JPH0812823A - 電気絶縁性組成物 - Google Patents

電気絶縁性組成物

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JPH0812823A
JPH0812823A JP6173494A JP17349494A JPH0812823A JP H0812823 A JPH0812823 A JP H0812823A JP 6173494 A JP6173494 A JP 6173494A JP 17349494 A JP17349494 A JP 17349494A JP H0812823 A JPH0812823 A JP H0812823A
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JP
Japan
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isoprene
styrene
weight
density
low
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JP6173494A
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Masaki Kawahigashi
正記 川東
Hitoshi Shimoura
斉 下浦
Hiroshi Kato
寛 加藤
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気絶縁用、特に高圧ケーブル、及びこれら
の接続部、端末部等の高圧電気絶縁性用部材として好適
な電気絶縁性組成物を提供する。 【構成】 低密度ポリエチレン100重量部に対して、
3,4−イソプレン−スチレンジブロック共重合体、
3,4−イソプレン−スチレントリブロック共重合体、
水素添加3,4−イソプレン−スチレンジブロック共重
合体、及び水素添加3,4−イソプレン−スチレントリ
ブロック共重合体の少なくとも1種または2種以上を3
〜60重量部配合してなることを特徴とする電気絶縁性
組成物とすることで、高度な電気特性を有し、特にイン
パルス破壊特性、及び高温下におけるインパルス破壊特
性に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気絶縁用、特に高圧
ケーブル、及びこれらの接続部、端末部等の高圧電気絶
縁部材として好適な電気絶縁性組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来技術および発明が解決しようとする課題】最近、
電力ケーブルに要求される電圧階級は年々大きく上昇
し、より高度な信頼性が求められている。かかる電力ケ
ーブルの電気絶縁性組成物として、従来まで低密度ポリ
エチレン、または架橋ポリエチレンが汎用されていた。
ところで、当該電力ケーブルには落雷等の事故により、
瞬間的ではあるが、大きな電圧が負荷されることがあ
る。このため、電力ケーブルに用いられる電気絶縁材料
にはこのような事故に対応する強い抵抗力を有すること
が重要となり、衝撃破壊電圧特性(インパルス破壊特
性)が重要な特性となる。
【0003】また、大容量の電力ケーブルの運転時にお
ける、導体の発熱により90℃程度の高温となり、これ
ら大容量電力ケーブルの絶縁層は、かかる高温度におい
てもインパルス破壊特性が良好なことが要求される。す
なわち、該電力ケーブルの事故時においては、絶縁層が
90℃付近の高温の状態においても前記したインパルス
破壊特性に優れることが必要となる。
【0004】しかしながら、従来までの低密度ポリエチ
レン、または架橋ポリエチレンの絶縁層とする電力ケー
ブルはインパルス破壊特性、特に90℃のおけるインパ
ルス破壊特性が必ずしも十分とは言えなかった。
【0005】本発明者らは、インパルス破壊特性が良好
な電気絶縁用、特に高圧ケーブル、及びこれらの接続
部、端末部等の高圧電気絶縁部材として好適な電気絶縁
性組成物について鋭意研究を重ねた結果、低密度ポリエ
チレンに対して、3,4−イソプレン−スチレンジブロ
ック共重合体、3,4−イソプレン−スチレントリブロ
ック共重合体、水素添加3,4−イソプレン−スチレン
ジブロック共重合体、及び水素添加3,4−イソプレン
−スチレントリブロック共重合体の少なくとも1種また
は2種以上を配合した組成物は、高度な電気特性を有
し、特にインパルス破壊特性、及び高温下におけるイン
パルス破壊特性が極めて良好であることを見出し、本発
明するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題は、低密度ポリ
エチレン100重量部に対して、3,4−イソプレン−
スチレンジブロック共重合体、3,4−イソプレン−ス
チレントリブロック共重合体、水素添加3,4−イソプ
レン−スチレンジブロック共重合体、及び水素添加3,
4−イソプレン−スチレントリブロック共重合体の少な
くとも1種または2種以上を3〜60重量部配合してな
ることを特徴とする電気絶縁性組成物によって解決され
る。好ましくはJIS K6760によって測定された
メルトインデックス及び密度がそれぞれ0.2〜3.0
g/10min、0.915〜0.925g/cm3
ある低密度ポリエチレン100重量部に対して、3,4
−イソプレン−スチレンジブロック共重合体、3,4−
イソプレン−スチレントリブロック共重合体、水素添加
3,4−イソプレン−スチレンジブロック共重合体、及
び水素添加3,4−イソプレン−スチレントリブロック
共重合体の少なくとも1種または2種以上を3〜60重
量部配合してなることを特徴とする電気絶縁性組成物に
よって解決される。
【0007】
【作用】低密度ポリエチレン100重量部に対して、
3,4−イソプレン−スチレンジブロック共重合体、
3,4−イソプレン−スチレントリブロック共重合体、
水素添加3,4−イソプレン−スチレンジブロック共重
合体、及び水素添加3,4−イソプレン−スチレントリ
ブロック共重合体の少なくとも1種または2種以上を3
〜60重量部配合した組成物とすることで、高度な電気
特性を有し、特にインパルス破壊特性、及び高温下にお
けるインパルス破壊特性が極めて良好となる。
【0008】次に本発明で用いる材料について詳細に説
明する。本発明に用いる低密度ポリエチレンとしては、
いわゆる高圧法による低密度ポリエチレンであって、例
えばエチレンを酸素、ペルオキシド、アゾ化合物等の開
始剤により1000〜2000気圧程度、150〜25
0℃程度の条件下にて重合されたものである。
【0009】本発明に用いる低密度ポリエチレンは、い
わゆる高圧法による低密度ポリエチレンであれば、公知
の低密度ポリエチレンを用いることができるが、例えば
JIS K6760によって測定されたメルトインデッ
クス(以下、単にメルトインデックスという)が0.1
〜4.0、好ましくは0.2〜3.0、就中0.8〜
1.3g/10min、JIS K6760によって測
定した密度(以下、単に密度という)が0.905〜
0.930、好ましくは0.915〜0.925g/c
3 就中0.918〜0.922g/cm3 である。メ
ルトインデックスが0.1g/10minよりも小さ
い、または4.0g/10minよりも大きいものは成
型加工性に劣る傾向にある。また、密度が0.905g
/cm3 よりも小さいもの、0.930g/cm3 より
も大きいものはインパルス破壊強度に劣る傾向にある。
【0010】また、本発明に用いる低密度ポリエチレン
は、破断点伸びは450〜800%、就中530〜75
0%、熱分析(DSC)法による融点が100〜115
℃、好ましくは105〜110℃であるものを用いるこ
とが好ましい。破断点伸びは450%よりも小さくて
も、800%よりも大きくても機械的強度の点で問題が
生じる傾向がある。熱分析(DSC)法による融点が1
00℃未満のものでは、機械的強度の点で問題が生じる
傾向にあり、110℃よりも大きいものはインパルス破
壊強度に劣る傾向にある。なお、熱分析(DSC)法に
よる融点の測定方法は、具体的には昇温速度10℃/m
in、窒素ガス雰囲気(100ml/min)条件下で
行なう。
【0011】上記の中でも、JIS K6760によっ
て測定されたメルトインデックス及び密度がそれぞれ
0.2〜3.0g/10min、0.915〜0.92
5g/cm3 であるものが好ましく、特にJIS K6
760によって測定されたメルトインデックス及び密度
がそれぞれ0.2〜3.0g/10min、0.915
〜0.925g/cm3 であって、かつ熱分析(DS
C)法による融点が105〜110℃であるものが好ま
しい。
【0012】上記低密度ポリエチレンに市販品として
は、三菱油化社製ZF−30R(メルトインデックス
1.1g/10min、密度0.920g/cm3 )、
三菱油化社製HE−30(メルトインデックス0.3g
/10min、密度0.920g/cm3 )、三菱油化
社製ZF−50(メルトインデックス0.7g/10m
in、密度0.924g/cm3 )、宇部興産社製UB
EC530(メルトインデックス1.1g/10mi
n、密度0.920g/cm3 )、住友化学社製スミカ
センC−215(メルトインデックス1.4g/10m
in、密度0.920g/cm3 )、日本石油社製W−
300(メルトインデックス2.0g/10min、密
度0.919g/cm3 )等が挙げられる。特に三菱油
化社製ZF−30R(メルトインデックス1.1g/1
0min、密度0.920g/cm3 )は好適に用いら
れる。
【0013】本発明で用いる3,4−イソプレン−スチ
レンジブロック共重合体としては、3,4−ポリイソプ
レンブロック部分とポリスチレンブロック部分とが結合
されたものであり、公知の3,4−イソプレン−スチレ
ンジブロック共重合体を用いることができる。重量平均
分子量は、通常10万〜50万、好ましくは20万〜4
0万、さらに好ましくは30〜37万である。また、
3,4−イソプレン−スチレンジブロック共重合体にお
けるポリスチレンブロック部分の比率は、5〜35重量
%、好ましくは7〜30重量%、より好ましくは10〜
25重量%である。また、本発明で用いる水素添加3,
4−イソプレン−スチレンジブロック共重合体として
は、公知のものを適宜用いることができるが、好ましく
は上記の3,4−イソプレン−スチレンジブロック共重
合体に水素を40〜90重量%、さらに好ましくは50
〜80重量%、より好ましくは60〜75重量%程度添
加したものである。
【0014】また、本発明で用いる3,4−イソプレン
−スチレントリブロック共重合体としては、3,4−イ
ソプレンブロック部分の両端にポリスチレンブロック部
分が結合されたものであり、公知の3,4−イソプレン
−スチレントリブロック共重合体を用いることができ
る。重量平均分子量は通常7万〜30万、好ましくは1
0万〜20万、さらに好ましくは13〜17万である。
また、3,4−イソプレン−スチレントリブロック共重
合体におけるポリスチレンブロック部分の比率は、10
〜30重量%、好ましくは15〜25重量%、より好ま
しくは18〜22重量%である。また、本発明で用いる
水素添加3,4−イソプレン−スチレントリブロック共
重合体としては、公知のものを適宜用いることができる
が、好ましく上記の3,4−イソプレン−スチレントリ
ブロック共重合体に水素を40〜90重量%、さらに好
ましくは50〜80重量%、より好ましくは60〜75
重量%程度添加したものである。
【0015】3,4−イソプレン−スチレンジブロック
共重合体、3,4−イソプレン−スチレントリブロック
共重合体、水素添加3,4−イソプレン−スチレンジブ
ロック共重合体、及び水素添加3,4−イソプレン−ス
チレントリブロック共重合体の少なくとも1種または2
種以上の配合量は、低密度ポリエチレン100重量部に
対して、3〜60重量部、好ましくは10〜50重量
部、さらに好ましくは10〜40重量部配合である。3
重量部未満であるとインパルス破壊特性が低下する傾向
にあり、また60重量部よりも大きくてもしてインパル
ス破壊特性が低下する傾向にある。
【0016】本発明の絶縁性組成物は必要に応じて架橋
して用いてもよい。この場合、架橋剤として、ジアルキ
ルパーオキサイド、ジアルコキシパーオキサイド、ジア
シルパーオキサイド等の有機過酸化物が用いられる。例
えば、ジクミルパーオキサイド、ジターシャリーブチル
パーオキサイド等を適宜用いればよい。また、テトラメ
チルチウラムジサルファイド、ジベンゾチアジルジサル
ファイド、ジブチルジチオジチカルバミン亜鉛等の有機
硫黄化合物及び硫黄とこれらの化合物との混合物を用い
ることができる。これらの中で、ジクミルパーオキサイ
ド、ジターシャリーブチルパーオキサイドが好ましい。
本発明の電気絶縁性組成物を架橋剤によって架橋する場
合には、150〜290℃、好ましくは170〜250
℃にて、10〜120分間加熱処理すればよい。
【0017】また、架橋は、シラン架橋タイプであって
もよい。例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルト
リエトキシシランのようなシラン化合物と、ジクミルオ
キサイド、ヒドロキシペプチルオキサイド等のラジカル
発生剤とにより低密度ポリエチレンにグラフトさせ、該
シラングラフト化された低密度ポリエチレンをジブチル
チンジウラレート、ジブチルチンジアセテート等のシラ
ノール縮合触媒を添加混合し、水分存在下で架橋すれば
よい。
【0018】また、本発明の組成物は電子線照射によっ
て架橋してもよい。電子線の照射量は通常2〜30Mr
ad程度である。
【0019】さらに本発明の組成物を架橋するときには
架橋助剤を配合してもよい。架橋助剤としては、ジビニ
ルベンゼン、ジアリルフタレート、ジアリルイソフタレ
ート、4,4´−イソプロピリデンジフェノールビス
(ジエチレングリコールメタクリレート)エーテル、ト
リアリルトリメリテート、2,2´−ビス(4−アクリ
ロキシジエトキシフェニル)プロパン等の芳香族多官能
性化合物、syn−1,2−ポリブタジエン、1,4−
ブタンジオールジアクリレート、N,N´−メチレンビ
スアクリルアミド、エチレングリコールジメタアクリレ
ート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリ
メチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリス
リトールテトラメタクリレート、1,6−ヘキサジオー
ルメタクリレート、テトラヘキサンジオールジメタクリ
レート等の脂肪族多官能性化合物、トリアリルイソシア
ヌレート、トリアリルシアヌレート、トリアクリロイル
ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、ジアクリルク
ロレンデート等の脂肪族多官能性環状化合物、アルムニ
ウムアクリレート、アルミニウムメタクリレート、亜鉛
アクリレート、亜鉛メタクリレート、マグネシウムアク
リレート、マグネシウムメタクリレート、カルシウムア
クリレート、カルシウムメタクリレート、ジルコンアク
リレート、ジルコンメタクリレート等の含金属多官能性
化合物等を例示され、これらの1種または2種以上を
0.1〜3.0重量部程度添加すれば良い。上記架橋助
剤中、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌ
レート、トリアクリロイルヘキサヒドロ−1,3,5−
トリアジンが好ましい。
【0020】本発明の低密度ポリエチレン100重量部
に対して、3,4−イソプレン−スチレンジブロック共
重合体、3,4−イソプレン−スチレントリブロック共
重合体、水素添加3,4−イソプレン−スチレンジブロ
ック共重合体、及び水素添加3,4−イソプレン−スチ
レントリブロック共重合体の少なくとも1種または2種
以上を3〜60重量部配合してなる電気絶縁性組成物に
は、本発明の目的を損なわない程度に酸化防止剤、滑
剤、安定剤、充填剤、着色剤等を配合してもよい。
【0021】酸化防止剤としては、ヒンダードフェノー
ル系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤等が例示される。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、公知もの
を使用でき、例えば、テトラキス[メチレン−3−
(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ノール)プロピオネート](チバガイギー社製イルガノ
ックス1010)、2,2−チオ[ジエチル−ビス−3
−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェノール)プロピオネート](チバガイギー社製イルガ
ノックス1035)、4,4´−チオビス(3−メチル
−6−tert−ブチルフェノール)(大内新興社製ノ
クラック300)、4,4´−メチレン−ビス(3,5
−ジ−tert−ブチルフェノール)(英ICI社製ア
イオノックス220)、アミン系酸化防止剤としては、
例えばN,N´−ジ−β−ナフチル−p−フェニレンジ
アミン(大内新興社製ノクラックホワイト)、N,N´
−ジフェニル−p−フェニレンジアミン(大内新興社製
ノクラックDP)、N,N´−ジイソプロピル−p−フ
ェニレンジアミン(デユポン社製アンチオキシダントN
o.23)、N,N´−ビス(1−メチル−ヘプチル)
−p−フェニレンジアミン(Eastman chem
社製Eastzone30)、フェニル,ヘキシル−p
−フェニレンジアミン(Pennwalt社製NTO3
´3´)、N,N´−ジ−β−ナフチル−p−フェニレ
ンジアミン(精工化学社製Nonfelex F)、
N,N´−ビス(1−エチル,3−メチルペンチル)−
p−フェニレンジアミン(ユニロイヤル社製Flexz
on8−L)、2−メルカプトメチルベンズイミダゾー
ル(大内新興社製ノクラックMMB)、2−メルカプト
メチルベンズイミダゾール亜鉛塩(大内新興社製ノクラ
ックMMBZ)等を挙げることができる。上記の酸化防
止剤の中でもヒンダードフェノール系酸化防止剤、特に
4,4´−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチ
ルフェノール)が好ましい。
【0022】滑剤としては、従来公知のものが広く使用
でき、例えばステアリン酸、及びステアリン酸亜鉛、ス
テアリン酸スズ、ステアリン酸カルシウム、ステアリン
酸鉛、ステアリン酸マグネシウム等のステアリン酸金属
塩、イソステアリン酸、酪酸、カプリン酸、カプロン
酸、ラウリン酸、オレイン酸、及びそれらの金属塩、ビ
ニルステアレート、n−ブチルステアレート等の脂肪酸
エステル、ステアリン酸アミド、オキシステアリン酸ア
ミド、オレイン酸アミド、リシノール酸等の脂肪酸アマ
イド、パラフィン等の1種または2種以上が用いられ
る。
【0023】本発明の電気絶縁性組成物は、通常の混練
手段によって、例えばバンバリーミキサー、ヘンシュル
ミキサー、ニーダ、ロール、ブレンダなどによって混練
され、次いで押出し機、射出成型機などの成型機を用い
て特定の製品形状、例えば電線用電気絶縁層、高圧ケー
ブルの接続部、端末部等の機器用高圧電気絶縁性用部
材、テープ、シート、スペーサー、プラグ、ソケット、
パイプ、絶縁棒、各種電装成型品、回路部品、封止材料
等に加工される。
【0024】本発明の電気絶縁性組成物を電力ケーブル
の絶縁層として用いる場合には、公知の方法にて形成す
ればよい。例えば、加圧押出、チュービング法によって
導体上に連続形成される。また、66kv以上程度の電
力ケーブルでは、内部半導電層、外部半導電層を適宜設
ければよい。導体上にセパレーターテープを施すもの、
絶縁層上にさらにシース層を設ける態様であってよい。
【0025】本発明の絶縁性組成物を電力ケーブルの絶
縁体として用いる場合には、ケーブルの導体は、純銅、
軟銅、硬銅等の公知の導体を用いればよい。絶縁層の厚
さは、送電容量に応じて適宜設計すればよく、たとえば
1〜30mm程度である。
【0026】(実施例1〜20、比較例1〜10)表
1、表2に示す各成分をロールミルを用いて120℃に
て混練し、圧縮成型器中で120℃で15分間溶融成型
し、厚さ0.3mmのシートを得た。なお、架橋の場合
は、180℃で20分間加熱プレス成型を行った。該シ
ートは室温または90℃にてインパルス破壊特性試験を
行った。
【0027】なお、実施例、比較例で用いた配合剤は、
以下の通りである。 1)低密度ポリエチレン(三菱油化社製、ZF−30
R、密度0.920g/cm3 、メルトインデックス
1.1g/10分、破断点伸び740%、DSCによる
融点106℃) 2)3,4−イソプレン−スチレンジブロック共重合体
(クラレ社製VD−2、重量平均分子量約33万、スチ
レン含有率5.7重量%) 3)3,4−イソプレン−スチレンジブロック共重合体
(クラレ社製VD−3、重量平均分子量約36万、スチ
レン含有率11.4重量%) 4)3,4−イソプレン−スチレンジブロック共重合体
(クラレ社製VD−4、重量平均分子量約36万、スチ
レン含有率22.2重量%) 5)3,4−イソプレン−スチレンジブロック共重合体
(クラレ社製VD−5、重量平均分子量約36万、スチ
レン含有率30.8重量%) 6)3,4−イソプレン−スチレントリブロック共重合
体(クラレ社製ハイブラーVS−1、スチレン含有率2
0重量%) 7)水素添加3,4−イソプレン−スチレントリブロッ
ク共重合体(クラレ社製HVS−3、スチレン含有率2
0重量%) 8)ジクミルパーオキサイド(日本油脂製DCP) 9)酸化防止剤(大内新興社製、N−300、4,4´
−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノ
ール))
【0028】(インパルス破壊特性試験)改良型McK
eown電極系にて1×40μsecの負極インパルス
標準波を予想破壊電圧の70%値を初期値として、室温
及び90℃にて、5kv/3回印加のステップアップ昇
圧方式で課電した。なお、インパルス耐圧値は1条件に
つき10試料のデータを採取し、ワイブル解析後、破壊
確率63.3%における破壊値をもって、その試料のイ
ンパルス耐圧値とし、結果を表1及び表2に示した。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】本発明の絶縁性組成物は、非架橋の場合
で、低密度ポリエチレン単独よりもインパルス破壊電圧
が10〜80kv/mm大きく、また高温(90℃)に
おいてもインパルス破壊電圧が31〜90kv/mm大
きい。また、架橋の場合においても、低密度ポリエチレ
ン単独よりもインパルス破壊電圧が23〜55kv/m
m大きく、また高温(90℃)においてもインパルス破
壊電圧が58〜73kv/mm大きい。
【0032】
【効果】本発明における絶縁性組成物は、電気破壊強度
等の電気特性、特に高温における、電気破壊強度が良好
である。したがって、高圧の電気絶縁体として極めて有
望なものであり、大容量の電力ケーブルの絶縁体として
適用でき、かつその信頼性が高まる。また、電気破壊強
度等の電気特性が優れているが故に、従来までの絶縁層
を低減することができ、電力ケーブルの小型化が図れ
る。
【表1】
【表1】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低密度ポリエチレン100重量部に対し
    て、3,4−イソプレン−スチレンジブロック共重合
    体、3,4−イソプレン−スチレントリブロック共重合
    体、水素添加3,4−イソプレン−スチレンジブロック
    共重合体、及び水素添加3,4−イソプレン−スチレン
    トリブロック共重合体の少なくとも1種または2種以上
    を3〜60重量部配合してなることを特徴とする電気絶
    縁性組成物。
  2. 【請求項2】 上記低密度ポリエチレンが、JIS K
    6760によって測定されたメルトインデックス及び密
    度がそれぞれ0.2〜3.0g/10min、0.91
    5〜0.925g/cm3 である特許請求の範囲第1項
    記載の電気絶縁性組成物。
JP6173494A 1994-07-01 1994-07-01 電気絶縁性組成物 Pending JPH0812823A (ja)

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JP6173494A Pending JPH0812823A (ja) 1994-07-01 1994-07-01 電気絶縁性組成物

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JP (1) JPH0812823A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001307564A (ja) * 2000-02-24 2001-11-02 Nexans 高電圧および超高電圧直流電力ケーブル
KR100830419B1 (ko) * 2007-03-28 2008-05-19 태성전장주식회사 전선하니스성이 우수한 친환경성의 난연성 수지조성물 및관련 전선
US8533757B2 (en) 1999-12-21 2013-09-10 Tivo Inc. Intelligent system and methods of recommending media content items based on user preferences

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