JPH08125637A - 周波数多重偏波面変調光の受信方法とそれに用いられる受信装置 - Google Patents

周波数多重偏波面変調光の受信方法とそれに用いられる受信装置

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JPH08125637A
JPH08125637A JP6284343A JP28434394A JPH08125637A JP H08125637 A JPH08125637 A JP H08125637A JP 6284343 A JP6284343 A JP 6284343A JP 28434394 A JP28434394 A JP 28434394A JP H08125637 A JPH08125637 A JP H08125637A
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analyzer
modulated light
light
frequency
polarization plane
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Application number
JP6284343A
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English (en)
Inventor
Toshiya Higami
俊哉 樋上
Shigeaki Nishikawa
重昭 西川
Isamu Kamiya
勇 神谷
Takemoto Watanabe
剛基 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Tokyo Electric Power Company Holdings Inc
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Tokyo Electric Power Co Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 検光子を固定しておいても必ず変調出力を得
ることができる偏波面変調光の受信方法と、この受信方
法を実現するための受信装置を提供すること。 【構成】 光ファイバ1を伝播する光を光外部変調器2
により偏波面変調した周波数多重偏波面変調光を受信側
において3分岐して3つの分岐経路3a、3b、3cに
送り出し、1つの分岐経路3aに送り出された偏波面変
調光はπ/2位相子4を通してから第1の検光子5aを
通し、他の2つの分岐経路3b、3cに送り出された偏
波面変調光はπ/2位相子4を通さずに第2、第3の検
光子5b、5cを通し、各検光子5a、5b、5cを通
過した強度変調光をO/E変換器6a、6b、6cを通
して電気信号に変換し、夫々の電気信号を前記光外部変
調器2の周波数と対応した周波数成分に分別し、各周波
数成分毎に変調出力の最も高い分岐経路3a、3b、3
cの電気信号を選択して受信する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光ファイバを伝搬する周
波数多重の偏波面変調光(以下単に偏波面変調光と記
す)の受信方法とそれに用いられる受信装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】光通信等に使用される光変調方式とし
て、従来は、光源である半導体レーザ素子または発光ダ
イオード等への印加電流を変化させて、その出力光を直
接変調する直接変調方式が一般的であったが、近年は光
ファイバを伝搬する光(直流光源からの光)に光外部変
調器により外部から信号を印加して光を間接的に変調す
る光外部変調方式が開発されている。
【0003】前記のような光外部変調器の一例として音
響光学効果を利用したものが提案されている。この光外
部変調器は図12に示す様に、これは石英ガラスからな
る基体41の一方の面に薄膜状の下部電極45,圧電膜
46,上部電極47がこの順序で積層されて圧電素子部
49が形成され,下部電極45と上部電極47に圧電膜
46を駆動するための変調信号を導入するリード線42
が接続され,更に,基体41の他方の面のうち前記圧電
膜46の真下の位置に光ファイバ1が配置され,この光
ファイバ1の所望長の部分が同光ファイバ1のクラッド
の固有音響インピーダンス(音波の伝搬媒質の密度と音
速の積をいう)と近接した固有音響インピーダンスを有
する被覆材43で被覆されて基体41に固定されてなる
ものである。このセンサ40では、同センサ40に外部
情報が印加されるとその情報に応じて高周波発生器44
からリード線42間に変調信号が印加され、このとき圧
電膜46から周期的に弾性波が生じ,その応力が基体4
1を介して光ファイバ1に印加されて,光ファイバ1の
内部屈折率分布が生じて通過光の偏波状態を変化させる
ものである。
【0004】このような光は図13に示したような伝送
受光系で検光子53を介して受光することにより強度変
調光に変換することができ、この強度変調光はO/E変
換器54を介して受信することによりスペクトラムアナ
ライザ55で観測することができる。この際、偏波面変
調された光を強度変調光に変換する効率は検光子53に
入射する偏波の状態に大きく依存するため、偏光子51
や検光子53の角度を最適な状態に調整する必要があ
る。
【0005】なお、前記50はレーザーダイオード(L
D)、51は偏光子、40は前記光外部変調器、53は
検光子、54はO/E変換器、55はスペクトラムアナ
ライザ、56は駆動電源である。
【0006】また、従来は、検光子53の角度を固定し
た状態でも偏波面変調光を効率良く強度変調光に変換で
きる方法が開発されており、その例として特開平3−2
06413に開示されているものがある。これは図14
(a)(b)に示すように、溶融型の光カプラ57によ
り2分岐された夫々のポートに検光子53を配置するよ
うにしたもの、図14(c)に示す様に一方の検光子5
3の手前に位相差バイアスを与えるための1/4波長板
58を挿入したものであり、このような構成にすること
により、分岐されたいずれかのポートに信号が乗ってい
る確率が高くなるようにしてある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記の偏波変
調光受信方法には次のような問題があった。 .前記の偏波変調光受信方法のうち前者(図13)
の、検光子53の角度を最適な状態に調整する方法は、
実際にシステム中で使用するには、変調出力レベルをフ
ィードバックして検光子53を動かさなければならず、
そのようにするとシステムが大型化して実用的でない。 .前記の偏波変調光処理方法のうち後者(図14)の
方法は、検光子53や1/4波長板58の適正な角度関
係が記載されておらず、また、この構成だけでは不十分
であることが明らかとなった。以下にその点を詳しく説
明する。
【0008】光ファイバ中を伝搬する光の進行軸に垂直
な平面内で、直交する独立な2つの偏光成分を考える。
超音波の伝搬方向をy軸方向に取り、x、y偏光の波の
振幅を夫々Ex 、Ey とすると、2つの偏光は次式のよ
うに表すことができる。 Ex =Ei cosθ・expj(ωt−βx z) Ey =Ei sinθ・expj(ωt−βy z+ψ) 前記のEi は入射偏波の電界を表し、θはEx とEy
位相差ψが0のときの偏光(直線偏光)とx軸がなす角
度である。
【0009】前記、式より時間依存項を消去すると
次式が得られる。 [Ex /(Ei cosθ)]2 +[Ey /(Ei sinθ)]2 −2[Ex /(Ei cosθ)][Ey /(Ei sinθ)] ×cos(ψ+Δψsinωm t) =sin2 (ψ+Δψsinωm t)
【0010】ここでψ+(βx −βy )zをψ+Δψs
inωm tとした。Δψsinωmtが偏光変化分であ
る。更に、これを検光子で受光したときの電界Eは次式
で表される。ここでφは、検光子の方向とx軸がなす角
度である。 E=Ei {sin2 θ・sin2 φ+sin2θ・sinφ・cosφ・ cos(ψ+Δψsinωm t)+cos2 θ・cos2 φ}0.5
【0011】変調出力は前記式のψ+Δψsinωm
tをψ+Δψとした電界E2 とψ−Δψとした電界Ei
の差として考える。O/E変換部では2乗検波であるこ
とを考えると変調出力Vは、 V=sin2θ・sin2φ・sinψ・sinΔψ となる。
【0012】前記式より検光子の方向がφ=0,9
0,180°・・・、即ち、超音波が伝搬する方向また
はこれに垂直な方向では偏波面変調光を検波することが
できない。また、偏光が直線偏光を中心として変調がか
かる場合、(ψ=0°)も偏波面変調光を検波すること
ができない。前記式においてθ=0,90,180°
・・・の場合も変調出力が0になるが、これらはいずれ
も超音波の伝搬軸に平行・垂直の直線偏光を表してい
る。
【0013】図14(a)、(b)では伝搬する光を単
に分岐して複数の検光子53で受けているが、検光子5
3の方向が適正な角度に設定されていないと全ての検光
子53の方向がφ=0,90,180°・・・に相当す
る場合があり、その状態では検波できない。この点につ
いては図14(c)ではこの問題について機能する検光
子53は1つであり構成上不十分である。また、偏光の
主軸方向が一定で、直線偏光を中心として変化する偏波
面変調光が入射した場合は図14(a)、(b)では全
ての出力が0となってしまう。
【0014】以上の説明より、これらの偏光状態を検波
できない状態(以後ヌル点と呼ぶ)を解消するために
は、前記した図14のような構成では不十分であること
が明らかである。
【0015】本発明の目的は上記のような課題を解決で
きる光外部変調器後の偏波面変調光の受信方法、即ち、
検光子を固定しておいても必ず変調出力を得ることがで
きる偏波面変調光の受信方法を提供することと、この受
信方法を実現するための受信装置を提供することにあ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明のうち請求項1の
偏波面変調光の受信方法は図1〜7に示すように、光フ
ァイバ1の2以上の箇所において、同光ファイバ1を伝
播する光の偏波面を光外部変調器2により偏波面変調し
た周波数多重の偏波面変調光を、受信側において3分岐
して3つの分岐経路3a、3b、3cに送り出し、夫々
の分岐経路3a、3b、3cのうちいずれか1つの分岐
経路3aに送り出された偏波面変調光はπ/2位相子4
を通してから第1の検光子5aを通し、他の2つの分岐
経路3b、3cに送り出された偏波面変調光はπ/2位
相子4を通さずに第2、第3の検光子5b、5cを通
し、各検光子5a、5b、5cを通過した強度変調光を
O/E変換器6a、6b、6cを通して電気信号に変換
し、夫々の電気信号を前記光外部変調器2の周波数と対
応した周波数成分に分別し、各周波数成分毎に変調出力
の最も高い分岐経路3a、3b、3cの電気信号を選択
して受信するようにしたことを特徴とするものである。
【0017】本発明のうち請求項2の偏波面変調光の受
信装置は、光ファイバ1に伝送される周波数多重の偏波
面変調光を3分岐する分岐器7と、3分岐された偏波面
変調光を別々に送り出す3つの分岐系路3a、3b、3
cと、そのうちの1つの分岐系路3aに設けたπ/2位
相子4と、そのπ/2位相子4の後に設けた検光子5a
と、他の2つの分岐系路3b、3cに設けた検光子5
b、5cと、検光子5a、5b、5cを通過した強度変
調光を電気信号に変換するO/E変換器6a、6b、6
cと、各O/E変換器6a、6b、6cの電気信号を前
記光外部変調器2の周波数と対応した周波数成分に夫々
分別し、且つ各周波数成分毎に変調出力の最も高い分岐
経路3a、3b、3cの電気信号を選択する選択部8と
を備え、前記π/2位相子4が1/4波長板でありこの
1/4波長板4と第1の検光子5aが互いに主軸が45
°の角度差をもって配置され、第2の検光子5bと第3
の検光子5cが互いに主軸が45°の角度差をもって配
置されてなることを特徴とするものである。
【0018】
【作用1】本発明のうち請求項1の偏波面変調光の受信
方法では、周波数多重の偏波面変調を受けた偏波面変調
光を受信側で3分岐し、3分岐された偏波面変調光のう
ち1つの偏波面変調光をπ/2位相子4を通してから第
1の検光子5aを通し、他の2つの偏波面変調光をπ/
2位相子4を通さずに第2、第3の検光子5b、5cを
通すため、これら検光子5a、5b、5cが固定されて
いても、少なくともどれか1つの検光子には必ず変調信
号が入力されるようになる。しかもこの検光子5a、5
b、5cの通過光はO/E変換器6a、6b、6cに通
して電気信号に変換し、各O/E変換器6a、6b、6
cの電気信号を前記光外部変調器2と対応した複数の周
波数成分に夫々分別し、各周波数成分毎に変調出力の最
も高い分岐経路3a、3b、3cの信号を選択して受信
するようにしたため、最も状態の良い変調信号が自動的
に選択されて受信されるようになる。この受信方法にお
ける受信原理を図8〜11にもとづいて詳しく説明す
る。
【0019】図8はポアンカレ球で、光ファイバに伝搬
する光の偏光状態をポアンカレ球表面上に表現したもの
である。図1の光外部変調器2において図8アのように
偏波面変調がかかった場合を考える。光外部変調器2か
ら受光部10に到達する過程で光ファイバ1内での微妙
な屈折率変動や外力、温度変化などにより偏光状態が変
化する結果、図8アの偏波面変調光はポアンカレ球の表
面のいろいろな場所に移動する。
【0020】例えば、図8イに移動した偏波面変調光を
考える。これは偏光の主軸が0°の方向の楕円偏光であ
り、図9(a)のように表すことができる。この場合、
図9(a)のx軸に対し45°、135°方向に配置し
た検光子(例えば図2の5b)では強度が常に一定とな
り強度変調光を得ることができない。この場合、検光子
はx軸に対して0°、90°の方向で最大の感度を示し
(例えば図2の5c)、この検光子5cを通過した光は
光外部変調器2で印加した信号に応じた強度変調光とな
る。
【0021】次に、例えば、図8ウに移動した偏波面変
調光を考える。これは偏光の主軸が45°の方向の楕円
偏光であり図9(b)のように表すことができる。この
場合は上述の場合とは逆に図2の検光子5bを通過した
光は強度変調光となるが、検光子5cを通過した光には
印加信号成分は表われない。多くの場合は検光子5cと
検光子5bの通過光の両方ともに印加信号成分がのった
強度変調光となる。
【0022】しかしながら、主軸方向は一定で直線偏光
を中心として偏波面変調が生じる図8エの場合{図10
(a)の偏光状態の場合}には、検光子5cや5bを通
過した光に含まれるのは光外部変調器2で印加した信号
の2次成分のみで1次成分は現れない。この場合には、
例えば主軸角度45°になるように配置したπ/2位相
子(例えば1/4波長板3)を通して図8エの偏波面変
調光を図8オ{図10(b)の偏光状態}に変換してか
ら検光子5aを通過させると良い。
【0023】図8オは楕円率がほぼ一定で主軸角度が変
動する偏波面変調光であるが、この場合には図9(a)
の場合と同様に検光子の方向は45°、135°では強
度変調光とならない。この場合0°、90°の方向の検
光子5aが望ましい。このように1/4波長板4と検光
子5aは45°の角度差をもって配置する必要がある。
【0024】以上述べたように、検光子5a、5b、5
cに入射する光の偏光状態により生じる偏波面変調光の
検波ができない点(ヌル点)は、上述の受光部10を用
いることにより解消できることが明らかである。即ち、
検光子5a、5b、5cの方向が光外部変調器2の超音
波が伝搬する方向または垂直な方向(正確にはこの方向
に相当する伝搬光の偏光方向)では偏波面変調光を検波
できないという問題に対しては、検光子5cと5bの少
なくとも一方で必ず検波することができる。
【0025】また、主軸方向は一定で、直線偏光を中心
として偏波面変調がかかった場合は偏波面変調光が検波
できないという問題に対しては、1/4波長板4と検光
子5aで検波することができる。
【0026】ここで前記検光子5a、5b、5cを通過
した強度変調光の変調出力成分が最大となる経路(3
a、3b、3cのどれか)は、伝送路途中の複数の箇所
で印加された信号(図1f1 、f2 、・・・)により異
なるため、変調出力が最大の経路を選択する際には、周
波数成分に分別し、夫々について経路を選択して処理す
る必要がある。
【0027】例えば、伝送路上の最初の光外部変調器2
でf1 の信号が印加されたとする。この結果偏波面変調
された光は図11のように表せるものとする。次にこ
の光が第2の光外部変調器2に達してここでf2 の信号
が印加される(図11)。このようにして周波数多重
化された光が受光部に到達して、例えば図11の偏波
状態で、検光子を通過して強度変調される。この場合、
図2の検光子5cでf1 の信号は強度変調光に変換でき
るが、f2 は検光子5cでは変換できず、検光子5aで
検波される。
【0028】このため、受光部10を通過した偏波面変
調光は選択回路8内で図5に示すようにポート選択して
処理する必要がある。図6のように伝送路上の1箇所
で、電気的に周波数多重した信号を光外部変調器2に印
加した場合は、印加直前の偏光状態が同じであるため選
択されるポートは同じになる。
【0029】
【作用2】本発明のうち請求項2の偏波面変調光の受信
装置では、周波数多重の偏波面変調光を3分岐する分岐
器7と、分岐された3つの分岐系路3a、3b、3cの
うちの1つの分岐系路3aに設けたπ/2位相子4と、
そのπ/2位相子4の後に設けた検光子5aと、他の2
つの分岐系路3b、3cに設けた検光子5b、5cと、
検光子5a、5b、5cの通過光を電気信号に変換する
O/E変換器6a、6b、6cと、各O/E変換器6
a、6b、6cの電気信号を前記光外部変調器2と対応
した複数の周波数成分に夫々分別し、且つ各周波数成分
毎に変調出力の最も高い分岐経路3a、3b、3cの信
号を選択する選択部8とを備え、しかも前記π/2位相
子4が1/4波長板でありこの1/4波長板4と第1の
検光子5aが互いに45°の角度差をもって配置され、
第2の検光子5bと第3の検光子5cが互いに45°の
角度差をもって配置されてなるため、検光子5a、5
b、5cを固定した状態でも常に最良の変調信号を得る
ことができる。
【0030】
【偏波面変調光の受信装置の実施例1】本発明の偏波面
変調光の受信装置の一実施例を図1、図2、図5に基づ
いて詳細に説明する。図1の11はレーザダイオード
(LD)等の光源、1は光伝搬用の光ファイバ、2は光
ファイバ1内を伝搬する光の偏波面を夫々の印加信号
(変調信号)f1 、f2 、・・・、fn に応じて変化さ
せる(偏波面変調する)第1、第2、・・・、第nの光
外部変調器、10は第1、第2、・・・、第nの光外部
変調器2で周波数多重の偏波面変調された偏波面変調光
を受光する受光部である。
【0031】前記受光部10は図2に示す様に、受光し
た偏波面変調光を3分岐する二つの分岐器(例えばミラ
ー)7と、3つの分岐系路3a、3b、3cのうち一つ
の分岐系路3aに設けた1/4波長板(π/2位相子)
4と、この1/4波長板4の後に設けた検光子5aと、
他の2つの分岐系路3b、3cに設けた検光子5b、5
cとを備えている。しかも、第1の検光子5aの方向は
前記1/4波長板4の主軸角度に対して45°の角度差
をもって配置され、第2の検光子5bと第3の検光子5
cが互いに45°の角度差をもって配置されてなる。
【0032】前記分岐器7の反射レベルは検光子5aの
手前に配置した1/4波長板4の挿入損失を考慮して、
夫々の検光子5a、5b、5cの手前において光パワー
が同程度になるように決定するのが好ましい。
【0033】図2の14は各分岐系路3a、3b、3c
の出力側と受光部10の入力側に設けられたコリメータ
レンズ、6a、6b、6cは夫々のコリメータレンズ1
4を通して出力される光を電気信号に変換するO/E変
換器である。
【0034】また図1、図2の8は選択部であり、図5
に示すように特定の信号のみを通過可能とするバンドパ
スフィルタ(BPF1 、BPF2 、・・・、BPFn
20と、変動する信号のレベルを安定化させるAGC
(Automatic Gain Control)21と、入力される3つの
信号の中から最もレベルの高い信号を1つ選択して通過
させる選択回路22とを備えてなる。
【0035】前記バンドパスフィルタ20のうちBPF
1 と記載されているものは前記O/E変換器6a、6
b、6cの電気信号から光外部変調器2の周波数成分f
1 のみを取り出す(通過させる)もの、BPF2 と記載
されているものはO/E変換器6a、6b、6cの電気
信号から光外部変調器2の周波数成分f2 のみを取り出
すもの、BPFn と記載されているものはO/E変換器
6a、6b、6cの電気信号から光外部変調器2の周波
数成分fn のみを取り出すものである。
【0036】前記AGC21は、バンドパスフィルタ2
0通過後の信号にAGCをかけるとその後の処理が容易
になるため設けられたものである。なお、このAGC2
1の替わりにアンプをおき、単に信号を増幅するのみで
も良い。またこのアンプは選択回路22の後に配置して
も良い。
【0037】この選択部8では前記構成を有することに
より、3つの分岐経路3a、3b、3cの夫々に伝わる
信号から光外部変調器2の変調信号f1 、f2 、・・
・、fn を分別し、各周波数成分f1 、f2 、・・・、
n 毎に変調出力の最も高い分岐経路3a、3b、3c
の信号を選択して周波数成分f1 、f2 、・・・、fn
毎に1つの信号を出力するようにできている。
【0038】図1の12は処理回路であり、これは選択
部8で選択された各周波数成分f1、f2 、・・・、fn
の信号を処理するためのものである。
【0039】
【偏波面変調光の受信装置の実施例2】本発明では前記
受信装置における受光部10を図3に示すように構成し
ても良い。これは受光部10内の入射光を分岐する分岐
器7として図2のハーフミラーの代わりに石英ブロック
15を用いたものである。この分岐器7は石英ブロック
15の表裏両面に反射用の金属膜(例えばアルミニウム
など)16a、16bを蒸着により形成してなる。
【0040】この受光部10では、受光部10への入射
光が入力側のコリメータレンズ14を通して空間光とな
り、分岐器7の金属膜16aで1/3の強度の偏波面変
調光が反射されて検光子5bに到達する。残りの偏波面
変調光は石英ブロック15による分岐器7内に入射し、
金属膜16bで一部が反射し、一部が同金属膜16bを
透過して1/4波長板4を通過し、夫々検光子5c、5
aに到達する。各検光子5a、5b、5cを通過した光
は、図2の場合と同様にO/E変換器6a、6b、6c
を通して電気信号に変換される。この電気信号は図5の
選択回路8で光外部変調器2の周波数成分f1 、f2
・・・、fn 別に分別され、各周波数成分f1 、f2
・・・、fn のうち分岐された3つの信号の中から最も
変調出力の高い信号が選択されて出力される。
【0041】但し、前記1/4波長板4と第1の検光子
5aが互いに45°の角度差をもって配置され、第2の
検光子5bと第3の検光子5cが互いに45°の角度差
をもって配置される。
【0042】
【偏波面変調光の受信装置の実施例3】また本発明では
実施例1の受信装置における受光部10を図4に示すよ
うに構成しても良い。これは第1、第2の分岐器7とし
て溶融型の光カプラを使用し、それにより、光ファイバ
1により伝搬されてきた偏波面変調光を分岐するように
してある。この光カプラによる第1の分岐器7は分岐比
1:2、第2の分岐器7は分岐比1:1として、各検光
子5a、5b、5cの手前における光強度が3つの分岐
系路3a、3b、3cで同程度になる様にしてある。こ
の場合も、第1の分岐経路3aに設けられる1/4波長
板4と第1の検光子5aが互いに45°の角度差をもっ
て配置され、第2の検光子5bと第3の検光子5cが互
いに45°の角度差をもって配置される。
【0043】
【偏波面変調光の受信装置の実施例4】本発明では実施
例1の受信装置における選択部8を図7に示すように構
成しても良い。これは図6に示すように光ファイバ1の
途中に2つの偏波面変調器2が配置され、且つ1つ目の
偏波面変調器2からは電気的に多重化された3つの周波
数成分f1 、f2 、f3 が印加され、2つ目の偏波面変
調器2からは電気的に多重化された2つの周波数成分f
4 、f5 が印加される場合の選択部8の構成例を示した
ものである。なお、図7に示す受光部10は図2、図
3、図4に示したものをそのまま使用することができ
る。
【0044】この選択部8は、特定の信号のみを通過可
能とするバンドパスフィルタ(BPF1 、BPF2 、・
・・、BPF7 )20と、信号のレベルを安定化させる
AGC21と、入力される3つの信号の中から最もレベ
ルの高い信号を1つ選択して通過させる選択回路22と
を備えてなる。
【0045】前記バンドパスフィルタ20のうちBPF
1 と記載されているものは光外部変調器2の周波数成分
1 を取り出す(通過させる)もの、BPF2 と記載さ
れているものは光外部変調器2の周波数成分f2 を取り
出すもの、BPF3 と記載されているものは光外部変調
器2の周波数成分f3 を取り出すもの、BPF4 と記載
されているものは光外部変調器2の周波数成分f4 を取
り出すもの、BPF5と記載されているものは光外部変
調器2の周波数成分f5 を取り出すもの、BPF6 と記
載されているものは光外部変調器2の周波数成分f1
2 、f3 を取り出すもの、BPF7 と記載されている
ものは光外部変調器2の周波数成分f4、f5 を取り出
すものである。
【0046】この選択部8では前記構成を有することに
より、3つの分岐経路3a、3b、3cの夫々に伝わる
信号から光外部変調器2の変調信号f1 、f2 、・・
・、f5 を分別し、各周波数成分f1 、f2 、・・・、
5 毎に変調出力の最も高い分岐経路3a、3b、3c
の信号を選択して周波数成分f1 、f2 、・・・、f5
毎に1つの信号を出力するようにできている。そしてこ
の出力が処理回路12で処理される。
【0047】
【偏波面変調光の受信方法の実施例】本発明の偏波面変
調光の受信方法の一実施例を、図1、図2、図5の偏波
面変調光の受信装置を用いて受光する場合について詳細
に説明する。
【0048】図1のLD11より発せられた光は光ファ
イバ1を伝搬する。このとき光ファイバ1の任意の箇所
に設けられた第1、第2、・・・、第nの光外部変調器
2の夫々を変調信号f1 、f2 、・・・、fn で駆動す
ると、光ファイバ1内を伝搬する光の偏波面が変調され
て周波数多重の偏波面変調光となる。
【0049】この偏波面変調光は図2の受光部10の入
力側のコリメートレンズ14で空間光となり、第1の分
岐器7で透過光と反射光とに2分岐され、その反射光が
第2の分岐器7で透過光と反射光とに2分岐されて、全
部で3分岐される。このとき、第1の分岐器7では1/
3の強度の光が透過して1/4波長板4に向かうと共に
2/3の光が反射して第2の分岐器7に向かう。
【0050】3分岐された偏波面変調光のうち図2の分
岐系路3aを伝搬する偏波面変調光は1/4波長板4を
通り、検光子5aを通って強度変調光になった後、コリ
メータレンズ14で空間光からファイバ1に入射され、
O/E変換器6aで電気信号に変換されて選択部8に送
られる。
【0051】3分岐された偏波面変調光のうち、図2の
他の分岐系路3b、3cを伝搬する夫々の偏波面変調光
は検光子5b、5cを通って強度変調光になった後、コ
リメータレンズ14で空間光からファイバ1に入射さ
れ、O/E変換器6b、6cで電気信号に変換されて選
択部8に送られる。
【0052】この選択部8に送られる3波の強度変調光
のうち少なくても1波には、前記作用で説明したよう
に、光ファイバ1中を伝送中に光外部変調器2により印
加された信号が必ず含まれる。
【0053】図2の選択部8では入力された3波の信号
を夫々バンドパスフィルタ20で前記変調信号の周波数
成分f1 、f2 、・・・、fn に分別し、AGC21に
通した後、選択回路22で各周波数成分の中から最も信
号レベルの高い1波が選択されて出力される。
【0054】選択部8からの出力は処理回路12で処理
される。
【0055】以上述べたように、本発明では全ての偏光
状態における偏波面変調光を確実に検波することがで
き、しかも検波された信号のうち最も信号レベルの高い
ものを自動的に選択して受信することができる。なお検
光子5a、5b、5cの配置は本発明の意図を満足でき
ればよいので、前記実施例の配置に限定されるものでは
ない。
【0056】
【発明の効果】本発明のうち請求項1の偏波面変調光の
受信方法によれば、検光子5a、5b、5cを固定した
状態でも必ず変調出力を検波することができ、しかも分
岐経路3a、3b、3cのどれに変調出力が入ろうとも
それが自動的に選択されて受信されるようになる。
【0057】本発明のうち請求項2の偏波面変調光の受
信装置によれば、検光子5a、5b、5cを固定した状
態で常に変調信号を得ることができ、しかも装置の構成
が簡潔になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の偏波面変調光の受信装置の一実施例を
示す説明図。
【図2】図1の偏波面変調光の受信装置における受光部
の第1の例を示す説明図。
【図3】図1の偏波面変調光の受信装置における受光部
の第2の例を示す説明図。
【図4】図1の偏波面変調光の受信装置における受光部
の第3の例を示す説明図。
【図5】図1の偏波面変調光の受信装置における選択部
の第1の例を示す説明図。
【図6】図1の偏波面変調光の受信装置における変調部
の他の例を示す説明図。
【図7】図1の偏波面変調光の受信装置における選択部
の第2の例を示す説明図。
【図8】本発明の偏波面変調光の受信方法における伝搬
光の偏光状態をポアンカレ球表面上で表現した説明図。
【図9】(a)(b)は偏波面変調光の偏光方向の異な
る例を示す説明図。
【図10】(a)(b)は偏波面変調光の偏光方向の説
明図であり、図9の場合と異なる場合の例を示す説明
図。
【図11】本発明の偏波面変調光の受信方法における選
択部の原理をポアンカレ球表面上で説明するための説明
図。
【図12】(a)(b)は従来の光外部変調器の説明
図。
【図13】従来の偏波面変調光伝送システムの説明図。
【図14】(a)(b)(c)は従来の偏波変調光受信
方法の説明図。
【符号の説明】
1 光ファイバ 2 光外部変調器 3a、3b、3c 分岐経路 4 π/2位相子 5a、5b、5c 検光子 6a、6b、6c O/E変換器 7 分岐器 8 選択部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神谷 勇 東京都中央区入船1−4−10 東京電力株 式会社内 (72)発明者 渡辺 剛基 東京都中央区入船1−4−10 東京電力株 式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光ファイバ(1)の2以上の箇所におい
    て、同光ファイバ(1)を伝播する光の偏波面を光外部
    変調器(2)により偏波面変調した周波数多重の偏波面
    変調光を、受信側において3分岐して3つの分岐経路
    (3a、3b、3c)に送り出し、夫々の分岐経路(3
    a、3b、3c)のうちいずれか1つの分岐経路(3
    a)に送り出された偏波面変調光はπ/2位相子(4)
    を通してから第1の検光子(5a)を通し、他の2つの
    分岐経路(3b、3c)に送り出された偏波面変調光は
    π/2位相子(4)を通さずに第2、第3の検光子(5
    b、5c)を通し、各検光子(5a、5b、5c)を通
    過した強度変調光をO/E変換器(6a、6b、6c)
    を通して電気信号に変換し、夫々の電気信号を前記光外
    部変調器(2)の周波数と対応した周波数成分に分別
    し、各周波数成分毎に変調出力の最も高い分岐経路(3
    a、3b、3c)の電気信号を選択して受信するように
    したことを特徴とする周波数多重偏波面変調光の受信方
    法。
  2. 【請求項2】光ファイバ(1)に伝送される周波数多重
    の偏波面変調光を3分岐する分岐器(7)と、3分岐さ
    れた偏波面変調光を別々に送り出す3つの分岐系路(3
    a、3b、3c)と、そのうちの1つの分岐系路(3
    a)に設けたπ/2位相子(4)と、そのπ/2位相子
    (4)の後に設けた検光子(5a)と、他の2つの分岐
    系路(3b、3c)に設けた検光子(5b、5c)と、
    検光子(5a、5b、5c)を通過した強度変調光を電
    気信号に変換するO/E変換器(6a、6b、6c)
    と、各O/E変換器(6a、6b、6c)の電気信号を
    前記光外部変調器(2)の周波数と対応した周波数成分
    に夫々分別し、且つ各周波数成分毎に変調出力の最も高
    い分岐経路(3a、3b、3c)の電気信号を選択する
    選択部(8)とを備え、前記π/2位相子(4)が1/
    4波長板でありこの1/4波長板(4)と第1の検光子
    (5a)が互いに主軸が45°の角度差をもって配置さ
    れ、第2の検光子(5b)と第3の検光子(5c)が互
    いに主軸が45°の角度差をもって配置されてなること
    を特徴とする周波数多重偏波面変調光の受信装置。
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