JPH08126634A - X線を利用した血管造影を中心とする立体撮影において、3次元(立体)的または4次元(時間軸を有した3次元)的情報の画像表示を行う方法。 - Google Patents

X線を利用した血管造影を中心とする立体撮影において、3次元(立体)的または4次元(時間軸を有した3次元)的情報の画像表示を行う方法。

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JPH08126634A
JPH08126634A JP6302608A JP30260894A JPH08126634A JP H08126634 A JPH08126634 A JP H08126634A JP 6302608 A JP6302608 A JP 6302608A JP 30260894 A JP30260894 A JP 30260894A JP H08126634 A JPH08126634 A JP H08126634A
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Motoaki Saito
元章 齊藤
Kimiaki Saito
公章 齊藤
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MEDEITETSUKUSU KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 医療における血管造影を中心とした立体撮影
において、3次元(立体的)的または4次元(時間軸を
有する3次元)的画像表示を行うことにより、被検者に
新たな負担の増加をかけずに診断に有益な画像情報を提
供する。 【構成】 被検者の被検部位を撮影する立体撮影装置か
らの情報を保存および転送し、これを連続演算処理装置
にて3次元画像化を行い、これに3次元操作装置にて所
望の3次元的な条件を設定し、任意の時相における処理
画像を表示ディスプレイ上で観察する。また必要に応じ
て他の検査から得られた3次元(立体的)的または4次
元(時間軸を有する3次元)的画像情報に情報形式変換
処理を行い、融合処理装置で本検査による画像との様々
な画像処理を行い、所望の表示条件にて同一の表示ディ
スプレイ上で観察を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主に医療上の診断、治
療または経過観察を目的として施行される、X線を用い
た血管造影を中心とする立体撮影検査にて収集された画
像情報の処理および画像表示に係り、被検者の3次元
(立体)的または4次元(時間軸を有した3次元)的検
査情報の表示方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にX線を用いた血管造影を中心とす
る立体撮影検査は、固定の1方向または2方向からの経
時的な連続撮影を行う場合が多く、これにより得られる
情報は2次元平面的で、そこに必要に応じて時間軸方向
の情報が付加されたものであった。この方法では描出を
目的とする血管の近位部より造影剤を注入して撮影を行
った時に、得られた造影剤流入から流出までの2次元平
面画像によって、血管の解剖情報と腫瘍などの病変部へ
の造影効果の変化に関する情報が得られたが、血管同
士、血管と腫瘍、または腫瘍と腫瘍が重なっている場合
でその前後関係などの解剖学的位置関係を推測する必要
があり、しばしばの誤認が経験されていた。また3次元
的立体構造を知りたい場合は、この手技を撮影方向を変
えて何回か繰り返して行い、得られた画像から診断者が
頭の中で推測したが、使用造影剤量と被爆放射線量の増
加によって被検者への肉体的、生理的、精神的、費用的
な負担が急増し、また血管内への長時間のカテーテル留
置に起因する血管障害などの副作用のため病態の悪化や
死亡の危険性も懸念されていた。これらを解決するため
に、被検者の目的検査部位を中心とした円周上を、X線
照射装置とそれに対向する透過X線検出器の両者を回転
させる方式の、連続回転立体像観察装置が公開特許広報
昭61−159941にて提案されている。この提案
に係る方式では、設定角度毎に撮影された2次元画像が
比較的短時間に撮影されるために、これらを個々に表示
することにより平面上の所望の角度から見たほぼ同一時
相の画像を観察可能となる。またこれらを連続的に表示
することにより、あたかも被検者の撮影部位が観察者の
目の前で一定方向に回転している様な表示を行うことが
可能となるため、解剖学的立体構造と位置関係の把握が
容易となった。更に3次元的な画像表示を可能とするた
めに、これらの連続画像のうち一定角度差を有して撮影
された2枚の画像を2つの隣接した表示装置に連続的に
表示する処理を行い、これを立体ステレオ眼鏡などで観
察する方式が公開特許広報 平2−156778にて提
案されている。公開特許広報 昭61−159941に
て提案された方式が結局は観察時に2次元平面画像を見
ているのに比して、この提案に係る方式では観察時に表
示された画像を実際に立体的に頭の中に描画することが
でき、特定方向の画像からだけでも描出された血管構造
の前後関係を判定することが可能となるなど、立体的な
解剖構造の把握がより容易になった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述の2つの提案に係
る方式では、撮影装置を回転させた平面上では所望の方
向からの撮影画像の表示と観察が可能ではあるが、この
1つの固定された平面以外の視点から見た3次元的観察
は不可能であった。すなわち、これらの方式を用いてド
ーナツ状の立体構造物をドーナツ構造の円周方向から連
続回転立体撮影した場合、これを提案されたどのような
方法で再現したとしても、ドーナツの内側にリングがあ
ることは判定できず、更にその内側のリング内に他の構
造があったとしても、そこにある如何なる解剖情報をも
描出することは不可能である。1回の連続回転立体撮影
で得られた立体情報からでは、我々が通常観察するよう
に、このドーナツ状の構造物を斜め方向や上下方向から
観察することは出来ない結論となる。勿論、この撮影平
面を傾けて再度連続回転立体撮影を行うことにより、他
の観察平面を得ることが出来るが、現実的には被検者の
人体構造に阻まれるためこの傾斜角度の設定には相当の
限界があり、一方で何度も撮影を行うことは使用造影剤
量と放射線被爆量の増加を招来し、被検者の肉体的、生
理的、精神的、費用的負担を急増せしめるため、人道的
にも許容されないものと考えられる。また最新の連続回
転立体像観察装置を用いた場合には、約2秒で180度
の回転撮影を行うことができ、一定の条件下ではほぼ完
全な3次元情報が採取されているにもかかわらず、係る
画像処理と画像表示方式だけでは本検査のみの画像情報
しか診断に用いることが出来ない。例えば核磁気共鳴画
像やX線コンピュータ断層撮影などの他の検査手法によ
って得られた異質の3次元画像情報との同一表示系にお
ける相互の利用が不可能または非常に困難なため、それ
らの比較を行う場合には複数の表示系に表示された画像
を見た診断者が、想像による重ね合せやサブトラクショ
ン(画像減算処理)を行うことによって判断することに
なり、正確性と客観性において極めて信頼に欠ける判断
とならざるをえない。よって本発明は、上述した従来の
問題点に鑑み、X線を用いた血管造影を中心とする立体
撮影検査において、日常臨床使用に十分耐え、被検者の
負担の少ない3次元(立体)的または4次元(時間軸を
有した3次元)的情報の表示方法について、撮影平面に
制限されない任意方向からの、任意時相での観察を可能
にし、かつ柔軟性と可搬性に富んだ画像情報の表示方法
を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明により成されたX線を利用した血管造影を中
心とする立体撮影における3次元(立体)的または4次
元(時間軸を有した3次元)的情報の画像表示方法は、
撮影装置からの3次元(立体)的または4次元(時間軸
を有した3次元)的情報の転送装置およびその保存装置
と、その情報の3次元画像化のための、検査空間を平行
な複数平面に分割したその各平面ごとの2次元変換処理
または検査空間全体の一括3次元変換処理を行うための
連続演算装置と、それによって得られた3次元画像情報
の保存装置と、その3次元画像を時相情報に基づいて連
続表示する装置と、この時間軸を有した3次元画像を連
続的にかつ3次元的に回転、移動、拡大または縮小し、
そこに当たる光源の条件をも変化させるための操作装置
および演算装置と、これらを表示するための2次元平面
ディスプレイ、または3次元画像をそのまま表示する3
次元立体ディスプレイ装置と、他検査によって得られた
3次元(立体)的または4次元(時間軸を有した3次
元)的情報と整合性をとるための画像フォーマット変換
装置と、それらを種々の条件にて重ね合せ、サブトラク
ション(減算処理)および透過処理などの融合処理を行
って表示するための演算処理装置とを有した構成、もし
くはこれらの装置の幾つかの機能を集約した画像演算処
理用コンピュータ装置を用いて装置数を減じた構成とな
っている。
【0005】
【作用】本発明では、立体撮影装置から得られたままの
3次元(立体)的または4次元(時間軸を有した3次
元)的情報は、通常は被検者の体軸を中心軸としたX線
発生装置の円弧軌道上から検査空間全体を透視した2次
元的投影結果について、これらが一定の間隔を置いて円
弧上を埋め尽くす様に繰り返され、一般に30方向(6
度ごと)以上の多方向から収集された情報の集合であ
る。すなわち検査部位に含有される全ての単位体積が、
体軸を中心とした平面に関して180度以上の範囲にお
いて、全ての方向からのX線透過度が計測されたことに
なる。これらは撮影後そのままの形式で保存装置内に保
存される一方で、転送装置を経て連続演算処理装置に転
送される。ここではこの値を用いて、原理的にはX線コ
ンピュータ断層撮影や単光子放射型コンピュータ断層撮
影の画像再構成法と同様の手法で、フーリエ変換やフィ
ルター処理後逆投影変換などにて、各単位体積ごとの独
立したX線透過係数が1つづつ求められる。これは検査
部位の体軸を中心とした平面に関する2次元の処理に相
当するが、検査部位を空間的に一括3次元変換すること
も可能である。いずれの場合も算出された各X線透過係
数を表示系のグレイスケールに対応させることにより、
得られた3次元情報についての3次元画像化が可能とな
る。4次元(時間軸を有する3次元)的情報については
全時相に相当する数の3次元情報が得られているはずで
あるので、この3次元画像化の処理を時相の数だけ繰り
返し行うことにより4次元画像化が可能となり、時間軸
を制御する装置により時相情報に基づいて次々と3次元
画像が切り替えられて4次元的に表示される。次に観察
者が3次元的な操作装置を操作することにより、この3
次元画像に関して任意の方向への回転、移動、拡大また
は縮小と、この3次元画像を照らす光源の設定を規定
し、必要に応じてこうした設定を連続的に変化させる命
令が専用の演算装置に送られて3次元画像情報が修飾さ
れる結果、あたかも観察者が視点を3次元的に様々な位
置に移動させた様な効果が得られ、この結果がCRTデ
ィスプレイまたは液晶ディスプレイなどの2次元平面デ
ィスプレイ、もしくは3次元画像をそのまま表示する3
次元立体ディスプレイ装置に表示されて、実際に観察者
が観察を行うこととなる。更に必要があれば、他の検査
により得られた3次元(立体)または4次元(時間軸を
有した3次元)画像情報と整合性をとるための画像フォ
ーマット変換装置により、画像の大きさ、中心位置、時
相情報などが変更されて、取り込まれた他検査の画像情
報と同一の表示系に共存せしめられ、専用の演算処理装
置の設定を変更することにより種々の条件によって、重
ね合わせ、サブトラクション(減算処理)および透遇処
理などの融合処理を行い、この中から診断に最も有用な
表示条件を選択して表示し、観察することが出来る。勿
論、3次元画像の表示の段階では、必要に応じて奥行
き、質感、光沢などを付加する処理を行い、より観察し
やすい表示条件を設定することも出来る。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明の方法に使用する検査装置、情報処
理装置の構成を示す一実施例の簡略斜視図であり、同図
において1は回転立体像撮影装置であり、被検者の検査
部位である2に対して、下方やや右よりに位置したX線
発生装置11から、被検者を乗せた検査台13上の検査
部位2に対してX線が照射され、X線発生装置11と同
一円弧上にあり検査部位2を挟んで対向する透過X線収
集装置12が2次元投影情報を収集しつつ反時計周りに
同速度で回転している様子を一部を透瞭像として示して
いる。また3は、回転立体像撮影装置1が収集した2次
元投影情報の保存装置31と、信号のアナログからデジ
タルへの変換を行うアナログ・デジタル変換装置32
と、総合画像処理装置5への情報転送を行う転送装置3
3と、時相管理を行い心電図同期または呼吸同期を行
い、造影剤注入の時期と撮影開始時期を管理する同期装
置34を内在したインターフェース装置である。また4
は検査台13を含む回転立体像撮影装置1全体と、イン
ターフェース装置3全体とを制御するための撮影検査用
コンソールである。5は総合画像処理装置であり、種々
の画像処理を行えるだけの非常に高速な中央演算処理回
路と、高速な画像表示を行うための画像用の大量の短期
保存用高速記憶装置と、また大量の高密度画像情報の長
期保存用記憶装置などが集積されている。また6は3次
元画像操作装置で一般にスペースボールと呼ばれる3次
元マウスである。7は画像表示用ディスプレイで、ここ
では2次元平面ディスプレイを実施例として使用してい
る。この実施例では総合画像処理装置5と、3次元マウ
ス6と、画像表示用ディスプレイ7を画像用コンソール
として同一の匡体に収めている。検査施行者は撮影検査
用コンソール4にて、造影剤注入とそれに続く情報収集
開始に最適なタイミングをそれぞれ設定し、必要に応じ
て心電図同期または呼吸位相同期の準備を行った後に回
転立体像撮影装置を起動して検査を開始する。造影剤が
検査部位に到達して安定した平衡相に達すると、インタ
ーフェース装置3の同期装置34の働きでX線発生装置
11と対向する透過X線収集装置12が同時に回転を開
始し、この回転が定速となると一定角度ごとに短時間の
X線照射がなされ、被検者の検査部位についての2次元
投影情報が収集される。この収集は1回約2秒間であ
り、体軸を中心とする円周について180度以上の中心
角をもつ円弧上の多方向から行われ、3次元画像情報を
再構成するに十分な3次元情報が得らることとなる。な
お将来的には電子走査方式の立体像撮影装置の開発によ
り、1回の180度以上の収集は現状の約2秒から10
0ミリ秒以下に短縮されることが十分に予測され、これ
を繰り返すことにより臨床上は全く問題の無い、連続的
な時間軸情報を有した4次元情報の収集が可能となると
考えられる。これら全ての情報はまず未処理のままイン
ターフェース装置3に転送され、次にアナログ・デジタ
ル変換装置32にてデジタル信号に変換された後に全て
が2次元投影デジタル情報の保存装置31に保存され、
何時でも所望の情報が取り出せるように管理される。図
2は本発明の画像処理から表示に至るまでの過程を示す
ブロック図である。本発明の3次元(立体)的または4
次元(時間軸を有した3次元)的情報の表示方法では、
まず収集された情報がデジタル情報保存装置31から画
像化のための画像情報再構成装置53内の連続フーリエ
演算処理回路に転送され、このうちのある特定の時相の
3次元情報が呼び出されて、例えばX線発生装置の円弧
軌道と平行な複数の平面などの平行な多数の平面に分割
されて、その各平面情報ごとに2次元フーリエ変換を行
うか、または所定の空間について3次元フーリエ変換を
行う。各変換方法はこの2次元または3次元フーリエ変
換に限らず、他のフィルター処理後逆投影法などの変換
方法も使用可能である。これにより検査空間内の全ての
単位体積について固有のX線減弱係数が求められ、この
段階で3次元情報が、何時でも画像情報として用いるこ
とのできる3次元画像化されたことになる。なおこの変
換処理を何らかの前処理を施した後に行ったとしても、
統計雑音も含めて血管以外の構造物の情報がある程度含
まれてしまうが、通常の2次元血管撮影画像において行
われているのと同じように、最初に造影剤を用いずに投
影情報の収集を行っておき、造影剤注入後に撮影した投
影情報から前者の投影情報を減算した後に変換処理を行
うことにより、血管系だけをはっきりと描出させること
が可能であり、2次元投影情報処理装置52においてこ
の処理を行う。または変換処理を行った後で、造影前後
の3次元画像情報同士で減算を行う方法も画像情報処理
装置56を用いて可能である。4次元(時間軸を有した
3次元)的情報については、この処理をその他の各時相
においても同様に行うことにより、全ての時相における
3次元情報が画像化され、4次元(時間軸を有した3次
元)的画像が得られることとなる。また各時相情報は時
間軸管理装置58に送られて表示の際に利用される。こ
うして得られた3次元(立体)的または4次元(時間軸
を有した3次元)的画像情報は画像情報保存装置51に
保存される。次に3次元マウスなどの3次元操作装置6
によって、3次元的な任意方向への回転(視点の移
動)、移動、拡大または縮小、これを照らす光源の照射
方向、光源の強さ、光源の色合いなどが規定され、この
条件を満たす様な表示を行うための演算が総合画像演算
処理装置57にて瞬時になされる。演算処理後のこの3
次元的画像情報はZバッファを有した半導体メモリなど
を使用した高速画像情報保存装置59上に展開される。
4次元(時間軸を有した3次元)的画像の場合には、こ
うした3次元マウスによる条件の変更と同時に、時間軸
方向についても所望の時相の3次元画像を瞬時に表示さ
せる必要から、Zバッファに加えて少なくとも総時相の
数以上のフレームバッファを備えた高速画像情報保存装
置59に画像情報を展開して、所望の時相に対応したフ
レームバッファメモリから瞬時に情報を呼び出し、その
他の必要な規定条件に合わせた処理を行った後に表示が
行われる。また時相を連続的に変化させて表示する場合
には時間軸管理装置58がこのフレームバッファメモリ
から対応する時相情報を順次呼び出し、必要なその他の
規定条件に合わせた処理も順次行って表示を行うが、こ
の処理結果を高速画像情報保存装置59の別なフレーム
バッファメモリ上にも時相別に保存しておいて、3次元
的規定条件が変化しない(3次元操作装置6の操作がな
い)場合にはこの時相別フレームバッファメモリ上から
順次画像情報を呼び出して表示を行うことが出来る。時
相切り替えの速度についても時相別フレームバッファメ
モリ上からの呼び出し速度を変えることにより任意に設
定が可能であり、必要であれば負の時間軸方向へも時相
の切り替えを行うことが出来る。これらの画像情報は2
・3次元表示装置7上に表示されるが、通常この表示用
ディスプレイはCRTディスプレイや液晶平面ディスプ
レイなどの2次元の表示画面を有したものであり、得ら
れた3次元画像は通常我々が立体を観察した結果のよう
に最終的には2次元的に処理されて表示されるが、3次
元表示ディスプレイ(立体構造を体積を有した状態で特
定の空間内に表示する表示系)が入手できるようになれ
ば、対応する座標の単位体積に直接に演算された3次元
画像情報を表示できるため、さらに高速でより自然な表
示を行うことが出来ることとなる。次にこの3次元(立
体)的画像情報を用いて、任意の平面や曲面などによっ
て検査部位を立体的に切断した時の切断面の描出も総合
画像演算処理57によって瞬時に表示可能であり、4次
元(時間軸を有した3次元)的画像情報の場合ではこの
切断面が時相の変化に伴って変化する様が表示可能であ
る。また部分的に不必要な部位の情報を消去して表示す
ることや、ある方向から力を加えたときの血管系などの
構造物の形態的な変化を模擬実験することも可能であり
非常に柔軟性のある画像情報となる。一方このような切
断面の処理を要しない場合など、血管などの構造物の内
部情報が不必要な場合には、この3次元画像情報につい
て閾値処理などを行った上で内部の情報を捨て、構造物
の表面情報のみを扱うことにより画像処理および表示を
より高速にすることが出来る。更に重要なことは、こう
した3次元(立体)的または4次元(時間軸を有した3
次元)的画像情報は、情報の形式を必要に応じて変更
し、画像の拡大率、方向、時相などの各要素を規格化す
るための画像情報形式変換装置55により、非常に容易
に他の検査で得られた3次元(立体)的または4次元
(時間軸を有した3次元)的画像情報との整合性をとる
ことができ、これらの3次元画像同士または4次元画像
同士で同一の画像表示系の中での重ね合せ、サブトラク
ション(減算処理)および透過処理などの融合処理を画
像情報処理装置56にて行うことが出来るため、それぞ
れの検査単独の画像情報よりもはるかに有用な診断情報
の提供が可能となる。これは、特に同じ形態診断装置の
X線コンピュータ断層撮影装置や核磁気共鳴画像装置の
みならず、機能画像診断装置の単光子放射型コンピュー
タ断層撮影装置や陽電子放射型コンピュータ断層撮影装
置の画像をも利用できる点で非常に有意義である。また
治療の前後や経過観察を行う際に、情報収集時期の異な
る本検査の画像情報同士についても、融合処理により変
化のあった部位を極めて明確に描出せしめることが出来
る。こうした種々の検査装置の画像情報の相互利用が容
易に可能となり、その情報の可搬性を飛躍的に高めるこ
とが可能となっている。図3は、右下4分の1の画像を
除いて、心臓の左心房と右心房を血管造影により撮影し
た2次元投影画像に、同一被検者のコンピュータ断層撮
影装置による画像から再構成した肺、縦隔腫瘍および脊
椎の3次元画像について2次元投影処理を行って2次元
画像同士で融合処理したものである。左上4分の1の画
像はこれを被検者腹側から観察したもの、右上4分の1
の画像は被検者左側から観察したもの、左下4分の1の
画像は被検者背側から観察したものである。既存の方法
では、このように画像を体軸の水平断平面上の視点から
しか観察出来ず、またこうした融合画像の作製は非常に
労を要した。一方、右下4分の1の画像は、同一被検者
の血管造影による2次元投影画像について本発明による
3次元画像表示を行い、更に同一被検者のコンピュータ
断層撮影装置による画像から再構成した肺、縦隔腫瘍お
よび脊椎の3次元画像を融合処理して表示したもので、
頭側から観察したものである。既存の如何なる方法をも
ってしても観察出来ない視点からの画像であり、同じ3
次元画像同士の融合処理は、コンピュータ断層撮影装置
の3次元画像を拡大するのみで容易に行うことが出来
た。本実施例では、他臓器または腫瘍と血管構造がほぼ
重なり無く描出出来るため、本発明により表示されたこ
の頭側からの観察画像が診断に最も有用であった。また
図4は図3と同一の被検者の被検部位について、本発明
の方法による3次元画像情報の処理を行い、これを既存
の方法では観察し得ない3次元的な種々の視点から観察
した4つの画像である。体軸の水平断平面上の視点から
の観察に加えて、こうした様々な観察を行うことによ
り、診断が容易となり正確さが向上すると考えられる。
図5は、図3および図4と同一の被検者の被検部位につ
いて、本発明の方法により観察視点などの条件は図4と
同一に設定して更に中間呼気時相を表示した4つの画像
である。腫瘍が左右の心房と同様に頭側に移動し、尾側
には肝臓が挙上してきている様が観察される。勿論、通
常は図4から図5の中間の時相の画像も含めた画像が連
続表示されるが、こうした血管構造を中心として他の臓
器や腫瘍の3次元的な動きが把握できるとともに、その
癒着や浸潤の有無の判定が可能となり、手術適応など治
療方針の決定にも非常に有用な情報が得られることとな
る。
【0007】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、既
存の回転立体像観察装置または将来の立体撮影装置によ
り得られた3次元(立体)的または4次元(時間軸を有
した3次元)的検査情報を、コンピユータを用いて演算
処理し画像化することにより、検査時の情報収集平面に
とらわれない全く自由な方向から、任意の時相での観察
を行うことが出来る。また必要により3次元的に様々な
表示条件を単独または複数、固定または連続的に変えな
がらの多様な観察が可能となる。更に検査情報を3次元
(立体)または4次元(時間軸を有した3次元)画像情
報化することにより、極めて少ない労力で他の検査画像
との正確な融合処理が行えるなど、同一表示系での情報
の相互利用が可能となり相乗的な診断能向上の効果が得
られる。これらの利点を、現在までと同一の検査装置と
方法を用いて、検査後の処理だけで達成することが出来
る。すなわち検査装置の出力について、現在までは全く
捨て去られていた多くの情報を生かす効果がある。また
この発明の方法によれば、被検者に対しては新たな負担
の増加を全くかけずに、上記の利点が得られる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法に使用する検査装置、情報処理装
置の構成を示す一実施例の簡略斜視図である。
【図2】本発明の方法にて画像表示を行う過程を示す一
実施例の説明図である。
【図3】本発明の方法による3次元(立体)画像表示の
一実施例である。
【図4】本発明の方法による3次元(立体)画像表示の
他の実施例である。
【図5】本発明の方法による3次元(立体)画像表示の
更に他の実施例である。
【符号の説明】
1 回転立体像撮影装置 11、12、13 回転立体像撮影装置1を構成する
部材 2 被検者の被検部位 3 インターフェース装置 4 回転立体像撮影のための撮影検査用コンソール 5 総合画像処理装置 6 5の総合画像処理装置に収められた3次元画像操
作装置 7 5の総合画像処理装置に収められた画像表示用デ
ィスプレイ 81、82 総合画像処理装置5の構成部材である入
力と操作用キーボード

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線を利用した血管造影を中心とする
    立体撮影にて3次元(立体)的または4次元(時間軸を
    有した3次元)的情報を収集した場合、またはそれに準
    ずる情報が得られた場合の画像の表示方法であって、 コンピュータの演算によって情報の3次元(立体)画像
    化処理を行い、これを任意の方向、任意の大さ、任意の
    照明条件、任意の時相(4次元)において表示するか、
    更にこれらの条件の一つまたは複数をそれぞれ連続的に
    変化させながら表示を行うことにより、 描出された構造物の立体的理解と診断を容易かつ確実に
    するとともに、他の検査によって得られた3次元(立
    体)的または4次元(時間軸を有した3次元)的画像と
    の比較または融合をも可能にするなど、情報の柔軟性と
    可搬性を高めることを特徴とするX線を利用した血管造
    影を中心とする立体撮影における情報の表示方法。
JP6302608A 1994-10-30 1994-10-30 X線を利用した血管造影を中心とする立体撮影において、3次元(立体)的または4次元(時間軸を有した3次元)的情報の画像表示を行う方法。 Pending JPH08126634A (ja)

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JP6302608A JPH08126634A (ja) 1994-10-30 1994-10-30 X線を利用した血管造影を中心とする立体撮影において、3次元(立体)的または4次元(時間軸を有した3次元)的情報の画像表示を行う方法。

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