JPH08132537A - 複合材料の製造方法及びその装置 - Google Patents

複合材料の製造方法及びその装置

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JPH08132537A
JPH08132537A JP7030055A JP3005595A JPH08132537A JP H08132537 A JPH08132537 A JP H08132537A JP 7030055 A JP7030055 A JP 7030055A JP 3005595 A JP3005595 A JP 3005595A JP H08132537 A JPH08132537 A JP H08132537A
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雅晴 山本
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巻治 宮尾
Kiyohiro Nagao
清広 長尾
Takayuki Fukuda
孝之 福田
Hiroshi Toshima
宏 戸島
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 メルト滞留時間が短く押出機での樹脂の硬化
トラブルをなくし、又メルト状態のシェアが低くシェア
による発熱を防止し、更に成膜性が良好であって、均一
な樹脂含浸が行なわれ、品質一定のな複合材料を連続的
に得ることのできる複合材料の製造方法を提供する。 【構成】 エポキシ系の樹脂主剤と硬化剤を含む樹脂と
別々に濾過、計量し、混合器4、4’で速やかに混合す
る工程、混合した樹脂組成物を特定の温度、平均滞留時
間、低シェアの下で、ギアポンプ・イン・ダイタイプコ
ータ7で補強材Aに均一な薄膜状にコーティングする工
程、コーティングした補強材を赤外線ヒーター9により
非接触で加熱して樹脂を含浸させる工程、フローティン
グドライヤ10により非接触で加熱して半硬化する工
程、コンパクションロール11、11’で均一化する工
程を有し、連続的にシート状の繊維強化複合材料Bを製
造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維からなるシート状
の補強基材に熱硬化型樹脂からなるマトリクス樹脂を含
浸させた複合材料を製造する方法および製造装置に関
し、特に、ガラスクロスなどのシート状繊維補強基材に
溶媒を用いないで熱硬化型樹脂を含浸させてプリプレグ
のような繊維強化複合材料を製造する方法及び製造装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プリプレグのような繊維強化複合材料を
製造する方法としては、従来から下記に説明するホット
メルト法及びソルベント法が知られている。
【0003】ホットメルト法は、無溶媒の樹脂を使用
し、樹脂との剥離性の良い塗工紙に一旦コーティング
し、それをシート状繊維補強基材にラミネートする2段
プロセスであり、生産性が悪いためコストも高くつき、
またシート状繊維補強基材が重目付のクロスでは樹脂の
含浸性も良くなかった。
【0004】また、ソルベント法は、特開平5−320
382号公報にて開示されているように、例えば電気絶
縁材料に使用するプリント基板使用のガラスクロスエポ
キシプリプレグを製造する場合のように、溶媒を使用し
て樹脂の粘度を小さくし、この樹脂槽にガラスクロスを
浸漬させ、毛細管現象により樹脂を含浸させ、その後樹
脂含浸ガラスクロスを乾燥、半硬化させる方法である。
【0005】図10を参照して更に説明すると、連続し
たガラスクロス102に樹脂槽103において熱硬化性
樹脂を含浸させ、乾燥炉105において乾燥、半硬化さ
せてプリプレグ102aとし、これに加圧ロール108
によって均一に加圧して表面の凸部を圧潰させ、圧潰後
において遠赤外線炉110による輻射加熱を施し、上記
圧潰部およびその近傍のクラック部、白化部を平滑化
し、その直後に冷却ロール109によって表面を平滑化
するなどによりプリプレグを得るものである。
【0006】しかしながら、上記ソルベント法は可燃性
溶媒を使用するため、溶媒回収用設備、防爆設備などの
設備を必要とし、そのため設備コストが高く、かつ、プ
リプレグに微量の溶媒が残存するため、気泡発生による
品質上の問題もあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような問題を解決
するとした繊維強化複合材料の製造方法として、特開平
5−200748号公報に記載されるような製造方法が
提案されている。この製造方法を実施する装置は、図1
1及び12に示すように、複式ベルトプレス201を備
え、この複式ベルトプレス201の入口の手前には、繰
り出しユニット202と押出機203とが設けられてい
る。繰り出しユニット202には、樹脂含浸されてない
ガラス繊維織布を備えた貯えロール204と引継ぎ用の
貯えロール205とが位置している。複式ベルトプレス
201の背後には、プリプレグウェブ206のためのロ
ール207と引継ぎロール208とを備えた巻取りユニ
ット209が設けられている。
【0008】上記装置において、貯えロール204から
樹脂を含浸されてないガラス繊維織布ウェブが連続的に
引き出されて、変向ローラ210を介して複式ベルトプ
レス201に供給される。繰り出しユニット202に
は、さらに別の貯えロール205が設けられており、貯
えロール204のガラス繊維織布ウェブが終了すると、
他の貯えロール205からガラス繊維織布ウェブが繰り
出される。押出機203ではエポキシ樹脂が溶融され、
溶融体は押出機203の広幅スリットノズルを介して、
フィルムとして変向ローラ210の近くでガラス繊維織
布ウェブに被着される。
【0009】ガラス繊維織布ウェブとエポキシ樹脂のフ
ィルムとからなる層形成物は、次いで複式ベルトプレス
201に導入されて、面圧を受けながら加熱される。こ
のときに、エポキシ樹脂溶融体はガラス繊維織布ウェブ
に侵入して、さらにB状態にまで硬化する。複式ベルト
プレス201の出口では、B状態にまで前硬化されてエ
ポキシ樹脂を含浸されたプリプレグウェブが、複式ベル
トプレス201から付着無しで冷却されて走り出して、
巻取りユニット209のロール207又は208に連続
的に巻取られる。
【0010】上記押出機203は、図12に示すよう
に、細長いシリンダ218を有しており、このシリンダ
内には、減速伝動装置219を介してモータ220によ
って駆動されるスクリュ221が位置している。スクリ
ュ221の後側の部分は螺旋状の凹部で、フレークまた
は粉末からなる溶融させたい混合物を収容する。この混
合物は押出機203のホッパ222に充填される。エポ
キシ樹脂はスクリュ221によってさらに搬送されて、
この搬送の間に溶融される。このために、シリンダ21
8を取り囲むように複数の加熱スリーブ223が設置さ
れている。シリンダ218を通ってエポキシ樹脂が搬送
されると、エポキシ樹脂は加熱されて溶融され圧縮され
るので、このエポキシ樹脂はスクリュ221の前端部で
均質で粘弾性的な溶融体を形成する。エポキシ樹脂溶融
体はシリンダ218の前側の部分にフランジ取付けされ
た広幅スリットノズル224を通って、ほぼ方形の横断
面を有する平なフィルムとして流出する。そして、前述
のように変向ローラ210の近くでガラス繊維織布ウェ
ブに被着され、複式ベルトプレス201に導入される。
【0011】しかしながら、上記装置においては、押出
機203内におけるエポキシ樹脂のメルト滞留時間が長
く、そのため押出機での硬化トラブルなどが発生するこ
とがあった。またエポキシ樹脂はメルト状態でのシェア
が高く、シェアによる発熱があった。更に成膜性が良く
ないという問題があった。
【0012】従って、本発明の目的は、メルト滞留時間
が短く押出機での樹脂の硬化トラブルをなくし、又メル
ト状態のシェアが低くシェアによる発熱を防止し、更に
成膜性が良好であって、均一な樹脂含浸が行なわれ、品
質一定の複合材料を連続的に得ることのできる複合材料
の製造方法及び装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
複合材料の製造方法にて達成される。要約すれば、本発
明は、繊維からなるシート状補強基材に熱硬化型樹脂を
塗工、含浸、平滑化させた複合材料を連続的に製造する
方法において、(a)実質的に溶剤を含まない熱硬化型
マトリクス樹脂を溶融状態で、ダイコーターにて繊維か
らなるシート状補強基材の片面に均一に塗工するコーテ
ィング工程、(b)熱硬化型マトリクス樹脂をコーティ
ングした繊維からなるシート状補強基材を非接触タイプ
の加熱ユニットにより加熱し、該マトリクス樹脂を半硬
化させる工程、(c)半硬化させたマトリクス樹脂と繊
維からなるシート状補強基材との複合材シートを一定の
長さにカットするか、またはカットせずに巻取る工程、
を有し、それぞれの工程を連続化させてなる繊維補強シ
ート状複合材料の製造方法である。
【0014】前記工程(a)の後、マトリクス樹脂と繊
維からなるシート状補強基材を、非接触タイプの赤外線
ヒーターで加熱し、マトリクス樹脂を繊維からなるシー
ト状補強基材に含浸させる工程を有することが好まし
い。
【0015】マトリクス樹脂及び繊維からなるシート状
補強基材を温度を一定に保持した複数個のロールで加圧
するマトリクス樹脂の平滑及び均一化工程を、少なくと
も、(イ)前記コーティング工程と前記半硬化工程の
間、又は、(ロ)前記半硬化工程中、又は、(ハ)前記
半硬化工程の後、に設け、それぞれの工程を連続化させ
てなることが好ましい。
【0016】組成物(A)及び組成物(B)は、各々の
貯槽の組成物の送出口からコーターのホッパーに導入す
る間において、各々個別に、または混合後に、それぞれ
の樹脂の粘度1000センチポイズ〜500000セン
チポイズで濾過することが好ましい。
【0017】本発明による他の態様によれば、繊維シー
ト状補強基材の巻出しユニットと、連続運転を可能とす
べく繊維シート状補強基材の切替え時に作用するアキュ
ムレータユニットと、熱硬化型樹脂を主成分とする組成
物(A)および硬化剤を含む組成物(B)とを各々一定
温度に流動状態で保管する貯槽と、貯槽からの各組成物
を計量する装置と、計量された組成物(A)と(B)を
混合してマトリクス樹脂を調製する混合ユニットと、加
熱制御可能なホッパーを有するコーターユニットと、マ
トリクス樹脂をシート状補強基材に含浸させ、且つマト
リクス樹脂を半硬化させる単体又は別体のユニットと、
マトリクス樹脂及びシート状補強基材を加圧して均一か
つ平滑化する、温度を一定に保持した複数個のロールユ
ニットと、シート状複合材料を巻取るためのロールタイ
プの巻取りユニットまたは一定長さに横方向に切断する
カッターユニットとを有し、繊維補強シート状複合材料
を連続的に製造する装置が提供される。前記組成物
(A)及び組成物(B)の貯槽の前に各々計量装置の
後、または混合ユニットの後に濾過ユニットが配備され
ていることが好ましい。
【0018】本発明の実施態様項は次の通りである。
【0019】(1)繊維からなるシート状補強基材は、
ガラスクロス(織物)であり、その目付は20g/m2
〜1000g/m2 である。
【0020】(2)マトリクス樹脂は、臭素を含むビス
フェノール型エポキシ樹脂と、硬化剤及び硬化促進剤と
からなる。
【0021】(3)実質的に溶剤を含まないマトリクス
樹脂の塗工時の粘度は1000センチポイズ〜5000
00センチポイズである。
【0022】(4)組成物(A)及び組成物(B)は、
各々の貯槽において、もしくは各々の貯槽からコーター
のホッパーに導入する間において、それぞれの樹脂の粘
度が1000センチポイズ〜500000センチポイズ
で脱泡する。
【0023】(5)組成物(A)及び組成物(B)は、
各々の貯槽の樹脂の送出口からコーターのホッパーに導
入する間において、各々個別に、または混合後に、樹脂
の粘度500000〜1000センチポイズで濾過す
る。
【0024】(6)組成物(A)及び組成物(B)を混
合器で混合し、コーターで塗工する際、混合器の入口か
らコーターの出口までの樹脂の平均滞留時間が20分未
満である。
【0025】(7)コーターユニットとして、樹脂計量
用のギアポンプをコーター内に配設し、ギアポンプにお
ける樹脂流線と塗工部の樹脂流線の比が3未満のギアポ
ンプ・イン・ダイタイプのコーターである。
【0026】(8)含浸工程の非接触タイプのヒーター
は、波長が約1μm〜10μmの赤外線ヒーターである
か、又は複数個のノズルから加熱流体を基材の上下から
噴射させるフローティングタイプの加熱ユニットであ
る。
【0027】(9)半硬化工程の非接触タイプの加熱ユ
ニットは、複数個のノズルから加熱流体を基材の上下か
ら噴射させるフローティングタイプである。
【0028】(10)加熱流体は、空気又は窒素であ
る。
【0029】(11)フローティングタイプの加熱ユニ
ットにおいて、その前半部で含浸工程を、後半部で半硬
化工程を実施する。
【0030】(12)非接触タイプの加熱ユニットによ
る含浸工程では、雰囲気温度120〜300℃、処理時
間3秒〜120秒で加熱する。
【0031】(13)非接触タイプの加熱ユニットによ
る半硬化工程では、雰囲気温度120〜200℃、処理
時間20秒〜300秒で加熱する。
【0032】
【実施例】以下、本発明に係る複合材料の製造方法及び
その装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0033】先ず、図1を参照して本発明による複合材
料の製造方法を実施する複合材料製造装置について説明
する。尚、以下の説明においては、ガラスクロス基材に
マトリクス樹脂としてエポキシ樹脂を使用し、含浸させ
てプリプレグを連続的に製造するものとする。
【0034】図1にはプリプレグを製造するための装置
が概略的に図示されている。本装置は、図中左端部にガ
ラスクロス基材Aを巻き出す巻出し装置1を備え、同じ
く右端部にプリプレグBを巻取るための巻取装置12を
備えている。巻出し装置1はローラ1’及び引継ローラ
1”を備え、同様に巻取装置12はローラ12’及びロ
ーラ12”を備えている。巻出し装置1に隣接して、連
続運転を可能とするためローラ1’、引継ぎローラ1”
間の切替え時に作用するアキュムレータ2が設けられて
おり、更にその隣には硬質クロムメッキされたバックア
ップローラ8が配置されている。
【0035】一方、本装置は、エポキシ樹脂、硬化剤、
硬化促進剤等を含む樹脂組成物を溶融、混合、計量する
マトリクス樹脂供給装置Rを備えており、マトリクス樹
脂供給装置Rはホッパー6を介して、ギヤポンプ・イン
・ダイタイプのコーター7に接続されている。さらにコ
ーター7のリップ部に近接対向するようにバックアップ
ローラ8が設けられている。
【0036】バックアップローラ8において、アキュム
レータ2から供給されてきたガラスクロス基材Aの一方
の面にコーター7により硬化剤を含むエポキシ樹脂、即
ちマトリクス樹脂が均一な厚さで塗工される。
【0037】なお、バックアップローラ8は、金属ロー
ラの表面に樹脂と離型性を向上させるためポリテトラフ
ルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン
−パーフルオロアルキルビニールエーテル共重合体(P
FA)、ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエ
チレン共重合体(FEP)などに代表されるフッソ樹脂
やシリコーンゴムなどの被覆されていることが好ましい
が、これらに限定されない。またバッックアップローラ
8はジャケットタイプとし、ジャケット内に所定の液媒
を循環させることにより一定温度に制御できるようにし
たものが好ましいが、これらに限定されない。
【0038】またバックアップローラ8に隣接して、マ
トリクス樹脂をガラスクロス基材Aに含浸するための赤
外線ヒーター9が設けられている。赤外線ヒーター9は
上部と下部にヒーターを配備し、その中間部を被加熱材
を通過させる、非接触式ヒーターである。尚、赤外線ヒ
ーター9は、その波長が約1μm〜10μmであること
が好ましい。
【0039】更に、赤外線ヒーター9の隣には、温度が
一定に保持されたコンパクションローラー15、15’
が設けられており、赤外線ヒーター9によりマトリクス
樹脂が含浸されたガラスクロス基材を加圧し、均一かつ
平滑化する。
【0040】尚、ローラー15、15’への樹脂付着を
抑制する必要があり、ローラー15、15’と樹脂との
接着性を軽減するため、ローラー15、15’にはテフ
ロンコーティングやシリコーンゴムカバリングなどによ
る特殊加工が施されている。
【0041】次いで、ガラスクロス基材Aに含浸したマ
トリクス樹脂を半硬化するためのフローティングドライ
ヤー10が配置されている。
【0042】フローティングドライヤー10は、非接触
タイプであって、図8に示すように、複数個のノズル1
0aから加熱流体を基材Aの上下から噴射させ、基材A
を浮上させた状態で加熱を行なうものである。又、加熱
流体としては空気又は窒素が好ましい。
【0043】そして、フローティングローラ10の隣り
には複合材シートBを所定の長さにカットするための図
に示さないカッター装置が設けられている。
【0044】本装置に採用されたギヤポンプ・イン・ダ
イタイプのコーター7は、図9に示すように、ギヤポン
プの樹脂流線L1 とコーターリップ部の樹脂流線L2
比が0.9<L2 /L1 <3に設定されている。
【0045】これにより、ダイ内部での樹脂の幅方向の
流れをなくし、リップ部での吐出を均一としている。ギ
ヤポンプがリップ部に極めて近接して配置されているた
め、樹脂の内圧の上昇が早く、すばやい塗工の立ち上が
りを有する。従来のダイコーターに比して立ち上げに要
する基材ロスはおよそ1/3〜1/5である。また、ポ
ンプより先のコーティング材は吐出することができなく
全てロスとなるが、コーティング材のロスも少なくて済
む。更に、一体型の構造であるため熱媒等による均一な
加熱も容易である、等の数多くの利点を有している。
【0046】次に、上記のように構成されたプリプレグ
製造装置によるプリプレグの製造方法について説明す
る。
【0047】先ず、マトリクス樹脂供給装置Rよりエポ
キシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤等を含む樹脂組成物を溶
融、混合、計量したマトリクス樹脂が、ホッパー6を介
してギヤポンプ・イン・ダイタイプのコーター7に供給
される。
【0048】一方、巻出し装置1に巻き付けられていた
ガラスクロス基材Aがアキュムレータ2を介してバック
アップローラ8に供給され、ここでコーター7から吐出
された上記マトリクス樹脂がガラスクロス基材Aの一方
の面に均一に塗布される。
【0049】尚、ガラスクロス基材としては、20g/
2 〜1000g/m2 の目付を適用することができ
る。
【0050】また、エポキシ樹脂の主剤と、硬化剤及び
硬化促進剤などを含む樹脂との混合後、この混合物がコ
ーター7のリップ部から排出されるまでの滞留時間は2
0分未満であることが好ましい。これは、20分間を超
えた場合、硬化反応が一部進み、品位の均一化、安定製
造が困難になるためであり、より好ましくは15分未満
である。
【0051】また、上記塗工時における樹脂の粘度は1
000センチポイズ(以下cPと略す)〜500000
cPであることが好ましい。これは1000cP以下で
はギヤポンプによる樹脂の計量安定性が悪くなり、かつ
あまりにも低粘度過ぎて繊維からなるシート状補強基材
への含浸性が大き過ぎて裏面まで浸透し、バックアップ
ロールに樹脂が付着し安定走行が困難になるためであ
る。また、500000cPを超えると樹脂の拡展性が
悪くなるため、繊維からなるシート状補強材への均一な
塗工が困難となるためである。
【0052】次に、マトリクス樹脂が塗布されたガラス
クロス基材Aが赤外線ヒーター9内を通過する間に、マ
トリクス樹脂はガラスクロス基材Aに含浸し、更に、コ
ンパクションローラー15、15’により加圧され、均
一且つ平滑化される。この場合、樹脂への熱履歴が少な
く、硬化反応が進まない段階で、低圧力で加圧平滑化で
きるため、ガラスクロスの目曲りを抑制できる。
【0053】次いで、フローティングドライヤー10内
を通過する間にマトリクス樹脂が半硬化される。
【0054】尚、フローティングドライヤー10におけ
る雰囲気温度は120℃〜200℃、処理時間は20秒
〜300秒が許容範囲である。
【0055】次いで、フロティングドライヤー10を経
て得られた複合材シートBは図に示さないシートカット
装置により所定のサイズに切断される。
【0056】尚、上記の如く複合材シートBをカットす
る他に、ロール状に巻取ることもできる。
【0057】なお、上記のマトリクス樹脂供給装置Rの
代わりに、図2に示すような構成としてもよい。すなわ
ち、エポキシ樹脂の主剤を収容するための主貯槽3、及
び硬化剤及び硬化促進剤などを含む樹脂を収容する副貯
槽3’を備え、それぞれの槽3、3’に主剤及び硬化剤
を計量するための計量ポンプ4、4’を接続する。さら
に計量ポンプ4、4”にエポキシ樹脂主剤及び硬化剤含
む組成物を均一に混合し、所望のマトリクス樹脂を得る
ための12〜24段のスタチックミキサーを備えた静止
型混合器5を接続する。また混合器5に、ホッパー6を
介して、ギヤポンプ・イン・ダイタイプのコーター7を
接続する構成である。その他の構成は図1に示す装置の
構成と同一である。
【0058】このような構成において、主貯槽3にエポ
キシ樹脂の主剤を、副貯槽3’に硬化剤及び硬化促進剤
などを含む樹脂をそれぞれ流動状態にて収容し、主貯槽
3及び副貯槽3’にそれぞれ接続された計量ポンプ4、
4’により所定量を計量した後、静止型混合器5にて均
一に混合しマトリクス樹脂を得る。このマトリクス樹脂
を更にホッパー6を介してギヤポンプ・イン・ダイタイ
プのコーター7に供給する。
【0059】ところで、本発明に使用するダイコーター
としては、リップ部から樹脂が均一な分布状態で吐出さ
れるようにコントロールできるものが好ましく、上述の
ギヤポンプ・イン・ダイタイプのダイコーターの他に、
ウルトラコートダイタイプのダイコーターでもよい。
【0060】このウルトラコートダイタイプのコーター
は、ダイリップのリップ面と被塗工材(ガラスクロス基
材)とが極めて近接しているが接触しておらず、両者間
に常に塗工液(マトリクス樹脂)が介在し流動している
点に特徴がある。リップスロットから吐出されたマトリ
クス樹脂は、リップ面とガラスクロス基材との間に流れ
出る。この時、ガラスクロス基材は常に一定方向へ一定
速度で動いているので、事実上、マトリクス樹脂は、リ
ップ面とガラスクロス基材との間を通過していく。即ち
マトリクス樹脂は、リップ面とガラスクロス基材との間
隙を、ある流速で通過する際に大きな剪断応力がかけら
れ、急激な粘度変化を起こして一定の成膜力を与えられ
て、ガラスクロス基材の上にスムースに塗布される。こ
の時の、マトリクス樹脂の流速は、ポンピング量とガラ
スクロス基材の速度によって決定される。
【0061】尚、コンパクションローラ等のロールユニ
ットは半硬化工程の前、後、あるいは分割した半硬化工
程の間、のいずれの箇所に配置してもよい。又その複数
箇所に同時に配置してもよい。
【0062】また、マトリクス樹脂をシート状補強基材
に含浸させる工程に使用できる非接触式の加熱ユニット
として赤外線ヒーターの他に熱風循環式のヒーター等も
使用することができる。
【0063】マトリクス樹脂としては、エポキシ樹脂の
他に不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ビニ
ルエステル樹脂等の熱硬化型樹脂も使用できる。
【0064】また、シート状補強材としては、ガラス繊
維のクロスの他に芳香族ポリアミド繊維、芳香族ポリエ
ステル繊維等の有機繊維やガラス繊維、炭素繊維等のク
ロス及び一方向配列繊維シート、ランダム配列不織布シ
ートも使用できる。
【0065】実施例1 次に、図2に示すように構成された装置による製造方法
の実施例1について、詳しく説明する。
【0066】厚さ180μm、目付205g/m2 のガ
ラスクロス基材(日東紡績株式会社製WE−18K−B
Y−58)を巻出し装置1からアキュムレータ2を経由
して、コーターの塗布のためバックアップローラ8に供
給した。
【0067】一方、主貯槽3で60℃で液状に保持され
た臭素を含むビスフェノールエポキシ樹脂を主成分とす
る組成物Aを計量ポンプ4で計量したものと、副貯槽
3’で60℃に保持された硬化剤ジシアンジアミド(D
ICY)を含むエポキシ樹脂組成物、更には硬化促進剤
を含むエポキシ樹脂組成物Bを計量ポンプ4’で計量し
たものとを混合器5で混合器内の滞留時間を1分で混合
してマトリクス樹脂を調整し、60℃に保温されたホッ
パー6に供給した。
【0068】ホッパー6に供給された樹脂をギアポンプ
・イン・ダイコーター(L2 /L1=1.1)7で計量
してコーターのリップ部でガラスクロス基材に樹脂粘度
10000cPで樹脂量145g/m2 を均一な厚さに
塗工し、バックアップローラ8で赤外線ヒーター9に送
り出した。この時、混合器の入口からコーターの出口ま
での樹脂の滞留時間は10分であった。
【0069】次に、赤外線ヒーター9において、その中
心部の雰囲気温度を150±3℃に制御し、ヒーター9
の中を5秒間走行させ、ガラスクロス基材Aの上面に塗
工された樹脂をガラスクロス内部から下面に含浸させ
た。
【0070】次いで、表面温度50±3℃に制御された
コンパクションローラ15、15’により圧力5kg/
cm2 で加圧し、機械的圧力を付与することにより均一
化を行なった。
【0071】更に、図8に示すような上下に加温気体を
噴射する複数個のノズル10aを配備し、雰囲気温度を
160±1℃に制御されたフローティングドライヤー1
0の中を、樹脂を60秒間走行させ、半硬化工程を実施
した。
【0072】これにより、ガラスクロス基材に熱硬化型
樹脂を含浸させた繊維補強シート状複合材、所謂プリプ
レグを得て、続いて巻取装置12で巻取った。
【0073】本装置において、エポキシ樹脂主剤と硬化
剤を含む組成物とは別々に計量、供給され、静止型混合
器により速やかに混合されるため、メルト滞留時間が短
縮され、コーターでの硬化トラブルを防止することがで
きる。
【0074】また、押出し機が、従来のような細長いシ
リンダ、スクリュを備えない、ギヤポンプ・イン・ダイ
タイプのコーターであるため、メルト状態でのシェアが
低く、シェアによる発熱がなく、又、成膜性が良好であ
る。
【0075】また、得られたシート状複合材は厚みの均
一性、ガラスクロス基材への樹脂の含浸性が良好で、表
面を30倍の拡大鏡で観察したところ、ボイドは全く認
められなかった。また、半硬化の程度を示す硬化反応率
は48%でタック性は良好であった。
【0076】比較例1、2、3 次に、上記実施例1との比較例として、ギヤポンプ・イ
ン・ダイタイプのコーターによる塗工法の代わりに図1
3に示すようなトップフィードリバースロールコータに
よる塗工法を採用した場合について説明する。
【0077】本比較例の場合、有効長550mmの3本
のロール(溶融・計量ロール8a、コーターロール8
b、バックアップロール8)からなるトップフィードリ
バースロールコータを使用し、実施例1で使用したもの
と同一の臭化エポキシ樹脂などのエポキシ樹脂主剤とジ
シアンジアミドとイミダゾール系化合物からなる硬化剤
を含む組成物を溶融温度を変えることにより、溶融粘度
を8000cP、20000cP、50000cPと変
えて実施例1で使用したものと同種の厚さ180μm、
目付205g/m2 のガラスクロス基材(日東紡績株式
会社製WE−18K−BY−58)を巻出し装置からロ
ールコーター部に供給し、塗工幅500mm、走行速度
10m/minで、樹脂塗工量145g/m2 塗布させ
て、巻取った。
【0078】塗布状態、ガラスクロス裏面への樹脂抜け
及びバックアップロールへの付着と走行巻取性は、下記
の表1に示す結果を得た。いずれの条件でも安定塗工が
困難であった。
【0079】
【表1】
【0080】実施例2〜10;比較例4〜7 実施例1と同じ方法を図2及び図3に示す装置に実施
し、含浸工程を行なうヒーターの種類、温度、処理時間
のみ変更し、他は実施例1と全く同じ条件でプリプレグ
を製造した。図3の装置は、図2の赤外線ヒーター9の
代わりにフローティングドライヤー9’を適用したもの
である。それにより表2に示す結果を得た。
【0081】
【表2】
【0082】実施例11〜14;比較例8、9 実施例14では、実施例1と同じ方法で、半硬化時の雰
囲気温度、処理時間を変更して、他は実施例1と同条件
で製造した。フローティングヒーターとして図8に示し
たフローティングノズルを上下各20個ずつ配設した装
置を使用し、熱風温度変更により雰囲気温度及び走行速
度を変更することにより熱処理時間を変えてプリプレグ
を製造した。それにより、下記の表3に示す結果を得
た。
【0083】
【表3】
【0084】実施例15 実施例15の装置は、実施例1と概略同様な構成の装置
であるが、図4に示すように、含浸工程を行なうための
赤外線ヒーター9の次のコンパクションローラー15、
15’を省略し、実施例1におけるフローティングロー
ラー10の次にコンパクションローラー11、11’を
配設したことを特徴とする。
【0085】このような構成により、フローティングド
ライヤー10内を通過する間にマトリクス樹脂が半硬化
されたガラスクロス基材は、コンパクションローラー1
1、11’により加圧され、均一且つ平滑化されて、繊
維補強シート状複合材、所謂プリプレグが得られる。
【0086】実施例16 実施例16の装置は、実施例15と概略同様な構成を装
置であるが、図5に示すように、半硬化工程を実施する
フローティングドライヤーを前後部分10a、10bに
分割し、その間にコンパクションローラー16、16’
を付設したことを特徴としたものである。
【0087】このような構成により、樹脂をコーティン
グした繊維からなるシート状補強基材を赤外線ヒーター
9で加熱し、樹脂を基材に含浸させた後、前部フローテ
ィングローラー10aで半硬化し、温度を一定に保持し
た複数のローラー16、16’により加圧して均一かつ
平滑化し、更に、フローティングローラー10bにより
再度半硬化を実施する。
【0088】本実施例の場合、コンパクションローラー
による加圧圧力を適度に保ち、かつコンパクションロー
ラーへの樹脂の付着を抑制する効果がある。
【0089】実施例17 実施例17の装置は、実施例1と概略同様な構成を備え
た装置であるが、図6に示すように、静止型混合器5
と、ギヤポンプ・イン・ダイタイプのコーター7に接続
するホッパー6との間に濾過ユニット14を付設したこ
とを特徴とする。
【0090】この濾過ユニット14において、混合器5
にて生じた泡の排除、即ち脱泡を行ない樹脂内のボイド
発生を防止し、同時に不純物を排除するための濾過を行
なう。これにより、製造されるプリプレグの品質を改善
することができる。
【0091】尚、濾過ユニット14を通過する樹脂の粘
度は1000cP〜500000cPであることが好ま
しい。これは、樹脂の粘度を1000cP以下にするに
は溶融温度を高くする必要があり、溶融温度が高くなり
すぎると、溶融滞留中に硬化が始まり、品質の均一化及
び安定的製造が困難になるためである。又、50000
0cPを超えると、樹脂移送時、脱泡時及び濾過時の圧
力損失が大きくなり過ぎ、スムースな移送、効率的な脱
泡、及び濾過ができなくなるためである。
【0092】また、上記濾過ユニットは、主貯槽3及び
副貯槽3’に樹脂を充填する前に濾過を行なうように配
置してもよい。
【0093】実施例18 実施例18の装置は、実施例15と概略同様な構成を備
えた装置であるが、図7に示すように、実施例1におけ
る赤外線ヒーター9を省略し、フローティングドライヤ
ー10が、含浸工程及び半硬化工程を兼ねて実施する構
成としたことを特徴とする。この場合、フローティング
ドライヤー10の前半部で含浸工程、後半部で半硬化工
程を実施する。
【0094】比較的低目付のガラスクロス(約20〜2
00g/m2 )に低めの樹脂粘度1000〜10000
cPで塗工した場合には、赤外線ヒーター9を省略して
も樹脂の含浸が進み、フローティングドライヤー10の
入口近傍での加熱効果も加味されて含浸性が良好であ
る。
【0095】実施例19 実施例19においては、実施例1と同様のガラスクロス
基材、樹脂組成物、及び装置を使用し、ギアポンプ・イ
ン・ダイタイプのコーターのギアポンプの樹脂流線L1
とコーターリップ部の樹脂流線L2 との比を種々変更し
てコーター内での樹脂の異常滞留の有無について検証し
た。
【0096】なお、コーター内の樹脂の異常滞留の有無
の判定は、樹脂組成物に0.1重量%の青色染料を均一
に混合した樹脂組成物を使用した後、無着色の樹脂組成
物をギアポンプの出からコーターリップ部の樹脂の滞留
容積の3倍の量の樹脂容積を吐出させた後、コーター部
を開放し、色の分布で肉眼判定した。その結果は、下記
の通りであった。
【0097】
【表4】
【0098】上記の表4より明らかなように、コーター
のギアポンプの樹脂流線L1 とコーターリップ部の樹脂
流線L2 との比L2 /L1 は、1.1が最も好ましいこ
とがわかる。
【0099】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明
による複合材料の製造方法によれば、メルト滞留時間が
短く押出機での樹脂の硬化トラブルをなくし、又メルト
状態のシェアが低くシェアによる発熱を防止し、更に成
膜性が良好であって、均一な樹脂含浸が行なわれ、品質
一定の複合材料を連続的に得ることができる。
【0100】本発明による複合材料の製造装置によって
も、同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による複合材料の製造方法を実施するた
めの製造装置を示す構成図である。
【図2】本発明による複合材料の製造方法を実施するた
めの製造装置を示す構成図であって、実施例1〜6、比
較例4、5の方法が適用される。
【図3】実施例7〜10、比較例6、7の方法が適用さ
れる製造装置を示す構成図である。
【図4】製造装置の実施例15を示す構成図である。
【図5】製造装置の実施例16を示す構成図である。
【図6】製造装置の実施例17を示す構成図である。
【図7】製造装置の実施例18を示す構成図である。
【図8】上記実施例の製造装置に適用されるフローティ
ングヒーターのノズルを示す断面概略図である。
【図9】図1におけるコーターのギアポンプにおける樹
脂流線と塗工部の樹脂流線の比を示すための説明図であ
る。
【図10】従来の製造装置の第1例を示す概略構成図で
ある。
【図11】従来の製造装置の第2例を示す斜視図であ
る。
【図12】図10の製造装置の要部断面図である。
【図13】比較例1、2、3にて使用するトップフィー
ドリバースロールコータの要部構成図である。
【符号の説明】
1 巻出しユニット 2 アキュムレータユニット 3 主貯槽 3’ 副貯槽 4 計量ポンプ(計量装置) 4’ 計量ポンプ(計量装置) 5 混合器(混合ユニット) 6 ホッパー 7 ギヤポンプ・イン・ダイタイプコーター(コー
ターユニット) 8 バックアップローラ 9 赤外線ユニット(含浸ユニット) 10 フローティングドライヤ(加熱ユニット) 11 コンパクションローラ(ロールユニット) 12 巻取りユニット 14 濾過ユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福田 孝之 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡1−3−1 東燃株式会社総合研究所内 (72)発明者 戸島 宏 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡1−3−1 東燃株式会社総合研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維からなるシート状補強基材に熱硬化
    型樹脂を塗工、含浸、平滑化させた複合材料を連続的に
    製造する方法において、(a)実質的に溶剤を含まない
    熱硬化型マトリクス樹脂を溶融状態で、ダイコーターに
    て繊維からなるシート状補強基材の片面に均一に塗工す
    るコーティング工程、(b)熱硬化型マトリクス樹脂を
    コーティングした繊維からなるシート状補強基材を非接
    触タイプの加熱ユニットにより加熱し、該マトリクス樹
    脂を半硬化させる工程、(c)半硬化させたマトリクス
    樹脂と繊維からなるシート状補強基材との複合材シート
    を一定の長さにカットするか、またはカットせずに巻取
    る工程、を有し、 それぞれの工程を連続化させてなる繊維補強シート状複
    合材料の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記工程(a)の後、マトリクス樹脂と
    繊維からなるシート状補強基材を、非接触タイプの赤外
    線ヒーターで加熱し、マトリクス樹脂を繊維からなるシ
    ート状補強基材に含浸させる工程を有することを特徴と
    する請求項1の製造方法。
  3. 【請求項3】 マトリクス樹脂及び繊維からなるシート
    状補強基材を温度を一定に保持した複数個のロールで加
    圧するマトリクス樹脂の平滑及び均一化工程を、少なく
    とも、(イ)前記コーティング工程と前記半硬化工程の
    間、又は、(ロ)前記半硬化工程中、又は、(ハ)前記
    半硬化工程の後、に設け、それぞれの工程を連続化させ
    てなることを特徴とする請求項1の製造方法。
  4. 【請求項4】 熱硬化樹脂として、1種又は2種以上の
    成分からなるエポキシを主成分とするエポキシ樹脂組成
    物(A)と、少なくとも硬化剤を含むエポキシ組成物
    (B)とを、各々流動状態に保ち、各々を計量したした
    後、均一に混合してマトリクス樹脂とし、このマトリク
    ス樹脂をコーターに供給することを特徴とする請求項1
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 組成物(A)及び組成物(B)は、各々
    の貯槽の組成物の送出口からコーターのホッパーに導入
    する間において、各々個別に、または混合後に、それぞ
    れの樹脂の粘度1000センチポイズ〜500000セ
    ンチポイズで濾過することを特徴とする請求項4の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 請求項1を実施するための装置であり、
    繊維シート状補強基材の巻出しユニットと、連続運転を
    可能とすべく繊維シート状補強基材の切替え時に作用す
    るアキュムレータユニットと、熱硬化型樹脂を主成分と
    する組成物(A)および硬化剤を含む組成物(B)とを
    各々一定温度に流動状態で保管する貯槽と、貯槽からの
    各組成物を計量する装置と、計量された組成物(A)と
    (B)を混合してマトリクス樹脂を調製する混合ユニッ
    トと、加熱制御可能なホッパーを有するコーターユニッ
    トと、マトリクス樹脂をシート状補強基材に含浸させ、
    且つマトリクス樹脂を半硬化させる単体又は別体のユニ
    ットと、マトリクス樹脂及びシート状補強基材を加圧し
    て均一かつ平滑化する、温度を一定に保持した複数個の
    ロールユニットと、シート状複合材料を巻取るためのロ
    ールタイプの巻取りユニットまたは一定長さに横方向に
    切断するカッターユニットとを有し、繊維補強シート状
    複合材料を連続的に製造する装置。
  7. 【請求項7】 前記組成物(A)及び組成物(B)の貯
    槽の前に各々計量装置の後、または混合ユニットの後に
    濾過ユニットが配備されていることを特徴とする請求項
    6の装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001329079A (ja) * 2000-03-17 2001-11-27 Hitachi Chem Co Ltd プリプレグの製造方法、プリプレグ、金属張り積層板及び印刷配線板
JP2013532212A (ja) * 2010-06-14 2013-08-15 ヘクセル コンポジット、リミテッド 複合材料の改善
KR101400885B1 (ko) * 2012-09-27 2014-06-13 임준성 열경화성 고분자 조성물을 이용한 시트 또는 필름 제조 방법 및 장치
CN108068230A (zh) * 2016-11-07 2018-05-25 现代自动车株式会社 树脂浸渍设备及用其制造树脂浸渍增强纤维的方法
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CN115447166A (zh) * 2022-09-05 2022-12-09 上海联净电子科技有限公司 一种连续纤维增强预浸带成型系统及工艺

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