニル系グラフト鎖が共重合したビニル
系共重合体 組成割合 (A)成分と(B)成分との割合((A):(B))
が、60:40〜99:1(重量比)であること、およ
び(C)成分の割合が、0.1〜30重量部((A)成
分と(B)成分との合計量((A)+(B))100重
量部に対する割合)であること。
(A),(B)および(C)成分に加えて、さらに
(D):充填材を含有してなることを特徴とするポリア
リーレンスルフィド樹脂組成物が提供される。
樹脂組成物を具体的に説明する。 1.組成成分 (1)ポリアリーレンスルフィド(A) 本発明に用いられるポリアリーレンスルフィド(PA
S)(A)は、構造式−Ar−S−(ただしArはアリ
ーレン基)で示される繰り返し単位を70モル%以上含
有する重合体で、その代表的物質は、下記構造式(I)
基、アルコキシ基、フェニル基、カルボキシル基、シア
ノ基、アミノ基、ハロゲン原子から選ばれる置換基であ
り、mは0〜4の整数である。また、nは平均重合度を
示し1.3〜30の範囲である)で示される繰り返し単
位を70モル%以上有するポリフェニレンスルフィドで
ある。中でもα−クロロナフタレン溶液(濃度0.4g
/dl)、206℃における対数粘度が0.1〜0.5
(dl/g)、好ましくは0.13〜0.4(dl/
g)、さらに好ましくは0.15〜0.35(dl/
g)の範囲にあるものが適当である。PASは一般にそ
の製造法により実質上線状で分岐、架橋構造を有しない
分子構造のものと、分岐や架橋構造を有する構造のもの
が知られているが本発明においてはその何れのタイプの
ものについても有効である。本発明に用いるのに好まし
いPASは繰り返し単位としてパラフェニレンスルフィ
ド単位を70モル%以上、さらに好ましくは80モル%
以上含有するホモポリマーまたはコポリマーである(以
下PPSと略称)。この繰り返し単位が70モル%未満
だと結晶性ポリマーとしての特徴である本来の結晶性が
低くなり充分な機械的物性が得られなくなる傾向があり
好ましくない。共重合構成単位としては、例えばメタフ
ェニレンスルフィド単位、オルソフェニレンスルフィド
単位、p,p’−ジフェニレンケトンスルフィド単位、
p,p’−ジフェニレンスルホンスルフィド単位、p,
p’−ビフェニレンスルフィド単位、p,p’−ジフェ
ニレンエーテルスルフィド単位、2,6−ナフタレンス
ルフィド単位などが挙げられる。また、本発明のポリア
リーレンスルフィドとしては、前記の実質上線状ポリマ
ーの他に、モノマーの一部分として3個以上の官能基を
有するモノマーを少量混合使用して重合した分岐または
架橋ポリアリーレンスルフィドも用いることができ、ま
た、これを前記の線状ポリマーにブレンドした配合ポリ
マーも用いることがで好適である。さらにまた、本発明
に使用する(A)成分としてのPASは、比較的低分子
量の線状ポリマーを酸化架橋または熱架橋により溶融粘
度を上昇させ、成形加工性を改良したポリマーも使用で
きる。
ラストマー共重合体(B) 本発明に用いられる無水マレイン酸含有オレフィン系エ
ラストマー共重合体(B)としては、特に制限はない
が、例えば、その単量体成分が、エチレン、α、β−不
飽和カルボン酸アルキルエステル、および無水マレイン
酸からなり、各々の割合が、50〜90重量%、5〜4
9重量%、0.5〜10重量%、好ましくは60〜85
重量%、7〜45重量%、1〜8重量%のエチレン系共
重合体を挙げることができる。また、この他に、無水マ
レイン酸変性SEBS、無水マレイン酸変性EPR等の
無水マレイン酸を含んでなるオレフィン系エラストマー
を用いることもできる。
レフィンの幹ポリマーにビニル系グラフト鎖が共重合し
たビニル系共重合体(C) 本発明に用いられるエポキシ変性したビニル系またはオ
レフィン系の幹ポリマーにビニル系グラフト鎖が共重合
したビニル系共重合体(C)には、たとえばマクロモノ
マー法によって製造されるものであり、マクロポリマー
に由来するポリマーセグメントを枝成分に、エポキシ基
を含むポリマーセグメントを幹成分に有するものを挙げ
ることができる。本発明に用いられる上記マクロモノマ
ーは、ビニル重合体連鎖の片末端にラジカル重合性基を
有する高分子量単量体であり、このマクロモノマーを単
一または複数の他のビニル単量体と共重合させることに
よって、グラフトポリマーを製造することができ、この
方法によって得られるグラフトポリマーは、マクロモノ
マーに由来するポリマーセグメントを枝成分とし、ビニ
ル単量体の単独または共重合体セグメントを幹成分とす
る構造を有し、一般的にマクロモノマー法グラフトポリ
マーを称されている。
シ基を含むポリマーセグメントであり、エポキシ基含有
ビニル単量体またはそれと他のビニル単量体との単量体
混合物などから形成される。エポキシ基含有ビニル単量
体としては、メタクリル酸グリシジル、アクリル酸グリ
シジル、エタクリル酸グリシジル、イタコン酸グリシジ
ル等のグリシジルエステル類や、アリルグリシジルエテ
ール、2−メチルアリルグリシジルエーテル等のグリシ
ジルエーテル類が使用され、好適にはメタクリル酸グリ
シジル、アクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエー
テルが使用され、さらに好適にはメタクリル酸グリシジ
ルが使用される。幹成分の分子量は、数平均分子量で
1,000〜200,000が好ましく、2,000〜
100,000がさらに好ましい。数平均分子量が20
0,000を超えるとポリアリーレンスルフィドへの分
散性が低下し相溶化効果が小さく、一方1,000未満
ではポリアリーレンスルフィドの増粘によって成形性が
低下する。
グラフトポリマーにおける、エポキシ基含有ビニル単量
体単位の含有量は、グラフトポリマーを構成する単量体
単位の合計量を基準にして1〜30重量%が好ましく、
3〜20重量%がさらに好ましい。また、枝成分と幹成
分の重量割合は、枝成分5〜80重量%で幹成分20〜
95重量%の割合が好ましく、枝成分10〜50重量%
で幹成分50〜90重量%の割合がさらに好ましい。一
方、幹成分が20重量%未満であると、ポリアリーレン
スルフィドへの反応の程度が低くポリアリーレンスルフ
ィドに対する相溶性が劣る。グラフトポリマーの分子量
は、数平均分子量で2,000〜300,000が好ま
しい。
ことができる。この充填材(D)は、必ずしも必須とさ
れる成分ではないが、機械的物性、耐熱性、寸法安定性
(耐変形、そり)、電気的性質等の性能に優れた成形品
を得るためには配合することが好ましく、これには目的
に応じて繊維状、粉粒状、板状の充填材が用いられる。
繊維状充填材としては、ガラス繊維,アスベスト繊維,
カーボン繊維,シリカ繊維,シリカ・アルミナ繊維,ジ
ルコニア繊維,窒化硼素繊維,窒化珪素繊維,硼素繊
維,チタン酸カリ繊維,さらにステンレス,アルミニウ
ム,チタン,銅,真鍮等の金属の繊維状物などの無機質
繊維状物質を挙げることができる。特に代表的な繊維状
充填材はガラス繊維,またはカーボン繊維である。な
お、芳香族ポリアミド,フッ素樹脂,アクリル樹脂など
の高融点有機質繊維状物質も使用することができる。一
方、粉粒状充填物としてはカーボンブラック,溶融また
は結晶シリカ,石英粉末,カラスビーズ,ガラス粉,硅
酸カルシウム,硅酸アルミニウム,カオリン,タルク,
クレー,硅藻土,ウォラストナイトのような硅酸塩、酸
化鉄,酸化チタン,酸化亜鉛,アルミナのような金属の
酸化物、炭酸カルシウム,炭酸マグネシウムのような金
属の炭酸塩、硫酸カルシウム,硫酸バリウムのような金
属の硫酸塩、その他炭化珪素,窒化硼素,各種金属粉末
を挙げることができる。また、板状充填材としてはマイ
カ,ガラスフレーク,各種の金属箔等を挙げることがで
きる。これらの無機充填材は一種または二種以上併用す
ることができる。繊維状充填材、特にガラス繊維または
炭素繊維と粒状および/または板状充填材の併用は特に
機械的強度と寸法精度、電気的性質等を兼備する上で好
ましい組み合わせである。これらの充填材の使用にあた
っては必要ならば収束剤または表面処理剤を使用するこ
とが望ましい。この例を示せば、エポキシ系化合物,イ
ソシアネート系化合物,シラン系化合物,チタネート系
化合物等の官能性化合物である。これらの化合物はあら
かじめ充填材に表面処理または収束処理を施して用いる
か、または材料調製の際同時に添加してもよい。
(B)成分との割合((A):(B))が、60:40
〜99:1(重量比)、好ましくは、80:20〜9
5:5(重量比)であり、(C)成分の割合が、(A)
成分と(B)成分との合計((A)+(B))100重
量部に対して、0.1〜30重量部、好ましくは、0.
5〜20重量部、さらに好ましくは、1〜10重量部で
ある。
(B)成分が、60:40を超えると、耐熱性,弾性
率,難燃性のようなPASを特徴づける性質が著しく低
下し、99:1未満であると、耐衝撃,靱性の改良効果
が不十分である。また、(C)成分の割合が、(A)成
分と(B)成分との合計量100重量部に対して、0.
1重量部未満であると、相溶化剤としての働きが不十分
であり、30重量部を超えると粘度上昇,耐熱性や耐衝
撃性の低下につながる場合がある。
割合は、(A),(B),および(C)の合計量
((A)+(B)+(C))100重量部に対して3〜
350重量部とすることが好ましい。3重量部未満であ
ると、機械的強度,弾性率等の改良効果が乏しく、35
0重量部を超えると流動性や成形性の低下を引き起こす
場合がある。
る方法としては、特に制限はなく、たとえば、(A)、
(B)、および(C)の三成分、さらに必要に応じ充填
材(D)をヘンシェルミキサーのような混合機で均一に
混合したのち、一軸または二軸混練押出機に供給し、2
80〜340℃の温度範囲下で溶融混練し、ペレットと
して樹脂組成物を得ることができる。
に説明する。 [実施例1]ポリアリーレンスルフィド(出光石油化学
社製 リニア型PPS)850g、無水マレイン酸含有
オレフィン系エラストマー共重合体(住友化学社製 ボ
ンダイン)150g、およびエポキシ変性したビニル系
の幹ポリマーにビニル系グラフト鎖が共重合したビニル
系共重合体(東亜合成化学工業社製 レゼダGP−50
0)10gをヘンシエルミキサーで2分間混合した。次
に、二軸混練押出機に供給し、300℃の温度範囲下で
溶融混練しペレットを得た。
変性ビニル系の幹ポリマーにビニル系グラフト鎖が共重
合したビニル系共重合体の配合量を10gから20gに
変えたこと以外は実施例1と同様にした。
変性ビニル系の幹ポリマーにビニル系グラフト鎖が共重
合したビニル系共重合体の配合量を10gから50gに
変えたこと以外は実施例1と同様にした。
ーレンスルフィドを850gから567gに、無水マレ
イン酸含有オレフィン系エラストマー共重合体を150
gから100gに、また、エポキシ変性ビニル系の幹ポ
リマーにビニル系グラフト鎖が共重合したビニル系共重
合体の配合量を50gから33gに変えるとともに、グ
ラスファイバー(GF)(旭ファイバーガラス社製 J
AFT591)を300g用いたこと以外は、実施例1
と同様にした。
ーレンスルフィドを850gから1,000gに変える
とともに、無水マレイン酸含有オレフィン系エラストマ
ー共重合体およびエポキシ変性ビニル系の幹ポリマーに
ビニル系グラフト鎖が共重合したビニル系共重合体を加
えなかったこと以外は実施例1と同様にした。
変性ビニル系の幹ポリマーにビニル系グラフト鎖が共重
合したビニル系共重合体を加えなかったこと以外は実施
例1と同様にした。
変性ビニル系の幹ポリマーにビニル系グラフト鎖が共重
合したビニル系共重合体を加えず、その代わりにエポキ
シカップリング剤(東レシリコーン社製 エポキシシラ
ンSH6040)10g加えたこと以外は実施例1と同
様にした。
ーレンスルフィドを850gから700gに変え、無水
マレイン酸含有オレフィン系エラストマー共重合体およ
びエポキシ変性ビニル系の幹ポリマーにビニル系グラフ
ト鎖が共重合したビニル系共重合体を加えず、その代わ
りに前記GFを300g加えたこと以外は実施例1と同
様にした。
変性ビニル系の幹ポリマーにビニル系グラフト鎖が共重
合したビニル系共重合体を加えなかったこと以外は実施
例4と同様にした。
変性ビニル系の幹ポリマーにビニル系グラフト鎖が共重
合したビニル系共重合体を加えず、その代わりに前記エ
ポキシカップリング剤を6.9g加えたこと以外は実施
例4と同様にした。
合(組成)割合および得られた樹脂組成物のペレットの
物性評価を表1に示す。なお、評価は、以下の方法に基
づいて行なった。 ・引張強度(MPa):ASTM D638に準拠し
た。 ・引張弾性率(MPa):ASTM D638に準拠し
た。 ・引張伸び(%):ASTM D638に準拠した。 ・IZOD衝撃強度(KJ/m2 ):ASTM D25
6に準拠した。 ・HDT(℃):ASTM D648に準拠した。 ・溶融粘度(PaS):測定温度300℃、剪断速度2
00/secにおける溶融粘度を、キャピラリーレオメ
ーターで測定した。 ・スパイラルフローレート(SFL)(mm):クリア
ランス1mmのスパイラルフローレート測定用金型を用
い、シリンダー温度320℃、金型温度134℃での流
動長を測定した。
きわめて高い靱性、耐衝撃性を有し、高い機械的性質を
ばらつきなく再現性良く保持し、成形性、流動性外観に
も優れたポリアリーレンスルフィド樹脂組成物を提供す
ることができる。
ップリング剤を用いると、得られる樹脂組成物の溶融時
の粘度を著しく増大させてしまうため、粘度を保持した
まま物性を向上させることは困難であった。また、エポ
キシ樹脂、シランカップリング剤は液体であり、通常の
混練機による混練では、均一な混合が困難であるという
問題があった。
レフィン系の幹ポリマーにビニル系グラフト鎖が共重合
したビニル系共重合体(C) 本発明に用いられるエポキシ変性したビニル系またはオ
レフィン系の幹ポリマーにビニル系グラフト鎖が共重合
したビニル系共重合体(C)には、たとえばマクロモノ
マー法によって製造されるものであり、マクロモノマー
に由来するポリマーセグメントを枝成分に、エポキシ基
を含むポリマーセグメントを幹成分に有するものを挙げ
ることができる。本発明に用いられる上記マクロモノマ
ーは、ビニル重合体連鎖の片末端にラジカル重合性基を
有する高分子量単量体であり、このマクロモノマーを単
一または複数の他のビニル単量体と共重合させることに
よって、グラフトポリマーを製造することができ、この
方法によって得られるグラフトポリマーは、マクロモノ
マーに由来するポリマーセグメントを枝成分とし、ビニ
ル単量体の単独または共重合体セグメントを幹成分とす
る構造を有し、一般的にマクロモノマー法グラフトポリ
マーと称されている。
シ基を含むポリマーセグメントであり、エポキシ基含有
ビニル単量体またはそれと他のビニル単量体との単量体
混合物などから形成される。エポキシ基含有ビニル単量
体としては、メタクリル酸グリシジル、アクリル酸グリ
シジル、エタクリル酸グリシジル、イタコン酸グリシジ
ル等のグリシジルエステル類や、アリルグリシジルエー
テル、2−メチルアリルグリシジルエーテル等のグリシ
ジルエーテル類が使用され、好適にはメタクリル酸グリ
シジル、アクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエー
テルが使用され、さらに好適にはメタクリル酸グリシジ
ルが使用される。幹成分の分子量は、数平均分子量で
1,000〜200,000が好ましく、2,000〜
100,000がさらに好ましい。数平均分子量が20
0,000を超えるとポリアリーレンスルフィドへの分
散性が低下し相溶化効果が小さく、一方1,000未満
ではポリアリーレンスルフィドの増粘によって成形性が
低下する。
合(組成)割合および得られた樹脂組成物のペレットの
物性評価を表1に示す。なお、評価は、以下の方法に基
づいて行なった。 ・引張強度(MPa):ASTM D638に準拠し
た。 ・引張弾性率(MPa):ASTM D638に準拠し
た。 ・引張伸び(%):ASTM D638に準拠した。 ・IZOD衝撃強度(KJ/m2):ASTM D25
6に準拠した。 ・HDT(℃):ASTM D648に準拠した。 ・溶融粘度(PaS):測定温度300℃、剪断速度2
00/secにおける溶融粘度を、キャピラリーレオメ
ーターで測定した。 ・スパイラルフローレート(SFL)(mm):クリア
ランス1mmのスパイラルフローレート測定用金型を用
い、シリンダー温度320℃、金型温度135℃での流
動長を測定した。
Claims (2)
- 【請求項1】 下記組成成分を、下記組成割合で含有す
ることを特徴とするポリアリーレンスルフィド樹脂組成
物。 組成成分 (A):ポリアリーレンスルフィド (B):無水マレイン酸含有オレフィン系エラストマー
共重合体 (C):エポキシ変性したビニル系またはオレフィン系
の幹ポリマーにビニル系グラフト鎖が共重合したビニル
系共重合体 組成割合 (A)成分と(B)成分との割合((A):(B))
が、60:40〜99:1(重量比)であること、およ
び(C)成分の割合が、0.1〜30重量部((A)成
分と(B)成分との合計量((A)+(B))100重
量部に対する割合)であること。 - 【請求項2】 前記(A),(B)および(C)成分に
加えて、さらに(D):充填材を含有してなることを特
徴とする請求項1記載のポリアリーレンスルフィド樹脂
組成物。
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---|---|---|---|
JP29553794A JP3560048B2 (ja) | 1994-11-04 | 1994-11-04 | ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
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JPH08134353A true JPH08134353A (ja) | 1996-05-28 |
JP3560048B2 JP3560048B2 (ja) | 2004-09-02 |
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ID=17821926
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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-
1994
- 1994-11-04 JP JP29553794A patent/JP3560048B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Also Published As
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JP3560048B2 (ja) | 2004-09-02 |
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