JPH08125295A - 金属ベース回路基板 - Google Patents

金属ベース回路基板

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JPH08125295A
JPH08125295A JP25571994A JP25571994A JPH08125295A JP H08125295 A JPH08125295 A JP H08125295A JP 25571994 A JP25571994 A JP 25571994A JP 25571994 A JP25571994 A JP 25571994A JP H08125295 A JPH08125295 A JP H08125295A
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metal plate
metal
circuit board
insulating layer
chromate
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JP25571994A
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Seiichi Takahashi
清一 高橋
Kunihiro Nagamine
邦浩 永峰
Kinichi Kanemitsu
均一 金光
Takayuki Ishikawa
孝幸 石川
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 銅箔と金属とが、絶縁層を介して積層され
ている金属ベース基板を用いて、回路加工を行って得ら
れた金属ベース回路基板、また、更に曲げあるいは絞り
加工を行って得られる略箱体状の電子部品搭載用基板に
おいて、絶縁層と接合される金属板の表面に、クロメー
ト処理された皮膜を有する金属板を用いるものである。
ことで金型打ち抜き加工、及びメッキ工程で発生する、
金属板と絶縁層の間の剥離防止する。 【効果】 金型加工の打ち抜き加工やその後のメッキ
処理で発生する、金属板と絶縁層間で発生する剥離が効
果的に防止され、他の基板への実装信頼性が改善され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子部品の実装に用い
られる印刷基板に関し、特に、金属ベース基板を用いた
印刷基板より形成された金属ベース回路基板及び電子部
品搭載用基板に関する。
【0002】
【従来の技術】電子回路が搭載される電子機器の、軽薄
短小化やその動作速度の高速化に伴って、電子回路事態
の高密度実装化や高速動作化が進んでいる。高密度実
装、高速動作を行った場合、一般には消費電力が増加し
て電子回路の発熱量が増すことから、これら高速動作、
高密度実装には放熱性を考慮した構造が必要である。近
年、放熱性が良好である金属ベースを用いた金属ベース
回路基板が広く用いられてきている。また電子部品が搭
載されている従来のパッケージとしては、代表的なもの
としてQFP,DIP等が知られているが、これらに用
いられる電子部品搭載用のフレームとしてリードフレー
ムが利用されている。近年電子部品の多ピン化が進み、
これらの多ピン電子部品を搭載するリードフレームで
は、インナーリード、アウターリードの狭ピッチ化が必
要になっている。しかしながら、リードフレームの場
合、アウターリードは個々にパッケージ外部に突出した
形態であることから、位置精度確保には限界がある。ま
たアウターリードが細くなることによって、コプラナリ
ティの安定性、及び強度的に低下することからリードの
曲がり等に大きな問題があった。またインナーリードも
個々に独立して形成するために強度的に問題があり、狭
ピッチ化には限界があり、パッケージの小型化の妨げに
もなっている。
【0003】これらの問題に対して本発明者らは、特開
平6−53621号、及び特願平5−281103号に
おいて、新しい構造の電子部品搭載用の基板を提案して
いる。この構造体はリードになる配線部を、PWB技術
で形成することから、狭ピッチのリードの形成は容易
で、且つ背面を絶縁層を介して金属の板でサポートして
いることから、リードの曲がりやコプラナリティの問題
を大きく改善することが出来る。また、電子部品から発
生する熱も、効率的に金属板から放熱され高速用途の電
子部品搭載用基板としても有効であり、パッケージの小
型化も可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した、特開平6−
53621号、及び特願平5−281103号の電子部
品搭載用基板では、パッケージの最端部は、金型での外
形打ち抜き加工で、金属板と絶縁層が重なった構造で抜
いた形状になっている。しかしながら、絶縁層によって
は、金属を打ち抜くのに必要な、打ち抜きのセン断応力
によって、絶縁層と金属板の間で剥離が発生することが
あることを見いだした。そして、剥離が発生すると、他
の配線基板との電気的接合を行うリード部の浮きが発生
したりして、電気的接合の信頼性が大きく低下すること
があることを見いだした。
【0005】金型加工以外としてルーター加工によって
外形加工を試みたが、金型の加工よりは程度がよいもの
の、本質的改善は困難であり、それにもまして加工時間
がかかり生産性の面からも不適当であった。本発明は、
以上のごときそれ自身新規な課題を解決するためになさ
れたものであって、その目的は、金属印刷基板及び電子
部品搭載用基板の、基板端部である外形加工部分の絶縁
層と金属板の剥離現象を改善し、信頼性を向上させるこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題点を解決するために、鋭意検討した結果、表面をクロ
メート処理された金属板を用いることによって、金属印
刷基板及び電子部品搭載用基板の、基板端部である外形
加工部分の絶縁層と金属板の剥離を解決できることを見
いだし本発明を完成した。すなわち、本発明は、金属箔
と金属板とが、絶縁層を介して積層されている金属ベー
ス基板を用いて、金属箔面を回路加工を行って得られた
金属ベース回路基板において、該金属板の表面がクロメ
ート処理された金属板であることを特徴とする金属ベー
ス回路基板であり、また、金属箔と金属板とが、絶縁層
を介して積層されている金属ベース基板を用いて、金属
箔面を回路加工を行って得られた金属ベース回路基板
を、曲げあるいは絞り加工を行い開口部を有する形状に
加工し、且つ開口面周縁に他の回路基板との接続を目的
とした、前記回路加工で得られたリード部を有するつば
部を備えた印刷基板において、該金属板の絶縁層と接着
される表面が、クロメート処理された金属板であること
を特徴とする電子部品搭載用基板であり、また、金属箔
と金属板とが、絶縁層を介して積層されている金属ベー
ス基板を用いて、金属箔面を回路加工を行って得られた
金属ベース回路基板の中央部に電子部品搭載部を絞り加
工を行って開口形状に形成し、且つ該回路基板の複数の
端部を、該回路加工面が下に向くように内側に脚状に曲
げ加工を行うと共に、該複数の曲げ部にあるリード状に
形成された複数の導体部を備えた印刷基板において、該
金属板の絶縁層と接着される表面が、クロメート処理さ
れた金属板であることを特徴とする電子部品搭載用基板
であり、そして、上記において、クロメート処理された
金属板と金属箔を絶縁する層として、少なくとも伸び率
が30%以上の熱可塑性ポリイミドを用いる、金属ベー
ス回路基板であるか、クロメート処理された金属板と金
属箔を絶縁する層として、少なくとも伸び率が30%以
上の熱可塑性ポリイミドを用いる、電子部品搭載用基板
である。
【0007】本発明の要旨は、要するに、銅箔等の金属
箔と金属板が絶縁層を介して積層されている金属ベース
基板を用いて、PWB技術で該銅箔等金属箔面を回路加
工して得られる金属ベース回路基板、あるいは更に該金
属ベース回路基板を、曲げ絞り等の機械加工によって得
られる、立体的な電子部品搭載用基板を加工することに
於て、表面をクロメート処理された金属板を用いること
によって、基板端部の金型加工により発生する絶縁層と
金属板間の剥離を効果的に解決することにある。もし、
基板端部で絶縁層と金属板間の剥離が発生すると、メッ
キ工程、あるいはメッキ工程前の金属表面の酸化膜を除
去するソフトエッチング工程で、薬液が該剥離部分から
侵入し、更に剥離箇所を広げるばかりでなく、金属ベー
ス回路基板、電子部品搭載用基板に部品が搭載され使用
される場合の絶縁信頼性が大きく損なわれる。このよう
な電子部品搭載用基板として重要な信頼性を大きく向上
させることができるのである。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。まず、添
付図面について説明するに、〔図1〕は、本発明の一実
施例である、金属ベース回路基板の断面図であり、〔図
2〕は、電子部品搭載用基板に電子部品が搭載され、他
の回路基板に搭載された、キャビティーダウンタイプの
電子部品搭載用基板( 電子回路パッケージ )の断面図で
あり、〔図3〕は、電子部品が搭載され、他の回路基板
に搭載された、キャビティーアップタイプの電子部品搭
載用基板( 電子回路パッケージ )の実施例を示した断面
図である。ここで100は金属板、101は絶縁層、1
02は銅箔からなる配線導体、103は電子部品搭載
部、104は電子部品、105はボンディングワイヤ
ー、106は他の印刷基板、107は封止樹脂、また1
10は絶縁層と接合されるクロメート処理された金属板
の被覆面を示している。
【0009】なお、特に電子部品部品搭載用基板は、最
終形態として他の回路基板に搭載され使用されるわけで
あるが、他の印刷基板との電気的接続は、該電子部品搭
載用基板の外周部に形成されたリード部を用いて半田等
で接続される。従ってこの接続部近傍に於て絶縁層のク
ラック、金属板との剥離が発生することは、接続信頼性
を低下するばかりでなく、長期的使用に於ける不良の発
生にもつながる。本発明は、このような不良発生を抑
え、信頼性を向上させることを可能とするものである。
【0010】本発明の電子部品搭載用基板において、金
属板としては、厚さ0.05〜2.0mm程度の物が使
用されるが、好ましくは0.1〜1.0mmである。金
属板の厚みがあまり薄くなると、最終の機械加工後に面
の平坦度が低下し、電子部品実装時にワイヤーボンディ
ング性が低下する。また、あまり金属板が厚くなって
も、単純な曲げ加工には支障がないが、深絞りを行う場
合機械加工が困難になってくる。金属板として特に好ま
しくは、アルミニウム、洋白やシンチュウ等の銅合金、
銅、銅クラッドインバー、ステンレス鋼、鉄、珪素鋼、
等を用いることができる。
【0011】本発明に用いられるクロメート処理とは、
JIS−Z−0103に規定されている、クロム酸また
は重クロム酸で塩を主成分とする溶液で、金属表面を処
理し防錆皮膜を生成させる方法を云う。このクロメート
皮膜の厚みとしては、特に限定するものではないが、通
常0.1μm以上が好ましい。これがあまり薄く0.1
μm未満の場合には処理ムラの発生が有り好ましくな
い。曲げ絞り等の機械加工を行わない金属ベース回路基
板の場合には、クロメート皮膜の厚みに特に上限は無い
が、1〜2μm程度で効果は十分に得られる。なお、曲
げ絞り加工を行う電子部品搭載用基板の場合には、曲げ
絞り部のクラック発生防止の観点から10μm以下にす
ることが好ましい。
【0012】本発明は、金属箔面を回路加工を行って得
られた金属ベース回路基板において、該金属板の表面
が、上記した態様でクロメート処理された金属板である
ことを特徴とする金属ベース回路基板であるか、また
は、金属ベース回路基板を、曲げあるいは絞り加工を行
った金属板の絶縁層と接着される表面が、上記した態様
でクロメート処理された金属板であることを特徴とする
電子部品搭載用基板である。
【0013】しかして、もし、クロメート処理を行って
いない金属ベース回路基板、及び電子部品搭載用基板の
場合に、金型を用いた打ち抜き加工を行った後に後工程
としてメッキを行うと、打ち抜き部にあたる基板外周部
において、金属ベースと絶縁層の界面で剥離が発生する
ことを本発明者らは見いだした。この剥離の発生メカニ
ズムは、本発明者らの見いだしたところによれば、メッ
キ工程の前に行う、金属表面の酸化物層、汚れの除去を
目的としたソフトエッチング工程、から徐々に剥離部が
広がることから、金型の抜き加工で発生した金属板と絶
縁層間の微少な剥離部から、ソフトエッチング液が侵入
し金属表面がエッチングされ、メッキ工程を経て更に剥
離が広がるものと推定される。これに対して、本発明の
クロメート処理された金属ベース基板を用いた回路基板
は、金型での打ち抜き加工後に同様なソフトエッチング
処理、メッキ処理を行っても、剥離は実質的に進行しな
いのである。これはクロメート処理皮膜が、前記のソフ
トエッチング液、メッキ液に不活性であることによるも
のと考えられる。
【0014】本発明に用いられる絶縁層としては、エポ
キシフェノール、ビスマレイミド等の熱硬化性樹脂、及
びポリアミドイミド、ポリスルフォン、ポリパラバン
酸、ポリフェニレンサルファイド等の熱可塑性樹脂、及
び熱可塑性ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸ワニ
スを、加熱イミド化して得られるものも使用できる。あ
るいは耐熱性有機高分子フィルム、例えばポリイミド、
ポリアミドイミド、アラミド、ポリエーテルスルホン、
ポリエーテルエーテルケトン等の各フィルムの両面に、
熱可塑性ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸ワニス
を、加熱イミド化して得られるものも使用できる。ま
た、有機溶媒に可溶な熱可塑性ポリイミドの場合であれ
ば、熱可塑性ワニスを上述のフィルム形成方法と同様に
キャスト、あるいはコート乾燥して得られるフィルム、
または熱可塑性ポリイミドの押しだし成形フィルムある
いはシートも使用できる。さらには、使用する金属板及
びあるいは、導体層形成に用いる銅箔の裏面に、ポリイ
ミド酸ワニス、あるいは熱可塑性ポリイミドを塗布し乾
燥し、積層させて絶縁層を形成せしめてもかまわない。
【0015】また、前述の絶縁層材料を組み合わせて用
いることも可能である。更に、放熱性を向上させる目的
で、曲げ等の機械加工性を阻害しない範囲で、前記絶縁
層に無機フィラーを加えても構わない。これらフィラー
としては、アルミナ、シリカ、炭化珪素、窒化アルミニ
ウム、窒化ホウ素等が挙げられる。
【0016】本発明に使用する絶縁層としては、JIS
−C2318法によって測定される、破断時の伸び率が
30%以上の熱可塑性ポリイミドが最適である。伸び率
がこれ未満の場合には、電子部品搭載用基板の曲げ、絞
り等の機械加工時にクロメート処理金属板との接着低下
を起こしたり、絶縁層自体にクラックが発生したりして
好ましくない。
【0017】導体層は、特に限定するものではないが、
通常比較的安価に容易に入手できる、市販の電解銅箔、
圧延銅箔等が用いられる。さらにその他導体層としてマ
イグレーション防止目的等に応じて、ニッケル等の金属
箔を使用することも可能である。
【0018】クロメート処理された金属板、絶縁層、導
体層を相互に接合する方法としては、熱ロール法や熱プ
レス法等がある。なお、本発明の実施例には、導体層と
絶縁層とが単層構成になっているものを示したが、この
ような多層構成を形成することも可能である。多層構成
を形成する方法として、例えばビルドアップ法や貼合わ
せ法がある。
【0019】ビルドアップ法は、金属板上に順次絶縁層
と導体層とを積層する方法である。一方貼合わせ法は、
絶縁層と導体層のみを積層したシートを形成し、その両
面で導体層が露出する構造とし、前記シートとは別な絶
縁層を介して、この絶縁層を金属板に接合することによ
って、多層構造が実現される。ガラスエポキシの両面
に、銅箔が貼られた銅張り積層板を用いて形成された多
層回路基板を用いてもよい。その場合は、開口部底辺部
に貼付し、先に形成されたリード部と同時に形成された
導体部に接続される様にする。
【0020】なお、多層構造の場合、一般に層間接続を
目的として貫通孔を設けるが、その方法としては、ドリ
ル、エキシマレーザーからのレーザー光、あるいは絶縁
層がポリイミドの場合には、アルカリ溶液によるエッチ
ング等によって形成できるのである。
【0021】前記貫通孔を通して、導体層間を電気的に
接続する方法としては、通常のプリント配線板の製造方
法で一般に使用される、メッキ、半田、導電性ペースト
等が使用できる。また、ワイヤーボンディングによって
接続させることも可能であることは勿論である。本発明
の、打ち抜き加工、絞り、曲げ機械加工は、通常の金型
を用いたプレス加工で行うことが出来る。必要に応じ電
子部品搭載用基板の絞り加工時に基板の導体部を、保護
するために金型表面に樹脂コートして用いたり、パター
ンの形状に合わせて、金型に凹形状を設けてもよい。深
絞り、曲率半径が小さい曲げ加工に於いては、熱をかけ
ての加工や、絶縁層を溶剤等で膨潤させる等の処理を行
ってもよい。。
【0022】
【実施例】次に本発明の実施例について図面を参照しな
がら説明する。念のため、〔図1〕は本発明のクロメー
ト処理された金属板を用いた一実施例の金属ベース回路
基板の構成を示した断面図である。〔図2〕は同様にク
ロメート処理された金属板を用いた、キャビティーダウ
ンタイプの電子部品搭載用基板( 電子回路パッケージ )
の、構成を示した断面図である。〔図3〕は同様にキャ
ビティーアップ構造の電子部品搭載用基板( 電子回路パ
ッケージ )を示した断面図であるが、実施例ではこの形
態のものを使用した。
【0023】これらの金属ベース回路基板、電子回路パ
ッケージは、金属板100として厚み0.2mmの銅板
を用いた。110は、金属ベースのクロメート処理被膜
面であるが、ここでは、金属板100の片面に絶縁層と
接合されるクロメート処理皮膜1.0μmを形成した。
絶縁層101としては熱可塑性ポリイミドである三井東
圧化学製のLARK−TPIを用いている。ここでは2
0μm厚みの物を用いた。配線導体102はここでは厚
み18μmの圧延銅箔を用いた。金属板100のクロメ
ート処理面110と銅箔は絶縁層101を介して熱プレ
スによって積層し金属ベース基板とした。
【0024】次に、該電子部品搭載用基板の場合につい
ては、絶縁層を除去する部分103を形成するためにま
ず上部の銅箔を、通常のプリント配線板の加工技術によ
って選択的にエッチングをおこない、次に銅箔をマスク
にしてケミカルエッチングを行い、選択的に絶縁層を除
去し、電子部品搭載部103を形成した。次に、残りの
銅箔部をプリント配線板の加工技術によりパターン加工
してリード部を含めた配線導体102を形成した。その
後、金型を用いた打ち抜き加工、機械加工を行い、金属
ベース回路基板、電子部品搭載用基板の目的形状に加工
を行うことができる。次に、該金属ベース回路基板、電
子部品搭載用基板の、回路表面の防錆、及び電子部品の
ワイヤーボンディング性の付与を目的として、Ni/A
uの無電解メッキ処理を行った。メッキ前の処理として
回路導体表面の洗浄を目的としたソフトエッチング処理
も併用して行った。このようにして形成された金属ベー
ス回路基板及び電子部品搭載用基板( 電子回路パッケー
ジ )は、打ち抜き部の基板の最外周部において、クロメ
ート処理皮膜が無い基板では顕著に観察されていた、最
外周部の金属板とポリイミド間の剥離やクラックはいっ
さい観察されなかった。
【0025】次に、電子部品搭載用基板に電子部品10
4を搭載後、配線導体102部との接合をボンディング
ワイヤー105によって行い、電子部品の保護を目的と
した樹脂封止107を行い、電子回路パッケージを完成
させた。次に他の回路印刷基板106に該電子回路パッ
ケージを、SMDの技術で実装搭載し、−50℃〜15
0℃の冷熱サイクル試験を行い、実装部の接続信頼性の
試験を行った。クロメート処理皮膜を有する金属板を用
いた、本発明の電子部品搭載用基板( 電子回路パッケー
ジ )は、リード部の剥離が無いために十分な信頼性の結
果を示した。
【0026】なお、クロメート処理することにより、そ
の表面は不動態化して安定化するのであるから、メッキ
液に対して安定化することは予想されなくもないが、本
発明の効果はそれのみに止まるものではなく、意外なこ
とに、金属と絶縁層間の接着力も顕著に向上し、剥離が
効果的に防止されるのである。これはクロメート処理に
よりその表面がポーラスになる等の理由により表面状態
が変わったのではないかと推定される。
【0027】
【発明の効果】本発明に従えば、金属ベース回路基板と
しては、基板端部での金属ベースと絶縁層の剥離が防止
されることから、高電圧用途で用いられる場合の縁面放
電破壊等の絶縁信頼性の向上、また、電子部品搭載用基
板として非常に重要な、リード部のコプラナリティーの
向上、及び他の基板との接続部に用いるリード部近傍
の、絶縁層に剥離が発生しないために、接続部の信頼性
が大きく向上すると云う顕著な作用効果を奏するのであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の金属ベース回路基板の構成
を示す断面図
【図2】キャビティーダウンタイプの電子部品搭載用基
板の構成を示す断面図
【図3】キャビティーアップタイプの電子部品搭載用基
板の構成を示す断面図
【符号の説明】
100 金属ベース 101 絶縁層 102 銅箔からなる配線導体 103 電子部品搭載部 104 電子部品 105 ボンディングワイヤー 106 他の印刷基板 107 封止樹脂 110 金属ベースのクロメート処理皮膜面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 孝幸 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属箔と金属板とが、絶縁層を介して積
    層されている金属ベース基板を用いて、金属箔面を回路
    加工を行って得られた金属ベース回路基板において、該
    金属板の表面がクロメート処理された金属板であること
    を特徴とする金属ベース回路基板。
  2. 【請求項2】 金属箔と金属板とが、絶縁層を介して積
    層されている金属ベース基板を用いて、金属箔面を回路
    加工を行って得られた金属ベース回路基板を、曲げある
    いは絞り加工を行い開口部を有する形状に加工し、且つ
    開口面周縁に他の回路基板との接続を目的とした、前記
    回路加工で得られたリード部を有するつば部を備えた印
    刷基板において、該金属板の絶縁層と接着される表面
    が、クロメート処理された金属板であることを特徴とす
    る電子部品搭載用基板。
  3. 【請求項3】 金属箔と金属板とが、絶縁層を介して積
    層されている金属ベース基板を用いて、金属箔面を回路
    加工を行って得られた金属ベース回路基板の中央部に電
    子部品搭載部を絞り加工を行って開口形状に形成し、且
    つ該回路基板の複数の端部を、該回路加工面が下に向く
    ように内側に脚状に曲げ加工を行うと共に、該複数の曲
    げ部にあるリード状に形成された複数の導体部を備えた
    印刷基板において、該金属板の絶縁層と接着される表面
    が、クロメート処理された金属板であることを特徴とす
    る電子部品搭載用基板。
  4. 【請求項4】 クロメート処理された金属板と金属箔を
    絶縁する層として、少なくとも伸び率が30%以上の熱
    可塑性ポリイミドを用いる、請求項1記載の金属ベース
    回路基板。
  5. 【請求項5】 クロメート処理された金属板と金属箔を
    絶縁する層として、少なくとも伸び率が30%以上の熱
    可塑性ポリイミドを用いる、請求項2または3に記載の
    電子部品搭載用基板。
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