JPH08128305A - 火力発電プラント起動制御システム及び起動制御方法 - Google Patents

火力発電プラント起動制御システム及び起動制御方法

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JPH08128305A
JPH08128305A JP6270891A JP27089194A JPH08128305A JP H08128305 A JPH08128305 A JP H08128305A JP 6270891 A JP6270891 A JP 6270891A JP 27089194 A JP27089194 A JP 27089194A JP H08128305 A JPH08128305 A JP H08128305A
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power plant
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thermal power
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弘 松本
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陽 大澤
Yoshio Sato
美雄 佐藤
Masae Takahashi
正衛 高橋
Kosei Akiyama
孝生 秋山
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  • Engine Equipment That Uses Special Cycles (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】プラントの機器寿命に影響する発生熱応力など
の運転制限条件と排出NOxなどの環境規制値を同時に
満足しながら、最短時間での起動を可能とする最適起動
スケジュールの自動作成とその実行を可能する火力発電
プラントの起動制御システムを提供するにある。 【構成】ボイラ及び蒸気タービンに発生する熱応力とボ
イラからのNOx排出量を予測するためのプラント動特
性モデル、これらの予測値を制限値と比較評価するため
の起動特性評価手段,評価結果に基づいて、より良好な
起動特性を得るために上記仮定スケジュールをファジィ
推論により修正する手段,これらの手段を繰り返す最適
値探索過程で起動スケジュールの最適値収束を判定する
手段,得られた最適起動スケジュールを実行する手段を
有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は火力発電プラントの起動
制御システム及び起動制御方法に係り、特にボイラと蒸
気タービンに発生する熱応力やボイラから排出されるN
Oxなどに対する運転制限条件や環境規制値を満足しつ
つ、最短時間でプラント起動を行うための最適起動スケ
ジュールを自動作成するのに好適な火力発電プラントの
起動制御システム及び起動制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】火力発電プラントの起動に関する従来の
方法は、起動前の停止時間や機器の温度状態に応じて、
ボイラへの初期投入燃料量,主蒸気の昇温及び昇圧の時
間関数,タービンの昇速及び負荷上昇の時間関数を起動
スケジュールとして決定し、この起動スケジュールをプ
ラントの各系統に設けられた機器単位あるいは系統単位
の制御システムで実行するという方法が採られていた。
【0003】この最も代表的な方法は、Electrical Wor
ld, Vol.165, No.6 の論文“Thermal Stress Influence
Starting, Loading of Boilers and Turbines”で述
べられている。この方法は、プラントの限られた部分の
初期状態によって一義的に起動スケジュールを決定する
方法である。即ち、ボイラ蒸気圧,ボイラ出口蒸気温
度,蒸気タービンケーシング温度の初期値に応じて、蒸
気タービンの昇速率,初期負荷,速度保持並びに負荷保
持による蒸気タービンの暖機時間及び負荷変化率を決定
する方法である。この方法によると、運転制限要因であ
る蒸気タービンの熱応力を管理する上で重要なボイラ発
生蒸気の昇温特性を起動前に予測できないため、その不
確定性を起動スケジュールに余裕をもたせることにより
吸収している。そのため、作成される起動スケジュール
は必要以上に長くなりがちであった。以上のことは、ガ
スタービンと蒸気タービンを組み合せた複合サイクル発
電プラントにおいても同様である。この場合は、ボイラ
への投入燃料量の代わりにガスタービンへの投入燃料
量、即ち、ガスタービン昇速率及び負荷上昇率を決定す
ることによりプラントへの入力エネルギーを規定してい
る。
【0004】また、別の従来方法としては、USP3,446,2
24 及びUSP4,228,359 が知られている。これらは、蒸気
タービンに発生する熱応力をオンラインリアルタイムで
監視しながら蒸気タービンの急速起動を図るものであ
る。
【0005】ボイラの起動時間の短縮を目的とした従来
方法としては、特開昭59−157402号が知られている。こ
の方法はボイラに発生する熱応力をオンラインでリアル
タイムに監視しながらボイラ発生蒸気の急速昇温を図る
ものである。
【0006】更に、オフライン動特性予測による起動ス
ケジュールを最適化するものとしては、特開昭63−9400
8 号公報が知られている。この方法は、制御システムに
プラント動特性モデルを内蔵させ、実際のプラント起動
前に、これを用いた起動シミュレーションを反復し、予
測した蒸気タービン熱応力の発生パターンに着目したフ
ァジィ推論により起動スケジュールを修正することによ
り起動時間の短縮を図るものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来技術は、ボイラから排出されるNOx及び蒸気タ
ービンに発生する熱応力の両方を考慮しておらず、それ
らのいずれか一方のみを考慮しているものであるから、
プラント起動を行っている途中に熱応力及びNOx排出
量のいずれか一方が制限値を超える可能性がある。ま
た、熱応力及びNOx排出量の両方を制限値以下に抑え
ようとするならば、人為的な操作を介入せざるを得な
く、起動時間が必要以上に長くなる可能性もある。
【0008】プラント全体の起動時間は、ボイラと蒸気
タービンの協調により短縮が可能であるが、以上述べた
従来の方法は、何れもボイラもしくは蒸気タービンの片
方のみに着目した急速起動方法であり、このような個別
の方法を組み合せたとしてもプラント全体の起動時間が
最短となる保証は何も無い。何故ならば、ボイラと蒸気
タービンは相互干渉が極めて強く、個々の最適化が必ず
しも全体の最適化にならないからである。ガスタービン
と排熱回収ボイラ及び蒸気タービンからなる複合サイク
ル発電プラントにおいても同様であり、個々の運転は機
器の相互干渉により、NOx排出量,排熱回収ボイラ及
び蒸気タービンの出力と発生熱応力に影響する。
【0009】本発明は、上記の課題に鑑みてなされたも
のであり、その第1の目的は、ボイラもしくは排熱回収
ボイラ及び蒸気タービンに発生する熱応力や、ボイラも
しくは排熱回収ボイラから排出されるNOx排出量を、
運転制限条件や環境規制値等の制約条件を満たしつつ起
動を行うための起動スケジュールを自動的に作成してそ
れを実行する火力発電プラントの起動制御システムを提
供することにある。
【0010】また、本発明の第2の目的は、ボイラもし
くは排熱回収ボイラと蒸気タービンに発生する熱応力
や、ボイラもしくは排熱回収ボイラから排出されるNO
x排出量を、運転制限条件や環境規制値等の制約条件を
満たしつつ起動時間を最短化する最適起動スケジュール
を自動的に作成してそれを実行する火力発電プラントの
起動制御方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記本発明の第1の目的
を達成するための本発明に係る火力発電プラントの起動
制御システムは、蒸気を発生させるボイラ及び該ボイラ
により発生された蒸気により駆動される蒸気タービンを
有する火力発電プラントを起動させるための起動スケジ
ュールを作成し、この起動スケジュールに従って前記プ
ラントを構成する機器を動作させて起動を行う火力発電
プラントの起動制御システムにおいて、前記起動スケジ
ュールに従って前記プラントを起動したと仮定したとき
の、前記ボイラ及び前記蒸気タービンに発生する熱応力
と、前記ボイラから排出されるNOx排出量との起動特
性を求める動特性モデルと、該動特性モデルにより求め
られた前記起動特性の所定の制約条件に対する余裕値を
求める起動特性評価手段と、該起動特性評価手段により
求められた余裕値と、該余裕値と前記起動スケジュール
の修正量との関係を定めた所定のファジィルールとを用
いて、前記余裕値の大きさに応じて前記起動スケジュー
ルの修正量をファジィ推論により演算する起動スケジュ
ール修正量決定手段と、該起動スケジュール修正量決定
手段により得られた起動スケジュールの修正量に基づい
て、前記起動スケジュールを修正する起動スケジュール
修正手段と、該起動スケジュール修正手段により得られ
た起動スケジュールを、前記機器を動作させるための起
動スケジュールとして設定する起動スケジュール設定手
段と、を設けたことを特徴とする。
【0012】ガスタービン及び排熱回収ボイラを有する
コンバインドサイクルプラントに適用する場合は、上記
動特性モデルを、排熱回収ボイラ及び前記蒸気タービン
に発生する熱応力と、前記排熱回収ボイラから排出され
るNOx排出量との起動特性を求めるように構成すれば
よい。
【0013】また、上記本発明の第2の目的を達成する
ための本発明に係る火力発電プラントの起動制御方法
は、蒸気を発生させるボイラ及び該ボイラにより発生さ
れた蒸気により駆動される蒸気タービンを有する火力発
電プラントを起動させるための起動スケジュールを作成
し、この起動スケジュールに従って前記プラントを構成
する機器を動作させて起動を行う火力発電プラントの起
動制御方法において、(a)前記起動スケジュールに従
って前記プラントを起動したと仮定したときの、前記ボ
イラ及び前記蒸気タービンに発生する熱応力と、前記ボ
イラから排出されるNOx排出量との起動特性を求める
ステップと、(b)該起動特性の所定の制約条件に対す
る余裕値を求めるステップと、(c)前記起動特性が前
記所定の制約条件を満足するような前記起動スケジュー
ルの修正量を、前記余裕値と、該余裕値と前記スケジュ
ールの修正量との関係を定めた所定のファジィルールと
を用いてファジィ推論により演算するステップと、
(d)前記起動スケジュールの修正量に基づいて前記起
動スケジュールを修正するステップとを有し、前記
(a)乃至(d)のステップを所定回数繰り返して実行
し、この繰り返して実行する過程で修正された所定数の
起動スケジュールの中から、前記起動特性が前記所定の
制約条件を満足し、かつその起動スケジュールを実行し
た場合の起動時間が最短となるような最適起動スケジュ
ールを選択し、この最適起動スケジュールに従って前記
機器を動作させて起動を行うことを特徴とする。
【0014】ガスタービン及び排熱回収ボイラを有する
コンバインドサイクルプラントに適用する場合は、上記
(a)のステップを、排熱回収ボイラ及び前記蒸気ター
ビンに発生する熱応力と、前記排熱回収ボイラから排出
されるNOx排出量との起動特性を求めるようにすれば
よい。
【0015】また、前記起動スケジュールは、前記ガス
タービンの昇速率,定格速度保持時間,初負荷,初負荷
保持時間,負荷上昇率,負荷保持時間、及び前記蒸気タ
ービンの高圧タービンバイパス弁の操作速度,中圧ター
ビンバイパス弁の操作速度,低圧タービンバイパス弁の
操作速度,高圧加減弁操作速度,中圧加減弁操作速度,
低圧加減弁操作速度のうち、少なくとも1つ以上のパラ
メータにより規定され、更に前記スケジュール修正量決
定手段は、該パラメータに対する修正量を演算するよう
にする。
【0016】更に、前記所定のファジィルールは、前記
排熱回収ボイラに発生する熱応力の起動特性の、前記所
定の制約条件に対する余裕値と前記パラメータの修正量
との関係に基づいて定めたボイラ応力調整ルールと、前
記蒸気タービンに発生する熱応力の起動特性の、前記所
定の制約条件に対する余裕値と前記パラメータ修正量と
の関係に基づいて定めたタービン応力調整ルールと、前
記排熱回収ボイラから排出されるNOx排出量の起動特
性の、前記所定の制約条件に対する余裕値と前記パラメ
ータ修正量との関係に基づいて定めた排出NOx調整ル
ールとを有するものであってもよい。
【0017】更にまた、前記所定のファジィルールは、
前記ガスタービンに関するパラメータを修正の対象と
し、前記排熱回収ボイラから排出されるNOx排出量の
起動特性の、前記所定の制約条件に対する余裕値と、前
記ガスタービンに関するパラメータの修正量との関係を
定めた第1の調整ルールと、前記第1の調整ルールより
も少ない前記ガスタービンに関するパラメータを修正の
対象とし、前記熱応力の起動特性の、前記所定の制約条
件に対する余裕値と、前記ガスタービンに関するパラメ
ータの修正量との関係を定めた第2の調整ルールと、前
記蒸気タービンに関するパラメータを修正の対象とし、
前記熱応力の起動特性の、前記所定の制約条件に対する
余裕値と、前記蒸気タービンに関するパラメータの修正
量との関係を定めた第3の調整ルールと、前記第3の調
整ルールよりも少ない前記蒸気タービンに関するパラメ
ータを修正の対象とし、前記排熱回収ボイラから排出さ
れるNOx排出量の起動特性の、前記所定の制約条件に
対する余裕値と、前記蒸気タービンに関するパラメータ
の修正量との関係を定めた第4の調整ルールとを有する
ものであってもよい。
【0018】
【作用】本発明によれば、おいて上記手段は下記のよう
に作用する。起動スケジュール修正手段は、専門家の思
考方法と似た方法で起動スケジュールを改善するため
に、上記起動特性評価手段で得られる起動特性を重み付
き定性的評価結果に変換し、ファジィ推論を適用して起
動スケジュールを修正する。このとき用いるファジィル
ールは、起動特性と起動スケジュール修正量との関係に
ついて専門家が知識としてもつ定性的因果関係情報に基
づいて作成したものである。
【0019】また、この起動スケジュールの最適性を判
定する際に、上記の起動スケジュール仮定,プラント動
特性予測,起動特性評価,起動スケジュール修正を繰り
返す過程(これを最適値探索過程と呼ぶ)で起動スケジ
ュールが最適値に収束したか否かを判定するため、収束
結果として、起動時間が短く、プラント運用上の安全性
が高く、環境に優しい最適起動スケジュールが得られ
る。このように、専門家の思考方法に似た最適起動スケ
ジュールの探索は、最適値求解の収束性が極めて良好と
なるため、詳細な計算式を用いた大規模な動特性モデル
を用いることが可能で、起動特性を高精度で予測するこ
とができる。また、起動スケジュール設定手段は、機器
制御システムに上記最適起動スケジュールを規定するス
ケジュールパラメータを設定することにより、最適起動
シケジュールに沿って実際のプラントを起動するため制
御を任せることになる。
【0020】以上述べた本発明における各手段の作用に
より、プラントを構成する機器間で相互干渉結果として
現れる起動特性である熱応力やNOx排出量などの運転
制限条件を満足し、かつ起動所要時間を最小にし、中央
給電指令所から指定される時刻どおりに起動を完了でき
る最適起動スケジュールを作成することが可能となる。
また、プラント起動中に運転制限値が変更される場合
も、以上述べた各手段は同様に作用し、変更後の新たな
運転制限値に適合する最適な起動スケジュールを自動生
成し、これを実行することが可能となる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例として、ガスタービ
ン,排熱回収ボイラ及び蒸気タービンから成る複合サイ
クル発電プラントを対象とした起動制御システムについ
て説明する。
【0022】図1は複合サイクル発電プラント300と
本発明を適用した起動制御システム1000の基本構成
を示すものである。
【0023】起動制御システム1000は大きく分けて
最適起動スケジュール探索手段100と機器制御システム
200から成る。最適起動スケジュール探索手段100
は、更に起動スケジュール仮定手段110,動特性モデ
ル130,起動特性評価手段120,最適性評価手段1
40,起動スケジュール修正量決定手段150,ファジ
ィルール160,起動スケジュール設定手段170,起
動スケジュール表示手段180及びCRT表示装置20
から構成されている。機器制御システム200は、更に
ガスタービン制御システム210と蒸気タービン制御シ
ステム220から成る。また、複合サイクル発電プラン
ト300は大きく分けてガスタービン設備320,排熱
回収ボイラ設備310,蒸気タービン設備330から成
る。
【0024】本発明の起動制御システム1000につい
て説明する前に、複合サイクル発電プラント300の起
動時を中心とした動作原理を説明する。
【0025】ガスタービン設備320では、燃料322
を燃焼器323に供給し、燃焼用空気324をコンプレ
ッサ320により圧入することにより燃焼で発生するエ
ネルギーは、ガスタービン326で機械エネルギーに変
換され、これにより、共通軸328に接続された発電機
335を駆動し電気エネルギーに変換するとともに一部
はコンプレッサ320の駆動力となる。起動時にはガス
タービン制御システム210からの燃料調節弁開度指令
211により燃料調節弁321を操作し、燃料流量を調
節することでガスタービン設備320及び共通軸328
に接続された蒸気タービン設備330と発電機335が
昇速される。
【0026】また、ガスタービン326からの排ガス3
27は排熱回収ボイラ設備310に導かれ、排ガス32
7のもつ熱エネルギーが回収される。このとき、排ガス
327により排熱回収ボイラ設備310の煙洞314に配
置された各種熱交換器内の流体が熱を受け蒸発し、過熱
される。本実施例の排熱回収ボイラ設備310では3つ
の圧力レベルをもつ蒸気系統から成り、それぞれから発
生する蒸気が高圧蒸気241,中圧蒸気242,低圧蒸
気243である。
【0027】これらの蒸気がもつ熱エネルギーにより蒸
気タービン設備330において、それぞれ高圧タービン
331,中圧タービン332,低圧タービン333が駆
動され、共通軸328に接続された発電機335による
発電の一翼を担う。起動時には、排熱回収ボイラ設備3
10から発生する上記の高圧主蒸気241,中圧主蒸気
242,低圧主蒸気243をそれぞれ高圧バイパス弁2
34,中圧バイパス弁235,低圧バイパス弁236を
介してバイパスさせることにより個々の圧力を所定値に
制御するとともに、高圧加減弁231,中圧加減弁23
2,低圧加減弁233を開操作することにより高圧ター
ビン331,中圧タービン332,低圧タービン333
の出力上昇がなされる。従って、高圧バイパス蒸気24
4,中圧バイパス蒸気245,低圧バイパス蒸気246
の流量は、それぞれバイパス弁234,235,236
の開度を大きくすれば増加し、加減弁231,232,
233の開度を大きくすると蒸気タービンへの蒸気流入
量が増加し、その分減少する。これらのバイパス弁への
開度指令224,225,226及び加減弁への開度指
令221,222,223はいずれも蒸気タービン制御
システム220より出力される。
【0028】また、プラントの起動中に中圧過熱蒸気3
01と高圧タービン排気302の温度偏差が所定値内に
入ったとき中圧止弁237を開操作する。このときの、
操作信号227も蒸気タービン制御システム220より
指令される。また、復水器334からの復水337は、
低圧給水ポンプ316,中圧給水ポンプ317,高圧給
水ポンプ318により、それぞれ低圧ドラム306,中
圧ドラム307,高圧ドラム308の水位を所定値内に
保つように、それぞれ低圧給水303,中圧給水30
4,高圧給水305として流量制御される。
【0029】ここで、運転制限要因となるのは、高圧タ
ービン331と中圧タービン332のロータに発生する
熱応力と、高圧過熱器311及び中圧過熱器312の出
口にあるヘッダに発生する熱応力と、排熱回収ボイラ設
備310の煙洞出口315から大気へのNOx排出量で
ある。上記の各熱応力は、ガスタタービン排ガス326か
ら熱交換器のメタルへの伝熱,メタルから内部流体への
伝熱,内部流体から着目部メタルへの伝熱という大きな
時間遅れを伴う動的過程の結果として現れる。また、ボ
イラからのNOx排出量もガスタービン自体のNOx排
出特性と煙洞中に設置された脱硝装置313の温度特性
に大きく依存する。そのため、これらの運転制限要因を
精度良く管理するには、上記各制御操作の協調性と整合
性が必要となる。よって、既に述べたように、本発明の
起動制御システム1000では、実際にプラントを起動
する前に、これらの動的挙動の予見に基づいた最適な起
動スケジュールを探索する手段を設けた。
【0030】以下に、図1を用いて上記の複合サイクル
発電プラント300の起動制御システム1000の動作
原理を概説する。
【0031】中央給電指令所10はプラントに対する起
動要求11として、目標起動完了時間と目標負荷を起動
制御システム1000に指令する。起動制御システム10
00の起動スケジュール仮定手段110は、これを受けて
プラントの停止時間に対応して仮の起動スケジュール1
11を作成し、これを動特性モデル130に送る。動特
性モデル130では、機器制御システムモデル132に
よりこの仮の起動スケジュール111に沿ってガスター
ビンモデル133,ボイラモデル134,蒸気タービン
モデル135を起動制御する。このときの機器制御は実
機における上記説明と等価な方式でなされ、あたかも実
際のプラントが起動された如くプラント動特性131が
得られ、次の起動特性評価手段120に送られる。
【0032】起動特性評価手段120は、さらに、前記
高中圧蒸気タービンのロータに発生する熱応力を評価す
るためのタービン熱応力特性評価手段122,前記ボイ
ラ高中圧過熱器出口部のヘッダに発生する熱応力を評価
するためのボイラ熱応力特性評価手段123,排熱回収
ボイラ310からの排出されるNOxを評価するための
排出NOx特性評価手段124,起動所要時間評価手段
125から成る。この評価手段のうち前3者は、起動特
性評価手段120から得られた値と、それぞれに対する
運転制限条件とを比較し、それらに対する余裕値を評価
するためのもので、起動所要時間評価手段125は、ガ
スタービン起動から目標負荷到達までに要する時間を算
出するためのものである。これらの評価が終ると、次の
最適性評価手段140に処理が移る。
【0033】ここでは、前記仮定された起動スケジュー
ルの最適性を判定するためのもので、前記起動特性の各
種評価結果が運転制約条件を満足する中で起動時間が最
短となる最適起動スケジュールを判定する。従って、初
回目は最適起動スケジュールは決らず、前記起動特性評
価結果121に基づき起動スケジュールの改善を図るた
めに、起動特性評価結果121とともに次の起動スケジ
ュール修正量決定手段150に処理が渡される。起動ス
ケジュール修正量決定手段150では、上記起動特性評
価手段120で得られる評価結果に基づいてファジィ推
論を適用して起動スケジュールを修正する。ここで決定
される起動スケジュール修正量151は前述の起動スケ
ジュール仮定手段110に転送され、再度起動スケジュ
ールが仮定もしくは起動スケジュールが修正される。本
実施例では、起動スケジュールを修正するための機能を
起動スケジュール仮定手段110と兼ねているが、この
機能は必ずしも起動スケジュール仮定手段110に兼ね
る必要はなく、それとは別に設けてもよい。
【0034】ここで用いるファジィルール160は、タ
ービン熱応力調整ルール162,ボイラ熱応力調整ルー
ル163,排出NOx調整ルール164から成り、起動
特性と起動スケジュール修正量との関係について専門家
が知識としてもつ定性的因果関係情報に基づいて作成し
たものである。前記の最適性判定手段140は上記の起
動スケジュール仮定,プラント動特性予測,起動特性評
価,起動スケジュール修正を繰り返す過程(これを最適
値探索過程と呼ぶ)で起動スケジュールが最適値に収束
したか否かを判定するため、収束結果として、起動時間
が短く、運転制限条件を満たすことによりプラント運用
上の安全性が高く、環境に優しい最適起動スケジュール
が得られる。
【0035】最適性判定手段140により最適起動スケ
ジュールが決定されると、この最適起動スケジュールを
規定するスケジュールパラメータ171が起動スケジュ
ール設定手段170を介して機器制御システム200に
設定される。また、最適起動スケジュールの探索過程は
起動スケジュール表示手段180を介してCRT表示装
置20に表示され、運転員に探索状況及び収束結果であ
る最適起動スケジュールを提示することができる。この
場合の表示内容は、仮定した起動スケジュール,動特性
予測結果及び運転制限値に対するマンマシン特性,起動
所要時間等である。
【0036】以上、本発明の火力プラント起動制御シス
テムを複合サイクル発電プラントに適用した実施例の概
要を示した。以下、本実施例を更に具体的に説明してゆ
く。図2は、前記最適起動スケジュール探索手段100
における起動スケジュール最適化の基本的考え方を示す
ものである。動特性モデル130から得られるプラント
動特性予測値より、ボイラ及び蒸気タービンの熱応力と
排出NOxの特性に基づいてガスタービン起動計画と蒸
気タービン起動計画を実施する。このとき、ガスタービ
ン起動計画では、排出NOxを考慮したガスタービン主
計画(GTPS:Gass Turbine Primal Schedulingの略)と
熱応力を考慮したガスタービン広域調整(GTGT:Ga
ss Turbine Global Tuning)を行い、蒸気タービン起動
計画では、熱応力を考慮した蒸気タービン主計画(ST
PS:Steam Turbine PrimalSchedulingの略)と排出N
Oxを考慮した蒸気タービン局部調整(STLT:Stea
m Turbine Local Tuning)を行う。ガスタービンの起動
方法は排出NOx特性に直接的に大きな影響を与えるた
め、GTPSでは排出NOx特性の予測値に応じてガス
タービンの起動スケジュールを全体的にきめ細かく作成
する働きを持たせる。また、蒸気タービンの起動方法は
熱応力特性に直接的に大きな影響を与えるため、STP
Sでは熱応力特性の予測値に応じて蒸気タービンの起動
スケジュールを全体的にきめ細かく作成する働きを持た
せる。一方、熱応力は排熱回収ボイラの伝熱を介して間
接的にガスタービンの起動方法の影響を受けるため、G
TGTでは熱応力特性の予測値に応じてガスタービンの
起動スケジュールを広域的に微調整する働きを持たせ
る。また、蒸気タービンの起動方法により排熱回収ボイ
ラの熱吸収特性変化の結果として間接的により脱硝装置
の特性が変化するため、STLTでは排出NOx特性の
予測値に応じて蒸気タービンの起動スケジュールを部分
的に微調整する働きを持たせる。
【0037】次に、図3により、プラントの起動スケジ
ュールを規定するパラメータ(以下、スケジュールパラ
メータと呼ぶ)の一例をプラントの起動過程との関係に
おいて説明する。
【0038】図3に示すように、ガスタービン関係のス
ケジュールパラメータとしては、昇速率(DN),定格
速度保持時間(DTNL),初負荷(LI),初負荷保
持時間(DTLI),第1負荷上昇率(DL1),負荷
保持時間(DTHL),第2負荷上昇率(DL2),第
3負荷上昇率(DL3)である。これらにより規定され
る起動スケジュールを制御目標として、操作端である燃
料調節弁321の開度を調整することによりガスタービ
ンが起動される。また、蒸気タービン関係の操作端とし
ては既に述べたように、高圧バイパス弁(HPBV),
中圧バイパス弁(IPBV),低圧バイパス弁(LPB
V),高圧加減弁(HPCV),中圧加減弁(IPC
V),低圧加減弁(LPCV),中圧止弁(ISHV)が
あり、次のスケジュールパラメータに従って制御する。
スケジュールパラメータとしては、高圧バイパス弁操作
速度(DAHBV),中圧バイパス弁操作速度(DAI
BV),低圧バイパス弁操作速度(DALBV),低圧
バイパス弁操作待期時間(DTLBV),高圧加減弁第
1操作速度(DAHCV1),高圧加減弁第2操作速度(DAHC
V2),低圧加減弁操作速度(DALCV)である。これ
らのスケジュールパラメータ以外の制御目標および操作
タイミングは図3に示す通りである。
【0039】ここで、蒸気条件としてのTMSは高圧主
蒸気温度、PMSは高圧主蒸気圧力、PCRPは高圧タ
ービン排気圧力,PISは中圧主蒸気圧力,PLSは低
圧主蒸気圧力,ΔTは中圧過熱蒸気温度と高圧タービン
排気温度との偏差である。また、図中、各弁の%表示は
開度を示す。
【0040】次に、蒸気タービン及びボイラの熱応力と
排出NOxを予測するための動特性モデル130につい
て説明する。まず、蒸気タービンの熱応力は前記USP
4,228,359に詳しく記載されている方法でモデル化し
た。即ち、蒸気タービンの入口蒸気条件と速度および負
荷から蒸気タービン内部の蒸気条件(温度,圧力)及びロ
ータ表面の熱伝達率を推定し、ロータメタル内部の非定
常温度分布を求め、ロータの表面とボアの熱応力を算出
する方式である。これを、プラント起動時に制限条件と
して管理すべき高圧タービン331と中圧タービン33
2の熱応力計算に適用した。ボイラの熱応力について
は、前記の特開昭59−157402号公報に詳しく記載されて
いる方法でモデル化した。
【0041】即ち、制限条件として着目すべき高圧過熱
器出口ヘッダと中圧過熱器出口ヘッダの内部熱伝達率を
蒸気条件(温度,圧力)と流量より推定し、上記蒸気タ
ービンの場合と同様にメタル内部の非定常温度分布を求
めて、ヘッダメタルの内面及び外面の熱応力を算出する
方法とした。排出NOxについては、図4に示す動特性
モデルを用いて予測する。ここで、本モデルの動作原理
を説明する。本モデルは脱硝装置モデル34と脱硝制御
システムモデル40で構成され、脱硝装置モデル34は
入口ガス温度TG,ガス流量GG,入口ガスNOx濃度
P1及び脱硝制御システムモデル40からのアンモニア
注入量GNH3により大気への排出NOx瞬時値PS及び
排出NOx平均値PAを求める。脱硝制御システムモデ
ル40では、ガス流量GG,入口ガスNOx濃度P1,
排出NOx瞬時値PS,排出NOx濃度設定値PSR等を
用いてアンモニア注入量GNH3を求める。具体的に
は、まず、減算手段41で排出NOx瞬時値PSと排出
NOx濃度設定値PSRとの偏差を求め、この偏差をP
I調節系42でフィードバック制御としてのアンモニア
注入量GNH3Bに変換する。また、ガス流量GG,入
口ガスNOx濃度P1を乗算手段43で掛け合わせて、
入口ガスNOx量Xを求めて、これに対応して脱硝に必
要となるアンモニア注入量GNH3Aをフィードフォワ
ード制御量として関数f(X)44を用いて求める。そ
して、加算手段45によるGNH3AとGNH3Bの加
算値GNH3Cに脱硝能率Kが乗算手段46で掛けられ
て最終的なアンモニア注入量GNH3が決定される。脱
硝装置モデル34では、脱硝能率Kに影響を与える触媒
温度TCが入口ガス温度TGの一次遅れ特性36で表わ
され、このときの遅れ時定数T1はガス流量GGの関数
f(GG)35となる。前記脱硝能率Kは、触媒温度T
Cの関数f(TC)37として与えられるが、アンモニ
アが注入されると一次遅れ特性38をもって脱硝率αが
決る。このようにして求められた脱硝率αと入口ガスN
Ox濃度P1とから、排出NOx算出手段39よりその
瞬時値PSが定まり、この値が、移動平均手段49によ
り、例えば1時間当たりの移動平均値PAとして変換さ
れる。
【0042】次に、上記動特性モデル130から得られ
たタービン熱応力特性,ボイラ熱応力特性及び排出NO
x特性を評価するための起動特性評価手段120につい
て説明する。
【0043】図5は、タービン熱応力特性評価手段12
2におけるタービン熱応力特性の評価方式を示すもの
で、まず、タービン起動開始から起動完了後の所定時間
経過するまでの時間帯(t1〜t6)を複数区間に分割
(本例では5分割の場合を示す)し、第i区間における最
小熱応力マージンm(i)を求める。ここで、熱応力マ
ージンmは、制限値をSL、動特性モデルによる計算値
をSとすると、次式で定義する。
【0044】
【数1】 m=SL−S …(1) 既に述べたように、実際には熱応力着目箇所が高圧ター
ビンの表面とボア及び中圧タービンの表面とボアの4箇
所であるので、求めるべき最小熱応力マージンは区間毎
に4つあり、これらをそれぞれ下記とする。
【0045】mHS(i):区間iにおける高圧タービ
ン表面最小熱応力マージン mHB(i):区間iにおける高圧タービンボア最小熱
応力マージン mIS(i):区間iにおける中圧タービン表面最小熱
応力マージン mIB(i):区間iにおける中圧タービンボア最小熱
応力マージン ボイラ熱応力特性評価手段123における評価方式も、
基本的には上記タービン熱応力特性評価手段122の場
合と同様である。但し、着目すべき熱応力箇所は高圧過
熱器と中圧過熱器のヘッダ内面の2箇所である。これ
は、ヘッダの場合、外面に発生する熱応力が内面のそれ
と比較して小さいため、内面のみに着目すれば十分であ
るためである。従って、求めるべき最小熱応力マージン
は区間毎に2つあり、それぞれ下記とする。
【0046】mHHD(i):区間iにおける高圧過熱
器ヘッダ内面最小熱応力マージン mIHD(i):区間iにおける中圧過熱器ヘッダ内面
最小熱応力マージン 次に、排出NOx特性の評価方式について説明する。図
6は、排出NOx特性評価手段124における排出NO
x特性の評価方式を示すものである。本方式もタービン
熱応力特性評価手段122と同様に、まず、ガスタービ
ン起動開始からプラント起動完了後の所定時間経過する
までの時間帯(t1〜t7)を複数区間に分割(本例で
は6分割の場合を示す)し、第i区間における最小排出
NOx瞬時値マージンmPS(i)と最小排出NOx平
均値マージンmPA(i)を求める。ここで、排出NO
x瞬時値マージンmPS及び排出NOx平均値マージン
mPAは、それぞれの制限値をPSL,PAL,動特性
モデルによる計算値をPS,PAとすると、次式で定義
する。
【0047】
【数2】 mPS=PSL−PS …(2)
【0048】
【数3】 mPA=PAL−PA …(3) 図7は、上記動特性の評価結果を用いて起動スケジュー
ルを修正するためのファジィルール160と修正用スケ
ジュールパラメータの関係を示すものである。本図に示
す実施例においては、修正用スケジュールパラメータと
して、蒸気タービン関係では特に効果的と考えられる4
つのパラメータ(DAHBV,DAIBV,DAHCV1,DAHCV2)を対
象とし、ガスタービン関係では8つのパラメータ(D
N,DTNL,LI,DTLI,DL1,DTHL,D
L2,DL3)を対象としている。タービン熱応力調整
ルール162及びボイラ応力調整ルール163は蒸気タ
ービン主計画(STPS)とガスタービン広域調整(G
TGT)の両者にて使用され、排出NOx調整ルール1
64は蒸気タービン局部調整(STLT)とガスタービ
ン主計画(GTPS)に使用される。また、STPS,
GTGT,STLT,GTPSにより修正の対象となる
パラメータを○印で示した。
【0049】図8は、前記の動特性評価手段120で得
られたプラント動特性に基づき、ファジィルール160
で使用するメンバーシップ関数を示す。図8(1)は、
STPS用メンバーシップ関数を示すもので、(a)はファ
ジィルールの条件部で用いる熱応力マージン評価用メン
バーシップ関数であり4つ関数(NS,ZO,PS,P
B)より成り、(b)は結論部で用いる蒸気タービン関
係スケジュールパラメータ修正用メンバーシップ関数で
あり、5つの関数(NB,NS,ZO,PS,PB)よ
り成る。ここで、各メンバーシップ関数の意味付けは、
NB:NegativeBig,NS:Negative Small,ZO:Zer
o,PS:Positive Small,PB: Positive Bigで
ある。図8(2)は、GTGT用メンバーシップ関数を
示すもので、(a)はファジィルールの条件部で用いる熱
応力マージン評価用メンバーシップ関数であり4つ関数
(NS,ZO,PS,PB)より成り、(b)は結論部
で用いるガスタービン関係スケジュールパラメータ修正
用メンバーシップ関数であり、3つの関数(NS,Z
O,PS)より成る。上記(1)(2)における熱応力マ
ージン評価用メンバーシップ関数は、タービン熱応力と
ボイラ熱応力の両者に対して共通に適用される。図8
(3)は、GTPS用メンバーシップ関数を示すもの
で、(a)及び(b)は、それぞれファジィルールの条件
部で用いる排出NOx瞬時値マージン評価用メンバーシ
ップ関数及び排出NOx平均値マージン評価用メンバー
シップ関数であり、それぞれ4つ関数(NB,NS,Z
O,PS)及び(NS,ZO,PS,PB)より成り成
る。また、(c)は結論部で用いるガスタービン関係ス
ケジュールパラメータ修正用メンバーシップ関数であ
り、5つの関数(NB,NS,ZO,PS,PB)より
成る。図8(4)は、STLT用メンバーシップ関数を
示すもので、(a)及び(b)は、それぞれファジィル
ールの条件部で用いる排出NOx瞬時値マージン評価用
メンバーシップ関数及び排出NOx平均値マージン評価
用メンバーシップ関数であり、それぞれ4つ関数(N
B,NS,ZO,PS)及び(NS,ZO,PS,P
B)より成り成る。また、(c)は結論部で用いる蒸気
タービン関係スケジュールパラメータ修正用メンバーシ
ップ関数であり、5つの関数(NB,NS,ZO,P
S,PB)より成る。
【0050】次に、上記メンバーシップ関数を用いたフ
ァジィルールについて説明する。図9は、ファジィルー
ル160の全体構成を示すもので、既に述べたように、
大きく分けてタービン熱応力調整用ルール162,ボイ
ラ熱応力調整用ルール163,排出NOx調整用ルール
164から成る。
【0051】タービン熱応力調整用ルール162はST
PS用とGTGT用に分けられ、STPS用について
は、タービン熱応力の調整を目的として蒸気タービンの
起動スケジュールパラメータを修正するためのもので、
GTGT用については、タービン熱応力の調整を目的と
してガスタービンの起動スケジュールパラメータを修正
するためのものである。両者は更にHSルールテーブ
ル,HBルールテーブル,ISルールテーブル,IBル
ールテーブルで構成されている。HSルールテーブルは
高圧タービンロータ表面熱応力の調整を目的とするもの
で、具体的には、それぞれ4つのルールテーブル(ST
PS−HS12,STPS−HS23,STPS−HS
34,STPS−HS45)と(GTGT−HS12,
GTGT−HS23,GTGT−HS34,GTGT−
HS45)から成る。HBルールテーブルは高圧タービ
ンロータボア熱応力の調整を目的とするもので、具体的
には、それぞれ4つのルールテーブル(STPS−HB
12,STPS−HB23,STPS−HB34,ST
PS−HB45)と(GTGT−HB12,GTGT−H
B23,GTGT−HB34,GTGT−HB45)か
ら成る。ISルールテーブルは中圧タービンロータ表面
熱応力の調整を目的とするもので、具体的には、それぞ
れ4つのルールテーブル(STPS−IS12,STP
S−IS23,STPS−IS34,STPS−IS4
5)と(GTGT−IS12,GTGT−IS23,GT
GT−IS34,GTGT−IS45)から成る。IB
ルールテーブルは中圧タービンロータボア熱応力の調整
を目的とするもので、具体的には、それぞれ4つのルー
ルテーブル(STPS−IB12,STPS−IB2
3,STPS−IB34,STPS−IB45)と(GT
GT−IB12,GTGT−IB23,GTGT−IB
34,GTGT−IB45)から成る。
【0052】ボイラ熱応力調整用ルール163はSTP
S用とGTGT用に分けられ、STPS用については、ボイ
ラ熱応力の調整を目的として蒸気タービンの起動スケジ
ュールパラメータを修正するためのもので、GTGT用
については、ボイラ熱応力の調整を目的としてガスター
ビンの起動スケジュールパラメータを修正するためのも
のである。両者は更にHHDルールテーブル,IHDル
ールテーブルで構成されている。HHDルールテーブル
は高圧ヘッダ熱応力の調整を目的とするもので、具体的
には、それぞれ4つのルールテーブル(STPS−HH
D12,STPS−HHD23,STPS−HHD34,S
TPS−HHD45)と(GTGT−HHD12,GT
GT−HHD23,GTGT−HHD34,GTGT−
HHD45)から成る。IHDルールテーブルは中圧ヘ
ッダ熱応力の調整を目的とするもので、具体的には、そ
れぞれ4つのルールテーブル(STPS−IHD12,
STPS−IHD23,STPS−IHD34,STP
S−IHD45)と(GTGT−IHD12,GTGT−
IHD23,GTGT−IHD34,GTGT−IHD4
5)から成る。
【0053】排出NOx調整用ルール164はGTPS
用とSTLT用に分けられ、GTPS用については、排出N
Oxの調整を目的としてガスタービンの起動スケジュー
ルパラメータを修正するためのもので、STLT用につ
いては、排出NOxの調整を目的として蒸気タービンの
起動スケジュールパラメータを修正するためのものであ
る。両者は更にPSルールテーブル,PAルールテーブ
ルで構成されている。PSルールテーブルは排出NOx
瞬時値の調整を目的とするもので、具体的には、それぞ
れ5つのルールテーブル(GTPS−PS12,GTP
S−PS23,GTPS−PS34,GTPS−PS4
5,GTPS−PS56)と2つのルールテーブル(S
TLT−PS12,STLT−PS23)から成る。P
Aルールテーブルは排出NOx平均値の調整を目的とす
るもので、具体的には、それぞれ5つのルールテーブル
(GTPS−PA12,GTPS−PA23,GTPS
−PA34,GTPS−PA45,GTPS−PA5
6)と2つのルールテーブル(STLT−PA12,S
TLT−PA23)から成る。
【0054】次に、前記ルールテーブルの内容を具体的
に説明する。図10,図11,図12,図13は、それ
ぞれSTPS用,GTGT用,GTPS用,STLT用
のルールテーブルの具体例を示すもので、前記図9のS
TPS−HSルールテーブル、GTGT−HSルールテ
ーブル,GTPS−PSルールテーブル,STLT−P
Sルールテーブル及びSTLT−PAルールテーブルを
代表例として示す。図10は、蒸気タービン主計画(S
TPS)で用いるタービン熱応力調整ルールの一部分と
して、高圧タービンロータ表面最小熱応力マージンを調
整するためのSTPS−HSルールテーブルを例示した
ものである。ここでは、4つの修正用スケジュールパラ
メータとしての高圧バイパス弁操作速度(DAHBV),
中圧バイパス弁操作速度(DAIBV),高圧加減弁第
1操作速度(DAHCV1),高圧加減弁第2操作速度(DAHCV2)
を、図5で示した5つの着目区間における高圧タービン
ロータ表面最小熱応力マージンとの関係において修正す
るためのファジィルールを示す。即ち、STPS−HS
12ルールテーブルでは、第1区間及び第2区間におけ
る高圧タービンロータ表面最小熱応力マージンmHS
(1),mHS(2)との定性的関係の組み合せよりDAH
BVとDAHCV1の修正量を定義している。STPS
−HS23ルールテーブルでは、第2区間及び第3区間
におけるマージンmHS(2),mHS(3)との定性
的関係の組み合せより、同じくDAHBVとDAHCV
1の修正量を定義している。STPS−HS34ルール
テーブルでは、第3区間及び第4区間におけるマージン
mHS(3),mHS(4)との定性的関係の組み合せよ
り、DAHBV,DAHCV1、DAHCV2の修正量
を定義している。STPS−HS45ルールテーブルで
は、第4区間及び第5区間におけるマージンmHS
(4),mHS(5)との定性的関係の組み合せより、
DAHCV2の修正量を定義している。但し、ルールテ
ーブルの空白部は、上記各熱応力マージンとスケジュー
ルパラメータの因果関係が小さいか殆ど無いことを意味
する。
【0055】図11は、ガスタービン広域調整(GTG
T)で用いるタービン熱応力調整ルールの一部分とし
て、高圧タービンロータ表面最小熱応力マージンを調整
するためのGTGT−HSルールテーブルを例示したも
のである。ここでは、6つの修正用スケジュールパラメ
ータとしての昇速率(DN),初負荷保持時間(DTL
I),第1負荷上昇率(DL1),負荷保持時間(DT
HL),第2負荷上昇率(DL2),第3負荷上昇率
(DL3)を、図5で示した5つの着目区間における高
圧タービンロータ表面最小熱応力マージンとの関係にお
いて修正するためのファジィルールを示す。即ち、GT
GT−HS12ルールテーブルでは、第1区間及び第2
区間における高圧タービンロータ表面最小熱応力マージ
ンmHS(1),mHS(2)との定性的関係の組み合せ
よりDN,DTLI,DL1の修正量を定義している。
GTGT−HS23ルールテーブルでは、第2区間及び
第3区間におけるマージンmHS(2),mHS(3)との
定性的関係の組み合せより、DTLI,DL1,DTHL
の修正量を定義している。GTGT−HS34ルールテ
ーブルでは、第3区間及び第4区間におけるマージンm
HS(3),mHS(4)との定性的関係の組み合せより、
DL1,DTHL,DL2の修正量を定義している。G
TGT−HS45ルールテーブルでは、第4区間及び第
5区間におけるマージンmHS(4),mHS(5)と
の定性的関係の組み合せより、DTHL,DL2,DL
3の修正量を定義している。この場合も、ルールテーブ
ルの空白部は、上記各熱応力マージンとスケジュールパ
ラメータの因果関係が小さいか殆ど無いことを意味す
る。
【0056】図12は、ガスタービン主計画(GTPS)
で用いる排出NOx調整ルールの一部分として、最小排
出NOx瞬時値マージンを調整するためのGTPS−P
Sルールテーブルを例示したものである。ここでは、8
つの修正用スケジュールパラメータとしての昇速率(D
N),定格速度保持時間(DTNL),初負荷(LI),
初負荷保持時間(DTLI),第1負荷上昇率(DL1),
負荷保持時間(DTHL),第2負荷上昇率(DL2),第
3負荷上昇率(DL3)を、図6で示した6つの着目区間
における最小排出NOx瞬時値マージンとの関係におい
て修正するためのファジィルールを示す。即ち、GTP
S−PS12ルールテーブルでは、第1区間及び第2区
間における最小排出NOx瞬時値マージンmPS
(1),mPS(2)との定性的関係の組み合せよりD
N,DTNL,LI,DTLI,DL1,DTHL,DL2,
DL3の修正量を定義している。GTPS−PS23ルール
テーブルでは、第2区間及び第3区間におけるマージン
mPS(2),mPS(3)との定性的関係の組み合せより、D
TNL,LI,DTLI,DL1,DTHL,DL2,D
L3の修正量を定義している。GTPS−PS34ルー
ルテーブルでは、第3区間及び第4区間におけるマージ
ンmPS(3),mPS(4)との定性的関係の組み合せよ
り、LI,DTLI,DL1,DTHL,DL2,DL
3の修正量を定義している。GTPS−PS45ルール
テーブルでは、第4区間及び第5区間におけるマージン
mPS(4),mPS(5)との定性的関係の組み合せ
より、DTHL,DL2,DL3の修正量を定義してい
る。GTPS−PS56ルールテーブルでは、第5区間
及び第6区間におけるマージンmPS(5),mPS
(6)との定性的関係の組み合せより、DTHL,DL
2,DL3の修正量を定義している。この場合も、ルー
ルテーブルの空白部は、上記各排出NOxマージンとス
ケジュールパラメータの因果関係が小さいか殆ど無いこ
とを意味する。
【0057】図13は、蒸気タービン局部調整(STL
T)で用いる排出NOx調整ルールの一部分として、最
小排出NOx瞬時値マージンを調整するためのSTLT
−PSルールテーブルと最小排出NOx平均値マージン
を調整するためのSTLT−PAルールテーブルを示し
たものである。ここでは、3つの修正用スケジュールパ
ラメータとしての高圧バイパス弁操作速度(DAHB
V),中圧バイパス弁操作速度(DAIBV),高圧加減
弁第1操作速度(DAHCV1)を、図6で示した3つの着目区
間における最小排出NOx瞬時値マージン及び最小排出
NOx平均値マージンとの関係において修正するための
ファジィルールを示す。即ち、STLT−PS12ルー
ルテーブルでは、第1区間及び第2区間における最小排
出NOx瞬時値マージンmPS(1),mPS(2)と
の定性的関係の組み合せよりDAHBV,DAIBV,
DAHCV1の修正量を定義している。STLT−PS
23ルールテーブルでは、第2区間及び第3区間におけ
るマージンmPS(2),mPS(3)との定性的関係の
組み合せより、DAHBV,DAIBV,DAHCV1
の修正量を定義している。STLT−PA12ルールテ
ーブルでは、第1区間及び第2区間における最小排出N
Ox平均値マージンmPA(1),mPA(2)との定性
的関係の組み合せよりDAHBV,DAIBV,DAHC
V1の修正量を定義している。STLT−PA23ルー
ルテーブルでは、第2区間及び第3区間におけるマージ
ンmPA(2)、mPA(3)との定性的関係の組み合
せより、DAHBV,DAIBV,DAHCV1の修正
量を定義している。
【0058】次に、起動スケジュール修正量決定手段1
50について説明する。本手段は、前記ファジィルール
160より得られたルール別結論161(該当するメン
バーシップ関数およびメンバーシップ値の全て)を修正
用スケジュールパラメータ毎に総合評価することによ
り、スケジュールパラメータの修正量151を決定す
る。一例として、図14に蒸気タービン関係スケジュー
ルパラメータの修正量KSの総合評価方法を示す。本図
の例では、或スケジュールパラメータについて、4つの
ルールからの結論としてメンバーシップ関数とメンバー
シップ値がそれぞれ(NS,0.6),(ZO,0.
8),(PS,0.4),(PB,0.2)が得られた場
合を示す。総合評価は、それぞれのメンバーシップ値で
定まる台形部の重さW(i)と位置KS(i)の重心位
置KSGで定義する。即ち、W(1)=0.126,W
(2)=0.096,W(3)=0.096,W(4)=
0.09であり、KS(1)=−0.15,KS(2)=
0,KS(3)=0.15,KS(4)=0.35 である
から、KSGは次のように算出される。
【0059】
【数4】
【0060】従って、この起動ケジュールパラメータに
対する修正量KSGは0.0662である。この値は次
の起動スケジュール仮定手段110に渡され、次式に従
って元のスケジュールパラメータを修正することにより
新たな起動スケジュールを作成する。
【0061】
【数5】 Xi+1=Xi+KSG Xi(5) …(5) ここで、スケジュールパラメータXiは前回値、Xi+1
修正後の値であり、i=0は初期値を意味し、予め定め
た値を用いる。
【0062】上記方法で作成された新たな起動スケジュ
ール111は、再び動特性モデル130に設定される。
このような手順を繰り返す過程で、最適性判定手段14
0において起動スケジュールの最適性をその都度判定す
る。ここでは、次の判定条件を満足ものを最適起動スケ
ジュールとして採用する。
【0063】
【数6】 (n>nS).AND.(Min(t SCP(n)) …(6) ここで、nは起動過程で全ての運転制限条件を満足する
と予測された起動回数であり、nSは予め設定しておく
所定回数(例えばnS=10)であり、tSCP(n)は上記n
回の起動ケースにおける起動所要時間であり、その中か
ら起動時間が最短となるものが最適起動スケジュールと
して最終的に採用される。
【0064】以上説明した本発明のプラント起動制御シ
ステムを動作させたときのプラント動特性の予測結果と
本発明の効果を図15に示す。本図では、起動スケジュ
ールとして、最適化前の2ケースと最適化後の1ケース
を示す。尚、図中の排出NOxは移動平均値を示し、熱応
力は高圧タービンのロータ表面応力を代表して示した
が、その他の着目応力も同様な傾向を示す。ケース1で
は、ガスタービンの立ち上げが速過ぎたため、排出NO
xが制限値を超過し、一方、負荷上昇の後半が遅いため
熱応力は制限値を満足しているが蒸気タービン負荷の定
格到達が遅れ、結果的に起動時間が長くなっている。ケ
ース2では、ケース1と逆に、ガスタービンの立ち上げ
が遅いたため、排出NOxは制限値を満足しているが、
一方、負荷上昇の後半が急激なため熱応力が制限値を超
過し、かつ、蒸気タービン負荷の定格到達が遅れ、結果
的に起動時間が長くなっている。両ケースとも、排出N
Oxもしくは熱応力が制限値を超過しているにもかかわ
らず、片方には大きなマージンを残すというアンバラン
スで無駄のある起動スケジュールとなっている。ケース
3は、本発明を適用して起動スケジュールの最適化を図
った結果であり、排出NOxと熱応力の両者とも制限値
を満足し、かつケース1,2よりも短時間で起動を完了
できることを示している。
【0065】以上述べた本発明の実施例では、複合サイ
クル発電プラントを対象として具体的に説明したが、本
発明はその他のプラント、例えば、ボイラ,蒸気タービ
ン,発電機から成る通常の発電プラントや、石炭ガス化
発電プラント、常圧あるいは加圧流動層ボイラ発電プラ
ントにも適用可能なことは勿論である。また、使用燃料
としても、石炭,石油,LNGなどを限定しないことも
明らかである。
【0066】また、本発明の実施例では、蒸気タービン
及び排熱回収ボイラヘッダの熱応力と排出NOxを運転
制限要因として扱ったが、適用プラントの特質に応じ
て、他の要因、例えば、蒸気タービンのロータとケーシ
ングの延び差、排熱回収ボイラのドラム等他部所の熱応
力、排出SOxやCOなどを考慮した方式とすることも
可能である。また、熱応力を必ずしも予測しなくても、
蒸気温度やメタル温度の変化率や変化幅など間接的な制
限値管理とすることも本発明の本質を変えることなく実
施できることは明らかである。
【0067】さらに、本発明の実施例では、最適化の過
程で修正対象とする起動スケジュールパラメータをガス
タービン関係で8個,蒸気タービン関係で4個とした
が、必ずしもこれらに限定する必要はなく、図3に示し
た他のパラメータ、例えば、加減弁の開操作タイミング
条件や蒸気圧力制御用設定値など、プラントの起動パタ
ーンを規定するパラメータであれば本発明は基本原理を
変えることなく実施できることは明らかである。
【0068】また、本発明の実施例では、起動スケジュ
ールの最適性を判断するに当たり、熱応力や排出NOx
を制限条件とした起動所要時間のみで評価したが、起動
に伴うエネルギー損失や機器寿命消費量も起動所要時間
と共に加重評価する方式とし、季節や時間帯など電力需
要や環境条件からくる必要性に応じて加重値を変更する
ことにより、柔軟に起動スケジュールを作成することも
本発明を適用すれば容易に実現できる。
【0069】また、本発明の実施例では、中央給電指令
所から指令される起動完了時刻を正確にまもり、かつ最
短時間の起動スケジュールを作成できるが、中央給電指
令所から指令される起動完了時刻の代りに、ガスタービ
ン点火時刻,負荷併入時刻,目標負荷到達時刻などであ
っても、基準時刻をシフトするのみで本発明の原理を変
えることなく実施できることは明らかである。さらに、
実際にプラントが起動開始後、中央給電指令所からの指
令により起動完了時刻が変更される場合や、起動中のプ
ラント異常によりガスタービンの速度保持や負荷保持が
発生し、その後、異常復旧して起動を続行する場合の再
スケジューリングによる最適化も本発明によると、動特
性モデルを用いて容易に実施することができる。
【0070】本発明の主要部をなす最適起動スケジュー
ル探索手段100は、本実施例で説明したように、実プ
ラントの起動制御システム用として利用するのみでな
く、その他、種々の活用が可能である。例えば、運転訓
練用シミュレータ,マイナ制御系設計及びチューニング
用などである。運転訓練用として利用すると、起動スケ
ジュールとプラント動特性の関連性を理解しながら異常
時や緊急時における迅速かつ適切な操作方法についてシ
ミュレータを用いて習得することができる。マイナ制御
系設計及びチューニング用として利用すると、最適起動
スケジュールを実行するときに、ドラムレベル制御系や
蒸気温度制御系などのマイナ制御系を適切に設計し、そ
れらの制御パラメータを事前にチューニングすることが
可能となり、現地での調整作業工数を大幅に削減でき
る。
【0071】また、本発明の実施例では、火力発電プラ
ント起動制御システムを、主に、ボイラと蒸気タービン
から成る通常の火力発電プラントとガスタービンと排熱
回収ボイラと蒸気タービンから成る複合サイクル発電プ
ラントへの適用について説明したが、ガスタービン用燃
料を生成するための石炭ガス化炉を有するガス化複合サ
イクル発電プラントや、通常のバーナの代りに流動層の
中で石炭を燃焼させるボイラを用いた常圧あるいは加圧
流動層ボイラ発電プラントにおいても、本発明の基本原
理を変えることなく容易に実施できる。
【0072】
【発明の効果】本発明の第1の効果は、火力発電プラン
トの起動制御システムにおいて前記従来方式では不可能
であった機器寿命や排出NOxなど運転制限条件や環境
規制値を同時に満しながら起動時間を最短化する最適起
動スケジュールの自動作成と実行を可能とすることにあ
る。これにより、運転員の負担が大幅に軽減されるとと
もに、起動時間の短縮に伴うエネルギー損失も低減でき
るため発電プラントの運用コストを大幅に低減できる。
【0073】本発明の第2の効果は、火力発電プラント
の起動制御システムにおいて、機器寿命や排出NOxな
ど運転制限条件や環境規制値を同時に満しながら、中央
給電指令所から指定される時刻通りに起動を完了できる
ことにある。これにより、電力需要の変動に伴い発電プ
ラントの頻繁な起動停止が必要となる電力系統への安定
かつ正確な電力供給が可能となる。
【0074】本発明の第3の効果は、火力発電プラント
の起動制御システムにおいて、プラント起動中に運転制
限値が変更されたり、中央給電指令所より起動完了指定
時刻が変更されたり、異常復旧後や緊急時に再スケジュ
ーリングが必要となる場合でも、最適な起動スケジュー
ルを自動生成し、これを実行することが可能なことであ
る。これにより、柔軟かつ安全なプラント運用及び電力
系統の運用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である複合サイクル発電プラン
トの起動制御システムの基本構成と機器構成を示す。
【図2】本発明の主要部である起動スケジュール最適化
手段の基本的考え方を示す。
【図3】プラント起動過程と起動スケジュールパラメー
タの関係を示す。
【図4】排出NOx予測モデルを示す。
【図5】タービン熱応力特性評価方式を示す。
【図6】排出NOx特性評価方式を示す。
【図7】起動スケジュール最適化のためのファジィルー
ルと修正用スケジュールパラメータの関係を示す。
【図8】ファジィルールで使用するメンバーシップ関数
を示す。
【図9】ファジィルールの全体構成を示す。
【図10】蒸気タービン主計画(STPS)で用いるタ
ービン熱応力調整ルールの一部を示す。
【図11】ガスタービン広域調整(GTGT)で用いる
タービン熱応力調整ルールの一部を示す。
【図12】ガスタービン主計画(GTPS)で用いる排
出NOx調整ルールの一部を示す。
【図13】蒸気タービン局部調整(STLT)で用いる
排出NOx調整ルールの一部を示す。
【図14】起動スケジュール修正量の決定方法を示す。
【図15】本発明を適用した複合サイクル発電プラント
起動制御システムの動作結果とその効果を示す。
【符号の説明】
100…最適起動スケジュール探索手段、110…起動
スケジュール仮定手段、120…起動特性評価手段、1
30…動特性モデル、140…最適性評価手段、150
…起動スケジュール修正量決定手段、160…ファジィ
ルール、170…起動スケジュール設定手段、180…
起動スケジュール表示手段、200…機器制御システ
ム、1000…起動制御システム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 正衛 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内 (72)発明者 秋山 孝生 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蒸気を発生させるボイラ及び該ボイラによ
    り発生された蒸気により駆動される蒸気タービンを有す
    る火力発電プラントを起動させるための起動スケジュー
    ルを作成し、この起動スケジュールに従って前記プラン
    トを構成する機器を動作させて起動を行う火力発電プラ
    ントの起動制御システムにおいて、 前記起動スケジュールに従って前記プラントを起動した
    と仮定したときの、前記ボイラ及び前記蒸気タービンに
    発生する熱応力と、前記ボイラから排出されるNOx排
    出量との起動特性を求める動特性モデルと、 該動特性モデルにより求められた前記起動特性の所定の
    制約条件に対する余裕値を求める起動特性評価手段と、 該起動特性評価手段により求められた余裕値と、該余裕
    値と前記起動スケジュールの修正量との関係を定めた所
    定のファジィルールとを用いて、前記余裕値の大きさに
    応じて前記起動スケジュールの修正量をファジィ推論に
    より演算する起動スケジュール修正量決定手段と、 該起動スケジュール修正量決定手段により得られた起動
    スケジュールの修正量に基づいて、前記起動スケジュー
    ルを修正する起動スケジュール修正手段と、 該起動スケジュール修正手段により得られた起動スケジ
    ュールを、前記機器を動作させるための起動スケジュー
    ルとして設定する起動スケジュール設定手段と、を設け
    たことを特徴とする火力発電プラントの起動制御システ
    ム。
  2. 【請求項2】蒸気を発生させるボイラ及び該ボイラによ
    り発生された蒸気により駆動される蒸気タービンを有す
    る火力発電プラントを起動させるための起動スケジュー
    ルを作成し、この起動スケジュールに従って前記プラン
    トを構成する機器を動作させて起動を行う火力発電プラ
    ントの起動制御方法において、(a)前記起動スケジュ
    ールに従って前記プラントを起動したと仮定したとき
    の、前記ボイラ及び前記蒸気タービンに発生する熱応力
    と、前記ボイラから排出されるNOx排出量との起動特
    性を求めるステップと、(b)該起動特性の所定の制約
    条件に対する余裕値を求めるステップと、(c)前記起
    動特性が前記所定の制約条件を満足するような前記起動
    スケジュールの修正量を、前記余裕値と、該余裕値と前
    記スケジュールの修正量との関係を定めた所定のファジ
    ィルールとを用いてファジィ推論により演算するステッ
    プと、(d)前記起動スケジュールの修正量に基づいて
    前記起動スケジュールを修正するステップとを有し、 前記(a)乃至(d)のステップを所定回数繰り返して
    実行し、この繰り返して実行する過程で修正された所定
    数の起動スケジュールの中から、前記起動特性が前記所
    定の制約条件を満足し、かつその起動スケジュールを実
    行した場合の起動時間が最短となるような最適起動スケ
    ジュールを選択し、この最適起動スケジュールに従って
    前記機器を動作させて起動を行うことを特徴とする火力
    発電プラントの起動制御方法。
  3. 【請求項3】ガスタービンと、該ガスタービンの排ガス
    を用いて蒸気を発生する排熱回収ボイラと、該排熱回収
    ボイラにより発生された蒸気により駆動される蒸気ター
    ビンとを有する火力発電プラントを起動させるための起
    動スケジュールを作成し、この起動スケジュールに従っ
    て前記プラントを構成する機器を動作させて起動を行う
    火力発電プラントの起動制御システムにおいて、 前記起動スケジュールに従って前記プラントを起動した
    と仮定したときの、前記排熱回収ボイラ及び前記蒸気タ
    ービンに発生する熱応力と、前記排熱回収ボイラから排
    出されるNOx排出量の起動特性を求める動特性モデル
    と、 該動特性モデルにより求められた起動特性の所定の制約
    条件に対する余裕値を求める起動特性評価手段と、 該起動特性評価手段により求められた余裕値と、該余裕
    値と前記起動スケジュールの修正量との関係を定めた所
    定のファジィルールとを用いて、前記余裕値の大きさに
    応じて前記起動スケジュールの修正量をファジィ推論に
    より演算する起動スケジュール修正量決定手段と、 該起動スケジュール修正量決定手段により得られた起動
    スケジュールの修正量に基づいて、前記起動スケジュー
    ルを修正する起動スケジュール修正手段と、 該起動スケジュール修正手段により得られた起動スケジ
    ュールを、前記機器を動作させるための起動スケジュー
    ルとして設定する起動スケジュール設定手段と、を設け
    たことを特徴とする火力発電プラントの起動制御システ
    ム。
  4. 【請求項4】ガスタービンと、該ガスタービンの排ガス
    を用いて蒸気を発生する排熱回収ボイラと、該排熱回収
    ボイラにより発生された蒸気により駆動される蒸気ター
    ビンとを有する火力発電プラントを起動させるための起
    動スケジュールを作成し、この起動スケジュールに従っ
    て前記プラントを構成する機器を動作させて起動を行う
    火力発電プラントの起動制御方法において、(a)前記
    起動スケジュールに従って前記プラントを起動したと仮
    定したときの、前記排熱回収ボイラ及び前記蒸気タービ
    ンに発生する熱応力と、前記排熱回収ボイラから排出さ
    れるNOx排出量の起動特性を求めるステップと、
    (b)該起動特性の所定の制約条件に対する余裕値を求
    めるステップと、(c)前記起動特性が前記所定の制約
    条件を満足するような前記起動スケジュールの修正量
    を、該余裕値と、前記余裕値と前記スケジュールの修正
    量との関係を定めた所定ファジィルールとを用いてファ
    ジィ推論により演算するステップと、(d)前記起動ス
    ケジュールの修正量に基づいて前記起動スケジュールを
    修正するステップとを有し、 前記(a)乃至(d)のステップを所定回数繰り返して
    実行し、この繰り返して実行する過程で修正された所定
    数の起動スケジュールの中から、前記熱応力及びNOx
    排出量が前記所定の制約条件を満足し、かつその起動ス
    ケジュールを実行した場合の起動時間が最短となるよう
    な最適起動スケジュールを選択し、この最適起動スケジ
    ュールに従って前記機器を動作させて起動を行うことを
    特徴とする火力発電プラントの起動制御方法。
  5. 【請求項5】請求項3に記載の火力発電プラントの起動
    制御システムにおいて、前記起動スケジュールは、前記
    ガスタービンの昇速率,定格速度保持時間,初負荷,初
    負荷保持時間,負荷上昇率,負荷保持時間、及び前記蒸
    気タービンの高圧タービンバイパス弁の操作速度,中圧
    タービンバイパス弁の操作速度,低圧タービンバイパス
    弁の操作速度,高圧加減弁操作速度,中圧加減弁操作速
    度,低圧加減弁操作速度のうち、少なくとも1つ以上の
    パラメータにより規定され、更に前記スケジュール修正
    量決定手段は、該パラメータに対する修正量を演算する
    ことを特徴とする火力発電プラント起動制御システム。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の火力発電プラントの起動
    制御システムにおいて、前記所定のファジィルールは、 前記排熱回収ボイラに発生する熱応力の起動特性の、前
    記所定の制約条件に対する余裕値と前記パラメータの修
    正量との関係に基づいて定めたボイラ応力調整ルール
    と、 前記蒸気タービンに発生する熱応力の起動特性の、前記
    所定の制約条件に対する余裕値と前記パラメータ修正量
    との関係に基づいて定めたタービン応力調整ルールと、 前記排熱回収ボイラから排出されるNOx排出量の起動
    特性の、前記所定の制約条件に対する余裕値と前記パラ
    メータ修正量との関係に基づいて定めた排出NOx調整
    ルールと、を有することを特徴とする火力発電プラント
    の起動制御システム。
  7. 【請求項7】請求項5に記載の火力発電プラント起動制
    御システムにおいて、前記所定のファジィルールは、 前記ガスタービンに関するパラメータを修正の対象と
    し、前記排熱回収ボイラから排出されるNOx排出量の
    起動特性の、前記所定の制約条件に対する余裕値と、前
    記ガスタービンに関するパラメータの修正量との関係を
    定めた第1の調整ルールと、 前記第1の調整ルールよりも少ない前記ガスタービンに
    関するパラメータを修正の対象とし、前記熱応力の起動
    特性の、前記所定の制約条件に対する余裕値と、前記ガ
    スタービンに関するパラメータの修正量との関係を定め
    た第2の調整ルールと、 前記蒸気タービンに関するパラメータを修正の対象と
    し、前記熱応力の起動特性の、前記所定の制約条件に対
    する余裕値と、前記蒸気タービンに関するパラメータの
    修正量との関係を定めた第3の調整ルールと、 前記第3の調整ルールよりも少ない前記蒸気タービンに
    関するパラメータを修正の対象とし、前記排熱回収ボイ
    ラから排出されるNOx排出量の起動特性の、前記所定
    の制約条件に対する余裕値と、前記蒸気タービンに関す
    るパラメータの修正量との関係を定めた第4の調整ルー
    ルと、を有することを特徴とする火力発電プラント起動
    制御システム。
  8. 【請求項8】請求項3に記載の火力発電プラント起動制
    御システムにおいて、前記動特性モデルは、前記排熱回
    収ボイラの熱応力として高圧過熱器出口ヘッダ及び中圧
    過熱器出口ヘッダに発生するの熱応力を予測し、かつ蒸
    気タービンの熱応力として高圧及び中圧タービンのロー
    タに発生する熱応力を予測するものであって、前記起動
    特性評価手段は、前記熱応力予測値に対してはプラント
    起動過程を複数区間に分割した各区間毎に前記所定の制
    約条件である運転制限値に対する余裕値を求め、前記排
    出NOx予測値に対しては、該排出NOxの瞬時値と時
    間平均値を求め、前記プラント起動過程を複数区間に分
    割した各区間毎に前記所定の制約条件である環境規制値
    に対する余裕値を求めることを特徴とする火力発電プラ
    ント起動制御システム。
  9. 【請求項9】請求項7に記載の火力発電プラント起動制
    御システムにおいて、前記各ファジィルールは、前記起
    動特性評価により予測された起動特性のうち、連続する
    複数区間の評価結果を条件部に入力し、結論部からは修
    正対象となる前記パラメータとその修正量を出力するも
    のであって、前記スケジュール修正量決定手段に用いら
    れるファジィ推論は、該各ファジィルールを用いて前記
    パラメータの修正量を演算することを特徴とする火力発
    電プラント起動制御システム。
  10. 【請求項10】前記選択された最適起動スケジュール
    に、排出NOx,起動所要時間,起動に伴うエネルギー
    損失,機器寿命消費量に対して加重値を掛けることによ
    って、その起動スケジュールの最適性を総合的に評価判
    定するとともに、季節あるいは一日の時間帯など電力需
    要や環境保護条件からくる必要性に応じて該加重値の変
    更を可能としたことを特徴とする請求項2及び4のいず
    れかに記載の火力発電プラント起動制御方法。
  11. 【請求項11】実際に前記プラントが起動開始後、中央
    給電指令所からの指令により起動時刻、前記所定の制約
    条件である運転制限値及び環境規制値が変更されたとき
    に、再度起動起動スケジュールを作成可能にしたことを
    特徴とする請求項1及び3のいずれかに記載の火力発電
    プラント起動制御システム。
  12. 【請求項12】実際に前記プラントが起動開始後、該プ
    ラントが異常により当初の起動スケジュールから実際の
    起動がずれたとき、その異常復旧後に再度前記起動スケ
    ジュールを作成可能にしたことを特徴とする請求項1及
    び3のいずれかに記載の火力発電プラント起動制御シス
    テム。
  13. 【請求項13】請求項1及び3のいずれかに記載の火力
    発電プラント起動制御システムにおいて、前記起動スケ
    ジュールの開始基準時刻を、ボイラあるいはガスタービ
    ン点火時刻,負荷併入時刻,目標負荷到達時刻,定格負
    荷到達時刻の何れかにしたことを特徴とする火力発電プ
    ラント起動制御システム。
  14. 【請求項14】請求項1,3,5,6及び7項のいずれ
    かに記載の火力発電プラント起動制御システムを、ガス
    化複合サイクル発電プラント、常圧および加圧流動層ボ
    イラ発電プラントに用いて起動を行うことを特徴とする
    火力発電プラント起動制御システム。
  15. 【請求項15】請求項1及び3に記載の火力発電プラン
    ト起動制御システムを、プラント運転訓練用シミュレー
    タにおける起動スケジュール作成手段として用いること
    を特徴とする火力発電プラント起動制御システム。
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