JPH08124587A - 燃料電池発電プラント - Google Patents

燃料電池発電プラント

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Publication number
JPH08124587A
JPH08124587A JP6263329A JP26332994A JPH08124587A JP H08124587 A JPH08124587 A JP H08124587A JP 6263329 A JP6263329 A JP 6263329A JP 26332994 A JP26332994 A JP 26332994A JP H08124587 A JPH08124587 A JP H08124587A
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JP
Japan
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steam
fuel cell
water
separator
reformer
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Application number
JP6263329A
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English (en)
Inventor
Akiko Iimura
晶子 飯村
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Publication of JPH08124587A publication Critical patent/JPH08124587A/ja
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水処理装置及びポンプの負荷を小さくするこ
とにより発電効率を向上させることを可能とした燃料電
池発電プラントを提供する。 【構成】 燃料電池本体1の燃料極1aに改質器2及び
蒸気加熱器7を接続する。燃料電池本体1の冷却システ
ムを気水分離器3、循環ポンプ4、冷却水入口配管5
a、冷却水出口配管5bにより構成する。気水分離器3
に蒸気利用設備8を接続する。改質器2に空気予熱器9
を介して凝縮器10を接続する。凝縮器10を水処理装
置11を介して気水分離器3に接続する。水処理装置1
1を補給水調節弁18を介して気水分離器3に接続す
る。空気予熱器9と凝縮器10との間に蒸気発生器19
を設ける。蒸気発生器19を改質蒸気配管20により蒸
気加熱器7に接続する。蒸気発生器19に水処理装置1
1を接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば炭化水素系ガス
から水素を生成し、この水素と空気中の酸素を電気化学
反応させて電気を得る燃料電池発電プラントに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】燃料電池は、天然ガスなどの燃料を改質
して得られる水素と、空気中の酸素とを電気化学的に反
応させて直接発電するものであり、従来の発電方式と比
べて以下のような利点がある。まず、熱エネルギーや運
動エネルギーの過程を経ない直接発電であるので、小規
模でも高い発電効率が気体できる。また、発電に伴って
発生する熱を給湯や冷暖房として利用することができ
る。さらに、窒素酸化物などの排出が少なく、騒音や振
動も小さいので環境に与える影響が少ない。
【0003】燃料電池は、以上のような利点を有するた
め、近年のエネルギー資源や地球環境の問題が高まるに
連れて、その重要性が増してきている。以下に、従来の
燃料電池発電プラントに備える燃料電池本体冷却システ
ムと燃料処理システムの一例を説明する。すなわち、図
5に示すように、燃料電池本体1の燃料極1aには改質
器2及び蒸気加熱器7が接続され、一つの循環系を成し
ている。炭化水素系原料ガスの改質器2への供給路と、
蒸気加熱器7との間には、制御装置15に接続された改
質用蒸気調節弁16が設けられている。
【0004】燃料電池本体1の冷却システムは、気水分
離器3、循環ポンプ4、冷却水入口配管5a、冷却水出
口配管5bによって構成され、一つの循環径を成してい
る。気水分離器3には、蒸気供給調節弁17を介して吸
収式冷凍機等の蒸気利用設備8が接続されている。ま
た、気水分離器3は改質用蒸気配管6を通じて蒸気加熱
器7に接続されている。
【0005】さらに、改質器2には空気予熱器9を介し
て凝縮器10が接続されている。凝縮器10は水処理装
置11を介して気水分離器3に接続されている。水処理
装置は数器のろ過器及び樹脂塔12と水タンク13、及
びポンプ14等によって構成されている。水処理装置1
1は、補給水調節弁18を介して気水分離器3に接続さ
れている。
【0006】以上のような構成を有する燃料電池発電プ
ラントの作用は以下の通りである。すなわち、改質器2
において炭化水素系原料ガスを水蒸気改質して生成され
た水素リッチガスAが、燃料電池本体1の燃料極1aに
供給され、酸化剤極1bには酸化剤として空気が供給さ
れる。すると、電池冷却水Bは発電に伴う燃料電池本体
1の発熱により加熱されて二相流化し、冷却水出口配管
5bを通って気水分離器3で水と蒸気に分離される。こ
の気水分離器3で分離された水蒸気の一部は改質用蒸気
配管6を通じて蒸気加熱器7に導入され、改質器2で生
成された水素リッチガスAによって加熱された後、炭化
水素系原料ガスと混合されて改質器2に供給される。ま
た前記蒸気の一部は排熱利用設備8へ供給される。
【0007】改質器2では水蒸気改質に必要な熱を発生
させるため、燃料電池本体1での未反応水素を含む燃料
極排ガスCを空気と混合して燃焼させる。そして、燃焼
後の燃焼排ガスDは、前記の燃焼用空気を空気予熱器9
にて予熱した後、燃料電池本体1の酸化剤極排瓦斯Eと
合流して、凝縮器10に送られる。
【0008】凝縮器10では冷却剤Fにより前記プラン
ト排ガスDを冷却し、含まれる水分を凝縮させる。凝縮
した水分は水処理装置11に送られて浄化され、前記電
池本体冷却システム内の気水分離器3に供給される。
【0009】このように電池本体冷却システム内の気水
分離器3で分離された水蒸気は改質用蒸気として改質器
2へ送られ、燃料電池本体で電気化学反応により生成さ
れた水分は凝縮器10で凝縮され水処理装置11で浄化
された後、電池本体冷却システム内の気水分離器3に供
給される。
【0010】さらに、燃料電池プラントの負荷運転時
は、制御装置15から改質用蒸気の調節弁17を開閉さ
せることによって、水蒸気改用蒸気の流量制御が行われ
る。一方、気水分離器3への水処理装置11からの補給
水流量は、気水分離器内の水の水位を一定の範囲に保つ
ように補給水調節弁18で調節される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように構成された従来の燃料電池発電プラントシステム
には、以下のような課題があった。すなわち、燃料電池
発電プラント内の水は、燃料電池本体1及び改質器2を
基本として構成される燃料処理システムと、燃料電池本
体の冷却システムとの両方を循環している。燃料電池本
体冷却システムを流れる電池冷却水Bは、電気化学反応
を行っている燃料電池本体1を循環するため、電気電導
度を例えば0.3μS/cm以下に下げる必要がある。
このため、燃料電池本体1内や改質器2内で汚れた水蒸
気は凝縮器10で凝縮された後、水処理装置11で電池
冷却水Bとして許容される純度まで浄化しなければなら
ず、水処理装置11内に数多くのろ過器及び樹脂塔12
が必要となる。
【0012】このように数多くのろ過器及び樹脂塔12
を設けると、圧力損失が大きいためポンプ14の負荷も
大きくなる。これは補機動力の増加につながり、結果と
して発電効率を低下させることとなる。そして、ろ過器
及び樹脂塔12は一定時間で内容物を交換する必要があ
るため、それらが数多く設けられている場合には、経済
性の面でも問題となる。
【0013】また、近年では燃料電池発電プラントに対
し、電気・熱併給システム(コージェネシステム)とし
ての有用性が強く求められるようになってきており、特
に二重効用型の吸収式冷凍機が使用可能な高温蒸気の供
給が求められている。しかし、気水分離器3で生成した
蒸気は、まず改質用蒸気として改質器2に送られるた
め、例えば吸収式冷凍機などの蒸気利用設備8へは残り
の少量しか送ることしかできず、気水分離器3から高温
蒸気を多量に取り出すことができないという問題があっ
た。
【0014】本発明は上記のような従来技術の問題点を
解決するために提案されたものであり、その目的は、燃
料処理システムと燃料電池本体冷却システムとの水及び
水蒸気の流れを分離し、水処理装置及びポンプの負荷を
小さくすることにより発電効率を向上させることを可能
とした燃料電池発電プラントを提供することを目的とす
る。
【0015】第2の目的は、気水分離器からの水蒸気の
大半を蒸気利用設備に供給でき、コージェネシステムと
しての有用性の高い燃料電池発電プラントを提供するこ
とを目的とする。
【0016】第3の目的は、蒸気利用設備のための高温
蒸気発生用の熱源として、燃料処理システムにおける改
質器からの燃焼排ガスを利用することにより、エネルギ
ーの利用効率の高い燃料電池発電プラントを提供するこ
とを目的とする。
【0017】第4の目的は、蒸気利用設備のための高温
蒸気発生用の熱源として、燃料電池本体冷却システムに
おける気水分離器からの熱水を利用することにより、エ
ネルギーの利用効率の高い燃料電池発電プラントを提供
することを目的とする。
【0018】第5の目的は、炭化水素系ガスに加えるた
めの水蒸気の量が不足した場合に、燃料電池本体冷却シ
ステムにおける蒸気発生器からの水蒸気によって適宜補
うことによって、安定した改質反応を行うことができる
燃料電池発電プラントを提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明は、燃料電池本体及び前記燃
料電池本体に接続された気水分離器によって構成され、
前記燃料電池本体に供給され排出された冷却水を気水分
離器により水蒸気と水とに分離し、分離した水を再び前
記燃料電池本体に供給する燃料電池本体冷却システム
と、前記気水分離器から分離した水蒸気を利用する蒸気
利用設備と、炭化水素系原料ガスに水蒸気を加え水蒸気
改質を行う改質器によって構成され、前記改質器によっ
て生成された水素リッチガスを前記燃料電池本体へ供給
する燃料処理システムと、燃料電池本体冷却システム及
び燃料処理システムを循環する水を浄化する水処理装置
とを備えた燃料電池発電プラントにおいて、前記燃料電
池本体冷却システムの水及び水蒸気の循環系と、前記燃
料処理システムの水及び水蒸気の循環系とが分離して構
成され、前記燃料処理システムの循環系および前記燃料
電池本体冷却システムの循環系に、各々に要求される水
の純度に対応した浄化能力を持つ水処理設備が設けられ
ていることを特徴とする。
【0020】請求項2記載の発明は、請求項1記載の燃
料電池発電プラントにおいて、前記燃料処理システム側
の前記水処理設備において浄化された水に熱を加え、前
記炭化水素系原料ガスに加えるための水蒸気として前記
改質器に供給する蒸気発生器が、前記燃料処理システム
の循環系又は前記燃料電池本体冷却システムの循環系に
設けられていることを特徴とする。
【0021】請求項3記載の発明は、請求項2記載の燃
料電池発電プラントにおいて、前記改質器からの燃焼排
ガスを前記蒸気発生器の熱源として利用可能となるよう
に、前記改質器の燃焼排ガスの流路が前記蒸気発生器に
接続されていることを特徴とする。
【0022】請求項4記載の発明は、請求項2記載の燃
料電池発電プラントにおいて、前記気水分離器からの熱
水を前記蒸気発生器の熱源として利用可能となるよう
に、前記気水分離器からの熱水の流路が前記蒸気発生器
に接続されていることを特徴とする。
【0023】請求項5記載の発明は、請求項2記載の燃
料電池発電プラントにおいて、前記気水分離器において
分離した水蒸気の一部を、前記炭化水素系原料ガスに加
えるための水蒸気として前記改質器に供給可能となるよ
うに、前記蒸気発生器からの水蒸気の流路に前記気水分
離器からの水蒸気の流路が接続され、前記気水分離器か
らの水蒸気の流路に調節弁が設られ、前記改質器への水
蒸気の流路に流量計が設けられ、前記流量計の値に応じ
て前記調節弁を作動させ、前記気水分離器からの水蒸気
の量を調節する制御装置が、前記調節弁及び前記流量計
に接続されていることを特徴とする。
【0024】
【作用】以上のような構成を有する本発明の作用は以下
の通りである。すなわち、請求項1記載の発明では、低
純度の水質でよい燃料処理システムの循環系と、高純度
の水質を必要とする電池本体冷却システムの循環系が分
離している。そして、各々の循環系に設ける水処理設備
は、要求される水の純度に対応した浄化能力を持ってい
るので、燃料処理システムの循環系に設けられる水処理
設備の負荷を小さくすることができる。
【0025】請求項2記載の発明では、蒸気発生器から
発生した水蒸気を炭化水素系原料ガスに加えることが可
能なので、気水分離器からの水蒸気の大半を蒸気利用設
備に供給でき、コージェネシステムとしての有用性が高
い。
【0026】請求項3記載の発明では、蒸気発生器の熱
源として、改質器からの燃焼排ガスが利用できるので、
エネルギーの利用効率が高い。
【0027】請求項4記載の発明では、蒸気発生器の熱
源として、気水分離器からの熱水が利用できるので、エ
ネルギーの利用効率が高い。
【0028】請求項5記載の発明では、制御装置によっ
て流量計の値を検出し、改質に必要な水蒸気量である場
合には、調節弁は閉じたままとする。そして、流量計の
値が改質に必要な水蒸気の流量に満たない場合には、調
節弁を開いて気水分離器からの水蒸気を供給する。この
ように、炭化水素系ガスに加えるための水蒸気の量が不
足した場合であっても、燃料電池本体冷却システムにお
ける蒸気発生器からの水蒸気によって適宜補うことがで
きる。
【0029】
【実施例】以下、本発明の燃料電池発電プラントの実施
例を図面にしたがって以下に説明する。なお、図5に示
す従来例と同一の部材は同一の符号を付し、説明は省略
する。
【0030】(1)第1実施例 (A)第1実施例の構成 請求項1、請求項2および請求項3記載の発明に対応す
る一実施例を第1実施例として以下に説明する。まず、
本実施例の構成は以下の通りである。すなわち、図1に
示すように、本実施例においては気水分離器3と蒸気加
熱器7とは接続されていないので、気水分離器3から蒸
気加熱器7への改質用蒸気の供給はない。一方、空気予
熱器9と凝縮器10との間に蒸気発生器19が設けら
れ、この蒸気発生器19からの水蒸気が蒸気加熱器7に
供給可能となるように、蒸気発生器19は改質蒸気配管
20によって蒸気加熱器7に接続されている。さらに、
水処理装置11からの水を蒸気発生器19に供給可能と
なるように、蒸気発生器19には水処理装置11が接続
されている。
【0031】(B)第1実施例の作用 以上のような構成を有する本実施例の作用は以下の通り
である。すなわち、燃料電池発電プラントの負荷運転時
において、水処理装置11において浄化された水が蒸気
発生器19に供給される。また、燃料処理システムにお
ける改質器2からの燃焼排ガスGが、空気予熱器9を介
して蒸気発生器19に供給される。すると、蒸気発生器
19において、水処理装置11からの水が燃焼排ガスG
によって加熱され、水蒸気が発生する。この水蒸気は、
改質蒸気配管20を通り蒸気加熱器7に導入され、改質
器2で生成された水素リッチガスAによって加熱され、
炭化水素系原料ガスと共に改質器2に供給される。
【0032】また、燃料電池本体1の電気化学反応で生
成された水蒸気は、その他の燃料電池酸化剤極排ガスE
とともに蒸気発生器19に供給される。そして、水蒸気
及び燃料電池酸化剤極排気ガスEは、改質器2からの燃
焼排ガスGとともに、上記のように蒸気発生器19で熱
交換され、凝縮器10で冷却剤Fによって冷却され凝縮
する。この凝縮水は凝縮水配管10aを通じて水処理装
置11に送られ、浄化された後、さらに蒸気発生器19
へ供給される。このように蒸気発生器19で生成された
水蒸気は、改質器2、燃料電池本体1、凝縮器10、水
処理装置11を経て蒸気発生器19に戻るという閉じた
循環系をなしている。
【0033】このとき、水処理装置11で浄化される水
の純度は、電池冷却水Bよりも低くてもよい。例えば、
電池冷却水Bの電導度は絶縁のため0.3μS/cm以
下にする必要があるが、水処理装置11で浄化される水
の純度は水道水と同じ100μS/cm程度でよい。
【0034】さらに、燃料電池本体冷却システムにおけ
る電池冷却水Bは、発電に伴う燃料電池本体1の発熱に
より加熱されて二相流化し、冷却水出口配管5bを通っ
て気水分離器3で水と蒸気に分離される。分離された蒸
気は改質用蒸気として使われないため、全て排熱利用設
備8へ供給される。供給された蒸気は排熱利用設備8で
凝縮された後、燃料電池本体冷却システムへ戻される。
【0035】(C)第1実施例の効果 以上のような本実施例の効果は以下の通りである。すな
わち、本実施例では、要求される純度が高い電池冷却水
Bの循環系と、要求される純度が低い改質蒸気用の水の
循環系とが分離されているので、水処理装置11の負荷
を小さくでき、ろ過器及び樹脂塔12の本数が少なくて
済む。したがって、製造コストがかからず、ろ過器及び
樹脂塔12等の内容物の交換回数や量が少なくてすむた
め、経済性に優れている。また、水処理装置11のサイ
ズも小さくできるので、燃料電池発電プラント全体の小
形化につながる。さらに、水処理装置11内において水
を送り出すためのポンプ14に要求される動力も少なく
て済むので、発電効率を向上させることができる。
【0036】また、本実施例では、改質用の水蒸気はす
べて蒸気発生器19から得る構造であるため、燃料電池
本体冷却システム内の気水分離器3で生成された蒸気の
全部を排熱利用設備へ供給できる。したがって、従来の
燃料電池発電プラントに比べてより多くの高温蒸気を取
り出すことが可能となるので、蒸気利用設備8として例
えば二重効用型の吸収式冷凍機を適用可能となり、より
優れたコージェネシステムを構成できる。さらに、蒸気
発生器19の熱源として、改質器2からの燃焼排ガスG
を利用するので、無駄に排出されるエネルギーが少な
く、エネルギー効率が良い。
【0037】(2)第2実施例 (A)第2実施例の構成 次に、請求項1、請求項2、請求項3および請求項5記
載の発明に対応する一実施例を、第2実施例として以下
に説明する。なお、第1実施例と同一の部材は同一の符
号を付し説明は省略する。まず、本実施例の構成は以下
の通りである。すなわち、本実施例は、第1実施例の構
成に加え、改質蒸気配管20に圧力用又は温度用の調節
弁21が設けられている。また、気水分離器3において
分離された水蒸気の一部が蒸気発生器19で生成した水
蒸気と合流可能となるように、電池本体冷却システム内
の気水分離器3が流量調節弁23を介して改質蒸気配管
20に接続されている。
【0038】そして、蒸気加熱器7から改質器2への水
蒸気経路には、制御装置15に接続された流量計22が
設けられている。この制御装置15は流量調節弁23に
も接続されている。さらに、水処理装置11には、蒸気
発生器19への水の供給用のろ過器及び樹脂塔12に加
えて、気水分離器3への水の供給用のろ過器及び樹脂塔
12aが接続されている。
【0039】(B)第2実施例の作用 以上のような構成を有する本実施例の作用は、以下の通
りである。すなわち、燃料電池発電プラントの負荷運転
時において、水処理装置11から蒸気発生器19に浄化
された水が供給される。また、改質器2からの燃焼排ガ
スGが、空気予熱器9を介して蒸気発生器19に供給さ
れる。すると、蒸気発生器19において、水処理装置1
1からの水が燃焼排ガスGによって加熱され、水蒸気が
発生する。この水蒸気は改質蒸気配管20を通り蒸気加
熱器7に導入され、改質器で生成された水素リッチガス
Aによって加熱されて改質器2に供給される。この時、
蒸気発生器19の圧力又は温度は圧力又は温度調節弁2
1で一定に保たれる。
【0040】また、流量計22においては、蒸気加熱器
7からの蒸気流量が測定され、制御装置15に信号が送
られる。制御装置15においては、燃料電池発電プラン
トの運転負荷における改質用蒸気の必要流量と実際の蒸
気流量とを比較する。そして、蒸気流量が不足している
場合には、流量調節弁23に信号を送り、弁を開く。す
ると、気水分離器3で分離した水蒸気の一部が蒸気加熱
器7の直前で蒸気発生器19からの蒸気に合流し、改質
用蒸気に必要な流量の水蒸気が蒸気加熱器7を通じて改
質器2に供給される。
【0041】さらに、燃料電池本体の電気化学反応で生
成された水蒸気は、第1実施例と同様に凝縮器10で冷
却剤Fによって冷却されて凝縮する。この凝縮水は水処
理装置11内で浄化された後、さらに蒸気発生器19へ
供給されるが、気水分離器3で分離された蒸気が改質用
蒸気として改質器2へ送られている場合は、浄化された
水の一部が気水分離器3に送られる。
【0042】このとき、蒸気発生器19へ送られる水の
純度は、気水分離器3へ送られ電池冷却水Bに戻される
水に比べて低くてもよい。したがって、蒸気発生器19
へ送られる水は、水処理装置11内のろ過器及び樹脂塔
12の途中から分岐して蒸気発生器19へ供給される。
一方、気水分離器3へ供給される水はさらにろ過器及び
樹脂塔12aを通って浄化され、例えば、電導度0.3
μS/cm以下の高純度の水として送られる。
【0043】(C)第2実施例の効果 以上のような本実施例の効果は以下の通りである。すな
わち、蒸気発生器19から供給される水蒸気が改質用蒸
気の必要流量よりも少ない場合であっても、気水分離器
3からの蒸気で補うことができるので、必要な改質用蒸
気量を確保することが可能となる。
【0044】また、電池本体冷却システムへ送られる水
だけを高純度に浄化するため、水処理装置の負荷を小さ
くすることができ、全ての水を高純度に浄化していた従
来例よりも、ろ過器及び樹脂塔12の容量をより削減す
ることができる。したがって、製造コストがかからず、
ろ過器及び樹脂塔12等のの内容物の交換回数や量が少
なくてすむため、経済性に優れている。また、水処理装
置11のサイズも小さくできるので、燃料電池発電プラ
ント全体の小形化につながる。さらに、水処理装置11
内において水を送り出すためのポンプ14に要求される
動力も少なくて済むので、発電効率を向上させることが
できる。
【0045】さらに、本実施例では、燃料電池本体冷却
システム内の気水分離器3で生成された蒸気の大部分を
排熱利用設備へ供給できるため、従来の燃料電池発電プ
ラントに比べてより多くの高温蒸気を取り出すことが可
能となり、優れたコージェネシステムを構成できる。
【0046】(3)第3実施例 (A)第3実施例の構成 請求項1、請求項2および請求項4記載の発明に対応す
る一実施例を、第3実施例として以下に説明する。な
お、第1実施例と同一の部材は同一の符号を付し、説明
は省略する。まず、本実施例の構成は以下の通りであ
る。すなわち、本実施例においては、蒸気発生器19は
第1実施例の位置には配置されておらず、燃料電池本体
冷却システム内に蒸気発生器24として配置されてい
る。この蒸気発生器24は、水処理装置11において浄
化された水を導入可能となるように、水処理装置11に
接続されている。そして、蒸気発生器24は、その熱源
として気水分離器3からの熱水が利用可能となるよう
に、気水分離器3に接続されている。さらに、蒸気発生
器24は、生成した水蒸気を改質用蒸気として提供可能
となるように、改質蒸気配管25を介して蒸気加熱器7
に接続されている。
【0047】(B)第3実施例の作用 以上のような構成を有する本実施例の作用は以下の通り
である。すなわち、燃料電池発電プラントの負荷運転時
において蒸気発生器24に送られた水は、気水分離器3
で分離された熱水によって加熱され、蒸気が発生する。
この蒸気は改質蒸気配管25を通り蒸気加熱器7に送ら
れ、改質器2で生成された水素リッチガスAによって加
熱されて改質器2に供給される。燃料電池本体1の電気
化学反応で生成された水蒸気は、その他の燃料電池酸化
剤極排ガスEと改質器燃焼排ガスDとともに凝縮器10
に導かれ、冷却剤Fによって冷却され、水処理装置11
において浄化された後、蒸気発生器24へ供給される。
このように蒸気発生器24で生成された水蒸気は、改質
器2、燃料電池本体1、凝縮器10、水処理装置11を
経て蒸気発生器24に戻るという閉じた循環系をなして
おり、電池冷却水循環系とは交じりあわない。
【0048】さらに、燃料電池本体冷却システムにおけ
る電池冷却水Bは、発電に伴う燃料電池本体1の発熱に
より加熱されて二相流化し、冷却水出口配管5bを通っ
て気水分離器3で水と蒸気に分離される。分離された蒸
気は改質用蒸気として使われないため、全て排熱利用設
備8へ供給される。供給された蒸気は排熱利用設備8で
凝縮された後、燃料電池本体冷却システムへ戻される。
【0049】(C)第3実施例の効果 以上のような本実施例の効果は以下の通りである。すな
わち、本実施例においては、要求される純度が高い電池
冷却水Bの循環系と、要求される純度が低い改質蒸気用
の水の循環系とが分離され、ろ過器及び樹脂塔12の本
数が少なくて済むこと、さらに気水分離器で生成された
蒸気の全部を排熱利用設備へ供給できるため、第1実施
例と同様の効果が得られる。また、本実施例では、蒸気
発生器3の熱源として、気水分離器24からの熱水を利
用するので、無駄に排出されるエネルギーが少なく、エ
ネルギー効率が良い。
【0050】(4)第4実施例 (A)第4実施例の構成 請求項1、請求項2、請求項4および請求項5記載の発
明に対応する一実施例を、第4実施例として以下に説明
する。なお、第3実施例と同一の部材は同一の符号を付
し、説明は省略する。すなわち、本実施例は、第3実施
例の構成に加えて、改質蒸気配管25に圧力用又は温度
用の調節弁21が設けられている。また、気水分離器3
において分離された蒸気の一部が蒸気発生器24で生成
した蒸気と合流可能となるように、電池本体冷却システ
ム内の気水分離器3が流量調節弁27を介して改質蒸気
配管25に接続されている。
【0051】そして、蒸気加熱器7から改質器2への水
蒸気経路には、制御装置15に接続された流量計22が
設けられている。この制御装置15は流量調節弁23に
も接続されている。さらに、水処理装置11には、蒸気
発生器19への水の供給用のろ過器及び樹脂塔12に加
えて、気水分離器3への水の供給用のろ過器及び樹脂塔
12aが接続されている。
【0052】(B)第4実施例の作用 以上のような構成を有する本実施例の作用は以下の通り
である。すなわち、燃料電池発電プラントの負荷運転時
において、水処理装置11から蒸気発生器24に浄化さ
れた水が供給される。また、気水分離器3で分離された
熱水が蒸気発生器24に供給される。すると、蒸気発生
器24において、水処理装置11からの水が熱水によっ
て加熱され、水蒸気が発生する。この水蒸気は改質蒸気
配管25を通り蒸気加熱器7に導入される、改質器2で
生成された水素リッチガスAによって加熱されて改質器
2に供給される。この時、蒸気発生器24の圧力又は温
度は、圧力又は温度調節弁26で一定に保たれる。
【0053】また、流量計22においては、蒸気加熱器
7からの蒸気流量が測定され、制御装置15に信号が送
られる。制御装置15においては、燃料電池発電プラン
トの運転負荷における改質用蒸気の必要流量と実際の蒸
気流量とを比較する。そして、蒸気流量が不足している
場合には、流量調節弁27に信号を送り、弁を開く。す
ると、気水分離器3で分離して水蒸気の一部が蒸気加熱
器7の直前で蒸気発生器24からの蒸気に合流し、改質
用蒸気に必要な流量の水蒸気が蒸気加熱器7を通じて改
質器2に供給される。
【0054】さらに、燃料電池本体の電気化学反応で生
成された水蒸気は、第3実施例と同様に、凝縮器10で
冷却剤Fによって冷却されて凝縮する。この凝縮水は水
処理装置11内で浄化された後、さらに蒸気発生器24
へ供給されるが、気水分離器3で分離された蒸気が改質
用蒸気として改質器2へ送られている場合は、浄化され
た水の一部が気水分離器3に送られる。
【0055】このとき、蒸気発生器24へ送られる水の
純度は、気水分離器3へ送られ電池冷却水Bに戻される
水に比べて低くてもよい。したがって、蒸気発生器19
へ送られる水は、水処理装置11内のろ過器及び樹脂塔
12の途中から分岐して蒸気発生器24へ供給される。
一方、気水分離器3へ供給される水はさらにろ過器及び
樹脂塔12aを通って浄化される。
【0056】(C)第4実施例の効果 以上のような本実施例の効果は以下の通りである。すな
わち、蒸気発生器24から供給される水蒸気が改質用蒸
気の必要流量よりも少ない場合であっても、気水分離器
3からの蒸気で補うことができるので、必要な改質用蒸
気量を確保することが可能となる。
【0057】また、電池本体冷却システムへ送られる水
だけを高純度に浄化するため、水処理装置の負荷を小さ
くすることができ、ろ過器及び樹脂塔12の容量を従来
より削減することができる。また、燃料電池本体冷却シ
ステム内の気水分離器3で生成された蒸気の大部分を排
熱利用設備へ供給できる。したがって、第2実施例と同
様の効果を得ることができる。さらに、本実施例では、
蒸気発生器3の熱源として、気水分離器24からの熱水
を利用するので、第3実施例と同様にエネルギー効率が
良い。
【0058】(5)その他の実施例 本発明は、以上のような実施例に限定されるものではな
く、各部材の材質、形状、大きさ等は適宜変更可能であ
る。たとえば、本実施例において気水分離器3から排熱
利用設備8へ蒸気を供給しない構成としても、基本的に
は前記と同様の作用と効果を得ることができる。
【0059】
【発明の効果】以上のような本発明によれば、以上説明
したように、本発明によれば、燃料処理システムと燃料
電池本体冷却システムとの水及び水蒸気の流れを分離
し、水処理装置及びポンプの負荷を小さくすることによ
り発電効率を向上させることを可能とした燃料電池発電
プラントを提供することができる。
【0060】気水分離器からの水蒸気の大半を蒸気利用
設備に供給でき、コージェネシステムとしての有用性の
高い燃料電池発電プラントを提供することができる。
【0061】蒸気利用設備のための高温蒸気発生用の熱
源として、燃料処理システムにおける改質器からの燃焼
排ガスを利用することにより、エネルギーの利用効率の
高い燃料電池発電プラントを提供することができる。
【0062】蒸気利用設備のための高温蒸気発生用の熱
源として、燃料電池本体冷却システムにおける気水分離
器からの熱水を利用することにより、エネルギーの利用
効率の高い燃料電池発電プラントを提供することができ
る。
【0063】炭化水素系ガスに加えるための水蒸気の量
が不足した場合に、燃料電池本体冷却システムにおける
蒸気発生器からの水蒸気によって適宜補うことによっ
て、安定した改質反応を行うことができる燃料電池発電
プラントを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃料電池発電プラントの第1実施例を
示すシステム構成図である。
【図2】本発明の燃料電池発電プラントの第2実施例を
示すシステム構成図である。
【図3】本発明の燃料電池発電プラントの第3実施例を
示すシステム構成図である。
【図4】本発明の燃料電池発電プラントの第4実施例を
示すシステム構成図である。
【図5】従来の燃料電池発電プラントの一例をを示すシ
ステム構成図である。
【符号の説明】
1…燃料電池本体 2…改質器 3…気水分離器 4…循環ポンプ 6…改質用蒸気配管 7…蒸気加熱器 8…蒸気利用設備 9…空気予熱器 10…凝縮器 11…水処理装置 12…ろ過器及び樹脂塔 13…水タンク 14…ポンプ 15…制御装置 16…改質蒸気調節弁 17…蒸気供給調節弁 18…補給水調節弁 19,24…蒸気発生器 20,25…改質蒸気配管 21,26…圧力又は温度調節弁 22…流量計 23,27…流量調節弁

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料電池本体及び前記燃料電池本体に接
    続された気水分離器によって構成され、前記燃料電池本
    体に供給され排出された冷却水を気水分離器により水蒸
    気と水とに分離し、分離した水を再び前記燃料電池本体
    に供給する燃料電池本体冷却システムと、前記気水分離
    器から分離した水蒸気を利用する蒸気利用設備と、炭化
    水素系原料ガスに水蒸気を加え水蒸気改質を行う改質器
    によって構成され、前記改質器によって生成された水素
    リッチガスを前記燃料電池本体へ供給する燃料処理シス
    テムと、燃料電池本体冷却システム及び燃料処理システ
    ムを循環する水を浄化する水処理装置とを備えた燃料電
    池発電プラントにおいて、 前記燃料電池本体冷却システムの水及び水蒸気の循環系
    と、前記燃料処理システムの水及び水蒸気の循環系とが
    分離して構成され、 前記燃料処理システムの循環系および前記燃料電池本体
    冷却システムの循環系に、各々に要求される水の純度に
    対応した浄化能力を持つ水処理設備が設けられているこ
    とを特徴とする燃料電池発電プラント。
  2. 【請求項2】 前記燃料処理システム側の前記水処理設
    備において浄化された水に熱を加え、前記炭化水素系原
    料ガスに加えるための水蒸気として前記改質器に供給す
    る蒸気発生器が、前記燃料処理システムの循環系又は前
    記燃料電池本体冷却システムの循環系に設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載の燃料電池発電プラン
    ト。
  3. 【請求項3】 前記改質器からの燃焼排ガスを前記蒸気
    発生器の熱源として利用可能となるように、前記改質器
    の燃焼排ガスの流路が前記蒸気発生器に接続されている
    ことを特徴とする請求項2記載の燃料電池発電プラン
    ト。
  4. 【請求項4】 前記気水分離器からの熱水を前記蒸気発
    生器の熱源として利用可能となるように、前記気水分離
    器からの熱水の流路が前記蒸気発生器に接続されている
    ことを特徴とする請求項2記載の燃料電池発電プラン
    ト。
  5. 【請求項5】 前記気水分離器において分離した水蒸気
    の一部を、前記炭化水素系原料ガスに加えるための水蒸
    気として前記改質器に供給可能となるように、前記蒸気
    発生器からの水蒸気の流路に前記気水分離器からの水蒸
    気の流路が接続され、 前記気水分離器からの水蒸気の流路に調節弁が設られ、 前記改質器への水蒸気の流路に流量計が設けられ、 前記流量計の値に応じて前記調節弁を作動させ、前記気
    水分離器からの水蒸気の量を調節する制御装置が、前記
    調節弁及び前記流量計に接続されていることを特徴とす
    る請求項2記載の燃料電池発電プラント。
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