JPH08129327A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH08129327A
JPH08129327A JP26721594A JP26721594A JPH08129327A JP H08129327 A JPH08129327 A JP H08129327A JP 26721594 A JP26721594 A JP 26721594A JP 26721594 A JP26721594 A JP 26721594A JP H08129327 A JPH08129327 A JP H08129327A
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JP
Japan
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image
cleaning
image forming
pressure contact
forming apparatus
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JP26721594A
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Nagakazu Okegawa
長和 桶川
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】フィルミング層の形成や生成状態を環境に影響
されずに検知できる画像形成装置を提供する。 【構成】クリーニングブレード520,521それぞれ
の中央部に、クリーニングブレード520,521の歪
みを検知する歪みゲージ550,551を貼り付け、そ
れらの一端を増幅器570に接続した。歪みゲージ55
0,551から出力され増幅器570で所定のレベルに
増幅された電圧値が、感光体ドラム110に対するクリ
ーニングブレード520,521の摩擦力に応じて変形
するブレードの歪みの大きさを表す値として検知され、
この値を比較してフィルミング層の有無を判断するよう
に構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば電子写真方式の
複写機、プリンタ、ファクシミリ等に使用される画像形
成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から電子写真方式を利用した画像形
成装置が広く普及している。この電子写真方式の画像形
成装置は、通常、ドラム状に構成された像担持体(感光
体ドラム)を一様に帯電し、原稿に記録された画像の情
報を担持した光をその感光体ドラムに照射することによ
りその感光体ドラム上に静電潜像を形成し、その静電潜
像を現像剤(トナー)で現像してその現像像を直接にも
しくは転写ドラム等を介して用紙に転写することによ
り、プリント(コピー)画像を得る装置である。この電
子写真方式の画像形成装置には、転写後に像担持体表面
に残存する現像剤を除去するクリーニング装置が備えら
れている。
【0003】クリーニング装置としては、適切な硬度を
有するゴム等の材質のブレードを用い、このブレードの
エッジを像担持体表面に弾性力による適正な押圧力によ
り圧接してトナーを掻き落とすクリーニングブレード方
式や、回転する毛ブラシを像担持体表面に摺接させてこ
の表面を清掃するファーブラシ方式等がよく知られてお
り、クリーニングブレード方式は、ファーブラシ方式に
比べ装置が簡便でコストも安く、信頼性も高いため広く
用いられている。
【0004】しかし、クリーニングブレード方式におい
ては像担持体表面に残存した微細トナー粒子が、ブレー
ドが像担持体表面に摺擦する際の熱や圧接力などで溶融
すると、トナーに混合している外添剤などの影響でフィ
ルミング層が形成され像担持体表面にこのフィルミング
層が付着する。フィルミング層が像担持体表面に付着し
た状態のまま時間が経過するとブレードでは容易に掻き
落せなくなる。この結果、像担持体表面のクリーニング
が不良になるだけでなく、転写性能も著しく低下し、こ
のため画像の品質が劣化するという問題がある。また、
像担持体表面に形成されたフィルミング層により像担持
体とブレードとの間の摩擦係数が増大し、このため、ブ
レードの巻き込みやめくれが発生して、最悪の場合はブ
レードのエッジの損傷や像担持体表面の損傷を引き起こ
すなどの問題がある。
【0005】これらの問題を解決する技術として、像担
持体表面に接離自在な研磨部材を画像形成装置に設け、
この研磨部材を用いて像担持体表面を研磨することによ
り、像担持体表面に形成されたフィルミング層を適宜除
去する技術が知られている。しかし、研磨擦部材で像担
持体表面のフィルミング層を除去する場合、像担持体を
研磨しすぎると像担持体表面そのものが研磨されて像担
持体の寿命が短くなってしまう。このため、フィルミン
グ層の形成し始めの初期的な段階で研磨部材を像担持体
表面に摺擦して、可能な限り研磨時間を短くして効率的
にフィルミング層を除去することが望ましい。このため
には、フィルミング層の形成状態を迅速に適切かつ正確
に検知して、研磨部材による研磨を制御し最適なタイミ
ングでフィルミング層を除去する必要がある。ところ
が、フィルミング層の形成状態は、種々の画像形成条件
の他に環境などの影響で変化する。従って、全ての条件
に適応させてフィルミング層の形成を正確に検知して適
切にフィルミング層を除去することは、従来の画像形成
装置では甚だ困難である。環境の影響としては、例えば
高温環境下では、クリーニング装置のブレードの摩擦熱
が高いことやブレード材質の粘弾性が増大することによ
り、像担持体表面に対するブレードの圧接力が増大し、
低温環境下に比べフィルミング層が形成され易い等の影
響がある。このため、環境等に影響されないでフィルミ
ング層の形成を正確かつ常時検知する手段が必要であ
る。
【0006】そこで、フィルミング層を検知する手段と
して、例えば特開昭60−8882号公報に記載されて
いるように、像担持体表面に発光素子により光照射し、
像担持体表面からの正反射光量及び乱反射光量を受光素
子で検出し、これらの光量を基準値と比較することによ
りフィルミング層を検知して、研磨部材の動作制御を行
うようにしたものが知られている。
【0007】また、特開平5−313526号公報に
は、像担持体として用いる誘電体系材質の中間転写体表
面の帯電電位を電位センサにより経時的に検出して比較
することにより中間転写体の抵抗値及び静電容量の変化
を求め、この変化に基づいてフィルミング層を検知し、
研磨部材の動作制御を行う技術が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
の技術では以下の問題がある。光素子や電位センサなど
の感度の高い精密な測定装置は環境依存性が高く、高温
高湿下から低温低湿下までの環境の変動に応じてこれら
の測定装置が対応できるようにするためには、環境の変
動に応じた感度レベルの補正が必要となり、フィルミン
グ層を高精度に検知できるようにこれらの測定装置を維
持することは困難である。さらに、これらの測定装置は
高価で複雑な構成でありコスト高を避けられない。ま
た、光素子を使用した検知技術では、上述したように、
像担持体表面からの反射光量を検出して検知を行うた
め、単なるトナー汚れとフィルミング層の区別が困難で
ある。また、電位センサを使用した検知技術では、上述
したように帯電電位を検出するため、誘電体系材質の像
担持体(中間転写体)に使用が限定されるなどの問題が
ある。
【0009】本発明は、上記事情に鑑み、像担持体表面
に形成されたフィルミング層を環境の変動に影響されず
に正確に検知できる画像形成装置を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の画像形成装置は、潜像を形成しこの潜像を現
像剤を用いて現像し現像像を転写材に転写する画像形成
装置において、 (1)現像像を担持する画像領域及び現像像が担持され
ない非画像領域を外周面長手方向に有する回転体 (2)上記画像領域に圧接されることによりこの画像領
域をクリーニングするクリーニング部材 (3)上記非画像領域に圧接される圧接部材 (4)上記画像領域に対する上記クリーニング部材の摩
擦力を表す値を測定する第1の測定手段 (5)上記非画像領域に対する上記圧接部材の摩擦力を
表す値を測定する第2の測定手段 (6)上記第1の測定手段及び上記第2の測定手段それ
ぞれで測定された値に基づいて、上記画像領域における
フィルミング層の有無を判断する判断手段 を備えたことを特徴とするものである。
【0011】ここで、上記「回転体」とは、原稿に記録
された情報を表す潜像が形成される像担持体(例えば感
光体ドラムや感光体ベルト等)、像担持体に形成された
現像像が一次転写される中間転写体(例えば中間転写ド
ラムや中間転写ベルト等)をいう。また、上記クリーニ
ング部材及び上記圧接部材が、それぞれ、上記画像領域
及び上記非画像領域に圧接されるブレードを備えたもの
であることが好ましい。
【0012】さらに、上記第1の測定手段及び上記第2
の測定手段が、それぞれ、上記クリーニング部材の歪み
及び上記圧接部材の歪みを測定する、上記クリーニング
部材及び上記圧接部材それぞれに貼り付けられた歪測定
手段であることが好ましい。
【0013】
【作用】本発明の画像形成装置によれば、画像領域に対
するクリーニング部材の摩擦力を表す値が第1の測定手
段により測定されると同時に、非画像領域に対する圧接
部材の摩擦力を表す値が第2の測定手段により測定され
る。温度や湿度等の環境が変動し、画像領域に対するク
リーニング部材の摩擦力、及び、非画像領域に対する圧
接部材の摩擦力双方が変動しても、これら2つの摩擦力
を表す値は同程度の割合で変動する。従って、これら2
つの摩擦力を表す値を同時に測定して、それらの測定値
に基づいてフィルミング層の有無を判断することによ
り、像担持体表面に形成されたフィルミング層を環境に
影響されずに正確に検知できる。
【0014】ここで、クリーニング部材及び圧接部材
が、それぞれ、画像領域及び非画像領域に圧接されるブ
レードを備えた場合は、画像領域及び非画像領域に対す
るブレードの摩擦力を表す値を測定できるのでフィルミ
ング層を安価で簡単な手段で環境に影響されずに正確に
検知できる。また、第1の測定手段及び第2の測定手段
が、それぞれ、クリーニング部材の歪み及び圧接部材の
歪みを測定する、クリーニング部材及び圧接部材それぞ
れに貼り付けられた歪測定手段である場合は、摩擦力を
表す値として歪みを測定でき、簡単な手段でフィルミン
グ層を正確に検知できる。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の画像形成装置
の実施例について説明する。図1は、本発明の画像形成
装置の一実施例を示す概略構成図である。カラー画像形
成装置100は、その中央部に配置された、静電潜像が
形成される感光体ドラム110と、感光体ドラム110
の上方に配置された、レザー発生器210を備えた画像
書込み装置200と、感光体ドラム110の下方に配置
された、用紙を搬送する給紙搬送装置720及び排紙搬
送装置750を備えている。また、感光体ドラム110
の周囲にはその回転方向(矢印110aで示す方向)に
沿って順に、感光体ドラム110を所定の電荷に帯電さ
せる帯電器120、潜像をカラー画像に現像する装置と
してイエロー現像装置300a、マゼンタ現像装置30
0b、シアン現像装置300c、ブラック現像装置30
0d、用紙にトナー像を転写する転写器410、用紙を
感光体ドラムから剥離する分離器440、感光体ドラム
110上の残留トナーを除去するクリーニング装置50
0、および感光体ドラム110の帯電電荷を除去する除
電器130がそれぞれ配置されている。
【0016】上記のカラー画像形成装置100を用いた
画像形成について説明する。感光体ドラム110の外周
面は帯電器120によって一様に帯電され、各色のトナ
ー画像に対応する潜像が形成されるように画像書込み装
置200のレザー発生器210から露光ビーム220が
感光体ドラム110の外周面に照射されてこの外周面に
潜像が形成され、現像装置300a(300b,300
c,300d)により感光体ドラム110の表面電位極
性と同極性のトナーが光照射部に付着して潜像が現像さ
れる。上記の帯電、露光、及び現像は、各色について一
度ずつ、すなわち四色のばあいは四度繰り返される。こ
のようにして感光体ドラム110上にイエロー、マゼン
タ、シアン、ブラックの順にカラートナー像が重ねて形
成される。このカラートナー像は、給紙搬送装置720
により送られた記録紙(図示せず)上に転写器410に
よって転写される。この際、転写前に必要に応じて転写
前帯電器480により転写に最適な状態に帯電または除
電された後、転写される。カラートナー像が転写された
記録紙は、分離器440により感光体ドラム110から
剥離された後、排紙搬送装置750によって図示しない
定着器に送られ四色のカラートナー像が記録紙上に定着
される。上記した四色のカラートナー像は感光体ドラム
110上において合成され、記録紙上に一度で転写され
るため、色ずれの無い良好な画像を得ることができる。
【0017】転写終了後に感光体ドラム110の表面に
残留したトナーは、クリーニング装置500により除去
される。クリーニング装置500は、トナー像を乱すこ
との無い様に、少なくとも感光体ドラム110に担持さ
れる第一回目のトナー像(イエロー)がクリーニング装
置500に達する以前に退避し、転写直前の未転写トナ
ー像が通過直後までは退避状態を維持していなければな
らず、クリーニング装置500が感光体ドラム110を
清掃するのはそれ以外の時である。
【0018】図2は、上記したクリーニング装置500
の概略構成図、図3は、クリーニング装置500の詳細
を示す模式図である。図2に示されるように、クリーニ
ング装置500は、エッジを感光体ドラム110に摺接
して感光体ドラム110上の残留トナーを掻き落とすク
リーニングブレード520、クリーニングブレード52
0を支持するブレード支持体522、ブレード支持体5
22を回動するブレード回動軸523を備えている。ク
リーニングブレード520は、厚さ2ミリ程度の硬質ポ
リウレタンを材質とし、板厚1.5ミリ程度の鋼板から
なるブレード支持体522にその一端が貼り付けられて
固定され、他の一端は感光体ドラム110上に圧接され
るように構成されている。このクリーニングブレード5
20とブレード支持体522は、感光体ドラム110の
画像形成領域112の幅に相当する長さを有し、またブ
レード支持体522は、ブレード回動軸523を中心に
所定角度に回動して、クリーニングブレード520を感
光体ドラム110に圧接及びこの圧接を解除するように
構成されている。
【0019】図3に示されるように、クリーニング装置
500には、本発明にいう圧接部材の一例としてのクリ
ーニングブレード521が、感光体ドラム110の長手
方向料端部の非画像領域114,114に圧接するよう
に配置されている。このクリーニングブレード521の
形状や大きさは、感光体ドラム110の軸方向における
長さが異なること以外はクリーニングブレード520と
同じであるが、クリーニングブレード520の動作には
連動せず独自に動作するように構成されており、通常、
クリーニングブレード521は、感光体ドラム110又
はクリーニングブレード520,521の交換作業時に
圧接解除の動作を行う以外は感光体ドラム110を常に
圧接し続けている。
【0020】クリーニングブレード520,521それ
ぞれの中央部には、クリーニングブレード520,52
1の歪みを検知する歪みゲージ550,551が貼り付
けられており、それらは増幅器570に接続されてい
る。ここでは、歪みゲージ550,551から出力され
所定のレベルに増幅された電圧値が、感光体ドラム11
0に対するクリーニングブレード520,521の摩擦
力に応じて変形するブレードの歪みの大きさを表す値と
して検知され、この摩擦力が大きいほど、上記の電圧値
が大きい値を示すように構成されている。クリーニング
ブレード520が圧接動作を開始し、クリーニングブレ
ード520のエッジが感光体ドラム110の表面に接触
した後所定の位置で停止して、適正な圧接力を保った状
態で圧接動作を完了する。また、歪みゲージ550から
は圧接力に応じた歪み電圧が発生する。同様に、クリー
ニングブレード521の歪みゲージ551からも歪み電
圧が発生しており、これらの歪み電圧は増幅器570を
経て出力される。それぞれの歪み電圧に対応する出力値
は比較回路571に入力され、それぞれの歪み電圧の差
が、予め設定された基準値と比較される。上述したよう
にクリーニングブレード520,521は同じ材質であ
るため、環境の変動があっても感光体ドラム110に対
するクリーニングブレード520,521の摩擦力は同
程度の割合で変動し、歪みゲージ550,551から発
生するそれぞれの歪み電圧の差に基づいてフィルミング
層の有無を環境の変動に影響されずに判断できる。これ
らを比較した結果、差の方が基準値よりも大きく異常と
判断された場合、研磨ロール580(図1参照)を駆動
してフィルミング層を除去するように指示する信号が制
御回路572に入力される。ここでは、研磨ロール58
0は、金属軸の外周に研磨剤を混入させたシリコンゴム
製のロール部材を備え、図示しない駆動モーターにより
感光体ドラム110の表面に対し接離自在であり、この
表面でロール部材が回転できるように構成されている。
また、クリーニングブレード520が、感光体ドラム1
10に対して圧接の解除動作を行う場合は、クリーニン
グブレード521の歪み電圧は出力されるが、クリーニ
ングブレード520の歪み電圧は出力されず、この場
合、研磨ロール589を駆動させずに退避状態にしてお
くように構成されている。
【0021】次に、上述の構成を備えた実施例の作用に
ついて説明する。トナー像を形成中、即ち上述のように
感光体ドラム110上に担持された未転写のトナー像が
クリーニング領域を通過するときは、クリーニングブレ
ード520は感光体ドラム110に対して退避状態にあ
る。クリーニングブレード521は圧接状態にあるが、
非画像領域114を圧接しているのでトナー像を乱すこ
とは無く、シール漏れなどにより非画像領域114に僅
かにトナー汚れ等があるときは非画像領域114を清掃
するが画像形成に何ら影響を及ぼさない。また、感光体
ドラム110ではクリーニングブレード521の圧接力
により、クリーニングブレード521との間に摩擦が生
じており、定常回転時に比べ負荷がかかり負荷回転状態
となっているが、この摩擦力を最小にするようにクリー
ニングブレード521の弾性力、圧接角度などが考慮さ
れているため負荷による速度変動は実用上問題はない。
また、このことはクリーニングブレード520の圧接時
においても同様である。
【0022】さて、未転写のトナー像がクリーニング領
域を通過した後または転写後の残留トナーがクリーニン
グ領域に到達する直前、クリーニング装置500に入力
された圧接信号によりクリーニングブレード520が回
動して先端が感光体ドラム110の表面に接触すると、
クリーニングブレード520は次第に湾曲して所定位置
において所定の角度及び所定の圧接力を保った状態で圧
接動作を完了する。クリーニングブレード520に貼り
付けられた歪みゲージ550からは増幅器570を経由
して圧接力に応じた歪み電圧が出力され比較回路571
に入力される。比較回路571では、歪みゲージ55
0,551双方からの出力電圧値が比較されてその差が
演算され、増幅器570を経由した歪みゲージ550,
551からの出力電圧の差が、基準値又は許容範囲から
外れたときにはクリーニングブレード520のクリーニ
ング状態が異常状態、つまりフィルミング層が生成され
た状態と判断されて、制御回路572に研磨ロール58
0を駆動させる駆動信号を出力する。この駆動信号によ
り図示しない駆動モーターが駆動し研磨ロール580の
ロール部材を感光体ドラム110の表面で回転させて、
生成されたフィルミング層が除去される。
【0023】図4は、上記した歪みゲージ550,55
1から歪み電圧が出力されるタイミングを説明する概略
図であり、この図を参照してフィルミング層の検知につ
いて説明する。図4の横軸は時間tを、縦軸は歪みゲー
ジ550,551から出力された電圧値Pをペンレコー
ダを用いて記録した値をそれぞれ示している。実際には
ペンレコーダーの出力では微小な鋸歯線となって表示さ
れるが図示の簡略のためにクリーニングブレード520
の出力電圧値は実線、クリーニングブレード521の出
力電圧値は破線でそれぞれ示している。
【0024】クリーニング装置500(図3参照)に入
力された圧接信号によりクリーニングブレード520が
圧接動作を開始し、クリーニングブレード520の先端
が感光体ドラム110の表面に接触し(時刻a0 )、出
力電圧値が0から急激に上昇した後、感光体ドラム11
0の回転とクリーニングブレード520の圧接力とのバ
ランスで出力電圧値が収束して圧接状態が安定する(時
刻a1 )。クリーニングブレード520の単位長さ当た
りの圧接力はクリーニングブレード521の単位長さ当
たりの圧接力とほぼ同じ値に設定されており、歪みゲー
ジ520,521からの、フィルミング層が形成されて
いない初期の出力電圧値はほぼ同じ値を示す。歪みゲー
ジ520,521からの出力電圧値の差の絶対値ΔP
を、予め設定した許容範囲Δp0 と比較し、ΔP≦Δp
0 の場合にはクリーニングブレード520のクリーニン
グ状態は正常であり、ΔP>Δp0 の場合にはクリーニ
ング状態は異常であると判断する。この許容範囲Δpo
はブレードの磨耗による摩擦係数の増加や歪みゲージの
検知誤差を考慮して設定されている。
【0025】コピーサイクルを何度も繰り返した後にお
ける1コピーサイクル中の時刻b0において、感光体ド
ラム110の表面の画像形成領域112(図3参照)
に、クリーニングブレード520の圧接力による摩擦熱
により微細トナー粒子が溶融して徐々に付着しフィルミ
ング層が形成され始めるとする。このフィルミング層は
クリーニングブレード520では容易に除去されず、上
述したように、フィルミング層に起因して感光体ドラム
110とクリーニングブレード520との間の摩擦力が
急激に増加しクリーニングブレード520の歪みが増大
する。歪みの増大に伴いクリーニングブレード520の
歪みゲージ550からの出力電圧値は急激に上昇し、ク
リーニングブレード520がフィルミング層を通過する
と歪みは少なくなるため出力電圧値は急激に低下して時
刻b1 でほぼ元に戻り、時刻b2 でクリーニング動作終
了の圧接解除により出力電圧値は0になる。
【0026】比較回路571は常に出力電圧値を比較す
るように構成されており、時刻b0から時刻b1 までの
時間の出力電圧値の上昇による差ΔP1は許容領域Δp
0 を越えるため、研磨ロール580(図1参照)を駆動
させるための駆動信号が制御回路572に出力されて研
磨ロール580の駆動が開始される。ここで、研磨ロー
ル580の駆動タイミングは画像形成に支障をきたさな
いように、画像形成前後か、連続して画像を形成してい
るときは画像形成を一時中断して行われる。また駆動時
間は、時刻b0 から時刻b1 までの時間と、許容範囲Δ
0 からの出力電圧差ΔPの乖離の大きさΔp1 (=Δ
P1−Δp0 )に基づいて制御回路572によって決定
される。
【0027】このような構成のクリーニング装置では、
たとえ高温下でブレード材質の粘弾性が増大しても、ク
リーニングブレード520,521は上述のように同じ
材質で構成されているため粘弾性の増大が等しく、クリ
ーニングブレード520,521からの出力電圧値の比
較にはほとんど影響が無く、環境変動の影響を受け難い
特色を有している。また、歪みゲージとして、温度補償
する温度補償形の歪みゲージを使用した場合は、さらに
検知性能を向上でき、環境変動に問題無く対応できる。
【0028】上述のように、画像形成装置100(図1
参照)では、歪みゲージ550及び歪みゲージ551か
らの出力電圧値を比較して、安価で簡単な手段で高精度
にフィルミング層の発生及び生成状態を検知できる。こ
の結果、研磨ロール580の動作を最適に制御しフィル
ミング層を除去できる。本発明の他の実施例を下記に例
示する。
【0029】図5は、本発明の画像形成装置の他の実施
例の概略構成図であり、図1の画像形成装置と同じ要素
は同じ符号で示す。図1に示す実施例では、画像形成装
置として、感光体ドラム周面上に異なる数色のトナー像
を重ね合わせる現像装置を備えたものについて説明した
が、図5に示すような画像形成装置800の中間転写体
401上に異なる数色のトナー像を重ね合わせる画像形
成装置にも適用できる。この場合、感光体ドラム110
と中間転写体401とにそれぞれクリーニング装置50
0を備える。また、トナー像を重ね合わせない単色の画
像形成装置にももちろん本発明の画像形成装置を適用で
きる。また、クリーニングブレードはドクターブレード
方式を用いているが、ワイパーブレード方式による設定
も可能である。さらに像形成体として本実施例では感光
体ドラムを示したが感光体ベルトなどで構成してもよ
い。
【0030】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更
を行うことが可能である。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明の画像形成装
置によれば、第1の測定手段及び第2の測定手段を用い
て、それぞれ、画像領域に対するクリーニング部材の摩
擦力及び非画像領域に対する圧接部材の摩擦力を表す値
を同時に測定しているため、環境が変動してもこれら2
つの摩擦力を表す値は同程度の割合で変動し、従って、
それらの測定値に基づいてフィルミング層の有無を判断
することにより、像担持体表面に形成されたフィルミン
グ層を環境に影響されずに正確に検知できる。この結
果、フィルミング層の除去を最適なタイミングで行える
こととなるので、像担持体の寿命をいたずらに短くせず
に良好な画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の一実施例を示す概略構
成図である。
【図2】図1に示す画像形成装置に備えられたクリーニ
ング装置の概略構成図である。
【図3】図2に示すクリーニング装置の詳細を示す模式
図である。
【図4】図3に示すクリーニング装置の歪みゲージから
のユガミ電圧の出力タイミングを説明する概略図であ
る。
【図5】本発明の画像形成装置の他の実施例を示す概略
構成図である。
【符号の説明】
110 感光体ドラム 500 クリーニング装置 520,521 クリーニングブレード 550,551 歪みゲージ 570 増幅回路 571 比較回路 572 制御回路 580 研磨ロール

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潜像を形成し該潜像を現像剤を用いて現
    像し現像像を転写材に転写する画像形成装置において、 現像像を担持する画像領域及び現像像が担持されない非
    画像領域を外周面長手方向に有する回転体と、 前記画像領域に圧接されることにより該画像領域をクリ
    ーニングするクリーニング部材と、 前記非画像領域に圧接される圧接部材と、 前記画像領域に対する前記クリーニング部材の摩擦力を
    表す値を測定する第1の測定手段と、 前記非画像領域に対する前記圧接部材の摩擦力を表す値
    を測定する第2の測定手段と、 前記第1の測定手段及び前記第2の測定手段それぞれで
    測定された値に基づいて、前記画像領域におけるフィル
    ミング層の有無を判断する判断手段とを備えたことを特
    徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記クリーニング部材及び前記圧接部材
    が、それぞれ、前記画像領域及び前記非画像領域に圧接
    されるブレードを備えたことを特徴とする請求項1記載
    の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の測定手段及び前記第2の測定
    手段が、それぞれ、前記クリーニング部材の歪み及び前
    記圧接部材の歪みを測定する、前記クリーニング部材及
    び前記圧接部材それぞれに貼り付けられた歪測定手段で
    あることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装
    置。
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