JPH08125292A - 複合誘電体及びその製造方法 - Google Patents

複合誘電体及びその製造方法

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JPH08125292A
JPH08125292A JP26411594A JP26411594A JPH08125292A JP H08125292 A JPH08125292 A JP H08125292A JP 26411594 A JP26411594 A JP 26411594A JP 26411594 A JP26411594 A JP 26411594A JP H08125292 A JPH08125292 A JP H08125292A
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powder
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JP26411594A
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Akiyoshi Nozue
明義 野末
Isao Hirata
勲夫 平田
Michimasa Tsuzaki
通正 津崎
Seishiro Yamakawa
清志郎 山河
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた耐湿性と高い比誘電率を有する複合誘
電体及びその製造方法を提供する。 【構成】 本発明の複合誘電体は、比誘電率が20以上
である無機粉体、フッ素系樹脂及び無機繊維基材を含有
してなる複合誘電体において、無機粉体がシリカを主成
分とする無機質皮膜で被覆され、さらに、フェニルシラ
ン系及び/又はフッ素系シランカップリング剤による表
面処理が施されている無機粉体であって、前記無機質皮
膜の平均膜厚が50オングストローム以上であり、か
つ、無機粉体の平均粒径の1/20以下であることを特
徴としている。また、本発明の製造方法は、シリカの過
飽和溶液からシリカを無機粉体表面に析出させて、シリ
カを主成分とする無機質皮膜を形成することを特徴とし
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばプリント回路基
板等の電子部品に使用される、複合誘電体及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高度情報化社会を迎え、情報伝送はより
高速化・高周波化の傾向にある。自動車電話やパーソナ
ル無線等の移動無線、衛星放送、衛星通信、CATV等
の分野では、機器のコンパクト化が推進されており、こ
れに伴い誘電体共振器等のマイクロ波用回路素子に対し
ても小型化が強く望まれている。
【0003】マイクロ波用回路素子の大きさは、使用電
磁波の波長が基準となる。比誘電率εr の誘電体中を伝
播する電磁波の波長λは、真空中の伝播波長をλ0 とす
るとλ=λ0 /(εr 0.5 となる。従って、マイクロ
波用回路素子がプリント回路基板に形成される場合に
は、使用される基板の比誘電率が高いほど小型の回路素
子になる。また、基板の比誘電率が高いと、電磁エネル
ギーが基板内に集中するため電磁波の漏れが少なく好都
合である。
【0004】上記のプリント回路基板として、例えば特
開平3−5140号に開示されているように、比誘電率
が高い無機粉体(チタン酸バリウム等)を添加したフッ
素系樹脂とガラスクロスからなる積層板が知られてい
る。このような回路基板は、アルミナ等のセラミックス
系基板に比べ、大面積化対応性や切断加工、孔加工等の
加工性に優れるため注目されている。しかし、比誘電率
が20以上の無機粉体、フッ素系樹脂及びガラスクロス
を含有してなる基板では、フッ素系樹脂を成形過程で無
機粉体と強固に密着させることが困難なため、基板の加
工時や使用時に湿気がその界面に入り込み、誘電正接等
の電気特性を著しく変化させるという耐湿性に関する問
題があった。
【0005】そこで、本発明者らは、比誘電率が20以
上である無機粉体、フッ素系樹脂及び無機繊維基材を含
有してなる複合誘電体の耐湿性を向上させることを検討
し、無機粉体として、シリカを主成分とする無機質皮膜
で被覆され、さらに、フェニルシラン系及び/又はフッ
素系シランカップリング剤による表面処理が施されてい
る無機粉体を使用することにより耐湿性を向上させるこ
とが可能なことを見出し、特願平6−27774号によ
り提案している。
【0006】しかしながら、さらに検討を進めたとこ
ろ、シリカを主成分とする無機質皮膜の膜厚によって
は、耐湿性の向上が不十分であったり、あるいは、比誘
電率の高い無機粉体を使用しているにもかかわらず、複
合誘電体の比誘電率が高くなりにくいという問題を生じ
るることが判明した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の事情に鑑み、本
発明は、比誘電率が20以上である無機粉体、フッ素系
樹脂及び無機繊維基材を含有してなる複合誘電体につい
て、耐湿性の向上ができていて、かつ、比誘電率も高い
ものが確実に得られる手段を開発することを課題として
いる。すなわち、本発明の目的は、優れた耐湿性と高い
比誘電率を有する複合誘電体及びその製造方法を提供す
ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の複合誘電体は、
比誘電率が20以上である無機粉体、フッ素系樹脂及び
無機繊維基材を含有してなる複合誘電体において、無機
粉体がシリカを主成分とする無機質皮膜で被覆され、さ
らに、フェニルシラン系及び/又はフッ素系シランカッ
プリング剤による表面処理が施されている無機粉体であ
って、前記無機質皮膜の平均膜厚が50オングストロー
ム以上であり、かつ、無機粉体の平均粒径の1/20以
下であることを特徴としている。
【0009】本発明の複合誘電体の製造方法は、シリカ
の過飽和溶液からシリカを無機粉体表面に析出させて、
シリカを主成分とする無機質皮膜を形成することを特徴
とする請求項1記載の複合誘電体の製造方法である。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
使用する比誘電率が20以上である無機粉体としては、
平均粒径が0.3〜10μmのものが好ましく、種類に
ついては比誘電率が20以上であればよく特に限定はな
い。本発明で使用できる比誘電率が20以上である無機
粉体の例としては、酸化チタン(TiO2 等)、チタン
酸バリウム系(BaTi0.7 Zr0.3 3 等)、チタン
酸ストロンチウム(SrTiO3 )、PbTi0.5 Zr
0.5 3 系等のチタン元素を含有するチタン系無機粉体
やPb(Mg2/3 Nb1/ 3 )O3 系、Ba(Snx Mg
y Taz )O3 系、Ba(Zrx Zny Taz )O3
等のペロブスカイト型結晶構造(あるいは複合ペロブス
カイト型結晶構造)を有する粉体などが挙げられる。
(なお、x、y、zは、x+y+z=1となる正の数を
表している。)本発明で使用できる無機粉体の形状につ
いては、特に限定はなく、例えば球状、様々な形のブロ
ック片的形状のもの等を使用することができる。
【0011】本発明で使用するフッ素系樹脂としては、
特に限定するものではないが、四フッ化エチレン樹脂
(融点320〜335℃)、四フッ化エチレン−六フッ
化プロピレン共重合体樹脂(融点260〜280℃)、
四フッ化エチレン−パーフルオロビニルエーテル共重合
体樹脂(融点302〜310℃)等のように、融点が2
50℃以上のものが、はんだ付け等の際に変形が少なく
望ましい。これらのフッ素系樹脂は高周波における損失
が少ないという性質があるので、本発明の複合誘電体は
高周波領域での使用に適したものとなる。
【0012】本発明で使用する無機繊維基材としては、
特に限定するものではないが、例えばガラスクロスやガ
ラスマット等の基材が挙げられる。そして、この無機繊
維基材には、フッ素系樹脂との密着性を向上させるため
に、フェニルシラン系及び/またはフッ素系シランカッ
プリング剤による表面処理が施されていることが望まし
い。
【0013】本発明における、シリカを主成分とする無
機質皮膜については、その成分の50重量%以上がシリ
カ成分であればよく、その製造方法については、とくに
限定はなく、例えば、後で説明する本発明の請求項2記
載の方法で製造することができる。そして、この無機質
皮膜の平均膜厚は50オングストローム以上であり、か
つ、無機粉体の平均粒径の1/20以下であることが重
要である。平均膜厚が50オングストローム未満である
と複合誘電体の耐湿性の向上が不十分であり、一方、平
均膜厚が、無機粉体の平均粒径の1/20よりも厚い場
合には、比誘電率の高い無機粉体を使用しているにもか
かわらず、複合誘電体の比誘電率が高くなりにくいとい
う問題が生じる。
【0014】本発明では、シリカを主成分とする無機質
皮膜で被覆されている無機粉体に、、フェニルシラン系
及び/またはフッ素系シランカップリング剤による表面
処理が施されてことが重要である。このように無機粉体
に直接にカップリング剤処理を施すのではなく、シリカ
を主成分とする無機質皮膜で被覆された無機粉体に対し
てカップリング剤処理が施されていて、しかも、使用す
るシランカップリング剤がフェニルシラン系及び/また
はフッ素系シランカップリング剤であるという構成によ
り、本発明の複合誘電体は、極めて耐湿性に優れたもの
となる。このカップリング剤処理の方法としては、特に
限定するものではないが、ヘンシェルミサー等でシリカ
を主成分とする無機質皮膜で被覆された無機粉体を攪拌
しながら、この無機粉体の表面にカップリング剤処理液
を滴下する乾式処理法や、カップリング剤処理液に無機
粉体を浸漬した後、処理液の溶剤を飛散させる湿式処理
法等を用いることができる。カップリング剤の配合量と
しては、無機粉体の重量に対し0.05〜5重量%の量
とすることが好ましい。なお、配合されたカップリング
剤の全量が無機粉体の表面に付着するとは限らないが、
本発明の目的である耐湿性の優れた複合誘電体を得るに
は前記の範囲の量のカップリング剤を配合することが好
ましい。
【0015】本発明における、比誘電率が20以上であ
る無機粉体、フッ素系樹脂及び無機繊維基材の割合につ
いては、特に限定はなく、所望する複合誘電体の性能に
より適宜選択すればよいが、通常、比誘電率が20以上
である無機粉体を5〜75体積%、フッ素系樹脂を25
〜95体積%、無機繊維基材を5〜70体積%の範囲内
にすることが好ましい。
【0016】また、本発明の複合誘電体を得るための複
合化の方法については、特に限定するものではないが、
例えば次のようにして行うことができる。すなわち、シ
リカを主成分とする無機質皮膜で被覆され、さらに、カ
ップリング剤処理が施されている無機粉体を、フッ素系
樹脂のディスパージョンに均一混合した混合液に無機繊
維基材を含浸、乾燥して、プリプレグを得、得られたプ
リプレグを所定枚数積層し、さらに、その両面または片
面に銅箔やアルミ箔等の金属箔を配置し、加熱加圧して
成形する方法で、銅張り積層板(複合誘電体の一種)を
製造することができる。
【0017】次に、本発明の請求項2の複合誘電体の製
造方法について説明する。この製造方法では、珪フッ化
水素酸溶液等にシリカ成分含有物を溶解させてシリカの
飽和溶液を得、次いでこの飽和溶液を、例えば、加温し
た後、ほう酸溶液を添加する等の方法により、シリカの
過飽和溶液を作製する。ついで、このシリカの過飽和溶
液からシリカを無機粉体表面に析出させて、シリカを主
成分とする無機質皮膜を形成する。この析出させる方法
については、例えば、シリカの過飽和溶液に無機粉体を
投入、放置して、シリカを無機粉体表面に析出させる方
法等が例示できる。
【0018】
【作用】本発明の複合誘電体において、無機質皮膜の平
均膜厚が50オングストローム以上であり、かつ、無機
粉体の平均粒径の1/20以下であることは、優れた耐
湿性と高い比誘電率を有する複合誘電体が得られるよう
に作用する。なお、高い比誘電率とは比誘電率が20以
上である無機粉体を含有させた効果として所望する比誘
電率を指しており、その絶対値は無機粉体の含有割合に
依存する。
【0019】本発明の複合誘電体の製造方法において、
シリカの過飽和溶液からシリカを無機粉体表面に析出さ
せて、シリカを主成分とする無機質皮膜を形成すること
は、所望の膜厚の無機質皮膜を容易に形成できる働きが
ある。
【0020】
【実施例】以下に、本発明を具体的な実施例及び比較例
に基づいて説明する。
【0021】(実施例1)まず、珪フッ化水素酸(H2
SiF6 :ナカライテスク社製)に水を加え、2モル/
lの水溶液を1000ml調製し、次いで、この水溶液
にSiO2 で20g相当のシリカゲルを入れ、シリカの
飽和溶液を得た。次いで、得られたシリカの飽和溶液を
35℃に加温した状態で、濃度0.5モル/lのほう酸
水溶液を5ml添加して、珪フッ化水素酸溶液中にシリ
カが過飽和となっている溶液を作製した。次いで、この
シリカが過飽和となっている溶液に、平均粒径3μm、
比誘電率104の酸化チタン粉体を100g投入し、酸
化チタン粉体の表面に平均膜厚100オングストローム
のシリカを主成分とする無機質皮膜が析出するまで放置
する。その後、表面にシリカを主成分とする無機質皮膜
が形成された酸化チタン粉体を、珪フッ化水素酸溶液か
ら取り出し、十分乾燥させた。
【0022】上記手順により得られた平均膜厚100オ
ングストロームの無機質皮膜が被覆された酸化チタン粉
体99重量部に対し、フェニルシラン系シランカップリ
ング剤(東芝シリコーン社製:TSL8173)を1重
量部の割合で用い、前記の湿式処理法によりカップリン
グ剤処理を行った。
【0023】カップリング剤処理を終えた上記の無機粉
体を、四フッ化エチレン樹脂(ダイキン工業社製:D−
2)と四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体
樹脂(ダイキン工業社製:ND−1)を重量比で4:1
に混合したディスパージョン中に、フッ素系樹脂に対し
前記無機粉体が35体積%になるように配合して、混合
し、含浸用のワニスを作製した。
【0024】一方、ガラスクロスとしてはガラスクロス
98重量部に対し2重量部のフェニルシラン系シランカ
ップリング剤(東芝シリコーン社製:TSL8173)
を用いて表面処理された、Eガラスよりなる厚み100
μmの平織ガラスクロスを使用した。
【0025】前記の含浸用のワニスをよく攪拌してか
ら、前記の平織ガラスクロスに含浸させ、370℃で焼
成しプリプレグを得た。このプリプレグ中のガラスクロ
スの重量割合は42重量%であった。得られたプリプレ
グを4枚重ね、さらにその上下面に銅箔(厚み18μ
m)を配し、温度400℃、圧力30kg/cm2 で6
0分間加圧成形して、両面銅張り積層板(複合誘電体)
を作製した。
【0026】(実施例2)実施例1において、酸化チタ
ン粉体の表面に平均膜厚600オングストロームのシリ
カを主成分とする無機質皮膜を析出するようにした以外
は、実施例1と同様にして両面銅張り積層板を作製し
た。
【0027】(実施例3)実施例1において、平均粒径
0.8μm、比誘電率104の酸化チタン粉体を用いた
以外は、実施例1と同様にして両面銅張り積層板を作製
した。
【0028】(実施例4)実施例3において、酸化チタ
ン粉体の表面に平均膜厚300オングストロームのシリ
カを主成分とする無機質皮膜を析出するようにした以外
は、実施例3と同様にして両面銅張り積層板を作製し
た。
【0029】(実施例5)実施例1において、カップリ
ング剤として、フェニル系シランカップリング剤に代え
て、フッ素系シランカップリング剤(東芝シリコーン社
製:TSL8233)を用いた以外は、実施例1と同様
にして両面銅張り積層板を作製した。なお、このフッ素
系シランカップリング剤を無機粉体及びガラスクロスの
カップリング剤処理の両方の場合において使用した。
【0030】(比較例1)実施例1において、酸化チタ
ン粉体の表面に平均膜厚30オングストロームのシリカ
を主成分とする無機質皮膜を析出するようにした以外
は、実施例1と同様にして両面銅張り積層板を作製し
た。
【0031】(比較例2)実施例1において、無機粉体
を配合せずに含浸用のワニスを作製した以外は、実施例
1と同様にして両面銅張り積層板を作製した。
【0032】(比較例3)実施例1において、酸化チタ
ン粉体の表面に平均膜厚3000オングストロームのシ
リカを主成分とする無機質皮膜を析出するようにした以
外は、実施例1と同様にして両面銅張り積層板を作製し
た。
【0033】(比較例4)実施例3において、酸化チタ
ン粉体の表面に平均膜厚30オングストロームのシリカ
を主成分とする無機質皮膜を析出するようにした以外
は、実施例3と同様にして両面銅張り積層板を作製し
た。
【0034】(比較例5)実施例3において、酸化チタ
ン粉体の表面に平均膜厚1000オングストロームのシ
リカを主成分とする無機質皮膜を析出するようにした以
外は、実施例3と同様にして両面銅張り積層板を作製し
た。
【0035】(比較例6)実施例1において、シリカを
主成分とする無機質皮膜が被覆された酸化チタン粉体に
対するカップリング剤処理を施さず、カップリング剤処
理なしの無機質皮膜が被覆された酸化チタン粉体を用い
るようににした以外は、実施例1と同様にして両面銅張
り積層板を作製した。
【0036】なお、上記の無機質皮膜の平均膜厚の測定
は、TEM(透過型電子顕微鏡)による無機粉体の観察
写真に基づく方法て測定した。
【0037】上記のようにして、実施例及び比較例で得
られた各両面銅張り積層板について135℃、3気圧
(蒸気圧)、2時間のPCT処理(吸湿処理)前後の比
誘電率及び誘電正接を測定し、得られた結果を表1及び
表2に示す。なお、比誘電率及び誘電正接の測定は測定
周波数fを1KHz及び3GHzとして行った。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】表1及び表2にみるように、実施例の銅張
り積層板では、優れた耐湿性(PCT処理前後での誘電
正接の値の変化が少ない)を有し、かつ、高い比誘電率
を有するものが得られている。一方、比較例の銅張り積
層板では耐湿性または比誘電率についていずれか一方の
性能が所望の性能となっていないことが確認された。
【0041】
【発明の効果】本発明に係る複合誘電体では、使用する
無機粉体がシリカを主成分とする無機質皮膜で被覆さ
れ、さらに、フェニルシラン系及び/又はフッ素系シラ
ンカップリング剤による表面処理が施されている無機粉
体であって、前記無機質皮膜の平均膜厚が50オングス
トローム以上であり、かつ、無機粉体の平均粒径の1/
20以下である構成を有しているので、本発明によれ
ば、比誘電率が20以上である無機粉体、フッ素系樹脂
及び無機繊維基材を含有してなる複合誘電体について、
耐湿性の向上ができていて、かつ、比誘電率も高いもの
が確実に得られるという効果を奏する。
【0042】また、本発明に係る複合誘電体の製造方法
によれば、上記のプリント回路基板等の用途において有
用な複合誘電体を容易に製造できる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // H01G 4/08 (72)発明者 山河 清志郎 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 比誘電率が20以上である無機粉体、フ
    ッ素系樹脂及び無機繊維基材を含有してなる複合誘電体
    において、無機粉体がシリカを主成分とする無機質皮膜
    で被覆され、さらに、フェニルシラン系及び/又はフッ
    素系シランカップリング剤による表面処理が施されてい
    る無機粉体であって、前記無機質皮膜の平均膜厚が50
    オングストローム以上であり、かつ、無機粉体の平均粒
    径の1/20以下であることを特徴とする複合誘電体。
  2. 【請求項2】 シリカの過飽和溶液からシリカを無機粉
    体表面に析出させて、シリカを主成分とする無機質皮膜
    を形成することを特徴とする請求項1記載の複合誘電体
    の製造方法。
JP26411594A 1994-10-27 1994-10-27 複合誘電体及びその製造方法 Pending JPH08125292A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008544612A (ja) * 2005-06-16 2008-12-04 エプコス アクチエンゲゼルシャフト 増幅器を備えた低損失電気コンポーネント

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