JPH08129388A - 消音装置 - Google Patents
消音装置Info
- Publication number
- JPH08129388A JPH08129388A JP6267728A JP26772894A JPH08129388A JP H08129388 A JPH08129388 A JP H08129388A JP 6267728 A JP6267728 A JP 6267728A JP 26772894 A JP26772894 A JP 26772894A JP H08129388 A JPH08129388 A JP H08129388A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- converter
- digital filter
- output
- sound
- microphone
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)
- Circuit For Audible Band Transducer (AREA)
- Analogue/Digital Conversion (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 制御部内の発振を防止し、安定な消音制御を
可能とする。 【構成】 ハウリング防止用ディジタルフィルタ19の
入力段に、その入力をD/A変換器14の変換電圧範囲
内に抑制するリミッタ30を設けることにより、ディジ
タルフィルタ13と19間の発振を防止する。また、デ
ィジタルフィルタ19の出力段にリミッタ31を設ける
ことにより、その出力をA/D変換器12の変換電圧範
囲内に抑制することができる。さらには、ディジタルフ
ィルタ19の入,出力段にリミッタ30,31をそれぞ
れ設けることで、より安定な消音制御ができるようにす
る。
可能とする。 【構成】 ハウリング防止用ディジタルフィルタ19の
入力段に、その入力をD/A変換器14の変換電圧範囲
内に抑制するリミッタ30を設けることにより、ディジ
タルフィルタ13と19間の発振を防止する。また、デ
ィジタルフィルタ19の出力段にリミッタ31を設ける
ことにより、その出力をA/D変換器12の変換電圧範
囲内に抑制することができる。さらには、ディジタルフ
ィルタ19の入,出力段にリミッタ30,31をそれぞ
れ設けることで、より安定な消音制御ができるようにす
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば自動販売機
(自販機ともいう)の機械室などに設置されるコンプレ
ッサ,ファンなどからの騒音を、能動的な騒音制御によ
って低減するための消音装置に関する。
(自販機ともいう)の機械室などに設置されるコンプレ
ッサ,ファンなどからの騒音を、能動的な騒音制御によ
って低減するための消音装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図6はかかる消音装置の従来例を示す構
成図である。なお、同図において、1は機械室、2は熱
交換器、3はコンプレッサ、4はファン、5は開口部、
11,16はマイクロホン、12,17はアナログ/デ
ィジタル(A/D)変換器、13は有限インパルス応答
ディジタルフィルタ(単に、ディジタルフィルタとい
う)、14はディジタル/アナログ(D/A)変換器、
15はスピーカ、18は適応アルゴリズム、19はハウ
リング防止用のディジタルフィルタ(単に、ディジタル
フィルタともいう)、Aは加減算器である。
成図である。なお、同図において、1は機械室、2は熱
交換器、3はコンプレッサ、4はファン、5は開口部、
11,16はマイクロホン、12,17はアナログ/デ
ィジタル(A/D)変換器、13は有限インパルス応答
ディジタルフィルタ(単に、ディジタルフィルタとい
う)、14はディジタル/アナログ(D/A)変換器、
15はスピーカ、18は適応アルゴリズム、19はハウ
リング防止用のディジタルフィルタ(単に、ディジタル
フィルタともいう)、Aは加減算器である。
【0003】すなわち、自販機の最下部に設けられる機
械室1には、熱交換器2、コンプレッサ3およびファン
4などが設けられ、放熱用の開口部5が開けられてい
る。コンプレッサ3,ファン4は自販機の主な騒音源で
あり、これらの音は開口部5から自販機外部に放射され
る。このため、消音装置として制御部20、機械室1内
にマイクロホン11、スピーカ15および消音効果評価
用マイクロホン16などを設け、音の干渉による能動的
な騒音制御を行なうようにしている。
械室1には、熱交換器2、コンプレッサ3およびファン
4などが設けられ、放熱用の開口部5が開けられてい
る。コンプレッサ3,ファン4は自販機の主な騒音源で
あり、これらの音は開口部5から自販機外部に放射され
る。このため、消音装置として制御部20、機械室1内
にマイクロホン11、スピーカ15および消音効果評価
用マイクロホン16などを設け、音の干渉による能動的
な騒音制御を行なうようにしている。
【0004】その動作につき、図7を参照して説明す
る。まず、ステップS1ではマイクロホン11で騒音を
検出し、ステップS2ではA/D変換器12によりこの
騒音をディジタル量に変換する。次に、ステップS3で
はディジタルフィルタ13により、騒音信号Xと同じ振
幅で逆位相の音(同振幅逆位相音)としての制御音信号
Y(=HX,H:ディジタルフィルタ13の伝達関数)
を求める。
る。まず、ステップS1ではマイクロホン11で騒音を
検出し、ステップS2ではA/D変換器12によりこの
騒音をディジタル量に変換する。次に、ステップS3で
はディジタルフィルタ13により、騒音信号Xと同じ振
幅で逆位相の音(同振幅逆位相音)としての制御音信号
Y(=HX,H:ディジタルフィルタ13の伝達関数)
を求める。
【0005】ステップS4では、D/A変換器14によ
り制御音信号Yをアナログ量に変換し、ステップS5で
はスピーカ15を経て出力する。これにより、開口部5
で騒音信号Xと制御音信号Yの打ち消し合いにより、能
動的に消音する(ステップS6)。ステップS7ではマ
イクロホン16で消音の残差Eを検出し、ステップS8
ではA/D変換器17によりディジタル量に変換する。
適応アルゴリズム18はステップS9で、残差Eと騒音
Xとから最小二乗法(LMS法)などの適応アルゴリズ
ムを用い、消音効果が最も高くなるようディジタルフィ
ルタ13のゲイン,時定数等のパラメータを調整し、ス
テップS1に戻る。
り制御音信号Yをアナログ量に変換し、ステップS5で
はスピーカ15を経て出力する。これにより、開口部5
で騒音信号Xと制御音信号Yの打ち消し合いにより、能
動的に消音する(ステップS6)。ステップS7ではマ
イクロホン16で消音の残差Eを検出し、ステップS8
ではA/D変換器17によりディジタル量に変換する。
適応アルゴリズム18はステップS9で、残差Eと騒音
Xとから最小二乗法(LMS法)などの適応アルゴリズ
ムを用い、消音効果が最も高くなるようディジタルフィ
ルタ13のゲイン,時定数等のパラメータを調整し、ス
テップS1に戻る。
【0006】以上のように能動的な騒音制御を行なう
が、この方法では制御音信号Yがスピーカ15〜マイク
ロホン11(この間の伝達関数をC2とする)を通り、
マイクロホン11で検出されてハウリングが生じる。こ
のため、伝達関数C2のハウリング防止用ディジタルフ
ィルタ19を制御部20内に設けて対処している。その
動作につき、図8を参照して説明する。
が、この方法では制御音信号Yがスピーカ15〜マイク
ロホン11(この間の伝達関数をC2とする)を通り、
マイクロホン11で検出されてハウリングが生じる。こ
のため、伝達関数C2のハウリング防止用ディジタルフ
ィルタ19を制御部20内に設けて対処している。その
動作につき、図8を参照して説明する。
【0007】図8からも明らかなように、このフローチ
ャートは図7に示すものに対してステップS10,S1
1を付加して構成される。すなわち、ステップS10で
はステップS3で計算した制御音信号YからC2Yを計
算し、ステップS11ではマイクロホン11で検出した
騒音X+マイクロホン11の位置での制御音C2Yか
ら、ステップS10で計算したC2Yを減算すること
で、制御音成分C2Yによる影響の除去を図るようにし
ている。なお、その他の点は図7と同様なので、説明は
省略する。
ャートは図7に示すものに対してステップS10,S1
1を付加して構成される。すなわち、ステップS10で
はステップS3で計算した制御音信号YからC2Yを計
算し、ステップS11ではマイクロホン11で検出した
騒音X+マイクロホン11の位置での制御音C2Yか
ら、ステップS10で計算したC2Yを減算すること
で、制御音成分C2Yによる影響の除去を図るようにし
ている。なお、その他の点は図7と同様なので、説明は
省略する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
如き方式では下記のような問題がある。 (1)例えばドアを閉じる音など、自販機外部からの大
きな音がマイクロホン11により検出されてA/D変換
器12が飽和した場合、マイクロホン11で制御音C2
Yを検出できなくなる。その結果、ハウリング防止用デ
ィジタルフィルタ19の出力信号C2’Yは、打ち消す
対象である制御音C2Yが無くなるため、ディジタルフ
ィルタ13と19の間をフィードバックし、発振する。
つまり、制御部20は内部で発振状態となり、制御不能
となる。このときの様子を示すのが図9で、同図(a)
はマイクロホン11の出力、(b)はA/D変換器12
の出力、(c)はハウリング防止用ディジタルフィルタ
19の出力、(d)は加減算器の出力をそれぞれ示して
いる。
如き方式では下記のような問題がある。 (1)例えばドアを閉じる音など、自販機外部からの大
きな音がマイクロホン11により検出されてA/D変換
器12が飽和した場合、マイクロホン11で制御音C2
Yを検出できなくなる。その結果、ハウリング防止用デ
ィジタルフィルタ19の出力信号C2’Yは、打ち消す
対象である制御音C2Yが無くなるため、ディジタルフ
ィルタ13と19の間をフィードバックし、発振する。
つまり、制御部20は内部で発振状態となり、制御不能
となる。このときの様子を示すのが図9で、同図(a)
はマイクロホン11の出力、(b)はA/D変換器12
の出力、(c)はハウリング防止用ディジタルフィルタ
19の出力、(d)は加減算器の出力をそれぞれ示して
いる。
【0009】また、ディジタルフィルタ13の出力信号
が、D/A変換器14の変換電圧範囲よりも大きくなっ
てD/A変換器14が飽和した場合、スピーカ15は制
御音信号Yを放射できなくなる。このときも、ハウリン
グ防止用ディジタルフィルタ19の出力信号C2’Y
は、打ち消す対象である制御音C2Yが無くなるため、
ディジタルフィルタ13と19の間をフィードバック
し、発振する。つまり、制御部20は内部で発振状態と
なり、制御不能となる。このときの様子を示すのが図1
0で、同図(a)はディジタルフィルタ13の出力、
(b)はD/A変換器14の出力、(c)はスピーカ1
5の出力、(d)はA/D変換器12の出力、(e)は
ハウリング防止用ディジタルフィルタ19の出力、
(f)は加減算器の出力をそれぞれ示している。
が、D/A変換器14の変換電圧範囲よりも大きくなっ
てD/A変換器14が飽和した場合、スピーカ15は制
御音信号Yを放射できなくなる。このときも、ハウリン
グ防止用ディジタルフィルタ19の出力信号C2’Y
は、打ち消す対象である制御音C2Yが無くなるため、
ディジタルフィルタ13と19の間をフィードバック
し、発振する。つまり、制御部20は内部で発振状態と
なり、制御不能となる。このときの様子を示すのが図1
0で、同図(a)はディジタルフィルタ13の出力、
(b)はD/A変換器14の出力、(c)はスピーカ1
5の出力、(d)はA/D変換器12の出力、(e)は
ハウリング防止用ディジタルフィルタ19の出力、
(f)は加減算器の出力をそれぞれ示している。
【0010】そこで、A/D変換器12およびD/A変
換器14の各変換電圧範囲を、それぞれの入力信号に対
して非常に大きくしなければならないが、こうするとA
/D変換器12およびD/A変換器14の分解能が低下
し、消音効果が低下する。一方、分解能を上げようとす
るとコスト高になる。さらには、A/D変換器12の前
段、およびD/A変換器14の後段に増幅率を自動調整
するアンプを設け、各変換器が飽和しないように増幅率
を調整する方法も考えられるが、コストアップとなる、
などの問題がある。したがって、この発明の課題は制御
部内の発振を防止し、安定な消音を可能にすることにあ
る。
換器14の各変換電圧範囲を、それぞれの入力信号に対
して非常に大きくしなければならないが、こうするとA
/D変換器12およびD/A変換器14の分解能が低下
し、消音効果が低下する。一方、分解能を上げようとす
るとコスト高になる。さらには、A/D変換器12の前
段、およびD/A変換器14の後段に増幅率を自動調整
するアンプを設け、各変換器が飽和しないように増幅率
を調整する方法も考えられるが、コストアップとなる、
などの問題がある。したがって、この発明の課題は制御
部内の発振を防止し、安定な消音を可能にすることにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るため、この発明では、騒音源の音をアナログ量として
検出するマイクロホンと、このマイクロホンからの検出
音をディジタル量に変換するA/D変換器と、伝達関数
の調整が可能で、前記ディジタル化された検出音と振幅
が同じで逆位相の同振幅逆位相音を生成する第1のディ
ジタルフィルタと、その同振幅逆位相音をアナログ量に
変換するD/A変換器と、このD/A変換器出力を音響
信号に変換するスピーカと、このスピーカと前記マイク
ロホンとの間のハウリングを防止するための第2のディ
ジタルフィルタとを備えた消音装置において、下記
(1)〜(3)のようにすることを特徴としている。
るため、この発明では、騒音源の音をアナログ量として
検出するマイクロホンと、このマイクロホンからの検出
音をディジタル量に変換するA/D変換器と、伝達関数
の調整が可能で、前記ディジタル化された検出音と振幅
が同じで逆位相の同振幅逆位相音を生成する第1のディ
ジタルフィルタと、その同振幅逆位相音をアナログ量に
変換するD/A変換器と、このD/A変換器出力を音響
信号に変換するスピーカと、このスピーカと前記マイク
ロホンとの間のハウリングを防止するための第2のディ
ジタルフィルタとを備えた消音装置において、下記
(1)〜(3)のようにすることを特徴としている。
【0012】(1)前記第2のディジタルフィルタの入
力を前記D/A変換器の変換電圧範囲内に制限するリミ
ッタを設ける(請求項1の発明)。 (2)前記第2のディジタルフィルタの出力を前記A/
D変換器の変換電圧範囲内に制限するリミッタを設ける
(請求項2の発明)。 (3)前記第2のディジタルフィルタの入力を前記D/
A変換器の変換電圧範囲内に制限する第1のリミッタ
と、同じく第2のディジタルフィルタの出力を前記A/
D変換器の変換電圧範囲内に制限する第2のリミッタと
を設ける(請求項3の発明)。 なお、前記(1)〜(3)項の各発明では、各リミッタ
をソフトウエア構成とすることができる(請求項4の発
明)。
力を前記D/A変換器の変換電圧範囲内に制限するリミ
ッタを設ける(請求項1の発明)。 (2)前記第2のディジタルフィルタの出力を前記A/
D変換器の変換電圧範囲内に制限するリミッタを設ける
(請求項2の発明)。 (3)前記第2のディジタルフィルタの入力を前記D/
A変換器の変換電圧範囲内に制限する第1のリミッタ
と、同じく第2のディジタルフィルタの出力を前記A/
D変換器の変換電圧範囲内に制限する第2のリミッタと
を設ける(請求項3の発明)。 なお、前記(1)〜(3)項の各発明では、各リミッタ
をソフトウエア構成とすることができる(請求項4の発
明)。
【0013】
【作用】ハウリング防止用(第2の)ディジタルフィル
タの前段にリミッタを設けることにより、ハウリング防
止用ディジタルフィルタの入力をD/A変換器の変換電
圧範囲内に抑える。または、ハウリング防止用ディジタ
ルフィルタの後段にリミッタを設けることにより、ハウ
リング防止用ディジタルフィルタの出力をA/D変換器
の変換電圧範囲内に抑える。もしくは、ハウリング防止
用ディジタルフィルタの前後段にそれぞれリミッタを設
けることにより、ハウリング防止用ディジタルフィルタ
の入力をD/A変換器の変換電圧範囲内に抑え、出力を
A/D変換器の変換電圧範囲内に抑える。なお、これら
のリミッタをソフトウエアで構成することで、簡素化と
コストダウンを図る。
タの前段にリミッタを設けることにより、ハウリング防
止用ディジタルフィルタの入力をD/A変換器の変換電
圧範囲内に抑える。または、ハウリング防止用ディジタ
ルフィルタの後段にリミッタを設けることにより、ハウ
リング防止用ディジタルフィルタの出力をA/D変換器
の変換電圧範囲内に抑える。もしくは、ハウリング防止
用ディジタルフィルタの前後段にそれぞれリミッタを設
けることにより、ハウリング防止用ディジタルフィルタ
の入力をD/A変換器の変換電圧範囲内に抑え、出力を
A/D変換器の変換電圧範囲内に抑える。なお、これら
のリミッタをソフトウエアで構成することで、簡素化と
コストダウンを図る。
【0014】
【実施例】図1はこの発明の実施例を示す構成図であ
る。すなわち、図1からも明らかなように、ハウリング
防止用ディジタルフィルタ19の前段に、その入力をD
/A変換器14の変換電圧範囲内に抑制するためのリミ
ッタ30を設けた点が特徴である。
る。すなわち、図1からも明らかなように、ハウリング
防止用ディジタルフィルタ19の前段に、その入力をD
/A変換器14の変換電圧範囲内に抑制するためのリミ
ッタ30を設けた点が特徴である。
【0015】図2はこの発明の他の実施例を示す構成図
である。これは、図2からも明らかなように、ハウリン
グ防止用ディジタルフィルタ19の後段に、その出力を
A/D変換器12の変換電圧範囲内に抑制するためのリ
ミッタ31を設けた点が特徴である。
である。これは、図2からも明らかなように、ハウリン
グ防止用ディジタルフィルタ19の後段に、その出力を
A/D変換器12の変換電圧範囲内に抑制するためのリ
ミッタ31を設けた点が特徴である。
【0016】図3はこの発明の他の実施例を示す構成図
である。これは、図3からも明らかなように、ハウリン
グ防止用ディジタルフィルタ19の前段に、その入力を
D/A変換器14の変換電圧範囲内に抑制するためのリ
ミッタ30を設け、ハウリング防止用ディジタルフィル
タ19の後段に、その出力をA/D変換器12の変換電
圧範囲内に抑制するためのリミッタ31を設けた点が特
徴である。
である。これは、図3からも明らかなように、ハウリン
グ防止用ディジタルフィルタ19の前段に、その入力を
D/A変換器14の変換電圧範囲内に抑制するためのリ
ミッタ30を設け、ハウリング防止用ディジタルフィル
タ19の後段に、その出力をA/D変換器12の変換電
圧範囲内に抑制するためのリミッタ31を設けた点が特
徴である。
【0017】すなわち、図1〜図3に示す実施例は、図
6に示す従来例に対してリミッタ30またはリミッタ3
1の少なくとも1つを設けるようにした点が特徴で、そ
の他は従来例と全く同様である。なお、図1〜図3のい
ずれにおいても、制御部20内の各構成要素をハードウ
エアイメージで示しているが、実際は処理装置のプログ
ラム(ソフトウエア)にて実現している。
6に示す従来例に対してリミッタ30またはリミッタ3
1の少なくとも1つを設けるようにした点が特徴で、そ
の他は従来例と全く同様である。なお、図1〜図3のい
ずれにおいても、制御部20内の各構成要素をハードウ
エアイメージで示しているが、実際は処理装置のプログ
ラム(ソフトウエア)にて実現している。
【0018】図4はリミッタ30を設けた場合の各部波
形を示す。同図において、(a)はディジタルフィルタ
13の出力、(b)はD/A変換器14の出力、(c)
はスピーカ15の出力、(d)はA/D変換器12の出
力、(e)はリミッタ30の出力、(f)はハウリング
防止用ディジタルフィルタ19の出力、(g)は加減算
器Aの出力をそれぞれ示している。
形を示す。同図において、(a)はディジタルフィルタ
13の出力、(b)はD/A変換器14の出力、(c)
はスピーカ15の出力、(d)はA/D変換器12の出
力、(e)はリミッタ30の出力、(f)はハウリング
防止用ディジタルフィルタ19の出力、(g)は加減算
器Aの出力をそれぞれ示している。
【0019】すなわち、例えばディジタルフィルタ13
の出力(a)が、D/A変換器14の変換電圧範囲より
も大きくなってD/A変換器14が図4(b)のように
飽和すると、リミッタ30の出力も図4(e)のように
飽和する。これにより、たとえD/A変換器14が飽和
しても、マイクロホン11を介して検出される制御音信
号(d)と、ハウリング防止用ディジタルフィルタ19
の出力(f)とが一致するため、発振状態とはならず、
制御不能となることもない。
の出力(a)が、D/A変換器14の変換電圧範囲より
も大きくなってD/A変換器14が図4(b)のように
飽和すると、リミッタ30の出力も図4(e)のように
飽和する。これにより、たとえD/A変換器14が飽和
しても、マイクロホン11を介して検出される制御音信
号(d)と、ハウリング防止用ディジタルフィルタ19
の出力(f)とが一致するため、発振状態とはならず、
制御不能となることもない。
【0020】図5はリミッタ31を設けた場合の各部波
形を示す。同図において、(a)はマイクロホン11の
出力、(b)はA/D変換器12の出力、(c)はリミ
ッタ31の出力、(d)加減算器Aの出力をそれぞれ示
している。
形を示す。同図において、(a)はマイクロホン11の
出力、(b)はA/D変換器12の出力、(c)はリミ
ッタ31の出力、(d)加減算器Aの出力をそれぞれ示
している。
【0021】すなわち、例えば自販機のドアを閉じると
きの音などの大きな音がマイクロホン11で検出され、
A/D変換器12の出力が図5(b)のように飽和する
と、ディジタルフィルタ13と19との間で発振状態と
なり、その結果、ディジタルフィルタ19の出力が増加
してリミッタ31が図5(c)のように飽和する。しか
し、このときのリミッタ31の飽和値はA/D変換器1
2の飽和値と同じとなり、互いに打ち消し合って発振状
態が止まり、制御可能となる。
きの音などの大きな音がマイクロホン11で検出され、
A/D変換器12の出力が図5(b)のように飽和する
と、ディジタルフィルタ13と19との間で発振状態と
なり、その結果、ディジタルフィルタ19の出力が増加
してリミッタ31が図5(c)のように飽和する。しか
し、このときのリミッタ31の飽和値はA/D変換器1
2の飽和値と同じとなり、互いに打ち消し合って発振状
態が止まり、制御可能となる。
【0022】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、ハウリング防
止用ディジタルフィルタの前段にリミッタを設けること
で、ハウリング防止用ディジタルフィルタの入力をD/
A変換器の変換電圧範囲内に抑えることができる。ま
た、請求項2の発明によれば、ハウリング防止用ディジ
タルフィルタの後段にリミッタを設けることで、ハウリ
ング防止用ディジタルフィルタの出力をA/D変換器の
変換電圧範囲内に抑えることができる。さらに、請求項
3の発明によれば、ハウリング防止用ディジタルフィル
タの前後段にそれぞれリミッタを設けることにより、ハ
ウリング防止用ディジタルフィルタの入力をD/A変換
器の変換電圧範囲内に抑え、出力をA/D変換器の変換
電圧範囲内に抑えることができる。以上の如くすること
により、制御不能とならず、安定な制御が可能となる。
また、上記各リミッタをソフトウエアで構成すること
で、簡素化とコストダウンを図ることができる、などの
利点が得られる。
止用ディジタルフィルタの前段にリミッタを設けること
で、ハウリング防止用ディジタルフィルタの入力をD/
A変換器の変換電圧範囲内に抑えることができる。ま
た、請求項2の発明によれば、ハウリング防止用ディジ
タルフィルタの後段にリミッタを設けることで、ハウリ
ング防止用ディジタルフィルタの出力をA/D変換器の
変換電圧範囲内に抑えることができる。さらに、請求項
3の発明によれば、ハウリング防止用ディジタルフィル
タの前後段にそれぞれリミッタを設けることにより、ハ
ウリング防止用ディジタルフィルタの入力をD/A変換
器の変換電圧範囲内に抑え、出力をA/D変換器の変換
電圧範囲内に抑えることができる。以上の如くすること
により、制御不能とならず、安定な制御が可能となる。
また、上記各リミッタをソフトウエアで構成すること
で、簡素化とコストダウンを図ることができる、などの
利点が得られる。
【図1】この発明の実施例を示す構成図である。
【図2】この発明の他の実施例を示す構成図である。
【図3】この発明のさらに他の実施例を示す構成図であ
る。
る。
【図4】リミッタ30の動作を説明するための波形図で
ある。
ある。
【図5】リミッタ31の動作を説明するための波形図で
ある。
ある。
【図6】消音装置の従来例を示す構成図である。
【図7】図6における動作を説明するためのフローチャ
ートである。
ートである。
【図8】図6におけるハウリング防止動作を説明するた
めのフローチャートである。
めのフローチャートである。
【図9】図6においてマイクロホンで大きな音が検出さ
れたときの動作を説明するための各部波形図である。
れたときの動作を説明するための各部波形図である。
【図10】図6においてD/A変換器の入力が大きくな
った場合の動作を説明するための各部波形図である。
った場合の動作を説明するための各部波形図である。
1…機械室、2…熱交換器、3…コンプレッサ、4…フ
ァン、5…開口部、11,16…マイクロホン、12,
17…アナログ/ディジタル(A/D)変換器、13,
19…ディジタルフィルタ、14…ディジタル/アナロ
グ(D/A)変換器、15…スピーカ、18…適応アル
ゴリズム、20…制御部、30,31…リミッタ、A…
加減算器。
ァン、5…開口部、11,16…マイクロホン、12,
17…アナログ/ディジタル(A/D)変換器、13,
19…ディジタルフィルタ、14…ディジタル/アナロ
グ(D/A)変換器、15…スピーカ、18…適応アル
ゴリズム、20…制御部、30,31…リミッタ、A…
加減算器。
Claims (4)
- 【請求項1】 騒音源の音をアナログ量として検出する
マイクロホンと、このマイクロホンからの検出音をディ
ジタル量に変換するA/D変換器と、伝達関数の調整が
可能で、前記ディジタル化された検出音と振幅が同じで
逆位相の同振幅逆位相音を生成する第1のディジタルフ
ィルタと、その同振幅逆位相音をアナログ量に変換する
D/A変換器と、このD/A変換器出力を音響信号に変
換するスピーカと、このスピーカと前記マイクロホンと
の間のハウリングを防止するための第2のディジタルフ
ィルタとを備えた消音装置において、 前記第2のディジタルフィルタの入力を前記D/A変換
器の変換電圧範囲内に制限するリミッタを設けたことを
特徴とする消音装置。 - 【請求項2】 騒音源の音をアナログ量として検出する
マイクロホンと、このマイクロホンからの検出音をディ
ジタル量に変換するA/D変換器と、伝達関数の調整が
可能で、前記ディジタル化された検出音と振幅が同じで
逆位相の同振幅逆位相音を生成する第1のディジタルフ
ィルタと、その同振幅逆位相音をアナログ量に変換する
D/A変換器と、このD/A変換器出力を音響信号に変
換するスピーカと、このスピーカと前記マイクロホンと
の間のハウリングを防止するための第2のディジタルフ
ィルタとを備えた消音装置において、 前記第2のディジタルフィルタの出力を前記A/D変換
器の変換電圧範囲内に制限するリミッタを設けたことを
特徴とする消音装置。 - 【請求項3】 騒音源の音をアナログ量として検出する
マイクロホンと、このマイクロホンからの検出音をディ
ジタル量に変換するA/D変換器と、伝達関数の調整が
可能で、前記ディジタル化された検出音と振幅が同じで
逆位相の同振幅逆位相音を生成する第1のディジタルフ
ィルタと、その同振幅逆位相音をアナログ量に変換する
D/A変換器と、このD/A変換器出力を音響信号に変
換するスピーカと、このスピーカと前記マイクロホンと
の間のハウリングを防止するための第2のディジタルフ
ィルタとを備えた消音装置において、 前記第2のディジタルフィルタの入力を前記D/A変換
器の変換電圧範囲内に制限する第1のリミッタと、同じ
く第2のディジタルフィルタの出力を前記A/D変換器
の変換電圧範囲内に制限する第2のリミッタとを設けた
ことを特徴とする消音装置。 - 【請求項4】 前記各リミッタをソフトウエアにて構成
することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記
載の消音装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6267728A JPH08129388A (ja) | 1994-10-31 | 1994-10-31 | 消音装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6267728A JPH08129388A (ja) | 1994-10-31 | 1994-10-31 | 消音装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08129388A true JPH08129388A (ja) | 1996-05-21 |
Family
ID=17448748
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6267728A Pending JPH08129388A (ja) | 1994-10-31 | 1994-10-31 | 消音装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08129388A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009237719A (ja) * | 2008-03-26 | 2009-10-15 | Asahi Breweries Ltd | フィードバック型アクティブ消音装置及び自動販売機 |
JP2010218430A (ja) * | 2009-03-18 | 2010-09-30 | Asahi Breweries Ltd | 騒音抑制装置及び自動販売機 |
US8996365B2 (en) | 2009-03-19 | 2015-03-31 | Yugengaisya Cepstrum | Howling canceller |
WO2016178309A1 (ja) * | 2015-05-07 | 2016-11-10 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 信号処理装置、信号処理方法、プログラム、レンジフード装置 |
US10950216B2 (en) | 2018-10-15 | 2021-03-16 | Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. | Active noise control device, vehicle, and active noise control method |
US11996079B2 (en) | 2019-11-19 | 2024-05-28 | Panasonic Automotive Systems Co., Ltd. | Active noise reduction device, vehicle, and active noise reduction method |
-
1994
- 1994-10-31 JP JP6267728A patent/JPH08129388A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009237719A (ja) * | 2008-03-26 | 2009-10-15 | Asahi Breweries Ltd | フィードバック型アクティブ消音装置及び自動販売機 |
JP2010218430A (ja) * | 2009-03-18 | 2010-09-30 | Asahi Breweries Ltd | 騒音抑制装置及び自動販売機 |
US8996365B2 (en) | 2009-03-19 | 2015-03-31 | Yugengaisya Cepstrum | Howling canceller |
WO2016178309A1 (ja) * | 2015-05-07 | 2016-11-10 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 信号処理装置、信号処理方法、プログラム、レンジフード装置 |
JPWO2016178309A1 (ja) * | 2015-05-07 | 2018-03-08 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 信号処理装置、信号処理方法、プログラム、レンジフード装置 |
US10591169B2 (en) | 2015-05-07 | 2020-03-17 | Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. | Signal processing device, signal processing method, program, and rangehood apparatus |
US10950216B2 (en) | 2018-10-15 | 2021-03-16 | Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. | Active noise control device, vehicle, and active noise control method |
US11996079B2 (en) | 2019-11-19 | 2024-05-28 | Panasonic Automotive Systems Co., Ltd. | Active noise reduction device, vehicle, and active noise reduction method |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3089082B2 (ja) | 適応型ディジタルフィルタ | |
US8306234B2 (en) | System for improving communication in a room | |
US8170248B2 (en) | Feedback compensation in a sound processing device | |
JPH10191497A (ja) | ディジタル式補聴器およびフィードバック経路のモデリング方法 | |
JP2013109352A (ja) | 調整可能なアクティブ雑音制御 | |
JPH11305783A (ja) | 能動型雑音除去装置 | |
US6778601B2 (en) | Adaptive audio equalizer apparatus and method of determining filter coefficient | |
JPH08129388A (ja) | 消音装置 | |
US7155022B2 (en) | Electromagnetic feedback reduction in communication device | |
JP3359301B2 (ja) | 騒音制御装置 | |
JP3444611B2 (ja) | 騒音制御装置 | |
JPH03263999A (ja) | ハウリング防止機能を備えた音響装置 | |
JPH05232968A (ja) | 能動騒音消去システムおよび能動騒音消去システムのフィルタ係数更新方法 | |
JPH06202671A (ja) | 音響装置 | |
JP2001057697A (ja) | 音場補正装置 | |
JPH10198386A (ja) | 音響再生装置 | |
JP3358463B2 (ja) | 拡声装置 | |
JP3461513B2 (ja) | 能動型消音装置 | |
JP2744095B2 (ja) | 能動消音装置 | |
KR100842681B1 (ko) | 오디오 증폭 장치 및 오디오 증폭 방법 | |
JP3523401B2 (ja) | 電子消音器 | |
JPH03276997A (ja) | 静音化装置 | |
JPH0628011A (ja) | 適応型iirディジタルフィルタを用いた能動制御装置 | |
JPH0669742A (ja) | 拡声レベル自動制御装置 | |
JP2548510Y2 (ja) | 車両のこもり音低減装置 |