JPH08132084A - ろ材およびその製造方法 - Google Patents

ろ材およびその製造方法

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JPH08132084A
JPH08132084A JP28092894A JP28092894A JPH08132084A JP H08132084 A JPH08132084 A JP H08132084A JP 28092894 A JP28092894 A JP 28092894A JP 28092894 A JP28092894 A JP 28092894A JP H08132084 A JPH08132084 A JP H08132084A
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JP
Japan
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filter medium
humic
binder
acid
volcanic soil
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JP28092894A
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Shigeo Sada
成郎 佐田
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HIRABAYASHI HIDEMARO
SADA NARITOSHI
Original Assignee
HIRABAYASHI HIDEMARO
SADA NARITOSHI
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Publication date
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/30Fuel from waste, e.g. synthetic alcohol or diesel
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

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  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
  • Removal Of Specific Substances (AREA)
  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)
  • Treatment Of Sludge (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は、脱臭効果、浄化効果および醗酵
効果か高く、かつ耐久性にすぐれたろ材を提供すること
を目的とする。 【構成】 この発明によるろ材は、多孔質基材および腐
植質火山土壌が、結合材により固められてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、脱臭剤、浄化剤また
は発酵剤として利用されるろ材およびその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】人間の生活排水、し尿排水などの浄化技
術として、20世紀に入ってヨーロッパで”活性汚泥法”
が確立し、日本にも、特に戦後下水道の整備と共に紹介
され、今や排水処理の主流となっている。これは、排水
中の有機物を、好気性微生物の働きにより炭酸ガスと水
に分解してしまう技法である。谷川の激流が空気を取り
込み、その谷川の水に含まれる好気性微生物の浄化作用
に匹敵するとされている。
【0003】しかし、現実の自然界では谷川の激流の水
はほんの一部であり、大半の水は静かに流れる河川か沼
か湖の形をとっている。ごく最新の技術的知見による
と、この静かな河川、沼、湖の水が土壌と接するところ
で、各種植物、生物、微生物の働きにより大きな浄化が
行われている、としている。そして、この自然の浄化作
用では、大腸菌や腐敗菌などは抑制され、イオン性物質
(リン、硝酸、亜硝酸など)がキレート効果で土壌に取
り込まれ、洪水などで運ばれる土砂は絶好の土壌改良剤
として農地を豊かにすることは、古代から知られてい
る。
【0004】しかしながら、谷川の水を模して西欧文明
が作り上げた”活性汚泥法”の場合、大腸菌や腐敗菌に
対する抑制効果も、イオン性物質に対するキレート作用
も発しない。一般に、”活性汚泥法”による公共下水道
から排出される汚泥には全く肥料効果(農地改良剤効
果)がなく、作物の根ぐされなどの悪影響が強いとされ
ている。従って、これらの汚泥は、主として埋めたて処
分か焼却される。一部、食料品工場(ビール工場など)
の排水の、活性汚泥法による処理装置からの汚泥が、高
温発酵などの再処理を経て、肥料としてリサイクルされ
る動きがある。
【0005】ところで、この自然の浄化作用も、”活性
汚泥法”も作用する細菌群に大差のないことは明白な事
実である。問題は若干の微生物がその棲息環境の変化に
応じて異なった機能を表すことである。
【0006】例えば、大腸菌は宿主の生息に不可欠の働
きをしているが、体外に排出されると動物にとっての益
はなく、環境汚染の指標でしかない。又、或種の酵母は
密閉槽ではアルコール発酵をするが、開放槽では炭酸ガ
スを発生する。
【0007】現在のところ、この環境変化とそれに伴う
微生物の機能変化を、水処理や、排出処理に有効に適用
した装置は開発されていない。
【0008】われわれは、本願発明によるろ材を用いる
ことにより、上述の環境変化に伴う微生物の機能変化を
引き出すことに成功し、画期的な水処理装置を開発し
た。
【0009】(1)浄化装置(鉄、マンガンの除去装
置)について 日本の湖沼の水質の汚濁が進むと共に藻類が繁茂し、そ
の底部の嫌気化が促進され、底質汚泥のマンガンが還元
されて水中に溶出し、地下水や河川水を汚染していく。
この溶出したマンガンや鉄は水道水を赤濁させ、配管を
詰まらせ、ボイラを腐食させる。
【0010】図5は、従来の浄化装置を示している。従
来装置は、鉄、マンガンを含んだ原水は、酸化槽10
1、凝集沈澱槽102およびろ過槽103を経て、清浄
水とされる。酸化槽101には、空気と酸化剤が添加さ
れる。凝集沈殿槽102には、pH調整剤と凝集剤とが
添加される。ろ過槽103には、逆洗水が注入される。
【0011】このように従来装置では、処理系に外部か
ら、曝気、酸化剤、凝集沈殿剤等を添加し、ろ過除去す
るものであった。この場合、系外からの添加薬品などが
多いため、運転維持費が高くなり、また発生汚泥量が多
く、これの系外除去のコスト大となり、更に除去された
大量の汚泥の処理が問題となっていた。
【0012】(2)メタン発酵装置について 図6は、従来のメタン発酵装置を示している。このメタ
ン発酵装置は、メタン発酵槽201、曝気槽202およ
び沈殿槽203とを備えている。メタン発酵槽201に
は、脱流塔204が設けられている。また、曝気槽20
2には、脱臭塔205が設けられている。メタン発酵槽
201の中段部および曝気槽202の中段部には、従来
の浄化剤210が所定量収容されている。
【0013】このメタン発酵装置では、例えば、公共下
水道から出る汚泥や人のし尿、家畜の糞尿、野菜屑など
を原料として、絶対的嫌気条件下でメタン発酵が行われ
る。メタン菌のろ床(ろ材210)としては、ハニカム
状の合成樹脂や多孔性のセラミックなどが用いられてい
る。
【0014】メタン発酵槽201では、臭気ガスとして
硫化水素やアンモニアガスが同時に発生する。特に硫化
水素は有毒で、鉄、銅などを腐食するので、脱硫塔20
5が設置されている。従って発酵装置は一般に大がかり
なものになり、一般家庭のし尿や、厨房の野菜屑などを
原料にする小型でコンパクトな装置は開発されていな
い。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、脱臭効
果、浄化効果および発酵効果か高く、かつ耐久性にすぐ
れたろ材およびその製造方法を提供することを目的とす
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明による第1のろ
材は、多孔質基材および腐植質火山土壌が、結合材によ
り固められてなることを特徴とする。腐植質火山土壌と
しては、黒ボク土と呼ばれているものが用いられる。
【0017】この発明による第2のろ材は、多孔質基材
および腐植質火山土壌が、結合材によりブロック状また
はペレット状に固められてなることを特徴とする。
【0018】多孔質基材として軽石等の珪酸および酸化
アルミニウムを含むものを用い、腐植質火山土壌として
有機物,フミン酸,フルボ酸,酸化アルミニウムおよび
珪酸を含んだものを用い、結合材としてセメントを用い
ることが好ましい。
【0019】腐植質火山土壌としては、有機物20重量
%以上,フミン酸1.5重量%以上,フルボ酸0.5重
量%以上,酸化アルミニウム10重量%以上および珪酸
30重量%以上を含んだものを用いることが好ましい。
また、多孔質基材、腐植質火山土壌および結合材の配合
比率(容量比率)としては、多孔質基材10〜150容
量部に対して、腐植質火山土壌が5〜30容量部であ
り、セメントが5〜30容量部であることが好ましい。
【0020】ブロック状ろ材の具体的形状としては、た
とえば、一辺が3cm、5cm、7cm程度の略立方体
形状が挙げられる。ペレット状ろ材の具体的形状として
は、たとえば、直径0.8cmで高さが1cmの略円柱
形が挙げられる。
【0021】ブロック状のろ材は、水洗浄に適してい
る。また、ペレット状のろ材は、気体の脱臭、メタン発
酵に適している。ブロック状のろ材における各成分の配
合比率(容量比率)としては、多孔質基材4.5容量部
に対し、腐植質火山土壌0.7容量部、結合材1容量部
が好ましい。ペレット状のろ材における各成分の配合比
率(容量比率)としては、多孔質基材2容量部に対し、
腐植質火山土壌1容量部、結合材1容量部が好ましい。
【0022】この発明による第1のろ材の製造方法は、
多孔質基材、腐植質火山土壌、結合材および水を混合
し、この混合物を常温において加圧成型し、得られた成
型物を破砕することを特徴とする。
【0023】この発明による第2のろ材の製造方法は、
多孔質基材、腐植質火山土壌、結合材および水を混合
し、この混合物を常温において押出成型し、得られた成
型物を切断することを特徴とする。
【0024】多孔質基材として軽石等の珪酸および酸化
アルミニウムを含むものを用い、腐植質火山土壌として
有機物,フミン酸,フルボ酸,酸化アルミニウムおよび
珪酸を含むものを用い、結合材としてセメントを用いる
ことが好ましい。
【0025】腐植質火山土壌としては、有機物20重量
%以上,フミン酸1.5重量%以上,フルボ酸0.5重
量%以上,酸化アルミニウム10重量%以上および珪酸
30重量%以上を含んだものを用いることが好ましい。
また、多孔質基材、腐植質火山土壌および結合材の配合
比率(容量比率)としては、多孔質基材10〜150容
量部に対して、腐植質火山土壌が5〜30容量部であ
り、セメントが5〜30容量部であることが好ましい。
【0026】
【作用】まず、この発明によるろ材の浄化剤としての作
用について、説明する。
【0027】この発明によるろ材は、その組成基材とし
て多孔質基材を用いており、かつ珪酸、フミン酸および
フルボ酸を含んでいるため、好気性および嫌気性バクテ
リア、原生動物、後生動物などの水の浄化に関与する微
生物群にとって、非常に成育しやすい環境となる。
【0028】また、この発明によるろ材から溶出する珪
酸、フミン酸、フルボ酸の働きにより、水中のマンガ
ン、鉄等の無機イオンがキレート作用と重縮合反応によ
り除去される。
【0029】また、この発明によるろ材から溶出する有
機物と水中の土壌菌との代謝作用による代謝産物と、珪
酸、フミン酸、フルボ酸とが腐植化のための重縮合反応
を惹起し、水中に溶存するマンガン、鉄などの無機イオ
ンと共に巨大分子化し、浮遊物又は沈殿物となり、ろ材
により水中から除去される。
【0030】さらに、この発明によるろ材の含有成分中
のAlなどは、一般の浄水、排水処理施設で凝集剤とし
て広く利用されているなど、凝集効果が非常に高い。
【0031】次に、この発明によるろ材の脱臭剤または
発酵剤としての作用について、説明する。
【0032】この発明によるろ材の含有成分である腐植
酸、フルボ酸によって、悪臭が効果的に除去される。ま
た、絶対嫌気下で、偏性嫌気性菌によるメタン発酵が効
果的となる。
【0033】また、上述したように微生物の繁殖に必要
な成分を多く含んでいるので、微生物繁殖に有効な培地
が形成され、微生物による脱臭が活発に行なわれる。
【0034】また、この発明によるろ材は、その組成基
材として多孔質基材を用いているため、悪臭ガスをろ材
に十分に接触でき、脱臭効果が向上する。
【0035】この発明によるろ材を脱臭剤、浄化剤また
は発酵剤のいずれに用いる場合においても、この発明に
よるろ材は、活性炭を含んでいないので、次のような利
点がある。
【0036】まず、第1に、活性炭を含んでいる場合に
は、水分によって活性炭が溶けて孔に詰まり、脱臭、浄
化、発酵作用が低下するが、この発明によるろ材では活
性炭を含んでいないため、孔が閉塞しにくい。
【0037】第2に、活性炭を含んでいる場合には、強
度が弱く、耐久性が低くなるが、この発明によるろ材で
は活性炭を含んでいないため、耐久性が高い。
【0038】また、この発明によるろ材の製造方法で
は、多孔質基材、腐植質火山土壌および結合材が、常温
で加圧成型または押出成型されているので、微生物の生
息環境による代謝作用が損なわれないという利点があ
る。
【0039】
【実施例】
(第1実施例)多孔質基材としてニッポーグラストン株
式会社製の商品名グラストンを用いた。この多孔質基材
の成分表を表1に示す。この多孔質基材は、凝灰岩系天
然ガラスを粉砕し、700°C〜900°Cで焼成加工
した白色軽量硬質の砂状のもので、内部に無数の気密性
気泡を有する材料である。また、腐植質火山土壌(黒ボ
ク土)として、表2の成分からなるものを用いた。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】上記多孔質基材と、上記腐植質火山土壌
と、セメント(結合材)とを、多孔質基材4.5容量部
に対し、腐植質火山土壌0.7容量部、セメント1容量
部の割合で用意し、水とともに、ミキサーにて攪拌し
た。
【0043】次に、得られた混合物を、常温中で、プレ
ス機にて加圧成型した。そして、得られた成型物を掘削
機にて破砕し、一辺が5cm〜7cm程度の略立方体形
のろ材(ブロック状ろ材)を得た。
【0044】(第2実施例)多孔質基材および腐植質火
山土壌(黒ボク土)は、上記第1実施例と同じものを用
いた。
【0045】上記多孔質基材と、上記腐植質火山土壌
と、セメントとを、多孔質基材2容量部に対し、腐植質
火山土壌1容量部、セメント1容量部の割合で用意し、
水とともに、ミキサーにて攪拌した。
【0046】次に、得られた混合物を、常温中で、押出
機にて押出成型した。そして、得られた成型物を切断し
て、直径0.8cm、高さ1cm程度の略円柱形のろ材
(ペレット状ろ材)を得た。
【0047】以下、この発明の応用例について説明す
る。
【0048】(第1応用例)図1は、池水等に含まれる
鉄、マンガンを除去するための装置を示している。
【0049】反応槽1内に、本発明によるブロック状の
ろ材2が所定量収容されている。反応槽1には、空気が
間欠的に送られる。
【0050】反応槽1には、鉄、マンガンを含む原水が
供給される。原水は、ブロック状のろ材2の細孔または
ブロック状のろ材2の隙間を通過する過程で、鉄、マン
ガンが除去される。そして、鉄、マンガンが除去された
水は、処理水として反応槽1から取り出される。
【0051】反応槽1内でのろ材2による作用は次の通
りである。すなわち、ろ材2から溶出するSiO2 とフ
ミン酸、フルボ酸との働きにより、水中のマンガン、鉄
などの無機イオンがキレート作用と重縮合反応とにより
除去される。更にろ材2から溶出する有機物と水中の土
壌菌との代謝作用による代謝産物と、SiO2 、フミン
酸、フルボ酸とが腐植化のための重縮合反応を惹起し、
水中に溶存するマンガン、鉄などの無機イオンと共に巨
大分子化し、浮遊物又は沈殿物となり、ろ材2により水
中から除去される。ここで、腐植とは有機物とケイ酸
(SiO2 )塩とが一体をなした重縮合物で、フミン
質、フルボ質を多量に含む安定物質をいう。
【0052】上記実施例の場合、系外からの添加薬品な
どが全くないので、運転コストが低く、また、浮遊物、
沈殿物の発生も少なく、その処理コストも極端に小さ
い。従って、ろ材2の逆洗も容易である。
【0053】(第2応用例)図2は、池水等に含まれる
鉄、マンガンを除去するための他の装置を示している。
【0054】この装置では、反応槽10内が複数の仕切
り11〜17により、8つの室21〜28に仕切られて
いる。8つの室のうち、両端の室21、28を除く6つ
の室が反応室22〜27となっている。各反応室22〜
27の中段部に本発明によるブロック状のろ材2が所定
量収容されている。各反応室22〜27内の下段には、
空気供給管41がのびており、空気供給管41から空気
が各反応室22〜27内に供給される。
【0055】反応槽10の一方の端に、原水を流入する
ための流入管31が接続されている。反応槽10の他方
の端に、処理水を流出するための流出管32が接続され
ている。
【0056】仕切り11〜17のうち、流入管31側か
ら奇数番目の仕切り11、13、15、17は、それら
の下端が反応槽10の底に接するように、反応槽10に
固定されている。偶数番目の仕切り12、14、16
は、それらの下端と反応槽10の底との間に隙間ができ
るように、反応槽10に固定されている。また、偶数番
目の仕切り12、14、16の上端位置は、奇数番目の
仕切り11、13、15、17の上端位置より高い位置
に位置している。
【0057】したがって、流入管31から反応槽10に
送られた原水は、矢印に示すように、各室21〜28を
順次通って、流出管32に送られる。そして、各反応室
22〜27内のろ材2を原水が通過する過程で、原水に
含まれている鉄、マンガンが除去される。
【0058】この装置を用いた水浄化実験結果を表3に
示す。この実験結果は、ろ材2として第1実施例によっ
て得られたろ材を用いた場合に得られたデータである。
【0059】
【表3】
【0060】(第3応用例)図3は、メタン発酵装置を
示している。
【0061】このメタン発酵装置は、メタン発酵槽5
1、曝気槽52および沈殿槽53とを備えている。メタ
ン発酵槽51の中段部および曝気槽52の中段部には、
本発明によるペレット状のろ材2が所定量収容されてい
る。
【0062】この装置では、メタン発酵工程のメタン菌
のろ床として本発明によるペレット状のろ材2が用いら
れている。そして、ろ材2中のケイ酸(SiO2 )、フ
ミン酸、フルボ酸の働きにより、メタン菌を含む偏性嫌
気性菌群の棲息環境が改善されている。したがって、こ
れらの偏性嫌気性菌群によって、フェノールまたはフェ
ノール露出基のある化合物を含む代謝産物がよりスムー
ズにより大量に産出される。
【0063】この結果、メタン発酵工程で、メタン菌を
含む偏性嫌気性菌と共棲関係にある土壌性の通性嫌気性
菌及び好気性菌の活動が活発となり、土壌性菌以外の雑
菌に対する抗菌作用が増大してメタンガスの発生が効率
化され、硫化水素(H2 S)やアンモニアガス(N
3 )などの悪臭ガスの発生が効率よく抑制される。こ
のため、従来のように脱硫塔を設ける必要がなくなる。
【0064】そして、メタン発酵工程の後の廃水処理工
程で曝気操作が加えられ、遊離酸素との接触が行なわれ
ると、メタン菌及び土壌性偏性嫌気性菌が不活性化し、
これらの菌群と共棲していた土壌性通性嫌気性菌又は好
気性菌のみが活性化する。
【0065】この活動によりフェノール又はフェノール
露出基のある化合物を含む代謝物が生成され、廃水中の
有機物と物理化学的に反応し、巨大分子化、腐植化、汚
泥化をもたらし、そのキレート作用により、燐、窒素な
どの無機イオン類が効率的に取り込まれる。また、同時
に土壌菌以外の細菌群(例えば大腸菌)に抗菌作用を及
ぼし、寄生虫卵等が死滅する。従ってこの工程から得ら
れる汚泥は疫学的にも安全な理想的機肥料であり、土壌
改良剤となる。また排水も従来の処理方法の場合と比し
清浄度は高くなる。
【0066】(第4応用例)図4は、し尿中継槽の脱臭
装置を示している。
【0067】脱臭装置は、第1脱臭処理装置61と、第
2脱臭処理装置62とを備えている。第1脱臭処理装置
61には、2段にわたって、本発明によるペレット状の
ろ材2が所定量ずつ収容されている。そして、各段のろ
材2が収納されている部分の上方位置には、各段のろ材
2に散水するための散水装置71がそれぞれ設けられて
いる。
【0068】同様に、第2脱臭処理装置62にも、2段
にわたって、本発明によるペレット状のろ材2が所定量
ずつ収容されている。そして、各段のろ材2が収納され
ている部分の上方位置には、各段のろ材2に散水するた
めの散水装置71がそれぞれ設けられている。
【0069】し尿中継槽80内の悪臭ガスは、ファン8
1およびガス流入管82を介して、第1脱臭処理装置6
1内の下部に供給される。第1脱臭処理装置61内の下
部に供給された悪臭ガスは、下段のろ材2群および上段
のろ材2群を通った後、ガス流通管83を介して、第2
脱臭処理装置62内の下部に供給される。第2脱臭処理
装置62内の下部に供給されたガスは、下段のろ材2群
および上段のろ材2群を通った後、ガス流通管84を介
して放出される。そして、第1脱臭処理装置61および
第2脱臭処理装置62内の各段のろ材2を悪臭ガスが通
過する過程で、悪臭ガスに含まれているアンモニア等の
悪臭成分が除去される。
【0070】この装置を用いた脱臭実験結果を表4に示
す。この脱臭実験結果は、ろ材2として第2実施例によ
って得られたろ材を用いた場合に得られたデータであ
る。表4において、第1脱臭処理装置前のデータは、図
4の第1測定点P1で測定されたデータである。また、
第1脱臭処理装置後のデータは、図4の第2測定点P2
で測定されたデータである。また、第2脱臭処理装置後
のデータは、図4の第3測定点P3で測定されたデータ
である。
【0071】
【表4】
【0072】
【発明の効果】この発明によれば、脱臭効果、浄化効果
および発酵作用が高く、かつ耐久性に優れたろ材が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】浄化装置の構成を示す概略構成図である。
【図2】他の浄化装置の構成を示す概略構成図である。
【図3】メタン発酵装置の構成を示す概略構成図であ
る。
【図4】脱臭装置の構成を示す概略構成図である。
【図5】従来のメタン発酵装置の構成を示す概略構成図
である。
【図6】従来の脱臭装置の構成を示す概略構成図であ
る。
【符号の説明】
1 反応槽 2 ろ材 10 反応槽 22〜27 反応室 51 メタン発酵槽 52 曝気槽 53 沈殿槽 61 第1脱臭処理装置 62 第2脱臭処理装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C02F 1/64 ZAB A 3/28 ZAB Z 11/04 ZAB Z

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質基材および腐植質火山土壌が、結
    合材により固められてなるろ材。
  2. 【請求項2】 多孔質基材および腐植質火山土壌が、結
    合材によりブロック状またはペレット状に固められてな
    るろ材。
  3. 【請求項3】 多孔質基材が珪酸および酸化アルミニウ
    ムを含むものであり、腐植質火山土壌が有機物,フミン
    酸,フルボ酸,酸化アルミニウムおよび珪酸を含むもの
    であり、結合材がセメントである請求項1および2のい
    ずれかに記載のろ材。
  4. 【請求項4】 腐植質火山土壌としては、有機物20重
    量%以上,フミン酸1.5重量%以上,フルボ酸0.5
    重量%以上,酸化アルミニウム10重量%以上および珪
    酸30重量%以上を含んだものが用いられ、 多孔質基材10〜150容量部に対して、腐植質火山土
    壌が5〜30容量部であり、結合材が5〜30容量部で
    ある請求項1、2および3のいずれかに記載のろ材。
  5. 【請求項5】 多孔質基材、腐植質火山土壌、結合材お
    よび水を混合し、この混合物を常温において加圧成型
    し、得られた成型物を破砕することを特徴とするろ材の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 多孔質基材、腐植質火山土壌、結合材お
    よび水を混合し、この混合物を常温において押出成型
    し、得られた成型物を切断することを特徴とするろ材の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 多孔質基材が珪酸および酸化アルミニウ
    ムを含むものであり、腐植質火山土壌が有機物,フミン
    酸,フルボ酸,酸化アルミニウムおよび珪酸を含むもの
    であり、結合材がセメントである請求項5および6のい
    ずれかに記載のろ材の製造方法。
  8. 【請求項8】 腐植質火山土壌としては、有機物20重
    量%以上,フミン酸1.5重量%以上,フルボ酸0.5
    重量%以上,酸化アルミニウム10重量%以上および珪
    酸30重量%以上を含んだものが用いられ、 上記多孔質基材10〜150容量部に対して、上記腐植
    質火山土壌を5〜30容量部、上記結合材を5〜30容
    量部の割合で、上記多孔質基材、上記腐植質火山土壌お
    よび上記結合材を混合することを特徴とする請求項5、
    6および7のいずれかに記載のろ材の製造方法。
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