JP3913339B2 - 偏光無依存型偏光子およびこれを用いた光処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、大量の情報を伝送する際に使用される偏光無依存型偏光子、光ファイバを使用した光センサなどで使用される偏光無依存型偏光子およびこれを用いた光処理装置に係わり、特に入射光の偏光方向が変動したり、回転したりしていても、出力変動が少ない偏光光を得るようにした偏光無依存型偏光子およびこれを用いた光処理装置に関する。
【0002】
[発明の概要]
本発明は、複屈折特性を持つ素子と、偏光方向を90度回転させる素子と、複合複屈折特性を持つ素子とによって偏光無依存型偏光子を構成し、入射光の偏光方向が変動したり、回転したりしていても、出力変動が少ない、すなわち入射光の偏光方向に依存しない出射光が得られるようにするものであり、この偏光無依存型偏光子を光伝送装置に使用して、大容量の情報を伝送可能にするものである。
【0003】
【従来の技術】
従来、非偏光あるいは円偏光などの入射光から、直線偏光の出射光を得るときには、偏光ビームスプリッタやグラントムソンプリズムなどの偏光子を用いて、入射光から予め設定されている偏光方向を持つ偏光だけを通して、直線偏光の出射光を得ている。
【0004】
また、光伝送路の途中にセンサや変調素子を用いる光伝送装置では、偏光子を持つ偏光コントローラなどによって、非偏光の光や伝送の途中で乱れた偏光を整えることが必要である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の偏光子においては、円偏光などを偏光子に入射させ、予め設定されている偏光方向を持つ偏光を取り出すとき、偏光子によって他の偏光方向の偏光成分がカットされてしまうため、偏光子から出射される光の強度が入射光の1/2になってしまうという問題があった。
【0006】
また、光ファイバー伝送路などでは、光ファイバの曲がりや歪みなどにより、光ファイバから出射される偏光の偏光方向が時間とともに変化してしまうことから、光ファイバー伝送路から出射される偏光を偏光子に入射させると、偏光子から出射される偏光の強度が変動してしまうとともに、偏光子の偏光方向と、光ファイバから出射される偏光の偏光方向とが直交したときには、偏光子から光が出てこないという問題があった。
【0007】
本発明は上記の事情に鑑み、請求項1では、非偏光、円偏光または直線偏光が入射されたとき、高い変換効率で、これら非偏光、円偏光または直線偏光を、予め設定されている偏光方向を持つ偏光に変換することができる偏光無依存型偏光子を提供することを目的としている。
【0008】
また、請求項2では、非偏光、円偏光または直線偏光が入射されたとき、これら非偏光、円偏光または直線偏光を、予め設定されている偏光方向を持つ偏光に変換する際の損失を小さくすることができるとともに、偏光方向変換処理で得られた各偏光の光軸を一致させることができる偏光無依存型偏光子を提供することを目的としている。
【0009】
また、請求項3では、低い損失で、安定的に光を伝送することができ、これによって画像などの長距離伝送を行なうことができる光処理装置を提供することを目的としている。
【0010】
また、請求項4では、偏光方向のみならず、光軸をも整えて、低い損失で、安定的に光を伝送することができ、これによって画像などの長距離伝送を行なうことができる光処理装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明は、請求項1では、非偏光、円偏光または直線偏光された入射光を、予め設定されている偏光方向を持つ偏光光に変換する偏光無依存型偏光子において、前記入射光を複屈折させて、偏光面が互いに直交した2つの偏光光に分離する第1の複屈折素子と、第1の複屈折素子から出射される各偏光光の内、一方の偏光方向を90度回転させる偏光方向回転素子と、第1の複屈折素子から出射される他方の光を入射光とする第2の複屈折素子と、前記偏光方向回転素子から出射される光を入射光とする第3の複屈折素子とを張り合わせて構成され、前記第1の複屈折素子から出射される光と前記偏光方向回転素子から出射される光とを合成して、1つの偏光光として出射する複合複屈折素子とを備えたことを特徴としている。
【0012】
また、請求項2では、請求項1に記載の偏光無依存型偏光子において、前記複合複屈折素子の厚さは、前記第1の複屈折素子の厚さの半分であることを特徴としている。
【0013】
また、請求項3では、非偏光、円偏光または直線偏光された入射光の偏光方向を整える光処理装置において、前記入射光を複屈折させて、偏光面が互いに直交した2つの偏光光に分離する第1の複屈折素子と、第1の複屈折素子から出射される各偏光光の内、一方の偏光方向を90度回転させる偏光方向回転素子と、第1の複屈折素子から出射される他方の光を入射光とする第2の複屈折素子と、前記偏光方向回転素子から出射される光を入射光とする第3の複屈折素子とを張り合わせて構成され、前記第1の複屈折素子から出射される光と前記偏光方向回転素子から出射される光とを合成して、1つの偏光光として出射する複合複屈折素子とを有する偏光無依存型偏光子を備え、この偏光無依存型偏光子によって、非偏光、円偏光または直線偏光の偏光方向を整えることを特徴としている。
【0014】
また、請求項4では、請求項3に記載の光処理装置において、前記複合複屈折素子の厚さは、前記第1の複屈折素子の厚さの半分であることを特徴としている。
【0015】
上記の構成により、請求項1に記載の偏光無依存型偏光子では、第1の複屈折素子により、非偏光、円偏光または直線偏光された入射光を複屈折させ、偏光面が互いに直交した2つの偏光光に分離しながら、偏光方向回転素子によって、前記複屈折素子から出射される各偏光光の一方を90度偏光させるとともに、第2の複屈折素子と第3の複屈折素子とを張り合わせて構成された複合複屈折素子によって、前記偏光方向回転素子から出射される偏光光と、前記第1の複屈折素子から出射される偏光光とを合成して、1つの偏光光として出射することにより、非偏光、円偏光または直線偏光された入射光を、高い変換効率で、予め設定されている偏光方向を持つ偏光光に変換する。
【0016】
また、請求項2に記載の偏光無依存型偏光子では、前記第1の複屈折素子の厚さを基準にして、前記複合複屈折素子の厚さを半分にすることにより、非偏光、円偏光または直線偏光された入射光を、予め設定されている偏光方向を持つ偏光光に変換する際の損失を小さくするとともに、偏光方向変換処理で得られた各偏光光の光軸を一致させる。
【0017】
また、請求項3の光処理装置では、請求項1に記載の偏光無依存型偏光子を設け、この偏光無依存型偏光子によって、非偏光、円偏光または直線偏光の偏光方向を整えることにより、低い損失で、安定的に光を伝送し、これによって画像などの長距離伝送を行なう。
【0018】
また、請求項4では、請求項3に記載の光処理装置において、前記第1の複屈折素子の厚さを基準にして、前記複合複屈折素子の厚さを半分にすることにより、偏光方向のみならず、光軸をも整えて、低い損失で、安定的に光を伝送し、これによって画像などの長距離伝送を行なう。
【0019】
【発明の実施の形態】
《発明の基本原理》
まず、本発明者達は、入射光の偏光方向が変化しても、出射光の強度を常に一定にすることができるとともに、直線偏光が得られる偏光子を開発することを目的として、種々の光学素子を用いて研究を重ねた。
【0020】
この結果、入射光を複屈折させる複屈折素子と、入射光の偏光方向を90度回転させる偏光方向回転素子と、複屈折素子を2枚張り合わせた複合複屈折素子とを組み合わせると、入射光の偏光状態が非偏光、円偏光、直線偏光のいずれであっても、損失が小さい直線偏光が得られることが分かった。
【0021】
そして、さらに研究を重ねた結果、前記複屈折素子として、有機物材料などを使用することができるものの、方解石(CaCO3)やルチル結晶(TiO2)などのように、大きな複屈折特性を持つ無機質材料が好ましいことが分かった。また、偏光方向を90度回転させる偏光方向回転素子として、1/2波長板が最も適しておるものの、偏光特性を有する液晶やファラデー効果、カー効果などで、光の偏光面を回転させる素子も使用できることが分かった。
【0022】
また、複合複屈折素子の厚さを変えながら、非偏光、円偏光、直線偏光を複屈折素子に入射させて、複合複屈折素子から出射される出力光のパターンと、偏光方向とを観察して光量を測定したところ、複合複屈折素子の厚さを複屈折素子の厚さの半分より薄くすると、複合複屈折素子から平行に進む2本の出力光が出射され、また複合複屈折素子の厚さを複屈折素子の厚さの半分程度にすると、複合複屈折素子から1本の出力光が出射され、さらに複合複屈折素子の厚さを複屈折素子の厚さの半分より厚くすると、複合複屈折素子から互いに遠ざかる方向に進む2本の出力光が出射されることが観測された。
【0023】
この結果、前記複合複屈折素子の厚さと、前記複屈折素子の厚さとの比が1:2になるように、これら前記複合複屈折素子の厚さと、複屈折素子の厚さとを設定したとき、複合複屈折素子から出射される偏光の光軸を1つにして、光量を最大にすることができることが分かった。
【0024】
そして、これらの各条件を満たすように、入射光を複屈折させる複屈折素子と、入射光の偏光方向を90度回転させる偏光方向回転素子と、複屈折素子を2枚張り合わせた複合複屈折素子とを組み合わせて偏光無依存型偏光子を構成することにより、入射光の偏光状態が非偏光、円偏光、直線偏光のいずれであっても、損失が小さい直線偏光を得ることができる。
【0025】
《偏光無依存型偏光子の説明》
図1は、上述した基本原理を使用した、本発明による偏光無依存型偏光子の実施の形態を示す概略構成図である。
【0026】
この図に示す偏光無依存型偏光子1は、OA方向に光学軸を持ち、入力光を複屈折させて、互いに直交する偏光面を持つ常光Oと異常光Eとに分離する厚さdのルチル複屈折素子2と、このルチル複屈折素子2から出射される常光Oの偏光方向を90度回転させて、前記異常光Eの偏光方向と同じ偏光方向を持つ常光O’にする1/2波長板3と、OA方向に光学軸を持つ2つの複屈折素子4a、4bを張り合わせて構成され、ルチル複屈折素子2から出射される異常光Eと1/2波長板3から出射される常光O’とを互いに接近する方向に複屈折させて、1つの偏光にする厚さ1/2dの複合複屈折素子5とを備えている。
【0027】
そして、入力光として、非偏光、円偏光または直線偏光のいずれか、例えば図2(a)に示すように、円偏光が入射したとき、ルチル複屈折素子2によって、この円偏光を複屈折させて、図2(b)に示すように、互いに直交する偏光面を持つ常光Oと、異常光Eとに分離するとともに、1/2波長板3によって、常光Oの偏光面を90度回転させて、図2(c)に示すように、異常光Eの偏光方向と同じ偏光方向を持つ常光O’にする。この後、複合複屈折素子5を構成する一方の複屈折素子4aによって、ルチル複屈折素子2から出射される異常光Eを複屈折させて、1つの光軸に近づけるとともに、他方の複屈折素子4bによって、1/2波長板3から出射される常光O’を複屈折させて、光軸に近づけ、図2(d)に示すように、1つの光軸を持つ偏光にする。
【0028】
これにより、図3の黒丸に示すように、複合複屈折素子5から出射される異常光E側の偏光ピーク位置と、白丸に示すように、複合複屈折素子5から出射される常光O’側の偏光ピーク位置とをほぼ一致させて、これら異常光Eの光強度と、常光O’の光強度とを合成させた光強度を持つ偏光を得ることができる。
【0029】
このように、この実施の形態では、入力光として、非偏光、円偏光または直線偏光のいずれかが入射したとき、ルチル複屈折素子2によって、この円偏光を複屈折させて、互いに直交する偏光面を持つ常光Oと、異常光Eとに分離するとともに、1/2波長板3によって、常光Oの偏光面を90度回転させて、異常光Eの偏光方向と同じ偏光方向を持つ常光O’にし、この後複合複屈折素子5を構成する一方の複屈折素子4aによって、ルチル複屈折素子2から出射される異常光Eを複屈折させて、1つの光軸に近づけるとともに、他方の複屈折素子4bによって、1/2波長板3から出射される常光O’を複屈折させて、光軸に近づけ、1つの光軸を持つ偏光にするようにしたので、非偏光、円偏光または直線偏光が入射されたとき、高い変換効率で、これら非偏光、円偏光または直線偏光を、予め設定されている偏光方向を持つ偏光に変換することができる。
【0030】
また、この実施の形態では、複合複屈折素子5の厚さと、ルチル複屈折素子2の厚さとの比が1:2になるように、これら複合複屈折素子5の厚さと、ルチル複屈折素子2の厚さとを設定しているので、非偏光、円偏光または直線偏光が入射されたとき、これら非偏光、円偏光または直線偏光を、予め設定されている偏光方向を持つ偏光に変換する際の損失を小さくすることができるとともに、偏光方向変換処理で得られた各偏光の光軸を一致させることができる。
【0031】
《光処理装置の説明》
図4は、上述した偏光無依存型偏光子1を使用した、本発明による光処理装置の一実施の形態を示す光伝送装置の概略構成図である。
【0032】
この図に示す光伝送装置10は、入力された信号に応じた周波数で発振して駆動電流を生成する発振器11と、この発振器11から出力される駆動電流によって励起されてレーザ光を発生する半導体レーザ素子12と、この半導体レーザ素子12から出射されるレーザ光を取り込んで、コリメートするコリメートレンズ13と、このコリメートレンズ13によってコリメートされたレーザ光を取り込んで、伝送するシングルモード光ファイバ14と、このシングルモード光ファイバ14によって伝送されたレーザ光を取り込んで、予め設定されている偏光方向を持つレーザ光に変換する偏光無依存型偏光子1と、この偏光無依存型偏光子1から出射されるレーザ光を受光して、このレーザ光の強度に応じた光強度検出信号を生成する光検出器15と、この光検出器15から出力される光強度検出信号を増幅するプリアンプ16とを備えている。
【0033】
そして、信号が入力されたとき、送信装置側となる発振器11を発振させて、半導体レーザ素子12からレーザ光を出射させながら、伝送路となるシングルモード光ファイバ14によってレーザ光を伝送させるとともに、受信装置側となる偏光無依存型偏光子1によって、レーザ光の偏光方向を変換して、予め設定されている偏光方向を持つレーザ光にした後、光検出器15によってその光強度に対応する光強度検出信号を生成させ、信号を再生させる。
【0034】
次に、この光伝送装置10の伝送特性を調べるために、図5(a)に示すように、偏光無依存型偏光子1を使用した光伝送装置10と、図5(b)に示すように、偏光無依存型偏光子1に代えて、グラントムソンプリズム17を使用し、他の部分については、光伝送装置10と同じものを使用した光伝送装置18とを用意し、各光伝送装置10、18にオシロスコープ19をそれぞれ接続して、伝送試験を行なった。
【0035】
この結果、半導体レーザ素子12として、波長1.3μmのレーザ光を発生するものを使用し、シングルモード光ファイバ14の長さを500mにしたとき、グラントムソンプリズム17を使用した光伝送装置18では、グラントムソンプリズム17から出射されるレーザ光の変動幅が4dBmになるのに対し、偏光無依存型偏光子1を使用した光伝送装置10では、偏光無依存型偏光子1から出射されるレーザ光の変動幅を0.5dBmにすることができ、非常に安定させ得ることが分かった。
【0036】
このように、この実施の形態では、シングルモード光ファイバ14によって伝送させたレーザ光を偏光無依存型偏光子1に入射させて、レーザ光を予め設定された偏光方向を持つレーザ光に変換するようにしているので、低い損失で、安定的に光を伝送することができ、これによって画像などの長距離伝送を行なうことができる。
【0037】
この際、偏光無依存型偏光子1を構成するルチル複合複屈折素子2の厚さと、複屈折素子5の厚さとの比が1:2になるように、これら複合複屈折素子5の厚さと、ルチル複屈折素子2の厚さとを設定することにより、偏光方向変換時の損失を小さくしながら、偏光無依存型偏光子1から予め設定されている偏光方向を持つ1つの偏光を出射させることができる。
【0038】
《他の実施の形態》
また、このような構造の光伝送装置10以外の光処理装置として、例えば偏光無依存型偏光子1の出力側に偏光依存特性を持つ通常の光アイソレータを挿入して、偏光無依存型の光アイソレータを構成することもできる。
【0039】
また、上述した各実施の形態では、偏光無依存型偏光子1から出射される2つの偏光に位相差を無視することができることを前提にして、偏光無依存型偏光子1や光伝送装置10などを説明しているが、これら各偏光の位相差を無視することができない場合には、ルチル複屈折素子2と複合複屈折素子5との間に、位相差を補償する素子を配置して、複合複屈折素子5から出射される各偏光の位相差をゼロにするようにしても良い。
【0040】
また、上述した各実施の形態では、非偏光、円偏光または直線偏光のいずれかが入射されたとき、偏光無依存型偏光子1から予め設定されている偏光方向を持つ偏光を出射させるようにしているが、偏光無依存型偏光子1の後に、1/4波長板や1/2波長板を配置して、異常光Eの偏光方向に対し、90度回転させた偏光方向を持つ偏光を出射させるようにしても良い。
【0041】
また、上述した各実施の形態においては、非偏光、円偏光または直線偏光を異常光Eと、常光Oとに分離する素子として、ルチル複屈折素子2を使用するようにしているが、このようなルチル複屈折素子2以外の複屈折素子、例えば方解石などの複屈折素子を使用するようにしても良い。
【0042】
この場合、OA方向と異なる方向に光学軸を持つように、複屈折素子の光軸を配置することにより、上述した各実施の形態と同様な効果を得ることができる。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、請求項1の偏光無依存型偏光子では、非偏光、円偏光または直線偏光が入射されたとき、高い変換効率で、これら非偏光、円偏光または直線偏光を、予め設定されている偏光方向を持つ偏光に変換することができる。
【0044】
また、請求項2の偏光無依存型偏光子では、非偏光、円偏光または直線偏光が入射されたとき、これら非偏光、円偏光または直線偏光を、予め設定されている偏光方向を持つ偏光に変換する際の損失を小さくすることができるとともに、偏光方向変換処理で得られた各偏光の光軸を一致させることができる。
【0045】
また、請求項3の光処理装置では、低い損失で、安定的に光を伝送することができ、これによって画像などの長距離伝送を行なうことができる。
【0046】
また、請求項4の光処理装置では、偏光方向のみならず、光軸をも整えて、低い損失で、安定的に光を伝送することができ、これによって画像などの長距離伝送を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による偏光無依存型偏光子の一実施の形態を示す概略構成図である。
【図2】図1に示す偏光無依存型偏光子を構成する各部の入射光、出射光の一例を示す模式図である。
【図3】図1に示す偏光無依存型偏光子の効果例を示すグラフである。
【図4】本発明による光処理装置の一実施の形態を示す光伝送装置の概略構成図である。
【図5】図4に示す光伝送装置の伝送特性を調べるときのシステム例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1:偏光無依存型偏光子
2:ルチル複屈折素子(複屈折素子)
3:1/2波長板(偏光方向回転素子)
4a、4b:複屈折素子
5:複合複屈折素子
10:光伝送装置(光処理装置)
11:発振器
12:半導体レーザ素子
13:コリメートレンズ
14:シングルモード光ファイバ
15:光検出器
16:プリアンプ
17:グラントムソンプリズム
18:光伝送装置
19:オシロスコープ
Claims (4)
- 非偏光、円偏光または直線偏光された入射光を、予め設定されている偏光方向を持つ偏光光に変換する偏光無依存型偏光子において、
前記入射光を複屈折させて、偏光面が互いに直交した2つの偏光光に分離する第1の複屈折素子と、
第1の複屈折素子から出射される各偏光光の内、一方の偏光方向を90度回転させる偏光方向回転素子と、
第1の複屈折素子から出射される他方の光を入射光とする第2の複屈折素子と、前記偏光方向回転素子から出射される光を入射光とする第3の複屈折素子とを張り合わせて構成され、前記第1の複屈折素子から出射される光と前記偏光方向回転素子から出射される光とを合成して、1つの偏光光として出射する複合複屈折素子と、
を備えたことを特徴とする偏光無依存型偏光子。 - 請求項1に記載の偏光無依存型偏光子において、
前記複合複屈折素子の厚さは、前記第1の複屈折素子の厚さの半分であることを特徴とする偏光無依存型偏光子。 - 非偏光、円偏光または直線偏光された入射光の偏光方向を整える光処理装置において、
前記入射光を複屈折させて、偏光面が互いに直交した2つの偏光光に分離する第1の複屈折素子と、第1の複屈折素子から出射される各偏光光の内、一方の偏光方向を90度回転させる偏光方向回転素子と、第1の複屈折素子から出射される他方の光を入射光とする第2の複屈折素子と、前記偏光方向回転素子から出射される光を入射光とする第3の複屈折素子とを張り合わせて構成され、前記第1の複屈折素子から出射される光と前記偏光方向回転素子から出射される光とを合成して、1つの偏光光として出射する複合複屈折素子とを有する偏光無依存型偏光子を備え、
この偏光無依存型偏光子によって、非偏光、円偏光または直線偏光の偏光方向を整えることを特徴とする光処理装置。 - 請求項3に記載の光処理装置において、
前記複合複屈折素子の厚さは、前記第1の複屈折素子の厚さの半分であることを特徴とする光処理装置。
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