JPH081269A - 圧造成形方法 - Google Patents

圧造成形方法

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JPH081269A
JPH081269A JP15671594A JP15671594A JPH081269A JP H081269 A JPH081269 A JP H081269A JP 15671594 A JP15671594 A JP 15671594A JP 15671594 A JP15671594 A JP 15671594A JP H081269 A JPH081269 A JP H081269A
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Tomohiro Suzuki
智博 鈴木
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義雄 中嶌
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧造加工によってクランクシャフトのよう
な、主軸部の端部に偏心軸部を備えた製品を製造できる
方法を提供する。 【構成】 素材の一端に小径の主軸部6を絞り成形する
と同時に、他端に大径部7を成形し、主軸部6をダイ2
Cによって保持した状態て、大径部7の端面で、かつ主
軸部6の軸心とは偏心した部位にパンチ4Cより偏心軸
部10を絞り成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、素材を粗から精に順次
段階的に圧造加工する圧造成形方法に関し、特に主軸部
の端部に偏心軸部を備えた製品を製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】周知のように、多段式圧造成形機は、そ
れぞれがダイとパンチとを備えた複数の圧造ステーショ
ンにわたって素材を段階的に移送し、それぞれの圧造ス
テーションにおいてダイとパンチにより素材を圧造加工
することで所定形状の製品を連続的に製造するものであ
って、ナットやボルトのようなパーツ類の大量生産に適
している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、クランクシ
ャフトのように、主軸部の端部に偏心軸部が設けられる
製品は、主軸部と偏心軸部との軸心の位置関係の相違か
ら上記の圧造加工が不向きであるとされている。そのた
め、従来は切削加工によって製造しており、コストアッ
プの原因となると共に、量産が困難となっていた。
【0004】そこで本発明は、主軸部の端部に偏心軸部
を備えた製品を製造できる圧造成形方法の提供を課題と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、それ
ぞれがダイとパンチとを有する複数の圧造ステーション
にわたって素材を移送させることにより、該素材を段階
的に圧造加工して、主軸部の端部に偏心した軸部を有す
る製品を製造する圧造成形方法に関するものであって、
上記素材の一端側に小径の主軸部を絞り成形すると同時
に、他端側に所定長さの大径部を成形する第1工程と、
この大径部の主軸部とは反対側の端面で、かつ該主軸部
とは偏心した部位に、主軸部をダイによって保持した状
態でパンチにより偏心軸部を形成する第2工程と、上記
両軸部の偏心関係を保った状態で上記大径部を扁平方向
に変形させる第3工程とからなることを特徴とする。
【0006】
【作用】上記の方法によれば、主軸部の形成と同時に、
この主軸部の端部に所定長さの大径部を確保し、第2工
程でこの大径部を利用し、かつ主軸部をダイによって保
持した状態で、このダイ側とは反対側においてパンチに
より偏心軸部を形成するので、主軸部に対する偏心軸部
の形成が容易に行なえる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。
【0008】この実施例は図8に示すクランクシャフト
Xを成形するものであって、圧造成形機(図1および図
2)においては図示しない機台の所定位置にダイブロッ
ク1が設けられ、このダイブロック1の前面に5個のダ
イ2A〜2Eが一定間隔で並設されている。一方、該ダ
イブロック1に対して前後移動するラム3には、これら
のダイ2A〜2Eに対向するように5個のパンチ4A〜
4Eが取り付けられ、これらの対向するダイ2A〜2E
とパンチ4A〜4Eとによって第1から第5までの圧造
ステーションが形成され、上記ラム3の前進時、各圧造
ステーションにおいてダイ2A〜2Eとパンチ4A〜4
Eとにより素材の圧造加工がなされる。
【0009】また、図示していないが、この圧造成形機
には上記素材を圧造ステーション間にわたって移送する
ための周知の移送装置が設けられており、上記ラム3の
前進で圧造がなされたのち、該ラム3が後退するタイミ
ングに合わせて、前段の圧造ステーションで成形された
素材を後段(次段)の圧造ステーションに移送するよう
になされている。そのため、各ダイ2A〜2Eには成形
後の素材をそれぞれのダイ2A〜2Eからラム3側に突
き出すノックアウトピン5A〜5Eが備えられており、
これらのノックアウトピン5A〜5Eが上記ラム3の後
退に連動して突き出しを行ない、この突き出された素材
を上記の素材移送装置が掴んで次段の圧造ステーション
に移送するようになされている。
【0010】そして、この実施例では、上記の素材を第
1圧造スーテションから第5圧造ステーションにむけて
移送しつつ、図3ないし図7に示す加工を施して図8の
クランクシャフトXが得られるようにしている。
【0011】すなわち、ダイ2Aとパンチ4Aとを有す
る第1圧造ステーションにおいては、図3に示す素材X
1が供給されて、ラム3の前進によってパンチ4Aによ
りダイ2A内に打ち込まれて、図4のような素材形状を
整える予備成形が施され、この予備成形された素材X2
がノックアウトピン5Aによってダイ2Aから突き出さ
れたのち、第2圧造ステーションにおけるダイ2Bの前
面に移送される。
【0012】この第2圧造ステーションでは、素材X2
をパンチ4Bによってダイ2Bに打ち込んで、クランク
シャフトXにおける主軸部6を絞り加工するのである
が、その場合に主軸部6のパンチ側の端部に、図5に示
す所定長さの大径部7を同時に確保する。そして、これ
により成形された素材X3が第3圧造ステーションに移
送される。
【0013】第3圧造ステーションにおけるパンチ4C
には、このパンチ4Cがダイ2Cに当たったときに上記
の大径部7の先端が圧入される成形穴8(図2参照)
と、この成形穴8に連通する小径成形穴9とが設けられ
ていて、圧造時、主軸部6がダイ2Cに打ち込まれると
ともに、上記成形穴8に大径部7が打ち込まれて絞り加
工が加えられることにより、大径部7の端面に、小径成
形穴9に進入する形で偏心軸部10が形成される。その
場合、この偏心軸部10は図6に示すように、上記の主
軸部6の軸心Aに対して所定量偏心した軸心Bを有し
て、かつ主軸部6と平行に形成される。
【0014】このようにして図6のように成形された素
材X4は、ラム3の後退と共にダイ2Cからノックアウ
トピン5Cによって突き出されたのち、第4圧造ステー
ションに移送されることになるのであるが、第3圧造ス
テーションでは上記のように素材X4の大径部7および
偏心軸部10がパンチ4C内に突入しているから、該パ
ンチ4Cがラム3とともに後退しても素材X4が抜けな
い事態が発生する可能性があり、この場合、素材X4の
移送ができなくなる。そのため、第3圧造ステーション
におけるパンチ4Cにはノックアウトピン11Cが設け
られ、パンチ4Cがダイ2Cから離れる後退時に、たと
えば図示しないバネの力によって該ノックアウトピン1
1Cが上述の小径成形穴9を通して突出し、パンチ4C
から素材X4を突き出すようになされている。これは次
に述べる第4および第5圧造ステーションのパンチ4
D,4Eも同様であって、それぞれに素材ならびに製品
突き出し用のノックアウトピン11D,11Eが備えら
れる。
【0015】第4圧造ステーションのパンチ4Dにも、
圧造時に素材X4の大径部7と偏心軸部10とが圧入さ
れる成形穴12と小径成形穴13(いずれも図2参照)
とが設けられているのであるが、この圧造ステーション
では、ダイ2Dに主軸部6を保持した状態で、該ダイ2
Dの前面とパンチ側の成形穴12との間で大径部7を挟
み込んで、該大径部7に対する圧縮変形加工が加えられ
るようになされており、この加工によって、図7に示す
ように上記の主軸部6と偏心軸部10との偏心関係を維
持したまま、大径部7が扁平となる方向に変形される。
【0016】次に、最終段である第5圧造ステーション
では、素材X5の主軸部6をダイ2Eに圧入し、かつ偏
心軸部10をパンチ4Eにおける成形穴14に突入させ
るとともに、ダイ2Eの凹部2E’に上記の変形された
大径部7を打ち込み、かつ該ダイ2Eの前面とパンチ4
Eの前面との間に大径部7を挟んで拡径させて図8の鍔
部15を成形する。したがって、第4圧造ステーション
における加工は鍔部15を成形するための予備成形であ
って、鍔部15は主軸部6と偏心軸部10とをむすぶこ
とになる。
【0017】これによって図8に示すように主軸部6の
端部に鍔部15と、この鍔部15に偏心軸部9を備えた
クランクシャフトXが製造される。
【0018】このような圧造成形方法によれば、主軸部
6を絞り成形する第2圧造ステーションで、該主軸部6
の先端に所定長さの大径部7を確保しておき、第3圧造
ステーションにおいて、主軸部6をダイ2Cによって保
持した状態で大径部7をパンチ4C側に突入させ、ダイ
2Cとは反対側のパンチ4C側で大径部7から偏心軸部
10を絞り形成するから、主軸部6に対して偏心する偏
心軸部10の成形がパンチ4C側で容易に行なえ、また
大径部7を利用して最終的に主軸部6と偏心軸部10と
をつなぐ鍔部15を成形できるので、圧造成形機を用い
て上記クランクシャフトXのような偏心軸部を備えた製
品の製造ができることになる。
【0019】
【発明の効果】以上の記載から明らかなように、本発明
によれば、主軸部を絞り成形する第1工程で、該主軸部
のパンチ側の端部に所定長さの大径部を確保しておき、
第2工程において、主軸部をダイにより保持するととも
に、該ダイとは反対側のパンチ側で大径部から偏心軸部
を形成するから、主軸部に対し偏心する偏心軸部の成形
が容易に行なえ、圧造成形機を用いて上記クランクシャ
フトのような偏心軸部を備えた製品の製造ができ、コス
トダウンが図れ、また大量生産が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例を示す圧造ステーションの
構成図である。
【図2】 第3ないし第5圧造ステーションの拡大図
である。
【図3】 第1圧造ステーションで成形する素材の外
観図である。
【図4】 第2圧造ステーションで成形する素材の外
観図である。
【図5】 第3圧造ステーションで成形する素材の外
観図である。
【図6】 第4圧造ステーションで成形する素材の外
観図である。
【図7】 第5圧造ステーションで成形する素材の外
観図である。
【図8】 本発明方法で得られた製品の外観図であ
る。
【符号の説明】
2A〜2D ダイ 4A〜4D パンチ 6 主軸部 7 大径部 10 偏心軸部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれがダイとパンチとを有する複数
    の圧造ステーションにわたって素材を移送させることに
    より、該素材を段階的に圧造加工して、主軸部の端部に
    偏心した軸部を有する製品を製造する圧造加工方法であ
    って、上記素材の一端側に小径の主軸部を絞り成形する
    と同時に、他端側に所定長さの大径部を成形する第1工
    程と、この大径部の主軸部とは反対側の端面で、かつ該
    主軸部とは偏心した部位に、主軸部をダイによって保持
    した状態でパンチにより偏心軸部を形成する第2工程
    と、上記両軸部の偏心関係を保った状態で上記大径部を
    扁平方向に変形させる第3工程とからなることを特徴と
    する圧造成形方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008066104A1 (fr) 2006-11-29 2008-06-05 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Machine hydraulique à spirale
CN112676514A (zh) * 2020-11-10 2021-04-20 顺科新能源技术股份有限公司 一种异形端子的冷镦模组及冷镦工艺

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WO2008066104A1 (fr) 2006-11-29 2008-06-05 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Machine hydraulique à spirale
US8313317B2 (en) 2006-11-29 2012-11-20 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Scroll fluid machine with cold forged eccentric crankshaft
CN112676514A (zh) * 2020-11-10 2021-04-20 顺科新能源技术股份有限公司 一种异形端子的冷镦模组及冷镦工艺

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