JPH08132746A - 感熱転写記録体 - Google Patents

感熱転写記録体

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JPH08132746A
JPH08132746A JP6269993A JP26999394A JPH08132746A JP H08132746 A JPH08132746 A JP H08132746A JP 6269993 A JP6269993 A JP 6269993A JP 26999394 A JP26999394 A JP 26999394A JP H08132746 A JPH08132746 A JP H08132746A
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Japan
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void
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JP6269993A
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English (en)
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Atsushi Taga
敦 多賀
Atsushi Saito
厚 斉藤
Yasuyuki Furutani
靖恭 古峪
Katsuro Kuze
勝朗 久世
Tsutomu Isaka
勤 井坂
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Publication date
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    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/26Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used
    • B41M5/40Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used characterised by the base backcoat, intermediate, or covering layers, e.g. for thermal transfer dye-donor or dye-receiver sheets; Heat, radiation filtering or absorbing means or layers; combined with other image registration layers or compositions; Special originals for reproduction by thermography
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、
平均粒子径が0.1〜7μmである有機質の架橋高分子
微粒子を1重量部超40重量部以下配合してなる組成物
をシート状に形成後延伸してなり、その空洞含有率が1
0〜100cc/100gである空洞含有ポリオレフィ
ン系樹脂フィルムを感熱記録層の支持体の構成要素とし
て用いた感熱転写記録体を開示する。 【効果】 感熱転写記録受容層を塗布・形成する際の溶
剤負けがなく、画像印刷時の画像濃度や画像の均一性が
良好で且つドット抜け等の欠陥のない優れた印刷適性を
備えた感熱転写記録体を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感熱転写記録体に関し、
特に、高濃度印字が可能で且つドット抜けが無く、しか
も画像の均一性が良好で、画像受容層塗布時に支持体が
溶剤負けを起こすことのない感熱転写記録体に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】顔料を含む熱溶融型色剤あるいは昇華性
もしくは気化性の染料を含む転写層を有する転写シート
を重ね合わせ、該転写シートを加熱することによって転
写層に含まれる顔料や染料を熱溶融、昇華または気化さ
せて受容シートに転着させ、受容シート上に顔料画像ま
たは染料画像を形成させる熱転写方法は知られている。
【0003】ここで使用される画像受容層の種類は、用
いる色材の種類によって異なり、顔料を含む熱溶融型色
材の場合は、ポリアクリル系やポリオレフィン系等の高
分子材料またはそれらに活性白土等の無機質充填材を混
合したものが使用され、昇華性の塩基性染料型色材の場
合には活性白土(活性クレー)層、昇華性の分散染料型
色材の場合にはポリエステル等の高分子材料層等からな
っている。
【0004】熱転写画像受容シートとしては、紙や無機
質微細粉末を含む熱可塑性樹脂の延伸フィルムよりなる
合成紙や透明フィルムからなる支持層の表面に、白色度
およびインキ受容性向上のため、シリカや炭酸カルシウ
ム等の無機化合物をバインダーと共に表面に塗布した塗
工合成紙等の表面に、上記の様な画像受容層を塗布・形
成したものが一般的である。中でも空洞含有ポリオレフ
ィン系樹脂フィルムは、その空洞と優れたクッション性
によってサーマルヘッドの熱が良好に伝達されるので、
高濃度画像記録が得られ易い。
【0005】空洞含有ポリオレフィン系樹脂フィルム
は、ポリオレフィン系樹脂と無機質微細粒子の混合物、
あるいはポリオレフィン系樹脂と該ポリオレフィン系樹
脂に対して非相溶の樹脂を微粒子状に分散した混合物を
シート状に成形した後延伸し、ポリオレフィン系樹脂と
無機質微細粒子または非相溶の微粒子状樹脂との界面剥
離によって微細な空洞を無数に形成することによって得
られる。
【0006】しかしながら無機質微粒子を使用する方法
では、一般的に使用される炭酸カルシウムや二酸化珪素
等の粒度分布が広く且つ粗大粒子を含むため、延伸フィ
ルムの表面が均質なものになりにくく、しかも粗大粒子
に起因するフィッシュアイ等の異物欠陥を有するフィル
ムとなり、感熱転写記録体の支持体として使用すると、
画像のドット抜け等を生じ易く、画像品質の優れた感熱
転写記録体が得られない。
【0007】また、ポリオレフィン系樹脂に対して非相
溶の樹脂を微粒子状に分散させる方法では、無機質微粒
子の場合に指摘される粗大微粒子に起因する問題は生じ
ないが、分散状態の制御が困難でフィルム表面の均一性
に劣るものとなり、更には画像受容層の塗布等の表面加
工処理を行なったときに、ポリオレフィン系樹脂中に分
散した樹脂の溶出が起こり、表面状態を悪くするという
問題も指摘されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の様な問
題点に着眼してなされたものであって、その目的は、従
来の空洞含有ポリオレフィン系樹脂フィルムを感熱転写
記録体の支持体として使用したときに指摘される、画像
の不均一やドット抜け等の問題を改善すると共に、画像
受容層を塗布・形成する時の溶剤負けを防止し、高濃度
・高鮮度記録を達成し得る様な感熱転写記録体を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
のできた本発明に係る感熱転写記録体の構成は、ポリオ
レフィン系樹脂100重量部に対し、平均粒子径が0.
1〜7μmである有機質の架橋高分子微粒子を1重量部
超40重量部以下配合してなる組成物をシート状に形成
後延伸してなり、その空洞含有量が10〜100cc/
100gである空洞含有ポリオレフィン系樹脂フィルム
層を、感熱転写記録体における画像受容層を支持する支
持体の構成要素として用いたものであるところに要旨を
有する。尚、本発明で使用される有機質の架橋高分子微
粒子としては、ポリオレフィン系樹脂内への分散性が良
好で均一な空洞を万遍なく形成することができ、且つ耐
溶剤性の一段と優れたものを与えるという理由から、
(メタ)アクリル系モノマーやスチレン系モノマーをモ
ノマー単位として含む架橋高分子微粒子が好ましいもの
として用いられる。
【0010】
【作用】上記の様に本発明の感熱記録体は、感熱転写記
録体における画像受容層を支持する支持層の一構成要素
として、平均粒径の特定された有機質の架橋高分子微粒
子をポリオレフィン系樹脂に対して特定量部配合してな
る組成物を成型後延伸してなり、内部に10〜100c
c/100gの空洞が成形された空洞含有ポリオレフィ
ン系樹脂フィルムを使用するものであり、該ポリオレフ
ィン系樹脂フィルムには微細な空洞が全体に渡って万遍
なく成形されており、優れたクッション性と表面平滑性
を有していると共に、該フィルム中に含まれる架橋微粒
子は耐溶剤性に優れたものであるから溶剤負けの原因に
なる様な恐れもなく、高濃度で且つ解像度の優れた感熱
転写記録体を与える。
【0011】上記において、支持層を構成するフィルム
のベースとなるポリオレフィン系樹脂としては、プロピ
レン、エチレン、ブテン、4−メチルペンテン−1の如
く公知のオレフィンをモノマー成分とする単独重合体や
共重合体もしくはそれらの任意の混合物が使用される。
また、該ポリオレフィン系樹脂中に分散される有機質の
架橋高分子微粒子としては、上記ポリオレフィン系樹脂
の溶融成形温度条件下で溶融することがなく、且つ同温
度に耐える耐熱性を有するものであれば特に制限はな
く、付加重合法、重縮合法、重付加反応法など任意の方
法で製造される架橋高分子微粒子を使用することがで
き、また一旦非架橋構造のポリマーを製造した後、架橋
剤を用いて事後的に架橋させた高分子微粒子を使用する
ことも可能である。
【0012】但し該有機質架橋高分子微粒子としては、
平均粒子径が0.1〜7μmの範囲のものを使用する必
要があり、該粒子径が0.1μm未満の極微細なもので
ある場合は、たとえ添加量をかなり増やしたとしても本
発明で意図する様な空洞含有量の延伸フィルムを得るこ
とはできず、一方粒子径が7μmを超える粗粒物になる
と、得られる延伸フィルムが表面凸凹の著しいものとな
るばかりでなく、製造時の製膜性や延伸性にも欠けるも
のとなる。該微粒子のより好ましい粒子径は0.5〜
5.0μmの範囲であり、また該微粒子は粒度分布の小
さいものが好ましい。
【0013】また、該微粒子の配合量は、ポリオレフィ
ン系樹脂100重量部に対して1重量部超40重量部以
下の範囲とすることが必須であり、該微粒子の配合量が
不足する場合はやはり本発明で意図する様な空洞含有量
の延伸フィルムを得ることができず、逆に多すぎる場合
は製膜性や延伸性に問題が生じてくる。該微粒子のより
好ましい配合量は2.0〜30重量部の範囲である。
【0014】有機質の架橋高分子を微粒子化する方法に
も格別の制限はないが、乳化重合や懸濁重合等の方法を
採用し、重合時に直接微粒子化する方法が好ましく、こ
れらの重合法を採用する場合は、自己乳化性を付与し得
る特殊構造の極性モノマーを少量共重合する方法も好ま
しい方法として推奨される。架橋高分子微粒子の形状は
特に限定はされないが、実質的に球状のもの、あるいは
ラグビーボール状のもの等が好ましい。
【0015】更にこの有機質架橋高分子微粒子は、下記
の方法によって測定される水滴保持時間が5分以下、と
りわけ2分以下のものが好ましい。即ち水滴保持時間と
は、架橋高分子微粒子の疎水性の度合いを示す指標とな
るものであり、水滴保持時間が5分を超えるものでは、
延伸時にポリオレフィン系樹脂と架橋微粒子間の界面剥
離が起こりにくくなって、充分な空洞含有量が得られに
くくなるからである。
【0016】(水滴保持時間の測定法)架橋高分子微粒
子を、水平で平滑な台上で2枚の2軸延伸ポリプロピレ
ンフィルムの間に狭持し、上側フィルムを手で軽く押さ
えて厚さ2mmの平滑な微粒子層を形成した後、上側フ
ィルムを静かに取り外す。得られた架橋高分子微粒子層
の表面にスポイドで直径3mmの水滴を高さ1cmの位
置から落とし、該水滴が架橋高分子微粒子層に吸収され
て消失するまでの時間を測定し、疎水性の指標とする。
【0017】尚、上記の有機質架橋高分子微粒子として
特に好ましいのは、(メタ)アクリル系モノマーおよび
/またはスチレン系モノマーをモノマー成分として含む
架橋高分子、中でも(メタ)アクリル−スチレン系の共
重合架橋高分子であって、これらの架橋高分子微粒子は
耐熱性および耐溶剤性が良好で、かつ空洞形成性の優れ
たものであり、微細な空洞が均一に分散して形成された
高品質の空洞含有ポリオレフィン系樹脂フィルムを与え
る。
【0018】(メタ)アクリル系モノマーの具体例とし
ては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブ
チル等の(メタ)アクリル酸またはそのエステル誘導体
であり、これらのモノマーは単独で使用してもよくある
いは2種以上を併用することもできる。また、少量であ
れば(メタ)アクリル酸の金属塩、アミド誘導体、ヒド
ロキシエチルエステル、ジメチルアミノエステル等の誘
導体を併用しても構わない。
【0019】スチレン系モノマーとしてはスチレン、メ
チルスチレン、α−エチルスチレン等のスチレンまたは
その誘導体が挙げられる。また全モノマー成分中の含有
率が20重量%程度以下であれば酢酸ビニル、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル等の共重合性ビ
ニル系モノマーを併用することも有効である。これらモ
ノマー成分の架橋法としては、ジビニルベンゼン、エチ
レングリコールのジ(メタ)アクリル酸エステル等の多
官能性モノマーを架橋高分子微粒子製造時に共重合させ
るか、高分子生成後に添加して架橋させる等の方法が例
示されるが、これらの製法には一切制限されない。
【0020】上記の有機質架橋高分子微粒子の平均粒径
や配合割合の最適値は、ポリオレフィン系樹脂の種類や
フィルムの厚さ、要求特性等によっても変わってくるの
で、目的とするフィルム特性に応じて前記範囲から最適
の値に設定すればよい。
【0021】また、更に他の成分として他の有機質樹脂
や無機質微粒子を少量併用したり、高級脂肪酸アミド、
高級脂肪酸エステル、ワックス、金属石鹸等の潤滑剤を
併用するなどによって隠蔽性、滑り性、生産性などを高
めることも有効である。特に、本発明は感熱転写記録体
を目的とするものであり、隠蔽性や白色度を調整するた
め、フィルム欠陥や耐溶剤性、生産性等を損なわない範
囲で適量の2酸化チタンを添加することは極めて有効で
ある。また、通常のポリオレフィン系樹脂フィルムに配
合される公知の添加剤、たとえば各種安定剤、帯電防止
剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、加工助剤、可塑剤など
を適宜配合することも可能である。
【0022】また、ポリオレフィン系樹脂への前記有機
質架橋高分子微粒子や必要により配合される副添加剤等
の配合法にも格別の制限はないが、一般的な方法として
は、V型ブレンダー、スクリュー型ブレンダー、ドライ
ブレンダー、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサー等
の混合機を使用して均一に混合した後、混練ペレット化
する方法が一般的である。このペレットを使用し常法に
よりシート状またはフィルム状に成形した後、該シート
またはフィルムを1軸もしくは2軸(好ましくは2軸)
延伸すると、画像受容層の支持体として前述の様な優れ
た性能を備えた空洞含有ポリオレフィン系樹脂フィルム
が得られる。
【0023】この延伸工程では、前述の如くポリオレフ
ィン系樹脂と架橋高分子微粒子との界面で剥離が起こっ
てその周囲に微細な空隙ができ、分散された該微粒子の
数に応じた数の微細な空洞が無数に形成されが、この延
伸工程では、得られるフィルムの空洞含有量が10〜1
00cc/100gの範囲となる様、前記架橋高分子微
粒子の配合量等に応じて延伸倍率を適正にコントロール
することが必要となる。しかして、空洞含有量が10c
c/100g未満では、支持体としてのクッション性が
不十分となってサーマルヘッドとの密着性が不十分にな
るばかりでなく断熱性も不足気味となり、高濃度で且つ
色抜け等の無い高品位の画像が得られなくなる。逆に1
00cc/100gを超える高空洞含有量になると、フ
ィルム強度が乏しくなる他、延伸性や生産性にも悪影響
が現われてくる。
【0024】また、画像受容層の支持体となる該空洞含
有ポリオレフィン系樹脂フィルムは、単層構造および2
層以上の複層構造のものを包含するものであり、複層構
造のものには、積層状態で延伸を行なったもの或は延伸
後に積層したもの等が含まれる。また、必要によっては
表面にコロナ放電処理やプラズマ処理、紫外線照射処理
等を施してヒートシール性や接着性を高めることも可能
である。
【0025】本発明では、この様にして得られる空洞含
有ポリオレフィン系樹脂フィルムを感熱転写記録体にお
ける画像受容層の支持体の一構造要素として使用するも
のであり、該支持体の構造としては、空洞含有ポリオレ
フィン系樹脂フィルム単独のフィルムは勿論のこと、該
フィルムを紙あるいはポリエチレンテレフタレートの如
き熱可塑性樹脂フィルムの片面あるいは両面へ積層した
積層体等が挙げられるが、積層構造とする場合は、空洞
含有ポリオレフィン系樹脂フィルムが画像受容層側の最
表面に位置し、その上に画像受像層が塗布形成される様
にすべきである。但し、本発明の趣旨を逸脱しない範囲
で隠蔽層や易接着層等を設けることは勿論可能である。
【0026】上記の構成の空洞含有ポリオレフィン系樹
脂フィルムを一構成要素とする単層もしくは複層構造の
支持体上に画像受容層を設けると、本発明に係る感熱転
写記録体が得られる。画像受容層としては、熱溶融転写
記録方式の場合、基本的には顔料と接着剤を主成分とす
る塗料が使用される。顔料としては、クレー、炭酸カル
シウム、微粉末シリカなど、従来の印刷用紙等として用
いられる顔料塗工用の顔料から適宜選択し使用すればよ
く、また、接着剤としては、スチレン−ブタジエン系、
メチルメタクリレート−スチレン−ブタジエン系、酢酸
ビニル系またはアクリル系等の重合体や共重合体エマル
ジョンなどを単独または混合して使用することができ
る。また、ポリビニルアルコールや澱粉、カゼインなど
の水溶性高分子接着剤を単独もしくは混合して使用する
こともできるし、トルエンなどの非水系溶剤に可溶な接
着剤を使用し、溶剤塗工により画像受容層を形成するこ
とも可能である。
【0027】画像受容層における顔料と接着剤の比率は
特に限定されないが、強度や耐熱性を考慮して好ましい
のは、通常接着剤が50〜90重量%の範囲である。こ
の比率は、接着剤や顔料の種類、シートの用途等に応じ
て適宜変更でき、更には、画像受容層の上に高分子物質
等を塗布するなどの方法により、熱収縮性のない画像受
容層を形成することも有効である。塗工する画像受容層
の厚みは、通常3〜50μmで十分である。
【0028】また昇華型熱転写記録方式の場合は、昇華
性染料に対して充分な染着性を有するものであれば全て
の樹脂を使用することができ、例えば熱可塑性ポリエス
テル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリアミド系樹脂、酢酸
セルロース系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アクリ
ル系樹脂等が挙げられる。これらの染着性樹脂中には、
熱転写紙との融着防止のために離型性物質として固型ワ
ックス類、シリコン油類、フッ素系あるいはリン酸エス
テル系の界面活性剤等を含有させてもよい。また、必要
に応じてシリカ、酸化チタン等の無機質微粒子を含有さ
せてもよいし、一部架橋させた接着性樹脂を使用するこ
とも可能である。
【0029】かくして得られる感熱転写記録体は、従来
の空洞含有ポリオレフィン系樹脂フィルムを感熱転写記
録体における画像受容層の支持体として用いた場合に見
られる、画像の不均一やドット抜け等の画像品質不良等
を生じることがなく、しかも画像受容層を塗布・形成す
る際に溶剤負けを生じることもなく、高濃度で鮮明な感
熱記録を達成することのできる感熱転写記録体を与え
る。
【0030】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明をより具体的に説
明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を
受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲
で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それ
らは全て本発明の技術的範囲に包含される。尚、下記実
施例で採用した測定方法は次の通りである。
【0031】(空洞含有量)空洞含有ポリオレフィン系
樹脂フィルム100g中に存在する空洞の容積を次式に
よって求め、空洞含有量とする。 空洞含有量=100×(1/D−(ΣMi/ρi)/1
00) 式中Miは配合原料別の混合割合(重量%)、ρiは各
配合原料の密度、Dは延伸フィルムの見掛け密度を夫々
表わす。
【0032】(耐溶剤性)得られた延伸フィルム上に、
トルエン/メチルエチルケトン=3/1の混合溶媒10
0重量部に対し、共重合ポリエステル(東洋紡績(株)
社製商品名「バイロン200」)を30重量部混合した
溶液を、ワイヤーバーを用いて乾燥後の厚みが10μm
となる様に塗布した後120℃の雰囲気中で1分間乾燥
し、塗布前後の光沢度の差を耐溶剤性の指標とした。
【0033】(印字適性)耐溶剤性の評価に用いたのと
同じ画像受容シートを用い、市販の昇華染料を用いた熱
転写カラープリンター(三菱電機社製カラープリンター
「S3410−30」)を使用してインクシートを段階
的に加熱し、受容シートに染料を熱転写させ、各色の単
色および色重ねの画像をプリントした後、該受容シート
上の画像の濃度、均一性、画像ドット抜けの状態を目視
で評価した。各々の項目について、特に優秀なものを
◎、良好なものを○、少し欠陥のあるものを△、欠陥の
著しいものを×としてランク付けした。
【0034】[実施例1]メルトインデックス2.5g
/10分のポリプロピレン100重量部に対して、水滴
保持時間が2秒以内、平均粒子径が1.7μmでほぼ単
分散の粒径分布を示す球状の架橋アクリル−スチレン系
共重合体粒子[メチルメタクリレート/n−ブチルアク
リレート/スチレン/ジベニルベンゼン=36/27/
36/1(重量比)からなるモノマー成分を乳化重合法
で重合したもの]12重合部、グリセリン樹脂酸エステ
ル0.3重量部およびエルカ酸アミド0.3重量部を混
合した組成物を使用し、樹脂温度270℃で溶融押出し
を行なった後70℃の冷却ロールで冷却し、未延伸シー
トを得た。この未延伸シートを縦延伸機のロール周速差
を利用し、延伸温度135℃で縦方向に4.5倍延伸
し、引き続きテンター式延伸機により165℃で横方向
に8倍延伸した。次いで170℃で熱処理を行い、厚さ
120μmの2軸延伸フィルムとした後、片面にコロナ
処理を施し、その表面に、共重合ポリエステル(東洋紡
社製「バイロン200」):30重量部とシリコーン樹
脂(トーレダウコーニング社製「SH3746」):3
重量部およびトルエン/メチルエチルケトン=3/1の
混合溶媒からなる画像受容層形成剤を塗布・形成した
後、熱転写カラープリンター(同前)を用いて印刷適性
の評価を行った。得られた感熱転写記録紙の特性値を表
1に示す。
【0035】[比較例1]上記実施例1において、架橋
アクリル−スチレン系共重合体粒子の添加量を0.8重
量部とした以外は全く同様の方法で感熱記録紙を得た。
特性値を表1に示す。
【0036】[比較例2]前記実施例1において、架橋
アクリル−スチレン系共重合体粒子の添加量を35重量
部とした以外は全く同様の方法で感熱転写記録紙を得
た。特性値を表1に示す。
【0037】[比較例3]前記実施例1において、架橋
アクリル−スチレン系共重合体粒子を平均粒子径0.0
5μmの架橋アクリル−スチレン系共重合体粒子(粒子
形状、粒子組成は実施例1と同じ)とした以外は全く同
様の方法で感熱転写記録紙を得た。特性値を表1に示
す。
【0038】[比較例4]前記実施例1において、架橋
アクリル−スチレン系共重合体粒子を平均粒子径10μ
mの架橋アクリル−スチレン系共重合体粒子(粒子形
状、粒子組成は実施例1と同じ)とした以外は全く同様
の方法で感熱転写記録紙を得た。特性値を表1に示す。
【0039】[比較例5]前記実施例1において架橋ア
クリル−スチレン系共重合体粒子に代えて、シクロペン
タジエン系石油樹脂10重量部を用いた以外は全く同様
の方法で感熱転写記録紙を得た。特性値を表1に示す。
【0040】[比較例6]前記実施例1において、架橋
アクリル−スチレン系共重合体粒子を平均粒径1.5μ
mの重質炭酸カルシウムに代えた以外は全く同様の方法
で感熱転写記録紙を得た。特性値を表1に示す。
【0041】[実施例2]前記実施例1において、架橋
アクリル−スチレン系共重合体粒子に代えて、水滴保持
時間が30秒である平均粒径が1.7μmのほぼ単分散
の粒度分布を示す球状の架橋アクリル系微粒子[組成:
メチルメタクリレート/トリメチロールプロパントリメ
タクリレート=98/2(重量比)]を用い、且つその
添加量を12重量部とし、隠蔽剤として2酸化チタンを
3重量部添加した以外は全く同様の方法で感熱転写記録
紙を得た。その特性値を表1に示す。
【0042】[比較例7]上記実施例2において、架橋
アクリル−スチレン系共重合体粒子の添加を省略した以
外は全く同様の方法で感熱転写記録紙を得た。表1に特
性値を示す。
【0043】
【表1】
【0044】表1からも明らかである様に、実施例1、
2で得た感熱転写記録紙はいずれも画像受像層塗布時の
溶剤負けがなく、画像濃度や均一性などの印刷適性に優
れたものであるが、比較例1、3、7では画像濃度が悪
く、比較例2、4、6では画像が不均一で且つドット抜
けがみられ、比較例5では感熱受容層を塗布・形成する
ときに溶剤負けが起こり、いずれも本発明の目的を達成
し得ないものであることが分かる。
【0045】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、感
熱転写記録体における画像受容層を支持する支持体の一
構成要素として特定の有機架橋高分子微粒子を特定量配
合し、延伸後の空洞含有量が10〜100cc/gの範
囲である空洞含有ポリオレフィン樹脂フィルムを使用す
ることによって、感熱記録受容層を塗布・形成する際の
溶剤負けがなく、画像印刷時の画像濃度や画像均一性が
良好で且つドット抜け等の欠陥のない優れた印刷適性を
備えた感熱転写記録体を提供し得ることになった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久世 勝朗 愛知県犬山市大字木津字前畑344番地 東 洋紡績株式会社犬山工場内 (72)発明者 井坂 勤 大阪市北区堂島浜2丁目2番8号 東洋紡 績株式会社本社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン系樹脂100重量部に対
    し、平均粒子径が0.1〜7μmである有機質の架橋高
    分子微粒子を1重量部超40重量部以下配合してなる組
    成物をシート状に形成後延伸してなり、その空洞含有量
    が10〜100cc/100gである空洞含有ポリオレ
    フィン系樹脂フィルム層を感熱転写記録体における画像
    受容層を支持する支持体の構成要素として用いたもので
    あることを特徴とする感熱転写記録体。
JP6269993A 1994-11-02 1994-11-02 感熱転写記録体 Pending JPH08132746A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0919398A2 (en) * 1997-11-26 1999-06-02 Toyo Boseki Kabushiki Kaisha Thermal recording media and void-containing polyolefin films for use therein

Cited By (4)

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