JPH08130150A - セラミック塗料及びセラミック電子部品の製造方法 - Google Patents

セラミック塗料及びセラミック電子部品の製造方法

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JPH08130150A
JPH08130150A JP6267882A JP26788294A JPH08130150A JP H08130150 A JPH08130150 A JP H08130150A JP 6267882 A JP6267882 A JP 6267882A JP 26788294 A JP26788294 A JP 26788294A JP H08130150 A JPH08130150 A JP H08130150A
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JP
Japan
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ceramic
green sheet
manufacturing
electronic component
laminated
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JP6267882A
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Akira Kobayashi
亮 小林
Takaya Ishigaki
高哉 石垣
Hiroshi Yagi
弘 八木
Eizo Tsunoda
栄蔵 角田
Kaoru Kawasaki
薫 川崎
Ryuji Hosogaya
隆二 細萱
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 塗布形成されたグリーンシートにピンホール
が発生するのを防止すると共に、内部電極パターンの位
置ずれを最小にする。 【構成】 セラミック粉体を主成分とし、リン酸エステ
ル型及びスルホン酸型の界面活性剤の少なくとも一種
を、セラミックス粉体に対して0.05重量%〜重量5
%含むセラミック塗料を用いる。可撓性支持体19上に
画像処理用の第1のターゲットマークa1〜d1を形成
する。可撓性支持体19上で、セラミック塗料を塗布し
てグリーンシート43を形成する工程と、グリーンシー
ト43上に内部電極44を印刷する工程とを繰り返す。
内部電極44の印刷に当たり第1のターゲットマークa
1〜d1の画像処理によって得られた情報に基づいて内
部電極44の印刷位置決めを行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セラミック塗料及びそ
れを用いたセラミック電子部品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンデンサ、圧電素子、PTCサーミス
タ、NTCサーミスタまたはバリスタ等のセラミック電
子部品を製造する一つの方法として、可撓性支持体上に
ドクターブレード法でセラミック粉、有機バインダー、
可塑剤、溶剤等を含むセラミック塗料をグリーンシート
状に成形し、その上にパラジウム、銀、ニッケル等の電
極をスクリーン印刷により形成する方法が知られてい
る。積層構造を得る場合は、得られたグリーンシーを所
望の積層構造になるように積層し、プレス切断工程を経
てセラミックグリーンチップを得る。このようにして得
られたセラミックグリーンチップ中のバインダーをバー
ンアウトし、1000℃〜1400℃で焼成し、得られ
た焼成体に銀、銀−パラジウム、ニッケル、銅等の端子
電極を形成し、セラミック電子部品を得る。
【0003】上述した製造方法において、例えば、積層
セラミックコンデンサを製造する場合、小型化、大容量
化の手法として、1層あたりの誘電体層の厚みを薄く
し、積層数を多くすることが考えられる。しかし、グリ
ーンシートを可撓性支持体から剥離し積層する方法で
は、特に薄いグリーンシートの場合、可撓性支持体から
グリーンシートがうまく剥離できず、積層歩留りが非常
に悪くなる。また、薄いグリーンシートをハンドリング
するため、出来上がった製品にショート等の特性不良が
多発する。
【0004】このような問題点を解決する手段として、
グリーンシートを可撓性支持体が上になるように熱転写
する方法も提案されている(特開昭63−188926
号など)。しかし、熱転写方式の場合、誘電体層の一面
側に位置する上側の電極と他面側に位置する下側の電極
の位置合わせが悪く、さらに毎回熱転写するため、設備
能力が小さくなってしまう。
【0005】更に、グリーンシートが薄くなり、多積層
化すればするほど、一種のセラミック電子部品を得るた
めに必要な可撓性支持体の使用量が多くなり、コストア
ップを招く。
【0006】このような問題を改善するため、可撓性支
持体上で、グリーンシートを形成する工程と、グリーン
シート上に電極を印刷する工程とを、必要な積層数だけ
繰り返すことにより積層体を得る方法が考えられる。
【0007】この製造方法における問題点の一つは、乾
燥したグリーンシートの上にセラミック塗料を塗布(W
et on Dry)することになるため、新しく塗布
されたグリーンシートにピンホールが発生し、結果的
に、ショート不良を発生し易いことである。もう一つの
問題点として、積層体の電極パターンの位置ずれを生じ
やすいという難点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、We
t on Dry方式によって塗布する場合でも、塗布
形成されたグリーンシートにピンホールが発生するのを
防止し得るセラミック塗料を提供することである。
【0009】本発明のもう一つの課題は、グリーンシー
トを薄くしても、剥離の困難性や製品の特性不良等を生
じる確率を著しく小さくし得る高精度、高信頼性のセラ
ミック電子部品の製造方法を提供することである。
【0010】本発明の更にもう一つの課題は、電極に起
因する積層間段差を著しく小さくし、信頼性を向上させ
たセラミック電子部品の製造方法を提供することであ
る。
【0011】本発明の更にもう一つの課題は、積層体の
電極パターンの位置ずれを最小にし得るセラミック電子
部品の製造方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、本発明に係るセラミック塗料は、誘電体セラミ
ック材料、圧電セラミック材料、正特性セラミック材
料、負特性セラミック材料及び電圧非直線性セラミック
材料の群から選ばれた少なくとも一種のセラミック粉体
を主成分とし、リン酸エステル型及びスルホン酸型の界
面活性剤の少なくとも一種を、前記セラミックス粉体に
対して0.05重量%〜5重量%含む。
【0013】次に、本発明に係るセラミック電子部品の
製造方法は、可撓性支持体上で、セラミック塗料を塗布
してグリーンシートを形成するグリーンシート成形工程
と、前記グリーンシート上に電極を印刷する印刷工程と
を実行する工程を含む。この場合、前記セラミック塗料
としては、上述した本発明にかかるセラミック塗料が用
いられる。
【0014】本発明に係るセラミック電子部品の製造方
法において、好ましくは、前記印刷工程より前、また
は、第1回目の印刷工程と同時に、前記可撓性支持体上
に画像処理用の第1のターゲットマークを形成し、前記
第1のターゲットマークの画像処理によって得られた情
報に基づいて前記電極の印刷位置決めを行なう。
【0015】好ましくは、前記セラミック塗料は、押し
出し式塗布ヘッドを使用して塗布される。セラミック塗
料の供給量は、質量流量計及び定量ポンプにより制御す
ることが望ましい。
【0016】
【作用】本発明に係るセラミック塗料は、誘電体セラミ
ック材料、圧電セラミック材料、正特性セラミック材
料、負特性セラミック材料及び電圧非直線性セラミック
材料の群から選ばれた少なくとも一種のセラミック粉体
を主成分とするから、コンデンサ、圧電素子、PTCサ
ーミスタ、NTCサーミスタまたはバリスタ等のセラミ
ック電子部品を製造するのに適したセラミック塗料を提
供できる。
【0017】上記セラミック塗料を調製する段階で、セ
ラミック粉体を主成分とし、リン酸エステル型及びスル
ホン酸型の界面活性剤の少なくとも一種を、セラミック
ス粉体に対して0.05重量%〜5重量%含ませること
により、Wet on Dryでグリーンシート成形を
行なう場合、塗布されたグリーシートにピンホールが発
生するのを完全に防止でき、結果的に、ショート不良を
ほぼ完全に防止することができた。これら界面活性剤が
5重量%を越えるとグリーンシートの乾燥性が極端に悪
化し、可撓性支持体等に転写してしまうため、歩留りは
悪くなる。0.05重量%よりも少ない添加量では、添
加効果を得ることができない。
【0018】次に製造方法に関しては、可撓性支持体上
で、セラミック塗料を塗布してグリーンシートを形成す
るグリーンシート成形工程と、グリーンシート上に電極
を印刷する印刷工程とを含むから、可撓性支持体の使用
量が少なくて済むようになると共に、量産性が向上す
る。この場合、セラミック塗料としては、上述した本発
明にかかるセラミック塗料が用いられるので、塗布され
たグリーシートにピンホールが発生するのを完全に防止
でき、結果的に、ショート不良をほぼ完全に防止するこ
とができる。
【0019】また、可撓性支持体上に画像処理用の第1
のターゲットマークを形成した後、電極の印刷に当た
り、第1のターゲットマークの画像処理によって得られ
た情報に基づいて、電極の印刷位置決めを行なうので、
第1のターゲットマークを基準とした所定の位置に、電
極を高精度で形成することができる。したがって、複雑
な電極積層構造であっても、精度よく、短時間で形成す
ることができる。
【0020】また、電極のある部分と無い部分の段差
が、グリーンシートの形成と電極印刷との繰り返しによ
り吸収され、このため、段差によるクラック等の欠陥は
改善される。また、前記工程により、複数層のグリーン
シートを、電極と共に一体化した積層帯を得ることがで
きるので、従来問題となっていたプレス後のデラミネー
ションは見られない。
【0021】印刷工程は、グリーンシート上に第2のタ
ーゲットマークを印刷する工程を含んでおり、第2のタ
ーゲットマークの画像処理によって得られた情報に基づ
いて、電極を有するセラミックグリンシートの積層を行
なう。第2のターゲットマークを有することにより、複
数のグリーンシート積層帯を、互いの電極が、第2のタ
ーゲットマークを基準とした所定の位置関係となるよう
に、高精度で位置決めし、積層することができる。また
は、製版の寿命等により、これを交換した時に、電極と
同時に形成される第2のターゲットマークに対する第1
のターゲットマークの位置関係を見ることにより、第1
のターゲットマークと電極との相対位置が分かり、画像
処理を行なうことができる。
【0022】更に、押し出し式塗布ヘッドを使用してセ
ラミック塗料を塗布する好ましい例では、成形済みの積
層グリーンシートのエッジ部分をドクターブレード法の
ように削ることなく、グリーンシート成形と電極印刷と
を繰り返し行なうことができる。このため、可撓性支持
体は第1回目のグリーンシート成形の長さだけあれば十
分であり、かなりのコストダウンが期待できる。
【0023】セラミック塗料の供給量を、質量流量計及
び定量ポンプにより制御する好ましい例では、セラミッ
ク塗料の塗布厚みを高精度で設定できる。
【0024】本発明の他の特徴及びそれによる作用効果
は、添付図面を参照し、実施例によって更に詳しく説明
する。
【0025】
【実施例】図1は本発明に係る製造方法によって製造さ
れる積層セラミックコンデンサの断面図を示す。図1に
おいて、1は積層セラミックコンデンサ、2は誘電体
層、3は電極、4は端子電極である。詳細な説明は省略
するが、圧電素子、PTCサーミスタ、NTCサーミス
タまたはバリスタ等のセラミック電子部品の製造にも、
本発明は適用できる。
【0026】図2は本発明に係る製造方法により積層セ
ラミックコンデンサを製造する場合の製造フローチャー
ト、図3は本発明に係る製造方法の別の例を示す製造フ
ローチャートである。
【0027】図2の製造フローチャートにおいて、誘電
体を塗料化する。セラミック塗料を調製する段階で、セ
ラミック粉体を主成分とし、リン酸エステル型及びスル
ホン酸型の界面活性剤の少なくとも一種を、セラミック
ス粉体に対して0.05重量%〜5重量%の範囲で含ま
せる。次に、塗料化されたセラミック塗料を可撓性支持
体上で塗布し、グリーンシートを形成する。圧電素子、
PTCサーミスタ、NTCサーミスタまたはバリスタ等
のセラミック電子部品を得る場合は、セラミック粉体と
して、圧電セラミック材料、正特性セラミック材料、負
特性セラミック材料または電圧非直線性セラミック材料
の何れか一種を用いる。
【0028】次に、グリーンシートを乾燥させた後、グ
リーンシート上に電極を印刷する。電極印刷が終了した
後、乾燥工程に付される。以上の工程の内、グリーンシ
ート成形工程から画像処理による電極印刷工程を経て乾
燥に至る工程を、必要な設定積層数に達するまで、可撓
性支持体上で繰り返す。設定積層数に到達したとき、最
上層に位置する電極及びそれを支持するセラミックグリ
ーンシトの表面に、保護層となるグリーンシートを成形
する。この後、電極及びグリーンシートの積層体を切断
して、積層セラミックコンデンサを取り出し、更に、焼
成、端部電極付与等の必要な工程を経て、積層セラミッ
クコンデンサの完成品が得られる。
【0029】図2に示した上記製造方法によると、可撓
性支持体上で、セラミック塗料を塗布してグリーンシー
トを形成するグリーンシート成形工程と、グリーンシー
ト上に電極を印刷する印刷工程とを含むから、可撓性支
持体の使用量が少なくて済むようになると共に、量産性
が向上する。
【0030】また、グリーンシートの各々を、可撓性支
持体から剥離する必要がないし、ハンドリングする必要
もない。また、熱転写工程もない。このため、高精度、
高信頼性のセラミック電子部品を簡単に製造することが
できる。また、電極のある部分と無い部分の段差が、グ
リーンシートの形成と電極印刷との繰り返しにより吸収
され、このため、段差によるクラック等の欠陥が改善さ
れる。また、複数層のグリーンシートを、電極とと共に
一体化した積層グリーンチップを得ることができるの
で、従来問題となっていたプレス後のデラミネーション
は見られない。
【0031】電極印刷工程では、画像処理によって電極
を印刷する。印刷工程より前、または、第1回目の印刷
工程と同時に、可撓性支持体上に画像処理用の第1のタ
ーゲットマークを形成し、第1のターゲットマークの画
像処理によって得られた情報に基づいて電極の印刷位置
決めを行なう。これにより、第1のターゲットマークを
基準とした所定の位置に、電極を高精度で形成すること
ができる。したがって、複雑な電極積層構造であって
も、精度よく、短時間で形成することができる。
【0032】図3に示す製造フローチャートにおいて、
図2に示した製造フローチャートと異なる点は、グリー
ンシート成形工程及び印刷工程を複数回実行し、設定積
層数に達した後、得られた積層グリーンシートを可撓性
支持体から剥離し、次に、剥離して得られた複数の積層
グリーンシートを積層することである。積層後にプレス
し、更に切断工程、焼成工程及び端部電極付与工程等の
必要な工程をへて、積層セラミックコンデンサの完成品
が得られる。
【0033】図3に示す製造方法による場合、印刷工程
は、グリーンシート上に第2のターゲットマークを印刷
する工程を含んでおり、第2のターゲットマークの画像
処理によって得られた情報に基づいて、積層グリーンシ
ートの積層を行なう。これにより、複数のグリーンシー
ト積層帯を、互いの電極が、第2のターゲットマークを
基準とした所定の位置関係となるように、高精度で位置
決めし、積層することができる。保護層は別途シート成
形し、積層機により積層する。
【0034】次により具体的な実施例を参照して、更に
詳しく説明する。
【0035】<誘電体の塗料化>粒径が0.1μm〜
1.0μm程度のチタン酸バリウム、酸化クロム、酸化
イットリウム、炭酸マンガン、炭酸バリウム、炭酸カル
シウム、酸化硅素等の粉末を焼成した後、BaTiO3
100モル%として、Cr23に換算して0.3モル
%、MnOに換算して0.4モル%、BaOに換算して
2.4モル%、CaOに換算して1.6モル%、SiO
2に換算して4モル%、Y23に換算して0.1モル%
の組成になるように混合し、ボールミルにより24時間
混合し、乾燥させた後、誘電体セラミック粉体を得た。
この誘誘電体セラミック粉体100重量部と、アクリル
樹脂5重量部と、塩化メチレン40重量部と、アセトン
25重量部と、ミネラルスピリット6重量部とを配合す
ると共に、リン酸エステル型の界面活性剤及びスルホン
酸型界面活性剤の少なくとも1種を、誘電体セラミック
粉体に対して0.05重量%〜5重量%の範囲で添加
し、更に、市販のφ10mmジルコニアビーズを用い、
ポット架台により24時間混合し、誘電体セラミック塗
料を得た。
【0036】<グリーンシート成形>上述のようにして
得られた誘電体セラミック塗料を、連続的に供給される
可撓性支持体に塗布し、グリーンシートを成形する。第
1回目のグリーンシート成形工程は可撓性支持体上に保
護膜を形成する工程である。保護膜は、図1の積層セラ
ミックコンデンサの場合、最上層または最下層の何れか
を構成する外装となる。
【0037】図4はグリーンシート成形工程を示す図で
ある。図示のグリーンシート成形工程において、可撓性
支持体19に接触するローラが、可撓性支持体の塗料塗
布面に接触しないように配置されている好ましい例で
は、グリーンシートに剥離によるピンホールが発生する
のを防止できる。
【0038】押し出し式塗布ヘッド10は、セラミック
塗料17aを、可撓性支持体19に塗布する。11は繰
り出しリール、121〜127は案内ローラ、161、
162は蛇行修正ローラ、14は乾燥炉、17は巻き取
りリールである。グリーンシート面を均一にするため、
サクションローラ151ー152間でテンションをコン
トロールし、塗布ヘッド10の追い込み寸法、ノズル角
度を制御する。
【0039】従来は、可撓性支持体19に接触するロー
ラ121〜127、151、152、161、162の
内のいくつかが、可撓性支持体19の塗料塗布面に接触
するのが普通であったが、この実施例では、可撓性支持
体19に接触するローラ121〜127、151、15
2、161、162の何れも、可撓性支持体19の塗料
塗布面には接触しないように配置されている。このよう
な構成であると、グリーンシートに剥離によるピンホー
ルが発生するのを防止できる。
【0040】また、図示実施例のように、押し出し式塗
布ヘッド10を用いると、非常に面精度がよく、かつ、
厚みバラツキの少ない均一なグリーンシートを得ること
ができる。第1回目の保護膜となるグリーンシートの成
形は、押し出し式塗布ヘッドの代わりに、従来のドクタ
ーブレード法やリバースロール法を用いてもよい。さら
に、数回繰り返して所望の厚みにしても構わない。フィ
ルタ8は最終的に異物を除去するために設置する。
【0041】図5に押し出し式塗布ヘッド10の形状を
示す。46はセラミック塗料排出用スリット、47は上
流側ノズル、48は下流側ノズル、49はセラミック塗
料だまり、53はセラミック塗料だまりへの供給口であ
る。このような押し出し式塗布ヘッドは公知である。
【0042】押し出し式塗布ヘッド10を用いた場合、
定量ポンプ6、精密定量ギヤポンプ7を使用し、フィル
タ8、質量流量計9を通して塗布ヘッド10にセラミッ
ク塗料17aを供給することが望ましい。図8は図6に
示した押し出し式塗布ヘッド10を用いて、可撓性支持
体19上にグリーンシート43を成形する状態を示して
おり、高度の面精度を持ち、厚みバラツキの極めて小さ
なグリーンシート43を得ることができる。図8におい
て、参照符号F1は可撓性支持体19の走行方向を示し
ている。
【0043】図6に塗布ヘッド10の別の例を示してあ
る。図6に示すノズルは複数のノズル461、462を
有する複数系列ノズルを有する。491、492はセラ
ミック塗料だまり、531、532はセラミック塗料だ
まり491、492への供給口である。この塗布ヘッド
10を用いた場合、図9に示すように、セラミック塗料
だまり491に貯留されたセラミック塗料431がスリ
ット461を通して可撓性支持体19に塗布された後、
塗布されたセラミック塗料層431の上にスリット46
2を通してもう一層のセラミック塗料層432が塗布さ
れる。これにより、ピンホールの発生が抑制される。
【0044】次に、スジのないグリーンシート43を得
るためには粘度の低いセラミック塗料を使用することが
望ましい。押し出し式塗布ヘッド10はこのように粘度
の低いセラミック塗料のグリーンシート成形に向いてい
る。これは、粘度の低いセラミック塗料は、乾燥縮率が
大きいため、同一乾燥後厚みを得るのに、供給量を多く
でき、塗布ヘッド10の先端と可撓性支持体19(また
はグリーンシート)との間のギャップを大きくとり、塗
布ヘッド10によるスジの発生を回避できるためであ
る。
【0045】可撓性支持体19は、グリーンシート43
の剥離を考慮し、グリーンシート成形面に剥離処理を施
しておくのがよい。剥離処理は、可撓性支持体19の1
面上に例えばSi等でなる剥離用膜を薄くコートするこ
とによって実行することができる。このような剥離処理
を施しておくことにより、必要層数の積層工程が終了し
た後、可撓性支持体19の上に成形されている最下層の
グリーンシート43を可撓性支持体19から容易に剥離
することができる。
【0046】押し出し式塗布ヘッド10は、前述したよ
うに、スジの入らない均一なグリーンシートを形成でき
るほかに、特筆すべき利点がある。それは、一度形成し
たグリーンシート43の上に再度グリーンシートを形成
するのに非常に有効であるということである。ドクター
ブレード法においては、ドクターブレードのヘッドのエ
ッジ側が常に可撓性支持体19に接触しているため、第
1回目のグリーンシート成形時には問題ないが、第2回
目以降のグリーンシート成形時にどうしても第1のグリ
ーンシート43のエッジ側の乾燥面が接触する。このた
め第1のグリーンシート43のエッジ側が削れるという
問題がある。また、積層数が増えるにつれて、トータル
厚みが厚くなるため、ブレードの上流側に接触してしま
い、最終的には剥離してしまう。
【0047】その点、押し出し式塗布ヘッド10におい
ては、予め形成していたグリーンシート43の面上に、
次のグリーンシート43を成形する際、予め形成してい
たグリーンシート43の面に押し出し式塗布ヘッド10
が接触することがなく、削れのない良好なグリーンシー
ト43を得ることができる。グリーンシート43の成形
後、可撓性支持体19は乾燥炉14を経て乾燥され、巻
き取りリール17に巻き取られる(図4参照)。
【0048】<ターゲットマーク形成>次に、電極印刷
の前に、図5に示すように、グリーンシート43を有す
る可撓性支持体19上に画像処理用の第1のターゲット
マークa1,b1,c1,d1及びピッチマークe1を
形成する。第1のターゲットマークa1〜d1及びピッ
チマークe1は、グリーンシート43が塗布されている
面側であって、可撓性支持体19の幅方向の端部に形成
することが望ましい。第1のターゲットマークa1〜d
1及びピッチマークe1は、スクリーン印刷またはイン
クジェット印刷によって形成されたマークまたはスルホ
ールなど、画像処理できるマークであればよく、印刷面
は可撓性支持体19の表裏どちらの面でもよい。また、
第1のターゲットマークa1〜d1及びピッチマークe
1の形成タイミングは、画像処理による電極印刷を行な
う以前であればいつでもよく、最初の電極形成と同時で
あっても構わない。第1のターゲットマークa1〜d1
を形成する好ましいタイミングは、可撓性支持体用原反
をスリッタで切断する前である。可撓性支持体用原反を
スリッタで切断する前に第1のターゲットマークa1〜
d1を形成してあれば、スリッタで原反を所定幅に切断
する際、第1のターゲットマークa1〜d1を基準にし
て切断することができる。第1のターゲットマークa1
〜d1は可撓性支持体19とのコントラストが明瞭な色
で、かつ、円形が望ましい。
【0049】<画像処理による電極印刷>次に、可撓性
支持体19を巻き取った巻き取りリール17を用いて、
可撓性支持体19上のグリーンシート43に電極を印刷
する。電極の印刷に当たり、第1のターゲットマークa
1〜d1の画像処理によって得られた情報に基づいて電
極の印刷位置決めを行なう。図10は電極印刷に用いら
れる画像処理装置付き印刷機(以下、画像処理印刷機と
称す)の構成を概略的に示す図である。グリーンシート
43を成形してある可撓性支持体19は、供給ロール2
1から引き出され、案内ローラ22を通り、x−y−θ
−zテーブル25に導かれる。参照符号23は案内ロー
ラ22を支持する支持体、参照符号24は支持台であ
る。
【0050】テーブル25にはカメラ26a,26b,
26c,26dが設けられており、このカメラ26a〜
26dにより第1のターゲットマークa1〜d1を読み
取り、その読み取り情報に基づいて電極の印刷位置決め
を行なう。電極の印刷位置決めはx−y−θ−zテーブ
ル25によって行なう。電極は製版台28に備えられた
製版27によって印刷される。x−y−θ−zテーブル
25は真空吸着面となっており、図11のように、4隅
にカメラ26a〜26dがガラス56a,56b,56
c,56dを介して埋め込まれている。カメラ26a〜
26dは上向きに配置されており、カメラ26a〜26
dの上側を可撓性支持体19が通るような配置となって
いる。このような構造であると、x−y−θ−zテーブ
ル25の上で上下動する製版27による影響を受けるこ
となく、カメラ26a〜26による画像処理を実行でき
るという極めて優れた効果を得ることができる。x−y
−θ−zテーブル25は真空吸着面を有し、グリーンシ
ート43の成形された可撓性支持体19は、真空吸着面
に真空吸着されるから、x−y−θ−zテーブル25が
補正動作によって駆動された場合でも、可撓性支持体1
9はx−y−θ−zテーブル25と一体に駆動され、位
置ずれを生じることがない。
【0051】カメラ26a〜26dにより第1のターゲ
ットマークa1〜d1の座標(x,y)を読み取る。読
み取られたデータに基づき、図示しないコンピュータシ
ステムによりデータ処理を行ない、x−y−θ−zテー
ブル25を制御し、θ方向、x方向及びy方向にそれぞ
れ必要なだけ移動させる。
【0052】図12は上述の電極印刷工程によって得ら
れた電極パターン44を示し、図13は図12の側面図
を示している。電極パターン44を構成する各電極は、
適当な電極材料、例えばニッケル、銅等を主成分とする
電極材料によって構成されている。電極パターン44は
個々の電極が横方向及び縦方向に間隔を隔てて配列され
ている。実施例において各電極は横方向にm行となるよ
うにまた、縦方向には奇数行列においては6行、各偶数
列には5行となっている。電極に付された参照番号のう
ち1桁目は当該電極の属する列を示し、2桁目は同じく
属する行を示している。行数及び列数は任意である。上
記電極のうち、横方向に隣り合う電極列、例えば第1列
に属する電極211〜261と、第2列に属する電極2
12〜252では対応する個々の電極(211と21
2)〜(261と262)が縦方向に所定寸法Lだけ異
なるように配列してある。寸法Lは電極間ピッチ2Lの
1/2が適当である。ただし、電極パターンは、x−y
−θ−zテーブル25により所望のパターンに移動でき
るため、図示のパターンである必要はない。例えば、各
列の電極が同一の配列を繰り返すパターンでもあっても
よい。
【0053】印刷工程において、電極44とともに、第
2のターゲットマークa2,b2,c2,d2及びピッ
チマークe2を印刷する。電極44とともに、第2のタ
ーゲットマークa2,b2,c2,d2及びピッチマー
クe2を印刷することにより、図3に示したように、グ
リーンシート成形工程及び印刷工程を、複数回実行した
後、得られた積層グリーンシートを可撓性支持体から剥
離し、次に、剥離して得られた複数の積層グリーンシー
トを積層する工程をとる場合は、互いの電極44が、第
2のターゲットマークa2,b2,c2,d2を基準と
した所定の位置関係となるように、高精度で位置決め
し、積層することができる。また、図2に示した第1の
方法による場合は、製版を交換した時に、電極44と同
時に印刷形成される第2のターゲットマークa2,b
2,c2,d2に対する第1のターゲットマークa1,
b1,c1,d1の位置関係を見ることにより、第1の
ターゲットマークa1,b1,c1,d1と電極44と
の相対位置が分かり、画像処理を行なうことができる。
【0054】<画像処理による位置合わせ>次に、x−
y−θ−zテーブル25による位置決め及び位置合わせ
の詳細について説明する。図14はx−y−θ−zテー
ブル25に対する4台のカメラ26a〜26dの位置関
係を示す図である。カメラ26a〜26dは、前述した
可撓性支持体19上の第1のターゲットマークa1〜d
1の位置に対応する4点に配置されている。カメラ26
a〜26dの配置位置は設計上定まっているが、実際に
は配置誤差等があるため、そのままでは座標の読み取り
誤差を生じる。これを補正する手段として、当該製造プ
ロセスを稼働する前に、x−y−θ−zテーブル25の
下に位置するカメラ26a〜26dの一つ、たとえばカ
メラ26aを基準として、その中心点を原点(0、0)
と定める。次に、x−y−θ−zテーブル25をx軸方
向に移動させ、原点(0、0)に対応する位置が、 カ
メラ26bの中心点に到達した時の座標(Xb,Yb)
を読み取る。これによりカメラ26aの中心点を原点
(0、0)としたときのカメラ26bの位置が座標(X
b,Yb)として表されたことになる。ほかのカメラ2
6c,26d についてもても同様にして、座標(X
c,Yc),(Xd,Yd)を求める。上記の初期補正
は、ディスプレイ上の画像処理を併用して行なう。この
ように各カメラ26a〜26dの座標決定において、精
度の高いx−y−θ−zテーブル25を駆動して行なう
ので、座標の読み取り誤差が極めて小さくなる。参照符
号O0はカメラ26a〜26dの位置を表す座標(0、
0)〜(Xd、Yd)から計算された中点である。
【0055】第1のターゲットマークa1〜d1の印刷
位置は、殆ど位置ずれがないとしても、可撓性支持体1
9は搬送されているので、テーブル25の平面内で角度
θで回転したり、X軸またはY軸の方向に位置ずれを起
していることが多い。この位置ずれを補正して、電極4
4を高精度で印刷する。その手段として、上記初期補正
の終えたカメラ26a〜26dを使用し、x−y−θ−
zテーブル25上に真空吸着されている可撓性支持体1
9の第1のターゲットマークa1〜d1の座標を、第1
5図に示すように読み取る。カメラ26a〜26dによ
る読み取り値は初期補正によって設定された座標(Xb
〜Yb)〜(Xd〜Yd) を加味した座標に変換す
る。こうしてカメラ26aによって得られた第1のター
ゲットマークaの座標を(X1,Y1)、カメラ26b
によって得られた第1のターゲットマークbの座標を
(X2,Y2)、カメラ26cによって得られた座標を
(X3,Y3)、カメラ26dによって得られた座標を
(X4,Y4)とする。
【0056】得られた座標(X1,Y1)〜(X4,Y
4)のデータから、図15に示すように、第1のターゲ
ットマークa1〜d1によって囲まれた四辺形の最中点
O1を求める。最中点O1は、対向2辺の中点(イ)、
及び(ロ)を結ぶ線分L1の中点として求められる。こ
の最中点O1が印刷時の位置合わせのための原点とな
る。そして線分L1に対し最中点O1を通る垂線L2を
求める。垂線L2は通常、x−y−θ−zテーブル25
のY軸に対して角度θを有する。最中点O1及び角度θ
の算出は、カメラ26a〜26dから図示しないコンピ
ュータシステムに入力されるデータに基づいて、コンピ
ュータシステムが行なう。そして、コンピュータシステ
ムから与えられる制御信号に基づいて、x−y−θ−z
テーブル25がθ=0になるように、矢印の方向に回転
駆動され、これにより、角度θが補正される。x−y−
θ−zテーブル25は、コンピュータシステムからの制
御信号に基づき、更にX軸方向及びY軸方向に駆動さ
れ、X軸方向及びY軸方向の位置合わせが行なわれ、位
置合わせが完了する。図16は角度θの補正が行なわれ
た後の状態を示し、図17はX軸方向の位置合わせが行
なわれ後の状態を示し、図18はY軸方向の位置合わせ
が行なわれた後の状態を示している。但し、実際の位置
合わせ動作は、角度θを補正しながら、最中点O1を、
カメラ26a〜26dの中点O0に合わせるような動作
になる。
【0057】ここでは、精度を上げるため、カメラ26
a〜26d及び補正用カメラ30a〜30dを各4個使
用しているが、第1のターゲットマーク2個、カメラ2
個でも2点間の中点を出し、その2点間のずれ角度θを
出し、コンピューターで処理することにより充分画像処
理印刷は可能である。x−y−θ−zテーブル25は真
空吸着面なっているため、x方向、y方向、θ方向にそ
れぞれ正確に移動することができる。このように画像処
理を行なった後、可撓性支持体背面に接触するように任
意の距離だけ、x−y−θ−zテーブル25がz方向に
移動され、スクリーン印刷が行なわれる。
【0058】印刷後、可撓性支持体19は定尺送り装置
29(図10参照)により一定寸法だけ移動され、引き
続き、補正用のカメラ30a〜30dのある位置に送ら
れる。定尺送り装置29は、可撓性支持体19の接する
面が真空吸着面となっており、従って、可撓性支持体1
9の背面が定尺送り装置29の真空吸着面に吸着固定さ
れる。そして、ピッチマークe1をセンサ(カメラ)に
よって読み取ると共に、次のピッチマークe1がセンサ
によって読み取られるまで、可撓性支持体19に定尺送
りを加える。このように、隣接するピッチマークe1と
ピッチマークe1との間の間隔分の定尺送りが加えられ
るので、第1のターゲットマークa1〜d2が搬送ずれ
によってカメラ30a〜30dの視野からはずれる等の
不具合を生じることがない。しかも、定尺送り装置29
は、可撓性支持体19の接する面が真空吸着面となって
いるから、定尺送りの動作中に可撓性支持体19が定尺
送り装置29上で位置ずれを起すことがない。
【0059】カメラ30a〜30dは、ステーションは
異なるものの、位置関係はカメラ26a〜26dと同じ
である。ここで、パターン製版の取付け時の位置ずれ
は、第1のターゲットマークと、第2のターゲットマー
クとの間のずれを、上記の画像処理と同じ方法で座標を
読み取ることにより測定でき、図示しないコンピュータ
ーシステムにより、データ処理を行なって必要な補正量
を算出し、x−y−θ−zテーブル25の制御システム
にデータをフィードバックし、x−y−θ−zテーブル
25を駆動し、位置補正をおこなう。上記説明では、4
台のカメラ30a〜30dを使用する場合について説明
したが、8台のカメラを用い、この8台のカメラによっ
て、第1のターゲットマークa1〜d1及び第2のター
ゲットマークa2〜d2を同時に読み取る構成であって
もよい。第1のターゲットマークa1〜d1と第2のタ
ーゲットマークa2〜d2との位置関係は、予め、第1
のターゲットマークa1〜d1を印刷した標準版(例え
ばガラス標準版)を用いることによって明確化できる。
【0060】このようにして得られた電極の形成された
グリーンシート19を透過光目視検査台31、案内ロー
ラ32をへて、ローラ33ー34間で回っているベルト
コンベア36に乗せ、乾燥炉35で、例えば60℃にて
乾燥した後、案内ローラ37を通り、巻取り巻き取りロ
ーラ38で巻き取る。
【0061】<設定積層数を得る工程> a. 図2の製造フローチャートに従う場合 上述のようにして、電極を印刷したグリーンシートを、
図4に示したグリーンシート成形工程に付し、再度、繰
り出しローラ11に取付け、蛇行修正ローラ13を通し
て、第1のグリーンシート成形と同じように、所望のグ
リーンシート厚みになるように制御し、グリーンシート
成形を行ない、次に、図10に示す画像処理印刷機によ
る画像処理に基づいて、電極を印刷する工程を、必要と
する積層数だけ繰り返す。
【0062】図19及び図20は第2回目以降の電極印
刷工程における電極印刷位置を示す図で、第1回目の電
極に対して、一列だけ位置をずらして印刷する。電極パ
ターンが変化した場合は、電極パターンに対応して、x
−y−θ−zテーブル25をx方向、y方向またはθ方
向に制御し、必要な電極パターンの重なりが得られるよ
うに制御する。例えば、図21に示すように、電極パタ
ーン44が同一電極列を間隔を隔てて配置したパターン
を有する場合は、第1回目の電極パターンに対して、第
2回目の電極パターン44を可撓性支持体19の幅方向
に移動させる。x−y−θ−zテーブル25はx方向、
y方向、θ方向に任意に移動できるため、カメラ26a
〜26dで得られた第1のターゲットマークa1〜d1
の位置情報をコンピュターシステムに入力し、コンピュ
ターシステムによって、必要な電極パターンの重なりと
なるように、x−y−θ−zテーブル25を制御するこ
とができる。この2回目以降のグリーンシート成形と、
画像処理印刷を所望の積層数まで繰り返す。そして、最
終的に、第2の保護層56Bを、例えば160μmの厚
みとなるように形成する。
【0063】図22は上述のようにして得られた積層体
の断面図であり、積層グリーンシート55が可撓性支持
体19上に形成されている。56Aは第1の保護層、4
3はグリーンシート、54は乾燥後の電極である。
【0064】b. 図3に示した製造フローチャートに
従う場合 図3に示した製造フローチャートに従う場合は、グリー
ンシート成形工程及び印刷工程を複数回実行した後、得
られた積層グリーンシートを可撓性支持体から剥離し、
次に、別途シート成形された第1の保護層上に、剥離し
て得られた複数の積層グリーンシートを積層する。次
に、得られた積層体の最上層に、別途シート成形された
第2の保護層を積層する。図23にその具体例を示す。
グリーンシート成形工程及び印刷工程をQ回実行した
後、得られた積層グリーンシート561〜56Qを可撓
性支持体から剥離し、次に、別途シート成形された第1
の保護層56A上に、剥離して得られた複数Qの積層グ
リーンシート561〜56Qを積層する。積層グリーン
シート561〜56Qは、第2のターゲットマークa2
〜d2の画像処理によって得られた情報に基づいて位置
合わせを行ないながら積層する。位置合わせは図15〜
図19で説明した通りである。次に、得られた積層体の
最上層に、別途シート成形された第2の保護層56Bを
積層する。
【0065】<設定積層数を得た後の工程>上述のよう
にして得られた積層グリーンシートを打ち抜き後プレス
し、切断することにより、図24に示す積層グリーンチ
ップが得られる。得られた積層グリーンチップを、所定
の温度条件で脱バインダ処理した後、焼成し、更に、端
子電極を焼き付け形成する。
【0066】脱バインダ及び焼成の条件は従来より周知
である。例えば、280℃で12時間脱バインダし、還
元雰囲気中で1300℃にて2時間焼成する。焼成後得
られた積層体に端子電極4(図1参照)を形成する。端
子電極4の材質及び形成方法も従来よりよく知られてい
る。例えば、銅を主成分とし、N2+H2中で800℃
にて30分焼き付けし、めっきを行なう。
【0067】<特性の評価1: 界面活性剤添加効果>
上述の製造方法によって得られた積層セラミックコンデ
ンサに対し、ピンホール数(個/10m)、静電容量、
誘電体損失、絶縁抵抗、破壊電圧、ショート不良率及び
歩留の評価試験を行なった。表1はその評価結果を示し
ている。表1において、リン酸エステル型の界面活性剤
またはスルホン酸型界面活性剤を、それぞれ、表1に図
示する添加量(重量%)でセラミックス粉体に混合し、
セラミック塗料を作製した。そのセラミック塗料を使用
して積層セラミックコンデンサを作製した。試料No.
1〜7は界面活性剤の添加量が本発明の範囲内にある積
層セラミックコンデンサであり、試料No.8〜10は
界面活性剤の添加量が本発明の範囲外である積層セラミ
ックコンデンサである。試料No.1〜10を通して、
一層当たりのグリーンシート厚みは8.0μm、積層数
は75層であり、図3に示した積層方法によって製造し
た。試料No.1〜10のそれぞれにおいて、試験に供
されたサンプル数は30,000個である。 表1のデ
ータは、リン酸エステル型界面活性剤を、本発明の範囲
内の添加量0.05重量%〜5.0重量%となるように
添加した試料No.1〜3のデータと、リン酸エステル
型界面活性剤を、本発明の範囲外の添加量7重量%とな
るように添加した試料No.8のデータとの対比、スル
ホン酸型界面活性剤を、本発明の範囲内の添加量0.0
5重量%〜5.0重量%となるように添加した試料N
o.4〜6のデータと、スルホン酸型界面活性剤を、本
発明の範囲外の添加量7重量%となるように添加した試
料No.9のデータとの対比、及び、リン酸エステル型
界面活性剤またはスルホン酸型界面活性剤の少なくとも
一種を、本発明の範囲内の添加量0.05重量%〜5.
0重量%となるように添加した試料No.1〜7のデー
タと、リン酸エステル型界面活性剤またはスルホン酸型
界面活性剤の何れも添加しない試料No.10のデータ
との対比によって評価される。
【0068】a. 静電容量、誘電体損失 ヒューレットパッカード社製インピーダンスアナライザ
ーHP−4284Aで20℃にて測定した。
【0069】静電容量に関しては、リン酸エステル型界
面活性剤添加の本発明に係る試料No.1〜3と、試料
No.8との間、及び、スルホン酸型界面活性剤添加の
本発明に係る試料No.4〜6と、比較例である試料N
o.9との間では、取得される静電容量に殆ど差を生じ
ないが、リン酸エステル型及びスルホン酸型の界面活性
剤の何れかを含む本発明に係る試料No.1〜7と、界
面活性剤を含まない比較例である試料No.10との間
では、本発明に係る試料No.1〜7の静電容量が1.
01〜1.07μFであるのに対し、試料No.10の
静電容量は0.91μFに低下している。このことは、
界面活性剤添加により、コンデンサ特性として基本的な
静電容量が増大することを意味する。更に、リン酸エス
テル型及びスルホン酸型の両界面活性剤を含む本発明に
係る試料No.7はリン酸エステル型及びスルホン酸型
の界面活性剤の少なくとも一種を含む試料No.1〜6
よりも、取得される静電容量が大きくなっている。
【0070】tanδ(%)は、リン酸エステル型界面
活性剤添加の本発明に係る試料No.1〜3、及び、リ
ン酸エステル型及びスルホン酸型の両界面活性剤を含む
本発明に係る試料No.7では1.85〜1.89
(%)であるのに対し、比較例である試料No.8では
1.93(%)と悪化している。また、スルホン酸型界
面活性剤添加の本発明に係る試料No.4〜6では、
1.81〜1.83(%)であるのに対し、比較例であ
る試料No.9では1.91(%)と悪化している。
【0071】b. 絶縁抵抗及びショート不良率 ヒューレットパッカード社製高抵抗計HP−4329A
で20℃にて10V印加し、30秒後測定した。絶縁抵
抗が1000Ω以下のものをショート不良とし、各試料
No.1〜10のそれぞれにおいて、試験に供されたサ
ンプル数に対するショート不良発生数の割合をショート
不良率として表示した。絶縁抵抗は、リン酸エステル型
及びスルホン酸型の界面活性剤の何れかを含む本発明に
係る試料No.1〜6と、リン酸エステル型及びスルホ
ン酸型の両界面活性剤を含む本発明に係る試料No.7
との間で殆ど差がない。リン酸エステル型界面活性剤添
加の本発明に係る試料No.1〜3、及び、リン酸エス
テル型及びスルホン酸型の両界面活性剤を含む本発明に
係る試料No.7では、絶縁抵抗が1.8〜2.3×1
9(Ω)であるのに対し、比較例である試料No.8
では、1.1×109(Ω)と悪化している。また、界
面活性剤を添加しない試料No.10も、試料No.1
〜7と比較して、絶縁抵抗が劣化している。
【0072】c. 破壊電圧 破壊電圧の評価は、自動昇圧試験機にて測定した。破壊
電圧は、リン酸エステル型界面活性剤添加の本発明に係
る試料No.1〜3、及び、リン酸エステル型及びスル
ホン酸型の両界面活性剤を含む本発明に係る試料No.
7では250〜80(v)であるのに対し、比較例であ
る試料No.8では240(v)と低い値を示してい
る。また、スルホン酸型界面活性剤添加の本発明に係る
試料No.4〜6では250〜280(v)であるのに
対し、比較例である試料No.9では240(v)と劣
化し、界面活性剤を添加しない試料No.10では15
0(v)と更に著しく劣化している。
【0073】ショート不良率は、リン酸エステル型及び
スルホン酸型の界面活性剤の少なくとも一種を含む本発
明に係る試料No.1〜7では0(%)の低いショート
不良率であるのに対し、界面活性剤を含まない試料N
o.10では33.2(%)と著しく大きなショート不
良率を示している。
【0074】d. ピンホール数(個/10m) リン酸エステル型及びスルホン酸型の界面活性剤の少な
くとも一種を含む本発明に係る試料No.1〜7の何れ
においても、ピンホール数は0(個/10m)である。
これに対して、界面活性剤を含まない試料No.10で
は、7個/10mのピンホールが認められる。
【0075】e. 歩留 歩留は、リン酸エステル型界面活性剤添加の本発明に係
る試料No.1〜3、及び、リン酸エステル型及びスル
ホン酸型の両界面活性剤を含む本発明に係る試料No.
7では96〜98(%)であるのに対し、比較例である
試料No.8では63(%)と著しく低下している。ま
た、スルホン酸型界面活性剤添加の本発明に係る試料N
o.4〜6では98(%)の歩留が得られるのに、比較
例である試料No.9の歩留は53(%)と極端に悪化
している。
【0076】<特性の評価2:界面活性剤添加及び画像
処理による位置合わせによる効果>次に、本願発明の製
造方法において、 界面活性剤を含有するセラミック塗
料の使用とともに、重要な要素である画像処理による位
置合わせの効果にかかるデータを表2に示す。表2にお
いて、試料No.11、12は図2の製造工程を経て得
られた積層セラミックコンデンサ、試料No.13は図
3の製造工程を経て得られた積層セラミックコンデン
サ、試料No.14は従来の製造方法によって得られた
積層セラミックコンデンサである。
【0077】試料No.11はグリーンシート厚み8.
0μm、焼成後の誘電体層2の一層の厚み5μm、積層
数75層である。試料No.12はグリーンシート厚み
2.5μm、焼成後の誘電体層2の一層の厚み1.5μ
m、積層数150層である。試料No.11及びNo.
12は、界面活性剤として、リン酸エステル型及びスル
ホン酸型の両界面活性剤を、それぞれ1重量%添加し
た。
【0078】試料No.13は、界面活性剤を添加せず
に、グリーンシート厚み8.0μm、焼成後の誘電体層
2の一層の厚み5μm、積層数75層である。界面活性
剤は添加されていない。
【0079】試料No.14はグリーンシート厚み2.
5μm、焼成後の誘電体層2の一層の厚み1.5μm、
積層数150層である。界面活性剤は添加されていな
い。但し、試料No.14は2.5μmという薄いグリ
ーンシートの厚みのために、積層セラミックコンデンサ
として必要な特性を得ることができる程度に積層するこ
とができなかった(積層不可)。
【0080】この積層セラミックコンデンサに対し、ピ
ンホール数(個/10m)静電容量、誘電体損失、絶縁
抵抗、破壊電圧、ショート不良率、印刷ずれ及び歩留の
評価試験を行なった。表2はその評価結果を示してい
る。試料No.11〜14のそれぞれにおいて、試験に
供されたサンプル数は30,000個である。
【0081】a. 静電容量、誘電体損失 ヒューレットパッカード社製インピーダンスアナライザ
ーHP−4284Aで20℃にて測定した。静電容量
は、試料No.13では0.91μFであるのに対し、
試料No.11では1.01μFであり、本発明に係る
製造方法によって得られた試料No.11は、従来の製
造方法による試料No.13よりも大きな静電容量を取
得できる。
【0082】試料No.12と、試料No.14との比
較では、試料No.15はグリーンシートの厚み2.5
μmでは積層不可であるのに対し、本発明に係る製造方
法によって得られた試料No.12は、2.5μmとい
う薄いグリーンシートを用いて、6.66μFの静電容
量を取得できる。
【0083】tanδ(%)に関しては、試料No.1
3では1.88(%)であるのに対し、試料No.11
では1.86(%)であり、試料No.11は試料N
o.13よりも、誘電体損失が小さくなっている。
【0084】b. 絶縁抵抗及びショート不良率 ヒューレットパッカード社製高抵抗計HP−4329A
で20℃にて10V印加し、30秒後測定した。絶縁抵
抗が1000Ω以下のものをショート不良とし、各試料
No.11〜16のそれぞれにおいて、試験に供された
サンプル数に対するショート不良発生数の割合をショー
ト不良率として表示した。
【0085】絶縁抵抗は、試料No.13では1.7×
109Ωであるのに対し、試料No.11では1.8×
109Ωであり、本発明に係る製造方法によって得られ
た試料No.11は、従来の製造方法による試料No.
13よりも大きな絶縁抵抗を取得できる。また、試料N
o.12でも4.2×108Ωの絶縁抵抗を確保でき
る。
【0086】ショート不良率は、試料No.13では3
3.2(%)であるが、本発明に係る試料No.11、
12では0〜0.08(%)と著しく改善されている。
【0087】c. 破壊電圧 破壊電圧の評価は、自動昇圧試験機にて測定した。破壊
電圧は、試料No.13では150(v)であるのに対
し、試料No.11では230(v)であり、本発明に
係る製造方法によって得られた試料No.11は、従来
の製造方法による試料No.13よりも著しく大きな破
壊電圧を確保できる。また、グリーンシート厚みが2.
5μm(乾燥後厚み1.5μm)と非常に薄い試料N
o.12でも80(v)の破壊電圧を確保できる。
【0088】d. 印刷ずれ 積層セラミックコンデンサを図25の点線部分で切断
し、切断面において10個の電極の位置ずれ量の最大値
ΔGmax(図25参照)の平均値ΔGmax−avを
測定した。平均値ΔGmax−avは、試料No.13
では250μmであるのに対し、試料No.11では8
μm、試料No.12では13μmであり、本発明に係
る製造方法によって得られた試料No.11、12は、
従来の製造方法による試料No.13よりも印刷ずれが
著しく小さくなっている。
【0089】e. 歩留 歩留は、試料No.13では33(%)であるのに対
し、試料No.11では97(%)であり、試料No.
12でも97(%)の高歩留を確保できる。本発明に係
る製造方法によれば、歩留が著しく改善される。
【0090】以上を要するに、本発明によれば、従来積
層できなかった2.5μmという薄膜のグリーンシート
を精度よく積層することが可能で、しかもショート不良
率が低く、優れた特性を有する積層セラミックコンデン
サを、高歩留で製造することができる。しかも、従来の
方法でどうにか積層できる8μmというグリーンシート
厚みのところであっても、非常に良好な効果が得られ
た。
【0091】更に、従来の方法では、電極のある部分と
ない部分では、電極の厚みと電極の本数との積だけの段
差ができる。本発明においては、グリーンシート上に画
像処理印刷を行なったグリーンシートに、再度グリーン
シートを成形するため、この段差が解消できる方向にあ
る。実験の結果 、電極1本あたり2μmあった段差が
1.5μmの段差になった。このようにわずかとは言
え、段差が解消された。電極1本あたりではわずかだ
が、積層数が増えると例えば150層の場合、0.5μ
mX150=75μmもの段差を解消できる。
【0092】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、次
のような効果を得ることができる。 (a)Wet on Dry方式によって塗布する場合
でも、塗布形成されたグリーンシートにピンホールが発
生するのを防止し得るセラミック塗料を提供することが
できる。 (b)グリーンシートを薄くしても、剥離の困難性や製
品の特性不良等を生じる確率を著しく小さくし得る高精
度、高信頼性のセラミック電子部品の製造方法を提供で
きる。 (c)電極に起因する積層間段差を著しく小さくし、信
頼性を向上させたセラミック電子部品の製造方法を提供
できる。 (d)積層体の電極パターンの位置ずれを最小にし得る
セラミック電子部品の製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る製造方法によって製造される製品
の一部であるセラミック電子部品の断面図である。
【図2】本発明に係るセラミック電子部品の製造フロー
チャートを示す図である。
【図3】本発明に係るセラミック電子部品の製造フロー
チャートを示す図である。
【図4】本発明に係るセラミック電子部品の製造方法に
含まれるグリーンシート成形工程及び成形装置を示す図
である。
【図5】図2または図3に示した工程を経て得られたグ
リーンシートの平面図である。
【図6】図4に示したグリーンシート成形装置に用いら
れる押し出し式塗布ヘッドの断面図である。
【図7】図4に示したグリーンシート成形装置に用いら
れる押し出し式塗布ヘッドの別の実施例を示す断面図で
ある。
【図8】図6に示した押し出し式塗布ヘッドを用いたグ
リーンシート成形を説明する図である。
【図9】図7に示した押し出し式塗布ヘッドを用いたグ
リーンシート成形を説明する図である。
【図10】本発明に係るセラミック電子部品の製造方法
の実施に用いられる画像処理印刷機を示す図である。
【図11】図10に示す画像処理印刷機に含まれる画像
処理用カメラの配置を示す図である。
【図12】図10に示す画像処理印刷機によって第1回
目の電極を印刷した後の可撓性支持体面の平面図であ
る。
【図13】図12に示した可撓性支持体の側面図であ
る。
【図14】画像処理用カメラを用いた画像情報による位
置合わせを説明する図である。
【図15】画像処理用カメラを用いた画像情報による位
置合わせを説明する図である。
【図16】画像処理用カメラを用いた画像情報による位
置合わせにおいてθ補正を説明する図である。
【図17】画像処理用カメラを用いた画像情報による位
置合わせにおいてX軸方向位置合わせを説明する図であ
る。
【図18】画像処理用カメラを用いた画像情報による位
置合わせにおいてY軸方向位置合わせを説明する図であ
る。
【図19】図10に示す画像処理印刷機によって第2回
目の電極を印刷した後の可撓性支持体面の平面図であ
る。
【図20】図19に示した可撓性支持体の側面図であ
る。
【図21】図10に示す画像処理印刷機によって得られ
る電極の他の例を示す平面図である。
【図22】図2に示した本発明に係る製造方法によって
得られる積層体の断面図である。
【図23】図3に示した本発明に係る製造方法によって
得られる別の積層体の断面図である。
【図24】図22または図23に示す積層体からプレ
ス、切断して得られた積層グリーンチップの斜視図であ
る。
【図25】電極の位置ずれ量の最大値ΔGmaxの定義
を説明する図である。
【図26】本発明に係るセラミック塗料を用いて製造し
た積層セラミックコンデンサの試料と従来製造方法とに
よって得られた積層セラミックコンデンサの試料の特性
評価データを示す図である。
【図27】本発明に係る画像処理を用いた製造方法によ
って得られた積層セラミックコンデンサの試料と、従来
製造方法とによって得られた積層セラミックコンデンサ
の試料の特性評価データを示す図である。
【符号の説明】
10 押し出し式塗布ヘッド 19 可撓性支持体 25 x−y−θ−zテーブル 26a,26b,26c,26d カメラ a1〜d1 第1のターゲットマーク a2〜d2 第2のターゲットマーク 27 製版 28 製版台 43 グリーンシート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 角田 栄蔵 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 (72)発明者 川崎 薫 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 (72)発明者 細萱 隆二 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体セラミック材料、圧電セラミック
    材料、正特性セラミック材料、負特性セラミック材料及
    び電圧非直線性セラミック材料の群から選ばれた少なく
    とも一種のセラミック粉体を主成分とし、リン酸エステ
    ル型及びスルホン酸型の界面活性剤の少なくとも一種
    を、前記セラミックス粉体に対して0.05重量%〜5
    重量%含むセラミック塗料。
  2. 【請求項2】 可撓性支持体上で、セラミック塗料を塗
    布してグリーンシートを形成するグリーンシート成形工
    程と、前記グリーンシート上に電極を印刷する印刷工程
    とを実行する工程を含むセラミック電子部品の製造方法
    であって、 前記セラミック塗料は、請求項1に記載されたものでな
    るセラミック電子部品の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のセラミック電子部品
    の製造方法であって、 前記グリーンシート成形工程と、前記印刷工程とを、前
    記可撓性支持体上で繰り返す工程を含み、 前記印刷工程より前、または、第1回目の印刷工程と同
    時に、前記可撓性支持体上に画像処理用の第1のターゲ
    ットマークを形成し、前記第1のターゲットマークの画
    像処理によって得られた情報に基づいて前記電極の印刷
    位置決めを行なうセラミック電子部品の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載のセラミック電子部品
    の製造方法であって、 前記グリーンシート成形工程及び前記印刷工程を複数回
    実行した後、得られた積層グリーンシートを前記可撓性
    支持体から剥離し、次に、剥離して得られた複数の前記
    積層グリーンシートを積層する工程を含むセラミック電
    子部品の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項2乃至4の何れかに記載されたセ
    ラミック電子部品の製造方法であって、 前記印刷工程は、前記グリーンシート上に第2のターゲ
    ットマークを印刷する工程を含んでおり、 前記第2のターゲットマークの画像処理によって得られ
    た情報に基づいて、前記積層グリーンシートの積層を行
    なうセラミック電子部品の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載されたセラミック電子
    部品の製造方法であって、 剥離して得られた複数の前記積層グリーンシートを定寸
    法に切断した後に積層し、次に得られた積層体を熱圧着
    し、得られた積層体を切断して個々のセラミック電子部
    品を取り出す工程を含むセラミック電子部品の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項2乃至6の何れかに記載されたセ
    ラミック電子部品の製造方法であって、 前記グリーンシート成形工程において、前記可撓性支持
    体に接触するローラは、前記可撓性支持体の塗料塗布面
    には接触しないように配置されているセラミック電子部
    品の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項2乃至7の何れかに記載されたセ
    ラミック電子部品の製造方法であって、 前記セラミック塗料は、押し出し式塗布ヘッドを使用し
    て塗布されるセラミック電子部品の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載されたセラミック電子
    部品の製造方法であって、 前記塗布ヘッドは、複数のノズルが併設されているセラ
    ミック電子部品の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項2乃至9の何れかに記載され
    たセラミック電子部品の製造方法であって、 前記セラミック塗料の供給量が、質量流量計及び定量ポ
    ンプにより制御されるセラミック電子部品の製造方法。
JP6267882A 1994-10-31 1994-10-31 セラミック塗料及びセラミック電子部品の製造方法 Pending JPH08130150A (ja)

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US08/549,220 US5716481A (en) 1994-10-31 1995-10-27 Manufacturing method and manufacturing apparatus for ceramic electronic components
DE69530651T DE69530651T2 (de) 1994-10-31 1995-10-27 Herstellungsverfahren von keramischen elektronischen Komponenten und Vorrichtung zur Herstellung
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